JP4179002B2 - 顕微鏡装置及びこの顕微鏡装置を用いた薬物効果測定方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は顕微鏡装置及びこの顕微鏡装置を用いた薬物効果測定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
図5は従来の顕微鏡装置の正面図である。
【0003】
この顕微鏡装置は顕微鏡として倒立顕微鏡を使用している。顕微鏡装置は観察光学系(図示せず)と透過照明ユニット(透過照明系)540とピペット550とを備える。
【0004】
観察光学系はステージ520の直下に設けられた対物レンズ(図示せず)を有し、試料容器521に入れられた試料(図示せず)からの光を対物レンズを介して集光する。
【0005】
透過照明ユニット540は光源541とコンデンサレンズ542とで構成されている。透過照明ユニット540は顕微鏡本体510に取り付けられたアーム(図示せず)に設けられている。コンデンサレンズ542は対物レンズの光軸上に配置され、光源541から出射された光を試料に照射する。
【0006】
ピペット550は試料に所定量の試薬を添加する。ピペット550は使用者又は保持部材(図示せず)によってステージ520の上方に保持されている。
【0007】
試料に試薬を添加する場合、ピペット550の先端を透過照明ユニット540と試料との間に挿入して試薬を添加する。透過照明ユニット540を使用して試料の透過像を測定する場合、ピペット550を透過照明ユニット540と試料との間から除去する。
【0008】
【特許文献】
特表2002−542481号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、バイオテクノロジー分野では、上記顕微鏡装置を用いて試料容器521に入れられた細胞等の生物試料にピペット550で試薬を添加し、細胞に生じる光学的変化を観察することが行われる。
【0010】
しかし、モータを用いてピペット550を遠隔操作し、自動的に試薬を試料に添加する場合、ピペット550やピペット550を保持する保持部材が透過照明ユニット540に干渉し、透過像を取得することができないという問題がある。
【0011】
この発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、その課題は添加手段の操作を電動で行う顕微鏡装置において、添加手段に干渉することなく観察光学系の光軸上に透過照明系を配置することができる顕微鏡装置及びこの顕微鏡装置を用いた薬物効果測定方法を提供することである。
【0012】
上記課題を解決するために請求項1記載の発明は、観察光学系と、透過照明系と、試料に試薬を添加する自動添加手段とを備える顕微鏡装置において、前記透過照明系及び前記自動添加手段を移動させる移動手段と、前記透過照明系及び前記自動添加手段の位置を検出する検出手段と、前記観察光学系の光軸上に配置され、前記自動添加手段が前記観察光学系の光軸上に移動したときに前記試料を照明する落射照明系と、前記検出手段の出力に基づいて前記透過照明系及び前記自動添加手段のいずれかが前記観察光学系の光軸上に選択的に配置されるように前記移動手段を制御する制御手段とを備えることを特徴とする。
【0013】
請求項2に記載の発明は、請求項1記載の顕微鏡装置において、前記検出手段は、前記透過照明系が前記観察光学系の光軸上にあるか否かを検出する第1の検出手段と、前記添加手段が前記観察光学系の光軸上にあるか否かを検出する第2の検出手段とを有し、前記移動手段は前記透過照明系を移動させる透過照明系移動手段と前記添加手段を移動させる添加手段移動手段とを有し、前記制御手段は、前記第1の検出手段によって前記透過照明系が前記観察光学系の光軸上にあることが検出されたとき、前記添加手段の前記観察光学系の光軸上への移動を阻止し、前記第2の検出手段によって前記添加手段が前記観察光学系の光軸上にあることが検出されたとき、前記透過照明系の前記観察光学系の光軸上への移動を阻止するように、前記添加手段移動手段と前記透過照明系移動手段とを制御することを特徴とする。
【0014】
請求項3に記載の発明は、請求項2記載の顕微鏡装置において、前記制御手段は前記添加手段移動手段と前記透過照明系移動手段とを同時に移動させることを特徴とする。
【0015】
請求項4記載の発明は、請求項1記載の顕微鏡装置において、前記移動手段に前記透過照明系と前記自動添加手段とが一体的に取り付けられていることを特徴とする。
請求項記載の発明は、請求項記載の顕微鏡装置において、前記観察光学系は対物レンズを有し、前記対物レンズは前記落射照明系の一部を構成することを特徴とする。
【0016】
請求項記載の発明は、請求項1〜のいずれか1項記載の顕微鏡装置を用いて薬物効果を測定する薬物効果測定方法であって、試料に試薬を添加する直前と添加から一定時間経過後とに前記試料の蛍光画像を取得する工程と、測定中に前記試料の透過画像を少なくとも1回取得する工程と、前記両工程で得られた画像に対して所定の画像処理を行なう工程とを備えていることを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0018】
図1(a),(b)はこの発明の第1実施形態に係る顕微鏡装置の正面図である。なお、図1(a)は透過照明系を観察光学系の光軸上に位置させたときの状態を示し、図1(b)はピペットを観察光学系の光軸上に位置させたときの状態を示す。
【0019】
この顕微鏡装置は顕微鏡本体10とステージ20と接眼部30と透過照明ユニット(透過照明系)40と観察光学系(図示せず)とピペット(自動添加手段)50とを備える。
【0020】
顕微鏡本体10の側面には対物レンズ(図示せず)を上下方向へ移動させる照準ハンドル11が設けられている。また、顕微鏡本体10の正面にはカメラ等を装着するためのフロントポート(光の取出口)12が設けられている。対物レンズは観察光学系を構成し、生物試料である細胞からの光を集光する。
【0021】
また、顕微鏡本体10の正面には試料の像を肉眼で観察する接眼部30が設けられている。
【0022】
ステージ20の上面には細胞を入れた透明な底面を有する試料容器21が載置されている。また、ステージ20にはステージ20を移動させるためのステージ操作ハンドル22が取り付けられている。
【0023】
透過照明ユニット40は光源41とコンデンサレンズ42とで構成されている。透過照明ユニット40は顕微鏡本体10と別体の支柱60の上端部に固定されたレール46に透過照明可動部(透過照明系移動手段)45を介して取り付けられている。
【0024】
レール46はステージ20と平行に取り付けられている。
【0025】
透過照明可動部45はリニアモータ(図示せず)とリニアモータ駆動回路(図示せず)とを備える。
【0026】
顕微鏡本体10又は図示しないリモートコントローラ等に設けられた選択スイッチ(図示せず)から透過照明ユニット40を選択する選択信号が図示しない制御部(制御手段)に出力されたとき、制御部はこの選択信号に基づいてリニアモータ駆動回路に駆動信号を出力し、リニアモータを駆動して透過照明ユニット40を観察光学系の光軸上に移動させる(図1(a)参照)。
【0027】
透過照明ユニット40の位置は図示しない第1の位置検出センサ(第1の検出手段)によって検出される。第1の位置検出センサとしては例えばレール46に設けたマイクロスイッチやフォトカプラを用いる。第1の位置検出センサは透過照明ユニット40の位置に応じた透過照明系位置信号を制御部へ出力する。
【0028】
なお、例えば支柱60の上端部に透過照明ユニット40へ向けて光を発するLED等の投光素子を配置するとともに、透過照明ユニット40で反射された光を受ける受光面の受光位置に応じて強度が変化する2つの受光信号を出力するPSDを前記投光素子の近傍に配置し、2つの受光信号の大きさに基づいて前記投光素子から透過照明ユニット40までの距離を演算し、透過照明ユニット40の位置を検出するようにしてもよい。
【0029】
コンデンサレンズ42は対物レンズの光軸上に配置され、光源41から出射された光を細胞に照射する。
【0030】
ピペット50は試料容器21に所定量の試薬(液体)を添加する。このピペット50は顕微鏡本体10と別体の支柱70の上端部に設けられたレール56に自動添加手段可動部(自動添加手段移動手段)55を介して取り付けられている。ピペット50はステージ20の上方に、対物レンズの光軸とほぼ平行に取り付けられている。
【0031】
レール56はステージ20と平行に支柱0へ向けて取り付けられている。
【0032】
自動添加手段可動部55はリニアモータ(図示せず)とリニアモータ駆動回路(図示せず)とを備える。顕微鏡本体10又は図示しないリモートコントローラ等に設けられた選択スイッチからのピペット50を選択する選択信号が制御部に出力されたとき、制御部はこの選択信号に基づいてリニアモータ駆動回路に駆動信号を出力し、リニアモータを駆動してピペット50を観察光学系の光軸上に移動させる(図1(b)参照)。
【0033】
ピペット50の位置は図示しない第2の位置検出センサ(第2の検出手段)によって検出される。第2の位置検出センサは第1の位置検出センサと同様のものであり、例えばレール56に設けられる。第2の位置検出センサはピペット50の位置に応じたピペット位置信号を制御部へ出力する。
【0034】
なお、制御部は、透過照明ユニット40又はピペット50が既に観察光学系の光軸上にあるときには、次のようにモータ駆動回路を制御する。
【0035】
制御部は透過照明系位置信号に基づいて透過照明ユニット40が観察光学系の光軸上にあることを検出したとき、リニアモータへの通電を停止してピペット50の観察光学系の光軸上への移動を阻止する(図1(a)参照)。透過照明ユニット40を光軸上から外した後、ピペット50を光軸上に移動させる。
【0036】
また、制御部はピペット位置信号に基づいてピペット50が観察光学系の光軸上にあることを検出したとき、リニアモータへの通電を停止して透過照明ユニット40の観察光学系の光軸上への移動を阻止する(図1(b)参照)。ピペット50を光軸上から外した後、透過照明ユニット40を光軸上に移動させる。
【0037】
透過照明ユニット40とピペット50とは上記したように別々に移動させても、透過照明ユニット40とピペット50とを同時に移動させてもよい。なお、ピペット50は観察光学系の光軸上になくても、試料容器21に試薬を添加することができる試料容器21の上方に配置されていればよい。
【0038】
また、図示しないが、この顕微鏡装置は落射照明系も備えており、透過照明観察だけでなく落射照明観察も行うことができる。落射照明観察のとき、対物レンズはコンデンサレンズの役目を果たす。
【0039】
上記構成の顕微鏡装置を用いて細胞に添加される試薬の薬物効果測定が行われる。
【0040】
図2は薬物効果測定方法を説明するフローチャートである。
【0041】
図2において、S1〜S11は顕微鏡装置の動作の各ステップを示す。
【0042】
まず、リニアモータに通電して観察光学系(対物レンズ)の光軸上へ透過照明ユニット40を配置する(S1)。
【0043】
次に、カメラ(図示せず)等によって試料容器21に入った細胞の透過画像及び蛍光画像を取得する(S2)。
【0044】
その後、リニアモータに通電して観察光学系(対物レンズ)の光軸上から透過照明ユニット40を外す(S3)。
【0045】
次に、リニアモータに通電して観察光学系(対物レンズ)の光軸上へピペット50を移動する(S4)。
【0046】
その後、所定量の試薬を試料容器21内に添加し、落射照明を行う(S5)。
【0047】
次に、カメラ等によって細胞の蛍光画像を取得する(S6)。
【0048】
その後、リニアモータに通電して観察光学系(対物レンズ)の光軸上からピペット50を外す(S7)。
【0049】
次に、一定の時間が経過するまで待機する(S8)。
【0050】
その後、落射照明を行う(S9)。
【0051】
次に、カメラ等によって細胞の蛍光画像を取得する(S10)。
【0052】
最後に、上記工程で得られた画像に対して所定の画像処理を行ない、画像解析を行う(S11)。画像処理としては、例えば画像内の所定の細胞領域を抽出し、この細胞領域内の蛍光強度の平均値を算出し、試薬を添加する前と後との画像で平均値を比較する処理がある。
【0053】
この実施形態によれば、ピペット50の操作を電動で行う顕微鏡装置において、ピペット50に干渉することなく観察光学系の光軸上に透過照明ユニット40を配置して細胞等の生物試料に対する薬物効果の測定を正確に(蛍光染色されない部分の形態変化を見逃すことなく)行うことができる。また、大量かつ高速に薬物効果の測定を行うことができ、製薬業における新薬の探索に利用できる等、産業上有用である。
【0054】
なお、上記実施形態では透過画像の取得をピペット50による試薬の添加前に1回行っているだけであるが、試薬の添加後、ピペット50が観察光学系の光軸上に位置しないときにも透過画像の取得を行い、試薬の添加前後で透過像の取得を行うようにしてもよい。
【0055】
また、上記実施形態では透過照明ユニット40とピペット50とをリニアモータを用いて移動させたが、例えばボールスクリュー付きのステッピングモータで移動させるようにしてもよい。
【0056】
更に、上記実施形態では支柱60,70の上端部にレール46,56を固定したが、変形例として、支柱60,70の上端部にレール46,56を回転可能に取り付けてもよい。透過照明ユニット40はレール46に固定されている。透過照明ユニット40はレール46を回転させたとき、観察光学系の光軸上を通る。ピペット50はレール56に固定されている。ピペット50はレール56を回転させたとき、観察光学系の光軸上を通る。
【0057】
図3(a),(b)はこの発明の第2実施形態に係る顕微鏡装置の正面図であり第1実施形態と共通する部分には同一符号を付してその説明を省略する。なお、図3(a)は透過照明系を観察光学系の光軸上に位置させたときの状態を示し、図3(b)はピペットを観察光学系の光軸上に位置させたときの状態を示す。
【0058】
この実施形態は透過照明ユニット(透過照明系)40とピペット(添加手段)50とを1つの可動部(移動手段)80に固定した点で第1実施形態と相違する。
【0059】
可動部80は顕微鏡本体10と別体の支柱60,70間に架け渡されたレール81に水平方向へ移動可能に取り付けられている。
【0060】
可動部80は図示しない制御部(制御手段)によって通電を制御されるリニアモータ(図示せず)を備え、リニアモータによって透過照明ユニット40とピペット50とをレール81に沿って同時に同方向へ移動させる。
【0061】
透過照明ユニット40及びピペット50の位置は図示しない位置検出センサ(検出手段)によって検出される。位置検出センサとしてはマイクロスイッチやフォトカプラ等を用いる。位置検出センサは透過照明ユニット40及びピペット50の位置に応じた透過照明系位置信号を制御部へ出力する。
【0062】
上記構成の顕微鏡装置を用いて第1実施形態と同様に細胞に添加される試薬の効果測定を行うことができる。
【0063】
この実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果を奏するとともに、1個のリニアモータによって透過照明ユニット40とピペット50とを同時に移動させる構成であるので、第1実施形態に比べて製造コストを低減でき、制御が容易となる。
【0064】
図4はこの発明の第3実施形態に係る顕微鏡装置の側面図である。
【0065】
なお、図4はピペット150を観察光学系の光軸上に位置させたときの状態を示す。
【0066】
この顕微鏡装置は、顕微鏡本体110と、ステージ120と、接眼部130と、透過照明ユニット(透過照明系)140と、観察光学系(図示せず)と、ピペット(添加手段)150とを備える。
【0067】
顕微鏡本体110の側面には対物レンズ170を上下方向へ移動させる照準ハンドル111が設けられている。また、顕微鏡本体110の正面にはカメラ等を装着するためのフロントポート(光の取出口)112が設けられている。対物レンズ170は観察光学系を構成し、生物試料である細胞からの光を集光する。
【0068】
また、顕微鏡本体110の正面には対物レンズ170によって生じた像を肉眼で観察できるように拡大する接眼部130が設けられている。
【0069】
ステージ120の上面には細胞を入れた透明な底面を有する試料容器(図示せず)が載置される。
【0070】
透過照明ユニット140は光源141とコンデンサレンズ142とで構成されている。透過照明ユニット140は顕微鏡本体110に取り付けられた回転軸160の上端部に回転可能に支持されたレール146の一端に取り付けられている。
【0071】
コンデンサレンズ142は対物レンズ170の光軸上に配置され、光源141から出射された光を細胞に照射する。
【0072】
ピペット150は細胞に所定量の試薬(液体)を添加する。このピペット150はレール146の他端に取り付けられている。
【0073】
上記したように、ピペット150と透過照明ユニット140とがレール146の両端に取り付けられているので、ピペット150と透過照明ユニット140とは干渉しない。
【0074】
透過照明ユニット140及びピペット150の位置は図示しない位置検出センサ(検出手段)によって検出される。透過照明ユニット140及びピペット150の位置を回転軸160を回転させるモータ(図示せず)の回転位置に容易に置換することができるため、位置検出センサとしては例えばモータの回転位置を検出するモータ位置検出回路を用いる。このモータ位置検出回路でモータの回転位置を検出して図示しない制御部(制御手段)にフィードバックすることによって、制御部は使用者によって選択された透過照明ユニット140又はピペット150が観察光学系の光軸と一致するようにモータ駆動回路(図示せず)を制御する。
【0075】
透過照明ユニット140又はピペット150の選択は顕微鏡本体110又は図示しないリモートコントローラ等に設けられた選択スイッチ(図示せず)によって行われる。
【0076】
また、図示しないが、この顕微鏡装置は落射照明系も備えており、透過照明観察だけでなく落射照明観察も行うことができる。落射照明観察のとき、対物レンズ170はコンデンサレンズの役目を果たす。
【0077】
この実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果を奏する。
【0078】
【発明の効果】
以上に説明したようにこの発明によれば、添加手段の操作を電動で行う顕微鏡装置において、添加手段に干渉することなく観察光学系の光軸上に透過照明系を配置することができる。更に、細胞等の生物試料に対する薬物効果の測定を正確に(蛍光染色されない部分の形態変化を見逃すことなく)行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a),(b)はこの発明の第1実施形態に係る顕微鏡装置の正面図である。
【図2】図2は薬物効果測定方法を説明するフローチャートである。
【図3】図3(a),(b)はこの発明の第2実施形態に係る顕微鏡装置の正面図である。
【図4】図4はこの発明の第3実施形態に係る顕微鏡装置の側面図である。
【図5】図5は従来の顕微鏡装置の正面図である。
【符号の説明】
40,140 透過照明ユニット(透過照明系)
45 透過照明可動部(透過照明系移動手段)
50,150 ピペット(添加手段)
55 自動添加手段可動部(自動添加手段移動手段)
80 可動部(移動手段)

Claims (6)

  1. 観察光学系と、透過照明系と、試料に試薬を添加する自動添加手段とを備える顕微鏡装置において、
    前記透過照明系及び前記自動添加手段を移動させる移動手段と、
    前記透過照明系及び前記自動添加手段の位置を検出する検出手段と、
    前記観察光学系の光軸上に配置され、前記自動添加手段が前記観察光学系の光軸上に移動したときに前記試料を照明する落射照明系と、
    前記検出手段の出力に基づいて前記透過照明系及び前記自動添加手段のいずれかが前記観察光学系の光軸上に選択的に配置されるように前記移動手段を制御する制御手段と
    を備えることを特徴とする顕微鏡装置。
  2. 前記検出手段は、前記透過照明系が前記観察光学系の光軸上にあるか否かを検出する第1の検出手段と、前記自動添加手段が前記観察光学系の光軸上にあるか否かを検出する第2の検出手段とを有し、
    前記移動手段は前記透過照明系を移動させる透過照明系移動手段と前記自動添加手段を移動させる自動添加手段移動手段とを有し、
    前記制御手段は、前記第1の検出手段によって前記透過照明系が前記観察光学系の光軸上にあることが検出されたとき、前記自動添加手段の前記観察光学系の光軸上への移動を阻止し、前記第2の検出手段によって前記自動添加手段が前記観察光学系の光軸上にあることが検出されたとき、前記透過照明系の前記観察光学系の光軸上への移動を阻止するように、前記自動添加手段移動手段と前記透過照明系移動手段とを制御する
    ことを特徴とする請求項1記載の顕微鏡装置。
  3. 前記制御手段は前記自動添加手段移動手段と前記透過照明系移動手段とを同時に移動させることを特徴とする請求項2記載の顕微鏡装置。
  4. 前記移動手段に前記透過照明系と前記自動添加手段とが一体的に取り付けられていることを特徴とする請求項1記載の顕微鏡装置。
  5. 前記観察光学系は対物レンズを有し、前記対物レンズは前記落射照明系の一部を構成することを特徴とする請求項記載の顕微鏡装置。
  6. 請求項1〜のいずれか1項記載の顕微鏡装置を用いて薬物効果を測定する薬物効果測定方法であって、
    試料に試薬を添加する直前と添加から一定時間経過後とに前記試料の蛍光画像を取得する工程と、測定中に前記試料の透過画像を少なくとも1回取得する工程と、前記両工程で得られた画像に対して所定の画像処理を行なう工程とを備えていることを特徴とする薬物効果測定方法。
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