JP2000061814A - 研磨加工装置 - Google Patents

研磨加工装置

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JP2000061814A
JP2000061814A JP10231949A JP23194998A JP2000061814A JP 2000061814 A JP2000061814 A JP 2000061814A JP 10231949 A JP10231949 A JP 10231949A JP 23194998 A JP23194998 A JP 23194998A JP 2000061814 A JP2000061814 A JP 2000061814A
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polishing
surface plate
polishing cloth
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JP10231949A
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Inventor
Yoshihiro Miyazawa
芳宏 宮沢
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Original Assignee
Sony Corp
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  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】研磨加工装置において、ウェーハの反りを比較
的容易に矯正し、研磨加工の均一化、研磨布の長寿命
化、ウェーハ又は装置の破損等を防止する。 【解決手段】ウェーハWを保持しウェーハの外周部に位
置付してウェーハのずれを規制するリテーナ14を有す
るウェーハ保持機構11と、ウェーハの被加工面に対向
して配置されて支持機構により支持される定盤20と、
定盤20の端面上に敷設される研磨布24とを備え、ウ
ェーハの被加工面に研磨布24を密着させかつ両者に相
対的な移動を行なわせてウェーハを研磨加工する際に、
リテーナ14の外縁14aにより画定される領域よりも
内側の領域で、研磨布24をウェーハに向けて凸状に保
持するべく、定盤20に可動定盤部22を設け、駆動手
段により可動定盤部22を上方に向けて移動させるよう
にした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体の技術分野
等で用いられるウェーハの面を鏡面研磨する研磨加工装
置に関し、特に、保持機構により保持されたウェーハの
被加工面に研磨布を密着させて鏡面研磨する研磨加工装
置に関する。
【従来の技術】
【0002】ウェーハの面を鏡面研磨する従来の研磨加
工装置としては、例えば特開平6−77190号公報に
開示されたものが存在する。この公報に開示の研磨加工
装置は、図1に示すように、ウェーハWを水接着して保
持すると共に水平方向へのずれを規制する外周規制部と
してのリテーナ1bを持つ保持台1a、この保持台1a
を回動自在に支持する支持軸1c等からなるウェーハ保
持機構1と、上端面2a上に、スポンジゴム3及び複数
のセラミックセル4を介して、ウェーハWよりも軟らか
い研磨布5が敷設されて支持軸2bにより回動自在に支
持された定盤2と、ウェーハWの被加工面と研磨布5と
の界面に研磨剤を含んだ研磨液を供給する供給パイプ6
等をその基本構成として備えている。
【0003】上記リテーナ1bは、研磨加工時にウェー
ハWが離脱して水平方向外側に飛び出すのを防ぐと共
に、ウェーハWの外周部が研磨布5側に沈み込み、この
領域の研磨量のみが増加するのを防ぐ役割をなすもので
ある。また、上記スポンジゴム3及びセラミックセル4
は、ウェーハWの被加工面が湾曲しているような場合
に、研磨布5をその湾曲した被加工面に沿わせる役割を
なすものである。
【0004】上記の構成をなす研磨加工装置において
は、定盤2を支持軸2b回りに回転させる一方で、保持
台1aを支持軸1c回りに定盤2と逆回転させつつ、ウ
ェーハWを研磨布5に向けて押圧して被加工面を摩擦研
磨するように構成されている。また、従来の研磨加工装
置においては、ウェーハWを保持する保持機構の構成と
して、図2に示すように、保持台1aとウェーハWとの
間に、ウェーハWよりも軟らかい発泡タイプのバッキン
グパッド7を設けることで、保持台1aを介して加えら
れる押圧荷重(研磨荷重)をウェーハWに均等に分配し
て研磨布5に密着させると共に、このバッキングパッド
7によりウェーハWを水接着させるように構成されてい
る。
【0005】さらに、他の保持機構として、図3に示す
ように、保持台1aとウェーハWとの間に、ウェーハW
よりも軟らかい発泡タイプのバッキングパッド7及びダ
イアフラム8を設け、水等の液体あるいは空気等の気体
を用いてダイアフラム8内の圧力の調整を行なって、バ
ッキングパッド7の面を凹凸形状に変形させることで、
保持台1aを介して加えられる押圧荷重(研磨荷重)を
ウェーハWに均等に分配して研磨布5に密着させると共
に、このバッキングパッド7によりウェーハWを水接着
させるように構成されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来の
研磨加工装置においては、ウェーハよりも軟らかい研磨
布とバッキングパッドとによりウェーハを挟持するた
め、反りを持つウェーハを平らに抑え込むのが一般に困
難であり、その結果、被加工面の研磨量(研磨速度)が
面内で不均一になるという問題があった。また、研磨加
工の際に、保持台1aに押圧荷重が加えられることか
ら、保持台1aの一部をなすリテーナ1bの外縁部(エ
ッジ)が、軟らかい研磨布5に喰い込み、リテーナ1b
の破損あるいは研磨布の異常磨耗等を招くという問題が
あった。
【0007】一方、比較的硬質の研磨布を用いた場合に
は、図4に示すように、リテーナ1bの領域に研磨布5
aの窪みCが形成されて、この領域から研磨液の掃きだ
しが生じ、研磨領域における研磨液の供給量が不足する
という問題があった。さらに、定盤2の上端面2aにス
ポンジゴム3及びセラミックセル4を介して研磨布5を
設けた従来の研磨加工装置においては、一般に数百μm
〜数mmの間隔をおいてセラミックセル4が配列されて
いることから、最大で約30μmの凹凸高低差が約20
0mmの間隔に3周期程度現れるような比較的穏やかな
湾曲あるいはうねりを持つウェーハの被加工面に対して
は研磨布を密着させることができるものの、リテーナ1
bの外縁部領域においては依然として図2ないし図4に
示すような研磨布への喰い込みあるいは研磨布の窪みが
生じる。上記定盤2は数m/秒という高速で移動するこ
とから、セラミックセル4のような硬質のものが研磨布
の下方に存在すると、ウェーハとリテーナ1bとの段差
部あるいはリテーナ1bの外縁部で衝撃を生じ、リテー
ナ1b,ウェーハ,セラミックセル4等の破損、ウェー
ハ面内でのスクラッチの発生、さらには、装置全体へ加
わる負荷が増大するという問題があった。
【0008】本発明は、上記従来技術の問題点に鑑みて
成されたものであり、その目的とするところは、ウェー
ハの反りを比較的容易に矯正することができると共に、
研磨加工の均一化、研磨布の長寿命化、ウェーハあるい
は装置の破損等を防止できる研磨加工装置を提供するこ
とにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記目的
を達成するべく鋭意検討を行なった結果、以下の構成を
なす発明を見出すに至った。すなわち、本発明の研磨加
工装置は、ウェーハを保持すると共にウェーハの外周部
に位置付けられてウェーハのずれを規制する外周規制部
を有するウェーハ保持機構と、前記ウェーハの被加工面
に対向するように配置されて支持機構により支持される
定盤と、前記定盤の端面上に敷設される研磨布とを備
え、前記ウェーハの被加工面に前記研磨布を密着させか
つ両者に相対的な移動を行なわせてウェーハを研磨加工
する研磨加工装置であって、前記外周規制部の外縁によ
り画定される領域よりも内側の領域において、前記研磨
布を前記ウェーハに向けて凸状に保持する研磨布保持手
段、を有する構成を特徴としている。
【0010】前記研磨布保持手段としては、前記定盤の
うちの前記外周規制部の外縁により画定される領域より
も内側の領域に対向する部分が独立して可動自在となる
ように形成された可動定盤部と、前記可動定盤部を前記
ウェーハに対して近接及び離隔させるように駆動する駆
動部と、からなる構成を採用することができる。この場
合、前記可動定盤部と前記研磨布との間には、平板状の
弾性体が配置された構成、又は、内部圧力を調整可能な
ダイアフラムが配置された構成を採用することができ
る。
【0011】また、前記研磨布保持手段としては、前記
定盤のうちの前記外周規制部の外縁により画定される領
域よりも内側の領域に対向する部分が独立して可動自在
となるように複数個に分割して形成された複数個の分割
可動定盤部と、前記分割可動定盤部の各々を前記ウェー
ハに対して付勢する付勢手段と、からなる構成を採用す
ることができる。ここで、前記付勢手段としては、前記
分割可動定盤部の各々に対応させて設けられた複数個の
弾性体を採用することができる。
【0012】さらに、前記研磨布保持手段としては、前
記定盤のうちの前記外周規制部の外縁により画定される
領域よりも内側の領域に対向する部分が独立して可動自
在となるように複数個に分割して形成された複数個の分
割可動定盤部と、前記分割可動定盤部の各々を前記ウェ
ーハに対して近接及び離隔させるように内部圧力を調整
可能なダイアフラムと、からなる構成を採用することが
できる。前記分割可動定盤部の各々と前記研磨布との間
には、平板状の弾性体が配置された構成を採用すること
ができる。
【0013】また、前記ウェーハ保持機構が、そのウェ
ーハ保持面に対して前記ウェーハを吸着して保持する吸
着手段、を有する構成を採用することができる。さら
に、前記ウェーハ保持機構のウェーハ保持面を前記ウェ
ーハよりも硬質の材料により形成する構成を採用するこ
とができる。
【0014】本発明の研磨加工装置においては、ウェー
ハをウェーハ保持機構により保持して、研磨布をウェー
ハの被加工面に密着させて研磨加工する際に、研磨布保
持手段が、ウェーハ保持機構の一部をなす外周規制部の
外縁により画定される領域よりも内側の領域に対向する
部分の研磨布を、凸状にウェーハに向けて保持して、少
なくともウェーハの被加工面に密着させる。
【0015】研磨布保持手段として、定盤のうちの外周
規制部の外縁により画定される領域よりも内側の領域に
対向する部分が独立して可動自在となるように形成され
た可動定盤部と、この可動定盤部をウェーハに対して近
接及び離隔させるように駆動する駆動部とからなる構成
を採用する場合は、研磨加工の際に、駆動部を作動させ
て可動定盤部をウェーハに近接させ、この可動定盤部に
位置する研磨布の部分を凸状に保持する。そして、この
凸状に保持された研磨布の部分により、ウェーハの研磨
加工を行なう。
【0016】可動定盤部と研磨布との間に、平板状の弾
性体を配置する構成、又は、内部圧力を調整可能なダイ
アフラムを配置する構成を採用する場合は、この弾性体
あるいはダイアフラムが、ウェーハの面の反り等を矯
正、あるいは、この反り等に追従して変形し、研磨布を
ウェーハの被加工面に対して常時密着させる。
【0017】研磨布保持手段として、定盤のうちの外周
規制部の外縁により画定される領域よりも内側の領域に
対向する部分が独立して可動自在となるように複数個に
分割して形成された複数個の分割可動定盤部と、この分
割可動定盤部の各々をウェーハに対して付勢する付勢手
段とからなる構成を採用する場合は、この分割可動定盤
部に位置する研磨布の部分は、研磨加工の際に、付勢手
段により凸状に保持された状態にある。したがって、ウ
ェーハ保持機構により保持されたウェーハをこの凸状の
研磨布の部分に近づけて押圧することにより、ウェーハ
保持機構の外周規制部の外縁により画定される領域より
も内側の領域が研磨布と密着することになる。また、分
割可動定盤部はそれぞれ独立して移動し、ウェーハの面
の反り等に沿わせて研磨布を密着させるように追従す
る。
【0018】研磨布保持手段として、定盤のうちの外周
規制部の外縁により画定される領域よりも内側の領域に
対向する部分が独立して可動自在となるように複数個に
分割して形成された複数個の分割可動定盤部と、この分
割可動定盤部の各々をウェーハに対して近接及び離隔さ
せるように内部圧力を調整可能なダイアフラムとからな
る構成を採用する場合は、ダイアフラム内の圧力を高め
ることにより、この分割可動定盤部上に位置する研磨布
の部分は凸状に保持された状態になる。そこで、ウェー
ハ保持機構により保持されたウェーハをこの凸状の研磨
布の部分に近づけて押圧することにより、ウェーハ保持
機構の外周規制部の外縁により画定される領域よりも内
側の領域が研磨布と密着することになる。また、分割可
動定盤部はそれぞれ独立して移動し、ウェーハの面の反
り等に沿わせて研磨布を密着させるように追従する。
【0019】ウェーハ保持機構として、そのウェーハ保
持面に対してウェーハを吸着して保持する吸着手段を採
用する場合は、この吸着手段が、その吸着力によりウェ
ーハを吸着すると共に、ウェーハの面の反り等を矯正
し、より確実な保持状態をもたらす。
【0020】ウェーハ保持機構のウェーハ保持面をウェ
ーハよりも硬質の材料により形成する構成を採用する場
合は、ウェーハがウェーハ保持面に喰い込むようなこと
がなく、ウェーハ保持面はウェーハの面の反り等をも矯
正することになる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る研磨加工装置
の実施の形態を添付図面の基づいて説明する。図5は、
本発明の研磨加工装置の第1の実施形態を示す概略構成
断面図及び平面図であり、この研磨加工装置10は、図
5(a)に示すように、ウェーハWを保持するウェーハ
保持機構11と、このウェーハ保持機構11に下側から
対向する定盤20と、この定盤20の上に敷設された研
磨布24と、研磨液を供給する供給パイプ(不図示)等
をその基本構成として備えている。
【0022】上記ウェーハ保持機構11は、支持機構
(不図示)により支持されて上下移動及び回転駆動され
る保持台12と、保持台12の下端面に固定されてウェ
ーハWを吸引吸着するウェーハ保持面13aを有するウ
ェーハチャックプレート13と、保持台12の下端外周
領域に固定されてウェーハチャックプレート13に吸着
されたウェーハWが水平方向にずれるのを規制する外周
規制部としてのリテーナ14と、を備えている。
【0023】上記ウェーハチャックプレート13は、ウ
ェーハWよりも硬質の材料であるポーラスセラミックス
で形成されており、真空排気系(不図示)により真空引
きされてウェーハWを吸引吸着するようになっている。
このように、ウェーハWよりも硬質の材料でウェーハ保
持面を形成することにより、ウェーハがウェーハ保持面
に喰い込むようなことがなく、ウェーハの面の反り等を
矯正することができる。また、真空引きによる吸引吸着
とすることにより、ウェーハの面の反り等をより一層矯
正し、ウェーハを確実に固定することができる。
【0024】上記リテーナ14は、その外縁を形成する
外周面14aと、ウェーハWを収容する凹部を形成する
内周面14bと、環状の下端面14cとにより、略環状
をなす部材として形成されている。ここで、このリテー
ナ14の内部に収容されたウェーハチャックプレート1
3の下端面であるウェーハ保持面13aからリテーナ1
4の下端面14cまでの距離(凹部の深さ)Hは、ウェ
ーハWの厚さよりも小さくなるように、すなわち、吸着
して保持されたウェーハWの被加工面がリテーナ14の
下端面14cよりも下方に突出するように形成されてい
る。好ましくは、この突出量は小さくして、ウェーハW
とリテーナ14との段差ができるだけ小さくなるように
する。
【0025】定盤20は、図5(a),(b)に示すよ
うに、固定された固定定盤部21と、上記リテーナ14
の外縁すなわち外周面14aにより画定される領域Aよ
りも内側の領域Bに対向する部分が独立して可動自在と
なるように形成された円盤状の可動定盤部22とにより
形成されており、この可動定盤部22は、支持機構の一
部をなす支持軸22aにより支持されており、駆動部
(不図示)により、ウェーハWに対して近接及び離隔す
なわち上下方向に移動させられると共に、支持軸22a
回りに回転駆動されるようになっている。ここでは、可
動定盤部22とこれを駆動する駆動手段とにより、後述
の研磨布24をウェーハWに向けて凸状に保持する研磨
布保持手段が構成されている。
【0026】上記可動定盤部22の上端面22bには、
円形で平板状の弾性体としてのクロス23が固着されて
おり、このクロス23及び固定定盤部21の上端面21
b上を覆うように、研磨布24が敷設されている。ここ
では、上記研磨布24として、図6(a)に示すような
ベース層24aに発泡層24bが積層された発泡タイプ
のものを用いたが、図6(b)に示すようなベース層2
4a’に繊維層24b’を積層した不織布タイプの研磨
布24’を用いるこも可能である。
【0027】また、研磨布24としては、図1に示すよ
うに、円盤状のもので回転させながら研磨するタイプの
ものでもよいが、ベルト状のもので直線的に移動させる
タイプのものが研磨特性の面からより好ましい。
【0028】また、可動定盤部22としては、円盤状の
ものを用いて回転駆動させる構成としたが、図5の紙面
に垂直な方向に長い略長方形(あるいは矩形形状)のも
のを用いて、この略長方形で上下方向に可動な可動定盤
を回転駆動させるのではなく静止させて、あるいは、水
平方向に往復移動させる構成としたものを採用すること
もできる。尚、この実施形態においては、可動定盤部2
2と研磨布24との間に、弾性体としてクロス23を配
置した構成を採用したが、このクロス23を設けない構
成とすることも可能である。
【0029】次に、上述第1の実施形態に係る研磨加工
装置の動作について説明する。研磨加工に際して、先
ず、ウェーハWをウェーハチャックプレート13のウェ
ーハ保持面13aに接触させ、真空排気系により真空引
きしてウェーハWを吸引吸着する。
【0030】続いて、駆動手段を駆動させて可動定盤部
22を所定量だけ上方に移動させ、その上面に敷設され
た部分の研磨布24をウェーハWに向けて凸状に保持す
る。さらに、ウェーハ保持機構11を下方に所定量だけ
移動させて、ウェーハWの被加工面を凸状になった研磨
布24に押し付けて密着させる。
【0031】さらに続いて、供給パイプにより、研磨液
をウェーハWと研磨布24とが密着する領域に供給す
る。その後、駆動手段により可動定盤部22を所定の回
転速度で回転させると共に、支持機構により保持台12
を所定の回転速度で回転させる。さらに、研磨布24
を、ウェーハWとの密着領域において略直線運動となる
ように移動させる。
【0032】上記のように、研磨布24を凸状に保持し
て、リテーナ14の外周面14bにより画定される領域
よりも内側の領域に研磨布24を密着させることで、リ
テーナ14の外縁(エッジ)が研磨布24から離れた状
態で研磨されることになり、このリテーナ14の外縁が
研磨布24に喰い込むことはなく、又、外縁領域におい
て研磨布24に窪みを生ずることもない。したがって、
リテーナ14の外縁による研磨布24の損傷等を防止で
き、研磨布24の寿命を延ばすことができる。また、供
給された研磨液がウェーハWと研磨布24との密着領域
から掃きだされるのを防止でき、研磨液を効率良く供給
することができる。
【0033】また、研磨布24として、比較的軟質のも
のを用いることができるため、面粗さが小さくて傷の少
ない品質の高い研磨加工が可能となる。さらに、保水性
の高い軟質の研磨布を用いることができるため、研磨液
を効率的に研磨領域に供給することができる。上記のよ
うに、ウェーハWよりも硬質の材料によりウェーハ保持
面を形成していることから、ウェーハWの面の反りを容
易に矯正することができ、これにより、被加工面全域に
おいて均一な研磨を行なうことができる。また、吸引吸
着によりウェーハWを保持することから、ウェーハの面
の反りをより一層容易に矯正することができると共に、
ウェーハWを確実に保持することができ、これにより、
被加工面全域においてより均一な研磨を行なうことがで
きる。また、可動定盤部22を回転駆動することによっ
ても、ウェーハWの被加工面全域を均一に研磨すること
ができる。さらに、可動定盤部22と研磨布24との間
に弾性体としてのクロス23を設けたことから、このク
ロス23がウェーハWの反りを矯正あるいは反りに追従
して研磨布24を密着させるように作用し、均一な研磨
を行なうことができる。
【0034】図7は、本発明の研磨加工装置の第2の実
施形態を示す概略構成断面図及び平面図であり、この研
磨加工装置30は、図7(a)に示すように、ウェーハ
Wを保持するウェーハ保持機構11と、このウェーハ保
持機構11に下側から対向する定盤40と、この定盤4
0の上に敷設された研磨布24と、研磨液を供給する供
給パイプ(不図示)等をその基本構成として備えてい
る。尚、ウェーハ保持機構11は、前述第1の実施形態
と同様に、支持機構(不図示)により支持されて上下移
動及び回転駆動される保持台12と、保持台12の下端
面に固定されてウェーハWを吸引吸着するウェーハ保持
面13aを有するウェーハチャックプレート13と、保
持台12の下端外周領域に固定されてウェーハチャック
プレート13に吸着されたウェーハWが水平方向にずれ
るのを規制する外周規制部としてのリテーナ14等を備
えており、又、研磨布24も前述第1の実施形態と同様
であるため、ここでの説明は省略する。
【0035】定盤40は、図7(a),(b)に示すよ
うに、固定された固定定盤部41と、リテーナ14の外
縁すなわち外周面14aにより画定される領域Aよりも
内側の領域Bに対向する部分が独立して可動自在となる
ように形成された円盤状の可動定盤部42とにより形成
されており、この可動定盤部42は、支持機構の一部を
なす支持軸42aにより支持されており、駆動部(不図
示)により、ウェーハWに対して近接及び離隔すなわち
上下方向に移動させられると共に、支持軸42a回りに
回転駆動されるようになっている。
【0036】上記可動定盤部42の上端面42bには、
円形で平板状のダイアフラム43が配置されており、こ
のダイアフラム43及び固定定盤部41の上端面41b
上を覆うように、研磨布24が敷設されている。
【0037】上記ダイアフラム43には、支持軸42a
内を挿通するように配置された接続パイプ43aが連通
して設けてあり、この接続パイプ43aを通して、流体
供給排出手段(不図示)により、ダイアフラム43内に
供給される流体の量が調節されて、ダイアフラム43内
の圧力が調整されるようになっており、圧力調整用の流
体としては、空気等の気体あるいは水等の液体を用いる
ことができる。ここでは、可動定盤部42とダイアフラ
ム43とにより、研磨布24をウェーハWに向けて凸状
に保持する研磨布保持手段が構成されている。
【0038】上記ダイアフラム43内の圧力を調整する
ことにより、その上部に敷設された研磨布24を凸状に
持ち上げる際のその持ち上げ量を微調整することがで
き、又、ウェーハWの被加工面に研磨布24を密着させ
た状態でウェーハWの面の反り等の矯正をも行なうこと
ができる。尚、この実施形態においては、定盤40の一
部を可動定盤部42とし、この可動定盤部42の上端面
42b上にダイアフラム43を配置した構成を採用した
が、上記可動定盤部42を採用せず、全体が固定の定盤
として、この定盤の上に上記ダイアフラム43を配置す
る構成を採用することもできる。この際、ダイアフラム
43のみが、研磨布24をウェーハWに向けて凸状に保
持する研磨布保持手段を構成することになる。
【0039】次に、上述第2の実施形態に係る研磨加工
装置の動作について説明する。研磨加工に際して、先
ず、ウェーハWをウェーハチャックプレート13のウェ
ーハ保持面13aに接触させ、真空排気系により真空引
きしてウェーハWを吸引吸着する。
【0040】続いて、駆動手段を駆動させて可動定盤部
42を所定量だけ上方に移動させると共に、ダイアフラ
ム43内の圧力を高めて、その上面に敷設された部分の
研磨布24をウェーハWに向けて凸状に保持する。さら
に、ウェーハ保持機構11を下方に所定量だけ移動させ
て、ウェーハWの被加工面を凸状になった研磨布24に
押し付けて密着させる。この状態で、さらにダイアフラ
ム43内の圧力を適宜調整して、ウェーハWの面の反り
等の矯正量を調節する。
【0041】さらに続いて、供給パイプにより、研磨液
をウェーハWと研磨布24とが密着する領域に供給す
る。その後、駆動手段により可動定盤部22を所定の回
転速度で回転させると共に、支持機構により保持台12
を所定の回転速度で回転させる。さらに、研磨布24
を、ウェーハWとの密着領域において略直線運動となる
ように移動させる。
【0042】上記のように構成された第2の実施形態に
よれば、前述第1の実施形態と同様に、リテーナ14の
外縁による研磨布24の損傷等の防止による研磨布24
の長寿命化、供給された研磨液の研磨領域からの掃きだ
し防止による研磨液供給の効率向上、さらには、研磨布
24として比較的軟質のものを用いることができること
による研磨加工の品質向上、保水性の高い軟質の研磨布
を用いることができることによる研磨液供給の効率向
上、ウェーハWよりも硬質の材料によりウェーハ保持面
を形成することあるいは吸引吸着によるウェーハWの面
の反り矯正の容易化、被加工面全域における研磨の均一
化等を達成することができる。
【0043】また、可動定盤部42と研磨布24との間
にダイアフラム43を設けたことから、このダイアフラ
ム43内の圧力を調整することにより、ウェーハWの反
りを矯正あるいは反りに追従して研磨布24を密着させ
ることができ、又、リテーナ14の外周面14bにより
画定される領域の内側において、ウェーハW及びリテー
ナ14の下端面14cに接触する研磨布24の面積を適
宜調整することができる。したがって、研磨加工の状況
に応じて、凸状に持ち上げられる研磨布24の状態を調
整することができ、これにより、効率の良い研磨加工を
行なうことができる。
【0044】図8は、本発明の研磨加工装置の第3の実
施形態を示す概略構成断面図及び平面図であり、この研
磨加工装置50は、図8(a)に示すように、ウェーハ
Wを保持するウェーハ保持機構11と、このウェーハ保
持機構11に下側から対向する定盤60と、この定盤6
0の上に敷設された研磨布24と、研磨液を供給する供
給パイプ(不図示)等をその基本構成として備えてい
る。尚、ウェーハ保持機構11は、前述第1の実施形態
と同様に、支持機構(不図示)により支持されて上下移
動及び回転駆動される保持台12と、保持台12の下端
面に固定されてウェーハWを吸引吸着するウェーハ保持
面13aを有するウェーハチャックプレート13と、保
持台12の下端外周領域に固定されてウェーハチャック
プレート13に吸着されたウェーハWが水平方向にずれ
るのを規制する外周規制部としてのリテーナ14等を備
えており、又、研磨布24も前述第1の実施形態と同様
であるため、ここでの説明は省略する。
【0045】定盤60は、図8(a),(b)に示すよ
うに、固定された固定定盤部61と、リテーナ14の外
縁すなわち外周面14aにより画定される領域Aよりも
内側の領域Bに対向する部分が独立して可動自在となる
ように複数個に分割して形成された複数個の分割可動定
盤部62と、この複数個の分割可動定盤部62の各々に
対応して設けられた付勢手段としての弾性体すなわちコ
イルスプリング63と、このコイルスプリング63が保
持されるベース定盤部64とにより構成されている。ま
た、各々の分割可動定盤部62の上端面62a上には、
平板状の弾性体であるクロス65が固着されている。
【0046】上記コイルスプリング63は、分割可動定
盤部62をそれぞれウェーハWに向けて常時上方に付勢
しており、このコイルスプリング63の付勢力により、
この領域の研磨布24が凸状に保持されている。ここで
は、複数個の分割可動定盤部62及びコイルスプリング
63により、研磨布24をウェーハWに向けて凸状に保
持する研磨布保持手段が構成されている。
【0047】上記コイルスプリング63のばね定数を予
め所望の値に設定することにより、その上部に敷設され
た研磨布24を凸状に持ち上げる際のその持ち上げ量を
調整することができ、又、ウェーハWの被加工面に研磨
布24を密着させた状態でウェーハWの面の反り等の矯
正をも行なうことができる。尚、ここでは、ベース定盤
部64を固定状態としたが、前述の実施形態と同様に、
駆動手段により上下方向に移動させる構成を採用するこ
ともでき、又、付勢手段としてコイルスプリング63の
代わりに油圧式あるいはねじ送り機構等を採用すること
ができる。この際、分割可動定盤部62、ベース定盤部
64、及びコイルスプリング63あるいは上記その他の
付勢手段が、研磨布24をウェーハWに向けて凸状に保
持する研磨布保持手段を構成することになる。
【0048】次に、上述第3の実施形態に係る研磨加工
装置の動作について説明する。研磨加工に際して、先
ず、ウェーハWをウェーハチャックプレート13のウェ
ーハ保持面13aに接触させ、真空排気系により真空引
きしてウェーハWを吸引吸着する。
【0049】続いて、分割可動定盤部62及びコイルス
プリング63により凸状に保持された研磨布24の部分
に向けて、ウェーハ保持機構11を下方に所定量だけ移
動させて、ウェーハWの被加工面を凸状になった研磨布
24に押し付けて密着させる。
【0050】さらに続いて、供給パイプにより、研磨液
をウェーハWと研磨布24とが密着する領域に供給す
る。その後、支持機構により保持台12を所定の回転速
度で回転させると共に、研磨布24を、ウェーハWとの
密着領域において略直線運動となるように移動させる。
【0051】上記のように構成された第3の実施形態に
よれば、前述第1の実施形態と同様に、リテーナ14の
外縁による研磨布24の損傷等の防止による研磨布24
の長寿命化、供給された研磨液の研磨領域からの掃きだ
し防止による研磨液供給の効率向上、さらには、研磨布
24として比較的軟質のものを用いることができること
による研磨加工の品質向上、保水性の高い軟質の研磨布
を用いることができることによる研磨液供給の効率向
上、ウェーハWよりも硬質の材料によりウェーハ保持面
を形成することあるいは吸引吸着によるウェーハWの面
の反り矯正の容易化、被加工面全域における研磨の均一
化等を達成することができる。
【0052】また、可動定盤部を複数個の分割可動定盤
部62とし、それぞれの分割可動定盤部62に対応させ
て付勢手段としてのコイルスプリング63を配置したこ
とにより、ウェーハWの反りに追従して研磨布24をよ
り一層密着させることができ、効率の良い研磨加工を行
なうことができる。
【0053】図9は、本発明の研磨加工装置の第4の実
施形態を示す概略構成断面図及び平面図であり、この研
磨加工装置70は、図9(a)に示すように、ウェーハ
Wを保持するウェーハ保持機構11と、このウェーハ保
持機構11に下側から対向する定盤80と、この定盤8
0の上に敷設された研磨布24と、研磨液を供給する供
給パイプ(不図示)等をその基本構成として備えてい
る。尚、ウェーハ保持機構11は、前述第1の実施形態
と同様に、支持機構(不図示)により支持されて上下移
動及び回転駆動される保持台12と、保持台12の下端
面に固定されてウェーハWを吸引吸着するウェーハ保持
面13aを有するウェーハチャックプレート13と、保
持台12の下端外周領域に固定されてウェーハチャック
プレート13に吸着されたウェーハWが水平方向にずれ
るのを規制する外周規制部としてのリテーナ14等を備
えており、又、研磨布24も前述第1の実施形態と同様
であるため、ここでの説明は省略する。
【0054】定盤80は、図9(a),(b)に示すよ
うに、固定された固定定盤部81と、リテーナ14の外
縁すなわち外周面14aにより画定される領域Aよりも
内側の領域Bに対向する部分が独立して可動自在となる
ように複数個に分割して形成された複数個の分割可動定
盤部82と、この複数個の分割可動定盤部82を上下方
向に移動させるダイアフラム83と、このダイアフラム
83が保持されるベース定盤部84とにより構成されて
いる。また、各々の分割可動定盤部82の上端面82a
上には、平板状の弾性体であるクロス85が固着されて
いる。
【0055】上記ダイアフラム83には、接続パイプ8
3aが連通して設けてあり、この接続パイプ83aを通
して、流体供給排出手段(不図示)により、ダイアフラ
ム83内に供給される流体の量が調節されて、ダイアフ
ラム83内の圧力が調整されるようになっており、圧力
調整用の流体としては、空気等の気体あるいは水等の液
体を用いることができる。ここでは、分割可動定盤部8
2とダイアフラム83とにより、研磨布24をウェーハ
Wに向けて凸状に保持する研磨布保持手段が構成されて
いる。
【0056】上記ダイアフラム83内の圧力を調整する
ことにより、その上部に敷設された研磨布24を凸状に
持ち上げる際のその持ち上げ量を微調整することがで
き、又、ウェーハWの被加工面に研磨布24を密着させ
た状態でウェーハWの面の反り等の矯正をも行なうこと
ができる。尚、ここでは、ベース定盤部84を固定状態
としたが、前述の実施形態と同様に、駆動手段により上
下方向に移動させる構成を採用することもできる。この
際、分割可動定盤部82、ベース定盤部84、及びダイ
アフラム83が、研磨布24をウェーハWに向けて凸状
に保持する研磨布保持手段を構成することになる。
【0057】次に、上述第4の実施形態に係る研磨加工
装置の動作について説明する。研磨加工に際して、先
ず、ウェーハWをウェーハチャックプレート13のウェ
ーハ保持面13aに接触させ、真空排気系により真空引
きしてウェーハWを吸引吸着する。
【0058】続いて、ダイアフラム83内の圧力を高め
て、その上面に敷設された部分の研磨布24をウェーハ
Wに向けて凸状に保持すると共に、ウェーハ保持機構1
1を下方に所定量だけ移動させて、ウェーハWの被加工
面を凸状になった研磨布24に押し付けて密着させる。
この状態で、さらにダイアフラム83内の圧力を適宜調
整して、ウェーハWの面の反り等の矯正量を調節する。
【0059】さらに続いて、供給パイプにより、研磨液
をウェーハWと研磨布24とが密着する領域に供給す
る。その後、支持機構により保持台12を所定の回転速
度で回転させると共に、研磨布24を、ウェーハWとの
密着領域において略直線運動となるように移動させる。
【0060】上記のように構成された第4の実施形態に
よれば、前述第1の実施形態と同様に、リテーナ14の
外縁による研磨布24の損傷等の防止による研磨布24
の長寿命化、供給された研磨液の研磨領域からの掃きだ
し防止による研磨液供給の効率向上、さらには、研磨布
24として比較的軟質のものを用いることができること
による研磨加工の品質向上、保水性の高い軟質の研磨布
を用いることができることによる研磨液供給の効率向
上、ウェーハWよりも硬質の材料によりウェーハ保持面
を形成することあるいは吸引吸着によるウェーハWの面
の反り矯正の容易化、被加工面全域における研磨の均一
化等を達成することができる。
【0061】また、可動定盤部を複数個の分割可動定盤
部82とし、この分割可動定盤部82をウェーハWに向
けて移動させるダイアフラム83を配置したことによ
り、ウェーハWの反りに追従して研磨布24をより一層
密着させることができ、効率の良い研磨加工を行なうこ
とができる。特に、ダイアフラム83は外力に対して変
形自在であるため、ウェーハWの反りに対する追従性が
向上する。
【0062】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の研磨加工装
置によれば、ウェーハを保持するウェーハ保持機構の一
部をなしてウェーハのずれを規制する外周規制部(リテ
ーナ)の外縁により画定される領域よりも内側の領域に
おいて、研磨布をウェーハに向けて凸状に保持する研磨
布保持手段を設けたことにより、研磨加工の際に、外周
規制部の外縁(エッジ)が研磨布から離れた状態に保持
されることになる。
【0063】したがって、外周規制部の外縁領域におけ
る研磨布への外縁の喰い込みあるいは研磨布の窪みが防
止でき、これにより、研磨布の長寿命化、研磨領域から
の研磨液の掃きだし防止による研磨液の供給効率の向上
等を達成することができる。また、外周規制部の外縁が
研磨布に接触しない構成とすることで、比較的軟質の研
磨布を用いることができ、これにより、面粗さが小さく
傷の少ない面品質の高い研磨加工が可能となり、又、保
水性の高い軟質の研磨布を用いることができ、これによ
り、研磨領域への研磨液の供給効率が向上する。
【0064】研磨布保持手段として、可動定盤部及び駆
動部を採用する場合は、簡略な構造にして凸状に研磨布
を保持することができる。また、研磨布保持手段とし
て、可動定盤部及び駆動部、可動定盤部と研磨布との間
に配置された弾性体を採用する場合は、簡略な構造にし
て凸状に研磨布を保持することができると共に、この弾
性体がウェーハWの反りを矯正あるいは反りに追従して
研磨布を密着させ、均一な研磨を行なうことができる。
【0065】また、研磨布保持手段として、可動定盤及
び駆動部と可動定盤と研磨布との間に配置されたダイア
フラムを採用する場合は、簡略な構造にして凸状に研磨
布を保持することができると共に、ダイアフラム内の圧
力調整により、凸状に突出する量を微調整することがで
き、さらに、ウェーハの反り等の矯正を容易に行なうこ
とができ、均一な研磨を行なうことができる。
【0066】さらに、研磨布保持手段として、分割可動
定盤部及び付勢手段あるいはダイアフラムを採用する場
合は、ウェーハWの反りに追従させて研磨布をより一層
密着させることができ、効率の良い研磨加工を行なうこ
とができる。
【0067】ウェーハ保持機構において、ウェーハの保
持手段として吸着手段を採用する場合は、ウェーハの面
の反りをより一層容易に矯正することができると共に、
ウェーハWを確実に保持することができ、これにより、
被加工面全域においてより均一な研磨を行なうことがで
きる。
【0068】ウェーハの保持面をウェーハよりも硬質の
材料により形成する構成を採用する場合は、上述同様
に、ウェーハWの面の反りを容易に矯正することがで
き、これにより、被加工面全域において均一な研磨を行
なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の研磨加工装置を示すものであり、(a)
は平面図、(b)は縦断面図である。
【図2】従来の研磨加工装置のウェーハ保持機構の部分
拡大断面図である。
【図3】従来の研磨加工装置の他のウェーハ保持機構の
部分拡大断面図である。
【図4】従来の研磨加工装置のウェーハ保持機構の外周
規制部の領域を拡大した部分拡大断面図である。
【図5】本発明に係る研磨加工装置の第1の実施形態を
示すものであり、(a)は縦断面図、(b)は平面図で
ある。
【図6】研磨加工装置に用いられる研磨布を示すもので
あり、(a)は不織布タイプの断面図、(b)は発泡タ
イプの断面図である。
【図7】本発明に係る研磨加工装置の第2の実施形態を
示すものであり、(a)は縦断面図、(b)は平面図で
ある。
【図8】本発明に係る研磨加工装置の第3の実施形態を
示すものであり、(a)は縦断面図、(b)は平面図で
ある。
【図9】本発明に係る研磨加工装置の第4の実施形態を
示すものであり、(a)は縦断面図、(b)は平面図で
ある。
【符号の説明】
10…研磨加工装置、11…ウェーハ保持機構、12…
保持台、13…ウェーハチャックプレート、13a…ウ
ェーハ保持面、14…リテーナ(外周規制部)、14a
…外周面(外縁)、14c…下端面、20…定盤、21
…固定定盤部、22…可動定盤部、23…クロス(弾性
体)、24…研磨布、30…研磨加工装置、40…定
盤、41…固定定盤部、42…可動定盤部、43…ダイ
アフラム、50…研磨加工装置、60…定盤、61…固
定定盤部、62…分割可動定盤部、63…コイルスプリ
ング(付勢手段)、64…ベース定盤部、65…クロス
(弾性体)、70…研磨加工装置、80…定盤、81…
固定定盤部、82…分割可動定盤部、83…ダイアフラ
ム、84…ベース定盤部、85…クロス(弾性体)。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ウェーハを保持すると共にウェーハの外
    周部に位置付けられてウェーハのずれを規制する外周規
    制部を有するウェーハ保持機構と、前記ウェーハの被加
    工面に対向するように配置されて支持機構により支持さ
    れる定盤と、前記定盤の端面上に敷設される研磨布とを
    備え、前記ウェーハの被加工面に前記研磨布を密着させ
    かつ両者に相対的な移動を行なわせてウェーハを研磨加
    工する研磨加工装置であって、 前記外周規制部の外縁により画定される領域よりも内側
    の領域において、前記研磨布を前記ウェーハに向けて凸
    状に保持する研磨布保持手段、を有する研磨加工装置。
  2. 【請求項2】 前記研磨布保持手段は、前記定盤のうち
    の前記外周規制部の外縁により画定される領域よりも内
    側の領域に対向する部分が独立して可動自在となるよう
    に形成された可動定盤部と、前記可動定盤部を前記ウェ
    ーハに対して近接及び離隔させるように駆動する駆動部
    と、からなる請求項1記載の研磨加工装置。
  3. 【請求項3】 前記可動定盤部と前記研磨布との間に
    は、平板状の弾性体が配置されている、請求項2記載の
    研磨加工装置。
  4. 【請求項4】 前記可動定盤部と前記研磨布との間に
    は、内部圧力を調整可能なダイアフラムが配置されてい
    る、請求項2記載の研磨加工装置。
  5. 【請求項5】 前記研磨布保持手段は、前記定盤のうち
    の前記外周規制部の外縁により画定される領域よりも内
    側の領域に対向する部分が独立して可動自在となるよう
    に複数個に分割して形成された複数個の分割可動定盤部
    と、前記分割可動定盤部の各々を前記ウェーハに対して
    付勢する付勢手段と、からなる請求項1記載の研磨加工
    装置。
  6. 【請求項6】 前記付勢手段が、前記分割可動定盤部の
    各々に対応させて設けられた複数個の弾性体、からなる
    請求項5記載の研磨加工装置。
  7. 【請求項7】 前記研磨布保持手段は、前記定盤のうち
    の前記外周規制部の外縁により画定される領域よりも内
    側の領域に対向する部分が独立して可動自在となるよう
    に複数個に分割して形成された複数個の分割可動定盤部
    と、前記分割可動定盤部の各々を前記ウェーハに対して
    近接及び離隔させるように内部圧力を調整可能なダイア
    フラムと、からなる請求項1記載の研磨加工装置。
  8. 【請求項8】 前記分割可動定盤部の各々と前記研磨布
    との間には、平板状の弾性体が配置されている、請求項
    5記載の研磨加工装置。
  9. 【請求項9】 前記分割可動定盤部の各々と前記研磨布
    との間には、平板状の弾性体が配置されている、請求項
    7記載の研磨加工装置。
  10. 【請求項10】 前記ウェーハ保持機構は、そのウェー
    ハ保持面に対して前記ウェーハを吸着して保持する吸着
    手段、を有する請求項1記載の研磨加工装置。
  11. 【請求項11】 前記ウェーハ保持機構のウェーハ保持
    面が前記ウェーハよりも硬質の材料により形成されてい
    る、請求項1記載の研磨加工装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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