JP4173018B2 - 可変容量圧縮機用容量制御弁 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は可変容量圧縮機用容量制御弁に関し、特に車両用空調装置の冷凍サイクルに用いられる可変容量圧縮機の冷媒吐出容量を制御する可変容量圧縮機用容量制御弁に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車用空調装置においては、エンジンの回転数に制約されることなく適切な冷房能力を得るために、冷媒の圧縮容量を変えることができる可変容量圧縮機が用いられている。このような可変容量圧縮機では、エンジンに回転駆動される軸に取り付けられた揺動板に、冷媒圧縮用のピストンを連結させ、この揺動板の角度変化に応じてピストンのストロークを変化させることで、圧縮機の吐出容量を変化させている。また、揺動板の角度は、密閉されたクランク室に圧縮された冷媒の一部を導入してクランク室内の圧力を変化させ、ピストンの両端面にかかる吸入圧力Psとクランク室の圧力Pcとの釣り合いを変化させることによって、連続的に変えられ、冷媒の吐出容量を可変させるようにしている。
【0003】
ここで、圧縮された冷媒のクランク室に対する導入量の制御には、容量制御弁が用いられている(たとえば、特許文献1参照。)。この容量制御弁は、たとえば、圧縮機に装着されたときに、圧縮機の吐出室からクランク室へ通じる冷媒流路の途中に配置され、吐出室からの冷媒によって弁を開ける向きに弁体が配置され、その弁体を外部から与えられる電流値によって閉じる向きにソレノイドが作用するようにし、弁体とソレノイドとの間には弁体が受ける吐出室の吐出圧力Pdに対抗して吸入室の吸入圧力Psを受ける感圧ピストンが配置されている。したがって、この容量制御弁は、吐出圧力Pdと吸入圧力Psとの差圧がソレノイドによって設定された差圧になるように吐出室からクランク室へ供給する冷媒の流量を制御するようにしている。
【0004】
つまり、エンジンの回転数が上昇したときには、吐出圧力Pdが大きくなるので、弁開度が大きくなってクランク室に導入される冷媒流量が増加してクランク室の圧力Pcを増加させ、これによりピストンのストロークが短くなって圧縮できる容量を小さくし、吐出圧力Pdと吸入圧力Psとの差圧を元に戻すようにする。また、回転数が低下したときには、吐出圧力Pdが小さくなることにより弁開度が小さくなり、クランク室に導入される冷媒流量が減少して圧縮できる容量を大きくする。この結果、圧縮機からの冷媒の吐出容量がエンジンの回転数変動の影響を受けずに所定量に保たれるように制御される。
【0005】
このように吐出圧力Pdと吸入圧力Psとの差圧を感知して冷媒の吐出容量を制御する容量制御弁では、特に、吐出圧力Pdが大きくなると開弁方向に作用して吐出容量が小さくなるよう制御している。しかしながら、容量制御弁は、たとえばソレノイド駆動回路の故障によりソレノイドに異常電流が流れたり、機械的な故障により弁体が開かなくなるといった障害が発生する場合がある。このような場合、吐出圧力Pdがソレノイドによって設定可能な最大の差圧を越えるようなことがあっても、吐出圧力Pdを低下させる方向への制御は働かないため、冷凍サイクル内の熱交換器が破裂するおそれが生じる。特に、二酸化炭素のような超臨界域で作動する冷媒を使用した冷凍サイクルの可変容量圧縮機では、冷媒の作動圧力自体が非常に高いため、弁体が開かなくなるような故障は非常に危険であり、よりいっそう深刻である。
【0006】
このような障害に対処するため、従来では、高圧配管上にリリーフバルブを設け、高圧配管が異常高圧になった場合に、このリリーフバルブが高圧の冷媒を大気に開放することで、高圧圧力の異常上昇を回避していた。また、冷媒圧力を圧力センサで検出し、検出された冷媒圧力がある規定値を超えたときに可変容量圧縮機を停止させ、異常高圧がなくなった場合に再び可変容量圧縮機を稼動させるような制御を行うことにより、高圧圧力の異常上昇を回避する手法もある。
【0007】
【特許文献1】
特開2002−364532号公報(段落番号〔0043〕〜〔0044〕、図7)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、高圧圧力の異常上昇を回避する手段としてリリーフバルブを設けた場合、リリーフバルブの作動が少しでも遅れたり、リリーフバルブを介して開放される冷媒容量が少ないと、高圧圧力の異常上昇を招く可能性があり、リリーフバルブが働いた場合は、新しいリリーフバルブへの交換や冷媒の充填が必要になる。また、可変容量圧縮機をオン・オフさせて高圧圧力の異常上昇を回避する手法では、可変容量圧縮機がオフしている状態では冷力が得られないため、所定の冷力が得られるまで時間がかかるという問題があった。
【0009】
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、冷凍サイクルにおける急激な圧力上昇を回避することが可能な可変容量圧縮機用容量制御弁を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明では上記問題を解決するために、弁体が開弁方向に吐出圧力を受け、閉弁方向に吸入圧力およびソレノイド力を受けるよう構成され、前記吐出圧力と前記吸入圧力との差圧を感知し、その差圧がソレノイドによって設定された値に対応する差圧を保つように、吐出室からクランク室へ流れる冷媒の流量を制御する可変容量圧縮機用容量制御弁において、前記弁体と前記ソレノイドとの間に配置され、前記弁体が所定圧力以上の前記吐出圧力を受けることにより変形されて前記ソレノイドとの間の距離が小さくなる弾性部材を備えていることを特徴とする可変容量圧縮機用容量制御弁が提供される。
【0011】
このような可変容量圧縮機用容量制御弁によれば、たとえばソレノイド駆動回路の故障により弁部が全閉状態のまま動かなくなった場合、可変容量圧縮機は、その最大容量で運転するため、吐出圧力が異常高圧になることがある。その場合に、弾性部材が異常高圧を受けて弾性変形し、弁部を開放し、クランク室に吐出圧力を導入して、可変容量圧縮機の吐出容量を下げるように作用する。これにより、冷凍サイクルの異常高圧が回避され、凝縮器またはガスクーラおよび高圧配管の破裂などを防止することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明の第1の実施例に係る可変容量圧縮機用容量制御弁の構造を示す中央断面図である。
【0013】
この可変容量圧縮機用容量制御弁は、上部が開口した上部ボディ1を有し、その開口部には、弁座形成部材2が圧入されている。この弁座形成部材2は、その中間部に、吐出室から吐出圧力Pdの冷媒を受ける空間とクランク室に圧力Pcの冷媒を供給する空間との間を連通するように弁孔3が形成されている。弁孔3のクランク室に通じる空間側の開口縁部が弁座を構成し、この弁座に対向してボール4が配置されている。このボール4は、弁座形成部材2の下部開口部内に軸線方向に進退自在に配置されたホルダ5によって保持され、ホルダ5とともに弁体を構成し、弁座とともに可変容量圧縮機の吐出室からクランク室に供給される冷媒の流量を制御するようにした可変容量圧縮機用容量制御弁の弁部を構成している。このホルダ5は、スプリング6によってボール4が弁座から離れる方向に付勢されている。
【0014】
このホルダ5は、また、その中央の下部に開口部を有し、その下部開口部内にはリリーフ用スプリング7とリリーフ用プレート8とが配置されている。このリリーフ用スプリング7は、ボール4が弁孔3を介して受ける吐出圧力Pdが所定の圧力以上に高くなった異常動作時に圧縮されるようなばね力に設定されている。たとえば冷媒として二酸化炭素を使用した冷凍サイクルでは、このリリーフ用スプリング7は、最大圧力がたとえば10MPaを越えるような高圧下で圧縮開始されるようなばね定数を有している。したがって、リリーフ用スプリング7およびリリーフ用プレート8は、この可変容量圧縮機用容量制御弁が正常動作しているときには機能せず、吐出圧力Pdが異常高圧になったときに、弾性変形して軸線方向の長さが短くなることで弁部が開弁する高圧回避機能を有している。
【0015】
上部ボディ1の上部開口端部には、その上部開口端部を覆うようにストレーナ9が冠着されている。また、弁座形成部材2を収容している上部ボディ1の下部の軸線位置には、弁座形成部材2の弁孔3と同じ直径を有する感圧ピストンロッド10が、軸線方向に進退自在に配置されている。この感圧ピストンロッド10の一端は、ホルダ5に収容されたリリーフ用プレート8に当接しており、他端は上部ボディ1の中央開口部内にて終端している。
【0016】
上部ボディ1は、その中間位置にて下部ボディ11の上部開口部に螺入され、下端部にはソレノイド部の固定鉄芯12が螺着されている。固定鉄芯12は、その軸線位置に中央開口部が貫通形成され、その中央開口部は周囲から穿設された連通孔を介して可変容量圧縮機の吸入室に連通して、感圧ピストンロッド10の他方の端部に吸入室の吸入圧力Psが受圧するようにしている。
【0017】
下部ボディ11の内部には、スリーブ13が配置されている。このスリーブ13の図の下部開口部は、ストッパ14が嵌着され、その中央開口部には、これを閉止するようにガイド15が螺着されている。スリーブ13内には、上部ボディ1に螺着された固定鉄芯12および可動鉄芯16が配置されている。この可動鉄芯16は、一端が固定鉄芯12を貫通して上部ボディ1の中央開口下端部に支持され、他端がガイド15の中央開口上端部に支持されたシャフト17に固着されていて、シャフト17に嵌合された止め輪18によって感圧ピストンロッド10の方向への移動が規制されている。これにより、可動鉄芯16は、スリーブ13とは接触することなく軸線方向に進退可能になっている。また、固定鉄芯12と可動鉄芯16との間には、スプリング19が配置され、可動鉄芯16とガイド15との間には、スプリング20が配置されている。
【0018】
スリーブ13の外周には、電磁コイル21およびヨーク22が設けられ、固定鉄芯12および可動鉄芯16とともに可変容量圧縮機の吐出圧力Pdと吸入圧力Psとの差圧を設定するソレノイド部を構成している。
【0019】
そして、この容量制御弁が可変容量圧縮機の内部に装着されたときにおいて、吐出室に連通して吐出圧力Pdを受ける部分と、クランク室に連通してその圧力Pcを受ける部分との間をシールするために、上部ボディ1にOリング23が周設されている。また、下部ボディ11には、クランク室の圧力Pcを受ける部分と、吸入室に連通して吸入圧力Psを受ける部分との間をシールするためのOリング24と、この吸入圧力Psを受ける部分と大気との間をシールするためのOリング25とが周設されている。
【0020】
ここで、この可変容量圧縮機用容量制御弁の動作を、可変容量圧縮機の動作と併せて説明する。
まず、可変容量圧縮機用容量制御弁の内部において、ボール4には、吐出室から導入される冷媒の吐出圧力Pdが図の上方向からかかる。一方、ボール4を保持しているホルダ5に収容されたリリーフ用プレート8に当接している感圧ピストンロッド10の下端面には、吸入室の吸入圧力Psが上部ボディ1と固定鉄芯12との間、固定鉄芯12に穿設された連通孔、および上部ボディ1と感圧ピストンロッド10との間のクリアランスを介して図の下方向からかかる。感圧ピストンロッド10は弁孔3と同じ直径を有しているため、ボール4における吐出圧力Pdの有効受圧面積と、感圧ピストンロッド10における吸入圧力Psの受圧面積とは同一である。したがって、吐出室からクランク室へ流れる冷媒の流量を制御するボール4は、吐出圧力Pdと吸入圧力Psとの差圧を感じて動作する差圧弁を構成していることになる。
【0021】
この可変容量圧縮機用容量制御弁において、ソレノイド部の電磁コイル21に制御電流が供給されていないときには、ソレノイド部の可動鉄芯16は、軸線方向に自由に進退可能な状態になっているので、吐出圧力Pdがボール4を押し開き、弁部は全開状態となる。これにより、可変容量圧縮機では、クランク室の圧力Pcが吐出圧力Pdに近い値となり、クランク室に面して設けられた冷媒の吸入圧縮用のピストンにおいては、その両面にかかる吸入圧力Psとクランク室の圧力Pcとの圧力差が最も大きくなる。したがって、ピストンのストロークを決定するクランク室内の揺動板が、ストロークを最も小さくするような傾斜角を持つようになり、可変容量圧縮機は最小容量の運転を行うことになる。
【0022】
また、ソレノイド部の電磁コイル21に最大の制御電流が供給されると、可動鉄芯16が固定鉄芯12に吸引されて図の上方向に移動し、これにより、シャフト17および感圧ピストンロッド10が図の上方向に押し上げられて、ボール4が弁座形成部材2に着座され、弁部は全閉状態となる。このとき、クランク室は、固定オリフィスを介して吸入室に連通されているので、クランク室の冷媒がオリフィスを介して吸入室へ流れ、クランク室の圧力Pcが吸入室の吸入圧力Psに近い値まで低下する。これにより、ピストンの両面にかかる圧力差が最も小さくなって、揺動板がピストンのストロークが最も大きくするような傾斜角を持つようになり、可変容量圧縮機は最大容量の運転に移行する。
【0023】
ここで、ソレノイド部の電磁コイル21に所定の制御電流が供給される通常の制御が行われている場合は、その制御電流の大きさに応じて可動鉄芯16が固定鉄芯12に吸引され、図の上方向へ所定量移動する力が生じる。この力が、差圧弁として動作する可変容量圧縮機用容量制御弁の設定値になる。したがって、この可変容量圧縮機用容量制御弁は、吐出圧力Pdと吸入圧力Psとの差圧を感知し、その差圧がソレノイド部によって設定された値に対応する差圧を保つように、吐出室からクランク室へ流れる冷媒の流量を制御するという動作を行うことになる。
【0024】
ここで、たとえばソレノイド駆動回路の故障によりソレノイドに異常電流が流れて、弁部が全閉状態のまま動かなくなった場合、可変容量圧縮機は、その最大容量で運転しようとする。このため、吐出圧力Pdは、ソレノイドによって設定可能な最大の差圧を越えるようになるが、そのときに、リリーフ用スプリング7が異常高圧になった吐出圧力Pdを受けて弾性変形して圧縮されるため、ボール4がその弁座から離れて弁孔3を開放し、クランク室に吐出圧力Pdを導入して、可変容量圧縮機を最大容量から所定容量の運転に移行させ、吐出圧力Pdを下げるようにする。これによって、冷凍サイクルが異常高圧になることによる凝縮器またはガスクーラおよび高圧配管を破裂などの事故に対して、これらを防止することができる。
【0025】
図2は本発明の第2の実施の形態に係る可変容量圧縮機用容量制御弁の構造を示す中央断面図である。なお、図2において、図1に示した可変容量圧縮機用容量制御弁の構成要素と同じ構成要素には同じ符号を付して、その詳細な説明は省略する。
【0026】
この第2の実施の形態に係る可変容量圧縮機用容量制御弁は、第1の実施の形態に係る可変容量圧縮機用容量制御弁と比較して、高圧回避機能の要素を可動鉄芯16内に配置している点で異なる。すなわち、この可変容量圧縮機用容量制御弁では、スリーブ13内を軸線方向に進退自在に配置された可動鉄芯16は、その軸線位置に中央開口部が貫通形成され、その中央開口部にリリーフ用プレート8と、このリリーフ用プレート8をその中央開口部内の段差部に当接させるよう付勢するリリーフ用スプリング7と、このリリーフ用スプリング7の受け部材であるリリーフ用ストッパ26とが設けられている。このリリーフ用ストッパ26は、可動鉄芯16に螺着されており、その螺入量を調節することにより、リリーフ用スプリング7の荷重を調節して、異常高圧時に弁部が開く設定値を調節することができる。また、このリリーフ用プレート8と感圧ピストンロッド10との間には、ソレノイド力を弁体に伝達したり異常高圧を高圧回避機能部に伝達するシャフト17が配置されている。それ以外の構成および動作は、第1の実施の形態に係る可変容量圧縮機用容量制御弁と同じである。
【0027】
ここで、この可変容量圧縮機用容量制御弁が全閉状態のまま動かなくなった場合、可変容量圧縮機は、その最大容量で運転しようとするので、吐出圧力Pdは、ソレノイドによって設定可能な最大の差圧を越えるようになる。このとき、高圧の吐出圧力Pdが、ボール4、ホルダ5、感圧ピストンロッド10、シャフト17を介してリリーフ用プレート8に伝達されるので、リリーフ用スプリング7が弾性変形して圧縮される。これにより、ボール4がその弁座から離れて弁孔3を開放し、クランク室に吐出圧力Pdを導入して、可変容量圧縮機を最大容量から所定容量の運転に移行させ、吐出圧力Pdを下げるのである。
【0028】
なお、以上の実施の形態では、吐出室の吐出圧力Pdと吸入室の吸入圧力Psとの差圧を一定に保つように制御する電磁式の可変容量圧縮機用容量制御弁の例について説明したが、たとえば、ダイヤフラムが吸入圧力Psを受圧して吸入圧力Psを一定に保つように制御する電磁式の可変容量圧縮機用容量制御弁についても本発明を適用できることはもちろんである。
【0029】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明では、弁体が吐出圧力を受けて開弁するよう構成された可変容量圧縮機用容量制御弁において、弁体が異常高圧受けたときに弾性変形して圧縮されることにより開弁する弾性部材を備える構成にした。これにより、たとえば可変容量圧縮機用容量制御弁を駆動するソレノイド駆動回路が故障するなどして、弁部が全閉状態のまま動かなくなることにより冷凍サイクルが異常高圧になったとしても、弾性部材が高圧で圧縮されて吐出容量を低下させる方向に作用するので、凝縮器またはガスクーラおよび高圧配管が破裂するなどの事故を未然に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係る可変容量圧縮機用容量制御弁の構造を示す中央断面図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態に係る可変容量圧縮機用容量制御弁の構造を示す中央断面図である。
【符号の説明】
1 上部ボディ
2 弁座形成部材
3 弁孔
4 ボール
5 ホルダ
6 スプリング
7 リリーフ用スプリング(弾性部材)
8 リリーフ用プレート
9 ストレーナ
10 感圧ピストンロッド
11 下部ボディ
12 固定鉄芯
13 スリーブ
14 ストッパ
15 ガイド
16 可動鉄芯
17 シャフト
18 止め輪
19,20 スプリング
21 電磁コイル
22 ヨーク
23,24,25 Oリング
26 リリーフ用ストッパ
Pc クランク室の圧力
Pd 吐出圧力
Ps 吸入圧力

Claims (3)

  1. 弁体が開弁方向に吐出圧力を受け、閉弁方向に吸入圧力およびソレノイド力を受けるよう構成され、前記吐出圧力と前記吸入圧力との差圧を感知し、その差圧がソレノイドによって設定された値に対応する差圧を保つように、吐出室からクランク室へ流れる冷媒の流量を制御する可変容量圧縮機用容量制御弁において、
    前記弁体と前記ソレノイドとの間に配置され、前記弁体が所定圧力以上の前記吐出圧力を受けることにより変形されて前記ソレノイドとの間の距離が小さくなる弾性部材を備えていることを特徴とする可変容量圧縮機用容量制御弁。
  2. 前記弾性部材は、前記弁体の中に収容されて自由端が前記ソレノイド力を前記弁体に伝達する伝達部材に当接されているスプリングであることを特徴とする請求項1記載の可変容量圧縮機用容量制御弁。
  3. 前記弾性部材は、前記ソレノイドの可動鉄芯の中に収容されて自由端が前記ソレノイド力を前記弁体に伝達する伝達部材に当接されているスプリングであることを特徴とする請求項1記載の可変容量圧縮機用容量制御弁。
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