JP4176296B2 - 使い捨て吸収性物品 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、使い捨て紙おむつ、生理用ナプキン、失禁用パッドなどの使い捨て吸収性物品に関する。
【0002】
【従来の技術】
使い捨て吸収性物品として、使い捨て紙おむつを例に採ると、透液性トップシートは、体液を速やかに内部の吸収体に移行させ、移行後はサラッとした感覚を与え、しかも肌に刺激のないものであることが要求される。
【0003】
この透液性トップシートとしては、多孔フィルムも考えられるが、紙おむつにおいては通常は不織布が用いられる。
【0004】
この不織布に関して、種々の改良がなされているが、従来の改良の方向性は、材質的な観点からのものが多く、繊度に注目する傾向になかった。すなわち、市販品を見る限り、短繊維不織布か、直接法(スパンボンド法またはメルトブローン法)によるものでも繊度が大きい不織布が用いられてきた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、短繊維不織布でトップシートを構成すると、繊維の先端が不織布表面から突出し、肌への刺激が大きい。ちなみに、図6(A)には短繊維不織布の表面を顕微鏡で観察した場合における形状を図示した。
【0006】
この点、直接法による不織布でトップシートを構成すると、繊維の先端が不織布表面から突出することによる肌への刺激は殆どない。しかし、従来のものは、繊度が2.1dtexを超えるもので大きいので、繊維間の大きい間隙を通して体液を速やかに内部の吸収体に移行させことができる点で好適ではあるが、「肌触り」、「地合」もしくは「平滑性」が良好ではない。
【0007】
したがって、本発明の主たる課題は、肌への刺激が少なく「肌触り」が良好であり、「地合」及び「平滑性」に優れる、肌と接触するシートを有する使い捨て吸収性物品を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
【0009】
<請求項1記載の発明>
着用者側に位置する透液性のトップシート、吸収体及び前記不透液性シートをこの順で有するとともに、
両側部に、使用状態において自由部分が使用面側に起立するバリヤーカフスを有し、これらバリヤーカフスはバリヤーシートにより構成されており、
前記不透液性シートの側縁が前記透液性トップシートの側縁よりも幅方向外方に位置するとともに、前記バリヤーシートが、前記透液性トップシートの側縁及び前記不透液性シートの側縁より幅方向外方に延在して、前記不透液性シートの側縁を包むように当該側縁で前後方向中心側に向かって折り返されており、この折り返し部が弾性伸縮部材を有しておらず且つ脚周りにおける肌に接触するように構成されており、
前記透液性のトップシート及びバリヤーシートは肌と接触するものであり、且つこれら透液性のトップシート及びバリヤーシートは、直接法によって製造された、繊度が2.1dtex以下、坪量が10〜40g/m 2 、及び見かけ厚みが50〜300μmの不織布からなるものである、
ことを特徴とする使い捨て吸収性物品。
【0010】
(作用効果)
直接法による不織布で肌と接触するシートを構成すると、繊維が実質的に連続化しているので、短繊維の場合における先端が不織布表面から突出し肌に刺激を与えることは殆どなく、物理的刺激によるカブレなどを抑制できる。
しかも、繊度が2.1dtex以下であるために、肌触りや手触り感として滑らかとなり、装着者及び着用者に心地よさを与えるものとなる。また、いわゆる「地合」に優れたものとなり、シートの固定などに際してホットメルト接着剤を使用した場合、そのホットメルト接着剤が肌と接触する面に滲み出すことがなく、これが原因となる肌のカブレを防止することができる。
【0011】
物品のフラップを構成するシートは主に脚周りの肌に接触するが、脚周りの肌、特に内側は物理的刺激に敏感である。しかるに本発明に従って、直接法によって製造され、繊度が2.1dtex以下の不織布からなるシートを用いることにより、脚周りの肌の物理的刺激によるカブレなどを抑制できる。
【0012】
脚周りの肌は物理的刺激に敏感である。シートを折り返しその折り返し部が脚周りの肌に接触させるようにすることにより、物理的刺激によるカブレや肌荒れを抑制することができる。
【0013】
脚周りに接触する不透液性シートを製品の前後方向中心側に向かって折り返し、この不透液性シートの折り返し部を脚周りに接触する製品の側縁とすると、不透液性シートの側縁(エッジ)が使用者の脚と接触しなくなる。したがって、脚周りの肌が荒れたり、損傷を受けたりすることがなくなる利点がある。また、脚周りを構成する製品の側縁は目にはいりやすい部分であるが、この部分をシートの側縁ではなくシートの折り返し部で構成すると、製品に柔らかみが生じる。
【0014】
着用者側に起立するバリヤーカフスを構成するシートは、着用者の股間部の肌に接触し、かつ着用者の運動によって相対的位置が移動する頻度が高い。しかるに、股間部の肌は物理的刺激に敏感である。本発明に従って、直接法によって製造され、繊度が2.1dtex以下の不織布からなるシートを用いることにより、股間の肌触りが滑らかとなり、着用者に心地よさを与え、股間部の肌の物理的刺激によるカブレなどを抑制できる。
【0015】
<請求項2記載の発明>
前記肌と接触するシートである前記透液性のトップシート及びバリヤーシートのうち、前記透液性トップシートに親水化処理がなされている、請求項1記載の使い捨て吸収性物品。
【0016】
(作用効果)
肌と接触するシートが着用者側に位置し、体液を透過させるシート、いわゆるトップシートが直接法によって製造され、繊度が2.1dtex以下の不織布からなるものであると、股間の肌触りが滑らかとなり、着用者に心地よさを与え、物理的刺激によるカブレを抑制できるものとなる。
また、本発明に従って、繊度が2.1dtex以下の不織布シートを使用すると、繊維が密になるので、体液の吸収体内部への移行速度が遅くなる傾向となるところ、シートを親水化処理したものとすることにより、体液を速やかに内部の吸収体に移行させことができる。
【0017】
(その他)
本発明に従って、繊度が2.1dtex以下の不織布を使用すると、繊維が密になるので、体液の吸収体内部への移行速度が遅くなる傾向となるが、トップシートと吸収体との間にセカンドシートを設け、このセカンドシートとしてその体液浸透速度がトップシートの体液浸透速度より速い不織布により構成すると、トップシートで受け入れた体液をセカンドシートに速やかに浸透させることができ、もって内部の吸収体に速やかに移行させことができる。
【0018】
セカンドシートの繊維密度がトップシートの繊維密度より小さいと、体液浸透速度がより速いものとなり、前記作用効果を示すものとなる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をさらに詳説する。
本発明は、使い捨て紙おむつ、生理用ナプキン、失禁用パッドなどの使い捨て吸収性物品を対象とする。この使い捨て吸収性物品において、肌と接触するシートとして、直接法によって得られた、繊度が2.1dtex以下の不織布を使用する。
【0020】
直接法は、紡糸直結方式とも呼ばれ、溶融高分子溶液から紡糸された繊維を集めて直接ウェブとするもので、スパンボンド法またはメルトブローン法を代表例とする。特に、連続繊維となるスパンボンド法によるものが好適に用いられる。また、本発明においては、繊度が2.1dtex以下、より望ましくは2.0dtex以下ものを用いる。下限については限定はないが、トップシートを形成する場合には体液の浸透性の点で1.3dtex以上であることが望まれる。
【0021】
少なくとも市販の紙おむつ用のトップシートに用いられている不織布の多くは、直接法によることなく、短繊維を接合したものであり、繊度は約2.2〜2.8である。また、直接法による不織布を用いた市販品が唯一あるが、その繊度は2.8で大きい。
【0022】
本発明に従って、肌と接触するシートとして、直接法により得られ、繊度が2.1dtex以下の不織布からなるものを用いると、前述の作用効果を得られるが、繊維が密になるので、体液の吸収体内部への移行速度が遅くなる傾向となるので、これを解決するために、シートを親水化処理する、たとえば親水剤を含む液を塗布することにより、体液を速やかに内部の吸収体に移行させことができる。
【0023】
この親水剤としては、各種の界面活性剤を使用でき、親油基と親水基とを有する親水性の界面活性剤であれば特に限定されないが、アニオン系界面活性剤、またはエチレンオキサイドを適当モル数付加した非イオン系界面活性剤が望ましい。たとえば、アルキルエーテルサルフェート、スルホコハク酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェノールエーテル、グリセリン脂肪酸エステルなどが挙げられる。
【0024】
シートの親水化処理には、親水剤(界面活性剤)のスプレー、ドラム転写などによる塗布または含浸させて行なう。その付与量は種々変化させることができるが、通常0.01〜5重量%、好ましくは0.03〜1重量%である。0.01重量%以上の付与量とすることにより、液の浸透性と拡散性が優れたものとなる。また、5重量%以下の付与量とすることにより、親水剤のベトツキ感が残らないものとなる。
【0025】
本発明の使い捨て吸収性物品を構成する場合において、肌と接触するシートがトップシートである場合には、そのトップシートと、吸収体との間にセカンドシートを設け、このセカンドシートとしてその体液浸透速度がトップシートの体液浸透速度より速い不織布により構成すると、トップシートで受け入れた体液をセカンドシートに速やかに浸透させることができ、もって内部の吸収体に速やかに移行させることができる。
【0026】
この機能を満足させるセカンドシートとしては、セカンドシートの繊維密度がトップシートの繊維密度より小さいものを使用できる。したがって、セカンドシートとして、たとえば繊度が2.1dtexを超えるもの、特に2.1dtexを超え11.0dtex以下のものを使用できる。また、セカンドシートは肌に直接接触しないから、短繊維不織布からなるものを用いることもできる。さらに、セカンドシートとして、メッシュ状のフィルムや孔開き不織布なども用いることができる。セカンドシートは、保水性繊維を含むものであってもよい。この保水性繊維としては、レーヨンやセルロース誘導体などの繊維を挙げることができ、これを他の素材に対して織り込むことができる。セカンドシートに上記親水剤を添加することもできる。
【0027】
不織布の材質としては、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリアミド、ナイロン、レーヨン、ビニロン、アクリルなどを挙げることができ、直接法による場合には、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ナイロン繊維からなるものが好適に採用できる。短繊維の接合には、湿式法、乾式法(エアレイ法やカード法)、スパンレース法などにより、熱や接着剤により点接着、水流や針等で交絡させる形態を挙げることができる。コア/シェル、サイドバイサイド構造の複合繊維からなる不織布も挙げることができ、この複合繊維として、ポリエチレンテレフタレート/ポリエチレン、ポリプロピレン/ポリエチレン、ポリプロピレン/ポリプロピレンなどを挙げることができる。
【0028】
本発明における肌と接触するシートの坪量は10〜40g/m2、見かけ厚みは50〜300μmとされる。セカンドシートの坪量及び見かけ厚みは、肌と接触するシートと同様の範囲内で適宜選択できるが、セカンドシートの坪量及び見かけ厚みを、肌と接触するシートより高いものとすることができる。
【0029】
吸収体に体液が速やかに浸透することが重要である。このために、吸収体としては、フラッフパルプを主体とし、高分子吸水ポリマーを併用したものが望ましい。高分子吸水ポリマーは、フラッフパルプ層中全体に分散させる場合、高分子吸水ポリマー/フラッフパルプとの重量割合は、30/70〜70/30とすることができる。高分子吸水ポリマーは、自重の20倍以上の液体を吸収して保持する性能を有し、ゲル化する性質を有する。フラッフパルプ層に対して、上層及び又は下層にティッシュ層(クレープ紙)を配置し、フラッフパルプ層の形状保持を図ることができる。高分子吸水ポリマーはフラッフパルプ層の上及び又は下に設けることもできる。吸収体の吸収速度は、vortex吸収速度で30秒以下が特に望ましい。
【0030】
高分子吸水ポリマーとしては、例えば、デンプン−アクリル酸塩共重合体架橋物、ポリアクリル酸塩架橋物、自己架橋したポリアクリル酸塩、アクリル酸エステル−酢酸ビニル共重合体架橋物のケン化物、イソブチレン・無水マレイン酸共重合体架橋物、ポリスルホン酸塩架橋物、変性セルロース誘導体、架橋ポリエチレンオキシドなどが挙げられる。好ましくは、イオン浸透圧により多量の液を吸収・保持することができ、荷重や外力が加わっても離水の少ないアクリル酸塩および/またはアクリル酸を重合体の主単量体成分とするポリアクリル酸ナトリウム系の樹脂が適当である。
【0031】
高分子吸水ポリマーは、生理食塩水に対する常圧吸収量が40g/g以上、加圧吸収量が20g/g以上で、ゲル弾性率が20,000ダイン/cm2以上のものが好ましく、より好ましくは常圧吸収量が45〜75g/g、加圧吸収量が25〜50g/g、ゲル弾性率が30,000〜200,000ダイン/cm2、特に好ましくは常圧吸収量が50〜75g/g、加圧吸収量が30〜50g/g、ゲル弾性率が35,000〜200,000ダイン/cm2のものである。常圧吸収量が40g/g以上の高分子吸水ポリマーを使用することにより、高分子吸水ポリマーを極めて小量使用するだけで必要な吸収特性を達成でき、経済的である。また加圧吸収量が20g/g以上の高分子吸水ポリマーを用いることによって、高分子吸水ポリマーを少量使用するだけで必要な吸収特性を達成でき、経済的である。またゲル弾性率が20,000ダイン/cm2以上の高分子吸水ポリマーを用いると、吸液した膨潤ゲルが柔らかすぎることがなく、荷重や外力によって膨潤ゲルが変形しにくく、膨潤ゲル向上が接着してブロッキングを生じたり、液の浸透や拡散を妨げる恐れがなく好ましい。
【0032】
次に、本発明の使い捨て紙おむつの実施の形態を図面を参照しながらさらに詳説する。使い捨て紙おむつとしては、止着テープ型及びパンツ型の両者を含む。
【0033】
<第1の比較形態(本発明の特徴を有しない形態)>
図1及び2は、第1の比較形態に係る紙おむつを示したものである。この紙おむつは、不織布や多孔フィルムなどからなる長方形などの形状の透液性のトップシート1と、ポリエチレンシートやポリラミ不織布、ミクロボイドを形成して蒸気は透過するが液は透過させない形態等からなる、砂時計形状の特に好適にはポリエチレンシートからなる不透液性シート2との間に、綿状パルプ等からなる、たとえば長方形や砂時計形状など適宜形状のある程度剛性を有する吸収体3が介在されている。この吸収体3には高分子吸収性ポリマーを添加できるとともに、綿状パルプの上下面をティッシュペーパーで包むことができる。
【0034】
紙おむつの両側部には、横漏れ防止効果、特に軟便の横漏れ防止効果を高めるために、使用面側に突出して自由起立する脚周り用バリヤーカフスB1を形成してある。このバリヤーカフスB1は、実質的に幅方向に連続したバリヤーシート4と、適宜数の、本比較形態では2本の弾性伸縮部材5A,5Aとにより構成してある。バリヤーシート4の幅方向外方部分は、透液性トップシート1の端部に固着始端をもって不透液性シート2の表面にホットメルト接着剤などにより固着してあり、固定始端が近位縁E2を構成する。
【0035】
また、バリヤーシート4の幅方向内方部分は、遠位縁E1で折り返され二重になっており、この二重となったバリヤーシート4の間に、弾性伸縮部材5A,5Aを配置してある。配置した弾性伸縮部材5A,5Aは、伸長下でバリヤーシート4にホットメルト接着剤等により固着してある。したがって、バリヤーシート4の透液性トップシート1への固着始端が、バリヤーカフスB1の近位縁E2を形成し、この近位縁E2より内側は、製品本体に固定されない自由に起立する起立領域Zとなる。
【0036】
他方、長手方向端部におけるバリヤーシート4とこれを除く製品との固定関係について着目すると、バリヤーシート4の起立領域Zにおける長手方向両端部は、製品の使用面側に対して、実施の形態では透液性トップシート1の使用面側に対して、直接ホットメルト接着剤により固定してある。
【0037】
バリヤーシート4の材料としては、液不透過性のプラスチックフィルムやシリコン処理などによる撥水性の通気性で実質的に液不透過性の不織布を利用することができる。
【0038】
吸収体3の側縁より若干外方に延在し、透液性トップシート1と不透液性シート2とをホットメルト接着剤などにより固着した部分には、適宜数の、本比較形態では3本のフラップ部弾性伸縮部材5B,5B,5Bを介在配置してある。このフラップ部弾性伸縮部材5B,5B,5Bは、伸長下で不透液性シート2に対し、ホットメルト接着剤により固定してある。以上で使用する弾性伸縮部材5A及び5Bは、例えば、糸ゴムや帯状ゴムなどにより構成することができる。なお、9は止着テープである。又、フラップ部弾性伸縮部材は省略し、バリヤーカフスのみの形態とすることもできる。
【0039】
この比較形態において、図2に示すように、脚周りに接触する不透液性シート2を製品の前後方向中心側に向かって折り返し、この不透液性シート2の折り返し部が脚周りに接触する製品の側縁E3とすることができる。このように構成すると、不透液性シート2の側縁(エッジ)が使用者の脚Lと接触しなくなる。したがって、脚L周りの肌が荒れたり、損傷を受けたりすることがなくなる利点がある。この点、不透液性シート2は、吸収体3に浸透した体液を外部に漏らさないために使用するものであり、ポリエチレンシート等を使用することが多い。そして、ポリエチレンシートを、(ダイ)カッターで裁断すると、そのエッジが鋭く尖りしかも硬いため、使用者の脚周りの肌を痛め易い。したがって、脚周りの肌と接触するシートが、ポリエチレンシートである場合には、特に上記の利点が顕著に発現する。また、脚周りを構成する製品の側縁は目にはいりやすい部分であるが、この部分をシートの側縁ではなくシートの折り返し部で構成したため、製品に柔らかみが生じる。
【0040】
<本発明の実施の形態>
図3は本発明の実施の形態を示したもので、透液性のトップシート1と吸収体3と不透液性シート2とをこの順で有する他、吸収体3を包み込むクレープ紙3A、及び使用状態において自由部分が使用面側に起立するバリヤーカフスB2を有する。バリヤーカフスB2を構成するバリヤーシート4は、透液性トップシート1の側縁及び不透液性シート2の側縁より外方に延在して前後方向中心側に向かって折り返されており(裾の縁部の折り返し)、この折り返し部が脚周りに接触するように構成してある。
【0041】
この形態においてバリヤーカフスB2は、第1の比較形態で示した、バリヤーカフスB1と若干形態を異にし、バリヤーカフスB2が起立方向中間附近で製品外方向に反り返った状態となっている。そして、このバリヤーカフスB2は、バリヤーシート4を二重とし、その間に配置する基端側弾性伸縮部材5A,5Aにより起立し、先端側弾性伸縮部材5C,5C…により、バリヤーカフスB2の起立方向中間附近より上側、すなわち、製品外方向に反り返った部分が使用者の肌に当接するように構成してある。使用者の肌に当接する部分が多いため、漏れ防止効果が向上する。先端側弾性伸縮部材5C,5C…としては、基端側弾性伸縮部材5Aと同様に例えば、糸ゴムや帯状ゴムなどにより構成することができる。本発明では、バリヤーシート4の縁部自体をそのまま折り返さずに、図3に示すように、不透液性シート2の側縁を包んで折り返す。これにより,折り返し部に不透液性シート2分の膨らみが形成され、感触をソフトにすることができる。
【0042】
なお,この形態においても、バリヤーカフスB2は、図示の形態に限るものではなく、第1の比較形態で示したバリヤーカフスB1と同様の形態にすることもできる。ホットメルト接着剤による接着部分は網点で示した。
【0043】
<第2の比較形態>
図4は、第2の比較形態を示したもので、この形態においては、不透液性シート2の裏面に裏面シート6を配置してある。本形態におけるバリヤーカフスは、前述したバリヤーカフスB1の形態を若干変更したものであり、バリヤーカフスB3を構成するバリヤーシート4を遠位縁E1で折り返し、折り返したバリヤーシート4を近位縁E2において、不透液性シート2にホットメルト接着剤等で固定する構成となっている。また、バリヤーシート4及び不透液性シート2の側縁を包み込んで包み込みシート7が設けられ、この包み込みシート7の折り返し部が脚周りに接触する製品の側縁E3となるように構成してある。包み込みシート7としては、不織布を用いることができるが、特に各シートからの拡散体液阻止を目的とする場合は、撥水処理不織布やプラスチックシートなどを用いるとよい。
【0044】
<第3の比較形態>
図5は、第3の比較形態を示したもので、裏面シート6を他のシートの側縁より延在させ、その縁部を折り返す形態としたものである。また、本比較形態では、トップシート1と吸収体3の上下面を包むクレープ紙3Aとの間に、セカンドシート3Bを介在させ、トップシート1を通る体液の吸収体3への吸収力(吸収速度)の向上及び吸収体からの体液の戻り防止を図った。この形態では、セカンドシート3Bをトップシート1とクレープ紙3Aとの間に介在させたが、この位置に限るものではなく、例えば、不透液性シート2とクレープ紙3Aとの間に介在させることもできる。
【0045】
『本発明の肌と接触するシート』について
本発明の実施の形態において、肌と接触するシートは、透液性のトップシート1、及びバリヤーシート4である。したがって、これらのシートのいずれも本発明に従って、直接法により得られ、繊度が2.1dtex以下の不織布により形成される。適用部位により、シートの繊度を相違させることができる。ちなみに、トップシートの場合、1.3〜2.1dtexとすることができる。
図6(B)には本発明の肌と接触する不織布シートの表面を顕微鏡で観察して場合における形状を図示した。
【0046】
(試験例1)
布おむつでの木綿シートA、市販の4種類の紙おむつに用いられているエアースルー不織布(短繊維不織布:2.8dtex)B、ポイントボンド不織布(短繊維不織布:2.2dtex)C、スパンボンド不織布(2.3dtex)D、スパンボンド不織布(2.2dtex)E、ならびに本発明に係るスパンボンド不織布(2.0dtex)Xを用い、これらをトップシートとし、図5の構造のセカンドシートを有する使い捨て紙おむつを作製した。この6種類の紙おむつについて、ゼラチンゲル表面をトップシートで擦過することにより物理刺激モデル試験を行い、ゼラチンゲル表面に形成される傷の本数及びその傷の深さにより、物理的刺激の評価を行なった。結果を表1に纏めた。また、作製した使い捨て紙おむつのうちA,B,C及びXの不織布のみについて、物理的刺激の評価をグラフ化した結果を図7に示す。また、A,B,C及びXにおけるゼラチンゲル表面に形成される位置ごとの傷の発生状況の説明を図8に示す。
【0047】
【表1】
【0048】
表1及び図7の結果から、いずれも短繊維不織布であるエアースルー不織布B及びポイントボンド不織布Cは、ゼラチンゲル表面部における傷本数、最大傷深さ、平均傷深さ及び積算傷深さのすべてについて、木綿シートAよりも物理的刺激が大きいことが判る。この点に関し、スパンボンド不織布D及びEは、木綿シートAよりも物理的刺激が小さいことが判った。しかし、なお物理的刺激を生じるものであることも判った。これに対して、本発明のトップシート用スパンボンド不織布Xでは、ゼラチンゲル表面部における傷の発生を生じることがない。したがって、本発明のトップシート用スパンボンド不織布Xでは、平滑で皮膚に対する物理的刺激が無いまたはきわめて小さいものとなることが判る。
【0049】
(試験例2)
他方、トップシートの機能として、受け止めた体液を表面で面方向に可能な限り流すことなく内部の吸収体に浸透させ、かつ逆戻りが少ないことが要求される。そこで、トップシートの種類により、これらの特性について、現在市販されている紙おむつを用いて比較試験を行なった。この試験では、試験例1の対象とされた不織布B、C及びDを有する紙おむつについてのみを対象とし、これに対してエアースルー不織布(短繊維不織布:2.2dtex)Fを有する紙おむつ、及びポイントボンド不織布(短繊維不織布:2.2dtex)Gを有する紙おむつを加え、本発明のスパンボンド不織布X(親水化処理有り)を有する紙おむつを含め、合計6種類の紙おむつにおける体液の浸透性に関して、各紙おむつのトップシートに対して、70ccごと10分間隔で3回着色疑似体液を滴下し、トップシート表面での拡散距離(単位mm)を表面液流れとした。体液の逆戻り抑止性に関しては、次のように逆戻り量(単位g)を測定することにより評価した。すなわち、紙おむつのトップシートを通して、50ccごと30分間隔で3回疑似体液を注入し、20分後に底面積が100cm2の5kgのおもりを10分間載せ加圧する。その後、おもりと紙おむつのトップシートとの間にろ紙を挟み込み、紙おむつからろ紙に吸収された疑似体液量を逆戻り量とする。結果を表2に示す。
【0050】
【表2】
【0051】
この結果によれば、本発明のトップシート用スパンボンド不織布Xを用いた紙おむつは、他の不織布B,F,C,G及びDを有する紙おむつに比較して、体液の浸透性及び逆戻り抑止性の両者に優れることが判る。逆戻り抑止性のみでは、スパンボンド不織布(2.3dtex)Dを有する紙おむつが良好な測定値を示しているが、体液の表面液流れの欄に値に着目すると、体液の浸透性は不良であることが判る。
【0052】
(試験例3)
試験例2における本発明のトップシート用スパンボンド不織布Xを用いた紙おむつと、セカンドシートを有しないほかは同一の比較紙おむつ1について、表面液流れ、及び逆戻り量を測定し、セカンドシートを設けた場合と設けない場合との比較を行なった。結果を表3に示す。
【0053】
【表3】
【0054】
この結果によれば、セカンドシートを設けない場合には、セカンドシートを設ける場合に比較して、体液の浸透性及び逆戻り抑止性が悪化することが判る。
【0055】
(試験例4)
試験例2における本発明の親水化処理したトップシート用スパンボンド不織布Xを用いた紙おむつと、親水化処理してないトップシート用スパンボンド不織布X0を用いたほかは同一の比較紙おむつ2について、表面液流れを測定し、親水化処理した場合と親水化処理してない場合との比較を行なった。結果を表4に示す。
【0056】
【表4】
【0057】
この結果によれば、親水化処理してないトップシート用スパンボンド不織布X0を用いる場合には、親水化処理したトップシート用スパンボンド不織布Xを用いる場合に比較して、表面液流れの値が大きいことから体液の浸透性が悪化することが判る。
【0058】
【発明の効果】
以上の通り、本発明によれば、肌への刺激が少なく「肌触り」が良好であり、「地合」及び「平滑性」に優れる、肌と接触するシートを有する使い捨て吸収性物品を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 使い捨て紙おむつの一部破断平面図である。
【図2】 第1の比較形態における使い捨て紙おむつを着用者に装着した状態における、図1の2A−2A矢視部分でのシートと肌との接触関係を説明する図である。
【図3】 本発明の実施の形態の図1の2A−2A線相当部分の矢視図である。
【図4】 第2の比較形態の図1の2A−2A線相当部分の矢視図である。
【図5】 第3の比較形態の図1の2A−2A線相当部分の矢視図である。
【図6】 短繊維不織布及び本発明の肌と接触する不織布シートの表面を顕微鏡で観察した場合における形状を対比的に示す説明図である。
【図7】 試験例1の結果を示す図である。
【図8】 試験例1の結果を示す図である。
【符号の説明】
1…透液性トップシート、2…不透液性シート、3…吸収体、4…バリヤーシート、5A…弾性伸縮部材、5B…フラップ部弾性伸縮部材、5C…先端側弾性伸縮部材、6…裏面シート、7…包み込みシート、9…止着テープ、B1,B2,B3…バリヤーカフス、E1…遠位縁、E2…近位縁、E3…製品の側縁、L…脚、Z…起立領域。
Claims (2)
- 着用者側に位置する透液性のトップシート、吸収体及び前記不透液性シートをこの順で有するとともに、
両側部に、使用状態において自由部分が使用面側に起立するバリヤーカフスを有し、これらバリヤーカフスはバリヤーシートにより構成されており、
前記不透液性シートの側縁が前記透液性トップシートの側縁よりも幅方向外方に位置するとともに、前記バリヤーシートが、前記透液性トップシートの側縁及び前記不透液性シートの側縁より幅方向外方に延在して、前記不透液性シートの側縁を包むように当該側縁で前後方向中心側に向かって折り返されており、この折り返し部が弾性伸縮部材を有しておらず且つ脚周りにおける肌に接触するように構成されており、
前記透液性のトップシート及びバリヤーシートは肌と接触するものであり、且つこれら透液性のトップシート及びバリヤーシートは、直接法によって製造された、繊度が2.1dtex以下、坪量が10〜40g/m 2 、及び見かけ厚みが50〜300μmの不織布からなるものである、
ことを特徴とする使い捨て吸収性物品。 - 前記肌と接触するシートである前記透液性のトップシート及びバリヤーシートのうち、前記透液性トップシートに親水化処理がなされている、請求項1記載の使い捨て吸収性物品。
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