JP4177912B2 - ポリエステルの製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポリエステル重合酵素遺伝子を含む組換えベクターにより形質転換された大腸菌を用いたポリエステルの製造方法に関する。さらに詳しくは、自然環境(土中、河川、海中)の下で、微生物の作用を受けて分解するポリエステルの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
現在までに数多くの微生物において、エネルギー貯蔵物質としてポリエステルを菌体内に蓄積することが知られている。その代表例として、土壌より単離されたアエロモナス・キャビエ(Aeromonas caviae)を用いてオレイン酸等の脂肪酸やオリーブオイル等の油脂から発酵生産した、3−ハイドロキシ酪酸(以下、3HBと略す)と3−ハイドロキシヘキサン酸(以下、3HHと略す)との2成分共重合ポリエステル(以下、P(3HB−co−3HH)と略す)等の3−ヒドロキシアルカン酸の共重合体が知られている(特開平5−93049号公報及び特開平7−265065号公報)。3−ヒドロキシアルカン酸の共重合体は、3HH分率の増加と共に結晶化度が低下するために、柔軟な高分子材料となり、熱安定性や成形性に優れるため、糸やフィルムを加工するのに好ましいことが知られている(Y. Doi, S. Kitamura, H. Abe, Macromolecules 28, 4822-4823 (1995))。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者らは、前記従来技術に鑑みてなされたものであり、3−ヒドロキシアルカン酸の共重合体をより効率よく製造するため、前記アエロモナス・キャビエより、ポリエステル重合酵素の遺伝子のクローニングを行い、該遺伝子を含むプラスミドベクターによりアルカリゲネス・ユートロファスを形質転換した形質転換体を得、この形質転換体の培養によりポリエステルの製造を行い、特許出願を行った(特願平8−214509号)。さらに、本発明者らは、より増殖が早く、工業的に有利な大腸菌を形質転換体として用いて、3−ヒドロキシアルカン酸の共重合体等のポリエステルを生産したという例がない点に着目し、鋭意検討した。即ち、本発明は、ポリエステル重合酵素遺伝子を含むプラスミドベクターにより形質転換した大腸菌を用いて、熱安定性や成形性に優れた生分解性ポリエステルを安価に生産する方法を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
即ち、本発明の要旨は、ポリエステル重合酵素遺伝子を含む組換えベクターにより大腸菌を形質転換し、得られた形質転換体を油脂関連物質により脂肪酸資化能を誘導し、その脂肪酸資化能誘導株を油脂関連物質を炭素源とする培地で培養し、得られる培養物からポリエステルを採取することを特徴とするポリエステルの製造方法であって、前記ポリエステル重合酵素遺伝子が、(A)配列番号:1に示される塩基配列からなるDNA、(B)配列番号:1に示される塩基配列において、1個又は数個の塩基が欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列からなるDNA、及び(C)(A)の塩基配列と相補的な塩基配列にストリンジェントな条件下でハイブリダイズする塩基配列からなるDNA、からなる群より選ばれるDNAであって、ポリエステル重合酵素をコードするDNAであり、前記油脂関連物質が、カプロン酸、オクタン酸、デカン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、オレイン酸、パルミチン酸、リノール酸、リノレン酸、並びにこれらの塩及びエステルからなる群より選ばれる物質である、製造方法に関する。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の詳細を説明する。
【0006】
1.形質転換体の取得方法
本発明のポリエステルとしては、例えば、一般式(I):
【0007】
【化2】
Figure 0004177912
【0008】
(式中、Rは水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基を示す)
で表される3−ヒドロキシアルカン酸の共重合体が挙げられ、その中では、P(3HB−co−3HH)が好ましい。
【0009】
前記ポリエステルを生合成するポリエステル重合酵素の遺伝子は、その由来については、特に限定されないが、特願平8−214509号に記載の方法により、アエロモナス属に属する微生物から分離して得ることができる。本発明で用いるポリエステル重合酵素遺伝子には、具体的にはアエロモナス・キャビエから分離したDNAが挙げられ、(A)配列番号:1に示される塩基配列からなるDNA、(B)配列番号:1に示される塩基配列において、1個以上の塩基が欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列からなるDNA、(C)(A)又は(B)の塩基配列にストリンジェントな条件下でハイブリダイズする塩基配列からなるDNA、からなる群より選ばれるDNAであって、ポリエステル重合酵素をコードするDNAが使用される。
【0010】
前記(A)に規定される、配列番号:1に示される塩基配列は、前記のようにアエロモナス属に属する微生物中のDNAに見出される。また、(B)に規定されるような、配列番号:1に示される塩基配列において、1個以上の塩基が欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列からなるDNAも本発明の遺伝子に包含される。本明細書における「1個以上」とは、1個又は数個若しくはそれ以上の個数をいう。
【0011】
塩基配列において、1個以上の塩基の欠失、置換、挿入又は付加を行う手段としては、部位特異的変異技術のような自体常套の手段(Nucleic Acid Research Vol 10, pp6487-6500, 1982)等の種々の遺伝子工学的手法が挙げられる。
【0012】
さらに、(C)で規定されるDNAも本発明の遺伝子に包含される。本発明において「ストリンジェントな条件下でハイブリダイズする塩基配列からなるDNA」とは、プローブとともに0.5%SDS、0.1%ウシ血清アルブミン(BSA)、0.1%ポリビニルピロリドン、0.1%フィコール400、0.01%変性サケ精子DNAを含む6×SSC(1×SSCは0.15M NaCl、0.015Mクエン酸ナトリウム、pH7.0を示す。)中、68℃にて12〜20時間インキュベートした後に、プローブとハイブリダイズしているDNAをいう。
【0013】
また、本発明において、ベクターの構築に際しては、特願平8−214509号に記載されている遺伝子発現カセットを用いてもよい。該遺伝子発現カセットとして、例えば、発現制御領域、ポリエステル重合酵素遺伝子(配列番号:1)、ポリエステル重合酵素遺伝子の上流に位置するオープンリーディングフレーム(ORF1)及び下流に位置するORF(ORF3)を含むDNA断片(EE32)、あるいは該DNA断片(EE32)からORF1又はORF3のいずれか一方又は両方を欠失させたDNA断片等が使用される。なお、ORF1の塩基配列を配列番号:2、ORF3の塩基配列を配列番号:3に示す。
【0014】
このように、遺伝子発現カセットのDNA断片を、DNA断片を切断した制限酵素と同じ制限酵素で切断したベクターと連結させることにより組換えベクターを作製することができる。
【0015】
ベクターには、大腸菌の中で自律的に増殖し得るプラスミドベクターが用いられる。プラスミドベクターとしては、例えば、pUC18、pBR322等が挙げられる。
【0016】
前記DNA断片とベクターを連結させるには、公知のDNAリガーゼを用いることができる。DNAリガーゼとしては、例えば、T4DNAリガーゼ等が挙げられ、具体的には、T4DNAリガーゼが用いられている市販のライゲーションキット(宝酒造(株)製)等を使用することができる。
【0017】
前記のようにして得られた組換えベクターを大腸菌に導入するには、例えば、カルシウム法(Lederberg, E. M. et al., J. Bacteriol. 119.1072 (1974))やエレクトロポレーション法(Current Protocols in Molecular Biology, 1巻,1.8.4 頁, 1994年) 等の公知の方法を用いることができる。
【0018】
本発明に使用する大腸菌には、特に制限がなく、DH5α、XL1−Blue等の一般に市販されている菌株を用いることができる。
【0019】
かくして、本発明に使用する形質転換体である大腸菌を得ることができる。
【0020】
2.ポリエステルの製造方法
ポリエステルの製造は、本発明の形質転換体を油脂関連物質により脂肪酸資化能を誘導した後に、油脂関連物質を炭素源とする培地で培養することにより、ポリエステルを菌体内に蓄積させて、該培養菌体及び培養物からポリエステルを回収することにより行うことができる。
【0021】
本発明においては、前記油脂関連物質により、まず脂肪酸資化能を誘導することに、一つの大きな特徴がある。かかる脂肪酸資化能を誘導することにより、培養時間に対する培養菌体の量が増加し、さらに、菌体内に蓄積されるポリエステルの量が増加するという効果が発現される。
【0022】
脂肪酸資化能の誘導は、油脂関連物質を本発明の形質転換体を含む培地に添加することにより行うことができる。ここで用いられる培地としては、特に限定がなく、後述する本培養に用いられる培地であればよい。
【0023】
油脂関連物質としては、例えば、カプロン酸、オクタン酸、デカン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、オレイン酸、パルミチン酸、リノール酸、リノレン酸等の脂肪酸、これら脂肪酸の塩及びこれら脂肪酸のエステル等が挙げられる。これらの中では、炭素数が4以上の脂肪酸が好ましい。
【0024】
油脂関連物質の使用量としては、特に制限はなく、例えば、培地中において終濃度1mM以上、好ましくは5mM以上であることが望ましく、培地中において終濃度50mM以下、好ましくは20mM以下であることが望ましい。また、脂肪酸資化能を誘導する際の温度としては、特に制限はなく、例えば20〜40℃程度であればよく、誘導する時間としては、特に制限はなく、例えば、1〜3日間程度であればよい。
【0025】
かかる方法で、脂肪酸資化能を誘導した形質転換体は、グリセロールストックにして保存することができる。
【0026】
次に、脂肪酸資化能を誘導した形質転換体を、油脂関連物質を炭素源とする培地で培養する。
【0027】
本発明においては、油脂関連物質を炭素源とする培地を用いることに一つの大きな特徴がある。かかる油脂関連物質を炭素源とすることにより、グルコースとプロピオン酸を炭素源とする、大腸菌を用いて共重合体を発酵合成する方法(Slater. S.C. et al., Appl. Environ. Microbiol. 58. 1089 (1992)) に比べて、設備等の面から、ポリエステルを安価に製造することができるという効果が発現される。
【0028】
前記油脂関連物質としては、脂肪酸資化能を誘導した形質転換体を調製した際に用いたものと同様のものであればよい。本発明では、炭素源として、前記のように油脂関連物質を用いることを特徴とし、炭素源中、好ましくは油脂関連物質を10〜100%使用するのがよく、特に好ましくは、油脂関連物質を唯一の炭素源とする場合である。
【0029】
また、培養に用いられる培地には、炭素源以外の栄養源である窒素源、無機塩類、その他の有機栄養源を含む培地であればよく、特に限定はないが、例えば、M9最小培地(0.6%リン酸水素二ナトリウム・12水、0.3%リン酸二水素カリウム、0.1%塩化アンモニウム、0.05%塩化ナトリウム、1mM硫酸マグネシウム、0.1mM塩化カルシウム、0.001%サイアミン)に増殖に最小限必要なビタミンとミネラルを添加したものを基本培地とし、炭素源をグルコースから油脂関連物質に置き換えた培地等が好ましく用いられる。
【0030】
窒素源としては、例えばアンモニア、塩化アンモニウム、硫酸アンモニウム、リン酸アンモニウム等のアンモニウム塩、ペプトン、肉エキス、酵母エキス等が挙げられる。無機塩類としては、例えば、リン酸第一カリウム、リン酸第二カリウム、リン酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、塩化ナトリウム等が挙げられる。
【0031】
その他の有機栄養源としては、例えば、グリシン、アラニン、セリン、スレオニン、プロリン等のアミノ酸、ビタミンB1 、ビタミンB12、ビタミンC等のビタミン等が挙げられる。
【0032】
かかる成分を含有する培地のpHは、中性又は微アルカリ性であればよい。
【0033】
前記培地を用いた形質転換体の培養方法としては、通常の大腸菌の培養方法であればよく、例えば、培養温度は25〜37℃の範囲であればよく、好気的に1〜5日培養する方法が挙げられる。また、培養中はカナマイシン、アンピシリン、テトラサイクリン等の抗生物質を適宜添加してもよい。
【0034】
また、難溶性の油脂関連物質を可溶化するために界面活性剤を培地に添加してもよい。界面活性剤としては、Triton X−100、Tween 80等が挙げられる。
【0035】
かかる方法で培養した菌体からのポリエステルの回収は、常法により行うことができる。例えば、培養終了後、菌体を蒸留水及びメタノール等により洗浄した後、乾燥させる。この乾燥菌体をクロロホルム等の有機溶媒を用いて該有機溶媒中にポリエステルを抽出し、有機溶媒から濾過等によって菌体成分を除去した後、その濾液にメタノール等を加えてポリエステルを沈澱させる。濾過や遠心分離によって上澄み液を除去した後、ポリエステルを乾燥して回収する。得られたポリエステルの組成の確認は、例えば、ガスクロマトグラフ法や核磁気共鳴法などにより行う。
【0036】
かくして形質転換した大腸菌を用いて、ポリエステルを製造することができる。
【0037】
【実施例】
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明する。ただし、本発明は、これら実施例にその技術範囲を限定するものではない。
【0038】
製造例1〔形質転換体の取得〕
アエロモナス・キャビエ由来のポリエステル重合酵素遺伝子は特願平8−214509号に記載の方法により分離し、配列番号:1のDNAを含む遺伝子発現カセットEE32(3.2kbのEcoRI-EcoRI 断片;この配列を配列番号:4に示す) を用いた。この遺伝子断片を制限酵素EcoRI 処理、アルカリフォスファターゼ処理したpUC18とライゲーションキット(宝酒造(株)より購入)を用いてライゲーションし、組換えプラスミドを構築した。これを用いて塩化カルシウム法により、コンピテントセル化した大腸菌DH5α(東洋紡より購入)を形質転換した。以下、得られた形質転換体をDH5α−EE32株と呼ぶ。
【0039】
実施例1〔P(3HB−co−3HH)の製造〕
1.脂肪酸資化能の誘導
DH5α−EE32株をM9液体培地(0.6%リン酸水素二ナトリウム・12水、0.3%リン酸二水素カリウム、0.1%塩化アンモニウム、0.05%塩化ナトリウム、1mM硫酸マグネシウム、0.1mM塩化カルシウム、0.001%サイアミン)に炭素源としてラウリン酸ナトリウムを1%添加した培地に接種し、37℃で1日間培養し、脂肪酸資化能を誘導した。この脂肪酸資化能を誘導した株をグリセロールストックにして保存し、以下の実験に用いた。
【0040】
2.大腸菌形質転換体によるポリエステル合成
DH5α−EE32株のグリセロールストックより前培養培地(炭素源としてラウリン酸を最終濃度が10mMになるように添加したM9液体培地)に接種し一晩30℃で培養した。これを本培養培地(前培養と同じ培地)に植菌し、坂口フラスコ中で、37℃で24時間及び72時間、連続培養した。培地には50mg/lの濃度でアンピシリンを含有させた。遠心分離によって菌体を回収し、メタノール、蒸留水で洗浄後、凍結乾燥し、乾燥菌体の重量を測定した。
【0041】
得られた乾燥菌体30mgに2mlの硫酸−メタノール混液(硫酸:メタノール=15:85(混合比))と2mlのクロロホルムを添加して密栓し、100℃で140分間加熱することで菌体内のポリエステル分解物のメチルエステルを得た。冷却後、これに蒸留水1mlを添加し、激しく攪拌した。静置して混合液を二層に分離させた後、下層の有機層を取り出し、その組成をキャピラリーガスクロマトグラフィーにより分析した。ガスクロマトグラフは島津製作所GC−14A、キャピラリーカラムはGLサイエンス社製NEUTRA BOND−1(カラム長25m、カラム内径0.25mm、液膜厚0.4μm)を用いた。温度条件は、初発温度100℃から8℃/分の速度で昇温した。その結果を表1に示す。なお、表中の3HBは、ヒドロキシ酪酸、3HHxは3−ヒドロキシヘキサン酸を示す。
【0042】
比較例1
脂肪酸資化能を誘導したDH5α−EE32株のかわりに、脂肪酸資化能を誘導していないDH5α−EE32株を用いた以外は、実施例1と同様にして、菌体重量、ポリエステル含量及びポリエステル組成を調べた。その結果を表1に示す。
【0043】
【表1】
Figure 0004177912
【0044】
表1の結果から、脂肪酸資化能を誘導したDH5α−EE32株を用いた場合には、脂肪酸資化能を誘導していないDH5α−EE32株を用いた場合より、24時間及び72時間の本培養ではいずれも、菌体重量、ポリエステル含量がともに大きく、効率的にポリエステルを得ることができることがわかる。
【0045】
特に、24時間の本培養において、その差が顕著であった。
【0046】
【発明の効果】
本発明により、熱安定性や成形性に優れた生分解性プラスチックであるP(3HB−co−3HH)共重合体を安価な脂肪酸を原料にして大腸菌で生産することが可能になった。
【0047】
【配列表】
Figure 0004177912
Figure 0004177912
【0048】
Figure 0004177912
【0049】
Figure 0004177912
【0050】
Figure 0004177912
Figure 0004177912

Claims (4)

  1. ポリエステル重合酵素遺伝子を含む組換えベクターにより大腸菌を形質転換し、得られた形質転換体を油脂関連物質により脂肪酸資化能を誘導し、その脂肪酸資化能誘導株を油脂関連物質を炭素源とする培地で培養し、得られる培養物からポリエステルを採取することを特徴とするポリエステルの製造方法であって、前記ポリエステル重合酵素遺伝子が、(A)配列番号:1に示される塩基配列からなるDNA、(B)配列番号:1に示される塩基配列において、1個又は数個の塩基が欠失、置換、挿入又は付加された塩基配列からなるDNA、及び(C)(A)の塩基配列と相補的な塩基配列にストリンジェントな条件下でハイブリダイズする塩基配列からなるDNA、からなる群より選ばれるDNAであって、ポリエステル重合酵素をコードするDNAであり、前記油脂関連物質が、カプロン酸、オクタン酸、デカン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、オレイン酸、パルミチン酸、リノール酸、リノレン酸、並びにこれらの塩及びエステルからなる群より選ばれる物質である、製造方法
  2. ポリエステルが、一般式(1):
    Figure 0004177912
    (式中、Rは水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基を示す)で表される3−ヒドロキシアルカン酸の共重合体である請求項1記載のポリエステルの製造方法。
  3. ポリエステル重合酵素遺伝子が、アエロモナス・キャビエ(Aeromonas caviae)由来の遺伝子である請求項1又は2記載のポリエステルの製造方法。
  4. 脂肪酸資化能誘導株の培養を油脂関連物質を唯一の炭素源とする培地で行う請求項1〜いずれか記載のポリエステルの製造方法。
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