JP4174346B2 - 周波数変調装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、感光ドラムなどの像担持体上を走査するレーザビームのオン/オフ制御に用いられる画像クロックを生成する周波数変調装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子写真方式の画像形成装置において、処理速度を向上させるために、複数のレーザビームにより感光ドラム上を露光走査し、感光ドラム上に潜像形成を行うものがある。
【0003】
また、レーザビーム位置と画像形成位置を転写紙上で合致させるために、主走査方向の位置合わせとして、画像記録開始位置または画像記録幅を合わせるという技術が開発されている。
【0004】
また、特開平2−282763号公報には、主走査方向の位置に応じて、画像クロックの周波数を変化させる技術と、主走査方向の位置に応じて、異なる位相の画像クロックを選択する技術を用いて、f−θレンズ特性に起因して生じるレーザビーム位置のずれに対する補正を行い、画像形成位置のずれを調整するものが記載されている。
【0005】
マルチビームレーザで構成される画像形成装置が実現されている。この種の画像形成装置について図9を参照しながら説明する。図9は従来のマルチビームレーザで構成される画像形成装置における周波数変調構成を示すブロック図である。
【0006】
マルチビームレーザで構成される画像形成装置における周波数変調構成は、図9に示すように、複数のレーザビームに対する画像信号クロック77,78,79を生成するために、複数の設定レジスタ72,74,76と、複数の周波数変調デバイス71,73,75とを有する。各設定レジスタ72,74,76は、レーザビームの主走査方向の1ライン分または分割したセグメント分の設定値(変倍係数)をそれぞれ保持するレジスタである。周波数変調デバイス71,73,75は、基準クロック発生部70から発生された基準クロック信号Refclkと対応する設定レジスタ72,74,76から入力された設定値(変倍係数)に基づいて画像クロック77,78,79をそれぞれ生成する。
【0007】
【特許文献1】
特開平2−282763号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
f−θレンズの特性は、レンズの材質(ガラス、プラスチック)、レンズを作成した型の精度や、レンズ内部のビーム通過位置などの要因で決定される。すなわち、f−θレンズは、個々に異なる特性を有する。よって、可能な限りf−θレンズ特性に忠実な補正を行うためには、予めf−θレンズの特性を正確に把握しなければならない。しかしながら、従来のように、主走査方向の部分的な周波数/位相補正や、主走査方向の記録幅での位置合わせでは、上記f−θレンズの特性に応じた補正を高精度で行うことができず、カラー画像形成装置の場合には色ずれや位置ずれが発生する。これにより、カラー画像形成装置により出力される出力カラー画像に対して、確実に高画質を確保することは難しい。
【0009】
また、マルチビームレーザで構成される画像形成装置の場合、f−θレンズの特性に応じた補正をするために、レーザビームの数分の設定レジスタすなわち補正テーブルを必要とする。すなわち、レーザビームの通過位置やレンズの特性に応じて複数の補正テーブルを随時作成する必要があり、補正テーブルの作成など、複数のレーザビームに対する補正のための作業に時間が掛かり、非常に煩わしい。
【0010】
本発明の目的は、複数のレーザビームに対する光学系の特性に応じた補正のために必要な作業を簡素化することができる周波数変調装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するため、光学系を介して照射された複数のレーザビームで走査される像担持体上のそれぞれの主走査ライン毎に画素単位で複数のセグメントに分割するセグメント分割手段と、前記主走査ライン毎に基準クロック周期と前記複数のセグメントにそれぞれ対応する変倍係数とに基づいて複数のセグメントにそれぞれ対応する補助クロック周期を算出する補助クロック算出手段と、前記主走査ライン毎に予め設定されている初期周期値と前記複数のセグメントにそれぞれ対応する補助クロック周期とに基づいて前記複数のセグメントにそれぞれ対応する画像クロックを生成する画像クロック生成手段とを有する周波数変調装置であって、前記複数のレーザビームのうち、1つのレーザビームに対する変倍係数として用いられる基準値を保持する基準値保持手段と、他のレーザビームに対応付けられた補正係数と前記基準値とに基づいて前記他のレーザビームに対する変倍係数として用いられる値を生成する変倍係数値生成手段とを備えることを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0013】
(第1実施形態)
図1は本発明の第1実施形態に係る画像形成装置に設けられているマルチビーム光学走査ユニットの構成を模式的に示す図である。ここでは、ビーム数を2本として以下の説明を行う。
【0014】
光学走査ユニットは、図1に示すように、レーザ駆動回路31と、レーザ駆動回路31により駆動されるレーザユニット38とを有する。レーザユニット38は、2本のレーザビームを同時に発光可能な半導体レーザ(図示せず)およびコリメートレンズ(図示せず)などから構成される。レーザ駆動回路31には、画像信号と後述する画像クロックとが供給され、レーザ駆動回路31は、画像信号と後述する画像クロックとに基づいて上記半導体レーザを駆動する。
【0015】
非画像領域において、レーザユニット38から出射した2本のレーザビームは、シリンドリカルレンズ32を経てポリゴンミラー33に到達する。ポリゴンミラー33は、スキャナモータユニット39によって等角速度で回転駆動される。ポリゴンミラー33に到達したレーザビームは、ポリゴンミラー33によってレーザビームL1として偏向された後に、f−θレンズ34に入射する。f−θレンズ34に入射したレーザビームL1は、感光ドラ36の回転方向と直角方向に等速走査するレーザビームとして変換され、これらのレーザビームL1は、ビーム検出センサ(BDセンサ)37によって受光される。
【0016】
これに対し、画像領域においては、2本のレーザビームL2がレーザビームL1と同様にf−θレンズ34に入射する。そして、f−θレンズ34に入射したレーザビームL2は、感光ドラ36の回転方向と直角方向に等速走査するレーザビームに変換され、これらのレーザビームL2は、反射ミラー35を経由して感光ドラム36上に照射される。これにより、感光ドラム36上には静電潜像が形成される。感光ドラム36に形成された静電潜像は、トナーによりトナー像として可視像化された後に、用紙上に転写、定着される。これらの一連の処理により、用紙上には画像が形成され、この用紙は機外に排出される。
【0017】
次に、レーザ駆動回路31に供給される画像クロック信号を生成する周波数制御装置について図2を参照しながら説明する。図2は図1のレーザ駆動回路31に供給される画像クロック信号を生成する周波数変調構成を示すロック図である。ここでは、マルチビーム(2本の場合)の画像クロック信号を生成する周波数変調構成について説明する。
【0018】
本実施形態の周波数変調構成は、図2に示すように、2本のレーザビームに対する画像信号クロック16,17を生成するために、2つの設定レジスタ12,14と、2つの周波数変調デバイス11,13とを有する。各設定レジスタ12,14は、各周波数変調デバイス11,13に設けられている後述の変倍係数設定レジスタ51に主走査方向の1ライン分または分割したセグメント分の設定値(変倍係数)を入力する前段のレジスタである。周波数変調デバイス11,13は、基準クロック発生部10から発生された基準クロック信号Refclkと対応する設定レジスタ12,14から入力された設定値(変倍係数)に基づいて画像クロック16,17を生成する。この周波数変調デバイス11,13の詳細な構成および動作については、後述する。
【0019】
設定レジスタ12は、第1レーザビームに対する基準テーブルを保持し、この基準テーブルには、後述するように、基準クロック信号52の周期比率を可変する乗数である変倍係数が記述されている。設定レジスタ14は、第2レーザビームに対するサブテーブルを保持し、このサブテーブルに記述されている値は、レジスタ値生成手段15により上記設定レジスタ12に保持されている基準テーブルの値と予め決定されている補正係数Nに基づいて生成された値である。
【0020】
レジスタ値生成手段15は、基準テーブル以外のサブテーブルを所定のデータ変換方法で生成する。このデータ変換方法について図5を参照しながら説明する。図5はレジスタ値生成手段15で用いられるデータ変換方法を説明するための図である。
【0021】
レジスタ値生成手段15に用いられている、サブテーブルを生成するための所定のデータ変換方法としては、4種類のものがある。但し、1つの変換方法に従って、基準テーブルの値と予め決定されている補正係数Nに基づいてサブテーブルを生成することができない場合には、いずれかの方法を組み合わせてデータ変換を行う。
【0022】
具体的には、第1変換方法は、基準テーブルの変倍係数に対して、補正係数Nに対応する所定値を加減算する方法である(図5の▲1▼を参照)。第2変換方法は、基準テーブルの変倍係数に対して、補正係数Nに対応する所定値を乗算する方法である(図5の▲2▼を参照)。第3変換方法は、基準テーブルの変倍係数を主走査位置方向に、左または右に補正係数Nに対応する所定値分シフトする方法である(図5の▲3▼を参照)。第4変換方法は、基準テーブルの変倍係数をf−θレンズのレンズ中央を中心として、補正位置方向に対して補正係数Nに対応する倍率調整を行う方法である(図5の▲4▼を参照)。
【0023】
上記基準テーブルに基づいた変換方法は、同一レンズの中の周波数特性が類似しているという特徴を利用している。
【0024】
次に、上記周波数変調デバイス11,13の構成について図3を参照しながら説明する。図3は図2の周波数変調デバイス11,13の構成を示すブロック図である。ここでは、各周波数変調デバイス11,13は同じ構成を有するので、これらに相当する周波数変調デバイスとして周波数変調デバイス64を説明することにする。
【0025】
周波数変調デバイス64は、予め設定された画像クロック信号に対して周波数変調を行う。周波数変調デバイス64は、基準クロック発生部10と、変倍係数設定レジスタ51と、補助画素発生回路55と、初期周期設定レジスタ59と、変調クロック制御回路60と、画素数設定レジスタ62と、変調クロック発生回路257とを有する。
【0026】
基準クロック発生部10は、任意の周波数である基準クロック信号52を発生する。変倍係数設定レジスタ22においては、基準クロック信号52の周期比率を可変するための変倍係数56が保持される。
【0027】
補助画素発生回路55は、基準クロック信号52および変倍係数56に基づいて補助画素周期54を発生する。ここで、例えば基準クロック信号52の周期をτref、変倍係数56をαk、補助画素周期54をΔτとすると、Δτは次の(1)式で表される。
【0028】
Δτ=αk・τref …(1)
ここで、変倍係数56(αk)は、補助画素周期25(Δτ)が画像クロック65(図2の画像クロック16,17に相当)の周期より充分に短くなるような値に設定されている。
【0029】
初期周期設定レジスタ59においては、画像クロック65(図2の画像クロック16,17に相当)の周期の初期値58(τvdo)が保持される。
【0030】
変調クロック制御回路60は、主走査方向に走査する1ライン内を、任意数の画素で構成するセグメントに分割し、複数のセグメントを形成する。そして、変調クロック制御回路60は、各セグメント間または各セグメント内での画像クロック周期を制御する。セグメント内の画素数は、画素数設定レジスタ62内の画素数設定値61によって設定される。各セグメント間での画素数は、同一数でも異なる値でもよい。
【0031】
ここで、変調クロック制御回路60の動作の詳細について図4を参照しながら説明する。図4はセグメントとセグメント内の画像クロック18の周期との関係を示すグラフである。
【0032】
変調クロック制御回路60は、ビーム検出センサ37から出力される書き出し基準となる信号であるビーム検出信号(BD信号)63が入力されると、最初のセグメント(セグメント0)に対する変調クロック制御信号53を生成し、変調クロック発生回路57に出力する。この変調クロック制御信号53を受けた変調クロック発生回路57は、初期周期設定レジスタ59に保持されている初期周期58(τvdo)の画像クロック65(図2の画像クロック16,17に相当)を出力する。
【0033】
次のセグメント(セグメント1)に対して、変調クロック制御回路60は、次のセグメント(セグメント1)に対する変調クロック制御信号53を生成し、変調クロック発生回路57に出力する。この変調クロック制御信号53を受けた変調クロック発生回路57は、補助画素周期54(Δτ)と初期周期58(τvdo)に基づいて次の(2)式で表される周期を有する変調クロック信号ΔT1を画像クロック65として生成する。
【0034】
ΔT1=τvdo+α・τref …(2)
ここで、αはセグメント1に対する変倍係数である。
【0035】
同様に、さらに次のセグメント(セグメント2)に対しては、変調クロック制御回路60は、さらに次のセグメント(セグメント2)に対する変調クロック制御信号53を変調クロック発生回路57に出力する。この変調クロック制御信号53を受けた変調クロック発生回路57は、補助画素周期54と初期周期27に基づいて次の(3)式で表される周期を有する変調クロック信号ΔT2を画像クロック18として生成する。
【0036】
ΔT2=τvdo+α・τref+β・τref …(3)
ここで、βはセグメント2に対する変倍係数である。
【0037】
セグメント2以降にさらにセグメントがある場合も、同様の手順で、そのセグメントに対する変調クロック信号が生成され、画像クロック65として出力される。
【0038】
以上のように、変調クロック制御回路60の制御により、1走査ライン内で複数の周期を有する画像クロック65が変調クロック発生回路57から出力されることになる。
【0039】
このように、本実施形態では、各レーザビームに関し、主走査ラインを複数のセグメントに分割し、セグメント毎に基準テーブルまたはサブテーブルの値に基づいて画像クロックの周波数を変化させることによって、画像クロックの周波数変調を行うので、カラー画像形成装置における色ずれ、位置ずれを軽減することができる。その結果、カラー画像形成装置において、高画質の画像の出力が可能になる。
【0040】
また、f−θレンズ34の特性に応じて、加減算、乗算、補正位置のシフト、レンズ中央を中心にした補正位置の倍率調整の4種類のデータ変換方法のいずれか1つまたはそれらを組み合わせて、第1ビームに対する基準テーブルに基づいて、第2ビームに対するサブテーブル(補正テーブル)を生成するので、補正に掛かる作業を簡略化することができる。
【0041】
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について図6および図7を参照しながら説明する。図6はマルチショットで製作されたf−θレンズの構成を模式的に示す図、図7は本発明の第2実施形態に係る周波数変調構成を示すロック図である。図7中、図1のブロックと同一の機能を有するブロックには、同一の符号を付し、その説明は省略する。
【0042】
一般に、ガラス系を材料とするレンズは精度の高いものを生成することが可能であるが、高価である。一方、プラスチック系を材料とするレンズは、ガラスに比べて精度が低下するが安価であるので、実用的である。よって、f−θレンズは、図6に示すように、通常、複数の型N−1〜N−8(マルチショット)で製作される場合が多い。マルチショットでf−θレンズを生成した場合、型の番号で大体のf-θレンズの特性を把握、管理することが可能である。本実施形態は、この利点を生かしたものである。
【0043】
本実施形態においては、図7に示すように、図6の型の番号(N−1〜N−8)のそれぞれに生じる補正係数が補正係数レジスタ18に格納されている。そして、補正係数レジスタ18に格納されている補正係数のうち、型の番号に相当する補正係数が補正係数選択手段19で選択され、選択された補正係数がレジスタ値生成手段15に入力される。これにより、第2ビームに対する補正テーブルを型に合わせて作成することを簡単に行うことができ、この補正テーブルを用いて画像クロック17が生成される。
【0044】
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態について図8を参照しながら説明する。図8は本発明の第3実施形態に係る周波数変調構成を示すロック図である。図8中、図1のブロックと同一の機能を有するブロックには、同一の符号を付し、その説明は省略する。
【0045】
型(マルチショット)に合わせて補正係数の選択を行う上記第2実施形態に対し、本実施形態では、第1ビームのf−θ特性に応じた補正を行うための基準テーブルを型の番号別に管理し、型の番号に応じた基準テーブルを選択する方法が用いられる。
【0046】
すなわち、本実施形態においては、図8に示すように、型毎の基準テーブルが基準テーブルレジスタ20に保持され、基準テーブル選択手段21で、型の番号から対応する基準テーブルが選択される。これにより、第1ビームのf−θ特性に応じた補正を簡素化して行うことができる。
【0047】
なお、上記第2、第3実施形態においては、マルチショットのレンズの型を利用したf−θレンズの特性に応じた画像クロックの補正の方法をそれぞれ述べたが、それぞれの方法を利用して補正するようにしても、非常に有効的な方法である。
【0048】
また、上記周波数変調デバイスを構成するブロックの全てを含む、その一部を含む構成、またはその周辺のブロックを含む構成を、ASICまたは他の集積回路などとして構成することは可能である。
【0049】
本発明の実施態様を以下に列挙する。
【0050】
[実施態様1] 光学系を介して照射された複数のレーザビームで走査される像担持体上のそれぞれの主走査ライン毎に画素単位で複数のセグメントに分割するセグメント分割手段と、前記主走査ライン毎に基準クロック周期と前記複数のセグメントにそれぞれ対応する変倍係数とに基づいて複数のセグメントにそれぞれ対応する補助クロック周期を算出する補助クロック算出手段と、前記主走査ライン毎に予め設定されている初期周期値と前記複数のセグメントにそれぞれ対応する補助クロック周期とに基づいて前記複数のセグメントにそれぞれ対応する画像クロックを生成する画像クロック生成手段とを有する周波数変調装置であって、前記複数のレーザビームのうち、1つのレーザビームに対する変倍係数として用いられる基準値を保持する基準値保持手段と、他のレーザビームに対応付けられた補正係数と前記基準値とに基づいて前記他のレーザビームに対する変倍係数として用いられる値を生成する変倍係数値生成手段とを備えることを特徴とする周波数変調装置。
【0051】
[実施態様2] 前記他のレーザビームの補正係数は、予め保持されていることを特徴とする実施態様1記載の周波数変調装置。
【0052】
[実施態様3] 複数の補正係数を格納する格納手段と、前記格納手段に格納されている複数の補正係数の中から前記他のレーザビームに対応する補正係数を選択する選択手段とを備えることを特徴とする実施態様1記載の周波数変調装置。
【0053】
[実施態様4] 前記保持手段には、複数の基準値が保持され、前記複数の基準値から、前記1つのレーザビームに対する変倍係数として用いられる基準値を選択することを特徴とする実施態様1記載の周波数変調装置。
【0054】
[実施態様5] 前記変倍係数値生成手段は、前記基準値に対して、前記補正係数に対応する所定値を加減算する方法、前記基準値に対して、前記補正係数に対応する所定値を乗算する方法、前記基準値を主走査位置方向に、左または右に補正係数に対応する所定値分シフトする方法、前記基準値に対して、前記光学系中央を中心として、補正位置方向に対して前記補正係数に対応する倍率調整を行う方法のいずれかまたはそれらの組み合わせによって、前記他のレーザビームに対する変倍係数として用いられる値を生成することを特徴とする実施態様1記載の周波数変調装置。
【0055】
[実施態様6] 請求項1記載の周波数変調装置が設けられていることを特徴とする画像形成装置。
【0056】
[実施態様7] 光学系を介して照射された複数のレーザビームで走査される像担持体上のそれぞれの主走査ライン毎に画素単位で複数のセグメントに分割するセグメント分割手段と、前記主走査ライン毎に基準クロック周期と前記複数のセグメントにそれぞれ対応する変倍係数とに基づいて複数のセグメントにそれぞれ対応する補助クロック周期を算出する補助クロック算出手段と、前記主走査ライン毎に予め設定されている初期周期値と前記複数のセグメントにそれぞれ対応する補助クロック周期とに基づいて前記複数のセグメントにそれぞれ対応する画像クロックを生成する画像クロック生成手段とを有する周波数変調装置の周波数変調方法であって、前記複数のレーザビームのうち、1つのレーザビームに対する変倍係数として用いられる基準値と、他のレーザビームに対応付けられた補正係数とに基づいて前記他のレーザビームに対する変倍係数として用いられる値を生成することを特徴とする周波数変調方法。
【0057】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、複数のレーザビームのうち、1つのレーザビームに対する変倍係数として用いられる基準値と、他のレーザビームに対応付けられた補正係数とに基づいて他のレーザビームに対する変倍係数として用いられる値を生成するので、複数のレーザビームに対する光学系の特性に応じた補正のために必要な作業を簡素化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る画像形成装置に設けられているマルチビーム光学走査ユニットの構成を模式的に示す図である。
【図2】図1のレーザ駆動回路31に供給される画像クロック信号を生成する周波数変調構成を示すロック図である。
【図3】図2の周波数変調デバイス11,13の構成を示すブロック図である。
【図4】セグメントとセグメント内の画像クロック18の周期との関係を示すグラフである。
【図5】レジスタ値生成手段15で用いられるデータ変換方法を説明するための図である。
【図6】マルチショットで製作されたf−θレンズの構成を模式的に示す図である。
【図7】本発明の第2実施形態に係る周波数変調構成を示すロック図である。
【図8】本発明の第3実施形態に係る周波数変調構成を示すロック図である。
【図9】従来のマルチビームレーザで構成される画像形成装置における周波数変調構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
10 基準クロック発生部
11,13 周波数変調デバイス
12,13 設定レジスタ
15 レジスタ値生成手段
18 補正係数レジスタ
19 補正係数選択手段
20 基準テーブルレジスタ
21 基準テーブル選択手段
31 レーザ駆動回路
34 f−θレンズ
36 感光ドラム
37 ビーム検出センサ
38 レーザユニット
51 変倍係数設定レジスタ
55 補助画素発生回路
57 変調クロック発生回路
59 初期周期設定レジスタ
60 変調クロック制御回路
62 画素数設定レジスタ

Claims (1)

  1. 光学系を介して照射された複数のレーザビームで走査される像担持体上のそれぞれの主走査ライン毎に画素単位で複数のセグメントに分割するセグメント分割手段と、前記主走査ライン毎に基準クロック周期と前記複数のセグメントにそれぞれ対応する変倍係数とに基づいて複数のセグメントにそれぞれ対応する補助クロック周期を算出する補助クロック算出手段と、前記主走査ライン毎に予め設定されている初期周期値と前記複数のセグメントにそれぞれ対応する補助クロック周期とに基づいて前記複数のセグメントにそれぞれ対応する画像クロックを生成する画像クロック生成手段とを有する周波数変調装置であって、
    前記複数のレーザビームのうち、1つのレーザビームに対する変倍係数として用いられる基準値を保持する基準値保持手段と、他のレーザビームに対応付けられた補正係数と前記基準値とに基づいて前記他のレーザビームに対する変倍係数として用いられる値を生成する変倍係数値生成手段とを備えることを特徴とする周波数変調装置。
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