JP4179319B2 - 遠隔監視制御システム - Google Patents

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本発明は、時分割多重伝送方式によって伝送される所定の制御信号にて負荷を制御する遠隔監視制御システムに関する。
負荷を制御する複数の制御端末器をそれぞれ一意に特定する固有のアドレスに対して、このアドレスを割り当てられた操作端末器のスイッチ操作に応じて、制御データを含む制御信号を多重伝送方式により送信することで、制御端末器に接続された負荷を制御する遠隔制御(遠隔監視制御)を行う遠隔監視制御システムが考案されている(例えば、特許文献1。)。
この遠隔監視制御システムは、例えば、店舗や工場、倉庫などといった広い空間に設けられた負荷である複数の照明器具を集中制御することができる照明制御システムである。このような、照明制御システムは、複数の照明器具をワイヤレス送信器で自在に遠隔操作したり、複数の照明器具の点灯、非点灯を一括して制御することができるユーザ利便性の高い制御システムとなっている。
特開平9−149478号公報
ところで、上述したような遠隔監視制御システムにおいて、ワイヤレス送信器より送信されるワイヤレス信号を受信して、負荷を制御する構成とした場合、ワイヤレス信号に含まれるアドレスデータで特定される制御端末器に対して、正確に制御データを含む制御信号を送信するための信号制御を担うワイヤレス信号中継端末器を用いる必要がある。よって、ワイヤレス送信器より送信されるワイヤレス信号を受信するワイヤレス受信器は、ワイヤレス信号中継端末器を介して信号線に接続されることになる。
このように、ワイヤレス信号の送受信によって遠隔監視制御システムの負荷制御を実行する場合には、ワイヤレス信号中継端末器が必要となるため、遠隔監視制御システムの設置空間のレイアウト変更などにより、所望の箇所から送信されるワイヤレス信号を受信可能とするために、ワイヤレス受信器を増設しようとした場合、ワイヤレス信号中継端末器とワイヤレス受信器とを接続するための専用のワイヤレス信号線を別途配線しなくてはならず、ワイヤレス受信器を容易に増設させることが難しいといった問題がある。
そこで、本発明は、上述した実情に鑑みて提案されたものであり、ワイヤレス信号を受信するワイヤレス受信器を容易に増設することができる遠隔監視制御システムを提供することを目的とする。
本発明の遠隔監視制御システムは、伝送ユニットと、前記伝送ユニットに信号線を介して接続された負荷を制御する負荷制御端末器とを備え、前記伝送ユニットより前記信号線に多重伝送方式で伝送される伝送信号により、前記負荷制御端末器に設定されたアドレスデータで特定される前記負荷を制御する遠隔監視制御システムにおいて、ワイヤレス送信器から送信されるアドレスデータ、制御データを添付したワイヤレス信号を受信する受信手段と、前記受信手段によって受信されたワイヤレス信号に添付されたアドレスデータ、制御データを、前記信号線を介して前記伝送ユニットに選択的に伝送するよう制御する制御手段とを備える前記信号線に直接接続されたワイヤレス受信器と、前記ワイヤレス送信器から送信されるアドレスデータ、制御データを添付したワイヤレス信号を受信して、所定のワイヤレス信号線を介して前記ワイヤレス受信器に伝送するワイヤレス子受信器を備え、前記ワイヤレス受信器の制御手段は、前記受信手段で受信されたワイヤレス信号、又は前記ワイヤレス子受信器から前記ワイヤレス信号線を介して伝送されたワイヤレス信号からアドレスデータ、制御データを取得して、前記伝送ユニットに伝送するよう制御することで、上述の課題を解決する。
本発明によれば、ワイヤレス信号を受信するワイヤレス受信器を容易に増設することを可能とする。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。まず、本発明の実施の形態について説明する前に、図1を用いて、ワイヤレス信号中継端末器を介してワイヤレス受信器を接続する遠隔監視制御システム60について説明をする。
図1に示すように、遠隔監視制御システム60は、伝送ユニット10と、多重伝送スイッチ端末器11と、負荷である照明器具13が図示しないリレーRyを介して接続され、この負荷を制御する複数のリレー端末器12と、複数のワイヤレス受信器15が接続されたワイヤレス信号中継端末器14とが、2線式の信号線Lsを介して接続されてなり、多重伝送スイッチ端末器11、又はワイヤレス送信器20の操作に応じて、所望の照明器具13の点灯、消灯制御を実行することができる。
このような、遠隔監視制御システム60は、以下に示すようなフォーマットの信号を伝送することで負荷に対する所望の制御を実現する。
伝送ユニット10は信号線Lsに対して、図2(a)に示すフォーマットの伝送信号Vsを送出する。図2(a)に示すように、伝送信号Vsは、信号の送出開始を示すスタートパルスST、信号のモードを示すモードデータMD、各端末器を個別に認識するためのアドレスデータAD、照明器具13などの負荷を制御する制御データCD、伝送誤りを検出するためのチェックサムデータCS、各端末器からの返送信号(監視データ)を受信するタイムスロットである信号返送期間WTよりなる双極性(±24V)の時分割多重信号である。このようなフォーマットの伝送信号Vsは、図2(b)に示すように、パルス幅変調によって変調されて伝送される。
多重伝送スイッチ端末器11、リレー端末器12、ワイヤレス信号中継端末器14は、信号線Lsを介して受信された伝送信号Vsに含まれるアドレスデータADが自己のアドレスと一致したときに、その伝送信号Vsの制御データCDを取り込むと共に、伝送信号Vsの信号返送期間WTに同期して監視データを電流モード信号(信号線Lsの線間を適当な低インピーダンスを介して短絡して送出される信号)として返送する。
伝送ユニット10は、図示しないダミー信号送信部と、割り込み処理部とを備えている。ダミー信号送信部は、モードデータMDをダミーモードとしてアドレスデータADをサイクリックに変えた伝送信号Vsを常時送出する常時ポーリングを実行する。一方、割り込み処理部は、ダミーモードの伝送信号VsのスタートパルスSTに同期して、多重伝送スイッチ端末器11、又はワイヤレス信号中継端末器14から図2(c)に示すような割り込み信号Viが発生した時に、割り込み信号Viを発生した多重伝送スイッチ端末器11、又はワイヤレス信号中継端末器14へアクセスして監視データを返送させる。
伝送ユニット10は、返送されたこの監視データに基づいて、対応する負荷を制御するリレー端末器12への制御データCDを生成すると共に、その制御データCDを信号線Lsを介して時分割多重伝送することで、所望の負荷である照明器具13の消灯、点灯を制御する。
例えば、ワイヤレス送信器20の操作スイッチ21が操作されると、ワイヤレス送信器20から操作スイッチ21に設定されたアドレスデータを含むワイヤレス信号が送信される。ワイヤレス信号中継端末器14は、ワイヤレス受信器15を介してワイヤレス信号を受信すると、割り込み信号Viを信号線Lsに送出する。
伝送ユニット10は、この割り込み信号Viに応じて、割り込みをかけたワイヤレス信号中継端末器14のアドレスをサーチするための伝送信号Vsを送出する。割り込みをかけたワイヤレス信号中継端末器14は、伝送ユニット10によりアクセスされた場合に、自己の固有アドレスを監視データとして返信する。
この監視データを受け取った伝送ユニット10は、割り込みをかけたワイヤレス信号中継端末器14を判定して、次に当該ワイヤレス信号中継端末器14のアドレスデータADを持つ伝送信号Vsを送出してアクセスをし、ワイヤレス信号に含まれる操作データとアドレスデータを監視データとして返送させる。
伝送ユニット10は、この監視データとして返送されたワイヤレス送信器20の操作データに基づいて制御データCDを生成すると共に、同じく監視データとして返送されたアドレスデータに基づいて、あらかじめこのアドレスデータと対応付けて記憶されているテーブルを参照して、制御対象となる照明器具13に接続された図示しないリレーRyを制御するリレー端末器12へ制御データCDを届けるためのアドレスデータADを取得する。
伝送ユニット10は、このようにして生成した制御データCDと、取得したアドレスデータADを含む伝送信号Vsを、信号線Lsを介して時分割多重伝送する。この伝送信号VsのアドレスデータADで特定されるリレー端末器12は、同じく伝送信号Vsの制御データCDに基づき、ワイヤレス送信器20の操作により指定された照明器具13を点灯、消灯制御する。
以上を踏まえて、以下に、本発明の実施の形態として示す遠隔監視制御システムについて説明をする。
[第1の実施の形態]
続いて、図3を用いて、本発明の第1の実施の形態として示す遠隔監視制御システム1について説明をする。なお、遠隔監視制御システム1を説明するにあたり、上述した遠隔監視制御システム60と重複する機能部については、同一符号を付して説明を省略する。
図3に示すように、第1の実施の形態として示す遠隔監視制御システム1は、伝送ユニット10と、多重伝送スイッチ端末器11と、負荷である照明器具13が図示しないリレーRyを介して接続された複数のリレー端末器12と、複数のワイヤレス受信器30(例えば、ワイヤレス受信器30A、30B、30C)とが、2線式の信号線Lsを介して接続されてなり、ワイヤレス送信器40から送信されるワイヤレス信号に応じて、所望の照明器具13の点灯、消灯制御を実行することができる。
この遠隔監視制御システム1は、上述した遠隔監視制御システム60では、ワイヤレス信号中継端末器14を介して専用のワイヤレス信号線Lwによって接続されていたワイヤレス受信器15に代えて、ワイヤレス受信器30をダイレクトで信号線Lsに接続させている。
このように、ワイヤレス受信器30を、ダイレクトで信号線Lsに接続させるように構成した場合、当該遠隔監視制御システム1を構築するにあたり、部屋の天井空間の至る所に敷設される信号線Lsを利用することができるため、ユーザの所望する位置へワイヤレス受信器30をほぼ確実に設置することができる。しかしながら、複数のワイヤレス受信器30を信号線Lsに接続させた場合、ワイヤレス受信器30の設置位置や、ワイヤレス信号を送信する方向などによってワイヤレス送信器40から送信されるワイヤレス信号を2つ以上のワイヤレス受信器30で同時に受信してしまうことが考えられる。
例えば、ワイヤレス送信器40から送信されたワイヤレス信号が、図3に示すワイヤレス受信器30A、30Bで受信されてしまった場合、受信されたワイヤレス信号に応じて、ワイヤレス受信器30A、30Bから送信される割り込み信号が同時に伝送ユニット10へ到達することはまれで、到達時間に多少のタイムラグが生じてしまう。このような場合、伝送ユニット10に到達する信号波形のズレなどにより正常な通信が困難となってしまう可能性が高い。
そこで、本発明の第1の実施の形態として示す遠隔監視制御システム1では、ワイヤレス送信器40から送信されるワイヤレス信号が、ユーザが指定したワイヤレス受信器30のみに選択的に受信できるような構成とすることで、ワイヤレス信号中継端末器14を設けずに、ワイヤレス受信器30を信号線Lsにダイレクトに接続させた場合であっても確実に負荷制御を実行できるようにしている。
具体的には、ワイヤレス送信器40から送信されるワイヤレス信号が、指定したワイヤレス受信器30でのみ受け取ることができるように、アドレスデータの他に、ワイヤレス受信器30を指定するサブアドレスデータをワイヤレス信号に含ませるようにする。各ワイヤレス受信器30は、自身を特定するサブアドレスデータをあらかじめ保持しており、ワイヤレス送信器40から送信されるワイヤレス信号を受信すると、このワイヤレス信号のサブアドレスデータを読み出して認証処理をする。
ワイヤレス受信器30は、このサブアドレスデータが認証された場合にのみ、受信したワイヤレス信号を有効であるとして、割り込み信号Viを信号線Lsを介して伝送ユニット10に送信することになる。
(ワイヤレス送信器40、ワイヤレス受信器30の構成)
次に、図4を用いて、ワイヤレス送信器40とワイヤレス受信器30との構成について説明をする。
図4に示すように、ワイヤレス送信器40は、複数の押下ボタンからなる操作スイッチ41と、ワイヤレス信号で送信するサブアドレスデータを切り換える切換スイッチ42と、赤外線の発光により赤外線信号をワイヤレス受信器30に送信する発光部43と、送信するデータに基づき赤外線を変調する変調部44と、当該ワイヤレス送信器40を統括的に制御する信号処理部45と、信号処理部45によって実行される各種プログラムや各種データを記憶しているメモリ46とを備え、内蔵された電池などの電源47により駆動する。
また、メモリ46は、送信するワイヤレス信号をワイヤレス受信器30で選択的に受け取ることができるようにするためのサブアドレスデータを記憶している。このサブアドレスデータは、当該遠隔監視制御システム1の信号線Lsにダイレクトに接続されているワイヤレス受信器30の数だけ用意されており、切換スイッチ42に応じて、信号処理部45から対応するサブアドレスが読み出されることになる。
なお、切換スイッチ42をディップスイッチなどとすれば、サブアドレスをディップスイッチから直接出力することができるため、メモリ46への記憶させておく必要がなくなる。
このような、ワイヤレス送信器40は、信号処理部45の制御により、操作スイッチ41の各押下ボタンが押下されたことに応じて、この押下ボタンにそれぞれ割り当てられている遠隔監視制御システム1の照明器具13を特定するアドレスデータと、照明器具13を消灯させるのか点灯させるのかを指示する制御データである操作データとを含むワイヤレス信号を送信する。このとき、信号処理部45は、切換スイッチ42の状態に応じて、メモリ46からサブアドレスデータを読み出しワイヤレス信号に添付して送信する。
このような、ワイヤレス送信器40は、例えば、IrDA(Infrared Data Association)で策定された規格に基づき、850〜900nmの近赤外線を利用してワイヤレス受信器30との赤外線通信を行う。
これに対して、ワイヤレス受信器30は、発光部43で発光され赤外線を受光することで、赤外線信号を受信する受光部31と、受信した赤外線信号に変調されているデータを復調して取り出す復調部32と、当該ワイヤレス受信器30を統括的に制御する信号処理部33と、ワイヤレス送信器40から送信されるワイヤレス信号が、自身宛のワイヤレス信号であることを識別するためのサブアドレスデータを出力するディップスイッチなどである切換スイッチ34とを備えており、信号線Lsにダイレクトに接続されている。
切換スイッチ34は、スイッチの設定状態により任意のサブアドレスデータを出力することができるが、当該遠隔監視制御システム1を構築する際に、信号線Lsにダイレクトに接続されたワイヤレス受信器30が互いに異なるサブアドレスデータを有するように設定をする。
信号処理部33は、復調部32を制御して、受光部31で受信された赤外線信号であるワイヤレス信号を復調し、このワイヤレス信号に添付されているサブアドレスデータ、アドレスデータ、操作データを取得する。
また、信号処理部33は、サブアドレスデータを取得したことに応じて、取得したサブアドレスデータが、切換スイッチ34から出力されているサブアドレスデータと一致するかどうか認証処理をする。
信号処理部33は、互いにサブアドレスデータが一致した場合には、自身宛のワイヤレス信号であると判断して、割り込み信号Viを信号線Lsを介して伝送ユニット10に送出して、伝送信号Vsを介した伝送ユニット10との通信を開始して、負荷である照明器具13を制御するための一連のルーチンを開始する。
信号処理部33は、互いにサブアドレスデータが一致しない場合には、自身宛のワイヤレス信号でないと判断して、ワイヤレス送信器40から送信されたワイヤレス信号を無視する。
[第1の実施の形態の効果]
このように、本発明の第1の実施の形態として示す遠隔監視制御システム1は、ワイヤレス送信器40から送信するワイヤレス信号に、ワイヤレス信号を受け取らせたいワイヤレス受信器30のサブアドレスデータを選択的に添付することにより、信号線Lsにワイヤレス受信器30をダイレクトに接続させた場合でも、誤動作を誘因することなく負荷である照明器具13を良好に制御することができる。
したがって、上述した遠隔監視制御システム60のようなワイヤレス信号中継端末器14や専用のワイヤレス信号線Lwなどを用いる必要がないことからシステム構築時の大幅なコストダウンと、信号線Lsを利用することによるワイヤレス受信器30の設置自由度を確保することができる。
[第2の実施の形態]
次に、図5を用いて本発明の第2の実施の形態として示す遠隔監視制御システム2について説明をする。なお、遠隔監視制御システム2を説明するにあたり、上述した遠隔監視制御システム60と重複する機能部については、同一符号を付して説明を省略する。
図5に示すように、第2の実施の形態として示す遠隔監視制御システム2は、伝送ユニット10と、多重伝送スイッチ端末器11と、負荷である照明器具13が図示しないリレーRyを介して接続された複数のリレー端末器12と、ワイヤレス親受信器50とが、2線式の信号線Lsを介して接続されている。また、ワイヤレス親受信器50には、複数のワイヤレス子受信器51が、専用のワイヤレス信号線Lwを介して接続されている。
このような、遠隔監視制御システム2は、ワイヤレス送信器20から送信されるワイヤレス信号に応じて、所望の照明器具13の点灯、消灯制御を実行することができる。
この遠隔監視制御システム2は、上述した遠隔監視制御システム60では、ワイヤレス信号中継端末器14を介して、専用のワイヤレス信号線Lwによって接続されていたワイヤレス受信器15に代えて、ワイヤレス親受信器50のみをダイレクトで信号線Lsに接続させ、このワイヤレス親受信器50をマスターとするスレーブであるワイヤレス子受信器51を、専用のワイヤレス信号線Lwで接続している。
遠隔監視制御システム2は、上述した第1の実施の形態として示す遠隔監視制御システム1のように、全てのワイヤレス受信器30をダイレクトで信号線Lsに接続していないが、ワイヤレス信号中継端末器14を使用しないため、システムを構築する際のコストを大幅に削減することができると共に、遠隔監視制御システム60よりも比較的容易に複数のワイヤレス子受信器51を設置することができる。
この遠隔監視制御システム2でも、ワイヤレス親受信器50と、複数のワイヤレス子受信器51というように、ワイヤレス送信器20から送信されるワイヤレス信号を受信する受信器を複数備える構成となっている。したがって、上述したような、各ワイヤレス受信器の設置位置や、ワイヤレス信号を送信する方向などによってワイヤレス送信器20から送信されるワイヤレス信号を2つ以上のワイヤレス受信器で同時に受信してしまうことが考えられる。しかしながら、この遠隔監視制御システム2は、信号線Lsへと信号を出力するワイヤレス受信器が、ワイヤレス親受信器50のみであるため、タイムラグを生じながら伝送ユニット10へ信号が送信されてしまうといったことを回避することができる。
つまり、ワイヤレス親受信器50及び複数のワイヤレス子受信器51で、ワイヤレス送信器20から送信された同じワイヤレス信号を受信した場合であっても、ワイヤレス子受信器51で受信されたワイヤレス信号は、必ずワイヤレス親受信器50へ送出され、一つのワイヤレス信号として扱われることになる。言い換えれば、ワイヤレス親受信器50は、自身で受信したワイヤレス信号、複数のワイヤレス子受信器51で受信されたワイヤレス信号を選択的に信号線Lsへ送出している。
このように、ワイヤレス親受信器50は、ワイヤレス子受信器51でほぼ同時に受信された一つのワイヤレス信号として取り纏め、ワイヤレス信号を受信したことに応じて、割り込み信号Viを信号線Lsを介して伝送ユニット10に送出する。そして、伝送信号Vsを介した伝送ユニット10との通信を開始して、負荷である照明器具13を制御するための一連のルーチンを開始する。
[第2の実施の形態の効果]
このように、本発明の第2の実施の形態として示す遠隔監視制御システム2は、信号線Lsにダイレクトにワイヤレス親受信器50のみを接続させ、それ以上のワイヤレス受信器を設ける場合には、このワイヤレス親受信器50をマスターとした場合のスレーブに相当するワイヤレス子受信器51を専用のワイヤレス信号線Lwで接続させる。これにより、ワイヤレス送信器20から送信される同一のワイヤレス信号が、各ワイヤレス受信器で同時に受信されたとしても、伝送ユニット10との通信は、ワイヤレス親受信器50によりなされるため、誤動作を誘因することなく負荷である照明器具13を良好に制御することができる。
したがって、上述した遠隔監視制御システム60のようなワイヤレス信号中継端末器14を用いる必要がないことからシステム構築時の大幅なコストダウンと、ワイヤレス子受信器51の設置自由度を確保することができる。
また、この遠隔監視制御システム2は、信号線Lsには、ワイヤレス親受信器50のみが接続されていることから、第1の実施の形態として示した遠隔監視制御システム1のように、ワイヤレス送信器40の切換スイッチ42の操作、ワイヤレス受信器30の切換スイッチ34の設定といった作業をする必要がなく、所望の照明器具13のアドレスが割り当てられたワイヤレス送信器20の操作スイッチ21を操作して、ワイヤレス親受信器50、又は任意のワイヤレス子受信器51へ向けて、ワイヤレス信号を送信するだけで所望の照明器具13を制御することができる。
なお、上述の実施の形態は本発明の一例である。このため、本発明は、上述の実施形態に限定されることはなく、この実施の形態以外であっても、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能であることは勿論である。
本発明の実施の形態として示す遠隔監視制御システムの発想の基礎となる遠隔監視制御システムの構成について説明するための図である。 前記遠隔監視制御システムにおいて伝送される伝送信号のフォーマットについて説明するための図である。 本発明の第1の実施の形態として示す遠隔監視制御システムの構成について説明するための図である。 前記遠隔監視制御システムのワイヤレス送信器とワイヤレス受信器の構成について説明するための図である。 本発明の第2の実施の形態として示す遠隔監視制御システムの構成について説明するための図である。
符号の説明
1 遠隔監視制御システム
2 遠隔監視制御システム
10 伝送ユニット
11 多重伝送スイッチ端末器
12 リレー端末器
13 照明器具
30 ワイヤレス受信器
31 受光部
32 復調部
33 信号処理部
34 切換スイッチ
40 ワイヤレス送信器
41 操作スイッチ
42 切換スイッチ
43 発光部
44 変調部
45 信号処理部
46 メモリ
47 電源
50 ワイヤレス親受信器
51 ワイヤレス子受信器

Claims (2)

  1. 伝送ユニットと、前記伝送ユニットに信号線を介して接続された負荷を制御する負荷制御端末器とを備え、前記伝送ユニットより前記信号線に多重伝送方式で伝送される伝送信号により、前記負荷制御端末器に設定されたアドレスデータで特定される前記負荷を制御する遠隔監視制御システムにおいて、
    ワイヤレス送信器から送信されるアドレスデータ、制御データを添付したワイヤレス信号を受信する受信手段と、
    前記受信手段によって受信されたワイヤレス信号に添付されたアドレスデータ、制御データを、前記信号線を介して前記伝送ユニットに選択的に伝送するよう制御する制御手段とを備える前記信号線に直接接続されたワイヤレス受信器と、
    前記ワイヤレス送信器から送信されるアドレスデータ、制御データを添付したワイヤレス信号を受信して、所定のワイヤレス信号線を介して前記ワイヤレス受信器に伝送するワイヤレス子受信器を備え、
    前記ワイヤレス受信器の制御手段は、前記受信手段で受信されたワイヤレス信号、又は前記ワイヤレス子受信器から前記ワイヤレス信号線を介して伝送されたワイヤレス信号からアドレスデータ、制御データを取得して、前記伝送ユニットに伝送するよう制御すること
    を特徴とする遠隔監視制御システム。
  2. 前記ワイヤレス送信器は、
    前記アドレスデータ、制御データを添付したワイヤレス信号を送信する送信手段と、
    前記送信手段で送信するワイヤレス信号を所望のワイヤレス受信器で選択的に受信可能とするサブアドレスデータを、前記送信手段で送信するワイヤレス信号に添付するサブアドレス添付手段とを有し、
    前記ワイヤレス受信器は、前記受信手段で受信されたワイヤレス信号に添付されたサブアドレスデータを認証する認証処理手段を有し、
    前記アドレス受信器の制御手段は、前記認証処理手段によって、前記サブアドレスデータが認証された場合にのみ、前記受信手段で受信されたワイヤレス信号からアドレスデータ、制御データを取得して、前記伝送ユニットに伝送するよう制御すること
    を特徴とする請求項1記載の遠隔監視制御システム。
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