JP4174258B2 - 記録再生装置及び方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、記録再生装置及び方法に関し、特に、ディスク状記録媒体を利用して情報の書き換え、読み出しが可能な記録再生装置及び方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、情報の書き換え、読み出しが可能なディスク状記録媒体の高密度化、大容量化が急速に進展している。このようなディスク状記録媒体は、コンピュータとの親和性に優れ、マルチメディア社会の中核を担う基盤メディアとしてさらなる発展が期待されている。ディスク状記録媒体が取り扱う信号は多岐に渡り、多チャンネル音声信号はもちろんのこと、多画素、高品位な静止画像や高精細動画像を多量に記憶することが可能である。そして、可搬容易性、取扱容易性、少スペース性、及び検索即応性といった大幅なる機能向上を果たしたディスク状記録媒体の情報記録再生装置が提案されている。
【0003】
従来、ディスク状記録媒体の記録再生装置は、記録再生の信頼性を高めるために、当該媒体への記録或いは当該媒体の再生に先立って試行記録(テスト記録)又は試行再生(テスト再生)を行い、記録や再生の諸条件が最良になるように各種パラメータを最適に設定し、しかる後に実際の記録又は再生を行うアルゴリズムを有している。
【0004】
ここで、試行記録時又は試行再生時には、記録・再生による復号時のエラー発生数を最小にすることを目的として上述の各種パラメータを最適化する。そして、ディスク状記録媒体に何らかの不具合が起きてしまい、記録・再生の品位を一定レベル以上に保てない事態が発生すると、当該ディスク状記録媒体を装置から排出し、同時に“記録不能“もしくは”再生不能”といった異常発生メッセージをユーザに通知するようになっていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の情報記録再生装置では、当該装置及びディスク状記録媒体の少なくとも一方で何らかの不具合が発生した場合は、異常発生メッセージが突然通知されると共に、ディスク状記録媒体への情報の読み書きが禁止される事態に陥る可能性がある。換言すれば、ユーザ側にとって貴重な情報記録の機会を不意に逸するという問題だけでなく、これまで記録した貴重な情報が再生不能といった障害に予告無く直面してしまうという危険性も孕んでいる。こうした障害は、装置もしくはディスク状記録媒体に不具合が発生して初めて、ユーザがそれらの対処を取らざるを得ないのが実情である。
【0006】
また、こうしたディスク状記録媒体の品質は、市場規模の拡大に伴ってメーカー間の特性の違いや絶え間ない品質改良による製造ロット間での特性個体差により大きく異なる傾向にある。
【0007】
一方、ユーザ側も、その使途に応じてディスク状記録媒体に求める品質が多様化している。例えば、記録・再生を繰り返し行ったときの耐久性が高いものを望む場合もあれば、環境温度変化の激しい状況下で使うのに好適なものを望む場合もある。ところが、ユーザが新規にディスク状記録媒体を購入する際、上述のニーズを満足するための尺度を得ることができないのが実情である。
【0008】
さらに、実際に使用中のディスク状記録媒体に対して記録・再生を何度も繰り返したり、悪条件の場所に放置してしまったりした場合には、ユーザが当該ディスク状記録媒体の特性変化を懸念してもそれを検知する術がない。
【0009】
図22は、ディスク状記録媒体の特性変化を模式的に示す図である。
【0010】
図22において、縦軸は記録再生のエラーレートを表し、横軸は再生レーザーパワー(mW)を表している。縦軸のエラーレートは、再生データにおける復号時のエラー発生個数をデータ総数で除算したものであり、数値が少ないほどエラー発生頻度が少なく、記録再生機能の高性能、高信頼性を示すものである。ここで、同図中aは、あるディスク状記録媒体の使用開始当初の特性例を示す。縦軸のエラーレートにおいて、再生系誤り訂正処理によって復号可能限界となる所定値を設定し、この所定値以下を満たすエラーレートを確保できる再生レーザーパワーの範囲を再生パワーマージンと称している。図中のaにおける再生パワーマージンは、Pr2〜Pr1(mW)の範囲であることを示す。ここで、エラーレートが最下点となるところが、最適再生レーザーパワーとなる。
【0011】
このaなる特性を有していたディスク状記録媒体が、所定期間の使用によって、特性が図中bのような経時変化をしたとする。この場合、再生レーザーパワーがPr0(mW)時のエラーレートが、使用開始当初の特性例aと変わらないものの再生パワーマージンが狭化していることがわかる。すなわち、実使用においては、Pr0なる再生レーザーパワーを適用すれば初期状態aと同等のエラーレートを有する。しかしながら、再生パワーマージンが狭い為、環境温度の急激な変化などを補正しきれないと、復号時エラー発生という信頼性低下に陥ってしまう。
【0012】
一方、媒質の特性がaからcのような経時変化をした場合は、エラーレート、再生パワーマージンが共に悪化し、このまま経時変化が進めば、この媒体を使用し続けることができなくなることを示唆している。
【0013】
そこで、本発明は、上記問題を解消するために成されたもので、記録媒体のメーカー間や製造ロット間等による個体差に影響されることなく、品質変化を監視して一定レベルの品質維持が可能な有効期限を予測してユーザに通知することができる記録再生装置及び方法を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載の記録再生装置は、情報信号を記録再生する記録再生装置であって、ディスク状記録媒体に対してレーザビームを照射して前記情報信号を記録再生する記録再生手段と、前記ディスク状記録媒体に対する前記情報信号の記録動作または再生動作に伴って、前記ディスク状記録媒体の特性を診断する診断手段と、前記診断手段による過去の診断結果を示す診断履歴情報を前記ディスク状記録媒体より再生し、前記再生された診断履歴情報と前記診断手段により得られた診断結果とに基づいて前記ディスク状記録媒体の特性が所定のレベルに達する時期を予測する予測手段と、前記予測手段により予測された時期を示す情報を表示装置に表示する表示手段と、前記診断手段により得られた診断結果を診断履歴情報として当該記録再生装置の固有IDと共に前記ディスク状記録媒体に記録させる制御手段とを備え、前記予測手段は、当該記録再生装置の固有IDと一致した固有IDの前記診断履歴情報と前記診断結果とに基づいて前記予測を行うことを特徴とする。
【0017】
請求項2記載の記録再生装置は、請求項1記載の記録再生装置において、前記予測手段は、前記ディスク状記録媒体の使用可能な限界時期を予測することを特徴とする。
【0028】
上記目的を達成するために、請求項9記載の記録再生方法は、情報信号を記録再生する記録再生装置の記録再生方法であって、ディスク状記録媒体に対してレーザビームを照射して前記情報信号を記録再生する記録再生工程と、前記ディスク状記録媒体に対する前記情報信号の記録動作または再生動作に伴って、前記ディスク状記録媒体の特性を診断する診断工程と、前記診断工程における過去の診断結果を示す診断履歴情報を前記ディスク状記録媒体より再生し、前記再生された診断履歴情報と前記診断工程にて得られた診断結果とに基づいて前記ディスク状記録媒体の特性が所定のレベルに達する時期を予測する予測工程と、前記予測工程にて予測された時期を示す情報を表示装置に表示する表示工程と、前記診断工程にて得られた診断結果を診断履歴情報として当該記録再生装置の固有IDと共に前記ディスク状記録媒体に記録させる制御工程とを備え、前記予測工程は、当該記録再生装置の固有IDと一致した固有IDの前記診断履歴情報と前記診断結果とに基づいて前記予測を行うことを特徴とする
【0044】
【本発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
【0045】
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る情報記録再生装置の全体構成を示すブロック図である。
【0046】
<記録再生装置200の全体構成及び一連の動作>
本発明の第1の実施の形態に係る情報記録再生装置は、図1に示す記録再生装置200から成る。記録再生装置200は、ディスク状記録媒体201(以下、単に「ディスク」という。)と、光ピックアップ202と、スピンドルモータ(SM)203と、トラバースモータ(TM)204と、サーボDSP(Digital Signal Processor)205と、磁気ヘッド206と、記録処理部207と、再生処理部208と、診断処理部209と、表示部210と、ディスクID検出部211と、システムコントローラ212と、メモリ213と、GUI(Graphical User Interface)214とによって構成される。
【0047】
上述した記録再生装置200において、まず、メモリ213は、不図示のデータバスを介して機能ブロック毎にタイム・シェアリングして使用されるメモリ空間であり、不揮発性RAM(Random Access Memory)機能を備えるメモリ群から成る。また、メモリ213は、システムコントローラ212により制御及び管理される。
【0048】
システムコントローラ212は、GUI214を介してユーザ指定コマンドを受信したり、所定のプログラムを実行することにより、記録再生装置200全体を統括制御する。GUI214は、ユーザと記録再生装置200とのインタフェースであり、ユーザからのキー操作等に基づいてシステムコントローラ212にユーザ指定コマンドを指示する機能を有する。
【0049】
光ピックアップ202は、不図示の光学カップリング群、レーザーダイオード、アクチュエータ、及び受光素子等から成り、ディスク201へのレーザ光照射や情報検出を行う。この情報検出は、ディスク201からの反射光量差を検出し、再生電気信号を取得することにより行われる。
【0050】
サーボDSP205は、ディスク201の駆動全般をコントロールするプロセッサであり、トラバースモータ204(TM)を駆動制御することによって、光ピックアップ202や磁気ヘッド206がディスク201の所定アドレス上に位置するように制御を行う。また、光ピックアップ202内のアクチュエータを制御することによって、フォーカス制御及びラッキング制御を行う。また、スピンドルモータ203(SM)によって、ディスク201が所定の回転数で回転するように駆動制御を行う。
【0051】
再生処理部208は、光ピックアップ202より得られた再生信号をマトリックス演算し、所定信号振幅に増幅した後、ディジタル化して再生PLL(Phase Locked Loop)によるクロック成分抽出、波形等化、及び復号処理といった一連の再生処理動作を行う。ディスクID検出部211は、ディスク201の固有の管理番号(以下、「ディスクID」という。)を読み取って、システムコントローラ212にディスクID情報として送信する。記録処理部207は、ディスク201に記録するデータを記録フォーマットに準ずるように、ブロック化、同期信号付加、パリティ付加、及び変調等の一連の記録処理を行い、磁気ヘッド206によって、ディスク201に磁界変調記録を行う。
【0052】
診断処理部209は、再生処理部208より得られる再生信号及びシステムコントローラ212より得られる信号に基づいて、再生信号の特性を診断する機能を有する。表示部210は、GUI214と連動しており、記録再生装置200の各種情報のモニタリング、ユーザ指定コマンドのエントリー、及び再生映像モニタリング等の機能を有する。
【0053】
<診断処理部209の具体的構成及び一連の動作>
図2は、図1における診断処理部209の内部構成を示すブロック図である。
【0054】
図2において、診断処理部209は、後述する記録パワー診断処理101、再生パワー診断処理102、欠陥処理103、チルト診断処理104、診断履歴管理105、特性変化予測106、及び表示情報生成107を含む処理機能を有する。診断処理部209の各処理機能の動作を説明する。
【0055】
<記録パワー診断処理101の動作>
図3、図4、及び図5を参照して記録パワー診断処理101の動作を説明する。
【0056】
図3は、図2における記録パワー診断処理101の動作処理を示すフローチャートである。
【0057】
ステップS801:ユーザ領域への記録可否判定
記録パワー診断にあたり、ディスク201上のユーザ領域への記録可否を判定する。ユーザ領域への記録が許可されているときは(ステップS801でYES)、ステップS802へ進み、目標アドレスにシークしてユーザ領域に試行録再を実施する。一方、ユーザ領域への記録が禁止されているときは(ステップS801でNO)、ディスク201上の所定位置(例えば、最内周もしくは最外周の一部)に設けられているテスト領域にシークして試行録再を実施する。
【0058】
ステップS802、S803:目標アドレスにシーク、テスト領域にシーク
診断を実施するディスク位置にシークする。
【0059】
ステップS804:初期値設定
記録レーザーパワー、再生レーザーパワー、及びフォーカスオフセットやトラッキングオフセットといったサーボ系パラメータの初期値を設定する。初期値の設定には、予めディスク201に記録されたディスク管理情報に含まれている推奨値に所定の比率を与えて算出する方法を用いてもよく、実際に試行録再を行って最適値を求める方法を用いてもよい。
【0060】
ステップS805:記録パワーを段階的に切り換えてディスクに記録
図4は、図3のステップS805における記録パワーの段階的切り換えを示す図であり、(a)は記録データ量の特性図、(b)はディスクへの記録方法を示す図である。
【0061】
図4(a)において、横軸は記録時間tを表し、縦軸は記録パワーを表している。同図に示すように、最低記録パワーPW1から最高記録パワーPW9まで9段階に記録パワーを切り換えて所定のデータをディスク201に記録する。各記録パワーにより記録する期間tは、エラーレートを計測するために十分な期間とする。
【0062】
ディスク201へのデータの記録に際しては、実際の使用状況に出来るだけ近い条件を再現する為、図4(b)に示すように、ディスク201上の中央トラックN、中央トラックNの内周側に隣接する隣接トラックN−1、及び中央トラックNの外周側に隣接する隣接トラックN+1の順に3トラック分を記録する。こうすることで、中央トラックNに対して、隣接トラックN−1とN+1からのクロスライトの影響を踏まえた試行録再データを得ることができる。
【0063】
ステップS806:試行記録データを再生
ステップS805で記録されたデータにおいて、3トラック分記録したうちの中央トラックNについてステップS804で設定された再生パワーで再生する。
【0064】
ステップS807:記録パワー診断
記録パワー診断動作による特性の変化を図5(a)に示す。図5(a)は、図3のステップS806までに得られた記録パワーの依存特性であり、縦軸はビットエラーレートを表し、横軸は記録レーザーパワーを表している。縦軸のB1は、記録レーザーパワーの最適値:Z1におけるエラーレート最良点である。また、縦軸のA1は、記録再生のエラー訂正処理によって十分に訂正可能なエラーレート所定値である。このエラーレート所定値A1を得ることができる記録パワーの上限値をX1、下限値をY1とすると、記録パワーマージン(WRITE POWER MARGIN)は、
WRITE POWER MARGIN=(X1−Y1)×100/Z1(%)となる。
【0065】
記録パワー診断処理101では、上記動作フローから得られた最適記録パワーZ1、最良エラーレートB1、及び記録パワーマージン(WRITE POWER MARGIN)を診断履歴管理105へ出力する。
【0066】
<再生パワー診断処理102の動作>
上記図5(b)及び図6を用いて再生パワー診断処理102の動作を説明する。
【0067】
図6は、図2における再生パワー診断処理102の動作処理を示すフローチャートである。
【0068】
ステップS901:目標アドレスにシーク
診断を実施するディスク位置(目標アドレス)にシークする。
【0069】
ステップS902:記録再生パラメータの初期値設定
記録レーザーパワー、再生レーザーパワー、及びフォーカスオフセットやトラッキングオフセットといったサーボ系パラメータの初期値を設定する。初期値の設定には、予めディスク管理情報に記録されている推奨値に所定の比率を与えて算出する方法を用いてもよく、実際に試行録再を行う方法を用いてもよい。
【0070】
ステップS903:ユーザデータで診断判定(診断対象データの選択)
再生パワー診断にあたり、ディスク上のユーザ領域に既記録済みのユーザデータがあるときは、これを用いて診断する。すなわち、ディスク201上のユーザ領域に既記録済みのユーザデータがあるか否かを判定し、既記録済みのユーザデータがあるときは(ステップS903でYES)、ステップS905ヘ進む一方、既記録済みのユーザデータが無いときは(ステップS903でNO)、ステップS904へ進み、所定の記録データを記録試行する。
【0071】
ステップS904:最適記録パワーでディスクに記録
ステップS903において、ユーザ領域に既記録済みのユーザデータが無いときは、ステップS902で設定された記録パワーで所定の記録データを記録する。この際、上記記録パワー診断で詳述したとおり3トラック記録を行い、中央トラックNを着目する。
【0072】
ステップS905:再生パワーを段階的に切り換えてディスクを再生
ユーザ領域に既記録済みのユーザデータがあるときは、当該ユーザデータについて再生パワーを複数段階切り換えて再生試行する。既記録済みのユーザデータが無いときは、ステップS904で記録された記録データを用い、当該記録データにおける中央トラックNについて再生パワーを複数段階切り換えて再生試行する。
【0073】
ステップS906:再生パワー診断
再生パワー診断動作による特性の変化を図5(b)に示す。図5(b)は、図6のステップS905までに得られた再生パワーの依存特性であり、縦軸はビットエラーレートを表し、横軸は再生レーザーパワーを表している。縦軸のB2は、再生レーザーパワーの最適値:Z2におけるエラーレート最良点である。また、縦軸のA2は、記録再生のエラー訂正処理によって十分に訂正可能なエラーレート所定値である。このエラーレート所定値A2を得ることができる再生パワーの上限値をX2、下限値をY2とすると、再生パワーマージン(READ POWER MARGIN)は、
READ POWER MARGIN=(X2−Y2)×100/Z2(%)となる。
【0074】
再生パワー診断処理102では、上記動作フローから得られた最適再生パワーZ2、最良エラーレートB2、及び再生パワーマージン(READ POWER MARGIN)を診断履歴管理105へ出力する。
【0075】
<欠陥診断103の具体的構成及び動作>
図7、図8を用いて欠陥診断103の動作を説明する。
【0076】
図7は、図2における欠陥診断103の動作処理を示すフローチャートである。
【0077】
ステップS1101:目標アドレスにシーク
診断を実施するディスク位置(目標アドレス)にシークする。
【0078】
ステップS1102:欠陥検出
図8は、図7のステップS1102の欠陥検出による動作を示す図であり、(a)は機能ブロック図、(b)は動作図である。
【0079】
図8(a)において、欠陥検出部は、ピークホールド401と、オフセット設定402と、比較手段403と、アドレス管理404とで構成されている。図8(b)において、縦軸は光量ゼロを基準レベルにしたときの反射光量を表し、横軸は入力信号の時間推移を表している。図8(a)及び図8(b)を用いて動作説明を行う。
【0080】
図8(a)及び図8(b)において、入力信号▲1▼は光ピックアップ202からの反射光量を表す受光素子出力の和信号であり、ディスク201上に何らかの欠陥がある場合、当該個所において反射光量が低下する。入力信号▲1▼に対して、これをピークホールド401で最大値ホールドし、所定のオフセット量δを与えて比較レベル▲2▼を設定する。比較手段403では、入力信号▲1▼と比較レベル▲2▼とを比較し、入力信号▲1▼が比較レベル▲2▼を下回ったとき、欠陥検知信号▲3▼を出力する。アドレス管理404は、欠陥検知信号▲3▼を検出したディスク201上のアドレス情報を取得する。また、欠陥総数を取得する。
【0081】
ステップS1103:欠陥診断出力
ステップS1102で得られた欠陥個所のアドレス情報及び欠陥総数を診断履歴管理105へ出力した後、本処理を終了する。
【0082】
以上説明したように、ディスク201上の欠陥については、情報記録の有無に関わらず検出可能である。通常は、ディスク201に記録されたディスク管理情報に欠陥個所のアドレス情報が含まれているので、これらを参照の上欠陥診断を効率的に行う。
【0083】
<チルト診断104の具体的構成及び動作>
図9、図10を用いてチルト診断104の動作を説明する。
【0084】
図9は、図2におけるチルト診断104の動作処理を示すフローチャートである。
【0085】
ステップS1001:目標アドレスにシーク
診断を実施するディスク位置(目標アドレス)にシークする。
【0086】
ステップS1003:チルト検出
図10は、ディスク反射光量を監視するチルト検出部の構成を示す構成図である。
【0087】
図10において、チルト検出部は、光ピックアップ501と、レーザーダイオード502と、受光素子503a、503bと、I/V変換器504a、504bと、差分検出器505と、ディスク506a(ディスク506b)とで構成されている。図10を用いて動作説明を行う。
【0088】
図10において、光ピックアップ501上のレーザーダイオード502よりディスク506a面上に光が照射され、その反射光が受光素子503a、503bに入射される。受光素子503a、503bは入射光量を光電流に変換する。I/V変換器504a、504bは入力された光電流を電圧信号に変換する。差分検出器505は、受光素子503a、503bの出力差を差分演算する。
【0089】
ディスク506aに反りが無い場合、すなわち対物レンズの光軸とディスク面とが垂直である場合は、光路経路は507aをたどり、ディスク506aからの反射光は受光素子503a、503bに均等に入射される。したがって、差分検出器505の出力値はゼロとなる。
【0090】
一方、ディスク506aに反りがある場合(ディスク506b)、すなわち対物レンズの光軸とディスク面とが傾いている場合は、光路経路は、例えば507bをたどり、ディスク506bからの反射光は受光素子503a、503bに不均等に入射される。したがって、差分検出器505によって、ディスクの反りの方向並びに反り量に比例した信号成分を得ることができる。これにより、チルトの方向と量とが得られる。
【0091】
ステップS1003:チルト診断出力
ステップS1002で得られたチルトの方向と量とを、ディスク201上の該当アドレス情報と共に診断履歴管理105へ出力した後、本処理を終了する。
【0092】
<診断履歴管理105の具体的構成>
図11は、図2における診断履歴管理105の具体的な構成を示す図である。
【0093】
図11において、診断履歴管理105には、ディスクID別に、ディスク201の診断履歴情報が保存される。診断項目としては、反り(Tilt)、欠陥(Defect)、エラーレート(Error Rate)、記録パワーマージン(Write Power Margin)、及び再生パワーマージン(Read Power Margin)がある。各診断項目における診断結果が、診断日時(Date1、Date2、・・・、DateN)、ディスクアドレスと共に診断履歴情報として保存される。
【0094】
<特性変化予測106の動作>
図12、図13を用いて特性変化予測106の動作を説明する。
【0095】
図12は、図2における特性変化予測106の動作を示す図であり、(a)は記録パワーマージンの診断履歴情報に基づく将来の媒体特性変化予測を示し、(b)は欠陥診断の履歴情報に基づく将来の媒体特性変化予測を示す。
【0096】
図12(a)において、記録パワーマージンは、時刻t0時にM2(%)なる値を備えていたが、経時変化によって時刻t1以降低下し続けている。そこで、ディスク201の実使用における必要最低限度の記録パワーマージンをM1(%)とし、記録パワーマージンM2からM1に至るまでの経時変化量を、例えば一次曲線(一次関数)で近似する。そして、記録パワーマージンの最低限度M1に到達する時刻t2を予測結果として出力する。なお、記録パワーマージンの経時変化量は、少なくとも一次曲線以上で近似曲線化してもよい。
【0097】
図12(b)において、ディスク201上に欠陥がある場合、当該個所は極端にエラーレートが悪化するので、記録再生の実使用に耐えない。しかしながら、こうした欠陥は、時間経過と共に徐々に変化するものではなく、外部からの衝撃等がなければ将来に渡っても現状値を維持し続けるものである。図12(b)では、使用当初の時刻t3において、D1(%)なる値の欠陥があったが、時刻t4に至るまでに何らかの衝撃を受けてD2(%)なる値まで増加した。しかし、時刻t5に至ってもなおD2(%)を維持している。このように、欠陥に関しては、過去の履歴に基づく現状値をそのままユーザに通知するように対処する。
【0098】
図13は、図2における特性変化予測106の動作処理を示すフローチャートである。
【0099】
ステップS1501:診断履歴情報抽出
診断履歴管理105より診断項目別に診断履歴情報を抽出する。
【0100】
ステップS1502:基準値判定
ステップS1501で抽出された診断履歴情報より最新の診断結果がディスク201の記録再生の基本特性を維持するのに必要最低限のレベル(所定レベル)をクリアしているか否かを判定する。この結果、必要最低限のレベルをクリアしている、すなわちディスク201が記録再生できるレベルにあると判断されたときは(ステップS1502でYES)、ステップS1503へ進む一方、記録再生できるレベルに無いと判断されたときは(ステップS1501でNO)、ステップS1507へ進み、ユーザに警告表示を行って(ステップS1507)、本処理を終了する。
【0101】
ステップS1503:経時変化量算出
診断履歴情報より経時変化量、ディスク201の特性の経時相対変化量を抽出する。
【0102】
ステップS1504:診断項目判別
診断項目に欠陥があったときは(ステップS1504でYES)、ステップS1506を経由して最新の欠陥情報をそのまま表示情報生成107へ出力する一方、診断項目に欠陥がなかったときは(ステップS1504でNO)、ステップS1505へ進む。
【0103】
ステップS1505:基準値オーバー予測
ステップS1501における診断履歴情報、ステップS1503におけるディスク201の経時相対変化量により基準値をオーバーする臨界値を近似的に予測し、現状の使用頻度に基づいて実使用可能限界時期を表示情報生成107へ出力する。なお、上記予測に際しては、当該ディスク201を過去の履歴と同等の使用頻度で使うことを前提として計算している。
【0104】
<表示情報生成107の動作>
図14、図15を用いて表示情報生成107の動作を説明する。
【0105】
図14は、図2の表示情報生成107によるレーダーチャートを用いた診断履歴情報を示す図であり、(a)は絶対レベルの表示例、(b)は診断履歴情報の経時相対変化量を示す表示例である。
【0106】
図14(a)及び図14(b)では、診断項目として最良エラーレート、レーザーパワーマージン、チルト(反り)、及び欠陥(キズ)の4項目を例示している。図中の矢印は、外側に行くほど特性が良好であることを示し、例えば、最良エラーレート、レーザーパワーマージン、チルト、欠陥が小さいほど矢印外側方向にプロットされる。
【0107】
図14(a)では、欠陥、チルトは太線で示す基準レベルに対して同等であり、最良エラーレートは基準値より良好、レーザーパワーマージンは基準値以下というように診断結果の可否を基準レベルと比較することができる。
【0108】
図14(b)では、使用開始当初の診断結果が太線で示され、それに対する現在の診断結果をプロットしたものである。この例では、最良エラーレート、チルト、レーザーパワーマージンは、使用開始当初と変わらない特性を有しているが、欠陥が増えていることが確認できる。このように視覚的にわかりやすいチャートを駆使する表示手法はもちろんのこと、得点のように数字で表示することも可能である。
【0109】
図15は、図2の表示情報生成107による特性変化予測結果の表示情報生成例を示す図である。この例では、診断項目それぞれに対して、初期状態からの経時相対変化量を表示し、劣化が発生した項目を全て勘案してディスク媒体トータルの使用限度を予測表示するものである。
【0110】
<記録再生装置200の一連の診断動作>
診断処理部209の具体的な構成ならびに一連の動作を詳述したが、ここで診断処理部209の動作を踏まえた記録再生装置200の一連の診断動作について、図16に示すフローチャートを用いて説明する。
【0111】
図16は、図1の記録再生装置200の診断動作処理を示すフローチャートである。
【0112】
ステップS701、S702:ディスクID検出
ディスク201に予め記録されているディスク管理情報等よりディスク201固有のディスクIDを検出する(ステップS701)。ディスクIDを検出したときはステップS703へ進む一方、ディスクIDを検出できなかったときは、ステップS711へ進む。
【0113】
ステップS711:ディスクID生成
ディスクIDが検出できず、ディスクIDが無いディスク201については、別途ディスクIDを生成して当該ディスク201に記録し、ステップS706へ進む。
【0114】
ステップS703〜S705:履歴情報参照
検出されたディスクIDに基づいて装置200内部のメモリ213より診断履歴情報を参照し(ステップS703)、診断履歴情報がないときはステップS706へ進む一方、診断履歴情報があるときは、診断履歴情報を読み出して(ステップS705)、ステップS706へ進む。
【0115】
ステップS706、S707:診断実施
診断履歴情報の各項目別にディスク201の診断を実施し(ステップS706)、診断が実施できないときはステップS708へ進む一方、診断が実施できるときはディスク診断を実施して(ステップS707)、ステップS708へ進む。これにより、通常のユーザ使用動作において計測可能な診断結果を蓄積することはもちろん、別途、ユーザがディスク201全体の特性を一括診断するモードを選択することによっても、もれなく当該ディスク201の特性の詳細を得ることが可能である。
【0116】
ステップS708〜S710:診断予測、結果表示
実施された診断結果又はこれまでの診断履歴情報よりディスク201の特性変化予測が可能であるときは(ステップS708でYES)、診断結果又は診断履歴情報に基づいて特性変化予測を実施して近似出力し、その出力結果を表示する一方、特性変化が予測できないときは(ステップS708でNO)、これまでの診断履歴情報及び診断結果の少なくとも一方を表示して本処理を終了する。
【0117】
上記第1の実施の形態によれば、診断処理部209において、ディスク診断を実施してディスク201の特性を診断履歴情報としてメモリ213に保存し、当該診断履歴情報に基づいてディスク201の特性変化予測を行い、その結果を表示してユーザに通知するので、ディスク状記録媒体の品質変化を監視し、記録再生を維持できる一定レベルの品質を維持する有効期限を予測してユーザに通知することができる。
【0118】
また、上記第1の実施の形態によれば、ディスク状記録媒体の特性といった信頼性の経時変化を絶えず監視することができる。さらに、ユーザにおいては、ディスク状記録媒体の新規購入時の選択に際して有効な情報を得られるばかりでなく、経時変化したディスク状記録媒体の特性変化状況、使用可否の指針を得ることができる。
【0119】
(第2の実施の形態)
図17は、本発明の第2の実施の形態に係る記録再生装置の全体構成を示すブロック図である。
【0120】
本第2の実施の形態では、診断処理部209において、図17に示したように、システムコントローラ212から媒体(ディスク201)周囲の温度情報1801を得ることによって、媒体の温度依存性を監視して特性変化予測を行うものである。
【0121】
温度検出の具体的方法としては、赤外線センサや温度センサ等を用いて媒体周囲の環境温度(例えば、媒体の表面温度等)を測定するものとする。上記第1の実施の形態では、媒体の経時特性変化を診断するものであったのに対し、本第2の実施の形態では、実使用環境における温度変化に応じて媒体の特性がどのように変化するかを掌握できるようにしたものである。
【0122】
本第2の実施の形態に基づく記録再生装置200の診断動作について、図18に示すフローチャートを用いて説明する。
【0123】
ステップS2001、S2002:ディスクID検出
ディスク201に予め記録されているディスク管理情報等よりディスク固有のディスクIDを検出する(ステップS2001)。ディスクIDを検出したときはステップ2003へ進む一方、ディスクIDを検出できなかったときは、ステップS2011へ進む。
【0124】
ステップS2011:ディスクID生成
ディスクIDが検出できず、ディスクIDが無いディスク201については、別途ディスクIDを生成して当該ディスク201に記録し、ステップS2006へ進む。
【0125】
ステップS2003〜S2005:履歴情報参照
検出されたディスクIDに基づいて装置200内部のメモリ213より診断履歴情報を参照し(ステップS2003)、診断履歴情報がないときはステップS2006へ進む一方、診断履歴情報があるときは、診断履歴情報を読み出して(ステップS2005)、ステップS2006へ進む。
【0126】
ステップS2006〜S2007:環境温度変化を監視
装置200内部の不図示の温度センサによって、ディスク201の環境温度を取得する。そして、予め設定した所定温度差以上の変動があるときは(ステップS2006でYES)、ディスク201のディスク診断(特性診断)を実施する(ステップS2007)。
【0127】
ステップS2008、S2009:診断実施
診断履歴情報の各項目別にディスク201の診断を実施し(ステップS2008)、診断が実施できないときはステップS2010へ進む一方、診断が実施できるときはディスク診断を実施して(ステップS2009)、ステップS2010へ進む。これにより、通常のユーザ使用動作において計測可能な診断結果を蓄積することはもちろん、別途、ユーザがディスク201全体の特性を一括診断するモードを選択することによっても、もれなく当該ディスク201の特性の詳細を得ることが可能である。診断の履歴は、図19に示すように、媒体の環境温度依存性に基づく診断履歴情報として管理される。
【0128】
ステップS2010〜S2012:診断予測、結果表示
実施された診断結果又はこれまでの診断履歴情報よりディスク201の特性変化予測が可能であるときは(ステップS2010でYES)、診断結果又は診断履歴情報に基づいて特性変化予測を実施して近似出力し、その出力結果を表示する一方、特性変化が予測できないときは(ステップS2010でNO)、これまでの診断履歴情報及び診断結果の少なくとも一方を表示して本処理を終了する。
【0129】
上記第2の実施の形態によれば、ディスク診断を実施し、診断履歴情報及び媒体の環境温度変化に基づいて特性変化予測を行うので、ディスク状記録媒体の品質変化を監視し、記録再生を維持できる一定レベルの品質を維持する有効期限を主に環境温度変化に基づいて予測してユーザに通知することができる。
【0130】
また、ディスク状記録媒体の用途によっては、モバイル環境下での使用も考えられる。こうしたモバイル機器は、通常、小型化・密閉化されているので機器内部の温度上昇が著しい環境下におかれる。本発明では、過酷な使用環境下におかれる媒体の特性変化の履歴を、温度変化を監視することによって診断実行する機能を有する。これにより、ユーザはディスク状記録媒体の使途に応じて特性変化状況、使用可否の指針を得ることができる。
【0131】
(第3の実施の形態)
図20は、本発明の第3の実施の形態に係る記録再生装置の診断動作処理を示すフローチャートである。
【0132】
本第3の実施の形態では、これまで詳述したような一連の診断履歴情報、特性変化予測結果を媒体(ディスク201)の一部に記録保存して診断履歴情報を管理・運用するものである。
【0133】
上記第1、第2の実施の形態では、異なる機器(記録再生装置200)間で媒体を使用する場合、過去の診断履歴情報が反映されず、また、診断履歴情報が特定使用機種に限った特性に留まるものであった。すなわち、機器と媒体との相性まで診断することができないものであった。本第3の実施の形態では、機器間の個体差と媒体間の個体差との相性を踏まえて媒体の経時特性変化を掌握し、異なる機器間においても診断履歴情報を照会し、共有できるようにしたものである。
【0134】
本第3の実施の形態に基づく記録再生装置200の診断動作について、図20に示すフローチャートを用いて説明する。
【0135】
ステップS2101:媒体から診断履歴情報読み出し
ディスク201に予め記録されているディスク管理情報等を参照し、当該ディスク201に診断履歴情報が記録されているときは、当該診断履歴情報を読み出す。
【0136】
ステップS2102:媒体と機器固体番号照会
ディスク201固有のディスクIDをディスクID検出部211によりディスク201から読み取り、使用機器固体番号と共に、診断履歴情報を参照する。読み出した診断履歴情報が、当該使用機器固体番号と異なるときは、以降の診断動作、診断結果を前情報と独立して保存する。診断履歴情報が使用機器固体番号と一致しているときは、上記第1の実施の形態と同様の動作手順を行う。
【0137】
ステップS2103:目標アドレスにシーク
診断を実施するディスク位置(目標アドレス)にシークする。
【0138】
ステップS2104:記録再生パラメータの初期値設定
記録レーザーパワー、再生レーザーパワー、及びフォーカスオフセットやトラッキングオフセットといったサーボ系パラメータの初期値を設定する。初期値の設定には、予めディスク管理情報に記録されている推奨値に所定の比率を与えて算出する方法を用いてもよく、実際に試行録再を行う方法を用いてもよい。
【0139】
ステップS2105:診断実施、結果表示
各項目別に診断を実施する。通常のユーザ使用動作において計測可能な診断結果を蓄積することはもちろん、別途、ユーザがディスク全体の特性を一括診断するモードを選択することによって、もれなく、当該ディスクの特性の詳細を得ることが可能である。
【0140】
診断結果の表示リクエストがあった場合、各診断項目における機器間の違いによる特性差も表示する。また、これまでの診断履歴情報から、ディスクの特性変化予測が可能であれば、近似出力する。特性変化が予測できない場合は、これまでの履歴情報を表示する。
【0141】
ステップS2106:診断履歴を更新し、媒体に保存
最後に、得られた診断履歴情報を機器固有番号と共に更新し、媒体に保存する。
【0142】
上記第3の実施の形態によれば、ディスク201固有のディスクIDを読み出し、使用機器番号及び診断履歴情報を参照し、読み出したディスクIDと診断履歴情報における使用機器番号とが異なるときは、診断した診断履歴情報をディスク201に記録するので、ディスク201を他の記録再生装置で使用しても当該ディスク201の特性診断を行うことができる。
【0143】
また、上記第3の実施の形態によれば、機器と媒体との組み合わせの不具合といった相性問題に対しても、機器固有IDとディスクIDとを独立管理して診断実行することができる。これにより、ユーザは機器と媒体との組み合わせ状況によるディスク状記録媒体の特性変化状況、使用可否の指針を得ることができる。
【0144】
本発明は、上記第1〜上記第3の実施の形態の機能を実現するソフトウェアのプログラム(図3、図6、図7、図9、図13、図16、図18、及び図20の処理に基づくプログラム)を記憶した記憶媒体をシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(又はCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムを読みだして実行することによっても、本発明の目的が達成されることは云うまでもない。
【0145】
この場合、記憶媒体から読み出されたプログラム自体が上記第1〜上記第3の実施の形態の機能を実現することとなり、そのプログラムを記憶した記憶媒体及び当該プログラムは本発明を構成することとなる。
【0146】
上記プログラムを供給するための記憶媒体としては、ROM、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、CD−RW、DVD−ROM、DVD−RAM、DVD−RW、DVD+RW、磁気テープ、及び不揮発性のメモリカード等を用いることができる。
【0147】
また、上記プログラムは、該プログラムを記憶した記憶媒体から直接、又はインターネット、商用ネットワーク、若しくはローカルエリアネットワーク等に接続される不図示の他のコンピュータやデータベース等からダウンロードすることにより供給されてもよい。
【0148】
コンピュータが読みだしたプログラムを実行することにより、上記第1〜上記第3の実施の形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOS等が実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって上記第1〜上記第3の実施の形態の機能が実現される場合も含まれることは云うまでもない。
【0149】
さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された拡張機能ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに記憶された後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって上記第1〜上記第3の実施の形態の機能が実現される場合も含まれることは云うまでもない。
【0150】
図21は、本発明の機能をコンピュータに実現させるためのプログラムをコンピュータに読み出し可能な記憶媒体から読み出して実行する当該コンピュータの構成を示すブロック図である。
【0151】
図21において、コンピュータ機能2200は、CPU2201と、ROM2202と、RAM2203と、キーボード(KB)2209のキーボードコントローラ(KBC)2205と、表示部としてのCRTディスプレイ(CRT)2210のCRTコントローラ(CRTC)2206と、ハードディスク(HD)2211及びフレキシブルディスク(FD)2212のディスクコントローラ(DKC)2207と、ネットワーク2220との接続のためのネットワークインターフェースコントローラ(NIC)2208とが、システムバス2204を介して互いに通信可能に接続された構成としている。
【0152】
CPU2201は、ROM2202或いはHD2211に記憶されたソフトウェア、或いはFD2212より供給されるソフトウェアを実行することで、システムバス2204に接続された各構成部を総括的に制御する。すなわち、CPU2201は、所定の処理シーケンスに従った処理プログラムを、ROM2202、或いはHD2211、或いはFD2212から読み出して実行することで、上記第1〜上記第3の実施の形態での動作を実現するための制御を行う。
【0153】
RAM2203は、CPU2201の主メモリ或いはワークエリア等として機能する。KBC2205は、KB2209や不図示のポインティングデバイス等からの指示入力を制御する。CRTC2206は、CRT2210の表示を制御する。DKC2207は、ブートプログラム、種々のアプリケーション、編集ファイル、ユーザファイル、ネットワーク管理プログラム、及び第1〜第3の実施の形態における所定の処理プログラム等を記憶するHD2211及びFD2212とのアクセスを制御する。NIC2208は、ネットワーク2220上の装置或いはシステムと双方向にデータをやりとりする。
【0154】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明によれば、情報の記録及び情報の再生の少なくとも1つを行うときにディスク状記録媒体の特性を診断し、診断による過去の診断結果を示す診断履歴情報をディスク状記録媒体より再生し、再生された診断履歴情報と診断により得られた診断結果とに基づいてディスク状記録媒体の特性が所定のレベルに達する時期を予測し、予測された時期を示す情報を表示装置に表示し、診断により得られた診断結果を診断履歴情報として当該記録再生装置の固有IDと共にディスク状記録媒体に記録させる。そして、当該記録再生装置の固有IDと一致した固有IDの診断履歴情報と診断結果とに基づいて予測を行う。これにより、情報記録再生装置と記録媒体との組み合わせによる不具合に対しても、記録媒体の診断が実行でき、品質変化を監視して一定レベルの品質維持が可能な有効期限を予測してユーザに通知することができる
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る情報記録再生装置の全体構成を示すブロック図である。
【図2】図1における診断処理部209の内部構成を示すブロック図である。
【図3】図2における記録パワー診断処理101の動作処理を示すフローチャートである。
【図4】図3のステップS805における記録パワーの段階的切り換えを示す図であり、(a)は記録データ量の特性図、(b)はディスクへの記録方法を示す図である。
【図5】記録パワー診断による特性変化及び再生パワー診断による特性変化を示す図であり、(a)は図3のステップS806までに得られた記録パワーの依存特性、(b)は図6のステップS905までに得られた再生パワーの依存特性である。
【図6】図2における再生パワー診断処理102の動作処理を示すフローチャートである。
【図7】図2における欠陥診断103の動作処理を示すフローチャートである。
【図8】図7のステップS1102の欠陥検出による動作を示す図であり、(a)は機能ブロック図、(b)は動作図である。
【図9】図2におけるチルト診断104の動作処理を示すフローチャートである。
【図10】ディスク反射光量を監視するチルト検出部の構成を示す構成図である。
【図11】図2における診断履歴管理105の具体的な構成を示す図である。
【図12】図2における特性変化予測106の動作を示す図であり、(a)は記録パワーマージンの診断履歴情報に基づく将来の媒体特性変化予測を示し、(b)は欠陥診断の履歴情報に基づく将来の媒体特性変化予測を示す。
【図13】図2における特性変化予測106の動作処理を示すフローチャートである。
【図14】図2の表示情報生成107によるレーダーチャートを用いた診断履歴情報を示す図であり、(a)は絶対レベルの表示例、(b)は診断履歴情報の経時相対変化量を示す表示例である。
【図15】図2の表示情報生成107による特性変化予測結果の表示情報生成例を示す図である。
【図16】図1の記録再生装置200の診断動作処理を示すフローチャートである。
【図17】本発明の第2の実施の形態に係る記録再生装置の全体構成を示すブロック図である。
【図18】図17の記録再生装置200の診断動作処理を示すフローチャートである。
【図19】本発明の第2の実施の形態における診断履歴情報を示す図である。
【図20】本発明の第3の実施の形態に係る記録再生装置200の診断動作処理を示すフローチャートである。
【図21】本発明の機能をコンピュータに実現させるためのプログラムをコンピュータに読み出し可能な記憶媒体から読み出して実行する当該コンピュータの構成を示すブロック図である。
【図22】ディスク状記録媒体の特性変化を模式的に示す図である。
【符号の説明】
101 記録パワー診断
102 再生パワー診断
103 欠陥診断
104 チルト診断
105 履歴情報管理
106 特性変化予測
107 表示情報生成
201 ディスク状記録媒体
202 光ピックアップ
203 スピンドルモータ
204 トラバースモータ
205 サーボDSP
206 磁気ヘッド
207 記録処理部
208 再生処理部
209 診断処理部
210 表示部
211 ディスクID検出部
212 システムコントローラ
213 メモリ

Claims (3)

  1. 情報信号を記録再生する記録再生装置であって、
    ディスク状記録媒体に対してレーザビームを照射して前記情報信号を記録再生する記録再生手段と、
    前記ディスク状記録媒体に対する前記情報信号の記録動作または再生動作に伴って、前記ディスク状記録媒体の特性を診断する診断手段と、
    前記診断手段による過去の診断結果を示す診断履歴情報を前記ディスク状記録媒体より再生し、前記再生された診断履歴情報と前記診断手段により得られた診断結果とに基づいて前記ディスク状記録媒体の特性が所定のレベルに達する時期を予測する予測手段と、
    前記予測手段により予測された時期を示す情報を表示装置に表示する表示手段と
    前記診断手段により得られた診断結果を診断履歴情報として当該記録再生装置の固有IDと共に前記ディスク状記録媒体に記録させる制御手段とを備え、
    前記予測手段は、当該記録再生装置の固有IDと一致した固有IDの前記診断履歴情報と前記診断結果とに基づいて前記予測を行うことを特徴とする記録再生装置。
  2. 前記予測手段は、前記ディスク状記録媒体の使用可能な限界時期を予測することを特徴とする請求項1記載の記録再生装置。
  3. 情報信号を記録再生する記録再生装置の記録再生方法であって、
    ディスク状記録媒体に対してレーザビームを照射して前記情報信号を記録再生する記録再生工程と、
    前記ディスク状記録媒体に対する前記情報信号の記録動作または再生動作に伴って、前記ディスク状記録媒体の特性を診断する診断工程と、
    前記診断工程における過去の診断結果を示す診断履歴情報を前記ディスク状記録媒体より再生し、前記再生された診断履歴情報と前記診断工程にて得られた診断結果とに基づいて前記ディスク状記録媒体の特性が所定のレベルに達する時期を予測する予測工程と、
    前記予測工程にて予測された時期を示す情報を表示装置に表示する表示工程と
    前記診断工程にて得られた診断結果を診断履歴情報として当該記録再生装置の固有IDと共に前記ディスク状記録媒体に記録させる制御工程とを備え、
    前記予測工程は、当該記録再生装置の固有IDと一致した固有IDの前記診断履歴情報と前記診断結果とに基づいて前記予測を行うことを特徴とする記録再生方法。
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