JP4176521B2 - ジョイスティックコントローラ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、操作軸を傾倒操作してそれに応じた出力が得られるジョイスティックコントローラに関し、特にその操作軸の操作角度を規制する構造に係るものである。
【0002】
先ず、図4を参照して一般的なジョイスティックコントローラの構成について説明する。
図において1はジョイスティックコントローラを全体として示し、2はその筺体で、この筺体2の内部の保持部3に球状体(ボール)4を支点として傾倒自在に操作軸5が保持されている。
【0003】
筺体2の内部には球状体4を中心とする半円弧状の揺動板6がその両端部に連結された軸7,8によって揺動(回動)自在に軸支されており、その一端は筺体2の外側面に取り付けられた回転型ポテンショメータ9の回転軸に連結されている。
さらに筺体2の内部には上記揺動板6と直交して、この揺動板6と同じ形状を有する揺動板10が揺動自在に軸支されており、その一端は筺体2の外側面に上記回転型ポテンショメータ9と直交する向きに取り付けられた回転型ポテンショメータ(図には表われていない)の回転軸に連結されている。
これらの揺動板6と10には夫々中央部に長手方向の溝孔6aと10aが形成されており、この溝孔6aと10aとを連通して操作軸5の下部5aが挿通係合されている。
【0004】
そしてこのように構成されるジョイスティックコントローラにおいて、球状体4を支点として操作軸5を任意の方向に傾倒させることにより、その方向及び角度に応じて揺動板6及び10が揺動し、これに伴って2つの回転型ポテンショメータが作動して夫々の電気抵抗値が可変され、即ち操作軸5の前後左右の傾倒操作がXY方向の電気抵抗出力に変換されて出力されることになる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記の如きジョイスティックコントローラにおいては、その使用目的によって操作軸の操作角度範囲の変更(調整)が必要となる場合がある。
この場合、従来はジョイスティックコントローラの製造組立段階で内部に操作軸の操作角度を規制する手段を設けるのが一般的であり、後で外部から操作軸の操作角度を任意に規制できるようにしたジョイスティックコントローラは従来存在していなかった。
【0006】
本発明は斯かる点に鑑みてなされたもので、操作軸の操作角度を外部から任意に規制できるようにしたジョイスティックコントローラを提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため本発明は、
操作軸を傾倒操作してそれに応じた出力が得られるようにしたジョイスティックコントローラにおいて、
操作軸を傾倒自在に保持する筐体と、
筐体の底板を貫通するように設けられ、底板の上方から操作軸の下端部が挿入されると共に上記操作軸の操作方向を規制するガイド溝と、
底板の下方からガイド溝に嵌め込まれるストッパー本体部と、ストッパー本体部と一体に形成され且つ底板に固定される平板部とを有し、ストッパー本体部により操作軸の操作角度を規制するストッパー部材と
を備えたものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、図1〜図3を参照しながら本発明の実施例について詳細に説明する。
この実施例は、図4に示したジョイスティックコントローラを基本構成とし、これに操作角度の規制機構11を新たに追加した構成としたものである。
【0009】
この操作角度の規制機構11は次のように構成される。
先ずこのジョイスティックコントローラ1では、筐体2の底板2aに、操作軸5の下端部5bが挿入されるガイド溝12a,12b,12c,12dが形成されている。このガイド溝12a,12b,12c,12dは操作軸5の中立位置を中心として四方に延びる十字形に形成されており、操作軸5はこのガイド溝12a,12b,12c,12dに沿って下端部5bが移動案内されることによって操作方向が四方に規制される構造となっている。
尚、このガイド溝が形成される底板2aは螺子止めによって筐体2の本体部に固定されるものである。
【0010】
そして本発明によるジョイスティックコントローラでは、このガイド溝12a,12b,12c,12dに嵌め込むようにストッパー部材13を底板2aの外側から螺子15によって取り付けるようにする。
このストッパー部材13は図2で明らかな如く、ガイド溝に嵌め込まれる角柱状のストッパー本体部13aと、これを固定するための平板部13bとが一体に形成されてなる。平板部13bにはストッパー本体部13aを挟んで一対の長穴14が形成されており、この長穴14に螺子15を通してストッパー部材13を底板2aに固定する。
【0011】
こうしてストッパー部材13を取り付けることにより、操作軸5の操作時には図2に示す如く操作軸5の下端部5cがストッパー部材13に当接し、これによって操作軸5はそれ以上の傾倒が阻止され、即ち操作角度が規制されることになる。
【0012】
このように本発明によるジョイスティックコントローラは、外部からストッパー部材13を取り付けることにより操作軸5の操作角度が規制される。このストッパー部材13は任意に取り付けることができ、これによって操作軸5の操作角度範囲を使用目的に応じて自由に変更(調整)することができるものである。
【0013】
ここでストッパー部材13は螺子15によって底板2aに固定される構造であるため、簡単に取り付けることができ、また取り外しも簡単に行なえる。
【0014】
さらにストッパー部材13は螺子15を長穴14に通して底板に固定される構造であるため、この長穴14の範囲内で底板2aに対する固定位置を変えることができるので、操作軸5の操作角度範囲の微調整が可能である。
【0015】
以上、本発明によるジョイスティックコントローラの実施例について説明したが、本発明はこの実施例の構成に限定されるものではない。
【0016】
【発明の効果】
以上の説明で明らかな如く本発明の請求項1に係るジョイスティックコントローラは、外部からストッパー部材を取り付けることにより操作軸の操作角度を任意に規制することができるので、操作軸の操作角度範囲を使用環境に応じて自由に変更できる効果がある。
【0017】
さらに本発明の請求項2に係るジョイスティックコントローラでは、ストッパー部材は螺子によって底板部に固定される構造であるため、これを簡単に取り付けることができ、また取り外しも簡単なので、操作軸の操作角度範囲の変更が容易に行なえる効果がある。
【0018】
さらに本発明の請求項3に係るジョイスティックコントローラでは、ストッパー部材は螺子を長穴に通して底板に固定される構造であるため、この長穴の範囲内で底板に対する固定位置を変えることができるので、操作軸の操作角度範囲の微調整が可能であり、これを最適な状態に設定できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるジョイスティックコントローラの実施例を示す分解斜視図である。
【図2】同、要部の分解斜視図である。
【図3】同、要部の下側から見た分解斜視図である。
【図4】一般的なジョイスティックコントローラの構造を示す縦断面図である。
【符号の説明】
1・・・・ジョイスティックコントローラ
2・・・・筐体
2a・・・・底板
5・・・・操作軸
11・・・・操作角度の規制機構
12a,12b,12c,12d・・・・ガイド溝
13・・・・ストッパー部材
14・・・・長穴
15・・・・螺子
Claims (3)
- 操作軸を傾倒操作してそれに応じた出力が得られるようにしたジョイスティックコントローラにおいて、
上記操作軸を傾倒自在に保持する筐体と、
上記筐体の底板を貫通するように設けられ、上記底板の上方から上記操作軸の下端部が挿入されると共に上記操作軸の操作方向を規制するガイド溝と、
上記底板の下方から上記ガイド溝に嵌め込まれるストッパー本体部と、上記ストッパー本体部と一体に形成され且つ上記底板に固定される平板部とを有し、上記ストッパー本体部により上記操作軸の操作角度を規制するストッパー部材と
を備えたことを特徴とするジョイスティックコントローラ。 - 上記ストッパー部材は、螺子によって上記底板に固定される構造としたことを特徴とする請求項1に記載のジョイスティックコントローラ。
- 上記ストッパー部材は、上記螺子を長穴に通して上記底板に固定される構造としたことを特徴とする請求項2に記載のジョイスティックコントローラ。
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