JP4177496B2 - エンジンにおける潤滑構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、スタータモータおよびクランクシャフト間に設けられるオーバーランニングクラッチが、ミッションケース内でクランクシャフトに装着されるエンジンにおいて、オーバーランニングクラッチに潤滑油を給油するための潤滑構造の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、かかるエンジンでは、たとえば実公昭64−5041号公報で開示されるように、オーバーランニングクラッチに潤滑油を給油するためにクランクシャフトに給油路が設けられるのが一般的である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかるに、上記従来のようにクランクシャフトに給油路が設けられる構造では、オーバーランニングクラッチへの給油のためにクランクシャフトに穿孔加工を施すことが必要であり、加工工数および加工コストが増大することになる。しかも他の潤滑部への給油量とのバランスをとるために、オイルポンプの吐出量を比較的大きく設定せざるを得ず、オイルポンプの大型化を招くことになる。
【0004】
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、オイルポンプの小型化を図りつつオーバーランニングクラッチへの潤滑油の給油を可能とし、加工工数およびコストの低減を図ったエンジンにおける潤滑構造を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、クランクケースに設けられる軸受孔と、該軸受孔を貫通するクランクシャフトとの間に軸受が設けられ、クランクケースに連結されるミッションケース内でクランクシャフトには、スタータモータから動力が入力される入力部材ならびにクランクシャフトに結合される出力部材を備えるオーバーランニングクラッチが装着され、前記軸受に潤滑油を給油する給油路がクランクケースに設けられるエンジンにおいて、前記給油路と、前記クランクシャフトおよびコンロッドの連結部に潤滑油を導くようにして前記クランクシャフトに設けられる油路とを連通する透孔が、円筒状の前記軸受にその内外面間にわたって設けられ、前記オーバーランニングクラッチは、出力部材を前記軸受側に配置してクランクシャフトに装着され、前記軸受孔のミッションケース側の端部から半径方向内方に張出すようにしてクランクケースに一体に設けられる張出し部と、クランクシャフトの外面との間に、前記軸受に給油される潤滑油を前記出力部材側に吐出させる環状吐出口が、前記軸受の半径方向に沿う幅を前記軸受の肉厚よりも小さくして形成され、前記出力部材には、環状吐出口から吐出される潤滑油をオーバーランニングクラッチ内に導入する導入孔が設けられることを特徴とする。
また請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明の構成に加えて、前記環状吐出口および前記オーバーランニングクラッチ間に、バランサ軸を駆動する駆動ギヤが配置され、該駆動ギヤに、前記出力部材に設けられた前記導入孔に対応した導入孔が設けられることを特徴とする。
さらに請求項3記載の発明は、請求項1記載の発明の構成に加えて、前記オーバーランニングクラッチが、前記クランクシャフトとの間にベアリングを介在させてクランクシャフトを同軸に囲繞するクラッチ内輪を備え、前記導入孔が、前記クラッチ内輪および前記ベアリングの接触部に臨んで前記出力部材に設けられることを特徴とする。
【0006】
このような請求項1〜3記載の発明の構成によれば、クランクケースおよびクランクシャフト間の軸受に給油された潤滑油がオーバーランニングクラッチの出力部材側に吐出され、クランクシャフトとともに回転する出力部材に設けられている導入孔からオーバーランニングクラッチ内に導かれることになる。したがってクランクシャフトに穿孔加工を施すことが不要であり、加工工数およびコストの低減を図ることが可能となる。しかも軸受からの潤滑油がオーバーランニングクラッチに用いられることになるので、オーバーランニングクラッチに給油することによるオイルポンプの吐出量への影響がなく、オイルポンプの小型化が可能となる。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、添付図面に示した本発明の一実施例に基づいて説明する。
【0008】
図1〜図13は本発明の一実施例を示すものであり、図1は本発明を適用した自動二輪車の側面図、図2は図1の2−2線拡大断面図、図3は図2の3−3線断面図、図4は図2の要部拡大図、図5は図3の5−5線断面図、図6は図3の6−6線拡大断面図、図7は図3の7−7線に沿うシリンダブロックの拡大断面図、図8は図2の8矢視図、図9は図3の9−9線に沿うシリンダヘッドの拡大断面図、図10は図9の10−10線断面図、図11は図2の11−11線拡大断面図、図12は図11の12−12線断面図、図13は図3の要部拡大図である。
【0009】
先ず図1において、この自動二輪車は低床式のものであり、水平対向型の2気筒4サイクルエンジンEと、変速機Mとで構成されるパワーユニットPが搭載される。
【0010】
車体フレームFは、自動二輪車の進行方向前方から後方に向うにつれて下方位置となる左右一対のメインフレーム11…を備え、両メインフレーム11…の前端に共通に設けられるヘッドパイプ12に、ステアリングハンドル13が操向可能に支承され、該ステアリングハンドル13とともに回動するフロントフォーク14に前輪WF が懸架される。
【0011】
前記両メインフレーム11…の後端は、パワーユニットPにおける変速機Mのミッションケース15に連結されており、該ミッションケース15は、車体フレームFの一部を構成する。
【0012】
ミッションケース15には、自動二輪車の後方に延びる左右一対のリヤフレーム16…の前端が連結される。またミッションケース15には、リヤフォーク17の前端が上下に揺動可能に連結されており、該リヤフォーク17の後端に後輪WR が回転自在に支承され、リヤフォーク17の後部およびリヤフレーム16…間にクッションユニット18…がそれぞれ設けられる。しかも前記リヤフォーク17内には、変速機Mの出力を後輪WR に伝達する駆動軸(図示せず)が収納されており、該駆動軸は、変速機Mの出力部材にユニバーサルジョイントを介して結される。
【0013】
車体フレームFの全体は、合成樹脂製の車体カバー20によって覆われており、この車体カバー20の前後方向中間部には、パワーユニットPを覆うトンネル部20aが形成され、ドライバーが乗るためのシート21が前記トンネル部20aの後方側で車体カバー20上に設けられ、ドライバが足を載せるためのステップ20b…が前記トンネル部20aの左右に設けられる。またシート21の下方でリヤフレーム16…には、車体カバー20で覆われるようにして燃料タンク22が搭載され、エンジンEの上方でメインフレーム11…にはエアクリーナ23が搭載され、エアクリーナ23およびエンジンE間でメインフレーム11…には左右一対のラジエータ24…が搭載される。しかもエアクリーナ23およびラジエータ24…も車体カバー20で覆われるのであるが、車体カバー20の前端には、エアクリーナ23およびラジエータ24…に走行風を導くための開口部(図示せず)が設けられている。
【0014】
図2および図3において、エンジンEのエンジン本体は、自動二輪車の走行方向前方を向いた状態で右側に配置される第1シリンダブロック251 と、前記走行方向前方を向いた状態で左側に配置される第2シリンダブロック252 と、それらのシリンダブロック251 ,252 が共通に結合されるクランクケース26と、クランクケース26とは反対側で第1シリンダブロック251 に結合される第1シリンダヘッド271 と、クランクケース26とは反対側で第2シリンダブロック252 に結合される第2シリンダヘッド272 とで構成される。
【0015】
クランクケース26は、自動二輪車の前後方向に沿う前方側の前部ケース半体26aと、前記前後方向に沿う後方側の後部ケース半体26bとが結合されて成るものであり、このクランクケース26には、自動二輪車の前後方向でほぼ水平な軸線を有するクランクシャフト28が回転自在に支承される。また第1および第2シリンダブロック251 ,252 には、クランクシャフト28の軸線まわりに180度の角度をなす方向に延びる第1および第2シリンダボア291 ,292 が、それらのシリンダボア291 ,292 の軸線をほぼ水平として設けられる。
【0016】
第1シリンダボア291 には第1シリンダヘッド271 との間に燃焼室301 を形成するピストン311 が摺動自在に嵌合され、第2シリンダボア292 には第2シリンダヘッド272 との間に燃焼室302 を形成するピストン312 が摺動自在に嵌合される。両ピストン311 ,312 は、前記クランクシャフト28に、コンロッド321 ,322 を介して共通に連結される。しかも第1および第2シリンダブロック251 ,252 は、第1シリンダボア291 の軸線を第2シリンダボア292 の軸線よりもクランクシャフト28の軸線に沿う一方側、この実施例では自動二輪車の前後方向に沿う前方側に、オフセット量L1だけオフセットした位置に配置するようにしてクランクケース26に結合されている。
【0017】
第1および第2シリンダヘッド271 ,272 の上部には、燃焼室301 ,302 に通じ得る1つずつの吸気ポート331 ,332 が各シリンダヘッド271 ,272 の上面に開口するようにして設けられ、両シリンダヘッド271 ,272 の下部には、燃焼室301 ,302 に通じ得る1つずつの排気ポート341 ,342 が各シリンダヘッド271 ,272 の下面に開口するようにして設けられる。
【0018】
図4を併せて参照して、第1シリンダヘッド271 には、燃焼室301 および吸気ポート331 間を開閉して燃焼室301 への吸気を司る吸気弁351 と、前記燃焼室301 および排気ポート341 間を開閉して燃焼室301 からの排気を司る排気弁361 とが、開閉作動を可能として設けられており、吸気弁351 および排気弁361 は、クランクシャフト28の軸線に直交するとともに第1シリンダボア291 の軸線を含む平面への投影図(図4)上で略V字状に交差する作動軸線LI ,LO を有するようにして配置される。しかも前記投影図上で、第1シリンダボア291 の軸線LC および吸気弁351 の作動軸線LI がなす角度αI が、第1シリンダボア291 の軸線LC および排気弁361 の作動軸線LO がなす角度αO よりも大きく(αI >αO )設定される。さらに前記投影図上で吸気弁351 および排気弁361 の作動軸線LI ,LO が交差する交点PC1が、第1シリンダボア291 の軸線LC よりも下方位置となるように、吸気弁351 および排気弁361 が第1シリンダヘッド271 に配設される。
【0019】
第2シリンダヘッド272 には、燃焼室302 および吸気ポート332 間を開閉して燃焼室302 への吸気を司る吸気弁352 と、前記燃焼室302 および排気ポート342 間を開閉して燃焼室302 からの排気を司る排気弁362 とが、第1シリンダヘッド271 における吸気弁351 および排気弁361 と同様の角度、配置で配設される。
【0020】
第1および第2シリンダヘッド271 ,272 には、それらのシリンダヘッド271 ,272 との間に第1および第2動弁室381 ,382 を形成する第1および第2ヘッドカバー371 ,372 が結合されており、第1動弁室381 には、吸気弁351 および排気弁361 を開閉駆動する第1動弁機構391 が収納され、第2動弁室382 には、吸気弁352 および排気弁362 を開閉駆動する第2動弁機構392 が収納される。
【0021】
第1動弁機構391 は、クランクシャフト28の軸線と平行な軸線を有する第1カムシャフト401 と、該カムシャフト401 の回転運動を吸気弁351 の直線的な開閉運動に変化する吸気側ロッカアーム41と、前記第1カムシャフト401 の回転運動を排気弁361 の直線的な開閉運動に変化する排気側ロッカアーム42とを備える。
【0022】
第1カムシャフト401 は、第1シリンダボア291 の軸線LC よりも上方で吸気弁351 および排気弁361 間に配置されるものであり、第1シリンダヘッド271 と、第1シリンダヘッド271 に結合されるホルダ43とで回転自在に支承される。
【0023】
また第1カムシャフト401 には、吸気弁351 に対応した吸気側カム44と、排気弁361 に対応した排気側カム45とが設けられており、第1カムシャフト401 と平行な軸線を有してホルダ43に支持される支軸46,47でそれぞれ揺動可能に支承される吸気側および排気側ロッカアーム41,42の一端が吸気側および排気側カム44,45に摺接される。また吸気側および排気側ロッカアーム41,42の他端には、タペットねじ48,49がそれぞれ螺合されており、第1シリンダヘッド271 との間に設けられる弁ばね50,51で閉弁方向に付勢されている吸気弁351 ,361 が前記タペットねじ48,49にそれぞれ当接される。
【0024】
第2シリンダヘッド272 および第2ヘッドカバー372 間の動弁室382 に収納される第2動弁機構392 は、第2カムシャフト402 を有して前記第1動弁機構391 と同様に構成される。
【0025】
図5を併せて参照して、クランクケース26における前部ケース半体26a、第1および第2シリンダブロック251 ,252 、ならびに第1および第2シリンダヘッド271 ,272 において、第1シリンダボア291 の軸線の第2シリンダボア292 の軸線に対するオフセット側、すなわち自動二輪車の前後方向に沿う前端側には、両動弁室381 ,382 をクランクケース26内に通じさせるカムチェーン室52が設けられる。
【0026】
ところで、第1動弁機構391 における第1カムシャフト401 のカムチェーン室52側の一端部には被動スプロケット531 が固着され、第2動弁機構392 における第2カムシャフト402 のカムチェーン室52側の一端部には被動スプロケット532 が固着される。またカムチェーン室52内において、クランクシャフト28には、前記被動スプロケット531 に対応した駆動スプロケット541 と、前記被動スプロケット532 に対応した駆動スプロケット542 とが固設されており、クランクシャフト28の回転動力を第1カムシャフト401 に1/2に減速して伝達する無端状のカムチェーン551 が駆動スプロケット541 および被動スプロケット531 に巻掛けられ、クランクシャフト28の回転動力を第2カムシャフト402 に1/2に減速して伝達する無端状のカムチェーン552 が駆動スプロケット542 および被動スプロケット532 に巻掛けられる。
【0027】
しかも第1シリンダボア291 の軸線が第2シリンダボア292 の軸線に対してオフセット量L1だけクランクシャフト28の軸線方向にオフセットして配置されるのに対応して、駆動スプロケット541 、被動スプロケット531 およびカムチェーン551 は、駆動スプロケット542 、被動スプロケット532 およびカムチェーン552 に対してクランクシャフト28の軸線方向でオフセット量L2 だけオフセットして配置されるのであるが、このオフセット量L2 は、クランクシャフト28の軸線方向に沿うエンジン本体の小型化を図るために前記オフセット量L1 よりも小さく(L2 <L1 )設定される。
【0028】
ところで、クランクシャフト28は、図5の矢印58で示す回転方向で回転するものであり、駆動スプロケット541 から被動スプロケット531 に向けてのカムチェーン551 の往行部すなわち上方走行部には、チェーンテンショナ591 が弾発的に摺接されており、また被動スプロケット531 から駆動スプロケット541 に向けてのカムチェーン551 の復行部すなわち下方走行部にはチェーンガイド601 が摺接される。
【0029】
チェーンテンショナ591 の一端部は、クランクケース26に回動可能に支承されており、第1シリンダブロック251 の上部には、チェーンテンショナ591 をカムチェーン551 に押付ける方向の力を発揮して該チェーンテンショナ591 の長手方向中間部に当接するテンショナリフタ611 が取付けられる。
【0030】
また駆動スプロケット542 から被動スプロケット532 に向けてのカムチェーン552 の往行部すなわち下方走行部には、チェーンテンショナ592 が弾発的に摺接されており、被動スプロケット532 から駆動スプロケット542 に向けてのカムチェーン552 の復行部すなわち上方走行部にはチェーンガイド602 が摺接される。
【0031】
チェーンテンショナ592 の一端部は、クランクケース26に回動可能に支承されており、第2シリンダブロック252 の下部には、チェーンテンショナ592 をカムチェーン552 に押付ける方向の力を発揮して該チェーンテンショナ592 の長手方向中間部に当接するテンショナリフタ612 が取付けられる。
【0032】
クランクケース26の前部ケース半体26aにおいて、自動二輪車の前後方向に沿う前端部には開口部62が設けられており、カムチェーン室52内でクランクシャフト28に同軸に連結される発電機63のケース64が、前記開口部62を塞ぐようにして前部ケース半体26aに締結される。
【0033】
図6および図7を併せて参照して、カムチェーン室52および第2シリンダボア292 間で、第2シリンダブロック252 、第2シリンダヘッド272 およびクランクケース26の前部ケース半体26aには、ブリーザ室65が設けられる。
【0034】
カムチェーン室52および第2シリンダボア292 間で第2シリンダブロック252 の下部には、第2シリンダボア292 の軸線と平行に延びる貫通孔66が設けられ、カムチェーン室52および第2シリンダボア292 間で第2シリンダブロック252 の上部には、前記貫通孔66との間に隔壁68を介在せしめた貫通孔67が、第2シリンダボア292 の軸線と平行に延びるようにして設けられる。
【0035】
前記ブリーザ室65は、第2シリンダブロック252 およびクランクケース26間に形成される第1室65aと、前記両貫通孔66,67の一方66内に形成される第2室65bと、第2シリンダブロック252 および第2シリンダヘッド272 間に形成される第3室65cと、前記両貫通孔66,67の他方67内に形成される第4室65dとから成る。
【0036】
而してクランクケース26の前部ケース半体26aには、第1室65dをクランクケース26内に通じさせる連通孔69が設けられる。しかも貫通孔67内のクランクケース26寄りの部分で第2シリンダブロック252 に一体に設けられる張出し部70と、該張出し部70に対応してクランクケース26に設けられる隆起部71との間に潤滑油通路72が形成されており、前記隆起部71よりも下方側の前記貫通孔66に対応する部分でクランクケース26に連通孔69が設けられる。またクランクケース26および第2シリンダブロック252 間に挟まれるガスケット73で第1室65aおよび第4室65d間が遮断されるのであるが、このガスケット73には、第1室65aを第2室65bに連通させる開口部74が設けられる。さらに第2シリンダブロック252 および第2シリンダヘッド272 間に挟まれるガスケット75には、第2および第4室65b,65dを第3室65cに共通に連結させる開口部76が設けられる。
【0037】
したがって第1室65aはクランクケース26内に通じるものであり、一方の貫通孔66内に形成される第2室65bは第1室65aに連通し、第2室65bに通じる第3室65cに通じて他方の貫通孔67内に形成される第3室65dが第1室65aとは遮断されることになり、第2シリンダブロック252 の上部には第4室65dに通じるブリーザガス出口77が設けられる。
【0038】
図8を併せて参照して、第1および第2シリンダヘッド271 ,272 の吸気ポート331 ,332 には、吸気マニホールド80が接続される。この吸気マニホールド80は、第1シリンダヘッド271 の吸気ポート331 に一端が接続される吸気管811 の他端と、第2シリンダヘッド272 の吸気ポート332 に一端が接続される吸気管812 の他端とが、共通管部82に共通に連なって成るものであり、共通管部82は、図示しないスロットルボディを介してエアクリーナ23(図1参照)に接続される。
【0039】
図4に注目して、吸気管811 は、直線状の第1中心線CL1 に沿って延びて吸気ポート331 に下流端を接続せしめる第1直管部83と、第1中心線CL1 と交差する直線状の第2中心線CL2 に沿って延びる第2直管部84と、第1直管部83の上流端および第2直管部84の下流端間を結んで円弧状に形成される彎曲管部85とを備えるものであり、第2直管部84の上流端が共通管部82に連設される。また吸気ポート331 側に向けて燃料を噴射する燃料噴射弁861 が、吸気管811 の吸気ポート331 寄りの部分と、該吸気管811 に締結される取付け部材871 との間に挟持される。
【0040】
燃料噴射弁861 の中間部には外側方に張出す取付け鍔部88が設けられており、該燃料噴射弁861 の先端部を嵌入せしめる嵌入孔89と、該嵌入孔89の外端部に形成されて前記取付け鍔部88を受ける受け座90とが、第1および第2中心線CL1 ,CL2 の交点PC2と、彎曲管部85の彎曲中心CC とを結ぶ直線91よりも吸気ポート331 寄りの部分で吸気管811 に設けられる。
【0041】
取付け部材871 には一対の締結部92,93が設けられており、燃料噴射弁861 の外端を嵌合せしめた取付け部材871 の両締結部92,93が、吸気管811 に設けられた一対の締結座94,95に一対ずつのボルト96,96;97,97で締結される。しかも両締結座94,95は、前記受け座90との間に前記直線91を挟む位置で吸気管811 に設けられており、受け座90および締結座92,93は相互に平行に形成される。
【0042】
また取付け部材871 には、第2直管部84の第2中心線CL2 と鋭角をなす方向に延びて燃料噴射弁861 の外端に連なる燃料通路981 が形成される。
【0043】
第2シリンダヘッド272 の吸気ポート332 に接続される吸気管812 も上記吸気管811 と同様に構成される。また燃料噴射弁862 は、吸気管812 と該吸気管812 に取付けられる取付け部材872 との間に挟持されるものであり、吸気管811 への燃料噴射弁861 の取付け構造と基本的に同一の構造で吸気管812 に取付けられ、取付け部材872 には、燃料噴射弁862 に連なる燃料通路982 が、前記取付け部材871 の燃料通路981 と同様にして形成される。
【0044】
両取付け部材871 ,872 の燃料通路981 ,982 間は、吸気管811 ,812 の第2直管部84…に沿って配置される燃料導管99を介して相互に連通されており、両取付け部材871 ,872 の一方872 には、燃料タンク22から燃料を汲上げる燃料ポンプ100(図1参照)から燃料を導く燃料供給管101が接続される。また他方の取付け部材871 には、燃料通路981 ,982 および燃料導管99内の燃料圧を調圧するレギュレータ102が付設されており、このレギュレータ102には、余分な燃料を燃料タンク22に戻すための燃料戻り管103が接続される。
【0045】
第1および第2シリンダヘッド271 ,272 の排気ポート341 ,342 には、排気マニホールド106が接続される。この排気マニホールド106は、第1シリンダヘッド271 の排気ポート341 に一端が接続される排気管1071 と、第2シリンダヘッド272 の排気ポート342 に一端が接続される排気管1072 とを備え、両排気管1071 ,1072 の他端は、自動二輪車の進行方向前方を向いた状態でミッションケース15の右側で相互に連結されて自動二輪車の後方側に延設される。
【0046】
両シリンダヘッド271 ,272 において、自動二輪車の前後方向に沿う後部には、燃焼室301 ,302 に先端部を突入させる点火プラグ1081 ,1082 が、その外端側に向うにつれてシリンダブロック251 ,252 側に傾斜して取付けられており、両シリンダヘッド271 ,272 には、各点火プラグ1081 ,1082 を取付けるための取付け孔1091 ,1092 が、自動二輪車の前後方向後方側に開放するようにして設けられる。而して各点火プラグ1081 ,1082 用の取付け孔1091 ,1092 が後方側に開放することにより、自動二輪車の走行に伴って撥ね上げられる水や泥等が取り付け孔1091 ,1092 内に侵入することを極力防止することができ、プラグキャップ等を不要とすることができるとともに取付け孔1091 ,1092 からの水抜き用の加工をシリンダヘッド271 ,272 に施すことが不要となる。
【0047】
図9および図10を併せて参照して、第2シリンダヘッド272 には、排気ポート342 を流通する排気ガスに二次空気を供給するための二次空気供給路110が設けられる。この二次空気供給路110は、排気弁362 に近接した位置で排気ガスの流通方向下流側に向けて排気ポート342 の内面に一端を開口して一直線状に延びる第1通路部111と、第1通路部111の軸線から第2シリンダブロック252 側に屈曲した一直線状の軸線を有して第1通路部111の中間部に連なる第2通路部112とから成る。しかも第1通路部111は、第2シリンダヘッド272 の上面から排気ポート342 に向けて一直線状に穿孔加工されるものであり、この第1通路部111の外端部はプラグ113で閉塞される。また第2通路部112の一端は第1通路部111の中間部に連通するものであり、第2通路部112の他端は、第2シリンダヘッド272 の第1シリンダブロック252 への結合面に開口される。
【0048】
第2シリンダヘッド272 寄りで第2シリンダブロック252 の上面には、リード弁1152 の弁ケース114が取付けられており、このリード弁1152 と、二次空気供給路110の第2通路部112との間を結ぶ連通路116が第2シリンダブロック252 に設けられる。弁ケース114は接続管部117を一体に備えており、該接続管部117は図示しない制御弁に接続される。
【0049】
第1シリンダヘッド271 にも、第2シリンダヘッド272 と同様にして、排気ポート341 に通じる二次空気供給路(図示せず)が設けられており、この二次空気供給路に接続されるリード弁1151 が、第1シリンダブロック251 の上面に取付けられる。
【0050】
第1シリンダブロック251 および第1シリンダヘッド271 には第1冷却ジャケット1181 が設けられ、第2シリンダブロック252 および第2シリンダヘッド272 には第2冷却ジャケット1182 が設けられる。
【0051】
第2冷却ジャケット1182 は、第2シリンダボア292 を囲んで第2シリンダブロック252 に設けられるシリンダ側冷却水通路1192 と、該シリンダ側冷却水通路1192 に通じて第2シリンダヘッド272 に設けられるヘッド側冷却水通路1202 とから成るものである。
【0052】
図7に注目して、第2シリンダブロック252 には、第2シリンダボア292 の軸線と平行に延びてシリンダ側冷却水通路1192 を仕切る仕切り壁121が設けられ、該仕切り壁121の一側でシリンダ側冷却水通路1192 に通じる水入口1222 が第2シリンダブロック252 の下部に設けられる。
【0053】
一方、第2シリンダヘッド272 には、図9で示すように、前記仕切り壁121の他側でシリンダ側冷却水通路1192 をヘッド側冷却水通路1202 に通じさせる一対の連絡通路123,124が設けられる。また第2シリンダヘッド272 の上部には、燃焼室302 を挟んで両連絡通路123,124とはほぼ反対側でシリンダ側冷却水通路1202 に通じるようにして水出口125が設けられる。
【0054】
前記両連絡通路123,124は、第2シリンダブロック252 および第2シリンダヘッド272 間のガスケット73に設けられる開口部(図示せず)を介してシリンダ側冷却水通路1192 をヘッド側冷却水通路1202 に通じさせるものであり、両連絡通路123,124は、それらの一方124を、点火プラグ1082 にほぼ対応する部分に配置するようにして相互に近接した位置で第2シリンダヘッド272 に設けられる。
【0055】
第1冷却ジャケット1181 は、第1シリンダボア291 を囲んで第1シリンダブロック251 に設けられるシリンダ側冷却水通路1191 と、該シリンダ側冷却水通路1191 に通じて第1シリンダヘッド271 に設けられるヘッド側冷却水通路1201 とを備え、上記第2冷却ジャケット1182 と同様に構成され、第1シリンダブロック251 の下部に、シリンダ側冷却水通路1191 に通じる水入口1211 が設けられ、第1シリンダヘッド271 の上部にはヘッド側冷却水通路1201 に通じる水出口(図示せず)が設けられる。
【0056】
図11および図12を併せて参照して、クランクケース26には、第1および第2冷却ジャケット1181 ,1182 の最下部よりも下方で両冷却ジャケット1181 ,1182 間に配置されるようにして単一のウォータポンプ128が取付けられる。
【0057】
このウォータポンプ128のポンプハウジング129は、ポンプ軸132を回転自在に支承するポンプボディ130と、ポンプ軸132に固定されるインペラ133を覆ってポンプボディ130に締結されるポンプカバー131とで構成される。
【0058】
ポンプボディ130は、クランクケース26における前部ケース半体26aの外面に締結されるものであり、該ポンプボディ130が一体に備える円筒状の支持筒部130aが前記前部ケース半体26a内に気密に突入される。またポンプカバー131は、ポンプ軸132と同軸の円形であるポンプ室134をポンプボディ130との間に形成して該ポンプボディ130に締結される。
【0059】
ポンプ軸132は、ポンプ室134に一端に突入せしめてポンプボディ130の支持筒部130aで液密にかつ回転自在に支承されるものであり、ポンプ室134内に配置されるインペラ133がポンプ軸132の一端に固定される。
【0060】
ポンプハウジング129内には、ポンプ室134の上端部に連なるとともにポンプ室134の外縁の接線方向に沿って斜め上方に延びる上部吐出路135と、前記ポンプ室134の下端部に連なるとともにポンプ室134の外縁の接線方向に沿って斜め下方に延びる下部吐出路136とが形成される。またポンプハウジング129におけるポンプボディ130には、上部吐出路135の延長線で直線状に延びる第1接続管137と、下部吐出路136の延長線上で直線状に延びると第2接続管138とが、それら137,138の内端を上部および下部吐出路136,137にそれぞれ連通せしめて一体に設けられる。しかも第1および第2接続管137,138の外端開口部には第1および第2吐出口139,140がそれぞれ形成される。
【0061】
図2に注目して、第1接続管137の外端の第1吐出口139は、第1導管141を介して、第1シリンダブロック251 および第1シリンダヘッド271 の第1冷却ジャケット1181 における水入口1221 に接続され、第2接続管138の外端の第1吐出口140は、第2導管142を介して、第2シリンダブロック252 および第2シリンダヘッド272 の第2冷却ジャケット1182 における水入口1222 に接続される。しかも第1導管141の長さは、第2導管142の長さよりも短く設定されており、第1および第2導管141,142の長さの差は、ウォータポンプ128における第1および第2吐出口139,140間の揚程差に対応する流通抵抗を第2導管142側で生じさせるようにして定められる。
【0062】
ポンプカバー131には、ポンプ室134に通じる第1および第2吸入口143,144が設けられており、第1吸入口143は図示しないサーモスタットに接続され、第2吸入口144はラジエータ24(図1参照)に接続される。
【0063】
而して前記サーモスタットは、エンジンEの暖機前において冷却水の温度が低い状態では、ウォータポンプ128から吐出される冷却水を、第1および第2冷却ジャケット1181 ,1182 から前記ラジエータ24を経由せずに第1吸入口143に戻すように作動し、一方、暖機の完了に伴って冷却水の温度が高くなると、ウォータポンプ128から吐出される冷却水は、第1および第2冷却ジャケット1181 ,1182 から前記ラジエータ24を経由して第2吸入口144に戻すように作動する。
【0064】
一方、クランクケース26における後部ケース半体26bのミッションケース15側内面には、エンジンEの各潤滑部に潤滑油を供給するためのトロコイド式のオイルポンプ146が、前記ウォータポンプ128と同軸に設けられる。
【0065】
このオイルポンプ146のポンプハウジング147は、後部ケース半体26bに一体に形成されるポンプボディ148と、該ポンプボディ148に締結されるポンプカバー149とから成るものであり、前記ウォータポンプ128のポンプ軸132と同軸であるポンプ軸150がポンプハウジング147で回転自在に支承される。しかもポンプハウジング147内でポンプ軸150にはピニオン151が固定され、該ピニオン151に噛合する内歯車152がポンプハウジング147で回転自在に支承され、該オイルポンプ146の吸込口153にはストレーナ154が接続される。
【0066】
該オイルポンプ146におけるポンプ軸150の一端は、ウォータポンプ128において支持筒部130aから突出したポンプ軸132の他端に対向するものでありポンプ軸132の他端に設けられた係合凹部155に、ポンプ軸150の一端に設けられた係合板部156が係合される。すなわち両ポンプ軸132,150は相対回転を不能として連結されることになる。
【0067】
オイルポンプ146におけるポンプ軸150の他端は、ポンプハウジング147から突出してミッションケース15内に配置されるものであり、このポンプ軸150の他端には被動スプロケット157が固着される。
【0068】
一方、図3で示すように、クランクシャフト28には、ミッションケース15内で前記被動スプロケット157に対応するようにして駆動スプロケット158が固着されており、駆動スプロケット158および被動スプロケット157に無端状のチェーン159が巻掛けられる。これにより、クランクシャフト28の回転動力がオイルポンプ146およびウォータポンプ128に伝達されることになる。
【0069】
図13において、クランクシャフト28は、クランクケース26の後部ケース半体26bに設けられる軸受孔161を貫通してミッションケース15側に突出されるものであり、クランクシャフト28の外面および軸受孔161の内面間に円筒状の軸受162が設けられる。
【0070】
クランクケース26における後部ケース半体26bの外方側すなわちミッションケース15側で、クランクシャフト28の後部ケース半体16b寄りの部分には駆動ギヤ163が固定されており、この駆動ギヤ163および駆動スプロケット158間でクランクシャフト28にはオーバーランニングクラッチ164が装着される。
【0071】
駆動ギヤ163は、クランクシャフト28と平行な軸線を有してクランクケース26に回転自在に支承されるバランサ軸165(図2参照)に設けられる被動ギヤ(図示せず)に噛合する。
【0072】
オーバーランニングクラッチ164は、ミッションケース15に取付けられるスタータモータ166(図3参照)からの動力をクランクシャフト28に伝達するが、クランクシャフト28からスタータモータ166側への動力伝達を遮断するものであり、クランクシャフト28との間にローラベアリング167を介在させてクランクシャフト28を同軸に囲繞するクラッチ内輪168と、該クラッチ内輪168を同軸に囲繞するリング状のクラッチ外輪169と、クラッチ内輪168およびクラッチ外輪169間に設けられる複数のローラ170,170…とを備える。
【0073】
クラッチ外輪169には、駆動ギヤ163に対向するようにしてクランクシャフト28にスプライン結合される出力部材171が複数のボルト173…で結合され、クラッチ外輪169を前記出力部材171との間に挟むようにしてクラッチ内輪168に入力部材172が固着される。しかも該入力部材172の外周には被動ギヤ174が設けられており、該被動ギヤ174に噛合する第1中間ギヤ175がミッションケース15に回転自在に支承され、第1中間ギヤ175と一体である第2中間ギヤ176が、スタータモータ166の出力軸に設けられる駆動ギヤ177(図3参照)に噛合される。
【0074】
ところで、前記軸受162には、クランクケース26の後部ケース半体26bに設けられた給油路178から潤滑油が供給されるのであるが、軸受162には、その内外面間にわたる複数の透孔179…が設けられており、給油路178からの潤滑油は、軸受162の外面および後部ケース半体26b間、ならびに軸受162の内面およびクランクシャフト28の外面間に満遍なく給油される。一方、クランクシャフト28には、前記透孔179…に一端を通じさせる油路180が設けられており、この油路180は、クランクシャフト28およびコンロッド322 の連結部に潤滑油を導く働きをする。
【0075】
クランクケース26の後部ケース半体26bには、前記軸受孔161のミッションケース15側の端部から半径方向内方に張出す張出し部181が一体に設けられており、この張出し部181と、クランクシャフト28の外面との間に、軸受162に供給された潤滑油をオーバーランニングクラッチ164の出力部材171側に吐出させる環状吐出口182が形成され、前記軸受162の半径方向に沿う前記環状吐出口812の幅は前記軸受162の肉厚よりも小さく設定される。
【0076】
また出力部材171の周方向に間隔をあけた複数箇所には、環状吐出口182から吐出される潤滑油をオーバーランニングクラッチ164内に導入する導入孔183…が、クラッチ内輪168およびローラべアリング167の接触部に臨むようにして設けられる。
【0077】
ところで、前記環状吐出口179および出力部材171間には駆動ギヤ163が配置されるのであるが、この駆動ギヤ163はクランクシャフト28に固定されるものであり、実質的には出力部材171と一体のものである。そこで、駆動ギヤ163にも前記出力部材171の導入孔183…に個別に対応した複数の導入孔184…が設けられる。これにより、環状吐出口182から吐出される潤滑油が駆動ギヤ163で邪魔されることなく、導入孔183…,184…を経てオーバーランニングクラッチ164内に導かれることになる。
【0078】
次にこの実施例の作用について説明すると、水平対向型の4サイクル2気筒エンジンEにおいて、第1および第2カムシャフト401 ,402 は、第1および第2シリンダボア291 ,292 の軸線LC よりも上方に配置されており、クランクシャフト28の軸線に直交するとともにシリンダボア291 ,292 の軸線LC を含む平面への投影図上でシリンダボア291 ,292 の軸線LC および吸気弁351 ,352 の作動軸線LI がなす角度αI が、シリンダボア291 ,292 の軸線LC および排気弁361 ,362 の作動軸線LO がなす角度αO よりも大きく設定されている。
【0079】
このため、排気弁351 ,352 の外端部をシリンダボア291 ,292 の軸線に極力近接させて配置することが可能となる。したがって排気弁351 ,352 の外端部で自動二輪車のバンク角が規制されることを回避して、接地路面との間隔を確保しつつエンジンEの搭載位置を極力低くし、自動二輪車の低重心化を図ることができ、自動二輪車の操縦性も向上することになる。
【0080】
しかもクランクシャフト28の軸線に直交するとともにシリンダボア291 ,292 の軸線LC を含む平面への投影図上で、吸気弁351 ,352 および排気弁361 ,362 の作動軸線LI ,LO が交差する交点PC1は、シリンダボア291 ,292 の軸線LC よりも下方に配置されている。これにより、排気弁361 ,362 よりも大径である吸気弁351 ,352 側で燃焼室301 ,302 スキッシュエリアを確保することが容易となり、吸気側および排気側のスキッシュエリアをほぼ均等にすることができる。
【0081】
第1および第2シリンダブロック251 ,252 は、第1シリンダブロック251 が備える第1シリンダボア291 の軸線を、第2シリンダブロック252 が備える第2シリンダボア292 の軸線よりもクランクシャフト28の軸線に沿う一方にオフセットしてクランクケース26に共通に結合されており、クランクシャフト28の軸線に沿う一方側でクランクケース26、各シリンダブロック251 ,252 および各シリンダヘッド271 ,272 にカムチェーン室52が設けられている。このため、第2シリンダボア292 およびカムチェーン室52間には比較的大きなスペースが生じることになり、そのスペースを有効活用してブリーザ室65が、クランクケース26、第2シリンダブロック252 および第2シリンダヘッド272 に設けられる。したがって比較的大容量のブリーザ室65をエンジン全体の大型化を回避しつつ形成することが可能であり、ブリーザ性能を向上することができる。
【0082】
しかもブリーザ室65は、クランクケース26内に通じる第1室65aと、第1室65aに通じる第2室65bと、第2室65bに通じる第3室65cと、第3室65cに通じるとともに第1室65aとは遮断される第4室65dとから成り、第4室65dに通じるブリーザガス出口77が第2シリンダブロック252 に設けられるので、ブリーザ室65が迷路として構成されることになり、ブリーザガスからのオイルミストをブリーザ室65で効果的に分離してブリーザ性能をより一層向上することができる。
【0083】
ところで、第1および第2シリンダヘッド271 ,272 の吸気ポート331 ,332 に通じる吸気管811 ,812 は、直線状の第1中心線CL1 に沿って延びる第1直管部83…と、第1中心線CL1 と交差する直線状の第2中心線CL2 に沿って延びる第2直管部84…と、第1直管部83…の上流端および第2直管部84…の下流端間を結んで円弧状に形成される彎曲管部85…とを有するものであり、これらの吸気管811 ,812 と、各吸気管811 ,812 に締結される取付け部材871 ,872 との間に、各吸気ポート331 ,332 に向けて燃料を噴射する燃料噴射弁861 ,862 が挟持される。しかも燃料噴射弁861 ,862 を受ける受け座90…が、第1および第2中心線CL1 ,CL2 の交点PC2と彎曲管部85…の彎曲中心CC とを結ぶ直線91…よりも吸気ポート331 ,332 寄りの部分で吸気管811 ,812 に設けられている。したがって燃料噴射弁861 ,862 の外端のシリンダヘッド271 ,272 からの突出量を比較的小さく抑えることが可能となり、燃料噴射装置を含むエンジン全体のコンパクト化が可能となる。
【0084】
また取付け部材871 ,872 を締結する締結座94,95が前記受け座90…との間に前記直線91…を挟む位置で吸気管811 ,812 に設けられている。したがって燃料噴射弁861 ,862 の外端を第1中心線CL1 から比較的離れた位置に配置しつつ、取付け部材871 ,872 の締結座94,95が第2直管部84…側に設けられることになり、取付け部材871 ,872 を配置するスペースを比較的大きく確保することが可能となる。
【0085】
また受け座90および締結座94,95が相互に平行に形成されているので、燃料噴射弁861 ,862 の吸気管811 ,812 への取付け作業が容易となるとともに、その取付け信頼性を向上することができる。
【0086】
しかも取付け部材871 ,872 に、第2中心線CL2 と鋭角をなす方向に延びて燃料噴射弁861 ,862 に連なる燃料通路981 ,982 が形成されるので、燃料通路981 ,982 に接続される燃料導管99を吸気管811 ,812 の第2直管部84に沿って配置することが可能であり、燃料導管99を配置するためのスペースの確保が容易となるとともに燃料導管99を保護し易く、燃料導管99の振動によるベーパーガスの発生を防止する上で有利である。
【0087】
第1および第2シリンダヘッド271 ,272 には、排気ポート341 ,342 を流通する排気ガスに二次空気を供給するための二次空気供給路110…が設けられ、該二次空気供給路110…は、排気ガスの流通方向下流側に向けて排気ポート341 ,342 の内面に一端を開口して一直線状に延びる第1通路部111…と、第1通路部111…の軸線からシリンダブロック251 ,252 側に屈曲した一直線状の軸線を有して第1通路部111…に連なる第2通路部112…とで構成される。
【0088】
このような二次空気供給路110…の形状によれば、排気ポート341 ,342 内での排気ガスの流通により二次空気供給路110…から排気ポート341 ,342 内に二次空気が吸い出される効果が生じ、二次空気供給路110…内への排気ガスの侵入が極力防止されることになる。しかも第1通路部111に第2通路部112が屈曲する方向で連通されるので、たとえ二次空気供給路110…の第1通路部111…に排気ガスが侵入したとしても、侵入した排気ガスが第2通路部112…側にさらに侵入することが極力防止されることになり、空気供給路110…の長さを短く設定することが可能となる。
【0089】
また両シリンダブロック251 ,252 の外面に、二次空気供給路110…に接続されるリード弁1151 ,1152 が取付けられるので、リード弁1151 ,1152 の配置に伴なうエンジン全体の大型化を回避することができる。
【0090】
第1シリンダブロック251 および第1シリンダヘッド271 には第1冷却ジャケット1181 が設けられ、第2シリンダブロック252 および第2シリンダヘッド272 には第2冷却ジャケット1182 が設けられており、それらの冷却ジャケット1181 ,1182 は、シリンダボア291 ,292 を囲んでシリンダブロック251 ,252 に設けられるシリンダ側冷却水通路1191 ,1192 と、各シリンダ側冷却水通路1191 ,1192 に通じてシリンダヘッド271 ,272 に設けられるヘッド側冷却水通路1201 ,1202 とで構成されている。而して、シリンダブロック251 ,252 には、シリンダボア291 ,292 の軸線と平行に延びてシリンダ側冷却水通路1191 ,1192 を仕切る仕切り壁121…が設けられるとともに、それらの仕切り壁121…の一側でシリンダ側冷却水通路1191 ,1192 に通じる水入口1221 ,1222 が設けられ、シリンダヘッド271 ,272 には、仕切り壁121…の他側でシリンダ側冷却水通路1191 ,1192 をヘッド側冷却水通路1201 ,1202 に通じさせる連絡通路123,124が設けられている。
【0091】
したがって、仕切り壁121…の一側で水入口1221 ,1222 からシリンダ側冷却水通路1191 ,1192 に供給された冷却水は、シリンダボア291 ,292 をほぼ一周するようにしてシリンダ側冷却水通路1191 ,1192 を仕切り壁121…の他側まで流通し、さらに連絡通路123,124を経てヘッド側冷却水通路1201 ,1202 に導かれたことになる。
【0092】
一方、シリンダヘッド271 ,272 には、燃焼室301 ,302 を挟んで前記連絡通路123,124とはほぼ反対側でヘッド側冷却水通路1201 ,1202 に通じる水出口125…が設けられるので、ヘッド側冷却水通路1201 ,1202 に導入された冷却水は、燃焼室301 ,302 に関して連絡通路123,124とはほぼ反対側にある水出口125…へとヘッド側冷却水通路1201 ,1202 を流通する。
【0093】
すなわち水入口1221 ,1222 から水出口125…まで、冷却水はシリンダ側冷却水通路1191 ,1192 、連絡通路123…,124…およびヘッド側冷却水通路1201 ,1202 を淀みなく円滑に流通することになり、シリンダブロック251 ,252 およびシリンダヘッド271 ,272 を効果的に冷却することができる。
【0094】
しかも燃焼室301 ,302 に先端部を突入させる点火プラグ1081 ,1082 が、その外端側に向うにつれてシリンダブロック251 ,252 側に傾斜するようにして、シリンダヘッド271 ,272 に取付けられており、前記連絡通路123,124の一方124は、点火プラグ1081 ,1082 にほぼ対応する位置に配置されており、ヘッド側冷却水通路1201 ,1202 の前記連絡通路124に対応する部分の流通面積は小さくならざるを得ず、冷却水の流通速度を上げて点火プラグ1081 ,1082 近傍でのシリンダヘッド271 ,272 の冷却性能を向上することができる。
【0095】
前記第1および第2冷却ジャケット1181 ,1182 の最下部よりも下方で両冷却ジャケット1181 ,1182 間には、両冷却ジャケット1181 ,1182 に共通である単一のウォータポンプ128が配置されており、該ウォータポンプ128が備える第1および第2吐出口139,140が、両冷却ジャケット1181 ,1182 の水入口1221 ,1222 に接続される。
【0096】
しかもウォータポンプ128のポンプハウジング129内には、インペラ133を回転自在に収納せしめる円形のポンプ室134と、該ポンプ室134の上端部に連なって斜め上方に延びる上部吐出路135と、前記ポンプ室134の下端部に連なって斜め下方に延びる下部吐出路136とが形成されており、外端開口部を第1および第2吐出口139,140として、上部および下部吐出路135,136の延長線上でそれぞれ直線状に延びる第1および第2接続管137,138が、それらの内端を上部および下部吐出路135,136に連通せしめてポンプハウジング129に連設されている。
【0097】
したがって、ポンプ室134の上端から上部吐出路135を経て第1接続管137の外端の第1吐出口139に至るまでの経路は、第1吐出口139が最高位置となるようにして斜めに延びており、またポンプ室134の下端から下部吐出路136を経て第2接続管138の外端の第2吐出口140に至るまでの経路は、ポンプ室134の下端が最高位置となるようにして斜めに延びている。すなわち第2吐出口140から下部吐出路136、ポンプ室134および上部吐出路135を経て第1吐出口139に至るまでの間にエアーが溜まる部分はなく、エアー抜きボルト等のエアー抜き専用の構造を不要として、ウォータポンプ128からエアーを容易に抜くことができる。
【0098】
しかも第1吐出口139および第1冷却ジャケット1181 間、ならびに第2吐出口140および第2冷却ジャケット1182 間が第1および第2導管141,142でそれぞれ結ばれており、第1導管141の長さが、第1および第2吐出口139,140間の揚程差に対応する流通抵抗を第2導管142側で生じさせる分だけ、第2導管142の長さよりも短く設定されている。この結果、ウォータポンプ128における第1および第2吐出口139,140間の揚程差と、第1および第2導管141,142で生じる流通抵抗とをバランスさせて、第1および第2冷却ジャケット1181 ,1182 に、それらに共通なウォータポンプ128から均等に冷却水を供給することができる。
【0099】
ところで、ミッションケース15内でクランクシャフト28には、スタータモータ166から動力が入力される入力部材172ならびにクランクシャフト28に結合される出力部材171を備えるオーバーランニングクラッチ164が装着されており、クランクケース26の後部ケース半体26bには、クランクシャフト28を貫通せしめる軸受孔161が設けられ、該軸受孔161の内面およびクランクシャフト28の外面間に軸受162が設けられている。
【0100】
しかもオーバーランニングクラッチ164は、出力部材171を軸受162側に配置してクランクシャフト28に装着されており、軸受孔161のミッションケース15側の端部から半径方向内方に張出すようにしてクランクケース26の後部ケース半体26bに一体に設けられる張出し部181と、クランクシャフト28の外面との間に環状吐出口182が形成されている。またクランクケース26の後部ケース半体26bには、軸受162に潤滑油を給油する給油路178が設けられている。したがって軸受162に給油される潤滑油が前記環状吐出口182からオーバーランニングクラッチ164の出力部材171側に吐出されることになる。
【0101】
さらに出力部材171には、環状吐出口182から吐出される潤滑油をオーバーランニングクラッチ164内に導入する導入孔183…が設けられる。
【0102】
したがって軸受162に給油された潤滑油が環状吐出口182からオーバーランニングクラッチ164の出力部材171側に吐出されるのに応じて、クランクシャフト28とともに回転する出力部材171の導入孔183…からオーバーランニングクラッチ164内に潤滑油が導かれることになる。この結果、オーバーランニングクラッチ164に潤滑油を供給するための穿孔加工をクランクシャフト28に施すことが不要であり、加工工数およびコストの低減を図ることが可能となる。しかも軸受162からの潤滑油がオーバーランニングクラッチ164に用いられることになるので、オーバーランニングクラッチ164に給油することによるオイルポンプ146の吐出量への影響がなく、オイルポンプ146の小型化が可能となる。
【0103】
以上、本発明の実施例を詳述したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計変更を行なうことが可能である。
【0104】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、軸受に給油された潤滑油が環状吐出口からオーバーランニングクラッチの出力部材側に吐出され、クランクシャフトとともに回転する出力部材に設けられている導入孔からオーバーランニングクラッチ内に導かれることになり、オーバーランニングクラッチに給油するための穿孔加工をクランクシャフトに施すことが不要であり、加工工数およびコストの低減を図ることが可能となる。しかも軸受からの潤滑油がオーバーランニングクラッチに用いられることになるので、オーバーランニングクラッチに給油することによるオイルポンプの吐出量への影響がなく、オイルポンプの小型化が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】自動二輪車の側面図である。
【図2】図1の2−2線拡大断面図である。
【図3】図2の3−3線断面図である。
【図4】図2の要部拡大図である。
【図5】図3の5−5線断面図である。
【図6】図3の6−6線拡大断面図である。
【図7】図3の7−7線に沿うシリンダブロックの拡大断面図である。
【図8】図2の8矢視図である。
【図9】図3の9−9線に沿うシリンダヘッドの拡大断面図である。
【図10】図9の10−10線断面図である。
【図11】図2の11−11線拡大断面図である。
【図12】図11の12−12線断面図である。
【図13】図3の要部拡大図である。
【符号の説明】
15・・・ミッションケース
26・・・クランクケース
28・・・クランクシャフト
32 2 ・・・コンロッド
161・・・軸受孔
162・・・軸受
163・・・駆動ギヤ
164・・・オーバーランニングクラッチ
165・・・バランサ軸
166・・・スタータモータ
167・・・ベアリング
168・・・クラッチ内輪
171・・・出力部材
172・・・入力部材
178・・・給油路
179・・・透孔
180・・・油路
181・・・張出し部
182・・・環状吐出口
183,184・・・導入孔
E・・・エンジン

Claims (3)

  1. クランクケース(26)に設けられる軸受孔(161)と、該軸受孔(161)を貫通するクランクシャフト(28)との間に軸受(162)が設けられ、クランクケース(26)に連結されるミッションケース(15)内でクランクシャフト(28)には、スタータモータ(166)から動力が入力される入力部材(172)ならびにクランクシャフト(28)に結合される出力部材(171)を備えるオーバーランニングクラッチ(164)が装着され、前記軸受(162)に潤滑油を給油する給油路(178)がクランクケース(26)に設けられるエンジンにおいて、前記給油路(178)と、前記クランクシャフト(28)およびコンロッド(32 2 )の連結部に潤滑油を導くようにして前記クランクシャフト(28)に設けられる油路(180)とを連通する透孔(179)が、円筒状の前記軸受(162)にその内外面間にわたって設けられ、前記オーバーランニングクラッチ(164)は、出力部材(171)を前記軸受(162)側に配置してクランクシャフト(28)に装着され、前記軸受孔(161)のミッションケース(15)側の端部から半径方向内方に張出すようにしてクランクケース(26)に一体に設けられる張出し部(181)と、クランクシャフト(28)の外面との間に、前記軸受(162)に給油される潤滑油を前記出力部材(171)側に吐出させる環状吐出口(182)が、前記軸受(162)の半径方向に沿う幅を前記軸受(162)の肉厚よりも小さくして形成され、前記出力部材(171)には、環状吐出口(182)から吐出される潤滑油をオーバーランニングクラッチ(164)内に導入する導入孔(183)が設けられることを特徴とするエンジンにおける潤滑構造。
  2. 前記環状吐出口(182)および前記オーバーランニングクラッチ(164)間に、バランサ軸(165)を駆動する駆動ギヤ(163)が配置され、該駆動ギヤ(163)に、前記出力部材(171)に設けられた前記導入孔(183)に対応した導入孔(184)が設けられることを特徴とする請求項1記載のエンジンにおける潤滑構造。
  3. 前記オーバーランニングクラッチ(164)が、前記クランクシャフト(28)との間にベアリング(167)を介在させてクランクシャフト(28)を同軸に囲繞するクラッチ内輪(168)を備え、前記クラッチ内輪(168)および前記ベアリング(167)の接触部に臨んで前記出力部材(171)に設けられることを特徴とする請求項1記載のエンジンにおける潤滑構造。
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