JP4173995B2 - カッタ移動装置及び方法とカッタ交換方法とトンネル掘削機 - Google Patents

カッタ移動装置及び方法とカッタ交換方法とトンネル掘削機 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ディスクカッタやカッタビットなどのカッタを移動可能としたカッタ移動装置及び方法、並びにこのカッタ移動方法を利用したカッタ交換方法、トンネル掘削機に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般的なシールド掘削機は、円筒形状をなす掘削機本体の前部に駆動回転可能なカッタヘッドが回転自在に装着され、このカッタヘッドにディスクカッタやカッタビットが多数取付けられる一方、後部に掘削機本体を前進させる多数のシールドジャッキが装着されると共に、既設トンネルの内壁面にセグメントを組み付けるエレクタ装置が装着されて構成されている。従って、カッタヘッドを回転しながらシールドジャッキを伸長させると、既設セグメントからの掘削反力を得て掘削機本体が前進し、ディスクカッタやカッタビットが前方の地盤を掘削し、トンネルを形成することができる。
【0003】
近年、トンネルは長距離化の傾向にあり、トンネル掘削の作業中にカッタヘッドに装着されたディスクカッタやカッタビットが摩耗してしまう。このディスクカッタやカッタビットが摩耗すると、地盤の掘削効率が低下するので掘削作業を停止して磨耗した各カッタを交換しなければならない。ところが、このカッタの交換作業は、切羽とバルクヘッドとの間のチャンバを含む空間内の泥水や掘削土砂を外部に排出し、この空間に空気を供給して圧気することで、切羽の崩落を抑制した状態で、作業者がこの圧気空間に入ってディスクカッタやカッタビットの交換作業を行っていた。
【0004】
そこで、作業者が切羽側やチャンバに出ることなく、機内で磨耗したディスクカッタやカッタビットを新しいものと交換可能としたものが、例えば、下記に示す特許文献1に記載されている。この特許文献に記載されたカッタビット交換方法及び装置は、シールドフレームの前部隔壁に筒体を前後方向に移動自在とし、この筒体をカッタフレームの背面にカッタビット及びその装着穴を取り囲むように当接し、筒体の内部から装着穴に装着されたカッタビットを機内側に引き抜くと共に、球体部材により装着穴を閉塞し、機内でカッタビットの交換を行うものである。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−02412963
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上述した従来のカッタビット交換方法及び装置にあっては、カッタフレームに装着された多数のカッタビットに対応して、シールドフレームに多数の筒体を装着する必要があり、構造が複雑になると共に装置が大型化してしまうという問題がある。
【0007】
本発明はこのような問題を解決するものであって、カッタ交換作業の作業性及び安全性の向上を図ると共に装置の簡素化を図ったカッタ移動装置及び方法とカッタ交換方法とトンネル掘削機を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するための発明のカッタ移動装置は、
カッタヘッドに回転自在に設けられた第1回転盤と、
該第1回転盤の中心から偏心した位置に相対回転自在に内装された第2回転盤と、
該第2回転盤に相対回転自在に内装された移動盤に先端部が掘進方向前方を向いて保持されたカッタと、
前記カッタヘッドと移動盤との間に設けられ前記移動盤の回転方向の姿勢を拘束する一方で掘進方向の移動が可能に案内するガイド機構と、
前記第1回転盤あるいは前記第2回転盤を一方方向に回転することで前記他方の回転盤を他方方向に回転させて前記ガイド機構により前記移動盤に保持されたカッタを掘進方向前方あるいは後方に移動させる第1移動機構と、
を具えたことを特徴とする。
また、前記第1回転盤に対する前記第2回転盤の偏心量と、前記第2回転盤に対する前記移動盤の偏心量を同量に設定したことを特徴とする。
また、前記第1移動機構は、前記カッタヘッドの中心側に設けられ、前記第1回転盤あるいは前記第2回転盤に連結されたことを特徴とする。
また、前記第1移動機構は、前記カッタを前記第1回転盤の中心を通る掘進方向と平行な直線に沿って移動させることを特徴とする。
また、前記カッタヘッドはその中心部から放射状に配設された複数のカッタスポークを有し、該カッタスポーク内に前記第1回転盤と前記第2回転盤と前記移動盤が収容されたことを特徴とする。
また、前記カッタが前記カッタヘッドから掘進方向前方に突出した位置で、前記カッタヘッドと前記第1回転盤と前記第2回転盤を貫通して掘進方向に沿った土砂排出孔が設けられたことを特徴とする。
また、前記カッタが前記カッタヘッドに収納した位置で、前記土砂排出孔を閉止する蓋が前記第1回転盤に設けられたことを特徴とする。
また、前記カッタが前記カッタヘッドに収納した位置で、前記土砂排出孔を閉止する蓋が前記カッタヘッドと前記第1回転盤との間に設けられたことを特徴とする。
また、前記移動盤を内装した前記第2回転盤あるいは該移動盤及び該第2回転盤を内装した前記第1回転盤を前記カッタヘッドの中心側に移動する第2移動機構が設けられたことを特徴とする。
【0019】
発明のカッタ交換方法は、前記カッタ移動装置を用いて、カッタヘッドに設けられた第1回転盤を一方方向に回転することで、該第1回転盤の偏心位置に内装された第2回転盤を他方方向に回転し、該第2回転盤の偏心位置に内装されて前記カッタヘッドの突出位置にあるカッタを後方の収納位置に移動し、続いて該収納位置にある前記カッタを前記カッタヘッドの中心側に移動して交換することを特徴とするものである。
また、前記第1移動機構による前記カッタの前記収納位置への移動に同期して、前記第1回転盤が前記カッタヘッドの前後方向に貫通して設けられた土砂排出孔を閉止することを特徴としている。
【0021】
発明のカッタ移動方法は、前記カッタ移動装置を用いて、カッタヘッドに設けられた第1回転盤を一方方向に回転することで、該第1回転盤の偏心位置に内装された第2回転盤を他方方向に回転し、該第2回転盤の偏心位置に内装されて前記カッタヘッドの収納位置にある予備カッタを前方に移動し、前記カッタヘッドに設けられた固定カッタより突出した突出位置に移動することを特徴とするものである。
【0022】
発明のトンネル掘削機は、筒状をなす掘削機本体と、該掘削機本体を前進させる推進ジャッキと、前記掘削機本体の前部に駆動回転可能に装着されたカッタヘッドと、該カッタヘッドに装備された前記カッタ移動装置と、を具えたことを特徴とする。
また、前記カッタ移動装置は、前記移動盤を内装した前記第2回転盤あるいは該移動盤及び第2回転盤を内装した前記第1回転盤を前記カッタヘッドの中心側に移動する第2移動機構を具えたことを特徴とする。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0024】
図1に本発明の第1実施形態に係るカッタ移動装置を適用したトンネル掘削機の概略断面、図2に図1のII−II断面、図3に図1のIII−III断面、図4にディスクカッタの交換作業を表すトンネル掘削機の要部概略、図5にディスクカッタの交換作業を表すカッタスポークの断面を示す。
【0025】
第1実施形態のトンネル掘削機において、図1に示すように、掘削機本体11は円筒形状をなし、前部にバルクヘッド12が取付けられている。このバルクヘッド12には一対の軸受13,14によって回転リング15が回転自在に支持され、この回転リング15には円錐形状をなすセンタコーン16を介してカッタヘッド17が連結されている。このカッタヘッド17は、中心部から放射状に設けられた複数のカッタスポーク18を有しており、このカッタスポーク18にディスクカッタ19が着脱自在に装着されている。また、各カッタスポーク18の側部には多数のカッタビット20が固定されると共に、土砂取込開口が形成されている。
【0026】
また、回転リング15の後部にはリングギア21が固定される一方、掘削機本体11にはカッタ旋回モータ22が取付けられ、このカッタ旋回モータ22の駆動ギア23がこのリングギア21に噛み合っている。従って、カッタ旋回モータ22を駆動して駆動ギア23を回転駆動すると、リングギア21、回転リング15、センタコーン16を介してカッタヘッド17を回転することができる。
【0027】
また、カッタヘッド17と掘削機本体11のバルクヘッド12との間にチャンバ24が形成されており、掘削機本体11に前傾状態に配設されたスクリューコンベヤ25の前端部がこのチャンバ23内に開口している。更に、掘削機本体の後部には複数のシールドジャッキ(推進ジャッキ)が並設されており、このシールドジャッキを後方に伸長して既設セグメントに押し付けることで、その反力により掘削機本体11を前進することができる。また、掘削機本体の後部には既設トンネルの内壁面にセグメントを組立てるエレクタ装置が設けられている。
【0028】
ところで、本実施形態のトンネル掘削機にあっては、前述したカッタヘッド17のカッタスポーク18に装着されたディスクカッタ19を掘削機本体11側から交換可能となっている。即ち、トンネルを所定長さ掘削してディスクカッタ19が摩耗したときや、シートパイルやH型鋼杭、鉄筋コンクリート杭などに障害物に接触して破損したときには、この摩耗あるいは破損したディスクカッタ19を新しいものと交換し、掘削作業を継続することができる。
【0029】
上述したカッタヘッド17において、図1乃至図3に示すように、カッタスポーク18は円筒形状をなし、所定の位置に支持壁31が形成されており、この支持壁31の内面にはカッタスポーク18の中心O1 を通るガイド溝32が掘進方向に沿った直線状をなして形成されている。
【0030】
アウタリング(第1回転盤)33は外周面が円形状をなし、カッタスポーク18の内周面に嵌合し、カッタスポーク18の中心O1 を支点として回転自在に支持されている。このアウタリング33にはその中心O1 から所定距離L1 だけ偏心した点O2 を中心とした偏心孔34が形成されており、この偏心孔34にインナリング(第2回転盤)35が内装され、中心O1 から所定距離L1 だけ偏心した中心O2 を支点として回転自在に嵌合している。そして、このインナリング35にはその中心O2 から所定距離L2 だけ偏心した点O3 を中心とした位置に偏心孔36が形成されており、この偏心孔36にスライドリング(移動盤)37が内装され、インナリング35と相対回転自在に嵌合している。この場合、アウタリング33の中心O1 とインナリング35の中心O2 との偏心量L1 と、インナリング35の中心O2 とスライドリング37の中心O3 との偏心量L2 とが同量となっている。
【0031】
そして、スライドリング37の前部にはカッタホルダ38が固定され、このカッタホルダ38にディスクカッタ19の回転軸39が装着され、カッタホルダ38に押え金具40が固定されて支持されている。従って、ディスクカッタ19はスライドリング37の前部に掘進方向前方を向いて保持されることとなる。
【0032】
また、スライドリング37の下面にはガイド突起41がその中心O3 を通って前後方向に沿って形成されており、このガイド突起41が支持壁31のガイド溝32に移動自在に嵌合している。この場合、ガイド突起41とガイド溝32が、カッタヘッド17とディスクカッタ19との間に設けられたガイド機構を構成しており、スライドリング37はこのガイド溝32に沿って前後移動可能であると共に回転不能に支持されることで、ディスクカッタ19は前方を向いた姿勢に拘束されたままの状態で、前後方向に移動可能となっている。
【0033】
更に、アウタリング33の下面にはブラケット42を介して2つの連結部43,44が設けられている。一方、カッタヘッド17の中心部(センタコーン16)には第1移動機構としての回転ジャッキ45が前後方向に沿って装着可能となっており、この回転ジャッキ45の駆動ロッド46の先端部が径方向に沿った連結ロッド47を介して各連結部43,44に連結可能となっている。従って、通常掘削時には、カッタヘッド17には回転ジャッキ45や連結ロッド47は装着されておらず、アウタリング33の各連結部43,44には何も連結されていない。一方、ディスクカッタ19の交換時には、カッタヘッド17に回転ジャッキ45を装着し、駆動ロッド46の先端部を連結ロッド47を介して各連結部43(あるいは連結部44)に連結する。この状態で、回転ジャッキ45を伸長し、アウタリング33を一方方向に回転することで、インナリング35をその逆方向(他方方向)に回転し、スライドリング37と共にディスクカッタ19を後方に移動させることができる。
【0034】
ここで、回転ジャッキ45によるディスクカッタ19の移動動作について詳細に説明する。図2に示す状態から回転ジャッキ45によりアウタリング33を反時計回り方向(矢印A方向)に回動すると、このアウタリング33は外周面がカッタスポーク18に支持されているために中心O1 を支点として回動する。一方、スライドリング37はガイド突起41がカッタスポーク18のガイド溝32に嵌合することで、前後に移動自在であるが回転不能に支持されている。そのため、インナリング35は、図5(a)に示すように、アウタリング33の偏心孔34のカム機能により中心O2 を支点として時計回り方向(矢印B方向)に回動しながら、中心O3 を支点として時計回り方向(矢印B方向)に揺動する。
【0035】
即ち、アウタリング33とインナリング35の偏心量L1 と、インナリング35とスライドリング37の偏心量L2 とが同量であり、スライドリング37の姿勢拘束により、アウタリング33とインナリング35との相対回転及び揺動が、ガイド溝32に沿う前後方向以外の方向(ガイド溝32に交差する方向)の力を互いに吸収する。そのため、スライドリング37は、ガイド溝32に沿って図3(a)にて右方(矢印C方向)に移動することができる。そして、図3(b)に示すように、アウタリング33を120度回動すると、インナリング35は逆方向に120度回動し、スライドリング37を所定の位置まで移動し、ディスクカッタ19をカッタスポーク18内に引き込むことができる。
【0036】
この場合、インナリング35の中心O2 とアウタリング33の中心O1 との距離(偏心量)L1 が一定であると共に、スライドリング37の中心O3 とインナリング35の中心O2 との距離(偏心量)L2 が一定であるため、この距離L1 ,L2 をリンクとして置き換えることができ、スライドリング37の中心O3 はリンクのベクトルの範囲で動くことができる。
【0037】
なお、アウタリング33を前述とは逆に回動すると、インナリング35も前述とは逆に回動及び揺動し、スライドリング37をガイド溝32に沿って前述とは逆方向に移動し、図1に示すように、ディスクカッタ19をカッタスポーク18から前方に突出した掘削位置に戻すことができる。
【0038】
なお、カッタスポーク18、アウタリング33、インナリング35、スライドリング37の各摺接部にはグリースなどを注入して摩擦抵抗を軽減すると共に、掘削土砂の侵入を防止することで、互いの相対回転をスムースに行うようにすることが望ましい。この場合、各摺接部にボールベアリングやスクリューベアリングなどを介装してもよい。
【0039】
また、ディスクカッタ19がカッタヘッド17から掘進方向前方に突出した掘削作業位置で、カッタスポーク18とアウタリング33とインナリング35とを貫通して掘進方向に沿った土砂排出孔48が設けられている。即ち、図2に詳細に示すように、カッタスポーク18には、その前部及び後部に貫通孔49,50が形成されている。また、アウタリング33には、扇形形状(あるい三日月形状)をなす一対の支持壁33a,33bを残すように、インナリング35の外周面との間に貫通孔51が形成されている。更に、インナリング35には、扇形形状(あるい三日月形状)をなす一対の支持壁35a,35bを残すように、スライドリング37の外周面との間に貫通孔52,53が形成されている。
【0040】
従って、ディスクカッタ19がカッタヘッド17、つまり、カッタスポーク18の前部貫通孔49から掘進方向前方に突出した掘削作業位置にあるとき、カッタスポーク18の前部貫通孔49、アウタリング33の貫通孔51、インナリング35の貫通孔52,53、カッタスポーク18の後部貫通孔50が互いに連通することで、土砂排出孔48が形成され、ディスクカッタ19が掘削した土砂をこの土砂排出孔48を通してチャンバ24に取り込むことができる。
【0041】
更に、ディスクカッタ19がカッタスポーク18内に収納された交換位置で、土砂排出孔48が閉止されて内部に土砂が侵入しないようになっている。即ち、図5(b)に示すように、アウタリング33には、前述したように、外周部に一対の支持壁33a,33bが形成されており、この支持壁33a蓋としてがカッタスポーク18の前部貫通孔49を閉止可能であり、支持壁33bがカッタスポーク18の後部貫通孔50を閉止可能となっている。
【0042】
図1に示すように、カッタスポーク18の先端側には支持壁31に密着してディスクカッタ19を支持したスライドリング37とインナリング35とアウタリング33とが互いに周方向にのみ相対回転自在に嵌合した状態で配設されている。そして、アウタリング33はカッタスポーク18に対して周方向回転自在であるが、軸方向には移動不能であり、スライドリング37及びインナリング35はセットとしてアウタリング33に対してその軸方向に移動可能となっている。即ち、スライドリング37とインナリング35とアウタリング33とが一つのセットとしてカッタスポーク18の先端側に装着され、これらに隣接して中空円柱形状をなす3つのスペーサ54が配設され、スライドリング37と連結されている。そして、このスペーサ54がストッパ55,56によりカッタスポーク18に支持されることで、スライドリング37及びインナリング35が位置保持され、ディスクカッタ19が所定の位置に位置決めされている。
【0043】
そして、交換可能なディスクカッタ19が装着されたカッタスポーク18とは反対側のカッタスポーク18内に支持柱57が固定されており、この支持柱57に第2移動機構としての移動ジャッキ58が装着可能となっている。一方、各スペーサ54には連結部59が取付けられており、移動ジャッキ58の駆動ロッド60の先端部をこの連結部59に連結可能となっている。従って、通常掘削時には、カッタヘッド17には移動ジャッキ58は装着されていない。一方、ディスクカッタ19の交換時に、アウタリング33の回動によりスライドリング37を介してディスクカッタ19をカッタスポーク18内に引き込んだとき、カッタヘッド17に移動ジャッキ58を装着し、駆動ロッド60の先端部を連結部59に連結すると共に、ストッパ55,56を取り外す。この状態で、移動ジャッキ58を収縮することで、スペーサ54と共にスライドリング37(ディスクカッタ19)及びインナリング35を中心側に移動させることができる。
【0044】
なお、掘削機本体11とカッタヘッド17との間には図示しない開閉扉が設けられており、カッタ交換時に、カッタヘッド17内を掘削機本体11と同様のほぼ大気圧状態に維持することで、作業者は掘削機本体11からこの開閉扉を開放してカッタヘッド17に入り、カッタ交換作業を行うことができる。
【0045】
以下、このように構成されたトンネル掘削機によるトンネル掘削作業、並びにディスクカッタ19の交換作業について説明する。
【0046】
トンネルを掘削形成するには、図1に示すように、カッタ旋回モータ22によってカッタヘッド17を回転しながら、複数のシールドジャッキを伸長して既設セグメントへの押し付け反力によって掘削機本体11を前進させる。すると、多数のディスクカッタ19を前方の地盤に押し付けて圧砕して掘削すると共に、各カッタビット20が地盤を掘削し、掘削土砂が取込開口部からチャンバ24内に取り込まれ、スクリューコンベヤ25によって外部に排出される。そして、シールドジャッキの何れか一つを縮み方向に作動して既設のセグメントとの間に空所を形成し、エレクタ装置によってこの空所に新しいセグメントを装着する。この作業の繰り返し作業によって所定長さのトンネルを掘削形成していく。このとき、ディスクカッタ19が地盤を破砕すると、破砕した土砂はこのディスクカッタ19の両側にカッタスポーク18に形成された土砂排出孔48を通してチャンバ24に取り込まれることとなり、土砂がディスクカッタ19の周辺部に付着されてディスクカッタ19の回動を邪魔することはない。
【0047】
このようなトンネル掘削作業を実施していく過程で、長期間にわたるトンネルの掘削作業によりディスクカッタ19が摩耗して掘削能率が低下したときには、新しいものと交換する必要がある。ディスクカッタ19の交換作業を行う場合、カッタヘッド17の旋回及び掘削機本体11の前進を停止するが、カッタヘッド17をカッタスポーク18が鉛直状態となる角度で停止させる。そして、カッタヘッド17内やチャンバ24内の土砂を全て排出した後、作業者が掘削機本体11からカッタヘッド17内に入り、ディスクカッタ19の交換作業を行う。
【0048】
作業者は、まず、図1及び図3に示すように、カッタヘッド17に回転ジャッキ45を装着し、駆動ロッド46の先端部を連結ロッド47を介してアウタリング33の連結部43に連結する。この状態で、図5(a)に示すように、回転ジャッキ45を伸長してアウタリング33を所定角度回転すると、インナリング35はその逆方向に回転し、スライドリング37が後方に移動する。そして、回転ジャッキ45をフルストローク伸長したら、連結ロッド47を連結部44に連結し直し、再び、回転ジャッキ45を伸長してアウタリング33を回転する一方、インナリング35をその逆方向に回転する。この作業の繰り返しにより、図4(a)及び図5(b)に示すように、アウタリング33及びインナリング35を120度回動し、スライドリング37をその姿勢のまま、つまり、ディスクカッタ19が前方を向いたまま、スライドリング37を所定の位置まで移動し、このディスクカッタ19をカッタスポーク18内に引き込む。
【0049】
次に、カッタヘッド17に移動ジャッキ58を装着し、駆動ロッド60の先端部をスペーサ54の連結部59に連結すると共に、ストッパ55,56を取り外す。この状態で、移動ジャッキ58を収縮してスペーサ54と共にスライドリング37及びインナリング35を中心側に移動させる。そして、スペーサ54を一つずつ取り外すことで、図4(b)に示すように、ディスクカッタ19が装着されたスライドリング37及びインナリング35を中心部に移動する。ここで、スライドリング37から磨耗したディスクカッタ19を取り外し、新しいディスクカッタを装着する。その後、前述とは逆の操作によりディスクカッタを所定の位置に戻す。
【0050】
即ち、移動ジャッキ58を伸長して新しいディスクカッタが装着されたスライドリング37及びインナリング35をカッタスポーク18内に移動すると共に、スペーサ54を取付け、回転ジャッキ45を繰り返し伸縮動作することで、アウタリング33を前述とは逆に回動し、インナリング35を回動してスライドリング37を前方に移動し、図1に示すように、新しいディスクカッタ19をカッタスポーク18から前方に突出した掘削位置に戻す。その後、移動ジャッキ58や回転ジャッキ45を取り外す。
【0051】
上述したように磨耗したディスクカッタ19の交換作業が終了したら、再び、カッタ旋回モータ22によってカッタヘッド17を回転しながら、複数のシールドジャッキを伸長して掘削機本体11を前進させ、多数のディスクカッタ19やカッタビット20により地盤を掘削し、トンネル掘削作業を継続して行う。
【0052】
このように本実施形態のトンネル掘削機にあっては、カッタスポーク18内にアウタリング33を回転自在に支持し、このアウタリング33の偏心位置にインナリング35を回転自在に支持し、このインナリング35の偏心位置にスライドリング37を回転自在に支持し、このスライドリング37にディスクカッタ19を装着し、回転ジャッキ45によりアウタリング33を一方方向に回転することでインナリング35を逆方向に回転してスライドリング37を掘進方向前方あるいは後方に移動可能とすると共に、移動ジャッキ58によりインナリング35を介してスライドリング37をカッタヘッド17の径方向に沿って移動可能としている。
【0053】
従って、互いに偏心したアウタリング33及びインナリング35を互いに逆方向に回転することで、スライドリング37を後方に移動してディスクカッタ19をカッタスポーク18内に引き込み、移動ジャッキ58によりインナリング35と共にスライドリング37をカッタヘッド17の中心側に移動してディスクカッタ19を交換位置に移動し、ここで磨耗したディスクカッタ19を新しいものと交換することができ、装置を複雑にすることなく、ディスクカッタ18を短時間で容易に、且つ、安全に交換することができる。
【0054】
また、ディスクカッタ19がカッタヘッド17から掘進方向前方に突出した掘削作業位置で、ディスクカッタ19の掘削した土砂をチャンバ24内に取り込む土砂排出孔48を、カッタスポーク18の貫通孔49,50、アウタリング33の貫通孔51、インナリング35の貫通孔52,53として設けている。従って、互いに相対回転可能に構成したアウタリング33とインナリング35とスライドリング37との嵌合構成に支障なく、土砂排出孔48を設けることができ、この土砂排出孔48によりディスクカッタ19が破砕した土砂をチャンバ24に適正に取り込むことができ、ディスクカッタ19への土砂の付着を防止によるディスクカッタ19の機能障害を防止することができる。
【0055】
図6に本発明の第2実施形態に係るカッタ移動装置を適用したトンネル掘削機におけるスポークの断面、図7にディスクカッタの交換作業を表すカッタスポークの断面を示す。なお、前述した実施形態で説明したものと同様の機能を有する部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
【0056】
第2実施形態のトンネル掘削機において、図6に示すように、カッタスポーク18の内周面にはアイドルリング(蓋)61が回動自在に嵌合し、このアイドルリング61の内周面にはアウタリング33が回動自在に嵌合している。そして、このアウタリング33の偏心位置にインナリング35が回動自在に嵌合し、このインナリング35の偏心位置にスライドリング37が相対回転自在に嵌合する共に、ガイド溝32により前後方向移動自在に支持され、このスライドリング37にディスクカッタ19が装着されている。
【0057】
そして、土砂排出孔62として、カッタスポーク18の貫通孔49,50、アイドルリング61の前後の貫通孔63,64、アウタリング33の貫通孔51、インナリング35の貫通孔52,53が形成されている。アウタリング33は回動ジャッキ45により回動可能であると共に、アイドルリング61は図示しない回動ジャッキによりアウタリング33との独立して移動可能であり、インナリング35及びスライドリング37は移動ジャッキ58によりカッタスポーク18の軸方向に移動可能となっている。
【0058】
従って、ディスクカッタ19を交換するには、まず、所定の位置に回転ジャッキ45を装着して伸長し、図7(a)に示すように、アウタリング33を所定角度回転してインナリング35をその逆方向に回転し、スライドリング37を後方に移動させる。回転ジャッキ45の装着位置を変更して伸長作業を繰り返すことで、図7(b)に示すように、アウタリング33及びインナリング35を180度回動し、スライドリング37をその姿勢のまま所定の位置まで移動し、ディスクカッタ19をカッタスポーク18内に引き込む。そして、所定の位置に回動ジャッキを装着して伸長し、アイドルリング61を所定角度回転し、このアイドルリング61によりカッタスポーク18の貫通孔49,50を閉止する。
【0059】
次に、所定の位置に移動ジャッキ58を装着して収縮してスライドリング37及びインナリング35を中心側に移動させ、スライドリング37から磨耗したディスクカッタ19を取り外し、新しいディスクカッタを装着する。そして、前述とは逆の操作によりディスクカッタを所定の位置に戻す。
【0060】
このように第2実施形態のトンネル掘削機にあっては、カッタ交換作業時に、土砂排出孔62々閉止するアイドルリング61をカッタスポーク18はアウタリング33との間に独立して回動可能に設けている。従って、アウタリング33及びインナリング35を180度回動可能としてスライドリング37を最長距離移動することで、ディスクカッタ19を確実にカッタスポーク18内に収納することができ、小型化に寄与することができる。
【0061】
なお、上述した実施形態では、カッタスポーク18に対してアウタリング33、インナリング35、スライドリング37をそれぞれ円盤形状として互いに相対回転可能に嵌合することで、互いの内外周面で荷重を受け止めることができて構造的に望ましいが、相互に接触する部材の内外周の一方を三角形や四角形などの多角形状とし、その角部に円弧を設けることで、容易に相対回転あるいは相対移動可能としてもよい。
【0062】
また、上述の実施形態では、アウタリング33を一方に回転することでインナリング35を他方に回転させることで、スライドリング37をガイド溝32に沿って移動させるようにしたが、インナリング35を一方に回転することでアウタリング33を他方に回転し、スライドリング37を移動させるようにすることもできる。
【0063】
また、カッタスポーク18の支持壁31に凹形状の直線状をなすガイド溝32を形成し、このガイド溝32にスライドリング37のガイド突起41を嵌合することで、スライドリング37を前後に移動可能であると共に回転不能に支持したが、ガイド溝32を形状を湾曲形状やS字形状などの曲線状とすることで、スライドリング37を曲線状に移動し、ディスクカッタ19を所定角度揺動した姿勢でカッタスポーク18内に取り込むようにしてもよい。また、支持壁31のガイド溝32とスライドリング37のガイド突起41との凹凸関係は逆であってもよい。
【0064】
また、アウタリング33の中心O1 とインナリング35の中心O2 との偏心量L1 と、インナリング35の中心O2 とスライドリング37の中心O3 との偏心量L2 とを同量としたが、偏心量L1 と偏心量L2 との関係を1:1ではなく、2:1や3:1であってもよく、カッタヘッド17の大きさに応じて適宜設定すればよいものである。更に、アウタリング33とインナリング35との相対回転によりスライドリング37を直線移動するようにしたが、回転盤(リング)の数ば2つに限定されるものではなく、適宜用いれば良いものである。
【0065】
更に、本実施形態では、1つのカッタスポーク18に1つのディスクカッタ19を装着して着脱自在としたが、1つのカッタスポーク18に複数のディスクカッタ23を並べて装着してもよい。即ち、スペーサ54の代わりにアウタリング33とインナリング35とスライドリング37及びディスクカッタ19等のセットを設ければよく、1つのカッタスポーク18に複数の交換可能なディスクカッタ19を装着することもできる。
【0066】
また、上述した各実施形態では、本発明をディスクカッタ19の交換装置に適用したが、カッタビット20の交換装置として適用してもよい。更に、本発明のカッタ移動装置及び方法をカッタの交換装置及び方法に適用したが、予備カッタの移動装置に適用することもできる。即ち、土砂を掘削する固定カッタビットに対して、予備カッタをカッタスポーク内に収容しておき、固定カッタビットが磨耗したら本発明のカッタ移動装置により予備カッタを突出するようにしてもよい。また、土砂を掘削する固定カッタビットに対して、シートパイルなどの障害物切断用に硬質カッタをカッタスポーク内に収容しておき、前方に障害物が検知されたら本発明のカッタ移動装置により硬質カッタを突出して障害物を切断するようにしてもよい。
【0067】
そして、本発明のトンネル掘削機は、泥水式あるいは泥土圧式シールド掘削機やトンネルボーリングマシンに適用することができる。
【0068】
【発明の効果】
以上、実施形態において詳細に説明したように発明のカッタ移動装置によれば、カッタヘッドに設けられた第1回転盤に、その中心から偏心した位置に第2回転盤を内装し、この第2回転盤に先端部が掘進方向前方を向くカッタを内装し、第1回転盤あるいは第2回転盤を一方方向に回転することで他方の回転盤を他方方向に回転してカッタを掘進方向前方あるいは後方に移動させる第1移動機構を設けたので、カッタ移動作業の作業性及び安全性の向上を図ることができると共に、装置の簡素化を図ることができる。
また、カッタヘッドとカッタとの間に、第1移動機構により移動するカッタの姿勢を保持するガイド機構を設けたので、カッタを所定の姿勢のままで移動することができる。
また、第2回転盤の中心から偏心した位置に移動盤を内装し、この移動盤にカッタを装着し、ガイド機構は、移動盤の回転方向の姿勢を拘束することでカッタの向きを保持するので、カッタを適正に支持して所定の姿勢のままで容易に移動することができる。
また、第1回転盤に対する第2回転盤の偏心量と、第2回転盤に対する移動盤の偏心量を同量に設定したので、簡単な構成で確実にカッタを所定ストローク移動することができる。
また、第1移動機構をカッタヘッドの中心側に設け、第1回転盤あるいは第2回転盤に連結したので、カッタスポークの大型化を防止することができると共に、カッタ交換作業時に作業者がカッタスポーク内に移動する必要がなくなって作業の安全性を確保することができる。
また、第1移動機構は、カッタを第1回転盤の中心を通る掘進方向と平行な直線方向に沿って移動させるので、カッタを最短距離で確実に移動することができ、装置の小型化に寄与することができる。
また、カッタヘッドはその中心部から放射状に配設された複数のカッタスポークを有し、カッタスポーク内に第1回転盤と第2回転盤と移動盤が収容されたので、カッタスポークの外側への突出物を無くして装置を小型化、簡素化することができる。
また、カッタがカッタヘッドから掘進方向前方に突出した位置で、カッタヘッドと第1回転盤と第2回転盤を貫通して掘進方向に沿った土砂排出孔を設けたので、互いに相対回転可能に構成した第1、第2回転盤の嵌合構成に支障なく、土砂排出孔を設けることができ、この土砂排出孔によりカッタが掘削した土砂をチャンバに適正に取り込むことができ、カッタへの土砂の付着を防止によるカッタの機能障害を防止することができる。
また、カッタがカッタヘッドに収納した位置で、土砂排出孔を閉止する蓋を第1回転盤に設けたので、カッタ交換時には蓋により土砂排出孔を閉止することで、機内への土砂侵入を防止して作業の安全性を確保することができると共に、蓋を第1回転盤に設けたことで装置の大型化を防止することができる。
また、カッタがカッタヘッドに収納した位置で、土砂排出孔を閉止する蓋をカッタヘッドと第1回転盤との間に設けたので、第1、第2回転盤とは別に蓋を回動することができ、汎用性を向上することかできると共に、回転盤の回動角度を適宜設定することで、カッタを確実にカッタスポーク内に収納することができ、小型化に寄与することができる。
また、移動盤を内装した第2回転盤あるいは移動盤及び第2回転盤を内装した第1回転盤をカッタヘッドの中心側に移動する第2移動機構を設けたので、カッタを交換の容易なカッタヘッドの中心側に移動することで、作業性を向上することができる。
【0079】
発明のカッタ交換方法は、前記カッタ移動装置を用いて、カッタヘッドに設けられた第1回転盤を一方方向に回転することで、第1回転盤の偏心位置に内装された第2回転盤を他方方向に回転し、第2回転盤の偏心位置に内装されてカッタヘッドの突出位置にあるカッタを後方の収納位置に移動し、続いて収納位置にあるカッタをカッタヘッドの中心側に移動して交換するようにしたので、作業者が交換するカッタの近傍までいく必要がなく、交換作業のしやすい位置にカッタを移動することができ、カッタ交換作業の作業性及び安全性を向上することができる。
また、第1移動機構によるカッタの収納位置への移動に同期して、第1回転盤がカッタヘッドの前後方向に貫通して設けられた土砂排出孔を閉止するようにしたので、カッタ交換時には蓋により土砂排出孔を閉止することで、機内への土砂侵入を防止して作業の安全性を確保することができる。
【0081】
発明のカッタ移動方法は、前記カッタ移動装置を用いて、カッタヘッドに設けられた第1回転盤を一方方向に回転することで、第1回転盤の偏心位置に内装された第2回転盤を他方方向に回転し、第2回転盤の偏心位置に内装されてカッタヘッドの収納位置にある予備カッタを前方に移動し、カッタヘッドに設けられた固定カッタより突出した突出位置に移動するようにしたので、収納位置にある予備カッタを短時間で容易に突出位置に移動することができ、作業性を向上することができると共に、装置を小型化することができる。
【0082】
発明のトンネル掘削機によれば、掘削機本体の前部にカッタヘッドを駆動回転可能に装着し、このカッタヘッドに前記カッタ移動装置を装備したので、第1移動機構により互いに偏心した第1、第2回転盤を互いに他方方向に回転することでカッタを後方に移動してカッタヘッド内に引き込み、第2移動機構により少なくともカッタをカッタヘッドの中心側に移動し、ここで磨耗したカッタを新しいものと交換することができ、装置を複雑にすることなく、カッタを短時間で容易に、且つ、安全に交換することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係るカッタ移動装置を適用したトンネル掘削機の概略断面図である。
【図2】図1のII−II断面図である。
【図3】図1のIII−III断面図である。
【図4】ディスクカッタの交換作業を表すトンネル掘削機の要部概略図である。
【図5】ディスクカッタの交換作業を表すカッタスポークの断面図である。
【図6】本発明の第2実施形態に係るカッタ移動装置を適用したトンネル掘削機におけるスポークの断面図である。
【図7】ディスクカッタの交換作業を表すカッタスポークの断面図である。
【符号の説明】
11 掘削機本体
17 カッタヘッド
18 カッタスポーク
19 ディスクカッタ
22 カッタ旋回モータ
24 チャンバ
31 支持壁
32 ガイド溝(ガイド機構)
33アウタリング(第1回転盤)
33a,33b 支持壁(蓋)
35 インナリング(第2回転盤)
37 スライドリング(移動盤)
41 ガイド突起(ガイド機構)
45 回転ジャッキ(第1移動機構)
47 連結ロッド
48 土砂排出孔
49,50,51,52,53 貫通孔
58 移動ジャッキ(第2移動機構)
61 アイドルリング(蓋)
62 土砂排出孔
63,64 貫通孔

Claims (14)

  1. カッタヘッドに回転自在に設けられた第1回転盤と、
    該第1回転盤の中心から偏心した位置に相対回転自在に内装された第2回転盤と、
    該第2回転盤に相対回転自在に内装された移動盤に先端部が掘進方向前方を向いて保持されたカッタと、
    前記カッタヘッドと移動盤との間に設けられ前記移動盤の回転方向の姿勢を拘束する一方で掘進方向の移動が可能に案内するガイド機構と、
    前記第1回転盤あるいは前記第2回転盤を一方方向に回転することで前記他方の回転盤を他方方向に回転させて前記ガイド機構により前記移動盤に保持されたカッタを掘進方向前方あるいは後方に移動させる第1移動機構と、
    を具えたことを特徴とするカッタ移動装置。
  2. 請求項1記載のカッタ移動装置において、前記第1回転盤に対する前記第2回転盤の偏心量と、前記第2回転盤に対する前記移動盤の偏心量を同量に設定したことを特徴とするカッタ移動装置。
  3. 請求項1記載のカッタ移動装置において、前記第1移動機構は、前記カッタヘッドの中心側に設けられ、前記第1回転盤あるいは前記第2回転盤に連結されたことを特徴とするカッタ移動装置。
  4. 請求項記載のカッタ移動装置において、前記第1移動機構は、前記カッタを前記第1回転盤の中心を通る掘進方向と平行な直線に沿って移動させることを特徴とするカッタ移動装置。
  5. 請求項1記載のカッタ移動装置において、前記カッタヘッドはその中心部から放射状に配設された複数のカッタスポークを有し、該カッタスポーク内に前記第1回転盤と前記第2回転盤と前記移動盤が収容されたことを特徴とするカッタ移動装置。
  6. 請求項1記載のカッタ移動装置において、前記カッタが前記カッタヘッドから掘進方向前方に突出した位置で、前記カッタヘッドと前記第1回転盤と前記第2回転盤を貫通して掘進方向に沿った土砂排出孔が設けられたことを特徴とするカッタ移動装置。
  7. 請求項記載のカッタ移動装置において、前記カッタが前記カッタヘッドに収納した位置で、前記土砂排出孔を閉止する蓋が前記第1回転盤に設けられたことを特徴とするカッタ移動装置。
  8. 請求項記載のカッタ移動装置において、前記カッタが前記カッタヘッドに収納した位置で、前記土砂排出孔を閉止する蓋が前記カッタヘッドと前記第1回転盤との間に設けられたことを特徴とするカッタ移動装置。
  9. 請求項記載のカッタ移動装置において、前記移動盤を内装した前記第2回転盤あるいは該移動盤及び該第2回転盤を内装した前記第1回転盤を前記カッタヘッドの中心側に移動する第2移動機構が設けられたことを特徴とするカッタ移動装置。
  10. 前記請求項1乃至9の何れか一つのカッタ移動装置を用いて、カッタヘッドに設けられた第1回転盤を一方方向に回転することで、該第1回転盤の偏心位置に内装された第2回転盤を他方方向に回転し、該第2回転盤の偏心位置に内装されて前記カッタヘッドの突出位置にあるカッタを後方の収納位置に移動し、続いて該収納位置にある前記カッタを前記カッタヘッドの中心側に移動して交換することを特徴とするカッタ交換方法。
  11. 請求項10記載のカッタ交換方法において、前記第1移動機構による前記カッタの前記収納位置への移動に同期して、前記第1回転盤が前記カッタヘッドの前後方向に貫通して設けられた土砂排出孔を閉止することを特徴とするカッタ交換方法。
  12. 前記請求項1乃至9の何れか一つのカッタ移動装置を用いて、カッタヘッドに設けられた第1回転盤を一方方向に回転することで、該第1回転盤の偏心位置に内装された第2回転盤を他方方向に回転し、該第2回転盤の偏心位置に内装されて前記カッタヘッドの収納位置にある予備カッタを前方に移動し、前記カッタヘッドに設けられた固定カッタより突出した突出位置に移動することを特徴とするカッタ移動方法。
  13. 筒状をなす掘削機本体と、該掘削機本体を前進させる推進ジャッキと、前記掘削機本体の前部に駆動回転可能に装着されたカッタヘッドと、該カッタヘッドに装備された前記請求項1乃至9の何れか一つのカッタ移動装置と、を具えたことを特徴とするトンネル掘削機。
  14. 請求項13記載のトンネル掘削機において、前記カッタ移動装置は、前記移動盤を内装した前記第2回転盤あるいは該移動盤及び第2回転盤を内装した前記第1回転盤を前記カッタヘッドの中心側に移動する第2移動機構を具えたことを特徴とするトンネル掘削機。
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