JP4179358B2 - 超電導マグネット及びmri装置 - Google Patents

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Description

この発明は、静磁場内で生じる磁気共鳴現象を利用した医療用断層撮像(Magnetic Resonance Imaging、以下MRIという)において、撮像に悪影響を及ぼす外乱磁場を補償するためのコイルである外乱磁場補償コイルを備えた超電導マグネット、及びこの超電導マグネットを使用したMRI装置に関するものである。
MRI装置に必要な静磁場を発生する静磁場源として、一般的に永久磁石や、常電導マグネット、超電導マグネットなどがあげられるが、静磁場の大きさや時間的安定性などの主要な機能において超電導マグネットに利があるため主流となっている。
さらに、超電導マグネットを利用した静磁場源においては、発生する磁場が強力であることから、外部に磁場を漏洩するのを防ぐ必要があり、その方法として主に2種類の手法が採用されており、これによって静磁場源であるマグネットの種類が大きく2分される。
一つは、マグネット本体と外部との間のシールドとなる鉄体でマグネット本体を覆う方法(パッシブシールド方式)である。もう一つは、静磁場の発生源となる主コイルを、互いに逆極性の超電導コイルを対にした配置として、発生した磁場の外部への影響を打ち消すように構成する方法(アクティブシールド方式)である。このうち、アクティブシールド方式のマグネットの方が、本体の軽量性、コンパクト性などから主流となっている。
一方、MRI装置の設置場所や環境は様々で、道路に隣接している場合もあれば、電車や送電用の電力ケーブルなどが近接している場合もある。これらの場合に、大きな鉄体の接近や、交流磁場の影響などにより、静磁場中の撮像空間内に無視できない大きさの変動磁場(以下、外乱磁場という)が撮像中に外部から流入してくることになる。パッシブシールド方式の超電導マグネットであれば、鉄体に自己シールド効果があるため問題にならない場合が多いが、アクティブシールド方式の超電導マグネットの場合、そのままでは外乱磁場のほとんどが撮像空間に流入してしまい、撮像に大きな悪影響を及ぼす可能性がある。
そこで、外乱磁場の影響を抑制するために、主コイルとは別に、外乱磁場補償コイルと呼ばれる、外乱磁場を補償する専用の超電導コイルを配置する手法がある。これは、外乱磁場が流入した場合に外乱磁場補償コイル内に電流が誘起されて補償磁場を発生するというものであり、この「外乱磁場補償コイルによる補償」と、比較的微少ではあるが「主コイルによる補償」とで外乱磁場をキャンセルすることで、撮像空間内の磁場変動量は、流入してきた外乱磁場量の数%以下に抑えることができる。
ところで、主コイルは超電導コイルであり、通常は大きな電流が永久電流モードで流れているが、何らかの理由により、クエンチと呼ばれる超電導状態が破壊される現象が起きると、一気に大きなエネルギーを放出することになる。そのエネルギーの大半は熱として放出されるが、主コイルと外乱磁場補償コイルが磁気的にカップリングしている場合には、電磁誘導という形で外乱磁場補償コイルに対してエネルギーが伝達されることになる。
このとき、外乱磁場補償コイルには、磁気的カップリングの程度に応じた大きさの電流が誘起されるが、そのときにはまだ主コイルによる磁場が十分減衰していない場合がほとんどなため、多くの場合に外乱磁場補償コイルに非常に大きな電磁力がかかる。なぜならば、外乱磁場補償コイルは、コストや設置スペース等の問題から主コイルに比べてターン数が少ないため、場合によっては主コイルの電流(例えば400〜700A)以上の電流が外乱磁場補償コイルに誘起されることがあるからである。
しかし、外乱磁場補償コイルはターン数が少ないことから円筒形に巻き回されたコイル全体の体積が小さい。このため、電磁力に対する内部応力の影響が大きくなり、電磁力に耐えるための十分な強度を備えることが難しい。
このため、外乱磁場補償コイルになるべく大きな電流を誘起させない工夫が必要になり、例えば数10A以上は流れないようにするなどの対策が必要となる。しかしながら外乱磁場補償コイルは通常、超電導コイルで構成されているため、性能の低い超電導線材を使用したとしても、数10Aは簡単に流れてしまう。なお、外乱磁場補償コイルを超電導コイルで構成する理由は、外乱磁場が発生する状況として、鉄体が接近してそのまま静止する場合などの状況もありえるため、銅線などの常電導コイルで構成すると誘起された電流がすぐに減衰してしまい、長時間補償することができない場合があるため、外乱磁場補償コイルはこのような減衰時定数に注意する必要があることによる。
上記のような問題に対応するものとして、超電導コイルに設けられる異常電圧検出タップにおける異常電圧に基づいてコイルクエンチを検出すると、超電導コイルと並列に接続される永久電流スイッチを開にし、励磁電源に接続される超電導コイル通電線を介して過電圧検出を行い、過電圧が所定電圧を超えると、遮断器を動作させて超電導コイル通電線に供給される電源電流を遮断する構成がある(例えば特許文献1)。
又は、低電流でクエンチする箇所を外乱磁場補償コイルの一部に設けたことで、主コイルでクエンチが発生して外乱磁場補償コイルに大きな電流が誘起されたときには、当該箇所がクエンチして誘起された電流が流れなくなるような構成がある(例えば特許文献2)。
特開平09−260130(段落0015から段落0019、図1) 特開平04−287903(段落0049から段落0050、図3)
特許文献1のような構成でクエンチを検出して電源電流を遮断するためには、クエンチ検出する回路や電源を遮断する回路を設ける必要があることから、複雑な制御構成が必要となる上に、外乱磁場補償コイルに流れる誘起電流を直接遮断するものではなく、応答性に問題がある。
一方、特許文献2のように構成した場合、主コイルのクエンチにより外乱磁場補償コイルに電流が誘起された後に、その誘起電流により外乱磁場補償コイルの一部をクエンチさせて外乱磁場補償コイルの電流を遮断するものであって、主コイルのクエンチ自体を検出して直ちに外乱磁場補償コイルの誘起電流を遮断するものではなく、応答性に問題がある。また、低電流でクエンチする箇所を外乱磁場補償コイルの一部に設けるためには、例えば、1本ないしは数本の細い(数10〜数100μmの)超電導フィラメント部を設ける方法があるが、このようなフィラメント部は熱容量が小さいため、クエンチ後のフィラメント部に生じるジュール熱によって溶断する不具合などを生じやすい。また、細いフィラメントであるが故、熱以外の要因でも簡単に切断しやすいという不安定さもある。
この発明は、上記のような課題を解決するものであって、主コイルがクエンチした場合にも、外乱磁場補償コイルを安全に保護し不具合を生じにくくする保護を、複雑な回路を設けず実現するものである。
入力側の電圧が所定の大きさより小さいときは、出力側(動作側)が閉となり、所定の大きさ以上のときは、出力側(動作側)が開となるスイッチング素子の、入力側を主コイルの回路に並列に接続して、出力側(動作側)を外乱磁場補償コイルと直列に接続して、入力側の電圧が所定の大きさ以上になったときに、スイッチング素子の出力側(動作側)が開となって外乱磁場補償コイルの回路を開放するように構成した。
この発明によれば、主コイルがクエンチした場合に、短時間で外乱磁場補償コイルの回路が開放されるため、主コイルからの電磁誘導による大きな電流が誘起されなくなり、不具合を生じることがなくなる。
これにより、外乱磁場補償コイルには、外乱磁場を補償している間は通常1Aにも満たない電流しか誘起されておらず、主コイルがクエンチした場合にも大きな電流が誘起されないようにすることで、大きな電磁力に耐えるような強固な構成をする必要がない。
したがって、主コイルからの誘起電流を下げるために、外乱磁場補償コイルのターン数を増やす必要が無くなり、外乱磁場補償コイルのターン数を極力減ずることができて、使用する超電導線を節減することができる。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1のMRI装置の超電導マグネット100の回路概念図である。静磁場を発生する主コイル110と、撮像空間に流入する外乱磁場を抑制(補償)するための外乱磁場補償コイル120とが、それぞれに回路を形成しているが、それらの回路はスイッチング素子130を介して電気的に連携している。
主コイル110は超電導コイルであって、通常は超電導状態にあって永久電流モードで電流が流れており、強力かつ安定な静磁場を発生している。主コイル110には、超電導スイッチ140(persistent current switch:PCS)が設けられている。なお、図では簡略化しているが、実際にはアクティブシールドを構成するための逆極性のコイルが混在しており、MRI装置外部への漏洩磁場を低減している。
外乱磁場補償コイル120は、一般に主コイル110よりも少ないターン数を有し、通常は主コイル110と同極性で巻回されている。また一般に、主コイル110と外乱磁場補償コイル120とは、程度の差はあるが磁気的なカップリングを有している。
スイッチング素子130は、入力側131の電流の変化により出力側(動作側)132の開閉が切り替わるリレーであって、入力側131が主コイル110に対して並列に接続されており、出力側(動作側)132が外乱磁場補償コイル120に対して直列に接続されている。
スイッチング素子130には、例えば入力側131に所定の大きさ以上の電流が流れたときに、出力側(動作側)132が開放されて電流が遮断されるように構成された光MOS FET、PhotoMOSリレーなどと呼ばれる半導体式リレーを用いることができる。又は、入力側131に入力電流が流れたときに、入力電流によって発生する磁場で生じる電磁力を利用して出力側(動作側)132を開閉する機械式リレーを用いることができる。機械式リレーは半導体式リレーに比べて、一般的に、動作電流が大きい、動作が遅い、(数万回というオーダーであるとはいえ)使用寿命が短いなどの欠点がある一方で、逆に出力側(動作側)132がクローズの時に有する若干の抵抗(以下ON抵抗という)が小さいという利点がある。
なお、スイッチング素子130の入力側131は主コイル110の全体ではなく一部に対して並列に接続されており、その接続場所は主コイル110がクエンチした場合に、両端に電圧が発生する場所が選ばれている。
図2は、図1に示した超電導マグネット100を使用したMRI装置の要部を示す概念図であり、超電導マグネット100は真空断熱容器200内の冷却容器300内に収納される。一般に、超電導マグネット100の発生する静磁場内の撮像空間にいる患者300の周囲にRF受信コイル400、RF送信コイル500及び傾斜磁場コイル600が配置されており、これらは制御装置700により制御されている。制御装置700は、例えば、傾斜磁場電源701、RF送信系702、RF受信系703、シーケンサ704、CPU705及びモニタ706などから構成される。
次に動作について説明する。
図3はスイッチング素子130の動作を説明する概念図であって、(a)は動作前、(b)は動作後の状態をそれぞれ示している。動作前である(a)においては、入力側131には電流は流れていない。このとき、出力側(動作側)132は閉じた状態、すなわちクローズである。次に、動作後の状態である(b)においては、入力側131に電流が流れており、このとき出力側(動作側)132は開いた状態、すなわちオープンとなる。
通常は、主コイル110は超電導状態であって、スイッチング素子130の入力側131の両端にはほとんど電圧がかかっておらず(a)の状態である。しかし、主コイル110がクエンチした場合には、スイッチング素子130の入力側131の両端に幾分かの電圧が発生して電流が流れ、その結果、出力側(動作側)132がオープンになり(b)の状態となる。この動作により、主コイル110がクエンチしたときに外乱磁場補償コイル120の回路全体がオープン状態となるため、主コイル110から電流が誘起されなくなる。また外乱磁場補償コイル120の回路がオープンになるまでの短時間に誘起された電流も、瞬時に減衰することになる。
以上のように、主コイル110がクエンチしたときに、このクエンチによる主コイル110の電圧の変化を直接の入力として動作するスイッチング素子130によって、外乱磁場補償コイル120の回路をオープンにすることで、主コイル110のクエンチの検出と外乱磁場補償コイル120の回路の制御を行う特別な制御系を設けることなく、主コイル110に対して磁気的なカップリングを有している外乱磁場補償コイル120について、主コイル110のクエンチからの保護が可能である。
また、外乱磁場補償コイル120の回路自体をオープンにすることができるため、外乱磁場補償コイル120の一部に大きな熱負荷などがかかるような問題もない。
また、主コイル110と外乱磁場補償コイル120との磁気的なカップリングが大きくても動作するものであって、磁気的なカップリングを減じておく必要がないことから、外乱磁場補償コイル120の構成に対する特段の制約もなく、さらには外乱磁場補償コイル120を巻くための巻枠などを主コイル110と同一にでき、構造的に簡易化することができる。
なお、スイッチング素子130の入力側131は、主コイル110の一部で生じる電圧の変化を直接の入力としていたが、一般に、スイッチング素子130には動作する電流について所定の範囲が設定されていることが多く、主コイル110の一部で生じる電圧からちょうど良い電圧を取得する必要がある。そこで、図4に示したように、スイッチング素子130の入力側の回路に適切な抵抗を設けることでスイッチング素子130に入力される電流を調整する。
このときに設ける抵抗は、主コイル110の様々なクエンチのケースによって生じる電圧のうち、最大の電圧の場合でもスイッチング素子130が故障しないように選択する必要がある。
また前述のように、外乱磁場補償コイル120に誘起された磁場がある程度長時間に渡って減衰しないように、外乱磁場補償コイル120は超電導コイルから成っている。これに対して、外乱磁場補償コイル120に直列に接続されたスイッチング素子130の出力側(動作側)132のON抵抗は、外乱磁場補償コイル120に誘起された磁場の減衰の速さを示す減衰時定数に影響して、減衰時定数を短くするように作用する。
そこで、所望の減衰時定数に対してスイッチング素子130のON抵抗が十分に小さい場合には良いが、問題となる大きさの場合には、外乱磁場補償コイル120の回路内の抵抗を減ずるために、図5に示したように、スイッチング素子130を複数並列に接続する方法を取るとよい。これにより、スイッチング素子130を並列に接続した個数に反比例して、並列接続したスイッチング素子130全体の両端の抵抗が減少する。結果として、並列に接続したスイッチング素子130の個数に比例して減衰時定数が長くなる。
なお、図5において、スイッチング素子130の主コイル110側は並列接続としているが、これは直列に接続しても動作可能である。ただし、スイッチング素子130は主コイル110がクエンチすることで発生する電圧により、入力側131に所定の電流が流れることで動作するが、同じ電圧が発生した場合には、並列接続の方が入力側131に流れる電流が大きくなるので、スイッチング素子130が早く動作するという利点がある。
ただし、所望の減衰時定数を得るために要求されるスイッチング素子130の個数が多い場合には、1個につき4箇所の接続が必要なことから取扱いが煩雑となる上に、配線が多数に及ぶことから製作上の不具合が生じやすくなるおそれがある。
その場合には、図6に示したように、外乱磁場補償コイル120のターン数を増やすという対策を取ることも効果的である。例えば、外乱磁場補償コイル120の各々のターン数をそれぞれ2倍にすると、自己インダクタンスは4倍となるため、スイッチング素子130の両端の抵抗が同じ場合には、減衰時定数が4倍になる。すなわち、スイッチング素子130を4つ並列に接続することと同じ効果があることになる。
なお、ターン数を増やす場合には、コスト及びスペースの増加を防ぐために、使用する線材の太さを細くすることで対処するとよい。
また、スイッチング素子130として機械式リレーを適用すると、前述のように半導体式リレーに比べてON抵抗(接点抵抗ともいう)が小さいという利点がある。これは減衰時定数にとって有利に働く。特に、機械式リレーの場合は、出力側(動作側)132の材質や形状、大きさなどをさらに工夫すれば、格段にON抵抗を減ぜられる可能性がある。すなわち、スイッチング素子130を複数並列に接続したり、外乱磁場補償コイル120のターン数を増やしたりすることなく、減衰時定数を長くする対処ができるということになる。
ただし前述のように、機械式リレーは電磁力を利用して動作するものであるため、MRI装置のマグネットのように、強力な静磁場を常時発生している装置内では、誤動作をしてしまう恐れがある。そこで、スイッチング素子130はなるべく磁場強度が低い位置に設置することが望ましく、例えば軸方向はなるべく超電導マグネット100の中心部に近づけ、径方向はなるべく外側に位置するように設置すればよいが、さらに図7に示したように、機械式リレーのスイッチング素子130を鉄体などの強磁性体からなるシールド材150で覆い、静磁場の影響を受けないようにすればよい。十分なシールドを施せば誤動作の心配はなくなる。
なお、この方法は、スイッチング素子130が半導体式リレーの場合でも、環境磁場の影響で動作に支障を来たす特性を有するものであれば、機械式のものに限らず適用できることは言うまでもない。
また、これまでは主コイル110がクエンチした場合の対策のみに限定して説明したが、実際には、主コイル110を励磁又は消磁(減磁ともいう)している最中にも、外乱磁場補償コイル120には電流が誘起される。よって、この場合にも、外乱磁場補償コイル120は回路をオープンにしておくことが望ましい。
しかしながら、励磁又は消磁の最中は、クエンチした場合ほど急激な電圧の変化を生じていないため、スイッチング素子130の入力側131には、スイッチング素子130の動作、すなわち出力側(動作側)132がオープンになるために十分な電流が流れない可能性がある。
そこで、図8のように、外乱磁場補償コイル120の回路内に別のスイッチング素子160を直列に設置し、入力側131を外部電源に接続する。そして、主コイル110の励磁又は消磁中には外部電源からの電流印加によりスイッチング素子160の出力側(動作側)162を開にしておく。これにより、主コイル110の励磁又は消磁中にも外乱磁場補償コイル120内には電流が誘起されることはない。なお、外部電源からの電流印加は、励磁又は消磁後、コイル内の電流が静定した後にやめればよい。
また、これまで説明した主コイル110のクエンチや、励磁又は消磁以外にも、外乱磁場補償コイル120に電流が流れることで、外乱磁場補償コイル120が撮像空間内に幾分かの不均一磁場成分を発生するため、何らかの理由で外乱磁場補償コイル120に流れる電流が集積されれば、MRI装置の機能に対して無視できない不均一磁場を発生してしまう恐れがある。そこで、スイッチング素子160を設けることで、必要に応じて任意に外乱磁場補償コイル120内に生じている誘起電流をゼロにする、つまり外乱磁場補償コイル120をリセットすることができる。
この発明の実施の形態1の超電導マグネットを示す概略回路図である。 この発明の実施の形態1の超電導マグネットを使用したMRI装置の構成を示す概念図である。 この発明の実施の形態1のスイッチング素子の動作を示す説明図である。 この発明の実施の形態1の超電導マグネットを示す概略回路図である。 この発明の実施の形態1の超電導マグネットを示す概略回路図である。 この発明の実施の形態1の超電導マグネットを示す概略回路図である。 この発明の実施の形態1の超電導マグネットを示す概略回路図である。 この発明の実施の形態1の超電導マグネットを示す概略回路図である。
符号の説明
100 超電導マグネット
110 主コイル
120 外乱磁場補償コイル
130 スイッチング素子
131 入力側
132 出力側(動作側)
150 シールド材

Claims (5)

  1. 主コイルが接続された第1の回路と、
    外乱磁場補償コイルが接続された第2の回路と、
    入力側は前記主コイルと並列に前記第1の回路に接続して、出力側は前記外乱磁場補償コイルと直列に前記第2の回路に接続して、前記入力側の電圧が所定の大きさより小さいときは、前記出力側が閉となり、前記入力側の電圧が所定の大きさ以上のときは、前記出力側が開となるスイッチング素子とを備えたことを特徴とする超電導マグネット。
  2. 負荷抵抗をスイッチング素子の入力側に直列に接続したことを特徴とする請求項1に記載の超電導マグネット。
  3. スイッチング素子を複数として、それらのスイッチング素子の出力側を互いに並列に接続したうえで、外乱磁場補償コイルに対して直列に接続したことを特徴とする請求項1に記載の超電導マグネット。
  4. スイッチング素子の周囲を強磁性体材料からなる磁気シールドで覆ったことを特徴とする請求項1に記載の超電導マグネット。
  5. 請求項1から4のいずれかに記載の超電導マグネットと、
    この超電導マグネットを収納する冷却容器と、
    この冷却容器を収納する真空断熱容器と、
    前記超電導マグネットが発生する静磁場の周囲に配置されたRF受信コイル及びRF送信コイルと、
    前記超電導マグネットが発生する静磁場の周囲に配置された傾斜磁場コイルと、
    前記RF受信コイル、前記RF送信コイル及び前記傾斜磁場コイルに対する電源供給及び制御を行う制御装置とを備えたことを特徴とするMRI装置。
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