JP4179279B2 - 撮像装置並びにこれを備えた携帯機器及び携帯電話機 - Google Patents

撮像装置並びにこれを備えた携帯機器及び携帯電話機 Download PDF

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Description

本発明は、被写体を撮像して画像データを生成する撮像部を有する撮像装置並びにこれを使用した携帯機器及び携帯電話機に関する。
従来、手振れ補正モードが選択されたときに、自動的にシャッタ速度をn倍速くして感度もn倍高くし、撮影者が一度シャッタボタンを押すと、自動的に連続してnコマ分の撮影を行い、各コマの撮影画像に対応するデジタル画像データのずれ量を検出し、検出されたずれ量分だけ各デジタル画像データ補正した後に合成して1コマ分のデジタル画像データを生成することにより、最終的に生成されたデジタル画像データはノイズ量が不変で、かつ手ぶれ量を1/nに軽減するようにした手ぶれ補正装置が知られている(例えば、特許文献3参照)。
特開平11−88810号公報(第1頁、図1) 特開平11−95307号公報(第1頁、図1) 特開2004−266648号公報(第1頁、図1)
しかしながら、上記特許文献1及び2に記載された従来例にあっては、単にカメラに手振れが発生したことを知らせる機能を備えているだけで、手振れを補正した画像データを確認することはできず、再度撮影を行わなければならず、再撮影を行うことができない場合には、手振れ状態の画像データを保存するしか方法がなく、ユーザの使い勝手が悪いという未解決の課題を有している。
また、上記特許文献3に記載された従来例にあっては、手ぶれ補正モードが設定されると、自動的にシャッタ速度を上げると共に感度も上げて複数枚の画像データを撮像し、撮像した複数枚の画像データを同時に処理する必要があり、必要となるメモリ量及び演算処理量が大きくなってしまい、補正処理後の画像データを表示部に表示するまでの時間が長くなり、ユーザーに補正処理時間が長いという印象を与えてしまうという未解決の課題がある。
そこで、本発明は、上記従来例の未解決の課題に着目したものであり、ユーザーに補正処理時間を意識させることがない撮像装置並びに携帯機器及び携帯電話機を提供することを目的としている。
第1の発明に係る撮像装置は、被写体を撮像して画像データを生成する撮像部と、シャッターボタンが押されたときに、該撮像部で撮像した原画像データを一時格納する第1の画像記憶部と、該第1の画像記憶部に格納されている画像データのサイズを縮小して表示用画像データを形成する画像データサイズ縮小部と、該画像データサイズ縮小部で形成した表示用画像データを記憶する第2の画像記憶部と、該第2の画像記憶部に記憶されている表示用画像データを表示する画像表示部とを備えた撮像装置であって、撮像した原画像データに手振れが発生しているか否かを判定する第1の手振れ判定部と、該第1の手振れ判定部の判定結果が手振れ発生状態であるときに、前記画像データサイズ縮小部で形成した表示用画像データに手振れが発生しているか否かを判定する第2の手振れ判定部と、該第2の手振れ判定部の判定結果が手振れ発生状態であるときに前記第2の画像記憶部に記憶されている表示用画像データを手振れ補正して前記画像表示部に表示し、該第2の手振れ判定部の判定結果が手振れ発生状態でないときに前記第2の画像記憶部に記憶されている表示用画像データを手振れ補正しないで前記画像表示部に表示する第1の手振れ補正部と、該第1の手振れ補正部で前記画像表示部に表示用画像データを表示している間に前記第1の画像記憶部に格納されている原画像データを手振れ補正して補正画像データを形成する第2の手振れ補正部とを備えたことを特徴としている。
この第1の発明では、電子撮像部で被写体を撮像して画像データを生成したときに、手振れ判定部で撮像した画像データに手振れが発生しているか否かを判定し、手振れが発生しているときに、第1の手振れ補正部で画像データ縮小部で形成した表示用画像データについて手振れ補正を行って画像表示部に表示されるので、画像表示部に補正画像を表示するまでの時間を短縮することができ、ユーザーが補正画像を視認している状態で、第2の手振れ補正部で、原画像データに対して手振れ補正を行うので、ユーザーに手振れ補正処理時間を意識させることなく、現画像データの手振れ補正処理を行うことができる。
また、第2の発明に係る撮像装置は、被写体を撮像して画像データを生成する撮像部と、シャッターボタンが押されたときに、該撮像部で撮像した原画像データを一時格納する第1の画像記憶部と、該第1の画像記憶部に格納されている画像データのサイズを縮小して表示用画像データを形成する画像データサイズ縮小部と、該画像データサイズ縮小部で形成した表示用画像データを記憶する第2の画像記憶部と、該第2の画像記憶部に記憶されている表示用画像データを表示する画像表示部とを備えた撮像装置であって、前記シャッターボタンが押されたときに前記撮像部の角速度を検出する角速度検出部と、該角速度検出部で検出した角速度に基づいて前記第1の画像記憶部に記憶されている原画像データに手振れが発生しているか否かを判定する第1の手振れ判定部と、該第1の手振れ判定部の判定結果が手振れ発生状態であるときに、前記画像データサイズ縮小部で形成した表示用画像データに手振れが発生しているか否かを判定する第2の手振れ判定部と、該第2の手振れ判定部の判定結果が手振れ発生状態であるときに前記第2の画像記憶部に記憶されている表示用画像データを手振れ補正して前記画像表示部に表示し、該第2の手振れ判定部の判定結果が手振れ発生状態でないときに前記第2の画像記憶部に記憶されている表示用画像データを手振れ補正しないで前記画像表示部に表示する第1の手振れ補正部と、該第1の手振れ補正部で前記画像表示部に表示用画像データを表示している間に前記第1の画像記憶部に格納されている原画像データを手振れ補正して補正画像データを形成する第2の手振れ補正部とを備えたことを特徴としている。
この第2の発明では、第1の手振れ判定部で原画像データに手振れが発生していると判定したときに、第2の手振れ判定部で縮小された表示用画像データに手振れが発生しているか否かを判定し、手振れが発生していないときには直ちに表示用画像データを画像表示部に表示することができ、手振れが発生しているときには、第1の手振れ補正部で表示用画像データを手振れ補正して画像表示部に表示することにより、補正表示用画像データを画像表示部により短時間で表示することが可能となり、この補正表示用画像データを表示部で表示している状態で、第2の手振れ補正部で、原画像データに対して手振れ補正処理を行って補正画像データを形成するので、ユーザーが補正処理時間を意識させることなく、原画像データの手振れ補正処理を行うことができる。
第3の発明に係る撮像装置は、第1乃至第2の発明の何れか1つにおいて、前記第1の
手振れ補正部は、表示用画像データを手振れ補正して画像表示部に表示する際に、手振れ
補正を行ったことを表す手振れ補正マークを補正表示用画像データと共に表示するように
構成されていることを特徴としている。
この第3の発明では、表示用画像データを手振れ補正して画像表示部に表示する際に、
手振れ補正を行ったことを表す補正マークを補正表示用画像データと共に表示するので、
ユーザーが手振れが発生したことを認識することができる。
第4の発明に係る撮像装置は、第1乃至第3の発明の何れか1つにおいて、前記第2の
手振れ補正部は、原画像データに対する手振れ補正が終了したときに、形成した補正画像
データを画像データ縮小部に供給するように構成されていることを特徴としている。
この第4の発明では、第2の手振れ補正部で、原画像データに対する手振れ補正が終了
したときに、形成した補正画像データを画像データ縮小部に供給するので、補正画像デー
タが表示用画像データに縮小されて画像表示部に表示されるので、ユーザーが補正画像デ
ータを確認することができる。
第5の発明に係る撮像装置は、第1乃至第3の発明の何れか1つにおいて、前記第2の
手振れ補正部は、原画像データに対する手振れ補正が終了したときに、形成した補正画像
データを表示するか否かを選択する選択表示を前記画像表示部に表示するように構成され
ていることを特徴としている。
この第5の発明では、原画像データに対する手振れ補正が終了したときに、形成した補
正画像データを表示するか否かを選択する選択表示を画像表示部に表示するので、ユーザ
ーが補正画像データを表示するか否かを選択することができる。
第6の発明に係る携帯機器は、第1乃至第5の発明の何れか1つの撮像装置を備えてい
るので、手振れ補正処理をユーザーが意識することなく行うことができる。
第7の発明に係る携帯電話機は、第1乃至第5の発明の何れか1つの撮像装置を備えているので、手振れし易いと共に、演算処理能力に限界がある携帯電話機でユーザーに画像補正処理を意識させることなく、手振れ補正処理を行うことができる。

以下、本発明を携帯電話機に適用した場合の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施形態を示す斜視図であって、図中、CTは携帯電話機であり、長方形板状のベース部材1とこのベース部材1の上面を覆う蓋部材2とがヒンジ3を介して連結された構成を有する。
ベース部材1には、図1(a)に示すように、その上面に操作ボタンを有する操作部4が配置されていると共に、ヒンジ3とは反対側にマイク5が配置され、さらに図1(b)に示すようにヒンジ3側の端面に外部に突出して無線通信基地局と通信する無線通信用アンテナ6が取付けられている。
蓋部材2には、図1(a)に示すようにベース部材1との対向面に画像表示部8が設けられていると共に、画像表示部8のヒンジ3とは反対側にスピーカ9が設けられている。ここで、画像表示部8としては、例えば液晶パネル、有機ELパネル又はプラズマディスプレイパネルなどを適用することができる。
また、蓋部材2の裏面には図1(b)に示すように、撮像装置10が取付けられていると共に、この撮像装置10の近傍における蓋部材2の内部に角速度検出部としてのジャイロセンサ11が設けられている。
このジャイロセンサ11は、図2に示すように、センサ本体111が圧電材料等を使用したパッケージ112内に収容されており、このパッケージ112内は、センサ本体111を収容できる形態の箱状に形成されており、センサ本体111を励振する励振回路等の駆動手段(図示せず)とセンサ本体111からの振動を検出する回路(図示せず)等を備えている。
センサ本体111は、水晶をエッチングして薄板状に形成された正方形の固定基板113と、この固定基板113の一方の対向側面に支持部114及び115を介して平行に配設された一対の励振用振動腕116及び117と、固定基板113の他方の対向側面に連接された検出用振動腕118及び119とで構成されている。各励振用振動腕116及び117には、夫々長手方向に並んだ長い溝120及び121が形成されており、これら溝120及び121内に互いに異極となる励振用電極122及び123が配設されている。
そして、このジャイロセンサ11では、励振用振動腕116及び117に駆動手段としての図示しない励振回路から、駆動用電圧を印加することにより、図2で矢印Eに示すように、それらの先端部同志が接近したり離間したりするようにして振動する。この際に、図2に示すように、紙面の平面内で固定基板113の中心Oの回りに、回転角速度ωが働くと、コリオリの力Fcは、図2のFの方向に働く。この振動は支持部114及び115及び固定基板113を介して検出用振動腕118及び119に伝達される。つまり、励振用振動腕116及び117はX軸方向の振動の方向と回転角速度ωとのベクトル積の方向に働くコリオリの力Fcを受けて、次式にしたがって、Y軸に沿って+Y方向及び−Y方向に交互に振動するようになっている(ウオーク振動)。この振動は支持部114及び115と固定基板113を介して検出用振動腕118及び119に伝達されて、これら検出用振動腕118及び119が図2で矢印Hで示すようによう振動する。
Fc=2mV・ω
ここで、mは励振用振動腕116及び117の振動部分の質量、Vは励振用振動腕116及び117の速度である。
このため、検出用振動腕118及び119は、その断面を表す図3に示すように、図2のH方向の振動によって、検出用振動腕118及び119の一方の検出用電極124と他方の検出用電極125との間には、矢印で示すような電界が生じる。この検出用振動腕118及び119の振動に基づく電界を、信号として取り出することにより、角速度ωを検出することができる。このような構成のジャイロセンサ11を使用することにより、1mm角程度の小さなパッケージとすることができ、携帯電話機CTに十分に搭載することが可能な大きさとなる。
そして、撮像装置10は、図4に示すように、被写体を撮像する撮像部12と、この撮像部12から出力される原画像データを格納するRAM、DRAM等で構成される画像記憶部としてのバッファメモリ13と、このバッファメモリ13に格納された原画像データを例えばJPEG形式で画像圧縮処理して圧縮画像データを生成する画像圧縮部14と、この画像圧縮部14から出力される圧縮画像データを記憶するフラッシュメモリ15と、このフラッシュメモリ15に記憶されている圧縮画像データを読出してJPEG形式に従って画像伸張してバッファメモリ13に格納する画像伸張部16と、バッファメモリ13に格納されている画像データを低画素数に縮小した表示用画像データを記憶するVRAM17と、このVRAM17に記憶されている表示用画像データを画像表示部8に表示する表示制御部18と、撮像部12、バッファメモリ13、画像圧縮部14、フラッシュメモリ15、画像伸長部16、VRAM17、表示制御部18を制御する制御部としてのマイクロコンピュータ19、フラッシュメモリ15に記憶されている画像データを外部のパーソナルコンピュータやプリンタ等に出力するインタフェース部20とを備えている。
ここで、撮像部12は、レンズ21を透過して入射した被写体像がCCD撮像素子22によって光電変換され、このCCD撮像素子22から出力される光電変換されたアナログ信号がA/D変換部23でデジタル信号に変換されて画像処理部24に供給され、この画像処理部で、例えばカンマ補正やホワイトバランス調整などの各種画像補正処理を施してバッファメモリ13に出力するように構成されている。
バッファメモリ13は例えば1200×1600ピクセルの画像データを記憶するように構成され、VRAM17は例えば120×160ピクセルの表示用画像データを記憶するように構成されている。
マイクロコンピュータ19には、ジャイロセンサ11で検出した角速度及び操作部4から入力される操作信号が入力され、内装されたROMやRAMに格納されているオペレーティングシステム、アプリケーションプログラムなどの各種のプログラムを実行して、撮像部12、バッファメモリ13、画像圧縮部14、フラッシュメモリ15、画像伸長部16、VRAM17、表示制御部18を制御する。
そして、マイクロコンピュータ19では、図5に示す撮像処理を実行する。
この画像処理は、メニュー画面で撮影モードが選択されたときに実行開始され、先ず、ステップS1で、操作部4でシャッタボタン4sが押されたか否かを判定し、シャッタボタン4sが押されていないときには、ステップS2に移行して、撮像部12で撮像された画像データをバッファメモリ13に格納し、次いでステップS3に移行して、バッファメモリ13に格納された画像データを縮小して表示用画像データを形成し、これをVRAM17に格納し、次いでステップS4に移行して、VRAM17に格納された表示用画像データを画像表示部8に出力して表示してから前記ステップS1に戻る。
また、ステップS1の判定結果が、シャッタボタン4sが押されたときにはステップS5に移行して、ジャイロセンサ11で検出した角速度を読込み、次いでステップS6に移行して、読込んだ角速度を積分演算して回転角度θを算出する。
次いで、ステップS7に移行して、撮像部12から出力されるデジタル画像データをバッファメモリ13に例えば1200×1600ピクセルの静止画像データとして格納し、次いでステップS8に移行して、バッファメモリ13に格納されている静止画像データを120×160ピクセルの表示用画像データに縮小してVRAM17に格納する。
次いで、ステップS9に移行して、回転角度θが予め設定した原画像データに手振れが発生する第1の閾値θt1を超えているか否かを判定し、θ≦θt1であるときには原画像データに手振れが発生していないものと判断してステップS10に移行し、VRAM17に格納されている表示用画像データを画像表示部8に供給して表示し、次いでステップS11に移行して、バッファメモリ13に格納されている原画像データを画像圧縮部14に供給してJPEG形式で圧縮した圧縮画像データを形成し、この圧縮画像データにジャイロセンサ11で検出した加速度を例えばメタデータとして付加してフラッシュメモリ15に記憶してから撮像処理を終了する。
一方、ステップS9の判定結果がθ>θt1であるときには、ステップS12に移行して、回転角度θが縮小された表示用画像データに手振れが発生する第1の閾値θt1より大きな値の第2の閾値θt2(>θt1)を超えているか否かを判定し、θ≦θt2であるときには縮小された表示用画像データに手振れが発生していないもの判断して後述するステップS14にジャンプする。
また、ステップS12の判定結果がθ>θt2であるときには、縮小した表示用画像データに手振れが発生したものと判断してステップS13に移行して、VRAM17に格納されている表示用画像データに対して回転角度θに基づいて手振れ補正処理を行ってから再度VRAM17に書込んでから前記ステップS14に移行する。
ステップS14では、VRAM17に格納されている表示用画像データを画像表示部8に出力して表示してからステップS15に移行する。
このステップS15では、バッファメモリ13に格納されている原画像データに対して回転角度θに基づいて手振れ補正処理を行って補正画像データを形成し、次いでステップS16に移行して、形成された補正画像データを画像圧縮部14に供給してJPEG形式で画像圧縮した圧縮画像データを形成し、次いでステップS17に移行して、圧縮画像データにジャイロセンサ11で検出した加速度を例えばメタデータとして付加してからフラッシュメモリ15に記憶する保存処理を行ってから撮像処理を終了する。
この図5の処理において、ステップS2の処理及びジャイロセンサ11が角速度検出部に対応し、ステップS3及びS8の処理及びVRAM17が画像データサイズ縮小部に対応し、ステップS9及びS10の処理が手振れ判定部に対応し、このうちステップS9の処理が第1の手振れ判定部に対応し、ステップS10の処理が第2の手振れ判定部に対応し、ステップS13の処理が第1の手振れ補正部に対応し、ステップS15〜S17の処理が第2の手振れ補正部に対応している。
次に、上記実施形態の動作を説明する。
今、携帯電話機CTを図1(a)に示すように、ベース部材1に対して蓋部材2を開いた状態で、画像表示部8にメニュー画面から撮影モードを選択すると、図5に示す撮像処理が実行開始される。
このときシャッタボタン4sを押していない状態では、レンズ21を被写体に向けると、被写体像がレンズ21を透過してCCD撮像素子22上に結像され、このCCD撮像素子22で光電変換され、このCCD撮像素子22から出力されるアナログ信号がA/D変換部23でデジタル信号に変換された後画像処理部24で、ガンマ補正やホワイトバランス調整などの各種画像補正処理を施した画像データがバッファメモリ13に格納される(ステップS2)。このバッファメモリ13に格納された画像データは縮小処理されて表示用画像データとしてVRAM17に記憶され(ステップS3)、このVRAM17に記憶された表示用画像データが画像表示部8に表示される(ステップS4)。
このため、画像表示部8に表示された被写体画像を視認しながら構図を考え、構図が決定された時点で、シャッタボタン4sを押すとシャッタ音が発せられる。
このように、シャッタボタン4sが押されると、図5の処理において、ステップS1からステップS5に移行して、そのときのジャイロセンサ11で検出した角速度が読込まれ、読込んだ角速度を積分演算することにより回転角度θが算出される(ステップS6)。
次いで、撮像部12から出力される画像データをバッファメモリ13に1200×1600ピクセルの原画像データとして格納し(ステップS7)、次いで原画像データを縮小処理して120×160ピクセルの表示用画像データを形成し、これをVRAM17に記憶する(ステップS8)。
そして、回転角度θをもとにバッファメモリ13に格納された原画像データに手振れが発生しているか否かを判定し、回転角度θが第1の閾値θr1以下であるときには原画像データに手振れが発生していないものと判断してステップS10に移行し、VRAM17に格納されている表示用画像データを画像表示部8に出力して表示し、次いでバッファメモリ13に記憶されている原画像データを画像圧縮部14に供給してJPEG形式で画像圧縮し、圧縮画像データにジャイロセンサ11で検出した加速度をメタデータとして付加してフラッシュメモリ15に記憶する。
しかしながら、ステップS9の判定結果が、回転角度θが第1の閾値θt1を超えている場合には、原画像データに手振れが発生しているものと判断し、次いで回転角度θが第2の閾値θt2を超えているか否かを判定する(ステップS12)。
このとき、回転角度θが第2の閾値θt2以下であるときには、原画像データに対してピクセル数で1/100に縮小された表示用画像データを画像表示部8で表示したときに手振れ状態を判読できないものと判断して、VRAM17に格納されている表示用画像データをそのまま画像表示部8に表示する。このとき、VRAM17に格納されている表示用画像データをそのまま画像表示部8に表示するので、画像表示部8への表示を直ちに行うことができる。
そして、画像表示8に表示用画像データを表示している間に、バックグランドでバッファメモリ13に記憶されている原画像データに対して回転角度θに基づいて手振れ補正処理を実行し(ステップS15)、原画像データに対する手振れ補正処理が終了すると、補正画像データを画像圧縮部14に供給して圧縮画像データを形成し(ステップS16)、この圧縮画像データにジャイロセンサ11で検出した加速度をメタデータとして付加してフラッシュメモリ15に記憶する(ステップS17)。
したがって、ユーザーが画像表示部8に表示されている表示用画像データを視認して保存するか否かを判断している間に原画像データの手振れ補正処理を完了することができ、時間の掛かる原画像データの手振れ補正処理をユーザーが意識することなく、手振れ補正処理を完了することができる。
ところが、回転角度θが第2の閾値θt2を超えているときには、VRAM17に格納されている表示用画像データのそのまま画像表示部8に表示したときに手振れが認識されるものと判断して、VRAM17に格納されている表示用画像データに対して回転角度θに基づいて手振れ補正処理を行って補正表示画像データを形成し、これをVRAM17に再格納し(ステップS13)、このVRAM17に格納された補正表示用画像データを画像表示部8に出力して表示する。
このため、VRAM17に格納されている表示用画像データは原画像データに対してピスセル数で1/100に縮小されたデータであるので、この表示用画像データに対して手振れ補正処理を行ったときの補正処理時間が原画像データを手振れ補正処理する場合に比較して遥かに短時間で処理することができ、この補正表示用画像データを映像表示部8に短時間で表示することができ、この場合もユーザーが手振れ補正時間を意識することなく映像表示部8に補正表示画像データを表示することができる。
そして、映像表示部8に補正表示画像データを表示して、ユーザーが補正表示用画像データを視認して保存するか否かを判断している間に、そのバックグランドでバッファメモリ13に格納されている多くのピクセル数を有する原画像データに対して回転角度θに基づいて手振れ補正処理を完了することができ、時間の掛かる原画像データの手振れ補正処理をユーザーが意識することなく、手振れ補正処理を完了することができる。
この撮像処理を繰り返して、フラッシュメモリ15複数の圧縮画像データを記憶し、記憶した圧縮画像データを外部のパーソナルコンピュータ又はプリンタに出力したい場合には、インタフェース部20にパーソナルコンピュータ又はプリンタを接続してから、フラッシュメモリ15に記憶されている圧縮画像データを転送することにより、パーソナルコンピュータ又はプリンタに圧縮画像データを出力して、パーソナルコンピュータに接続された大画面の表示装置で表示したり、プリンタで印刷したりすることができる。
このように上記実施形態によれば、撮像部12で撮像した原画像データを手振れ補正する必要が生じたときには、この原画像データを縮小した表示用画像データについて手振れ補正の有無を判断し、手振れ補正の必要がないときには表示用画像データを画像表示部8に直ちに表示し、手振れ補正の必要があるときには少ないピクセル数の表示用画像データに対して手振れ補正処理を行った補正表示用画像データを画像表示部8に短時間で表示し、何れの場合の画像表示部8に表示用画像データを表示している間にピクセル数が多く時間が掛かる原画像データに対して手振れ補正処理を行って、補正原画像データをフラッシュメモリ15に記憶するので、原画像データを手振れ補正した後の補正原画像データに基づいて表示画像データを形成して画像表示部に表示する場合に比較して、遥かに短時間で画像表示部に手振れ補正された表示用画像データを表示することができ、ユーザーに手振れ補正処理時間を意識させることなく、原画像データの手振れ補正を行うことかできる。
しかも、原画像データに手振れ補正を行う必要が生じたときに、原画像データを縮小した表示用画像データに手振れ補正が必要であるか否かを判断するようにしたので、表示用画像データでは手振れ補正を必要としない場合に表示用画像データをそのまま画像表示部8に表示することができ、画像表示部8での画像表示を待ち時間なく表示することができる。
なお、上記実施形態においては、原画像データを手振れ補正する必要がある場合に、手振れ補正を完了した補正原画像データをそのままフラッシュメモリ15に記憶する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、図6に示すように、前述した図5のステップS17の後に、フラッシュメモリ17に格納された補正圧縮画像データを画像伸長部16で読出して、JPEG形式で画像伸長してからバッファメモリ13に格納するステップS18と、バッファメモリ13に格納された補正原画像データを縮小して表示用画像データを形成し、これをVRAM17に格納するステップS19と、VRAM17に格納された表示用画像データを画像表示部18に出力して画像表示するステップS20とを追加して、手振れ補正した最終的な補正画像データを縮小した表示用画像データを映像表示部8に自動表示して、ユーザーの確認を受けるようにしてもよい。また、手振れ補正した最終的な補正画像データを自動表示する場合に代えて、図7に示すように、ステップS17及びS18の間に画像表示部8に最終的な補正画像データを表示するか否かを選択するための表示ボタン及び非表示ボタンを形成した選択画面を表示するステップS21と、操作部4で表示ボタンが選択されたか否かを判定するステップS22と、このステップS22の判定結果が、表示ボタンが選択されたときには前記ステップS18に移行し、表示ボタンが選択されていないときにはステップS23に移行して、非表示ボタンが選択されたか否かを判定し、非表示ボタンが選択されたときにそのまま撮像処理を終了し、非表示ボタンが選択されていないときには前記ステップS22に戻るようにして、手振れ補正した最終的な補正画像データを確認するか否かをユーザーに選択させるようにしてもよい。
また、上記実施形態においては、本発明を携帯電話機CTに適用した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、デジタルカメラ等のように単独の撮像装置やPDA(Personal Digital Assistant)等の携帯機器に適用することもできる。
さらに、上記実施形態においては、角速度検出部としてジャイロセンサ11を適用した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、他の角速度センサを適用するようにしてもよい。
さらにまた、上記実施形態においては、手振れ判定部で角速度検出部で検出した角速度に基づいて手振れが発生しているか否かを判定する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、手振れ発生状態を画像データをソフトウェア処理することにより検出して手振れが発生しているか否かを判定するようにしてもよい。
本発明を携帯電話機に適用した場合の一実施形態を示す斜視図である。 ジャイロセンサを示す構成図である。 図2のD−D線概略断面図である。 撮像装置の一例を示すブロック図である。 図4のマイクロコンピュータで実行する撮像処理手順の一例を示すフローチャートである。 マイクロコンピュータで実行する撮像処理手順の他の例を示すフローチャートである。 マイクロコンピュータで実行する撮像処理手順のさらに他の例を示すフローチャートである。
符号の説明
CT…携帯電話機、1…ベース部材、2…蓋部材、4…操作部、4s…シャッタボタン、8…画像表示部、10…撮像装置、11…ジャイロセンサ、12…撮像部、13…バッファメモリ、14…画像圧縮部、15…フラッシュメモリ、16……画像伸長部、17…VRAM、18…表示制御部、19…マイクロコンピュータ、111…センサ本体、112…パッケージ、113…固定基板、114,115…支持部、116,117…励振用振動腕、118,119…検出用振動腕

Claims (7)

  1. 被写体を撮像して画像データを生成する撮像部と、シャッターボタンが押されたときに、該撮像部で撮像した原画像データを一時格納する第1の画像記憶部と、該第1の画像記憶部に格納されている画像データのサイズを縮小して表示用画像データを形成する画像データサイズ縮小部と、該画像データサイズ縮小部で形成した表示用画像データを記憶する第2の画像記憶部と、該第2の画像記憶部に記憶されている表示用画像データを表示する画像表示部とを備えた撮像装置であって、
    撮像した原画像データに手振れが発生しているか否かを判定する第1の手振れ判定部と、該第1の手振れ判定部の判定結果が手振れ発生状態であるときに、前記画像データサイズ縮小部で形成した表示用画像データに手振れが発生しているか否かを判定する第2の手振れ判定部と、該第2の手振れ判定部の判定結果が手振れ発生状態であるときに前記第2の画像記憶部に記憶されている表示用画像データを手振れ補正して前記画像表示部に表示し、該第2の手振れ判定部の判定結果が手振れ発生状態でないときに前記第2の画像記憶部に記憶されている表示用画像データを手振れ補正しないで前記画像表示部に表示する第1の手振れ補正部と、該第1の手振れ補正部で前記画像表示部に表示用画像データを表示している間に前記第1の画像記憶部に格納されている原画像データを手振れ補正して補正画像データを形成する第2の手振れ補正部とを備えたことを特徴とする撮像装置。
  2. 被写体を撮像して画像データを生成する撮像部と、シャッターボタンが押されたときに、該撮像部で撮像した原画像データを一時格納する第1の画像記憶部と、該第1の画像記憶部に格納されている画像データのサイズを縮小して表示用画像データを形成する画像データサイズ縮小部と、該画像データサイズ縮小部で形成した表示用画像データを記憶する第2の画像記憶部と、該第2の画像記憶部に記憶されている表示用画像データを表示する画像表示部とを備えた撮像装置であって、
    前記シャッターボタンが押されたときに前記撮像部の角速度を検出する角速度検出部と、該角速度検出部で検出した角速度に基づいて前記第1の画像記憶部に記憶されている原画像データに手振れが発生しているか否かを判定する第1の手振れ判定部と、該第1の手振れ判定部の判定結果が手振れ発生状態であるときに、前記画像データサイズ縮小部で形成した表示用画像データに手振れが発生しているか否かを判定する第2の手振れ判定部と、該第2の手振れ判定部の判定結果が手振れ発生状態であるときに前記第2の画像記憶部に記憶されている表示用画像データを手振れ補正して前記画像表示部に表示し、該第2の手振れ判定部の判定結果が手振れ発生状態でないときに前記第2の画像記憶部に記憶されている表示用画像データを手振れ補正しないで前記画像表示部に表示する第1の手振れ補正部と、該第1の手振れ補正部で前記画像表示部に表示用画像データを表示している間に前記第1の画像記憶部に格納されている原画像データを手振れ補正して補正画像データを形成する第2の手振れ補正部とを備えたことを特徴とする撮像装置。
  3. 前記第1の手振れ補正部は、表示用画像データを手振れ補正して画像表示部に表示する
    際に、手振れ補正を行ったことを表す手振れ補正マークを補正表示用画像データと共に表
    示するように構成されていることを特徴とする請求項1乃至2の何れか1項に記載の撮像
    装置。
  4. 前記第2の手振れ補正部は、原画像データに対する手振れ補正が終了したときに、形成
    した補正画像データを画像データ縮小部に供給するように構成されていることを特徴とす
    請求項1乃至3の何れか1項に記載の撮像装置。
  5. 前記第2の手振れ補正部は、原画像データに対する手振れ補正が終了したときに、形成
    した補正画像データを表示するか否かを選択する選択表示を前記画像表示部に表示するよ
    うに構成されていることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の撮像装置。
  6. 請求項1乃至5の何れか1項に記載の撮像装置を備えたことを特徴とする携帯機器。
  7. 請求項1乃至5の何れか1項に記載の撮像装置を備えたことを特徴とする携帯電話機。
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