JP4174361B2 - 流動層燃焼装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、不燃物を含むごみや廃棄物を焼却処理する流動層燃焼装置に係り、特に、焼却炉における整流板への不燃物堆積防止の技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
図3は不燃物を含むごみや廃棄物を焼却処理する流動層燃焼装置の従来構成を示す図である。一般廃棄物の焼却時には、各自冶体での収集ごみや契約収集業者及び一般や企業などの持ち込みごみがごみピット1に持ち込まれる。ごみや廃棄物の中には、実際には金属類がごみの中に混入している。
【0003】
ごみピット1に入れられたごみ3は、ごみクレーン2により一定量ごみを掴んでごみホッパ4へ供給される。ごみホッパ4から定量供給装置5により一定量ずつ、焼却炉6へ投入される。投入されたごみの可燃物は燃焼して排ガス7となって炉外へ排出される。
【0004】
一方、燃えない不燃物14は流動層8内で流動層の下部に堆積する。堆積した不燃物14は炉下の排出装置により砂と一緒に排出される。炉の下の排出箇所は1箇所であるため、テーパー状に絞られている。流動層の下部を均一に抜き出すため、テーパー部に整流板9を設けている。
【0005】
また、従来技術として、流動層焼却炉において炉底から不燃物を含む流動媒体を順次取り出すように、散気管と炉底の間で且つ炉中心位置に、下方に向かって順次拡径する円錐形又は角錐形バッフルを配置する技術が提案されている(例えば、特許文献1を参照)。この特許文献1によると、前記バッフルは散気管に垂下状態で取り付けられて遊動可能になっている。
【0006】
【特許文献1】
特開平6−241427号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図3に示す一般的な焼却炉では、ごみ中に不燃物の量が多いと整流板の部分に、図示するように異物である不燃物が閉塞する現象が多々発生する。即ち、焼却炉内に投入された異物は不燃物として炉下へ抜き出されるが、均一に抜き出すために設置された整流板に異物が堆積する。堆積すると流動層内までつながって流動阻害を起こす。このような、流動阻害の現象を無くすことについては考慮されていなかった。
【0008】
また、特許文献1の従来技術では、流動媒体層全域に亘って流動媒体を均一に排出できる構造を示しているが、整流板に不燃物が堆積した場合における積極的な排出機能については配慮されていない。
【0009】
本発明の目的は、整流板の近傍に空気を吹き込むことによって、不燃物を流動層内に堆積させず、流動阻害を引き起こすことの無い流動層燃焼装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、本発明は主として次のような構成を採用する。
散気管から燃焼用空気を供給して流動層を形成し、前記流動層に供給されたごみを燃焼させる流動層燃焼装置において、前記流動層の流動媒体を抜き出す抜き出し部を形成する前記流動層燃焼装置のテーパー部に整流板を設け、前記抜き出し部は前記流動層燃焼装置の下部でテーパー状壁面を形成し、前記テーパー状壁面と前記整流板との間に形成される抜き出し流路毎に、前記整流板の上部にパージ空気を吹き付けるように、前記テーパー状壁面にパージ空気用のノズルを取り付ける構成とする。
【0011】
このような構成を採用することにより、本発明は不燃物を流動層内に堆積させず、流動阻害を引き起こすことが無いという機能を奏させることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態に係る流動層燃焼装置について、図1及び図2を参照しながら以下説明する。図1は本発明の実施形態に係る流動層燃焼装置の全体構成を示す図であり、図2は本実施形態に関する流動層に設けられた整流板の断面図である。ここで、1はごみピット、2はごみクレーン、3はごみ、4はごみホッパ、5は定量供給装置、6は焼却炉、7は排ガス、8は流動層、9は整流板、10は吹き込み座、11は空気、12は制御弁、13はエアーチャンバ(レシーバタンク)、14は不燃物、15は散気管、16は燃焼用空気、をそれぞれ表す。
【0013】
図1において、持ち込まれたごみ3は一旦、ごみピット1に入れられる。ごみクレーン2により一定量ごみを掴んでごみホッパ4へ供給される。ごみホッパ4から定量供給装置5により一定量ずつ、焼却炉6へ投入される。投入されたごみ3の可燃物は燃焼して排ガス7となって炉外へ排出される。
【0014】
一方、燃えない不燃物は流動層8内で流動層の下部に堆積する。不燃物は焼却炉下の排出装置(図示せず)により、砂と一緒に排出される。焼却炉6の下の排出箇所は1箇所であるため、テーパー上に絞られた構造を形成している。流動層8の下部を均一に抜き出すため、焼却炉のテーパー部に整流板9を設けている。ところが、ごみ中の不燃物14の量が多い場合には、整流板9に異物が閉塞する現象が多々見られる。
【0015】
本発明の実施形態では、整流板9の極く上部に空気を吹き込む吹き込み座10を設け、一定の時間間隔で一定量の空気11を吹き込む。整流板9上に堆積物が無ければ砂が充満されているために、吹き込まれた空気11は流動層8へ流れる。
【0016】
一方、整流板9上に異物の堆積があれば、吹き込まれた高圧空気11の圧力で砂が押され堆積物が壊され下部へ排出される。これを繰り返すことによって堆積物が流動層8内に溜まらず、流動阻害を引き起こすことが無くなり、焼却炉の運転を安定して継続することができる。
【0017】
このように、本発明の実施形態に係る焼却炉では、流動層内にごみと一緒に供給された不燃物は流動層内で燃焼しながら不燃物は層の下部に分離される。分離された不燃物は砂と一緒に排出されるが、このとき整流板とテーパー状炉壁との間に堆積する。整流板の極く上部に設けた空気吹き込み座から吹き込まれた空気により砂が移動し、その動きにより、不燃物も動かされ、不燃物のバランスが崩れて整流板から流れ落ちる。即ち、炉内の流動層8の圧力大に対して流動阻害(閉塞等)が起きると、整流板下には空洞部が生じ、圧力小となる。空気を吹き込み座10から入れると閉塞部を壊し、不燃物は下部方向に落下する。
【0018】
吹き込み座10による吹き込み方向は水平方向から下方向に向けての適宜の方向が望ましい。なお、吹き込み方向は上方向でも構わないが、垂直上に向けた場合には堆積物を押し戻す方向になり好ましくない。なお、焼却炉においては流動層8を形成するために散気管15に燃焼用空気16が供給されている。
【0019】
吹き込みの高圧空気11を一定の時間間隔で吹き込むために、制御弁12を吹き込み座10の前流側に設ける。また、一定量の空気容量を確保するためにエアーチャンバ13を設ける。図1及び図2に示す本実施形態の構成例によると、4ヶ所の抜き出し部に対応して1個づつ吹き込み座10を設け(図2を参照)、特に、詰まった部分のみに空気を送ることはしていない(詰まりを監視していない場合の動作態様)。この場合、詰まっていない箇所に空気11を送っても流動性を促進することとなり、特に不都合ではない。しかし、上方向に供給することは不燃物を押し戻すことになり流動性を阻害して好ましくはない。また、カメラ等の監視装置を設置すれば、閉塞を検知した際に、その閉塞部分の空気だけを集中的に供給することもできる。
【0020】
また、吹き込み座10から吹き込む流体を、空気に代えて不活性ガスとすることもできる。燃焼性の多い燃料の場合は未燃分が下部に抜き出される場合があり、このときに空気を吹き込むと、未燃分が燃焼する可能性がある。燃焼した場合は空気が供給された一部しか燃えないために、高温となり流動媒体等を溶かして、不具合を起こす可能性がある。このような場合は不活性ガスを供給し、燃焼させないようにして堆積物を解除させる。更に、空気に代えて、流動層燃焼装置で発生する燃焼排ガスを再利用すれば一層効果的である。この場合、燃焼排ガスは空気よりも酸素濃度が低下しているガスであるので、未燃分の燃焼の可能性は殆どない。
【0021】
以上説明したように、本発明の特徴は、整流板の極く上部に空気を吹き込むための吹き込み座を設け、一定の時間間隔で一定量の空気を吹き込む。整流板上に堆積物が無ければ砂が充満されているために吹き込まれた空気は流動層部へ流れる。一方、整流板上に異物の堆積があれば、吹き込まれた空気の圧力で砂が押され堆積物が壊されて下部へ排出される。これを繰り返すことにより堆積物が流動層内に溜まらず、流動阻害を引き起こすことが無い。これによって、運転を安定して行うことができる。
【0022】
【発明の効果】
本発明によれば、焼却炉内に供給された不燃物を安定に抜き出すことにより、焼却炉を停止することなく運転することができる。したがって、ごみの安定燃焼が可能となり、持ち込まれたごみを計画どおりに処理できる。
【0023】
ごみを安定して燃焼できることから、排ガス性状は安定した低い値とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る流動層燃焼装置の全体構成を示す図である。
【図2】本実施形態に関する流動層に設けられた整流板の断面図である。
【図3】不燃物を含むごみや廃棄物を焼却処理する流動層燃焼装置の従来構成を示す図である。
【符号の説明】
1 ごみピット
2 ごみクレーン
3 ごみ
4 ごみホッパ
5 定量供給装置
6 焼却炉
7 排ガス
8 流動層
9 整流板
10 吹き込み座
11 空気
12 制御弁
13 エアーチャンバー
14 不燃物
15 散気管
16 燃焼用空気
Claims (5)
- 散気管から燃焼用空気を供給して流動層を形成し、前記流動層に供給されたごみを燃焼させる流動層燃焼装置において、
前記流動層の流動媒体を抜き出す抜き出し部を形成する前記流動層燃焼装置のテーパー部に整流板を設け、
前記抜き出し部は前記流動層燃焼装置の下部でテーパー状壁面を形成し、
前記テーパー状壁面と前記整流板との間に形成される抜き出し流路毎に、前記整流板の上部にパージ空気を吹き付けるように、前記テーパー状壁面にパージ空気用のノズルを取り付ける
ことを特徴とする流動層燃焼装置。 - 請求項1において、
前記パージ空気用ノズルの空気源は高圧空気を使用することを特徴とする流動層燃焼装置。 - 請求項2において、
前記空気源に一定容量のレシーバタンクを設けることを特徴とする流動層燃焼装置。 - 請求項3において、
前記パージ空気を一定サイクルでパージするための制御弁を前記ノズルの前流側に設けることを特徴とする流動層燃焼装置。 - 請求項1、2、3又は4において、
前記パージ空気に代えて、空気よりも酸素濃度の低下したガス、又はパージ不活性ガスとすることを特徴とする流動層燃焼装置。
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