JP4178058B2 - ステッピングモータのマイクロステップ方法及びステッピングモータ - Google Patents

ステッピングモータのマイクロステップ方法及びステッピングモータ Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は放射状結線の3相ステッピングモータにおけるマイクロステップ駆動(多分割駆動)を、ステッピングモータの駆動時に常時3相を全て励磁状態となして行うマイクロステップ方法及び同マイクロステップ方法で駆動されるステッピングモータに関する。
【0002】
【従来の技術】
ステッピングモータは、複数の相(巻線)を備えており、基本ステップに対応した励磁パターンで各相を励磁することで、基本ステップに対応した合成トルクベクトルが得られる。励磁パターンを他の基本ステップの励磁パターンに変更することで、合成トルクベクトルを新たな基本ステップに対応した位置に進行させることができ、これによってステッピングモータを所定の回転角度だけ回転させることができるようになっている。
【0003】
また、ステッピングモータは、基本的には次のパルスが入力されてステップが歩進されるまで繰り返し出力される基本ステップの励磁パターンにより所定の角度位置に駆動制御される。次のパルスが入力されてステップが一つ歩進する毎に新たな基本ステップの励磁パターンによる角度位置にステップ駆動される。この駆動が、フルステップ駆動と呼ばれている。
【0004】
図1、2を用いて以下に放射状結線した3相ステッピングモータのステップ駆動について簡単に説明する。図1には、放射状結線した3相ステッピングモータのコイル巻線と励磁電流の向き及びトルクベクトルを示すモータ結線図を示しており、図2としては、図1におけるトルクベクトル図を示している。図1において、各相の矢印は電流の向きを表しており、トルクベクトル図上のU、V、W、u、v、wに対応して示してある。
【0005】
今、U相の終端を正極に接続し、V相及びW相の終端を負極に接続すると、U相では実線の矢印で示す電流が流れトルクベクトルUが発生し、V相では点線の矢印で示す電流が流れトルクベクトルvが発生し、W相でも同じく点線の矢印で示す電流が流れトルクベクトルwが発生する。各相で発生したトルクベクトルU、v、wを図2のトルクベクトル図上で表すと、発生したトルクベクトルU、v、wの合成トルクベクトルは図2のU方向のベクトルとなる。
【0006】
このとき各相に流した電流の向きにより各相に発生するトルクベクトルをvUw等の形で表現したものを励磁パターンと呼んでいる。合成トルクベクトルがステップ毎に、例えばU→w→V→u→W→v→Uのように隣り合う基本ステップ毎にステップ駆動することをフルステップ駆動と呼び、ステップ毎に基本ステップの半分の中間角毎、上記例では、ステップ毎にUの次にUとwとの中間角位置となり、その次のステップでwの位置となるように基本ステップの半分の角度ステップ駆動することをハーフステップ駆動と呼んでいる。またステップ毎に基本ステップ間を多分割に分割駆動するものをマイクロステップ駆動(多分割駆動)と呼ばれており、本願発明は、基本ステップ間をステップ毎に多分割に分割駆動するマイクロステップ駆動に関するものである。
【0007】
ハーフステップ駆動以上の多分割駆動によるマイクロステップ駆動についても従来から各種提案があり、各相電流検出回路、パルス幅変調パターン発生回路、電圧指示パターン発生回路、PWMパルス発生回路、電流指令回路、出力段スイッチングデューティ補正回路等を、従来回路に追加することでマイクロステップ駆動が行われている。
【0008】
一般に3相や5相ステッピングモータにおけるマイクロステップ駆動としては、各相に流れる電流を個々に検出し、各相の電流を制御する方法が従来から行われていた(例えば、特許文献1参照。)。また、ステップ毎に前の励磁パターンから次の励磁パターンへ切り替える時に、5相のうち或る励磁相の励磁電流をステップ毎に出力デューティ制御して漸増あるいは漸減させることで、励磁相の出力ベクトルを制御してマイクロステップ駆動するもの(例えば、特許文献2参照。)や、同じく5相ステッピングモータにおいて、励磁パターンの組合せとして1相を逆励磁させることによりマイクロステップ駆動するもの(例えば、特許文献3参照。)が提案されている。
【0009】
特許文献1の特に従来例として記載されたもののように、従来から行われているものでは各相に流れる電流を個々に検出し、各相の電流を制御する方法が行われている。この方法では、電流検出回路と制御回路が相の数だけ必要となり、回路が複雑になるばかりか、各相の電流検出回路のバラツキの調整が困難であった。また、電流検出回路と制御回路を相の数だけ必要とするため、コストアップにつながるなど色々な問題をかかえていた。
【0010】
また、特許文献2に記載されたものを図12、図13を用いて説明すると、図12に示すように、A相、C相、E相の相コイル21,23,25と、B相、D相の相コイル22,24とを互いに逆相にして夫々の一端を共通接続して放射状結線となっている。A相、C相、E相、B相、D相の相コイル21、23、25、22、24の他端を、トランジスタTAP 、TCP 、TEP 、TBP 、TDP を各別に介して電源27の正極+と、トランジスタTAN 、TCN 、TEN 、TBN 、TDN を各別に介して電源27の負極−と接続する。
【0011】
ステップ毎に2又は3個の相コイルを並列励磁する第1の相コイルグループとそれら以外の相コイルを並列励磁する第2の相コイルグループとの直列回路を形成し、図13に示すように並列励磁している3個のうちの1個の相コイルの電流をデューティ制御する。
即ち、図13における「オン」の期間を1として、kを0<k<1の期間でオンさせる。
【0012】
この特許文献2に記載されたものは、励磁相の出力ベクトルを制御するものであるが、制御対象の励磁相に残存する電流を強制的に打ち消すものがないため、デューティ設定に対して期待値以上の電流が流れ続けることになり、この残存電流によって多分割駆動が難しいものになるという問題点があった。
【0013】
更に、特許文献3に記載されたものは、放射状結線された5相ステッピングモータにおいて、相反する励磁を用いて、コイルに流れ続ける電流を打ち消して制御しているものである。しかし、5相ステッピングモータの5相を全て励磁するものではなく、1相をハイインピーダンス状態として残りの4相を励磁しているため、ハイインピーダンス状態が引き起こす急激な電圧の変化によって、モータ回転中に振動が発生する恐れがあった。
【0014】
【特許文献1】
特許第3182325号公報(クレーム、段落0002〜0007、0012〜0019、図1、図2)
【特許文献2】
特開平10−94291号公報(要約、段落0014〜0025、第1図〜第12図、表1)
【特許文献3】
特許第3162862号公報(段落0012、0033〜0037、第11図〜第13図)
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述のような問題を取り除き、ステッピングモータの少なくとも駆動時には常時3相を全て励磁状態となすとともに、従来から用いられている回路を利用した新規なマイクロステップ駆動方法を提供することであり、また、同新規なマイクロステップ駆動方法により駆動されるステッピングモータを提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本願発明の課題は本件請求項1〜に記載された各発明により達成される。
即ち、本願発明に係わるステッピングモータのマイクロステップ方法では、定電流コントロール回路及び励磁パターン発生回路を備え、3相ステッピングモータの各コイル巻線を、その始端を1点で接続して放射状に結線し、これらの相の端部に各別に出力段としてのスイッチング手段を接続し、前記スイッチング手段に電源電圧の正極又は負極を接続して各相を励磁するステッピングモータのマイクロステップ方法において、
各基本ステップに対応した合成トルクベクトルを発生させる基本励磁パターンとして、それぞれ少なくとも1以上の組合せによる励磁パターンを前記励磁パターン発生回路に設定し、一つの励磁シーケンス中に前記基本ステップの中間段階に対応した合成トルクベクトルを発生させる中間励磁パターンを、前記中間段階の前後の基本ステップにおけるそれぞれの前記基本励磁パターンの出力割合を変更して組合せた励磁パターンとして前記励磁パターン発生回路に設定してなり
前記定電流コントロール回路が、前記ステッピングモータの各相のインピーダンスの変化による総電流の変化を検出し、前記総電流が一定となるように、前記励磁パターン発生回路に対して前記スイッチング手段の電流ONとする時間を制御してなり、
前記定電流コントロール回路から前記励磁パターンの出力をONとする信号が、前記励磁パターン発生回路に入力されている間は、前記励磁パターン発生回路から出力する基本励磁パターン又は中間励磁パターンに従って各相を励磁し、
前記定電流コントロール回路出力から前記励磁パターンの出力をOFFとする信号が、前記励磁パターン発生回路に入力されている間は、前記コイル巻線終端の何れも前記電源電圧の同一極に接続することにより、前記コイル巻線の終端すべてを同電位としてモータを非励磁となし、
前記励磁パターン発生回路から出力する個々の励磁パターンの出力周期と前記定電流コントロール回路から出力されるPWM周期とを同期させ、一つの励磁シーケンス中での各ステップにおける前記励磁パターン発生回路から出力する個々の励磁パターンの励磁時間を均一となし、
一つの励磁シーケンス中における前記励磁パターン発生回路から出力される個々の励磁パターンの出力割合をステップ毎に漸増並びに漸減して、前記前段階の基本ステップでの基本励磁パターンから次の基本ステップでの基本励磁パターンへ連続的に変化させ、
ステップ毎に前記励磁パターン発生回路から出力する個々の励磁パターンの出力割合の漸増並びに漸減を、各ステップにおいて前記励磁パターン発生回路から出力する個々の励磁パターンの出力周期の発生回数を漸増並びに漸減することにより行い、
一つの励磁シーケンス中における前記合成トルクベクトルが、前記ステップ毎に基本ステップ間を多分割駆動されてなることを特徴としている
【0017】
この発明では、ステッピングモータの少なくとも駆動時には、常時3相を全て励磁状態としているので、どの相もハイインピーダンス状態となることがない。このため、相としての各コイル巻線の両端に印加される電圧は常に制御されたものとすることができる。ハイインピーダンス状態が引き起こす急激な電圧の変化が発生することを無くし、ステッピングモータの回転中の振動を抑制することができる。
【0018】
また、定電流コントロール回路により総電流を検出して、総電流を一定とする制御を行うことができるので、各相に流れる電流を個別に検出して、しかも各相の電流制御を個別に行う必要がなくなる。このため、基本ステップ用の安価な基本回路構成でマイクロステップ駆動を行うことができるようになる。
【0019】
しかも、中間励磁パターンを前後の基本励磁パターンのそれぞれの出力割合を変更して組合せた励磁パターンにより設定しており、組合せた個々の励磁パターンの出力割合をステップ毎に漸増並びに漸減して、前段階での基本励磁パターンから前記後段階での基本励磁パターンへ連続的に変化させているので、マイクロステップ駆動を行わせる機能を励磁パターン発生回路内のロジック部に集約することができる。
このため、特別な駆動回路を用いることなく、従来のフルステップ用の駆動回路を用いたままで、ロジック部の変更のみでマイクロステップ駆動を実現することができる。
【0022】
この発明では、励磁パターン発生回路から出力する個々の励磁パターンの出力周期と定電流コントロールのPWM周期とを同期させ、個々の励磁パターンの励磁時間を均一としたうえで、励磁パターン発生回路から出力する個々の励磁パターンの出力周期を発生させる回数を漸増並びに漸減することにより、ステップ毎に励磁パターン発生回路から出力する個々の励磁パターンの出力割合の漸増並びに漸減を行っている。
【0023】
即ち、PWM周期と個々の励磁パターン出力の切替を同期させているので、励磁パターン発生回路から出力する個々の励磁パターン出力と定電流コントロールの出力とを一対一の関係とすることができる。
【0024】
しかも、励磁パターン発生回路から出力する個々の励磁パターンの出力周期を発生させる回数を漸増並びに漸減することにより、マイクロステップの多分割を行うことができるようになる。個々の励磁パターンの出力時間は一定となるので、励磁パターンの組合せの比率で合成トルクベクトルを操作することができるようになる。
【0025】
また、マイクロステップを制御するロジック回路も簡単となり、従来のフルステップ用の駆動回路を用いたままで励磁パターン発生回路におけるロジック部の変更と、定電流コントロール回路のPWM周期と励磁パターン発生回路の励磁パターンの出力周期とを同期させることでマイクロステップを行うことが可能となる。本発明により、既存の駆動回路を有効に利用することができ、安価にマイクロステップを行わせることができる。
【0026】
特に、本発明を出力段チョッパタイプで駆動するステッピングモータに適用したときには、定電流コントロール回路の出力を励磁パターン発生回路が受け取り、出力段におけるスイッチング手段で電流をON/OFF制御することで、ステッピングモータに流れる総電流を一定に制御することができるようになる。
【0027】
ステッピングモータに流れる電流は、各相におけるコイル巻線のインダクタンスによって平滑されるので、PWM周期中における前記スイッチング手段での電流をONしている時間の比率が高くなれば、電流は増加し、前記スイッチング手段での電流をONしている時間の比率が下がれば電流は減少することができる。これにより、定電流コントロールと励磁パターン出力の両方を、出力段で担うことができるようになる。
【0029】
この発明では、定電流コントロール回路から励磁パターンの出力をOFFとする指令が励磁パターン発生回路に入力されたときには、励磁パターン発生回路は、出力段の上側のスイッチング手段を全てONまたはOFFさせ、かつ出力段の下側のスイッチング手段をすべて上側のスイッチング手段とは逆にOFFまたはONさせることにより、各相のコイル巻線の終端を同電位となして、各相を非励磁状態としている。
【0030】
これにより、定電流コントロール回路の出力が励磁パターンの出力をOFFとする指令を励磁パターン発生回路に出力したときには、各相の電位を同電位とすることで安定させることができる。しかも、次のステップに切替えた場合でも、各相の接続点において急激な電位の変化が生じなくなる。仮に、電流のオーバーシュートが発生したとしてもその大きさは非常に小さくすることができ、しかも収斂しやすくすることができる。このため円滑な相電流を流すことができ、またダンピングの低減と低速時の振動を抑えることが可能となる。
【0032】
この発明では、ステッピングモータに流れる電流は、コイル巻線のインダクタンスによって平滑されるので、PWM周期中の出力段でのスイッチング手段における電流ONの比率が高くなれば、電流は増加し、電流ONしている時間の比率が下がれば電流は減少することができる。出力段でのスイッチング手段における電流ON/OFF時間の長さを制御することで、各相に流れる総電流を一定に制御することができる。
【0038】
本件請求項2、3に係る発明は、請求項1記載のマイクロステップ方法にて駆動されるステッピングモータを、位置決め用モータまたは超低速等速用モータとして使用することを特徴とするステッピングモータにある。
【0039】
本願発明によるマイクロステップ方法を適用したステッピングモータは、分割精度を高めることができ、しかもハイインピーダンス状態を生じさせず、低速回転での振動を抑制することができるので、位置決めモータや超低速の等速モータとして使用することができる。本願発明のステッピングモータは、ファクシミリー、複写機、プリンタ、磁気ディスク装置をはじめとするOA機器からNC工作機械、ロボット、半導体製造装置をはじめとする各種FA機械、駅務機械、食品機械、包装機械といったコンピュータ制御化される機構部の高精度位置決め用モータとして使用することができる。
【0040】
更に、本願発明のステッピングモータは、位置決め精度をさらに高度化することができ低速回転での振動を抑制することができるので、光ファイバー分野、ナノテクノロジー分野、電子顕微鏡等の位置決め装置の駆動モータまたは超低速等速用駆動部材の駆動モータとして使用することができる。
【0041】
【発明の実施形態】
以下、本発明の好適な実施の形態を添付図面に基づいて具体的に説明する。
第1実施例では出力段チョッパタイプの放射状結線の3相ステッピングモータを説明し、第2実施例としてモータ駆動電圧制御タイプの放射状結線の3相ステッピングモータを説明する。
【0042】
図3は、本願発明の第1実施例における出力段チョッパタイプのマイクロステップ回路構成図を示しており、図4は、励磁パターンvUwと励磁パターンUwVを出力する場合の励磁出力の状態を示している。図5は、PWM回路と励磁出力との関係を示している。図6は、基本ステップのスタート位置から次の基本ステップまでを10分割した場合の励磁パターンの発生比率とフルステップ、ハーフステップ時の合成トルクベクトルを示した図であり、図7は、結線方法の3相ステッピングモータにおけるフルステップ及びハーフステップ状態における励磁パターンを示している。
【0043】
以下図3、図8及び図12において、スイッチング手段としてトランジスタを用いた例を示しているが、スイッチング手段としてはトランジスタに限定されるものではなく、電界効果トランジスタ(FET)等を用いることができるものである。
【0044】
図3に示すように、W相のコイル巻線5とU相のコイル巻線6及びVW相のコイル巻線7の各始点が一点で接続され放射状に結線している。W相のコイル巻線5の終端は、電源電圧17の正極(+Vc)側にはトランジスタT1を介して接続され、接地電位(GND)側にはトランジスタT4を介して接続されている。これらのトランジスタT1、T4がON/OFFすることでW相のコイル巻線5に相電流が供給される。
【0045】
同様にしてU相のコイル巻線6の終端は、電源電圧17の正極(+Vc)側にはトランジスタT2を介して接続され、接地電位(GND)側にはトランジスタT5を介して接続されており、さらにV相のコイル巻線7の終端は、電源電圧17の正極(+Vc)側にはトランジスタT3を介して接続され、接地電位(GND)側にはトランジスタT6を介して接続されている。
【0046】
即ち、出力段4における各トランジスタT1〜T6のON/OFFによって、各相のコイル巻線5〜7の終端を電源電圧17の正極または負極、即ち接地電位に接続して各相のコイル巻線5〜7に電圧を印加して励磁電流を流すことができる。
【0047】
各相のコイル巻線5〜7の終端と一対のトランジスタ(T1,T4)、(T2,T5)、(T3,T6)の中点を結ぶ結線と電源電圧17の正極(+Vc)側及び接地電位(GND)側との間にはそれぞれダイオードD1〜D6が設置されているが、これらのダイオードは必ずしも設置することが必要なものではなく、必要に応じて適宜設置することができるものである。
【0048】
励磁パターン発生回路1は、励磁パターンを内蔵しており、指令パルスによる歩進位置情報と励磁パターンの出力順情報から出力する励磁パターンデータを選択して、出力段4におけるゲート信号として出力し、該当するトランジスタのON/OFF制御を行う。また、定電流コントロール回路2からのOFF指令、即ち励磁パターンを出力させない指令によって非励磁時の出力処理も行う。
【0049】
非励磁時の出力処理としては、励磁パターン発生回路1は、出力段4におけるトランジスタT1〜T3を全てOFFさせると共に、出力段4におけるトランジスタT4〜T6を全てONさせること、あるいは、トランジスタT1〜T3を全てONさせると共に、出力段4におけるトランジスタT4〜T6を全てOFFさせることにより、ステッピングモータの各相U〜Wのコイル巻線5〜7の終端を同電位として、各相を非励磁状態とする処理を行う。
【0050】
これにより、定電流コントロール回路2からの前記OFF指令により、各相U〜Wの電位を安定させることができる。次のステップに切替えた場合でも、各相U〜Wの接続点において急激な電位の変化が生じなくなり、電流のオーバーシュートが発生したとしても非常に小さくすることができ、しかも収斂しやすくすることができる。このため円滑な相電流を流すことができるようになり、ダンピングの低減と低速時の振動を抑えることが可能となる。
【0051】
即ち、定電流コントロール回路2は、総電流をセンシング抵抗3で検出した電圧と基準電圧との誤差を増幅し、図4、5に示すように増幅された比較電圧と定電流コントロール回路2内部で発生するランプ波とを比較して、出力段4における各トランジスタT1〜T6をONさせる時間、即ちON幅の制御をPWM制御で行うことができる。
【0052】
定電流コントロール回路2は、例えば、ステッピングモータの回転速度が上昇して各相U〜Wのインピーダンスが高くなったのを、総電流センシング抵抗3により検出した電圧と基準電圧との誤差を増幅した比較電圧を求め、図5に示すように比較電圧の高さとランプ波との交点から、出力段4のスイッチング手段における電流をONしている時間、即ちON幅を広げる制御を励磁パターン発生回路1に行わせることで相に流れる電流を一定に保つことができる。また逆に、ステッピングモータの回転速度が減少して各相U〜Wのインピーダンスが低くなると、ON幅を狭める制御を励磁パターン発生回路1に行わせることで相に流れる電流を一定に保つことができる。
【0053】
第1実施例で示す出力段チョッパタイプにおいては、定電流コントロール回路2の出力を励磁パターン発生回路1が受け取り、出力段4におけるトランジスタT1〜T6のON/OFF制御を行わせることで、ステッピングモータの各相U〜Wのコイル巻線5〜7に供給する総電流を一定に制御することができる。
【0054】
定電流コントロール回路2がON指令を出力したときには、励磁パターン発生回路1は、同励磁パターン発生回路1内に記憶してある励磁パターンに従って出力段4のトランジスタT1〜T6に対してON/OFF制御信号を出力する。これにより、ステッピングモータの各相U〜Wに励磁電流を流すことができ、合成トルクベクトルの向きを動かしてステッピングモータを駆動することができる。
【0055】
次に、マイクロステップ駆動の例として、基本ステップ(フルステップ)間を10分割する場合について説明する。放射状結線の3相ステッピングモータは、図1、2に示すように電気角60度毎のトルクベクトルを構成している。
【0056】
図7に示すように各基本ステップにおける励磁パターンを均等に出力する2組の励磁パターンにより設定し、基本ステップ間の中間段階における励磁パターンを前後の基本ステップにおける励磁パターンの出力割合を変化させることにより設定することができる。
【0057】
例えば、図7に示すようにハーフステップにおける励磁パターンについてみると、前後の励磁パターンを加えて、それを1/2としたものを励磁パターンとすることができる。
即ち、スタート位置である基本ステップにおける励磁パターンとしてvUwとUwVとをN/2個ずつ交互に出力している状態を考えると、次の基本ステップにおいては励磁パターンとしてUwVとwVuとをN/2個ずつ交互に出力した状態を設定している。この2つの基本ステップ間のハーフステップにおける励磁パターンは、N/2個ずつ交互に出力するvUwとUwVに、同じくN/2個ずつ交互に出力するUwVとwVuとを加えてそれぞれを1/2とした、(N/2)/2のvUwとN/2のUwVと(N/2)/2のwVuをそれぞれの出力個数の比率で交互に出力する3つの励磁パターンの組合せで設定することができる。
【0058】
なお、基本ステップにおける励磁パターンは、図7に示すものに限定されるものではなく他の励磁パターンにより設定することができるものである。
【0059】
スタート位置における合成トルクベクトルをUwとして、次の基本ステップでの合成トルクベクトルwVまでの電気角60度を10分割し、分割数(10)の2倍の20個の励磁パターン出力でトルクベクトルを合成する場合について見ると、このときの基本ステップのフルステップにおける励磁パターン及びハーフステップにおける励磁パターンは、上述した通り図7に示す励磁パターンとすることができる。
【0060】
図6は、励磁パターンvUwと励磁パターンUwVを出力する場合の励磁出力の状態を示したもので、励磁パターン発生回路1と定電流コントロール回路2におけるPWM周期によって出力段4は「vUwの励磁と非励磁」・「UwVの励磁と非励磁」を繰り返すことになる。この結果、励磁による合成トルクベクトルは、Vとvが同じ比率で打ち消し合うこととなり、Uwの方向になる。
【0061】
励磁パターン発生回路1は、指令パルスによってシーケンスが進む毎に20個の励磁パターンの出力比率を変えていく。最初にスタート位置から指令パルスが励磁パターン発生回路1に一発入力されると、励磁シーケンスは「+1」歩進することになる。このとき、励磁パターン発生回路1は、20個の励磁パターンの出力比率を「vUw:UwV:wVu=9:10:1」とする。
【0062】
次に指令パルスが励磁パターン発生回路1に入力されると、20個の励磁パターンの出力比率を「vUw:UwV:wVu=8:10:2」とする。
【0063】
このようにして、各ステップで励磁パターンUwVは一定のまま、ステップ毎に励磁パターンvUwが1個ずつ減少し、励磁パターンwVuが1個ずつ増加していくことになる。即ち、励磁パターンの出力割合をステップ毎に漸減並びに漸増させることができる。
【0064】
中間のハーフステップ(+5ステップ目)では、励磁パターンの発生比率は「vUw:UwV:wVu=5:10:5」となり、合成トルクベクトルはwの方向となる。また、図6から分る通り、どのステップ位置においても20個の励磁パターンでトルクベクトルを合成することができる。
【0065】
このようにして、指令パルスによってシーケンスが進む各ステップ毎に、励磁パターン発生回路1は20個の励磁パターンを定電流コントロール回路2のPWM周期と同期して切替えることができる。
【0066】
20個の励磁パターンは、励磁パターン発生回路1において予め定めておいた順番で出力することができる。指令パルスが入力されない限り、歩進は行われず、その位置での励磁パターンを繰り返し順番に出力し続けることになる。
【0067】
PWMの周期を、仮に10μsとした場合には、励磁パターンによる合成トルクベクトルは200μs(10μs×20パターン)周期で制御できることになる。
【0068】
基本ステップ間の分割数を10とし、20個の励磁パターン出力でトルクベクトルを合成し、PWM周期を10μsとした場合を説明したが、上述の分割数や励磁パターンの出力数、PWMの周期に限定されるものではなく、任意の分割数や励磁パターンの出力数及びPWM周期を設定できるものである。
【0069】
次に、本願発明の第2実施例におけるモータ駆動電圧制御タイプのマイクロステップ方法について説明する。図8には第2実施例におけるマイクロステップ回路構成図をしめしており、図9は、励磁パターンの出力周期を一定とし、ステップ毎の個別の励磁パターンvUw、UwV及びwVuの出力時間とその出力割合を示している。図10は、励磁パターン出力のサイクルと励磁パターン出力時間との関係を示しており、図11には、フルステップ及びハーフステップ状態における励磁パターンを示している。
【0070】
第2実施例におけるモータ駆動電圧制御タイプのマイクロステップ回路構成図は、基本的には第1実施例における出力段チョッパタイプのマイクロステップ回路構成図と同様の回路構成を備えており、共通する回路構成については同一の機能を奏するので、第1実施例で用いた部材符号と同じ部材符号を用いることによりその部材の説明を省略する。
【0071】
また、第2実施例で説明する励磁パターンは、第1実施例における励磁パターンと同じ励磁パターンを用いるが、第2実施例で用いることのできる励磁パターンは、以下で説明する励磁パターンに限定されるものではなく、本願発明を達成することのできる励磁パターンであれば、他の励磁パターンを採用することができるものである。
【0072】
出力段4においてダイオードD1〜D6を設けているが、これらのダイオードD1〜D6は必ずしも設定することが必要なものではなく、必要に応じて適宜設定することができるものである。
【0073】
図8に示すようにモータ駆動電圧制御タイプでは、出力段チョッパタイプのように電源電圧17を出力段4から直接ステッピングモータの各相U〜Wのコイル巻線5〜7に印加するのではなく、電源電圧17を一旦モータ駆動電圧18に変換した後に、ステッピングモータの各相U〜Wのコイル巻線5〜7に印加している。
【0074】
電源電圧17と出力段4との間にはモータ駆動電圧18及びダイオード10がそれぞれ並列に配され、電源用スイッチング手段8及びコイル9が電源電圧17とモータ駆動電圧18間に直列に配されている。電源用スイッチング手段8としてトランジスタを用いたものを示しているが、電源用スイッチング手段8としてはトランジスタに限定されるものではなく、電界効果トランジスタ(FET)等を用いることができる。
【0075】
定電流コントロール回路2は、総電流センシング抵抗3で検出された電圧と基準電圧とを比較して、ステッピングモータのコイル巻線におけるインピーダンスの変化を検出し、電源用スイッチング手段8のON/OFF制御を行うことでモータ駆動電圧18を制御して、モータ駆動電圧18からステッピングモータに供給する総電流を一定になるように制御している。
【0076】
総電流センシング抵抗3で検出された電圧と基準電圧との誤差を増幅した比較電圧と、定電流コントロール回路2内部で発生するランプ波とを比較して、図5に示したと同様にステッピングモータのコイル巻線5〜7におけるインピーダンスが高いことを検出すると、電源用スイッチング手段8で電流をONする時間、即ちON幅を広げてモータ駆動電圧18を高くする。また、インピーダンスが低いことを検出したときには、電源用スイッチング手段8のON幅を狭めてモータ駆動電圧18を低くする。
この電源用スイッチング手段8を制御することによって、ステッピングモータの各相に流れる総電流を一定に制御することができる。
【0077】
励磁パターン発生回路1は、励磁パターンを出力段4にゲート信号として出力するだけであり、出力段チョッパタイプのときのように励磁/非励磁を行わずに、常にステッピングモータは励磁状態とすることができる。定電流コントロール回路2により総電流の制御を行っているので、励磁パターン発生回路1と出力段4の間で励磁/非励磁のスイッチングを行わなくてすむ。
【0078】
また、出力段チョッパタイプでは、PWM周期と励磁パターン発生回路1から出力される基本励磁パターン或いは中間励磁パターンの周期とを同期させているので、基本ステップ間で分割することのできる励磁パターン数は自ずと制限が加わっている。これに対し、モータ駆動電圧制御タイプでは、定電流コントロール回路2とは独立して励磁パターン発生回路1から励磁パターンを出力することができるので、基本ステップ間で分割することのできる励磁パターン数は自由に設定することができ、出力段チョッパに比べて、マイクロステップとしてはるかに多くの分割を行うことが可能となる。
【0079】
次に、マイクロステップ駆動を行うための第2実施例における多分割する方法について説明する。
図11に示すように基本ステップでの励磁では、第1実施例と同様に2種類の3相励磁パターンを組み合わせて、励磁パターンによる合成トルクベクトルを作る。
【0080】
基本ステップ以外の励磁では、3種類の3相励磁パターンを組み合わせて、励磁パターンによる合成トルクベクトルを作る。このとき、基本励磁パターン及び中間励磁パターンの出力周期を一定に定めて、同一定の出力周期内で個別の励磁パターンの出力時間の割合を変えることによって、シーケンス中の各ステップでの合成トルクベクトルを操作する。
【0081】
図9は、基本励磁パターン及び中間励磁パターンの出力周期を100μsとし、スタート位置(フルステップ)から次のフルステップまでを100分割した場合における、各ステップにおける個別の励磁パターンの出力時間と出力周期100μsに対する割合を示している。
【0082】
指令パルスが励磁パターン発生回路1に入力される毎に、歩進する個別の励磁パターンvUwを0.5μsずつ減らし、励磁パターンwVuを0.5μsずつ増やしていく。この操作は、すべての励磁パターン発生回路1におけるロジック回路で構成することができる。
【0083】
なお、100μsとした出力周期や基本ステップから次の基本ステップまでを100分割し、ステップ毎の増減する出力時間を0.5μsとしたものは、説明用の例示であって、本願発明は、これらの数値に限定されるものではなく、ナノセコンド(ns)オーダーでの出力周期、出力時間等任意の値および単位で行うことができるものである。
【0084】
図10には、基本励磁パターン及び中間励磁パターンの出力周期と個別の励磁パターンの出力時間の割合を示している。このとき、基本励磁パターン及び中間励磁パターン出力周期は常に一定としている。
【0085】
励磁パターン発生回路1に指令パルスが入力される毎に、励磁パターンvUwの出力時間を0.5μsずつ漸減し、励磁パターンwVuの出力時間を0.5μsずつ漸増させ、励磁パターンUwVは各ステップにおいて出力時間を一定としている。
【0086】
これにより、個別の励磁パターン出力時間の割合を変化させることで、合成トルクベクトルを変化させ、これによりステッピングモータを歩進させることができる。即ち、スタート時の基本ステップでは、合成ベクトルがUwであったものが、ハーフスッテップにおいてはwとなり、次の基本ステップではwVとすることができる。
【0087】
指令パルスが励磁パターン発生回路1に入力されない限り、その位置での個々の励磁パターンの出力時間の割合は変化せずに出力を繰り返し、ステップが歩進することで次のステップにおける個別の励磁パターンの出力時間の割合が更新され新たな出力時間で個別の励磁パターンの出力が繰り返される。
【0088】
図11に、第2実施例における基本ステップとハーフステップにおける励磁パターンの様子を示しているように、基本ステップ間では、PT2の出力時間は一定で、PT1の出力時間はステップ毎に0.5μsずつ減少し、PT3はステップ毎に0.5μsずつ増加する。
次の基本ステップにおいては、前段階でPT1の励磁パターンの出力時間がゼロとなり、代わって前段階でPT2であった励磁パターンが新たなPT1となる。PT2には前段階でPT3であったものが代わりに入り、PT3としては更にその次の基本ステップにおけるPT2となるものが入ることになる。
【0089】
第2実施例においては、各相の電流を検出することなく、定電流コントロール回路2により総電流を検出し、これにより電源用スイッチング手段8を制御することでモータ駆動電圧を制御して、総電流を一定に制御することができる。また、基本ステップにおける励磁では、2種類の3相励磁パターンを組み合わせることで、2種類の個別の励磁パターンから合成トルクベクトルを作ることができる。
【0090】
更に、基本ステップ以外における励磁では、3種類の3相励磁パターンを組み合わせることによって、個別の励磁パターンによる合成トルクベクトルを作ることができる。しかも、2種類の個別の励磁パターンは前後の基本ステップにおける励磁パターンの組合せ割合を変えることにより作ることができる。
【0091】
しかも、基本励磁パターン及び中間励磁パターンの出力周期を一定にして、周期内に出力する個別の励磁パターンの出力時間の割合をステップ毎に変更することによって、各ステップにおける個別の励磁パターンよって作られる合成トルクベクトルを操作することができ、基本ステップを多分割するマイクロステップを行うことができる。
【0100】
以上、3相の放射状結線したステッピングモータについて説明した。本願発明によるマイクロステップ方法を適用したステッピングモータは、分割精度を高めることができしかもハイインピーダンス状態を生じさせず、低速回転での振動を抑制することができるので、位置決めモータや超低速の等速モータとして使用することができる。
【0101】
本願発明のステッピングモータは、ファクシミリー、複写機、プリンタ、磁気ディスク装置をはじめとするOA機器からNC工作機械、ロボット、半導体製造装置をはじめとする各種FA機械、駅務機械、食品機械、包装機械といったコンピュータ制御化される機構部の高精度位置決め用モータとして使用することができる。
【0102】
更に、本願発明のステッピングモータは、位置決め精度をさらに高度化することができ低速回転での振動を抑制することができるので、光ファイバー分野、ナノテクノロジー分野、電子顕微鏡等の位置決め装置用モータや超低速等速用モータとして使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 放射状結線した3相ステッピングモータのモータ結線図である。
【図2】 3相ステッピングモータのトルクベクトル図である。
【図3】 3相ステッピングモータの出力段チョッパタイプのマイクロステップ回路構成図である。
【図4】 出力段チョッパタイプにおける励磁出力状態を示す図である。
【図5】 出力段チョッパタイプにおけるPWM回路と励磁出力との関係を示す図である。
【図6】 出力段チョッパタイプにおける基本ステップ及びハーフステップにおける合成ベクトルを示した図である。
【図7】 出力段チョッパタイプにおける励磁パターンを示した図である。
【図8】 モータ駆動電圧制御タイプにおけるマイクロステップ回路構成図である。
【図9】 モータ駆動電圧制御タイプにおける励磁パターンの出力割合を示している図である。
【図10】 モータ駆動電圧制御タイプにおける励磁パターン出力周期と出力時間の関係を示す図である。
【図11】 モータ駆動電圧制御タイプにおける励磁パターンを示す図である。
【図12】 従来例におけるマイクロステップ回路構成図である。
【図13】 従来例における出力段におけるデューティ制御を示す図である。

Claims (3)

  1. 定電流コントロール回路及び励磁パターン発生回路を備え、3相ステッピングモータの各コイル巻線を、その始端を1点で接続して放射状に結線し、これらの相の端部に各別に出力段としてのスイッチング手段を接続し、前記スイッチング手段に電源電圧の正極又は負極を接続して各相を励磁するステッピングモータのマイクロステップ方法において
    各基本ステップに対応した合成トルクベクトルを発生させる基本励磁パターンとして、それぞれ少なくとも1以上の組合せによる励磁パターンを前記励磁パターン発生回路に設定し、
    一つの励磁シーケンス中に前記基本ステップの中間段階に対応した合成トルクベクトルを発生させる中間励磁パターンを、前記中間段階の前後の基本ステップにおけるそれぞれの前記基本励磁パターンの出力割合を変更して組合せた励磁パターンとして前記励磁パターン発生回路に設定してなり
    前記定電流コントロール回路が、前記ステッピングモータの各相のインピーダンスの変化による総電流の変化を検出し、
    前記総電流が一定となるように、前記励磁パターン発生回路に対して前記スイッチング手段の電流ONとする時間を制御してなり、
    前記定電流コントロール回路から前記励磁パターンの出力をONとする信号が、前記励磁パターン発生回路に入力されている間は、前記励磁パターン発生回路から出力する基本励磁パターン又は中間励磁パターンに従って各相を励磁し、
    前記定電流コントロール回路出力から前記励磁パターンの出力をOFFとする信号が、前記励磁パターン発生回路に入力されている間は、前記コイル巻線終端の何れも前記電源電圧の同一極に接続することにより、前記コイル巻線の終端すべてを同電位としてモータを非励磁となし、
    前記励磁パターン発生回路から出力する個々の励磁パターンの出力周期と前記定電流コントロール回路から出力されるPWM周期とを同期させ、一つの励磁シーケンス中での各ステップにおける前記励磁パターン発生回路から出力する個々の励磁パターンの励磁時間を均一となし、
    一つの励磁シーケンス中における前記励磁パターン発生回路から出力される個々の励磁パターンの出力割合をステップ毎に漸増並びに漸減して、前記前段階の基本ステップでの基本励磁パターンから次の基本ステップでの基本励磁パターンへ連続的に変化させ、
    ステップ毎に前記励磁パターン発生回路から出力する個々の励磁パターンの出力割合の漸増並びに漸減を、各ステップにおいて前記励磁パターン発生回路から出力する個々の励磁パターンの出力周期の発生回数を漸増並びに漸減することにより行い、
    一つの励磁シーケンス中における前記合成トルクベクトルが、前記ステップ毎に基本ステップ間を多分割駆動されてなることを特徴とするステッピングモータのマイクロステップ方法。
  2. 前記請求項1記載のマイクロステップ方法にて駆動されるステッピングモータを、位置決め用モータとして使用することを特徴とするステッピングモータ。
  3. 前記請求項1記載のマイクロステップ方法にて駆動されるステッピングモータを、超低速等速用モータとして使用することを特徴とするステッピングモータ。
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