JP4179066B2 - 地図表示装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、インデックスカラーを用いて地図をカラー表示する地図表示装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
車両に搭載されるナビゲーション装置においては、従来より、液晶ディスプレイなどのカラー表示装置を用いて、地図情報および経路案内情報を乗員に対して表示している。このような車載のカラー表示装置は、例えば240×432ドットほどの表示領域を有しており、ここに地図情報などがカラー表示される。また、車載カラー表示装置は、インデックス値が割り当てられた所定の128色(または256色)のみを用いてカラー表示を行う所謂インデックスカラーを採用している場合が多く、この場合、地図は、128色から選択された色で表示される背景と、この背景上に128色から選択された別の色を用いて表示される道路やランドマークなどによって構成される。
【0003】
道路は、道路種別ごとに異なる線種、線幅、表示色などを用いた線で表示される。図14(a)は、表示装置に3ドットの実線で表示された道路の一部分を拡大して示している。このような道路の画像は、まず、例えば薄黄色などでVRAM内に背景を描画し、この背景の上に図14(b)に示すような道路表示色(例えば緑色)の3ドット四方のドットパターンを、道路の始点から終点に向かって1ドットずつ動かして上書きしていくことにより描画される。
【0004】
図14(a)に示すように、道路が斜めに表示される部分においては、道路の縁部分に階段状のギザギザ(エイリアシング)が生じる。この図では道路表示を拡大して示しているが、ここに示すような道路の縁部分のギザギザは、表示装置に表示された地図を乗員から見た場合でも、粗く目立って映るものであり、斜めの線以外に斜めの境界線などにおいても生じる。
【0005】
上記のようなインデックスカラーを採用している場合には、表示色に割り当てられているインデックス値をVRAM内に記憶することにより画像を生成するが、RGB値をVRAM内に記憶することにより画像を生成する所謂ダイレクトカラーを採用している表示装置においては、斜めの線や境界線におけるエイリアシングを除去あるいは軽減するための手法(アンチエイリアシング)として、例えば斜めの線を表示する場合に、線の表示色と背景色との中間色を計算により求めて、この中間色を線の縁部に用いる方法が知られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、インデックスカラーを採用している表示装置においては、斜めの線や境界線を表示する場合でも、アンチエイリアシングは実施されておらず、従って、斜めの線の縁部や境界線ではギザギザが目立って見映えが悪くなっていた。
【0007】
本発明は、上記点に鑑みなされたものであり、インデックスカラーを用いた地図表示装置において、斜めの線の縁部および境界線におけるエイリアシングを軽減することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1記載の地図表示装置は、表示単位である複数のドットにより構成される画面と、地図の構成要素であって画面に対して斜めに表示される縁部を有するオブジェクトの表示に用いるオブジェクト表示色と、前記縁部と隣接するオブジェクト周囲部分の表示に用いる背景表示色と、オブジェクト表示色と背景表示色との間の中間色とを含む所定の複数の表示色に関する表示色情報を、前記所定の複数の表示色の各々に割り当てたインデックス値と共に保持しているカラーテーブルを記憶している表示色情報記憶手段と、画面に地図を表示する際に用いる情報として、前記複数のドットの各々における表示色情報であるドット表示色情報を記憶する描画メモリと、前記複数のドットの各々における表示色を前記所定の複数の表示色から選択して、選択した表示色に対応する前記インデックス値を前記描画メモリに前記ドット表示色情報として記憶させることによりオブジェクトを含む地図の画像を生成し、その際に、オブジェクトの縁部が中間色となるように前記地図の画像を生成する画像生成手段と、前記描画メモリ内に前記ドット表示色情報として記憶しているインデックス値を用いて前記カラーテーブルから表示色情報を取得して、画面に地図の画像を表示させる画像出力手段とを備えた地図表示装置であって、
前記オブジェクトは斜線であり、
前記画像生成手段は、前記所定の複数の表示色から前記中間色を選択して、前記中間色に対応するインデックス値が割り当てられた複数のドットがほぼ正方形状に配置されることより構成されている中間色ドットパターンを用いて前記斜線の始点を前記描画メモリ内に描画し、さらに前記中間色ドットパターンを上下方向および左右方向に1ドット分ずつ動かすことを繰り返して前記始点から前記斜線の終点まで移動させることにより前記斜線のベースを前記描画メモリ内に描画するベース描画手段と、前記オブジェクト表示色に対応する前記インデックス値が割り当てられた複数のドットが前記中間色ドットパターンから縁部分の所定のドットを取り除いた形状に配置されることにより構成されている表示色ドットパターンを、前記ベース上で上下方向および左右方向に1ドット分ずつ動かすことを繰り返して前記始点から前記終点まで移動させることにより前記斜線の中核部分を前記描画メモリ内に上書き描画する中核描画手段とを備えていることを特徴としている。
【0009】
このように、表示に用いる所定の複数の表示色の中に、オブジェクト表示色と背景表示色だけでなく、中間色が含まれるように設定し、さらに中間色を少なくともオブジェクト表示色に関係付けた情報である中間色情報を記憶しておき、この中間色情報に基づいて、オブジェクトである斜線の縁部が中間色となるように画像を生成すると、表示された斜線の縁部は、中間色部分がぼかし部分となって、滑らかに見える。このようにして、従来のエイリアシングの問題を軽減することができる。
また、このような構成によると、斜線の画像を、その中核部分は斜線表示色となり、縁部は中間色となるように生成して、表示することができる。また、直線の画像を、斜線と同様に、中間色ドットパターンを用いて描画したベース上に表示色ドットパターンを用いて中核部分を上書きすることにより生成すると、直線は中核部分、縁部共に斜線表示色となるため、このような描画方法によると、直線、斜線に関わりなく同様の方法で描画しても、斜線においてのみ縁部が中間色となるように画像を生成することができる。
【0012】
地図表示装置において表示される斜線は、多くの場合、請求項2記載のように道路を表しており、このような道路を表す斜線は、請求項3記載のように道路種別ごとに異なる表示色で表示されたり、また請求項4記載のように道路種別ごとに異なる線幅で表示されたりする。
【0013】
道路を道路種別ごとに異なる幅の線で表示する場合でも、それぞれの線幅に応じた中間色ドットパターンと表示色ドットパターンを構成すれば、それらのドットパターンを用いて、請求項1記載の構成により、各種道路を表す斜線を、その縁部が中間色となるように描画することが可能である。また、道路を道路種別ごとに異なる表示色の線で表示する場合でも、表示に用いる所定の複数の表示色の中に、各斜線表示色と背景表示色と、それらの間の各中間色がすべて含まれるように設定し、さらに各中間色に関する中間色情報を記憶しておけば、この中間色情報を用いて、各種道路を表す斜線を、その縁部が中間色となるように表示することが可能である。
【0014】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
以下、本発明の地図表示装置を車載ナビゲーション装置に採用した実施の形態について、図面に基づいて説明する。
【0015】
図1は、ナビゲーション装置1の全体構成を概略的に示している。ナビゲーション装置1は、車両の乗員に対して地図や車両の現在位置などの情報を表示し、さらに乗員により目的地が設定された場合には、この目的地まで誘導経路を設定して、この誘導経路に従って案内情報を表示するもので、位置検出器2、地図データ入力器6、操作スイッチ群7、外部メモリ9、表示装置10、音声出力装置11、リモコンセンサ12を備えており、これらは制御装置8に接続されている。
【0016】
位置検出器2は、いずれも周知の地磁気センサ22、ジャイロスコープ23、距離センサ24、および人工衛星からの電波に基づいて車両の位置を検出するGPS(Global Positioning System)のためのGPS受信機25を備えている。これらは、各々が性質の異なる誤差を持っているため、複数のセンサにより各々補完しながら使用するように構成されている。なお、各センサの精度によっては位置検出器2を上述したうちの一部で構成してもよく、さらに、図示しないステアリングの回転センサ、各転動輪の車輪センサなどを用いてもよい。
【0017】
地図データ入力器6は、位置検出の精度向上のためのいわゆるマップマッチング用データ、地図データおよび目印データを含む各種データを入力するための装置である。これらの各種データを記憶する記憶媒体としては、CD−ROMやDVD−ROMなどの再生専用の記憶媒体に加え、メモリカードやハードディスクなどの書き込み可能な記憶媒体が用いられる。
【0018】
地図データには、道路データ、背景データ、文字データなどが含まれており、道路データは、道路種別(高速道路、国道、県道など)ごとにまとめられて、リンク列データレコード列として格納されている。この中には、各リンクを特定する固有番号(リンクID)、リンクの長さを示すリンク長、リンクの始点と終点の座標、リンクに対応する道路の道路幅などの情報が含まれている。
【0019】
表示装置10は、例えば、インストルメントパネル部に配設される液晶ディスプレイによって構成されており、240×432ドットで110×170mmほどの画面を有している。この画面には、制御装置8によって、図2に示すように、地図や、この地図上での車両の現在位置を示す現在位置マーク、誘導経路などがカラー表示される。このとき、制御装置8は、表示に用いる256色が予め設定されているカラーテーブル内から表示色を選択して、VRAMなどで構成される描画メモリ88内に各ドットに関する表示色情報(ドット表示色情報)を記憶していくことにより地図画像を生成する。
【0020】
音声出力装置11は、スピーカなどによって構成され、誘導経路に従った案内情報などを音声によって提供するために用いられる。
【0021】
操作スイッチ群7は、例えば、表示装置10と一体になったタッチスイッチもしくはメカニカルなスイッチなどにより構成される。乗員は、この操作スイッチ群7、あるいはリモートコントロール端末(リモコン)13を用いて、目的地を設定したり、表示装置10に表示されている道路地図の縮尺率の変更を指示したりすることができる。
【0022】
制御装置8は、CPU、ROM89、RAM、I/O、およびこれらを接続するバスラインを備えた周知のマイクロコンピュータにより構成されており、機能ブロックとして、スイッチ信号入力部80、地図データ取得部81、現在位置算出部82、経路探索・設定部83、経路案内部84、画像生成部85、表示制御部86、音声出力部87を備えている。これらの機能ブロック80〜87は、ROMに記憶しているプログラムをCPUによって実行することにより、実現される。なお、プログラムは外部メモリ9を介して外部から取得することもできる。
【0023】
スイッチ信号入力部80は、操作スイッチ群7から操作信号を取得し、さらにリモコンセンサ12を介してリモコン13から操作信号を取得する。地図データ取得部81は、地図データ入力器6から車両の現在位置周辺などの地図データを読み込んで、地図データバッファ(図示せず)に記憶する。
【0024】
現在位置算出部82は、位置検出器2の各種センサ22〜25からセンサ信号を読み込んで、これらのセンサ信号に基づいて、マップマッチングにより車両の現在位置を算出する。
【0025】
経路探索・設定部83は、乗員によって目的地が設定された場合に、地図データ取得部81により必要な地図データを取得して、その地図データに基づいて、現在位置算出部82により算出された現在位置から設定された目的地までの最適な経路を、例えばダイクストラ法などを用いて設定する。
【0026】
経路案内部84は、経路探索・設定部83により設定された経路と、地図データ内の道路の形状データや、交差点の位置情報などから、経路案内を提供するポイントを算出したり、どのような案内(例えば右折など)を行うのかを決定する。
【0027】
画像生成部85は、表示制御部86の指示に従って、地図データバッファ内の地図データに基づいて、表示装置10に表示する地図などの画像を生成して、描画メモリ88に記憶する。このとき、詳細は後述するが、地図の画像は、まず建物などを含む背景を描画メモリ88に描画し、その上に道路を道路種別ごとに異なる色を用いた実線で上書きすることにより、生成される。
【0028】
本実施形態では、背景として薄黄色が用いられ、県道は緑色の3ドットの実線、国道は赤色の4ドットの実線、高速道路は紫色の5ドットの実線でそれぞれ描画される。
【0029】
図3は、図2に点線で示す部分の道路表示を拡大して示している。この道路は県道を示しており、従って緑色の3ドットの線で表示されている。ここに示すように、画面上において斜めに表示される道路においては、その道路の中核部分50は道路表示色で描画され、道路の縁部51は、背景60の色と道路表示色との間の中間色で描画される。この場合は薄黄色の背景の上に道路が緑色で描画される例を示しているため、道路の縁部51に用いられる中間色は例えば黄緑色である。
【0030】
また、国道や高速道路など、3ドット以上の線で表示される道路については、同様に斜めの道路の縁部が中間色で描画される。国道の縁部には例えば薄桃色が用いられ、高速道路の縁部には例えば薄紫色が用いられる。このような中間色としては、道路表示色と背景色の組み合わせに対して、予めエイリアシングを軽減するためにより適した色が選択される。
【0031】
図4は、前述したカラーテーブルの例を示している。カラーテーブルはROM89に記憶されているもので、地図の表示に用いる256色に関する情報(表示色情報)が、それらの256色にそれぞれ割り当てられたインデックス値と共に格納されている。図4に示すように、256色の表示色は、この中に背景色、道路表示色、およびこれらの中間色がすべて含まれるように設定されて、これらの表示色に割り当てられたインデックス値と共に記憶されている。さらに、背景の一部として背景色以外の色で表示される建物などの表示に用いられる背景表示色、文字やランドマークの表示に用いる表示色なども256色の中に含まれるように設定される。図4には、表示色を色名で示しているが、実際には、表示色はRGB値で記憶される。
【0032】
さらに、ROM89には地図の各構成要素の表示に用いる表示色のインデックス値を格納した表示色テーブルが記憶されており、画像生成部85により地図の画像を生成する際には、この表示色テーブルを用いて、各構成要素の描画に用いる表示色を決定する。図5は、道路の描画に用いる表示色を格納した道路表示色テーブルを示している。ここに示すように、道路表示色テーブルには、道路種別ごとの道路表示色と中間色のインデックス値が、県道、国道、高速道路の順で格納されている。
【0033】
表示制御部86は、スイッチ信号入力部80により取得したスイッチ信号や経路案内部84からの指示などに基づいて表示装置10に表示させる情報を決定し、必要な地図データを地図データ取得部81により取得して、表示装置10に表示する画像を画像生成部85に生成させる。さらに、画像生成部85によって描画メモリ88に描画された画像を表示装置10に表示させる。
【0034】
音声出力部87は、経路案内部84などからの指示により、経路案内情報などを音声出力装置11に出力させる。
【0035】
図6は、画像生成部85により実行される地図画像生成処理の手順を示している。画像生成部85は、表示制御部86から地図画像生成の指示を受けると、表示装置10の画面上の指示された領域に表示するための地図画像を、つぎのようにして地図データから生成して、描画メモリ88に描画する。
【0036】
ステップ100において、まず、薄黄色で背景を生成し、この上に建物などの画像を生成する。建物は地図データ内ではポリゴンの座標列で示されているため、建物の画像を生成するときには、まず、地図が画面上で表示される向きなどに基づいて座標列を画面座標に変換し、その結果得られる座標列に基づいて建物を描画する。このとき、背景の描画に用いる各表示色のインデックス値を表示色テーブルから取り出して、各ドットのインデックス値を描画メモリ88に記憶していくことにより、背景を描画する。
【0037】
ステップ110においては、背景画像上に道路の画像を上書きする。この処理の詳細については後述するが、まず縮尺率の設定に応じて表示する道路の道路種別が選択され、選択された道路種別ごとに、例えば県道、国道、高速道路といった順序で道路が描画される。縮尺率が大きい詳細地図を表示する場合には細街路なども描画される。最後に、ステップ120において、文字やランドマークの画像をさらに上書きする。
【0038】
図7は、ステップ110における道路画像生成処理のうち、県道を描画する県道画像生成処理の手順を示している。ステップ300において、まず県道データを地図データバッファから取り出す。ステップ310において、県道の始点および終点の座標を、地図が画面上で表示される向きなどに基づいて座標変換して、道路座標バッファ(図示せず)に記憶する。
【0039】
ステップ320において、地図データバッファ内のすべての県道データの座標変換が終了したか否か判定し、NOと判定した場合は、ステップ300に戻って、つぎの県道データを地図データバッファから取り出し、ステップ310において座標変換を行う。
【0040】
ステップ320においてYESと判定した場合は、つまり、すべての県道データの始点および終点の座標変換が終了したと判定した場合は、ステップ330において、図8(a)に示すような3ドット四方の中間色のドットパターンを用いて、道路座標バッファ内に記憶されている座標データに基づいて、県道のベースを描画する。
【0041】
図9(a)〜(d)は、図3に示すような道路のベースがステップ330において描画される手順を示す説明図である。まず、図5に示す道路表示色テーブルから県道の表示に用いる中間色のインデックス値200が取り出されて、このインデックス値200が中間色ドットパターンの各ドットに割り当てられる。
【0042】
図9(a)に示すように、まず県道の始点を中間色ドットパターンで描画する。つまり、描画メモリ88内において県道の始点に対応する位置の3ドット四方からなる9ドットの各々にインデックス値200を書き込む。つぎに図9(b)に示すように、中間色ドットパターンを上に1ドット動かして県道の始点に続く部分を描画する。このようにドットパターンを上に1ドット動かすことを9回繰り返して、ドットパターンを直線道路部分の終点まで移動させることにより、図9(c)に示すような12ドットの長さの直線道路部分が描画される。
【0043】
つぎに、直線道路部分の終点を始点として、斜線道路部分が描画される。まず、図9(d)に示すように、ドットパターンを上に1ドット、右に1ドット動かして、始点に続く斜線道路部分を描画する。このようにドットパターンを斜めに動かすことを4回繰り返して斜線道路部分の終点まで移動させることにより、斜線道路部分が描画され、図3に示すような県道部分のベースの描画が終了する。このようにして、ステップ330においては、すべての県道のベースが中間色である黄緑色で描画される。
【0044】
ステップ340では、図8(b)に示すような道路表示色のドットパターンを用いて、道路座標バッファ内に記憶されている座標データに基づいて、県道の中核部分をベース上に上書きする。道路表示色ドットパターンは、道路表示色テーブルから県道の道路表示色である緑色のインデックス値151を取り出して、このインデックス値151が割り当てられた複数のドットを、中間色ドットパターンの四隅のドットを取り除いた形状に配置することにより構成される。
【0045】
図9(e)は、図3に示すような道路の始点において中核部分を上書きした結果を示している。このようにして、ベースの描画のときと同様に、道路表示色ドットパターンを上に1ドット動かすことを9回繰り返し、斜め右に動かすことを4回繰り返すことにより、道路の中核部分50を道路表示色のインデックス値151で上書きする。
【0046】
このようにして、ステップ340では、すべての県道の中核部分が道路表示色で上書きされる。ステップ340が終了したら、すべての県道の描画が終了する。
【0047】
このように中間色ドットパターンでまず道路のベースを描画してから、その上に道路表示色ドットパターンで道路の中核部分を上書きすると、図3および図8(c)に示すように、斜線道路部分において、道路の中核部分50が道路表示色であり、道路の縁部51が中間色であるように道路を描くことができる。
【0048】
国道の画像の生成は、図10(a)に示すような4ドット四方の中間色(薄桃色)ドットパターンと、図10(b)に示すような道路表示色(赤色)ドットパターンとを用いて、上記県道画像生成処理と同様の手順で国道を描画することにより行われる。
【0049】
また、高速道路の画像の生成は、図11(a)に示すような中間色(薄紫色)ドットパターンと、図11(b)に示すような道路表示色(紫色)ドットパターンとを用いて、上記県道画像生成処理と同様の手順で高速道路を描画することにより行われる。
【0050】
本実施形態の構成によると、地図の表示に用いる256色を、この中に道路表示色と背景色との間の中間色が含まれるように設定し、さらにこの中間色のインデックス値を道路表示色テーブル内に保持して、道路の画像を生成する際には、道路表示色テーブル内の中間色のインデックス値を用いて、斜線道路部分の縁部が中間色となるように描画するため、表示された斜線道路部分は、中間色の縁部がぼかし部分となって、滑らかに見える。このようにして、従来のエイリアシングの問題を軽減することができる。
【0051】
また、中間色ドットパターンを用いて道路のベースを描画し、このベース上に表示色ドットパターンを用いて道路の中核部分を描画する方法により、直線道路部分の画像は、その中核部分、縁部ともに道路表示色となるように生成し、斜線道路部分の画像は道路の縁部が中間色となるように生成することが可能である。
【0052】
本実施形態における画像生成部85は本発明の画像生成手段に対応しており、表示制御部86は本発明の画像出力手段に対応している。本実施形態におけるROM89は、表示色情報記憶手段および中間色情報記憶手段に対応している。また、図7に示すステップ330は本発明のベース描画手段に対応しており、ステップ340は本発明の中核描画手段に対応している。
【0053】
本実施形態における道路表示色は本発明のオブジェクト表示色に対応しており、また、本実施形態において道路表示色テーブルに格納されている中間色のインデックス値は本発明の中間色情報に対応している。
【0054】
(他の実施形態)
本発明は上記実施形態に限定されることなく、つぎのように種々の変形が可能である。
【0055】
上記実施形態においては、4ドットの線で国道を表示する場合には、図10(a)および(b)に示すようなドットパターンを用いて道路を描画したが、図12(a)に示すように、4ドット四方のドットパターンの四隅のドットを取り除いた形状のドットパターンを道路のベースの描画に用いてもよく、この場合、道路の中核部分は、図12(b)に示すような道路表示色ドットパターンを用いてベース上に上書きされる。これにより、例えば図12(c)に示すような4ドットの道路を描画することができる。
【0056】
上記実施形態においては、道路の縁部に用いる中間色として、背景色に対してエイリアシングが軽減されるような1色を各道路表示色に対して選択したが、例えば背景の一部として表示される建物に用いられる表示色など、背景に用いられるすべての表示色(背景表示色)と道路表示色との間の各組み合わせに対して、それぞれ中間色を設定するようにしてもよい。この場合、背景表示色と道路表示色の各組み合わせに対する中間色がすべて256色の中に含まれるようにカラーテーブルが設定され、道路表示色テーブルには、図13に示すように、中間色のインデックス値が、道路表示色と背景表示色の各組み合わせに関係付けられて格納される。
【0057】
上記実施形態においては、県道は3ドットの緑色の線で、国道は4ドットの赤色の線で、高速道路は5ドットの紫色の線でそれぞれ表示したが、道路表示色はこれに限らず、いずれかの道路の表示色として例えば青色などを用いてもよい。また、すべての道路種別に同じ道路表示色を用いて、線幅(ドット数)のみを道路種別ごとに変えてもよく、あるいは、すべての道路種別に同じ線幅を用いて、表示色のみを道路種別ごとに変えてもよい。背景色に関しても、上記実施形態では薄黄色が用いられていたが、薄桃色あるいは灰色などを用いてもよい。
【0058】
上記実施形態では、道路を実線で表示したが、点線など実線以外の線種を用いて道路を表示してもよい。この場合でも、上記実施形態と同様にして、斜めに道路を表示する場合に縁部に中間色を用いることにより、滑らかに表示することが可能である。
【0059】
上記実施形態では、道路を表す斜線の縁部に中間色を用いることにより、このような斜線の縁部を滑らかに表示したが、背景の表示に用いられる斜線に関しても同様に縁部に中間色を用いてもよい。また、斜線以外にも、例えば建物が背景との間に斜めの境界線を有するように表示される場合などに、この境界線部分に中間色を用いるようにしてもよい。
【0060】
上記実施形態では、240×432ドットの表示装置10を用いていたが、480×864ドットの表示装置を用いてもよい。また、上記実施形態では256色のインデックスカラーを採用していたが、128色のインデックスカラーを採用してもよい。但し、この場合も、128色の中には、背景および背景の一部として表示される建物などの表示に用いられる背景表示色、道路表示色、文字やランドマークなどの表示に用いる表示色、さらに、本発明の方法を適用して表示する斜線などのオブジェクトに用いるすべての表示色と背景表示色の各組み合わせに対する中間色がすべて含まれるようにカラーテーブルが設定される。
【0061】
上記実施形態においては、本発明を車載ナビゲーション装置に適用したが、ナビゲーション装置以外の装置に本発明を適用することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るナビゲーション装置の全体構成を示すブロック図である。
【図2】ナビゲーション装置の表示装置における地図の表示例を示す図である。
【図3】図2に点線で示す領域における道路表示を拡大して示す図である。
【図4】地図表示に用いる256色が設定されているカラーテーブルを示す図である。
【図5】道路の描画に用いる表示色および中間色の情報を保持している道路表示色テーブルを示す図である。
【図6】制御装置により実行される地図画像生成処理のフローチャートである。
【図7】図6に示すステップ110において実行される県道画像生成処理のフローチャートである。
【図8】(a)は県道画像生成処理において県道のベースの描画に用いられる中間色ドットパターンを示す図であり、(b)は県道の中核部分の上書きに用いられる道路表示色ドットパターンを示す図であり、(c)は(a)、(b)に示すドットパターンを用いて描画された県道の画像を示す図である。
【図9】図8(a)および(b)に示すドットパターンを用いて県道を描画する過程を示す説明図である。
【図10】(a)は国道のベースの描画に用いられる中間色ドットパターンを示す図であり、(b)は国道の中核部分の上書きに用いられる道路表示色ドットパターンを示す図であり、(c)は(a)、(b)に示すドットパターンを用いて描画された国道の画像を示す図である。
【図11】(a)は高速道路のベースの描画に用いられる中間色ドットパターンを示す図であり、(b)は高速道路の中核部分の上書きに用いられる道路表示色ドットパターンを示す図であり、(c)は(a)、(b)に示すドットパターンを用いて描画された高速道路の画像を示す図である。
【図12】(a)、(b)は国道の描画に用いられるドットパターンの変形例を示す図であり、(c)は(a)、(b)に示すドットパターンを用いて描画された国道の画像を示す図である
【図13】道路表示色テーブルの変形例を示す図である。
【図14】(a)は従来の地図表示装置における道路表示例を拡大して示す図であり、(b)は(a)に示す道路の描画に用いられるドットパターンを示す図である。
【符号の説明】
1 ナビゲーション装置
8 制御装置
10 表示装置
60 背景
50 道路の中核部分
51 道路の縁部
85 画像生成部 (画像生成手段)
86 表示制御部 (画像出力手段)
88 描画メモリ
89 ROM (表示色情報記憶手段、中間色情報記憶手段)
Claims (4)
- 表示単位である複数のドットにより構成される画面と、
前記地図の構成要素であって前記画面に対して斜めに表示される縁部を有するオブジェクトの表示に用いるオブジェクト表示色と、前記縁部と隣接するオブジェクト周囲部分の表示に用いる背景表示色と、前記オブジェクト表示色と前記背景表示色との間の中間色とを含む所定の複数の表示色に関する表示色情報を、前記所定の複数の表示色の各々に割り当てたインデックス値と共に保持しているカラーテーブルを記憶している表示色情報記憶手段と、
前記画面に前記地図を表示する際に用いる情報として、前記複数のドットの各々における表示色情報であるドット表示色情報を記憶する描画メモリと、
前記複数のドットの各々における表示色を前記所定の複数の表示色から選択して、選択した表示色に対応する前記インデックス値を前記描画メモリに前記ドット表示色情報として記憶させることにより前記オブジェクトを含む地図の画像を生成し、その際に、前記オブジェクトの縁部が前記中間色となるように前記地図の画像を生成する画像生成手段と、
前記描画メモリ内に前記ドット表示色情報として記憶している前記インデックス値を用いて前記カラーテーブルから前記表示色情報を取得して、前記画面に前記地図の画像を表示させる画像出力手段とを備えた地図表示装置であって、
前記オブジェクトは斜線であり、
前記画像生成手段は、前記所定の複数の表示色から前記中間色を選択して、前記中間色に対応するインデックス値が割り当てられた複数のドットがほぼ正方形状に配置されることより構成されている中間色ドットパターンを用いて前記斜線の始点を前記描画メモリ内に描画し、さらに前記中間色ドットパターンを上下方向および左右方向に1ドット分ずつ動かすことを繰り返して前記始点から前記斜線の終点まで移動させることにより前記斜線のベースを前記描画メモリ内に描画するベース描画手段と、前記オブジェクト表示色に対応する前記インデックス値が割り当てられた複数のドットが前記中間色ドットパターンから縁部分の所定のドットを取り除いた形状に配置されることにより構成されている表示色ドットパターンを、前記ベース上で上下方向および左右方向に1ドット分ずつ動かすことを繰り返して前記始点から前記終点まで移動させることにより前記斜線の中核部分を前記描画メモリ内に上書き描画する中核描画手段とを備えていることを特徴とする地図表示装置。 - 前記斜線は道路を表していることを特徴とする請求項1記載の地図表示装置。
- 前記オブジェクト表示色は、前記斜線が表している道路の種別によって異なることを特徴とする請求項2記載の地図表示装置。
- 前記斜線の幅は、前記斜線が表している道路の種別によって異なることを特徴とする請求項2または3記載の地図表示装置。
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