JP4177900B2 - 歯周病治療用材料 - Google Patents

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Description

技術分野
本発明は、歯周病によって失われた歯周組織を再生するための歯周病治療用材料に関する。さらに本発明は、該歯周病治療用材料を用いる歯周病治療方法に関する。
背景技術
従来、歯周病の治療のためには、歯周病に罹患した部分を掻爬除去した後、患部を消毒し再び縫合する歯周ポケット掻爬術が行われてきた。しかし、この方法では、処置後に、歯周ポケット内に歯肉上皮細胞が埋入(ダウングロース)し歯根膜細胞の増殖が抑制されたり、結合組織が直接根面に結合するため、正常な組織再生が妨げられるという問題点があった。
そこで、近年、歯周病によって失われた歯周組織を再生するための治療方法として、組織再生誘導法(GTR法)が開発され、注目を集めている。ナイマンらは、ミリポアフィルターを用いて、歯根部分を上皮組織や結合組織などから隔離することにより、歯根膜細胞が歯根面上で増殖し、新生骨による新付着が獲得できることを示した(ジャーナル・オブ・クリニカル・ペリオドントロジー(Journal of Clinical Periodontology)、9、290〜296頁(1982))。また、グットローらは、ゴアテックス膜を用いて、同様に歯周組織再生が可能であることを示した(ジャーナル・オブ・クリニカル・ペリオドントロジー(Journal of Clinical Periodontology)、11、494〜503頁(1984))。しかし、いずれの膜も生体吸収性を持たないため、歯周組織再生後に膜を撤去するための二次手術が必要であるという問題点を有していた。
この問題点を解決するために、生体吸収性を有する素材を用いたGTR膜が開発されており、特開平2−63465号公報には、乳酸/グリコール酸共重合体を用いた膜が、特開平3−294209号公報にはアテロコラーゲンを用いた膜が、特開平4−134035号公報、特開平4−285565号公報にはキチンを用いた膜が開示されている。いずれの膜も生体吸収性を有しており、膜撤去のための二次手術は不要であるが、膜自体の強度不足のため、歯槽骨吸収部を過不足なくカバーするためには、熟練した技術と、細心の注意が必要であった。また、歯槽骨の吸収量が多い場合や、複雑な形態の患部への適用は困難とされていた。さらに、治療中に膜が変形しやすいため、上皮組織が埋入し、組織再生を妨害する場合もあった。変形を防止するために、膜の機械的強度を高めると、治療中に膜が上皮組織を突き破って露出し、細菌感染を引き起こすという問題を生じる。
上記の膜型のGTR用材料の問題点を解決するために、特開平4−99725号公報には、膜型の材料に代わるGTR用材料として、グリコール酸/ラクトンの共重合体などの脂肪族ポリエステルを用いたペースト状の歯周組織再生促進用薬剤が開示されている。ペースト状の材料をシリンジ等を用いて歯周組織吸収部に注入することにより、歯周組織再生の場を確保するものであるが、充填したペーストの内部に血液が十分浸透しないため、歯周組織の再生が遅れるという問題があった。また、充填したペーストと歯の間にすき間が生じやすいため、このすき間から上皮細胞が埋入し、組織再生を妨げるという問題点も残されていた。
さらに、特開平3−287538号公報には、陽イオン性高分子と陰イオン性高分子からなる高分子電解質錯体にグリセリンを加えたゲル型の歯周病治療用材料が開示されている。これも上記のペースト状の材料と同様に、充填したゲルの内部に血液が十分浸透しないため、歯周組織の再生が遅いという問題点を有していた。
さらに、上記の生体吸収性の素材には、いずれも生体適合性の点で種々の問題点が指摘されていた。グリコール酸/ラクトン共重合体とキチンには炎症惹起性を有するという問題点があり、アテロコラーゲンにはその抗原性による感作性の問題があった。これらの問題点を解決するために、より生体適合性の高い素材が求められており、特表平7−502431号公報にはアルギン酸、ヒアルロン酸などの多糖類を素材として用いる膜型のGTR材料が開示されている。これらの多糖類は、非常に生体適合性に優れており、前述の生体吸収性の素材のような感染性や感作性などの問題点はないが、膜状の材料として使用することが必須条件とされており、膜型のGTR用材料の欠点である操作性の悪さは解決されていない。また、特開平8−24325号公報には、アルギン酸またはヒアルロン酸などの酸性多糖類をジアミンで架橋して得られる水膨潤性高分子ゲルが開示されているが、該高分子ゲルを歯周病治療用のGTR材料に用いることに関しては記載されていない。
したがって本発明の第一の目的は、従来の膜型やペースト型の歯周病治療用材料が有する、操作性の悪さ、複雑な形態の歯周ポケットに対する適用性の困難さ、機械的強度の不足、組織再生の遅れといった課題が解決された歯周病治療用材料を提供することにある。さらに本発明の第二の目的は、歯槽骨再生を誘導し得る歯周病治療方法を提供することにある。本発明のこれらの目的及び他の目的は以下の記載から明らかになるであろう。
発明の開示
本発明者らは上記の課題を解決するための手段を鋭意検討した結果、架橋剤を用いて架橋された多糖類の乾燥ゲルを用いることにより、上記の課題を解決できることを見出した。即ち、乾燥ゲルは、複雑な形態の歯周ポケットであっても膜型の歯周病治療用材料よりも容易に充填できること、また、架橋剤を用いて架橋された多糖類の乾燥ゲルを歯周ポケット内に挿入すると、ゲルがポケット内の血液、組織液を吸収して膨潤して歯周ポケット内に充満することにより、血液、組織液で満たされた歯周組織再生のスペースが確保され、組織再生が誘導されること、さらには、膨潤したゲルは上皮組織のダウングロースが起こらない程度の充分な機械的強度を有することを見出し、本発明を完成させた。
本発明の要旨は、
[1] 架橋剤を用いて架橋された多糖類の乾燥ゲルからなり、乾燥ゲル中の水分濃度が0〜10重量%である、歯周病によって失われた歯槽骨の吸収部位に挿入して歯槽骨再生の誘導に使用される歯周病治療のための充填材、
[2] 多糖類をジアミノアルカン類の塩及びジ(リジル)ジアミノアルカン類の塩からなる群より選ばれる架橋剤を用いて架橋させた後、凍結乾燥法により乾燥させて乾燥ゲルを調製することを特徴とする、前記[1]記載の充填材の製造方法、
に関するものである。
発明を実施するための最良の形態
以下に本発明について詳細に説明する。
1.本発明の歯周病治療用材料について
本発明の歯周病治療用材料は、架橋剤を用いて架橋された多糖類の乾燥ゲルからなるものである。
本発明でいう「歯周病治療用材料」とは、歯周病によって失われた歯周組織を再生することを目的とし、歯周ポケット内に充填することによって、歯周組織再生のスペースを確保すると共に、上皮組織の埋入を阻止するために使用される材料のことをいう。本発明の歯周病治療用材料は、架橋剤を用いて架橋された多糖類の乾燥ゲルのみからなっていてもよく、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、乳酸/グリコール酸共重合体、コラーゲン、ゼラチンなどの他の生体吸収性ポリマーの乾燥ゲル等の他の材料との複合材であってもよい。
また、乾燥ゲルに、含水率のコントロールや粘着性の付与などの目的で、Na+、Ca2+、Mg2+等の無機イオン類、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、PEG等の多価アルコール類、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸等の高分子化合物等、薬理学的に許容される添加剤を添加することもできる。
本発明に用いる架橋された多糖類としては、多糖類が有するカルボキシル基、アミノ基、水酸基等の官能基間を、架橋剤を用いて架橋して得られるものであれば、いずれでも用いることができる。例えば、アルギン酸、ヒアルロン酸、ペクチン、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメテルデキストラン、デキストラン硫酸、コンドロイチン硫酸等の酸性多糖;キトサン、アミノセルロース等の塩基性多糖;セルロース、デンプン、デキストラン等の中性多糖;これら多糖の誘導体、およびこれら多糖またはその誘導体の塩を架橋して得られるものが挙げられる。これらのうち、歯質接着性を高くする観点から、酸性多糖類を架橋して得られるものが好ましく、アルギン酸、アルギン酸の誘導体、及びアルギン酸又はその誘導体の塩からなる群より選ばれる一種以上の化合物を架橋して得られるものがより好ましく用いられる。なお、本明細書において、多糖類とは、多糖、その誘導体およびこれらの塩を包含する概念である。
多糖の誘導体としては、多糖が有する水酸基の一部または全部を酢酸、硝酸、硫酸、リン酸などと反応させたもの;カルボキシル基を有する酸性多糖のカルボキシル基の一部をエチレングリコール、プロピレングリコール等の低分子アルコールでエステル化した化合物等が挙げられ、例えばカルボキシメチルセルロース酢酸エステル、カルボキシメチルデキストラン酢酸エステル、アルギン酸エチレングリコールエステル、アルギン酸プロピレングリコールエステル、ヒアルロン酸エチレングリコールエステル、ヒアルロン酸プロピレングリコールエステル等が好適なものとして挙げられる。上記の酸性多糖をエステル化した化合物におけるエステル化度は特に制限されないが、エステル化度が高くなりすぎると、架橋に用いうるカルボキシル基の割合が低下し、該誘導体の架橋物から形成されるゲルの機械的強度が低下する傾向にあるため、エステル化度は80%以下であるのが好ましく、30%以下であるのがより好ましい。また、塩としては、酸性多糖またはその誘導体と1価のイオンとの塩、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩;アンモニウム塩などが挙げられ、例えば、アルギン酸の塩としてはナトリウム塩が好適に用いられる。
アルギン酸は、ワカメやコンブなどの褐藻類に大量に含まれており、D−マンヌロン酸とL−グルロン酸の1,4’−結合残基から構成されている。本発明に用いるアルギン酸は、これらの褐藻類から抽出したものを用いることが、容易かつ大量に得ることができる点から好ましい。アルギン酸には、褐藻類の種類、抽出方法の違いにより、マンヌロン酸/グルロン酸の構成比が異なるものが存在するが、本発明においては構成比にかかわらず、どのアルギン酸でも用いることができる。
かかるアルギン酸のうちでも、アルギン酸ゲルの強度などの点から、アルギン酸ナトリウムの1重量%水溶液にしたときに、その20℃における粘度が100cp(センチポイズ)以上であるアルギン酸が好ましく、前記の粘度が300cp以上であるアルギン酸がより好ましい。しかしながら、前記の粘度があまりに高すぎると、アルギン酸ゲルの製造が行いにくくなるので、前記の粘度が1000cp以下のアルギン酸が好ましい。
本発明における架橋された多糖類は、架橋剤を用いて架橋されている。架橋様式としては、共有結合による架橋やイオン結合性の架橋が挙げられ、ゲル強度の観点から、共有結合による架橋が好ましい。また、架橋剤としては、アミノ基、カルボキシル基、アルデヒド基等の官能基を合計で2個以上有する化合物;カルシウムイオン、マグネシウムイオン等の2価以上の金属イオンの塩などの多価反応性化合物が挙げられる。以下、多糖類の架橋方法について説明する。
アルギン酸、ヒアルロン酸、ペクチン、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルデキストラン等のカルボキシル基を有する酸性多糖類の場合には、架橋剤としてジアミンおよび/またはポリアミンを用いて、該酸性多糖類のカルボキシル基と架橋剤のアミノ基との間を脱水縮合反応により結合させることにより共有結合で架橋させることができる。
架橋剤としては、具体的にはジアミノエタン、ジアミノプロパン、ジアミノブタン、ジアミノペンタン、ジアミノヘキサン、ジアミノヘプタン、ジアミノオクタン、ジアミノノナン、ジアミノデカン、ジアミノドデカン、ジアミノオクタデカン等のジアミノアルカン類の塩、N−(リジル)−ジアミノエタン、N,N’−ジ(リジル)−ジアミノエタン、N−(リジル)−ジアミノヘキサン、N,N’−ジ(リジル)−ジアミノヘキサン等のモノまたはジ(リジル)ジアミノアルカン類の塩が例示される。なかでも、ジアミノエタンの2N−ヒドロキシコハク酸イミド塩、ジアミノヘキサンの2N−ヒドロキシコハク酸イミド塩、N,N’−ジ(リジル)−ジアミノエタンの4N−ヒドロキシコハク酸イミド塩、N−(リジル)−ジアミノヘキサンの3N−ヒドロキシコハク酸イミド塩などが好ましく用いられる。また、カルボキシル基を有する酸性多糖類の水溶液に塩化カルシウムを加えることにより、イオン結合性の架橋を形成させゲル化することができる。
キトサン、アミノセルロース等のアミノ基を有する塩基性多糖類の場合には、架橋剤としてジカルボン酸および/またはポリカルボン酸を用いて、該塩基性多糖類のアミノ基と架橋剤のカルボキシル基との間を脱水縮合反応により結合させることにより共有結合で架橋させることができる。架橋剤としては、無水コハク酸、無水マレイン酸等のジカルボン酸の無水物が好ましく用いられる。また、架橋剤としてグルタルアルデヒド等のジアルデヒドを用いて、塩基性多糖類のアミノ基と架橋剤のアルデヒド基との間にシッフ塩基を形成させることにより、共有結合で架橋させることができる。
セルロース、デンプン、デキストラン、デキストラン硫酸、コンドロイチン硫酸等のカルボキシル基およびアミノ基のいずれも有しない多糖類の場合には、それが有する水酸基を利用してカルボキシル基またはアミノ基を導入した後に、上記のカルボキシル基を有する酸性多糖類またはアミノ基を有する塩基性多糖類の場合と同様の方法により架橋させることができる。水酸基を利用してアミノ基を導入する方法としては、水酸基をエピクロルヒドリンでエポキシ化した後、アンモニア水を反応させる方法が挙げられる。さらに、この後、ピリジン等の塩基の存在下に無水コハク酸等の酸無水物を反応させることによって、カルボキシル基を導入することができる。
本発明で用いられる架橋された多糖類の架橋度としては、歯周ポケット内で吸水、膨潤した場合のゲルの機械的強度の点から、該多糖類の構成単糖の総数の内、1%以上の単糖が架橋しているのが好ましく、5%以上の単糖が架橋しているのがより好ましい。ゲルの機械的強度が十分でない場合、上皮細胞の埋入を防止することができず、また、歯周ポケット内での分解吸収速度が早すぎるために、歯周組織が再生する前に消滅してしまうため適当でない。一方、歯周ポケット内で吸収、膨潤した場合のゲルの体積増加率の点から、上記の架橋している単糖の割合は75%以下であるのが好ましく、50%以下であるのがより好ましい。ゲルの体積増加率が小さい場合、ポケット内にすき間無く充填することが困難となり、また、生体吸収速度が遅くなるため、歯周組織が再生した後も組織内に残存する可能性があり適当でない。したがって、本発明で用いられる架橋された多糖類においては、該多糖類の構成単糖の総数の内、1〜75%の単糖が架橋しているのが好ましく、5〜50%の単糖が架橋しているのがより好ましい。
架橋の程度は、用いる架橋剤の多糖類に対するモル比で制御可能であり、元素分析法、NMR法等によって実測しうる。例えばアルギン酸塩やヒアルロン酸塩などの窒素原子を含まない多糖類をジアミンおよび/またはポリアミンで架橋した場合には得られたゲル中の窒素原子の元素分析により求められる。また、得られたゲルのプロトンNMRにおける、多糖類のメチレンプロトンと架橋剤のメチレンプロトンのシグナル強度比からも求められる。
本発明の歯周病治療用材料は、乾燥状態、即ち乾燥ゲルとして用いられる。
乾燥状態のゲルを使用することにより、1)周囲の血液、組織液が浸透するため組織再生が促される、2)適用部位で膨潤するため、歯周ポケット内を隙間なく埋めることができる、という利点がある。
架橋された多糖類を乾燥する方法としては、多糖類の変質などを生じない方法であればいずれも採用することができ、例えば、凍結乾燥法、スプレードライ法、減圧乾燥法、溶媒置換乾燥法、加温乾燥法、温風乾燥法等の通常用いられる公知の方法が使用できる。最も好ましくは、凍結乾燥法を用いるのが適当である。すなわち、多糖類を水または他の溶媒に溶解した後、凍結させ、減圧下に乾燥させる方法が適当である。
本発明において用いられる乾燥ゲルの乾燥の程度は特に限定されないが、乾燥ゲル中の水分濃度が0〜10重量%であることが好ましく、0〜1重量%であることがより好ましい。
本発明で用いられる架橋された多糖類の乾燥ゲルの吸水量は、歯周組織再生のスペースを十分確保する観点および上皮組織の埋入を阻止する観点から、乾燥ゲル1g当たり5〜50gの範囲内であるのが好ましく、10〜30gの範囲内であるのがより好ましい。吸水量は、乾燥ゲル1gに対して水を加えた場合に、ゲル内に保持される水の量として求めることができる。
本発明の歯周病治療用材料の形状、構造などは、乾燥状態である限り特に制限はなく、例えばスポンジ状、網状、不織布状、織編物状、粒子状、粉末状、細片状などにして用いることができるが、複雑な形態の歯周ポケットにすき間無く充填するためには、細かく粉砕して140メッシュのふるいを通過することが可能な大きさの粉末状態として使用するのが好ましい。
また、本発明の歯周病治療用材料は、単独で使用することも可能であるが、他の治療用材料と併用することも可能である。例えば、膜型のGTR用材料と組み合わせて使用することにより、膜型の歯周病治療用材料の機械的強度の不足による歯周ポケット内への陥没を阻止することが可能である。
以上のように、本発明によれば、歯周病治療用材料を製造するための、架橋剤を用いて架橋された多糖類の乾燥ゲルの使用も提供される。
2.本発明の歯周病治療方法について
本発明の歯周病治療方法は、歯周病によって失われた歯槽骨の吸収部位に、歯槽骨再生の誘導に充分な量の、架橋剤を用いて架橋された多糖類の乾燥ゲルを挿入することを特徴とする。
具体的には、例えば歯周病に罹患した歯の周囲の上皮組織を剥離し、歯周病感染部を掻爬、除去した後、ルートプレーニングおよび殺菌を行い歯周ポケットを形成し、このポケット内に架橋された多糖類の乾燥ゲルを挿入する態様が挙げられる。本発明の歯周病治療用材料を歯周ポケットに挿入すると、ポケット内の血液および組織液を吸収し膨潤して歯周ポケット内に充満し、血液、組織液で満たされた歯周組織再生のスペースが確保され、組織再生が誘導される。
架橋された多糖類の乾燥ゲルの使用量は、歯槽骨再生の誘導に充分な量であればよい。
本発明の歯周病治療方法においては、歯周ポケット内でゲルが膨潤するため、歯周ポケット内にすき間無く充填することが可能である。したがって歯質との密着性も高まり、上皮細胞の埋入を防止し、歯周組織再生のスペースを確実に保持することができる。膨潤したゲルは歯周組織の再生と併行して徐々に分解、吸収され、最終的には消滅するため、治癒後の撤去手術の必要はない。
また、従来の膜型のGTR材料のように高度のテクニックは必要とせず、複雑な形態の歯周ポケットの内部にも容易に充填することができるため、簡便に手術を行うことが可能である。
このように、本発明は歯周病の治療のための、本発明の歯周病治療用材料の使用を提供する。
以下に本発明を実施例、比較例及び試験例によって具体的に説明するが、本発明はそれらによって何ら制限されない。
実施例1
メタノール150mLにN−ヒドロキシコハク酸イミド((株)ペプチド研究所製)2.3gを溶解し、これに、エチレンジアミン(和光純薬株式会社製)0.6gをメタノール10mLに溶解した溶液を室温で撹拌しながら滴下した。滴下終了後、さらに1時間撹拌を続けた。析出した結晶を濾取して、減圧下に乾燥してエチレンジアミンの2N−ヒドロキシコハク酸イミド塩の2.6g(収率約90%)を得た。
アルギン酸ナトリウム(和光純薬株式会社製;1重量%水溶液にしたときの20℃における粘度は450〜600cp)1gを、100mLの蒸留水に溶解し、上記で調製したエチレンジアミンの2N−ヒドロキシコハク酸イミド塩220mg、および1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)−カルボジイミド塩酸塩((株)ペプチド研究所製)1.6gを溶解し、得られた溶液をテフロン被覆トレイに流延し、25℃で48時間静置して、アルギン酸ゲルを形成させた。
このアルギン酸ゲルを、2.5mMの塩化カルシウムと143mMの塩化ナトリウムを溶解した注射用水(大塚製薬製)で洗浄した後、塩化カルシウムおよび塩化ナトリウムを含まない注射用水で洗浄した。洗浄後のアルギン酸ゲルを凍結乾燥してスポンジ状の凍結乾燥ゲルを得た。このものを粉砕し、140メッシュのふるいを通過した大きさのものを集めた。
上記のアルギン酸ゲルの凍結乾燥粉末に、25kGyのγ線照射を行い滅菌して歯周病治療用材料とし、試験例に記載した試験を行った。結果を表1に示す。また、得られたアルギン酸ゲル中の架橋結合している構成単糖の割合は、アルギン酸ゲルの全構成単糖の25%であった。この値は、元素分析法により各構成元素の割合を求めて計算したものである。
実施例2
実施例1と同様の操作により架橋アルギン酸のスポンジ状の凍結乾燥ゲルを調製し、一辺約5mmの立方体状に切断した後、25kGyのγ線照射により滅菌して歯周病治療用材料とした。
実施例3
塩化カルシウムの1重量%水溶液を撹拌しながら、アルギン酸ナトリウム(和光純薬株式会社製;1重量%水溶液にしたときの20℃における粘度は450〜600cp)の1重量%水溶液を滴下し、アルギン酸ゲルを形成させた。このアルギン酸ゲルを、注射用水(大塚製薬製)で洗浄した後、凍結乾燥を行ない、スポンジ状の凍結乾燥ゲルを得た。この凍結乾燥ゲルを粉砕し、140メッシュのふるいを通過した大きさのものを集め、25kGyのγ線照射により滅菌して歯周病治療用材料とした。
実施例4
キトサン(和光純薬株式会社製、キトサン500)1gを、100mLの蒸留水に分散し、攪拌しながら3mLの酢酸を徐々に滴下して、キトサンが完全に溶解するまで攪拌を続けた。この溶液にグルタルアルデヒド0.5mLを滴下した後、得られた溶液をテフロン被覆トレイに流延し、25℃で48時間静置して、架橋キトサンゲルを形成させた。
この架橋キトサンゲルを、2.5mMの塩化カルシウムと143mMの塩化ナトリウムを溶解した注射用水(大塚製薬製)で洗浄した後、塩化カルシウムおよび塩化ナトリウムを含まない注射用水で洗浄した。洗浄後の架橋キトサンゲルを凍結乾燥し、一辺約5mmの立方体状に切断した後、25kGyのγ線放射により滅菌して歯周病治療用材料とした。
比較例1
実施例1と同様にアルギン酸ゲルを調製し、注射用水で洗浄した後、凍結乾燥を行わずに、水分を含んだペースト状のゲル状態のまま注射用のシリンジに充填し、121℃で20分間オートクレーブ滅菌して歯周病治療用材料とした。
比較例2
乳酸/グリコール酸の共重合体(アルドリッチ社製、乳酸:グリコール酸=50:50、分子量50000〜75000)10gを塩化メチレン100mLに溶解し、ガラス板上に0.2mmの厚さで流延した後、凍結乾燥を行い、シート状の膜を作製した。この膜を25kGyのγ線照射により滅菌して歯周病治療用材料とした。
比較例3
アルギン酸ナトリウム(和光純薬株式会社製;1重量%水溶液にしたときの20℃における粘度は450〜600cp)1gを、100mLの蒸留水に溶解した。このアルギン酸ナトリウム水溶液1mLをスライドガラス(5×2cm)上に滴下し、ステンレスのスパチュラでスライドガラスの全面に薄く引き延ばした後、一晩静置して乾燥させることにより、スライドガラス上にアルギン酸ナトリウムの乾燥フィルムを調製した。
次に、キトサン(和光純薬株式会社製、キトサン500)1gを、100mLの蒸留水に分散し、攪拌しながら3mLの酢酸を徐々に滴下して、キトサンが完全に溶解するまで攪拌を続けた。
このキトサン酢酸塩水溶液1mLを、上記のアルギン酸ナトリウムの乾燥フィルム上に滴下し、ステンレスのスパチュラでフィルム上に薄く引き延ばした後、一晩静置して乾燥させることにより、スライドガラス上にアルギン酸ナトリウムとキトサンのポリイオンコンプレックスフィルムを調製した。このフィルムをスライドガラスから剥離した後、25kGyのγ線照射により滅菌して膜状の歯周病治療用材料とした。
比較例4
スポンジ状のキチン不織布(ユニチカ社製、ペスキチンW−A、未架橋)を歯周病治療用材料として、試験例に記載した試験を行った。
試験例
健康な雑種成犬5頭の下顎両側第3、4前臼歯の粘膜骨膜弁を剥離した後、歯槽骨をセメント質エナメル質境界部(CEJ)より根端側方向に約3mm除去し、根分岐部を露出させ、人工的に2級根分岐部病変部位を作製し、スケーリング、ルートプレーニングを施した。下顎片側の2歯の歯周ポケットに実施例1の歯周病治療用材料の架橋アルギン酸ゲルの凍結乾燥粉末を充填し、反対側の2歯の歯周ポケットに比較例1の歯周病治療用材料の架橋アルギン酸ゲルの含水ペーストを充填した後、歯肉弁で被覆し縫合を行った。
同様にして、別の雑種成犬5頭を用いて、下顎片側の2歯の歯周ポケットに実施例2の歯周病治療用材料の架橋アルギン酸ゲルの凍結乾燥スポンジを充填し、反対側の2歯の歯周ポケットを比較例2の乳酸/グリコール酸共重合体の膜状の歯周病治療材料で被覆した後、さらに歯肉弁で被覆し縫合を行った。
また、別の雑種成犬5頭を用いて、下顎片側の2歯の歯周ポケットに実施例3の歯周病治療用材料の架橋アルギン酸ゲルの凍結乾燥粉末を充填し、反対側の2歯の歯周ポケットを比較例3のアルギン酸/キトサン・ポリイオンコンプレックスの膜状の歯周病治療材料で被覆した後、更に歯肉弁で被覆し縫合を行った。
さらに、別の雑種成犬5頭を用いて、下顎片側の2歯の歯周ポケットに実施例4の歯周病治療用材料の架橋キトサンのスポンジを充填し、反対側の2歯の歯周ポケットに比較例4の歯周病治療用材料の未架橋キチンのスポンジを充填した後、歯肉弁で被覆し縫合を行なった。
術後12週後に屠殺し、試験歯近傍の組織の連続切片(各5枚)を作製し、ヘマトキシリン・エオジン染色ならびにアザン・マロリー染色を行なった。各歯の連続切片5枚について、新生骨の再生の程度および根分岐部の閉鎖状況を観察し、下記の基準に基づき、閉鎖状況をスコアで表した。各サンプルのスコアの平均値を表1に示す。
スコア0:新生骨の再生は認められず、根分岐部は全く閉鎖されていない。
スコア1:新生骨の再生は少なく、根分岐部の閉鎖は不完全である。
スコア2:根分岐部は完全に閉鎖されているが、新生骨は歯槽骨除去前のレベルまで達していない。
スコア3:新生骨は歯槽骨除去前のレベルまで再生しており、根分岐部は完全に閉鎖されている。
さらに、各試験歯の歯根の遠心根側、近心根側について、上皮組織性細胞の付着が形成された深さを測定し、下記の計算式に基づき、上皮組織埋入率を計算した。各サンプルの平均値を表1に示す。
また、上記の試験を行う際の手術に要した時間および各サンプルの吸水量を表1に示す。なお、比較例1のサンプルは、既に水を十分に含んでいたため、それ以上の水分を吸収することはなかった。
Figure 0004177900
Figure 0004177900
表1から明らかなように、実施例1〜実施例4の歯周病治療用材料を用いた場合には、いずれも新生骨再生の平均スコアが2.6〜2.9、上皮組織の埋入率が3〜9%となり、十分な新生骨再生が認められ、上皮組織の埋入も軽度であった。
また、実施例1〜実施例4の歯周病治療用材料はいずれも、歯周ポケット内に容易に充填することが可能であり、短時間で手術を完了することができた。また、実施例1〜実施例4の歯周病治療用材料はいずれの場合にも、充填したゲルが歯周ポケット内の血液等を吸収して膨潤し、ポケット内に安定に保持された。
これらに対して、比較例1の架橋アルギン酸の含水ペースト状の歯周病治療用材料を用いた場合には、新生骨再生の平均スコアが1.2、上皮組織埋入率が40%となり、新生骨再生は不十分であり、根分岐部の閉鎖も不完全であった。これは、乾燥ゲルではなく、既に膨潤した状態のペースト状のゲルを用いたために、歯周ポケットに充填した際に、ポケット内の血液、組織液を吸収することができなかったことから、ゲルの強度が不足して上皮組織の埋入を阻止できず、さらに歯周組織再生のための栄養や成長因子が十分に供給されなかったことによるものと考えられる。
また、比較例2の乳酸/グリコール酸共重合体の膜状の歯周組織治療用材料を用いた場合には、新生骨再生の平均スコアは2.2であり、根分岐部はほぼ閉鎖されていたが、一部の試験部位で膜の変形により上皮組織が大きく埋入したため、上皮組織埋入率は35%と大きな値となった。また、手術の際にも、膜が変形するため、歯周ポケットの上部を確実に被覆するためにかなりの時間を要した。
さらに、比較例3のアルギン酸/キトサン・ポリイオンコンプレックスの膜状の歯周病治療用材料を用いた場合には、新生骨再生の平均スコアが2.0、上皮組織埋入率が42%となり、新生骨再生、上皮組織の埋入阻止いずれも不十分であった。また、手術の際にも、膜が変形するため、歯周ポケットの上部を確実に被覆するためにかなりの時間を要した。
比較例4の未架橋キチンのスポンジ状の歯周病治療用材料を用いた場合には、新生骨再生の平均スコアが1.8、上皮組織埋入率が25%となり、新生骨再生、上皮組織の埋入阻止のいずれも不十分であった。歯周病治療用材料の歯周ポケット内への充填は容易であったが、血液を吸収した際にスポンジが収縮するため、ポケット内に安定に保持するのは困難であった。
均等物
当業者であれば、単なる日常的な実験手法によって、本明細書に記載された発明の具体的態様に対する多くの均等物を認識し、あるいは確認することができるであろう。そのような均等物は、下記請求の範囲に記載されるような本発明の範疇に含まれるものである。
産業上の利用可能性
本発明の歯周病治療用材料は操作性が良好で、歯槽骨吸収が激しい症例の歯周ポケットに対しても容易に充填することができ、機械的強度不足による上皮組織のダウングロースがなく、さらに組織再生を促進させるものである。また、本発明の歯周病治療方法により、新生骨の再生性が良好となり、上皮組織のダウングロースが抑制される。

Claims (6)

  1. 架橋剤を用いて架橋された多糖類の乾燥ゲルからなり、乾燥ゲル中の水分濃度が0〜10重量%である、歯周病によって失われた歯槽骨の吸収部位に挿入して歯槽骨再生の誘導に使用される歯周病治療のための充填材
  2. 多糖類がアルギン酸及びアルギン酸の塩からなる群より選ばれる一種以上の化合物である請求項1記載の充填材
  3. 多糖類の構成単糖の総数の内の1〜75%の単糖が架橋している請求項1又は2記載の充填材。
  4. 多糖類をジアミノアルカン類の塩及びジ(リジル)ジアミノアルカン類の塩からなる群より選ばれる架橋剤を用いて架橋させた後、凍結乾燥法により乾燥させて乾燥ゲルを調製することを特徴とする、請求項1記載の充填材の製造方法
  5. 多糖類がアルギン酸及びアルギン酸の塩からなる群より選ばれる一種以上の化合物である請求項4記載の製造方法
  6. 多糖類の構成単糖の総数の内の1〜75%の単糖を架橋する請求項4又は5記載の製造方法
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