JP4173048B2 - 自動周波数制御装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、デジタル変調方式による移動体通信システムの受信機等に好適な自動周波数制御装置に関し、特に、同期確立後の送信波への周波数追随(「密調整」)前における周波数の粗い引込み(「粗調整」)に用いられる自動周波数制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
周波数制御機能を持つデジタル変調波用受信機の一般的な構成が図1に示される。同図において、直交復調器10は、搬送波周波数と同一の周波数を有し相互に位相が90°異なる二つの参照波をそれぞれ中間周波信号(又は受信信号)に乗算し、低域通過フィルタリング処理をすることにより、I(in phase,同相)成分及びQ(quadrature phase,直交相)成分を抽出する。復調器12は、そのI成分及びQ成分に基づいて信号点を判定し、対応するデジタルデータを出力する。
【0003】
周波数弁別器14は、搬送波と参照波との周波数偏差を検出して出力し、ループフィルタ16は、その出力を低域通過フィルタリング処理して、電圧制御発振器により構成される局部発振器18に対する制御電圧として出力する。局部発振器18は、周波数偏差に応じて発振周波数を変化させ、その発振波を参照波として直交復調器10に供給する。かくして、直交復調器10は、局部発振器18の発振周波数を受信中心周波数とする直交復調を実現する。
【0004】
周波数弁別器14の構成やその動作は、例えば、下記の特許文献1、特許文献2等に開示されるとおりである。これらに開示された構成は、特に、「たすきがけ」と俗称されている。しかし、この「たすきがけ」による構成では、S/N比(信号対雑音比)が悪く、雑音が多い場合には周波数引込み範囲が非常に狭くなる。
【0005】
そこで、下記特許文献3に開示されるように、既知シンボル(パイロットシンボル)を用いて変調波の成分を取り除いた後、周波数の粗調整を行う方法が提案されているが、この方法は、時間的同期がとれている場合には可能であるが、無線設備規則第57条の3の2に規定されているような狭帯域のデジタル通信方式ではその実現が困難である。
【0006】
【特許文献1】
特開平2−203645号公報
【特許文献2】
特開平2−290319号公報
【特許文献3】
特開平6−30070号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
このように、同期を検出する前においては、受信信号入力レベルが低い場合に引込み動作が正常に動作しないという問題がある。この問題は、既知シンボルを使用する方法によっても解決することができない。
【0008】
本発明は、上述した問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、弱受信電圧においても、安定した周波数引込み特性を持つ自動周波数制御装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の第一の面によれば、一定長のフレーム毎にN個の同期シンボルからなるフレーム同期パターンが挿入されるデジタル変調信号を復調する受信機に使用される自動周波数制御装置であって、受信信号を1シンボル期間遅延させる遅延器をM(=N−1)段備え、前記受信信号に対して1シンボル期間からMシンボル期間までそれぞれ遅延したM個の遅延信号を生成する遅延手段と、N個の逆変調器を備え、前記受信信号及び前記M個の遅延信号を同期シンボル中のそれぞれ対応するベクトルで逆変調してN個の逆変調ベクトルを出力する逆変調手段と、前記N個の逆変調ベクトルに基づいて、受信信号の同期シンボルに対する同期の収束度を表す評価値を演算する評価値演算手段と、前記評価値演算手段で演算された評価値が所定の閾値に対してより強い収束度を示すまで、受信中心周波数を所定の変化周期に所定の変化幅で変化させる周波数変化手段と、を具備する自動周波数制御装置が提供される。
【0010】
また、本発明の第二の面によれば、前記評価値演算手段は、M個の減算器を備え、前記N個の逆変調ベクトルにおいてそれぞれ隣接する2個のベクトル間で減算を行う減算手段と、前記減算手段からのM個の出力の各絶対値を加算した結果を前記評価値として出力する加算手段と、を具備する。
【0011】
あるいは、本発明の第三の面によれば、前記評価値演算手段は、前記N個の逆変調ベクトルを平均化して平均ベクトルとして出力する平均ベクトル演算手段と、前記N個の逆変調ベクトルの各々と前記平均ベクトルとの差の絶対値の2乗値をそれぞれ算出し、該N個の2乗値の平均値を演算して2乗平均値として出力する2乗平均値演算手段と、前記2乗平均値を前記平均ベクトルで正規化して前記評価値として出力する正規化手段と、を具備する。
【0012】
また、本発明の第四の面によれば、前記周波数変化手段は、前記変化幅として、受信中心周波数に誤差がなく且つフェージングのない状態でビット誤り率が3%以下の場合に同期検出率が50%以上となる周波数以下の値を採用する。
【0013】
また、本発明の第五の面によれば、前記周波数変化手段は、前記変化幅として、受信中心周波数に誤差がなく且つフェージングのない状態でビット誤り率が3%以下の場合に同期検出率が99%以下になる周波数以上の値を採用する。
【0014】
また、本発明の第六の面によれば、前記周波数変化手段は、前記変化周期として、周波数を変化させた時期から次に変化させる時期までに少なくとも1個のフレーム同期パターンが受信されるべき時間間隔を採用する。
【0015】
ここで、本発明の第七の面によれば、前記周波数変化手段は、前記変化周期として、周波数を変化させた時期から次に変化させる時期までに多くても2個のフレーム同期パターンしか受信されない時間間隔を採用する。
【0016】
また、本発明の第八の面によれば、前記周波数変化手段は、前記評価値が前記閾値に対してより強い収束度を示す状態を検出して周波数変化処理をいったん停止した後の連続する一定数のフレームに対して前記状態が維持されない場合には周波数変化処理を再開する一方、維持される場合には周波数引込完了状態とする。
【0017】
また、本発明の第九の面によれば、前記周波数変化手段は、前記周波数引込完了状態において、連続する一定数のフレームに対して前記評価値が前記閾値に対してより強い収束度を示す状態が検出されない場合には、前記周波数引込完了状態を解除して周波数変化処理を再開する。
【0018】
また、本発明の第十の面によれば、前記周波数変化手段は、前記閾値として、同期信号検出用に採用される閾値によって要求される収束度よりも強い収束度を要求する値を採用する。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
【0020】
図2は、本発明による自動周波数制御装置の一実施形態を示すブロック図である。図2に示される自動周波数制御装置は、図1に示される受信機において周波数弁別器14及びループフィルタ16に代えて挿入されるものである。
【0021】
同図において、ADコンバータ(アナログ/デジタル変換器)20は、フレーム同期信号を含むデジタル変調信号(I成分及びQ成分)をデジタル信号に変換する。マッチド(整合)フィルタ22は、そのデジタル信号に対して最大のS/Nが得られるようなフィルタリングを行う。
【0022】
マッチドフィルタ22の後段には、入力をそれぞれ1シンボル期間だけ遅延させるM段の1シンボル遅延器24−1,24−2,…,24−Mが設けられている。フレーム同期パターンにおける同期シンボルの数をN個とすると、M=N−1に設定されているため、1シンボル遅延器24−1,24−2,…,24−Mは、受信信号に対して1シンボル期間からMシンボル期間までそれぞれ遅延したM個の遅延信号を生成する。したがって、同期シンボル数に一致するN個の受信シンボルを同時に評価することが可能となる。
【0023】
N個の逆変調器26−1,26−2,…,26−Nは、受信信号及びM個の遅延信号を同期シンボル中のそれぞれ対応するベクトルで逆変調してN個の逆変調ベクトルを出力する。すなわち、逆変調器26−1,26−2,…,26−Nの各々は、図3に示されるように、入力ベクトル(複素数)を対応する1個の同期シンボルで除算することにより、逆変調ベクトルを算出する。
【0024】
算出されたN個の逆変調ベクトルは、収束度算出部28に供給される。収束度算出部28は、同期シンボルに対する受信信号の同期の収束度を表す評価値S0を算出するものである。なお、その構成例については、後述する。
【0025】
収束度算出部28によって算出される収束度評価値S0は、閾値判定部30に供給される。閾値判定部30は、評価値S0を所定の閾値と比較することにより、フレーム同期判定を行い、フレーム同期クロックを出力する。また、その判定結果は、局部発振周波数制御部32に供給される。
【0026】
局部発振周波数制御部32は、後述のように、フレーム同期の収束度に応じて、電圧制御発振器として構成される局部発振器18(図1)への制御電圧を変化させる制御を実行する。なお、ADコンバータ20や閾値判定部30における処理にて必要となるサンプリングクロックは、サンプリングクロック生成部34から供給される。
【0027】
図4は、収束度算出部28の一構成例を示す図であり、この構成は、隣接するシンボル間のベクトル回転を二つのベクトル間の差分をとることで評価値を求めるものである。すなわち、M個の減算器40−1,40−2,…,40−Mが備えられ、最初の減算器40−1は、逆変調器26−1からの逆変調ベクトルと逆変調器26−2からの逆変調ベクトルとの間で減算を行い、以下同様にして、最後の減算器40−Mは、逆変調器26−Mからの逆変調ベクトルと逆変調器26−Nからの逆変調ベクトルとの間で減算を行う。
【0028】
次いで、M個の絶対値算出器42−1,42−2,…,42−Mの各々は、M個の減算器40−1,40−2,…,40−M中の対応するものの出力に対してその絶対値を算出する。最後に、加算器44は、算出されたM個の絶対値を加算し、その結果を評価値S0として出力する。
【0029】
かかる構成によれば、N個の同期シンボルと同期がとれた状態においては、各逆変調ベクトルは、いずれも“1+j0”に近い値となり、したがって、隣接する2個の逆変調ベクトル間での減算結果は、“0+j0”に近い値となり、それらの絶対値の加算結果は“0”に近い値となる。したがって、収束度を評価することが可能となる。
【0030】
図5は、収束度算出部28の他の構成例を示す図である。図4に示される構成では、隣接するシンボルの逆変調ベクトル同士の差をとるので、それぞれの雑音の影響が加算される。これに対して図5の構成は、ベクトルの総平均値からの差分の2乗平均値をとることにより、より雑音に対して強くしようとするものである。すなわち、図5による構成によれば、強入力時にも弱入力時にもより安定した周波数制御が可能になる。
【0031】
具体的には、図5に示されるように、平均ベクトル演算部50が、逆変調器26−1,26−2,…,26−NからのN個の逆変調ベクトルを平均化し、平均ベクトルとして出力する。減算器52−1,52−2,…,52−Nが、N個の逆変調ベクトルの各々と平均ベクトルとの差を算出する。次いで、2乗絶対値算出器54−1,54−2,…,54−Nが、算出された差の絶対値の2乗値をそれぞれ算出する。
【0032】
そして、平均値演算部56が、N個の2乗値についての平均値を演算し、2乗平均値として出力する。一方、2乗絶対値算出器54−0が、平均ベクトルの絶対値の2乗値を算出する。最後に、除算器58が、平均値演算部56の出力を2乗絶対値算出器54−0の出力で除算することにより、2乗平均値を平均ベクトルで正規化した評価値S0を出力する。
【0033】
図6は、図1に示される受信機で、周波数弁別器14及びループフィルタ16に代えて、図2に示される自動周波数制御装置が挿入された場合において、局部発振器18の発振周波数に誤差のないときに、収束度評価値S0がどのように変化するかを示すタイムチャートである。評価値S0が小さいほど、収束度が強いこととなるため、評価値S0に対する閾値Stを予め決定しておき、S0がSt以下になった場合に同期点と判断することができる。この図では3回の同期点が描かれている。
【0034】
図7は、以上のような同期検出法を使って同期点を検出するときに局部発振器の周波数の変化により評価値S0がどのように変化するかを示す特性図である。同図に示されるように、真値からの周波数偏差が大きくなるに従ってS0は大きくなり、やがて閾値Stより大きくなる。本発明は、このような同期検出法において周波数偏差が大きくなればS0が大きくなる、つまり同期を検出することができなくなることを積極的に利用し、局部発振周波数の粗調整に用いるものである。
【0035】
図8は、図2における局部発振周波数制御部32の動作例を示すフローチャートである。周波数制御が開始されると、まず、ステップ102において、局部発振周波数flが所定の最小局部発振周波数fminに設定される。また、この時の時刻が局部発振周波数固定開始時刻t1として記憶される。次いで、ステップ104において、収束度評価値S0が所定の閾値Stより小さいか否かが判定される。S0<Stのときには、周波数制御が終了せしめられる。
【0036】
一方、S0≧Stのときには、ステップ106に進み、局部発振周波数固定開始時刻t1から所定の局部発振周波数固定継続時間t2以上経過したか否かが判定される。t1からt2以上経過していないときには、ステップ104に戻る。一方、t1からt2以上経過しているときには、ステップ108に進み、局部発振周波数flが所定の局部発振周波数変化幅dfだけ増大せしめられる。また、この時の時刻が局部発振周波数固定開始時刻t1として記憶される。
【0037】
次いで、ステップ110では、局部発振周波数flが所定の最大局部発振周波数fmaxを超えたか否かが判定される。fl≦fmaxのときには、ステップ104に戻る一方、fl>fmaxのときには、ステップ102に戻る。
【0038】
以上のように、局部発振周波数の範囲を予め設定しておき、最小周波数から始め、一定時間経過してもS0<Stにならなければ、一定周波数幅増加させることを繰り返し、最大周波数を超えると、最小周波数から同様の処理を繰り返す。S0<Stになれば、同期検出判定と同時に周波数の粗調整は完了したものとして、密調整(周波数追随)に移る。
【0039】
なお、周波数の変化方法としては、この他にも最小〜最大周波数間を上下にステップ変化させる、最大と最小との間の周波数から始める、等様々な方法が考えられる。かくして、本発明によれば、従来の「たすきがけ」法では調整することができなかった弱受信電圧の状況下でも、安定した周波数の粗調整が可能になる。
【0040】
ところで、局部発振周波数flの変化幅dfが大きすぎると、その変化幅dfのちょうど中間に真値が位置する場合には同期検出ができなくなる可能性が高くなる。そこで、一般的に実用上差し支えないビット誤り率(BER,bit error rate)である3%の場合に50%の確率で同期検出することができれば、周波数変化幅dfの中間に真値があるとしても、5フレームあれば、約97%(1-0.55=0.96875)の確率で検出することができる。したがって、局部発振周波数変化幅dfは、周波数偏差と検出率との関係を示す図9においてf2以下の値とすることが好ましい。
【0041】
また、その逆に、周波数変化幅dfが小さすぎると、周波数調整を開始してから、調整点にたどりつくのに時間がかかり、粗調整完了までの期待時間が大きくなってしまう。そこで、一般的に実用上差し支えないビット誤り率である3%の場合に99%の確率で同期検出することができる周波数変化幅とすることで、検出効率を良くすることができる。したがって、局部発振周波数変化幅dfは、図9に示されるf1以上の値とすることが好ましい。
【0042】
ところで、局部発振周波数flをある周波数に固定してから、1度でも同期検出に至らなければ、検出の効率は悪化する。そこで、変化周期として、周波数を変化させた時期から次に変化させる時期までに少なくとも1個のフレーム同期パターンが受信されるべき時間間隔を採用することが好ましい。すなわち、上述の局部発振周波数固定継続時間t2は、図6に示されるフレーム間隔以上に設定することで、検出効率を良くすることができる。
【0043】
その一方、局部発振周波数固定継続時間t2をフレーム間隔以上に設定する場合にあっても、過度に長い時間に設定すると、検出までに時間がかかる。そこで変化周期として、周波数を変化させた時期から次に変化させる時期までに多くても2個のフレーム同期パターンしか受信されない時間間隔を採用することが好ましい。すなわち、上述の局部発振周波数固定継続時間t2は、2フレーム間隔以内とすることで、検出効率を良くすることができる。
【0044】
ところで、本発明においては、フレーム同期パターンを利用するため、周波数に偏差があることによって、稀に、本来フレーム同期パターンでない受信データがフレーム同期パターンに近くなることが考えられる。このような誤動作の場合に備えて、一定フレーム期間にわたってフレーム同期時に収束度評価値をチェックし、一定回数連続してS0<Stとなった場合にのみ周波数粗調整完了とする。これによって、周波数が誤調整されている期間が長くなるのを防止することができる。
【0045】
すなわち、最初に逆変調ベクトルの収束度評価値が予め定められた閾値より強くなってから予め定める一定期間(後方保護期間)の間に、非同期状態と判断されなかった場合には「周波数引込完了状態」とする一方、後方保護期間の間に非同期状態と判断された場合には、「周波数引込完了状態」とはせず周波数制御信号変化処理を再開することが好ましい。
【0046】
また、移動体通信では、受信状態が激しく変化するため、受信できない時間が長くなり、その間に通信機の熱変化が局部発振器の発振周波数に影響して、周波数が変化してしまう場合がある。この反面、受信状態が刻々変化し、トンネル内のように一定期間受信不能になることもある。
【0047】
そこで、周波数粗調整完了とした場合でも、一定フレーム期間連続してS0<Stとならなかった場合には、周波数粗調整を無効として、再度周波数制御に戻るようにする。また、この間に一度でもS0<Stとなれば、周波数粗調整は有効としてそのまま動作を続ける。これによって、長時間の受信不能が続き、発振周波数が変化してしまった場合でも周波数の再引込みが可能になる。
【0048】
以上では、同期検出と周波数粗調整完了とを同様に取り扱ったが、例えば、図4に示される収束度算出方法は、図5に示される収束度算出方法に比較し、周波数偏差に対して同期検出できる率が高くなる。このような場合に、同期検出用閾値Stとは別に、周波数粗調整完了用の収束度評価値閾値St2を設けることにより、一層確実に周波数粗調整ができるようになる。
【0049】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、従来の「たすきがけ」法では調整することができなかった弱受信電圧状態でも安定して周波数の粗調整を行うことが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】デジタル変調波用受信機の一般的な構成を示すブロック図である。
【図2】本発明による自動周波数制御装置の一実施形態を示すブロック図である。
【図3】逆変調器の構成を示す図である。
【図4】収束度算出部の一構成例を示す図である。
【図5】収束度算出部の他の構成例を示す図である。
【図6】収束度評価値S0のタイムチャートである。
【図7】局部発振器の周波数の変化により評価値S0がどのように変化するかを示す特性図である。
【図8】局部発振周波数制御部の動作例を示すフローチャートである。
【図9】周波数偏差と検出率との関係を示す特性図である。
【符号の説明】
10…直交復調器
12…復調器
14…周波数弁別器
16…ループフィルタ
18…局部発信器
20…ADコンバータ
22…マッチド(整合)フィルタ
24…1シンボル遅延器
26…逆変調器
28…収束度算出部
30…閾値判定部
32…局部発振周波数制御部
34…サンプリングクロック生成部
40…減算器
42…絶対値算出器
44…加算器
50…平均ベクトル演算部
52…減算器
54…2乗絶対値算出器
56…平均値演算部
58…除算器

Claims (10)

  1. 一定長のフレーム毎にN個の同期シンボルからなるフレーム同期パターンが挿入されるデジタル変調信号を復調する受信機に使用される自動周波数制御装置であって、
    受信信号を1シンボル期間遅延させる遅延器をM(=N−1)段備え、前記受信信号に対して1シンボル期間からMシンボル期間までそれぞれ遅延したM個の遅延信号を生成する遅延手段と、
    N個の逆変調器を備え、前記受信信号及び前記M個の遅延信号を同期シンボル中のそれぞれ対応するベクトルで逆変調してN個の逆変調ベクトルを出力する逆変調手段と、
    前記N個の逆変調ベクトルに基づいて、受信信号の同期シンボルに対する同期の収束度を表す評価値を演算する評価値演算手段と、
    前記評価値演算手段で演算された評価値が所定の閾値に対してより強い収束度を示すまで、受信中心周波数を所定の変化周期に所定の変化幅で変化させる周波数変化手段と、
    を具備する自動周波数制御装置。
  2. 前記評価値演算手段は、
    M個の減算器を備え、前記N個の逆変調ベクトルにおいてそれぞれ隣接する2個のベクトル間で減算を行う減算手段と、
    前記減算手段からのM個の出力の各絶対値を加算した結果を前記評価値として出力する加算手段と、
    を具備する、請求項1に記載の自動周波数制御装置。
  3. 前記評価値演算手段は、
    前記N個の逆変調ベクトルを平均化して平均ベクトルとして出力する平均ベクトル演算手段と、
    前記N個の逆変調ベクトルの各々と前記平均ベクトルとの差の絶対値の2乗値をそれぞれ算出し、該N個の2乗値の平均値を演算して2乗平均値として出力する2乗平均値演算手段と、
    前記2乗平均値を前記平均ベクトルで正規化して前記評価値として出力する正規化手段と、
    を具備する、請求項1に記載の自動周波数制御装置。
  4. 前記周波数変化手段は、前記変化幅として、受信中心周波数に誤差がなく且つフェージングのない状態でビット誤り率が3%以下の場合に同期検出率が50%以上となる周波数以下の値を採用する、請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載の自動周波数制御装置。
  5. 前記周波数変化手段は、前記変化幅として、受信中心周波数に誤差がなく且つフェージングのない状態でビット誤り率が3%以下の場合に同期検出率が99%以下になる周波数以上の値を採用する、請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載の自動周波数制御装置。
  6. 前記周波数変化手段は、前記変化周期として、周波数を変化させた時期から次に変化させる時期までに少なくとも1個のフレーム同期パターンが受信されるべき時間間隔を採用する、請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載の自動周波数制御装置。
  7. 前記周波数変化手段は、前記変化周期として、周波数を変化させた時期から次に変化させる時期までに多くても2個のフレーム同期パターンしか受信されない時間間隔を採用する、請求項6の自動周波数制御装置。
  8. 前記周波数変化手段は、前記評価値が前記閾値に対してより強い収束度を示す状態を検出して周波数変化処理をいったん停止した後の連続する一定数のフレームに対して前記状態が維持されない場合には周波数変化処理を再開する一方、維持される場合には周波数引込完了状態とする、請求項1から請求項7までのいずれか一項に記載の自動周波数制御装置。
  9. 前記周波数変化手段は、前記周波数引込完了状態において、連続する一定数のフレームに対して前記評価値が前記閾値に対してより強い収束度を示す状態が検出されない場合には、前記周波数引込完了状態を解除して周波数変化処理を再開する、請求項8に記載の自動周波数制御装置。
  10. 前記周波数変化手段は、前記閾値として、同期信号検出用に採用される閾値によって要求される収束度よりも強い収束度を要求する値を採用する、請求項1から請求項9までのいずれか一項に記載の自動周波数制御装置。
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