JP4179457B2 - 光ファイバ端面の加工装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、光ファイバ端面を、例えば、凸型または凹型の半球面に切削加工する光ファイバ端面の加工装置に関し、特に、プラスチック光ファイバに適用して最適な光ファイバ端面の加工装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、光ファイバ端面を半球面に加工する方法は、熱を加えて端面加工する方法が通常である。例えば、光ファイバを垂直に保った状態で、先端を火炎等の高熱源で加熱し液状にしてその表面張力により端面を凸型の球面端部とする方法がある。しかし、この方法は、加熱の度合いが不均一となるために、凸型の球状に再現性が無く、キズが付いたり、汚れが付着するなどの不都合がある。
【0003】
そこで、このような不都合を解決するものとして、図26(a)(b)(c)(d)に示すように所定長さの端部が露出した光ファイバ21を固定する固定具(図示せず)と、少なくとも、光ファイバ21端部の先端に押し付けられたとき、加熱されるレンズ形成用型33と、レンズ形成用型33と一体化され該型と共に移動し、光ファイバ端部の先端にレンズ形成用型33が押し付けられた状態で、もしくは光ファイバの端部からレンズ形成用型33を引き離した後で、光ファイバ21の端部を強制冷却する急冷却手段34と、レンズ形成用型33と急冷却手段34とを、相対的に光ファイバ端部の先端に押し付け、引き離す搬送手段(図示せず)と、から成る光ファイバ端面の加工装置が提供されている。
【0004】
そして、この光ファイバ端面の加工装置は、端部が露出したジャケット23付き光ファイバ21を固定具(図示せず)で固定し(図26(a))、レンズ形成用型33と、急冷却手段34とを搬送手段(図示せず)によって光ファイバ21の先端に押し付け・加熱し、端部の一部を軟化・溶融させてレンズ形状に形成し(図26(b))、光ファイバ21端部を急冷却手段33で強制冷却し(図26(c))、型33と急冷却手段34とを光ファイバ21先端から引き離して(図26(d))、レンズ35付き光ファイバ21を得るものである。
【0005】
この装置によれば、簡易に、効率的にかつ低コストで光ファイバ端部の先端にレンズ(半球面)を形成することができ、再現性よく凸型を形成でき、キズの発生、汚れの付着などが少なく好ましいものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来のような加熱しての光ファイバ端面の加工装置においては、凸型の半球面の形成には適しているが、凹型の半球面を含む他の形状の形成には対応できない課題を有する。
この発明は、このような点に鑑み凸型の半球面ばかりでなく、凹型の半球面をはじめ任意の形状に形成できる光ファイバ端面の加工装置の提供を第1の目的とする。
【0007】
また、光ファイバは、中心のコア部とその外周のクラッド部とからなり、それにジャケットが被覆されて構成されており、コア部が光学繊維としてプラスチックで形成されている。従って、前記従来の熱による光ファイバ端面の加工装置においては、コア部の端面を半球面(レンズ)形状に形成することは可能であるが、クラッド部やジャケットの端面までも加工することはできない。しかし、光ファイバの使用態様によっては、クラッド部やジャケットの端面までも加工したい場合も生ずる。
この発明は、このような点に鑑み光ファイバのコア部だけでなく、クラッド部やジャケットも含め選択的に端面加工できる光ファイバ端面の加工装置の提供を第2の目的とする
【0008】
また、従来の光ファイバ端面の半球面加工方法は、加熱によるものであるが、この発明は、このような加熱による方法ではなく、光ファイバ端面の加工に切削刃(刃物)を使用し切削加工する従来にない斬新な光ファイバ端面の加工装置の提供を第3の目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記目的を解決するため、この発明の光ファイバ端面の加工装置は、モータで回転可能な切削刃と、貫通するガイド孔が設けられたガイド部材とを具備し、前記切削刃は、ガイド部材の一端側のガイド孔開口の近傍のガイド孔内または外側に位置して設けられ、ガイド部材のガイド孔に他端側より光ファイバを挿入することによって前記切削刃に向けて光ファイバがガイドされて当接し、回転する切削刃において光ファイバ端面を切削加工する加工装置であって、
基材に立設する起立片にモータおよびガイド部材の共通のモータ取付部材が設けられ、前記モータとガイド部材は、モータおよびガイド部材の共通のモータ取付部材に、モータの駆動軸にカップリングを介して取付けられた切削刃とガイド部材のガイド孔が、モータの駆動軸の軸線上に芯合わせして取付けられていることを特徴とする。
【0010】
これにより光ファイバをガイド部材のガイド孔に挿入するだけで、端面が回転する切削刃に当接し切削加工される。この時、光ファイバ端面は、ガイド部材のガイド孔の一端側の開口の近傍に設けられた切削刃で切削加工されるので、光ファイバがガイド部材に保持された格好となり光ファイバの位置ずれがなく安定した端面加工ができる。しかも、ガイド部材のガイド孔と切削刃は、モータの駆動軸と軸芯が一致しているので、光ファイバと切削刃との軸心を一致しての切削が可能となり、高精度の好ましい端面加工ができる。
また、切削刃による端面加工なので、切削刃の形状を変えることによって凸型や凹型の半球面をはじめ任意の形状に切削加工することができる。また、切削刃による端面加工なので、コア部だけでなく、クラッド部やジャケットも含め選択的に端面加工することができる。
【0011】
また、この発明の光ファイバ端面の加工装置は、前記ガイド部材が、モータおよびガイド部材の共通のモータ取付部材に、軸方向に移動量が調整可能に取付けられていることを特徴とする。
さらに、前記ガイド部材は外周面に雄ねじが設けられ、モータ取付部材には前記ガイド部材が螺入できる螺子孔が設けられ、ガイド部材が螺子孔に螺入されてなり、ガイド部材の正逆の回動によりガイド部材の軸方向の移動量が調整可能となっていることを特徴とする。
【0012】
これにより光ファイバの切削刃による切削深さ(量)を任意かつ容易に調節することができる。
また、ガイド部材の軸方向の移動量は、ガイド部材を正逆に回動するだけで調整することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図面と共に詳細に説明する。図1はこの発明の実施の形態に係る光ファイバ端面の加工装置を示す断面説明図である。
この光ファイバ端面の加工装置10は、筺体11内にモータ13が設けられ、このモータ13の駆動軸14にカップリング15を介して切削刃1が連結される。この切削刃1は筺体11より外側に外出してガイド部材4のガイド孔5の途中まで挿入されている。
【0014】
ガイド部材4は、図2に拡大して示すように貫通するガイド孔5を有する短筒状であって、途中に窓孔6が開口され、かつ螺孔7が設けられている。このガイド部材4は、図3に示すようにガイド部材4のガイド孔5に挿入された切削刃1の胴部3に、螺孔7を利用してネジ8止めされて固定される。
【0015】
図4及び図5は半円状の切削刃の一例を示す拡大正面図及び要部拡大斜視図である。切削刃1は、胴部3の先端に設けられており、この実施の形態においては、2枚の切削刃1a、1bで凹型の半円状に形成されている。詳しくは切削刃1の刃先2は、図4及び図5に示すように中央が半円状の凹部2aであり、それに連続して傾斜2bとなり、さらに垂直2cに連続する形状となっている。
【0016】
しかして、切削刃1はモータ13により回転させることができるし、光ファイバ21をガイド部材4のガイド孔5に挿入すると、切削刃1の刃先2に当接する。従って、モータ13により切削刃1を回転させ、図3(a)(b)に示すようにガイド部材4のガイド孔5に光ファイバ21を挿入すると、光ファイバ21の端面は、回転する切削刃1に当接することによって端面加工される。この時、切削屑(切粉)は窓孔6より排出される。
なお、図1において符号12は、筺体11の蓋体である。
【0017】
この場合の光ファイバ21の端面形状は、切削刃1の形状に対応して形成される。図6(a)(b)は、光ファイバ端面の加工形状の一例を示す拡大断面図であり、21はプラスチック光ファイバ、22はコア部、23はクラッド部、24はジャケットを示す。
【0018】
前記実施の形態の切削刃1によれば、図6(a)に示すような中心のコア部22端面のみが凸型半球面(レンズ)形状に加工され、クラッド部23は斜面(テーパ状)となり、ジャケット24は平面となる。
また、例えば切削刃1の刃先2の形状が、凹型の半円状である場合には、光ファイバ21の端面形状は、図6(b)に示すようなコア部22だけでなくクラッド部23及びジャケット24を含む光ファイバ21端面の全体が凸型の半球面となる。
【0019】
光ファイバ21端面の加工形状は、切削刃1の刃先2の形状を変えることによって任意の形状とすることができる。その一例を図7(a)(b)(c)(d)として例示する。
図7において、(a)は端面形状が平面25の場合、(b)は端面形状がコア部22だけ凹型の半球面26の場合、(c)は端面形状がコア部22だけ凸型の半球面27の場合、(d)は端面形状が端面全体が凹型の半球面26の場合である。また、光ファイバ端末にコネクタを装着し、このコネクタと一緒に端面の切削加工をすることもできる。
【0020】
また、この発明は、図8に示すような従来の加工装置で形成されたレンズ35付き光ファイバ21のようにレンズ35が光ファイバ21の径より突出して形成された光ファイバ21でも、図8(a)に示すようにレンズ35の光ファイバ21の線径より外出した部分35aを切削加工して図8(b)のように端面を形成する場合にも、切削刃を対応させることで使用可能である。
【0021】
図9乃至図13は、ガイド部材の取付構造の他の実施の形態を示す断面説明図であり、前記実施の形態と同一符号は、同じ構成要素を示す。
図9はガイド部材4が切削刃1の胴部3にベアリング16を介して回転自在に設けられた場合であり、図10はガイド部材4が筺体11に外方に向かって固設された場合であり、図11はガイド部材4が筺体11にベアリング16を介して回転自在に設けられた場合であり、図12はガイド部材4が筺体11に内方に向かって固設された場合であり、図13はガイド部材4が筺体11に内方に向かってベアリング16を介して回転自在に設けられた場合である。
【0022】
図9、図11および図13においては、ガイド部材4が回転自在となっているので、ガイド部材4は切削刃1が回転するとそれとの摩擦力で同期しないが回転する。この互いの変速での回転で切削屑の排出が促進される。
また、図12および図13においては、ガイド部材4が筺体11の内部に位置するので、この部分が筺体11の外側に外出しない分コンパクトになるし、邪魔にならない。
【0023】
また、切削刃1は、着脱自在とし、線径や端面形状に対応して取り替えできるようにすることが好ましい。着脱自在とする構成は、従来公知の手段を採用し得る。例えば、コレット等において着脱自在とする構成を例示できる。
図14乃至図16は、この発明の他の実施の形態を示し、図14はその要部拡大断面図、図15は切削刃1をガイド部材に取付ける状態を示す拡大断面説明図、図16はガイド部材を回転軸に取付ける状態を示す拡大断面説明図であり、前記実施の形態と同一構成要素には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
【0024】
モータ13の駆動軸14に被連結部材としてのカップリング15が設けられ、このカップリング15には回転軸17が連結されて筺体11より外出している。この回転軸17は筺体11に設けられた軸受20にて回転自在に支承されるのが望ましい。前記回転軸17の筺体11より外出した部分には、ネジ18が固設されている。
一方、図15に示すように貫通するガイド孔5を有するガイド部材4には、ガイド孔5の一端側内面が螺孔9となっており、また、切削刃1の胴部端部がネジ部3aとなっており、図15から図16に示すようにこの切削刃1がガイド部材4のガイド孔5に挿入され、ネジ部3aが螺孔9に螺合することによってガイド部材4に取付けられる。この切削刃1が取り付けられたガイド部材4は、図16から図14に示すようにガイド部材4の螺孔9を、前記回転軸17のネジ18に螺合することによって回転軸17に取り付けられる。
【0025】
図17は前記実施の形態の変形例を示す拡大分解斜視図である。本例は、回転軸17の筺体11より外出した部分に、ネジ18と共に軸心に沿って螺孔19が設けられており、切削刃1は、そのネジ部3aが、この螺孔19に螺入されて取り付けられるものであって、他は前記実施の形態と同様である。
【0026】
このように切削刃1を着脱自在とすると、線径や形成しようとする端面形状に対応して取り替えることができるので好ましいものとなる。
【0027】
図18はコネクタ41付きの光ファイバ21を、モータ13によって駆動される切削刃1により端面加工する加工装置の具体例を示す。この加工装置は、全体として二つの筐体11A、11B内に主要部を収納している。筐体11A、11Bは、これらの内部に図19および図22に示すような逆T字形の基材42にそれぞれ止めねじ43、44により着脱可能に取り付けられている。基材42の端面各部には止めねじ43、44がねじ込まれるねじ孔45が設けられ、起立片42aには大径の透孔46が形成されている。さらにケース11Aの側板11aには前記透孔46と略同径の透孔47が形成されている。ケース11Bには、ケース11B内の換気を行うための複数の換気孔48が形成されている。
【0028】
また、起立片42aの透孔46には略円筒形のモータ取付部材49が挿通されている。このモータ取付部材49端のフランジ部49aを介して、モータ13がねじ50により基材42の起立片42aに固定されている。この固定状態のときモータ取付部材49の先端が筐体11Aの透孔47に、図20のように臨む。前記モータ取付部材49には径方向に貫通する一対の切削屑排出孔51が設けられている。また、モータ取付部材49先端の中心部に、ガイド部材取付用のねじ孔52が形成されている。
【0029】
このねじ孔52にはある厚みを持った円板状のガイド部材4がねじ込まれている。このガイド部材4のねじ込み量は、これに設けられた操作切欠4aに治具を挿入し、かつ回転操作することにより行える。ガイド部材4の中心部には、小径部5aおよび大径部5bからなるガイド孔5が設けられている。これにより、コネクタ41付きの光ファイバ21は、ガイド孔5の小径部5aおよび大径部5bにそれぞれ密着可能に軸方向挿入可能とされる。
【0030】
また、モータ13の駆動軸14の先端部はモータ取付部材49内の中央部付近に及ぶ。この駆動軸14の先端部に図20に示すような円筒状のカップリング53の一端がねじ54により固定されている。さらに、このカップリング53の他端にはねじ55により切削刃1の基部が固定されている。切削刃1の先端は、ガイド部材4の内面側に突出するコネクタ41付の光ファイバ21端に接触可能とされている。
【0031】
このような光ファイバ21および切削刃1の支持形態では、モータ13の駆動軸14の軸線上に対して、切削刃1およびガイド部材4のガイド孔5の中心が芯合わせられている。即ち、前記モータ13とガイド部材4は、モータ13およびガイド部材4の共通のモータ取付部材49に、モータ13の駆動軸14にカップリング53(15)を介して取付けられた切削刃1とガイド部材4のガイド孔5が、モータの駆動軸の軸線上に芯合わせして取付けられている。このために、仮にモータ13の起立片42aに対する取付状態に変化が生じても、前記軸線からのガイド部材4およびガイド孔5の中心位置がずれることはない。従って、ガイド孔5に通された光ファイバ21端面の、切削刃1による切削を高精度に実施できる。
【0032】
また、ガイド部材4はねじ孔52に対し、図2Iの矢印Pに示すように、ねじ込み量を調整できるため、一定位置で回転する切削刃1の先端に対する光ファイバ21端の加工位置や加工深さを任意に調整することができる。なお、切削刃1による光ファイバ21瑞の切削加工によって発生する切削屑は、切削屑排出孔51から下方に落下し、切削加工部位外へ排出される。
【0033】
図23乃至図25は前記カップリング53に取り付けられた切削刃1を交換する方法を示す要部の斜視図、断面図および斜視図である。まず、図19に示すように、ねじ43を抜いて筐体11Aを基材42から外す。また、図23に示すように、モータ取付部材49端にねじ込まれているガイド部材4を、操作切欠4aに嵌合される治具および指による回転操作により取り外す。さらに、切削屑排出孔51の外から六角レンチなどの工具58により被連結部材であるカップリング53と切削刃1とを連結しているねじ55を取り外す。
【0034】
次に一端に弾性持部(例えば、リング部に複数のスリットを入れたもの)56を持った刃交換治具57を用意し、その弾性持部56をねじ孔52に押し込む。さらに、その弾性持部56を押し込んでその中に切削刃1の先端部を図24に示すように挿し込ませる。これにより、切削刃1は弾性持部56により挟保持され、図25に示すように刃交換治具57をねじ孔52の外へ矢印Q方向へ抜くことにより、切削刃1が取り外される。
【0035】
次に、この切削刃を弾性挟持部56から取り去り、新しいものに、または別仕様のものに付け替えた後は、前記工程とは逆の手順で、切削刃1をカップリング53に対しねじ固定することができる。このように、刃交換具57によって簡単、迅速に切削刃1の交換を行うことができる。
なお、前記実施の形態は、この発明を制限するものではない。この発明は、要旨を逸脱しない範囲において、種々の変更が可能である。
0036
【発明の効果】
以上詳細に説明した通り、この発明の光ファイバ端面の加工装置は、モータで回転可能な切削刃と、貫通するガイド孔が設けられたガイド部材とを具備し、前記切削刃は、ガイド部材の一端側のガイド孔開口の近傍のガイド孔内または外側に位置して設けられ、ガイド部材のガイド孔に他端側より光ファイバを挿入することによって前記切削刃に向けて光ファイバがガイドされて当接し、回転する切削刃において光ファイバ端面を切削加工する加工装置であって、
前記モータとガイド部材は、モータおよびガイド部材の共通のモータ取付部材に、モータの駆動軸にカップリングを介して取付けられた切削刃とガイド部材のガイド孔が、モータの駆動軸の軸線上に芯合わせして取付けられていることを特徴とするので、次のような効果を奏する。
0037
(1)モータにより切削刃を回転させ、ガイド部材のガイド孔に光ファイバを挿入させるだけで、光ファイバ端面を所定形状に切削加工することができる。
(2)光ファイバ端面は、切削刃の形状を変えることによって凸型や凹型の半球面をはじめ任意の形状に切削加工することができる。
0038
(3)プラスチック光ファイバ端面は、コア部だけでなく、クラッド部やジャケットも含め選択的に端面加工することができる。また、光ファイバ端末にコネクタを装着し、このコネクタと一緒に端面加工することもできる。
(4)切削刃(刃物)を使用し切削加工するので、従来のように加熱手段や急冷却手段等が不要となり、構造が簡単で安価となるし、操作も容易であり誰でもが簡単に端面加工することができる。
(5)光ファイバ端面は、ガイド部材のガイド孔の一端側の開口の近傍のガイド孔内または外側に設けられた切削刃で端面加工されるので、光ファイバがガイド部材に保持された格好となり、光ファイバの位置ずれがなく安定した端面加工ができる。
(6)ガイド部材のガイド孔と切削刃は、モータの駆動軸と軸心が一致しているので、光ファイバと切削刃との軸心を一致しての切削が可能となり、高精度の好ましい端面加工できる。
(7)モータとガイド部材は、モータおよびガイド部材の共通のモータ取付部材に、モータの駆動軸にカップリングを介して取付けられた切削刃とガイド部材のガイド孔が、モータの駆動軸の軸線上に芯合わせして取付けられているので、仮にモータが基材の起立片に対する取付状態に変化が生じても、前記軸線からガイド部材のガイド孔の中心位置がずれることがない。従って、モータの取付けに精度が不要となり取付けが容易となる。
(8)ガイド部材の軸方向の移動量が調整可能なので、光ファイバの切削刃による切削深さ(量)を任意かつ容易に調整することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態に係る光ファイバ端面の加工装置を示す断面説明図である。
【図2】 ガイド部材の拡大斜視図である。
【図3】 ガイド部材の取付状態を示す拡大断面説明図(a)(b)である。
【図4】 切削刃の一例を示す拡大正面図である。
【図5】 切削刃の一例を示す要部拡大斜視図である。
【図6】 光ファイバ端面の加工形状を示す拡大断面説明図(a)(b)である。
【図7】 この発明の光ファイバ端面の加工装置で切削加工できる端面形状を例示(a)(b)(c)(d)した断面説明図である。
【図8】 この発明の光ファイバ端面の加工装置で切削加工できる場合を示す断面説明図(a)(b)である。
【図9】 ガイド部材の取付構造を示す断面説明図である。
【図10】 他のガイド部材の取付構造を示す断面説明図である。
【図11】 また、他のガイド部材の取付構造を示す断面説明図である。
【図12】 また、他のガイド部材の取付構造を示す断面説明図である。
【図13】 さらに、他のガイド部材の取付構造を示す断面説明図である。
【図14】 この発明の他の実施の形態を示す要部拡大断面説明図である。
【図15】 切削刃をガイド部材に取付ける状態を示す拡大断面説明図である。
【図16】 ガイド部材を回転軸に取付ける状態を示す拡大断面説明図である。
【図17】 この発明の実施の形態の変形例を示す拡大分解説明図である。
【図18】 この発明の光ファイバ端面の加工装置の具体例を示す外観図である。
【図19】 図18におけるカバーの一部を外して示した光ファイパ端面の加工装置の斜視図である。
【図20】 図18に示す光ファイバ端面の加工装置の要部を示す断面図である。
【図21】 図20に示す要部の紘大断面図である。
【図22】 図18に示す光ファイバ端面の加工装置の分解斜視図である。
【図23】 この発明の切削刃の交換方法を示す要部の斜視図である。
【図24】 この発明の切削刃の交換方法を示す要部の断面図である。
【図25】 この発明の切削刃の交換方法を示す要部の斜視図である。
図26】 従来例を工程順(a)(b)(c)(d)に示す断面説明図である。
【符号の脱明】
1 切削刃
1a、1b 切削刃
2 刃先
3 切削刃の胴部
3a 切削刃のねじ部
4 ガイド部材
5 ガイド孔
10 光ファイバ端面の加工装置
11 筐体
13 モータ
14 駆動軸
15 カップリング
16 ベアリング
17 回転軸
18 ねじ
19 螺孔
21 光ファイバ
49 モータ取付部材
52 ねじ孔(取付孔)
53 カップリング
57 刃交換治具
101 研磨部材

Claims (3)

  1. モータで回転可能な切削刃と、貫通するガイド孔が設けられたガイド部材とを具備し、前記切削刃は、ガイド部材の一端側のガイド孔開口の近傍のガイド孔内または外側に位置して設けられ、ガイド部材のガイド孔に他端側より光ファイバを挿入することによって前記切削刃に向けて光ファイバがガイドされて当接し、回転する切削刃において光ファイバ端面を切削加工する加工装置であって、
    基材に立設する起立片にモータおよびガイド部材の共通のモータ取付部材が設けられ、前記モータとガイド部材は、モータおよびガイド部材の共通のモータ取付部材に、モータの駆動軸にカップリングを介して取付けられた切削刃とガイド部材のガイド孔が、モータの駆動軸の軸線上に芯合わせして取付けられていることを特徴とする光ファイバ端面の加工装置。
  2. 前記ガイド部材は、モータおよびガイド部材の共通のモータ取付部材に、軸方向に移動量が調整可能に取付けられていることを特徴とする請求項1記載の光ファイバ端面の加工装置。
  3. 前記ガイド部材は外周面に雄ねじが設けられ、モータ取付部材には前記ガイド部材が螺入できる螺子孔が設けられ、ガイド部材が螺子孔に螺入されてなり、ガイド部材の正逆の回動によりガイド部材の軸方向の移動量が調整可能となっていることを特徴とする請求項2記載の光ファイバ端面の加工装置。
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