JP4176343B2 - 研磨装置のリテーナ機構 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、板状部材の研磨装置に関し、特に、半導体ウェーハ,LCD用ガラス板のような薄板状部材の研磨工程に使用する研磨装置のリテーナ機構に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から知られている一般的なウェーハ製造工程は、以下のような工程からなっている。まず、種結晶を成長させて形成された略円柱状のインゴットを、ワイヤソーによりスライスして円板状のウェーハを形成する。その後、ウェーハの形状を整えるために外周及び表裏両面を研削盤によって研削し、ウェーハの表裏面を平坦化する。更に、研磨装置によってウェーハの表裏面を鏡面研磨し、平坦度及び表面粗さが十分なウェーハに仕上げる。
【0003】
上記ウェーハ製造の研磨工程に用いられる研磨装置として、図5に示すような真空チャックを用いた研磨装置が知られている。図5は、研磨装置の一部を模式的に示した縦断面図である。この研磨装置は、大別して、研磨定盤1と研磨ヘッド2、スラリノズル3とから構成されている。
【0004】
研磨定盤1は、例えば、被研磨物であるウェーハ27の直径の2倍以上の直径からなる面積の平面を備え、その平面上には、例えば、ポリエステル樹脂製の不織布などの研磨クロス5が接着剤などで貼着されていて、定盤回転軸4を中心に、例えば、30rpmで回転するように構成されている。
【0005】
研磨ヘッド2は、研磨定盤1の上方に位置し、研磨定盤1の定盤回転軸4から外れた位置にヘッド回転軸6を配置し、このヘッド回転軸6を中心として研磨定盤1の回転数と同数の30rpmで回転するように構成されている。そして、この研磨ヘッド2は、ウェーハ27を保持する保持手段として真空チャック機構を備えている。
【0006】
真空チャック機構は、ウェーハ27の上面(基準面)を吸引するために、複数の吸引穴34を設けた吸引面と、研磨ヘッド2のヘッド回転軸6中心に設けられた吸引管22、及び、吸引管22に接続された吸引ポンプ(不図示)などから構成されている。また、スラリノズル3は研磨定盤1の回転中心部付近で研磨クロス5とウェーハ27との間に研磨液(スラリ)を供給する。
【0007】
真空チャックの外周には、リング状のリテーナ40が設けられている。このリテーナ40は真空チャックに固定されており、ウェーハ27の横方向のずれを防止する役割を果たしている。また、リテーナ40を配置することにより、ウェーハ27の外周部における研磨クロス5からの圧力をリテーナ40で受け、ウェーハ27の被研磨面にかかる面圧力を均一にし、研磨後のウェーハ27の平坦度を向上させると共に、ウェーハ外周部における面ダレを防止することもできる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
リテーナをセラミックス材で構成しウェーハの周囲に配置する技術が特開平8−187657号公報に記載されている。しかしながら、リテーナ40の形状すなわちリテーナの高さ分布がウェーハ27に転写されるという問題があった。図6は、この問題点を示すために、リテーナ40とウェーハ27の研磨の関係を模式的に示す縦断面図である。図6においては、研磨ヘッド2および研磨定盤1の一部の記載を省略している。
【0009】
図6は、リテーナ40の下端面が平坦ではなく、右側に位置する端面48がチャック50からαmm、左側に位置する端面49がチャック50からβmmであり、左右の端面において(α−β)mmの差がある場合を図示している。このように右端面48の方が左端面49よりも下方に突出している場合には、ウェーハ27に対して一様に押圧が掛からないことが考えられる。
【0010】
ウェーハ27の右側に位置するリテーナ下端面48は研磨クロス5に突き当たり、研磨クロス5を押圧するため、ウェーハ27の面ダレを防止する働きを果たす。しかし、ウェーハ27の左側に位置するリテーナ下端面49は、右側に位置するリテーナ下端面48よりも(α−β)mmだけ上方に位置しているため、研磨クロス5を十分に押圧する役割を果たすことができない。そのため、リテーナ40による押圧をウェーハ27の全外周部において均一に保つことができず、ウェーハ全体の平坦度が不均一になったり、ウェーハ27の左端部においては面ダレを起こしてしまったりするという問題があった。
【0011】
本出願に係る発明は、上記のような問題点を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、リテーナによる押圧をウェーハの全外周部において均一化し、ウェーハの平坦度を向上させるリテーナ機構を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本出願に係る第1の発明は、板状の被研磨部材を吸引固定する支持機構と、前記被研磨部材の研磨を行う研磨クロスと、前記被研磨部材の周面に配置されるリテーナとを備えた研磨装置において、前記リテーナが前記支持機構に対して回転動自在に備えられていることを特徴とする研磨装置である。
【0013】
また、本出願に係る第2の発明は、前記リテーナを前記支持機構に対して回転させる回転機構を備えたことを特徴とする上記第1の発明に記載の研磨装置である。
【0014】
更に、本出願に係る第3の発明は、前記リテーナの被研磨面には、溝が形成されていることを特徴とする上記第1または第2の発明に記載の研磨装置である。
【0015】
また、本出願に係る第4の発明は、前記リテーナが、セラミックスと、樹脂と、金属材料にセラミックスまたは樹脂をコーティングしたもの、の中から選ばれた少なくとも1つの材質を含む部材よりなることを特徴とする上記第1〜3の発明の何れか1つに記載の研磨装置である。
【0016】
更に、本出願に係る第5の発明は、回転軸と、所望の弾性力を有する円板状部材と、前記円板状部材を前記回転軸に固定するために、前記円板状部材の外周部を支持し、前記回転軸に固定される支持部材と、前記円板状部材に取り付けられる吸引治具と、を備える研磨ヘッドである。
【0017】
また、本出願に係る第6の発明は、前記吸引治具に対して回転動自在に支持されたリテーナを備えることを特徴とする上記第5の発明に記載の研磨ヘッドである。
【0018】
更に、本出願に係る第7の発明は、板状部材の被研磨面を研磨クロスに接触させて回転させることにより、前記被研磨面を研磨する研磨方法において、前記板状部材の周面を覆うように環状のリテーナを配置し、前記リテーナが、前記板状部材の回転に対して独立して回転した状態で、前記板状部材の研磨を行うことを特徴とする研磨方法である。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本出願に係る発明の一実施の形態について、図1〜図3に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明に係る研磨装置の一部を模式的に示した縦断面図である。この研磨装置は、大別して、研磨定盤1および研磨ヘッド2と、スラリノズル3から構成されている。
【0020】
研磨定盤1はステンレスよりなり、外形状は厚手の円板状をなしている。研磨定盤1の下面中心には、円柱状または円筒状の定盤回転軸4を固定している。定盤回転軸4は鉛直に立てて配置され、軸の上端部に固定された研磨定盤1は水平に配置される。研磨定盤1の上面は平坦面をなし、その平坦面上に不織布などよりなる研磨クロス5を設けている。この研磨クロスの材質としては、一般にウレタン樹脂やポリエステル樹脂などが用いられる。
【0021】
定盤回転軸4は、不図示の回転駆動機構より回転動力を与えられ、軸心を中心として回転動を行う。この回転駆動機構としては、研磨定盤1の下方に配置された回転駆動用モータより、ギヤまたはタイミングベルトによって定盤回転軸4に駆動力を伝達するもの等がある。回転駆動用モータより回転動力を伝達された定盤回転軸4は、軸心を中心として回転動を行う。そして、軸の上端部に固定された研磨定盤1が、水平面内において回転する。ウェーハの研磨においては、研磨定盤1を一定方向にのみ回転させることが多いが、所定回転の後に反対方向に回転させるように、回転駆動用モータの回転方向を制御してもよい。
【0022】
図2は、研磨ヘッドの縦断面を示す拡大図である。図2に示すように、研磨ヘッド2の上部には、回転動自在なヘッド回転軸6を鉛直方向に配置している。ヘッド回転軸6には不図示のヘッド駆動機構より回転動力が与えられ、軸心を中心に回転動を行う。ヘッド回転軸6の下端部には、シャーレを逆さまに配置した形状のトップリング7を固定している。トップリング7は、円板状部材の下面外周部に、垂直下方に向けて所定の肉厚を有する筒状の縁部8が一体成形されたものであり、円板状部材の上面中心部にはヘッド回転軸6を固定している。ヘッド駆動機構よりヘッド回転軸6に回転動力が与えられ、この回転動力はトップリング7に伝えられてトップリング7が回転する。
【0023】
トップリング7の下には、円環状のボトムリング9が固定される。ボトムリング9は、トップリング7の縁部8の肉厚と同等の肉厚を有する環状部材であり、円周方向に沿って下面から上方に向けて複数の貫通穴10を設けている。また、トップリング7の縁部8の下面においても、貫通穴10に対応する位置に雌ねじ11を設けている。そして、ボトムリング9の下方から貫通穴10にボルト12を通し、トップリング7の雌ねじ11にねじ込むことにより、ボトムリング9がトップリング7に固定される。
【0024】
トップリング7とボトムリング9の間には、板ばね部材13およびゴム板14が挟み込まれている。板ばね部材13はステンレスよりなり、厚さが0.2〜0.5mmで、外周がトップリング7の内周と同程度の円板状の板金である。板ばね部材13は中央部に円形の開口15を設け、またその回りに放射状に複数の開口部(不図示)を設けることにより、所望の弾性力を示すように調整されている。ゴム板14は、厚さ0.3〜0.7mmで、外周がトップリング7の外周と同程度の円板状をなし、板ばね部材13の下に重ねて配置される。ゴム板14にも板ばね部材13に形成された円形開口15と同形状の円形開口16を設けている。ゴム板14はその外周部を、トップリング7とボトムリング9によって上下から挟み込まれ、所定の張り(テンション)を保った状態で保持される。
【0025】
板ばね部材13の中央上部には、円環状のリング部材17を配置している。リング部材17はステンレスよりなる円板の中央部に円形の開口18を形成したものであり、その厚さは10mm程度である。またリング部材17には中心から放射状に複数の丸穴19を設け、その丸穴19の上部からボルト20が挿入されている。
【0026】
ゴム板14の下には、チャックベース21が取り付けられる。チャックベース21はステンレスまたはセラミックスからなる円板状をなす部材であり、中央に真空吸引用の吸引管22を配置している。この吸引管22は、開口16,15,18を通って、ヘッド回転軸6の中心部を通り、不図示の真空吸引ポンプに接続されている。
【0027】
チャックベース21の上面は平坦面であり、リング部材17の丸穴19の位置に対応して複数の雌ねじ23を設けている。チャックベース21は、リング部材17の丸穴19を通して雌ねじ23にねじ込まれたボルト20によって、リング部材17とチャックベース21との間に板ばね部材13およびゴム板14を挟んだ状態で取り付けられる。チャックベース21は、板ばね部材13およびゴム板14の中央部で固定されているだけであるため、下方からの圧力に柔軟に対応し、微量ではあるが傾きを示すことができる。すなわち、チャックベース21は研磨クロス5の平坦度に合わせて傾斜動自在な、自動調芯機能を有している。
【0028】
また、チャックベース21の外周側面には、下方から上方に向かって直線状のキー溝24を設けている。キー溝24は外周面の下端から上方に伸び、中腹部まで形成される。一方、ボトムリング9の内周面には、中心方向に向かって突出するキー25を設けている。そして、ボトムリング9に設けたキー25が、チャックベース21のキー溝24に嵌合し、チャックベース21の上下方向動作のガイドの役割を果たす。さらに、キー溝24はチャックベース21の外周側面の中腹部までしか形成されていないため、チャックベース21が必要以上に下降した場合にはキー25が中腹部で係止し、チャックベース21の下降を防止する役割も果たしている。
【0029】
チャックベース21の下には、チャックプレート26を取り付けている。チャックプレート26はステンレスまたはセラミックスよりなり、被研磨物である円板状のウェーハ27と同等の直径を有する円板状をなしている。本実施の形態においては、ウェーハ27として直径200mmのウェーハを研磨する場合について説明するため、チャックプレート26も直径200mmのものを用いる。チャックプレート26の上面には円形状の凹部28を設けており、凹部28外周の輪状の上面には複数の雌ねじ29を形成している。チャックベース21は、この雌ねじ29に対応する位置に貫通穴30を有しており、貫通穴30にボルト31を通して雌ねじ29にねじ込むことにより、チャックベース21の下面にチャックプレート26が固定される。このとき、チャックベース21とチャックプレート26の間には、ゴム製のOリング32を配置しており、チャックプレート26上面の凹部28とチャックベース21の下面によって形成される空間33の気密性を保っている。
【0030】
チャックプレート26の下面は、ウェーハ研磨における基準面となるため、高い平坦度を有する平面をなしている。チャックプレート26下面には、垂直方向に複数本の直線状の吸引穴34を設けている。各吸引穴34は前記空間33に通じており、チャックベース21に設けた吸引管22から真空吸引することにより、前記空間33の気圧が下がり、吸引穴34の下面においてウェーハ27の吸着固定が行われる。
【0031】
チャックプレート26の下には、ポーラスシート35が配置される。ポーラスシート35はセラミックス粉を焼結して形成され、厚さ10mm以下の薄いシートであり、空気が透過可能な構造である。このポーラスシート35を、予め穴があいた接着シート(不図示)によりチャックプレート26の下面に貼り付ける。そして、このポーラスシート35の下にウェーハ27を真空吸着させる。本実施の形態においては、ウェーハ27は直径約200mm、厚さが約0.75mmのシリコンウェーハを用いているが、本発明はシリコンウェーハの研磨に限られるものではなく、LCD用ガラス板など薄板状部材であれば、他の部材の研磨においても適用できることは言うまでもない。
【0032】
本発明は、ウェーハ27の周りにリテーナ36を設けている。リテーナ36はリング状の部材であり、例えばセラミックス材料や樹脂、さらに金属材料にセラミックス材料・樹脂をコーティングしたもの等がある。リテーナ36の材質としては、被研磨物であるウェーハ27と同等の硬度若しくはウェーハ27よりも高い硬度を有するものを用いるのが好ましい。ウェーハ27の外周面とリテーナ36の内周面との隙間は2mm以下が好ましく、本実施の形態においては、内径が201mm、外径が241mmのリング状のリテーナ36を使用している。
【0033】
本発明のリテーナ36は、チャックベース21の下面に直接固定されるのではなく、ボールベアリング37を介してチャックベース21に支持されている。したがって、リテーナ36はチャックベース21の下面に対して滑らかに回転動自在である。なお、リテーナ36は必ずしもチャックベース21に支持される必要はなく、チャックプレート26に回転動自在に支持されてもよい。また、リテーナ36は、ボールベアリング37を介することなく、チャックベース21の下面に対して摺動自在に支持する機構であってもよい。このようにリテーナ36をチャックベース21に回転動自在に支持しているため、ウェーハ27を吸着しているチャックプレート26に対してリテーナ36が相対的に自由に回転することができる。
【0034】
リテーナ36は、所望の仕上がり厚さを有するウェーハをチャックプレート26に吸着させた場合にリテーナ下面からのウェーハの突出量が、−10μm≦(ウェーハの突出量)≦10μmの範囲におさまるように厚さ調整したものを使用する。本発明者の実験結果によれば、リテーナ下面からのウェーハの突出量を20μmに設定した場合には、研磨終了後の実際のウェーハの厚さが所望の仕上がり厚さに対して4μm程度、突出量を10μmに設定した場合には3μm程度、突出量を0μmに設定した場合には0.5μm程度の誤差が生じることがわかった。700μm程度の厚さのウェーハ27の研磨においては、3μm以下の誤差であることが求められるため、上記の実験結果よりウェーハの突出量は|10|μm以下であることが望ましいとわかる。
【0035】
図1に示すように、スラリノズル3は研磨クロス5とウェーハ27との接触部に向けて供給口38が向けられており、研磨クロス5とウェーハ27の間に研磨液であるスラリ39を供給する。本発明によれば、リテーナ36により研磨クロス5とウェーハ周辺部またはウェーハ中心部の間に存在するスラリ39の量を均一化することができる。
【0036】
次に、本発明の研磨装置の動作について説明する。図1に示すように、研磨装置は回転する研磨定盤1にスラリノズル3よりスラリ39を供給し、ウェーハ27を真空吸着した研磨ヘッド2を回転させながら研磨クロス5に接触・加圧させることにより、ウェーハ27の下面を研磨する。研磨条件の一例としては、直径200mmのウェーハ27を研磨する場合に、研磨定盤1の回転数を50rpm、研磨ヘッド2の回転数を50rpm、研磨荷重を300g/cm、研磨代を約2.5μmに設定して研磨することが好ましい。
【0037】
本願発明は上記のように、リテーナ36をチャックプレート26に対して相対的に回転動自在に支持する機構を採用しているため、研磨作業時にはチャックプレート26の回転とは独立してリテーナ36が回転する。このようにチャックプレート26に対してリテーナ36が自由に回転可能であるため、研磨クロス5に押圧された状態で強制的に回転させられるウェーハ27に比べてリテーナ36の研磨量が少なくなり、リテーナ自体の消耗を抑えることができる。その結果、従来のリテーナ機構に比べてリテーナ36は長持ちし、リテーナの交換頻度を減少させることができ、作業時間の短縮及びコストダウンを図ることができる。
【0038】
また、リテーナ36がウェーハ27(チャックプレート26)に対して、回転方向の相対位置が可変であるため、リテーナ36の平坦度に起因するウェーハ平坦度への影響を回避することができる。すなわち、図6を用いて説明したようにリテーナ40の平坦度が不均一であった場合にも、本発明によればウェーハ27に対してリテーナが相対的に回転するため、リテーナによる押圧をウェーハ27の全外周部において均一化することができ、ウェーハ27の平坦度を向上させることができる。
【0039】
また、研磨ヘッド2または研磨定盤1の少なくとも一方の回転速度を揺動させ、リテーナ36とチャックプレート26の相対位置を積極的に変化させることにより、リテーナ36による押圧をウェーハ27の全外周部においてより均一化することができ、ウェーハ27の平坦度を更に向上させることができる。
【0040】
図3にリテーナ形状の他の例を示す。図3は、リテーナ41を下方から見た底面図である。図3においては、リテーナ41の下面に複数本の溝42を形成している。このようにリテーナ41の下面に溝42を形成することにより、スラリノズル3からウェーハ27へのスラリ39の導入が容易になり、研磨効率を向上させることができる。この場合に、リテーナ41がウェーハ27(チャックプレート26)に対して相対的に回転するため、溝42を設けたことによる不均一な面圧力の影響は、ウェーハ27の全外周部において均一化することができ、ウェーハ27の平坦度への影響を防止することができる。なお、リテーナ41の下面に形成される溝42の配置や形状は、図3に描かれたものに限る必要は無く、種々の配置及び形状をとりうる。
【0041】
更に、リテーナ機構の他の実施の形態について、図4を用いて説明する。図4は、リテーナ機構を示す縦断面図である。図4において、図2と同様な部分については同一符号を付して、その説明を省略する。本実施の形態においては、リテーナを強制回転させることを目的としている。トップリング7の外周面の一部に、その回転軸を垂直下方に向けて配置したリテーナ駆動モータ44を装着している。リテーナ駆動モータの回転軸45の下端には、駆動ギヤ46を固定している。また、リテーナ43の外周面には駆動ギヤ46と噛み合うギヤ47を設けている。
【0042】
研磨作業時には、リテーナ駆動モータ44を駆動させることにより、駆動ギヤ46からギヤ47に回転駆動が与えられ、リテーナ43が回転動を行う。このとき、リテーナ43はチャックプレート26と共に回転し、更にその回転している状態からリテーナ駆動モータ44により強制回転が与えられる。したがって、リテーナ駆動モータ44によって与える強制回転の回転方向が、チャックプレート26の回転方向と反対方向である場合には、研磨クロス5に対するリテーナ43の回転数はチャックプレート26の回転数よりも少ない回転数となる。また、リテーナ駆動モータ44によって与える強制回転の回転方向が、チャックプレート26の回転方向と同一方向である場合には、研磨クロス5に対するリテーナ43の回転数はチャックプレート26の回転数よりも多い回転数となる。
【0043】
このように、チャックプレート26に対してリテーナ43を強制回転させることにより、ウェーハ27とリテーナ43の回転方向の相対位置を変化させることができるため、リテーナ43による押圧をウェーハ27の全外周部において均一化することができ、ウェーハの平坦度を向上させることができる。
【0044】
なお、リテーナ43に強制回転を与える手段としては、上述の形態に限られるわけではなく、駆動ギヤ46及びギヤ47の代わりにプーリとタイミングベルトを用いてもよい。また、リテーナ駆動モータ44を設ける位置もトップリング7の必要はなく、研磨ヘッド2から離れた場所に設置してもよい。
【0045】
【発明の効果】
本願発明は、リテーナをチャックプレート(ウェーハ)に対して相対的に回転動自在に支持する機構を採用しているため、研磨作業時にはチャックプレートの回転とは独立してリテーナが回転する。このようにチャックプレート(ウェーハ)に対してリテーナが自由に回転可能であるため、研磨クロスに押圧された状態で強制的に回転させられるウェーハに比べてリテーナの研磨量が少なくなり、リテーナ自体の消耗を抑えることができる。その結果、従来のリテーナ機構に比べてリテーナは長持ちし、リテーナの交換頻度を減少させることができ、作業時間の短縮及びコストダウンを図ることができる。
【0046】
また、リテーナがウェーハ(チャックプレート)に対して、回転方向の相対位置が可変であるため、リテーナによる押圧をウェーハの全外周部において均一化することができ、ウェーハの平坦度を向上させることができる。
【0047】
更に、研磨ヘッドまたは研磨定盤の少なくとも一方の回転速度を揺動させ、リテーナとチャックプレート(ウェーハ)の相対位置を積極的に変化させることにより、リテーナによる押圧をウェーハの全外周部においてより均一化することができ、ウェーハの平坦度を更に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の研磨装置の概略を示す、縦断面図である。
【図2】本願発明の研磨装置における研磨ヘッドの構造を示す、縦断面図である。
【図3】本願発明のリテーナの一変形例を示す、底面図である。
【図4】本願発明の他の実施の形態における研磨ヘッドの構造を示す、縦断面図である。
【図5】従来技術の研磨装置の概略を示す、縦断面図である。
【図6】従来技術のリテーナ機構の問題点を示すための模式図である。
【符号の説明】
1…研磨定盤
2…研磨ヘッド
3…スラリノズル
4…定盤回転軸
5…研磨クロス
6…ヘッド回転軸
7…トップリング
8…縁部
9…ボトムリング
10…貫通穴
11…雌ねじ
12…ボルト
13…板ばね部材
14…ゴム板
15…開口
16…開口
17…リング部材
18…開口
19…丸穴
20…ボルト
21…チャックベース
22…吸引管
23…雌ねじ
24…キー溝
25…キー
26…チャックプレート
27…ウェーハ
28…凹部
29…雌ねじ
30…貫通穴
31…ボルト
32…Oリング
33…空間
34…吸引穴
35…ポーラスシート
36…リテーナ
37…ボールベアリング
38…供給口
39…スラリ
40…リテーナ
41…リテーナ
42…溝
43…リテーナ
44…リテーナ駆動モータ
45…回転軸
46…駆動ギヤ
47…ギヤ
48…右下端面
49…左下端面
50…チャック。

Claims (4)

  1. 板状の被研磨部材を吸引固定する支持機構と、前記被研磨部材の研磨を行う研磨クロスと、前記被研磨部材の外周部における面ダレを防止するために前記被研磨部材の周面を取り囲むように配置され、前記被研磨部材の外周部において前記研磨クロスを押圧し、前記研磨クロスから前記被研磨部材の被研磨面にかかる面圧力を均一にするリテーナとを備えた研磨装置において、
    前記リテーナが前記支持機構に対して回転動自在に備えられており、
    前記被研磨部材は前記研磨クロスの表面形状にならって傾斜動できるように前記支持機構に支持されており、且つ、前記リテーナは前記被研磨部材の傾斜動に合わせて傾斜動するように前記支持機構に備えられていることを特徴とする研磨装置。
  2. 前記リテーナを前記支持機構に対して回転させる回転機構を備えたことを特徴とする請求項1に記載の研磨装置。
  3. 前記リテーナの被研磨面には、溝が形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の研磨装置。
  4. 前記リテーナが、
    セラミックスと、樹脂と、金属材料にセラミックスまたは樹脂をコーティングしたもの、
    の中から選ばれた少なくとも1つの材質を含む部材よりなることを特徴とする請求項1〜3の何れか1つに記載の研磨装置。
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