JP4172228B2 - 音声データ配信方法、サーバクライアントシステム及びサーバ装置 - Google Patents

音声データ配信方法、サーバクライアントシステム及びサーバ装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、サーバ装置からネットワークを介してクライアント装置に音声データを配信する音声データ配信方法、サーバクライアントシステム及びサーバ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、データ圧縮技術の発達や、通信分野でのデジタル信号処理技術の発達により、ユーザの要求に応じてデータを配信する、いわゆるミュージック・オン・デマンド(Music On Demand )等のサーバクライアントシステムが提案されている。このようなサーバクライアントシステムでは、ユーザの要求やネットワークの負荷に応じて最適な品質の音声データを配信することが必要とされる。
例えば、特開平11−127150号公報に開示されたサーバクライアントシステムでは、クライアントからのデータ品質指定情報に基づいて、サーバがデータを所定の品質に変換してクライアントに返送することにより、サーバからクライアントに転送するデータの品質をユーザ側の要求に応じて選択できるようにしている。
また、特開2001−359074号公報に開示されたサーバクライアントシステムでは、基本となる品質の基本データと、より高い品質の再生データを得るための差分データとをサーバからクライアントへ送信し、基本データの伝送が終了した時点で差分データの伝送が終了していない場合にはクライアントが基本データのみを用いて再生し、基本データの伝送が終了した時点で差分データの伝送も終了している場合には、クライアントが基本データと差分データを用いて再生することにより、ネットワークの状態変化に対応するようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特開平11−127150号公報に開示されたサーバクライアントシステムでは、サーバがデータをリアルタイムに圧縮してクライアントに送信するため、リアルタイムに圧縮処理を行うことができるエンコーダが必要になるという問題点があった。特に、クライアントの台数が増加する程、エンコーダにはより高い能力が要求される。例えば、サーバに最大10台のクライアントが接続される場合には、クライアントが1台の場合に比べてデータを10倍の速度で圧縮処理する必要がある。その結果、特開平11−127150号公報に開示されたサーバクライアントシステムでは、サーバのコストが高くなるという問題点があった。また、ネットワークの負荷に応じて適切な品位の音声データを受信するには、ユーザがネットワークの負荷を自身でモニタリングし、その状況に適した品位の音声データを選択する必要があった。
【0004】
また、特開2001−359074号公報に開示されたサーバクライアントシステムでは、いわゆる階層符号化の考え方を導入した特殊な圧縮方式を用いる必要があり、一般的な圧縮方式では実現できないという問題点があった。例えば、音声データの圧縮方式として広く普及しているMP3(MPEG1 Audio Layer III )方式では階層符号化を行うことはできない。その結果、特開2001−359074号公報に開示されたサーバクライアントシステムでは、サーバのみならずクライアントも特殊な圧縮方式に対応する必要があり、サーバとクライアントの構成が複雑になり、サーバとクライアントのコストが高くなるという問題点があった。
【0005】
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、ネットワークの状態に応じた最適な品位の音声データ配信を簡単な構成で実現することができる音声データ配信方法、サーバクライアントシステム及びサーバ装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、音声データを再生するクライアント装置に、サーバ装置からネットワークを介して前記音声データを配信する音声データ配信方法において、一連の音声データについて品位の異なる複数の音声データファイルを前記サーバ装置に予め用意する記録手順と、ユーザからの配信要求が発生したときに前記ネットワークの負荷を検出する負荷検出手順と、配信先の前記クライアント装置に配信する再生対象の一連の音声データの配信品位を前記ネットワークの負荷に基づいて決定する配信品位決定手順と、再生対象の一連の音声データに対応する、前記決定された配信品位の音声データファイルに前記配信品位の情報を付加し、この情報付加後の音声データファイルを前記サーバ装置から前記配信先のクライアント装置に配信する配信手順と、前記配信先のクライアント装置において受信した音声データを該音声データの配信品位の情報に応じて再生する再生手順とを実行し、前記配信品位決定手順は、前記クライアント装置に最低品位の音声データファイルを配信するのに必要な最低必要帯域を、前記サーバ装置に接続される全てのクライアント装置のために予め確保した上で、前記配信品位を決定するようにしたものである。ここで、一連の音声データとは、例えば曲のように、記録や再生の単位となるひとまとまりの音声データを意味する。
【0007】
また、本発明の音声データ配信方法の1構成例において、前記配信品位決定手順は、前記クライアント装置に配信を新規に開始するとき、前記検出したネットワークの負荷では配信不可能な第1の品位の音声データファイルが再生対象の一連の音声データに用意されている場合、新規配信先のクライアント装置より優先度が低いクライアント装置を配信品位の変更対象として、この変更対象のクライアント装置に配信中の音声データファイルの品位を前記第1の品位の音声データファイルの配信に必要なネットワークの帯域を確保できるだけのより低い第2の品位に変更し、前記配信手順は、前記第2の品位の音声データファイルを前記サーバ装置から前記変更対象のクライアント装置に配信し、前記第1の品位の音声データファイルを前記サーバ装置から前記新規配信先のクライアント装置に配信するようにしたものである。
また、本発明の音声データ配信方法の1構成例において、前記配信品位決定手順は、前記クライアント装置への配信を停止するとき、この配信停止のクライアント装置と同じ優先度若しくは優先度が低いクライアント装置を配信品位の変更対象として、この変更対象のクライアント装置に配信中の音声データファイルの品位を前記配信停止により確保できるネットワークの帯域に応じてより高い第3の品位に変更し、前記配信手順は、前記配信停止のクライアント装置への配信を停止し、前記第3の品位の音声データファイルを前記サーバ装置から前記変更対象のクライアント装置に配信するようにしたものである。
また、本発明の音声データ配信方法の1構成例において、前記再生手順は、受信中の音声データの配信品位が変更されたとき、変更前の音声データと変更後の音声データとを連結する再生処理を行うようにしたものである。
【0008】
また、本発明のサーバクライアントシステムにおいて、サーバ装置は、一連の音声データについて品位の異なる複数の音声データファイルが予め記録された記録手段と、ユーザからの配信要求が発生したときに前記ネットワークの負荷を検出する負荷検出手段と、配信先のクライアント装置に配信する再生対象の一連の音声データの配信品位を前記ネットワークの負荷に基づいて決定する配信品位決定手段と、再生対象の一連の音声データに対応する、前記決定された配信品位の音声データファイルを前記記録手段から読み出して前記配信品位の情報を付加し、この情報付加後の音声データファイルを配信先のクライアント装置に配信する配信手段とを有し、クライアント装置は、受信した音声データを該音声データファイルの配信品位の情報に応じて再生する再生手段を有し、前記サーバ装置の配信品位決定手段は、前記クライアント装置に最低品位の音声データファイルを配信するのに必要な最低必要帯域を、前記サーバ装置に接続される全てのクライアント装置のために予め確保した上で、前記配信品位を決定するものである。
また、本発明のサーバクライアントシステムの1構成例において、前記サーバ装置の配信品位決定手段は、前記クライアント装置に配信を新規に開始するとき、前記検出したネットワークの負荷では配信不可能な第1の品位の音声データファイルが再生対象の一連の音声データに用意されている場合、新規配信先のクライアント装置より優先度が低いクライアント装置を配信品位の変更対象として、この変更対象のクライアント装置に配信中の音声データファイルの品位を前記第1の品位の音声データファイルの配信に必要なネットワークの帯域を確保できるだけのより低い第2の品位に変更し、前記サーバ装置の配信手段は、前記第2の品位の音声データファイルを前記記録手段から読み出して前記変更対象のクライアント装置に配信し、前記第1の品位の音声データファイルを前記記録手段から読み出して前記新規配信先のクライアント装置に配信するものである。
また、本発明のサーバクライアントシステムの1構成例において、前記サーバ装置の配信品位決定手段は、前記クライアント装置への配信を停止するとき、この配信停止のクライアント装置と同じ優先度若しくは優先度が低いクライアント装置を配信品位の変更対象として、この変更対象のクライアント装置に配信中の音声データファイルの品位を前記配信停止により確保できるネットワークの帯域に応じてより高い第3の品位に変更し、前記サーバ装置の配信手段は、前記配信停止のクライアント装置への配信を停止し、前記第3の品位の音声データファイルを前記記録手段から読み出して前記変更対象のクライアント装置に配信するものである。
また、本発明のサーバクライアントシステムの1構成例において、前記クライアント装置の再生手段は、受信中の音声データの配信品位が変更されたとき、変更前の音声データと変更後の音声データとを連結する再生処理を行うものである。
【0009】
また、本発明のサーバ装置は、一連の音声データについて品位の異なる複数の音声データファイルが予め記録された記録手段と、ユーザからの配信要求が発生したときに前記ネットワークの負荷を検出する負荷検出手段と、配信先のクライアント装置に配信する再生対象の一連の音声データの配信品位を前記ネットワークの負荷に基づいて決定する配信品位決定手段と、再生対象の一連の音声データに対応する、前記決定された配信品位の音声データファイルを前記記録手段から読み出して前記配信品位の情報を付加し、この情報付加後の音声データファイルを前記配信先のクライアント装置に配信する配信手段とを有し、前記配信品位決定手段は、前記クライアント装置に最低品位の音声データファイルを配信するのに必要な最低必要帯域を、前記サーバ装置に接続される全てのクライアント装置のために予め確保した上で、前記配信品位を決定するものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
[第1の実施の形態]
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。図1は本発明の第1の実施の形態となるサーバクライアントシステムの構成を示すブロック図である。本実施の形態のサーバクライアントシステムは、クライアント装置に音声データを配信するサーバ装置1と、音声データを再生する複数のクライアント装置21(21−1,21−2,21−3)と、サーバ装置1とクライアント装置21とを接続するLAN等のネットワーク31とから構成される。
【0011】
サーバ装置1は、CDドライブ装置2と、音声データの記録再生が可能なハードディスクやメモリ等の記録手段3と、記録手段3に非圧縮音声データを記録する音声データ記録手段4と、記録手段3に圧縮音声データを記録するエンコーダ5と、同一の曲について作成された品位の異なる複数の音声データファイルを関連付けて管理するための曲管理テーブルを作成する曲管理テーブル作成手段6と、ネットワーク31と接続するためのネットワークインタフェース手段(NI)7と、ネットワーク31の負荷を検出する負荷検出手段8と、音声データの配信品位をネットワーク31の負荷に基づいて決定する配信品位決定手段9と、配信品位決定手段9で決定された配信品位の音声データファイルを記録手段3から読み出してクライアント装置21に配信する配信手段10と、ユーザがサーバ装置1に指示を与えるための入力手段11と、ユーザに対して情報を提示するための表示手段12と、インターネットと接続するためのネットワークインタフェース手段(NI)13と、サーバ装置全体を制御する制御手段14とを有する。
【0012】
各クライアント装置21(21−1,21−2,21−3)は、ネットワーク31と接続するためのネットワークインタフェース手段(NI)22と、ネットワークインタフェース手段(NI)22で受信した音声データの配信品位を検出する配信品位検出手段23と、ユーザがクライアント装置21に指示を与えるための入力手段24と、ユーザに対して情報を提示するための表示手段25と、受信した音声データを一時的に蓄えて外部のアンプ装置等に出力するためのメモリ26と、受信した音声データが圧縮音声データの場合に伸張処理を行うデコーダ27と、クライアント装置全体を制御する制御手段28とを有する。
【0013】
サーバ装置1の配信手段10は、複数のクライアント装置21に異なる音声データを同時に配信する機能を備えている。なお、サーバ装置1の音声データ記録手段4、曲管理テーブル作成手段6、負荷検出手段8、配信品位決定手段9、配信手段10及び制御手段14は、CPUとメモリとこれらのハードウェア資源を制御するプログラムによって実現することができる。
【0014】
クライアント装置21のメモリ26、デコーダ27及び制御手段28は、受信した音声データを配信品位検出手段23で検出された配信品位に応じて再生処理する再生手段となる。なお、クライアント装置21の配信品位検出手段23及び制御手段28は、CPUとメモリとこれらのハードウェア資源を制御するプログラムによって実現することができる。
【0015】
以下、図1のサーバ装置1の記録時の動作を説明する。図2はサーバ装置1の記録時の動作を示すフローチャートである。まず、ユーザは、CDドライブ装置2にCDを挿入し、入力手段11を操作してCDを記録手段3に録音するよう要求する。制御手段14は、ユーザの要求に応じて音声データ記録手段4を制御し、音声データ記録手段4は、CDドライブ装置2に挿入されたCDから音声データを読み出して記録手段3に記録する(図2ステップS1)。
ユーザが指定した曲(CDの全曲又はその一部)の記録が終了するまで(ステップS2においてYES)、ステップS1の処理が曲毎に行われる。こうして、記録手段3に非圧縮の音声データファイルが曲毎に作成される。
【0016】
次に、制御手段14は、記録手段3に記録された音声データファイルから品位の異なる音声データファイルを作成するようエンコーダ5に指示する。この指示により、エンコーダ5は、記録手段3の非圧縮音声データファイルを圧縮して記録手段3に記録することを圧縮方式を変えながら複数回行い、品位の異なる複数の圧縮音声データファイルを記録手段3上に作成する(ステップS3)。品位の異なる複数の圧縮音声データファイルを作成するには、圧縮フォーマットが例えばMP3の場合、128kbps、160kbps、192kbps・・・・といったようにビットレートを変えて圧縮すればよい。
記録手段3に記録された全ての非圧縮音声データファイルについて圧縮音声データファイルの作成が終了するまで(ステップS4においてYES)、ステップS3の処理が曲毎に行われる。こうして、非圧縮音声データファイルと圧縮音声データファイルとからなる品位の異なる複数の音声データファイルが曲毎に作成される。
【0017】
次に、曲管理テーブル作成手段6は、同一の曲について作成された品位の異なる複数の音声データファイルを関連付けて管理するための曲管理テーブル101を記録手段3上に作成する(ステップS5)。図3は曲管理テーブル101の構成を示す図である。曲管理テーブル101は、曲m(m1,m2・・・・)の属性情報Amと、曲mの音声データファイルの属性情報Adとを対応付けたものである。
曲の属性情報Amとしては、曲名、アルバム名、アーティスト名、ジャンル名などがある。属性情報Amは、CDドライブ装置2にCDが挿入されたときに、制御手段14がネットワークインタフェース手段13を介してインターネット上の音楽CDインフォメーションデータサーバにアクセスすることにより取得することができる。制御手段14は、音楽CDインフォメーションデータサーバから取得した属性情報Amを曲管理テーブル作成手段6に渡す。なお、属性情報は、インターネット経由で取得することになっているが、ネットワーク上のコンピュータ(PC)から入力したり、サーバ装置1の入力手段11(ソフトキーボード(リモコンとGUI)やPS2キーボード)で入力することも可能である。
音声データファイルの属性情報Adとしては、ファイル名、圧縮方式情報(フォーマット、ビットレート)、記録手段3上の音声データファイルの格納場所を示すアドレスなどがある。図3のように、音声データファイル毎の属性情報Adを同一の曲についてまとめることにより、同一の曲について作成された品位の異なる複数の音声データファイルを関連付けて管理することができる。
【0018】
次に、再生時の動作を説明する。図4はサーバ装置1の再生時の動作を示すフローチャート、図5はクライアント装置21の再生時の動作を示すフローチャートである。まず、ユーザは、クライアント装置21の入力手段24を操作して、再生対象の曲を選択する(図5ステップS21)。再生対象の曲を選択するため、ユーザは、所望の曲を直接指定するか、あるいは所望のアルバム、アーティスト又はジャンルを指定する。
ユーザが曲を直接指定する場合、クライアント装置21の制御手段28は、ネットワークインタフェース手段22を介して曲のリストをサーバ装置1に対して要求する。ネットワークインタフェース手段7を介してクライアント装置21からの要求を受けたサーバ装置1の制御手段14は、記録手段3の曲管理テーブル101に登録された曲の属性情報Amを参照して、記録手段3に記録された曲のリストを取得し、取得したリストをネットワークインタフェース手段7を介してクライアント装置21に返送する。クライアント装置21の制御手段28は、ネットワークインタフェース手段22を介して受け取ったリストを表示手段25に表示させる。ユーザは、表示手段25に表示された全曲又はその一部を入力手段24で選択する。
また、ユーザがアルバム、アーティスト又はジャンルを指定した場合、クライアント装置21の制御手段28は、指定されたアルバム、アーティスト又はジャンルに対応する曲のリストをサーバ装置1に対して要求する。この要求に応じて、サーバ装置1の制御手段14は、曲の属性情報Amを参照して、指定されたアルバム、アーティスト又はジャンルに対応する曲のリストを取得し、取得したリストをクライアント装置21に返送する。クライアント装置21の制御手段28は、受け取ったリストを表示手段25に表示させ、ユーザは、表示された全曲又はその一部を選択する。
【0019】
ユーザが選択し終えた後、クライアント装置21の制御手段28は、ユーザが選択した再生対象の曲を配信するようサーバ装置1に対して要求する(ステップS22)。なお、本実施の形態では、ユーザがクライアント装置21を操作してサーバ装置1への配信要求を発生させているが、ユーザがサーバ装置1の入力手段11を操作して再生対象の曲と配信先のクライアント装置21を指定し、配信要求を発生させてもよい。以後、配信要求を発したクライアント装置21又はユーザが配信先として指定したクライアント装置21を、新規配信先のクライアント装置21と呼ぶ。
ユーザがサーバ装置1を操作して曲を直接指定する場合、サーバ装置1の制御手段14は、曲管理テーブル101に登録された曲の属性情報Amを参照して、記録手段3に記録された曲のリストを取得し、取得したリストを表示手段12に表示させる。ユーザは、表示手段12に表示された全曲又はその一部を入力手段11で選択する。また、ユーザがアルバム、アーティスト又はジャンルを指定した場合、制御手段14は、曲の属性情報Amを参照して、指定されたアルバム、アーティスト又はジャンルに対応する曲のリストを取得し、取得したリストを表示手段25に表示させる。
【0020】
次に、サーバ装置1の制御手段14は、クライアント装置21からの配信要求又は自装置の入力手段11からの配信要求を受信すると(図4ステップS11においてYES)、負荷検出手段8に指示して、ネットワーク31の負荷を検出させる(ステップS12)。
図6は負荷検出手段8によるネットワーク31の負荷検出方法を説明するための図である。サーバ装置1のデータ転送用帯域(転送能力)Bdは、主としてネットワーク31の速度で決まる最大帯域Bmaxから、制御用帯域Bcを引いた既知の値である。制御用帯域Bcは、クライアント装置21からの要求やこの要求に対するサーバ装置1の応答などの制御用通信のために予め確保されている帯域である。
データ転送用帯域Bdには、クライアント装置21へ最低品位の音声データを配信するのに必要な最低必要帯域Bmin(例えば128kbps)がサーバ装置1に接続される全てのクライアント装置21のために予め確保されている。データを実際に配信するか否かに関係なく、クライアント装置21の各々に最低必要帯域Bminを予め確保しておく理由は、ネットワーク31に大きな負荷がかかっている場合でも、最低必要帯域Bminを使って最低品位の音声データを全クライアント装置21に配信できるようにするためである。
最低必要帯域Bminを使って音声データを配信できるようにするため、図2のステップS3で作成される圧縮音声データファイルのうち、最低品位の音声データファイルは、最低必要帯域Bmin以下の品位で作成される。
本実施の形態では、サーバ装置1と複数のクライアント装置21のみが接続されたローカルなネットワーク31を想定している。したがって、ネットワーク31に大きな負荷がかかるような通信は、サーバ装置1からクライアント装置21への音声データ配信のみであり、負荷検出手段8は、自装置が行っている送信処理を監視することで、ネットワーク31の負荷を検出することができる。
【0021】
負荷検出手段8は、検出したネットワーク31の負荷を配信品位決定手段9に通知する。このとき、配信品位決定手段9には、ネットワーク31の負荷情報として、図6で説明したデータ転送用帯域Bd内で実際に使用されている使用帯域Buseが通知される。さらに、配信品位決定手段9には、使用帯域Buseを使用中のクライアント装置21が通知される。
通知を受けた配信品位決定手段9は、検出されたネットワーク31の負荷に応じて音声データの配信品位を決定する配信品位決定処理を行う(ステップS13)。図7は配信品位決定処理の詳細を示すフローチャートである。
配信品位決定処理において、配信品位決定手段9は、サーバ装置1に接続されている複数のクライアント装置21のうち、新規配信先のクライアント装置21を除く全てのクライアント装置21についてそれぞれ必要転送能力を算出し、この必要転送能力の合計値Bsumを算出する(図7ステップS101)。
配信品位決定手段9は、負荷検出手段8からの通知により、新規配信先のクライアント装置21以外の第2のクライアント装置21に対して音声データファイルを配信中と判断した場合、このデータ配信で使用されている使用帯域Buseを第2のクライアント装置21の必要転送能力とする。
また、配信品位決定手段9は、負荷検出手段8からの通知により、音声データファイルの配信を受けていない第3のクライアント装置21が存在すると判断した場合、予め確保されている図6の最低必要帯域Bminを第3のクライアント装置21の必要転送能力とする。
こうして、新規配信先のクライアント装置21を除く各クライアント装置21の必要転送能力を算出して、その合計値Bsumを算出した後、配信品位決定手段9は、新規配信先のクライアント装置21に割り当て可能な帯域Baを算出する(ステップS102)。この割り当て可能な帯域Baは、データ転送用帯域Bdから、ステップS101で算出した合計値Bsumを引いた値である(Ba=Bd−Bsum)。
そして、配信品位決定手段9は、制御手段14を通じて記録手段3の曲管理テーブル101にアクセスし、ユーザが選択した再生対象の曲に対応する音声データファイルの属性情報Adを参照して、再生対象の曲に対応し、かつステップS102で算出した帯域Ba内で配信可能な音声データファイルのうち最高品位を新規配信先のクライアント装置21への配信品位とする(ステップS103)。
【0022】
配信品位決定処理の終了後、配信品位決定手段9は、新規配信先のクライアント装置21用に決定した配信品位を配信手段10に通知する(図4ステップS14)。
配信手段10は、再生対象の曲に対応する音声データファイルのうち、通知された配信品位で配信可能な品位の音声データファイルを、記録手段3の曲管理テーブル101に基づいて検索し、検索した音声データファイルを新規配信先のクライアント装置21へ配信する(ステップS15)。なお、配信手段10は、配信する音声データファイルの圧縮方式情報をこの音声データファイルの属性情報Adから取得して、取得した圧縮方式情報を音声データファイルの先頭に付加して配信する。
【0023】
次に、ユーザは、曲の再生中に、クライアント装置21の入力手段24を操作して配信停止要求を発生させ、再生を停止したり、サーバ装置1の入力手段11を操作して、再生を停止させるクライアント装置21を指定したりしてもよい。以後、配信停止要求を発したクライアント装置21又はユーザが再生停止を指定したクライアント装置21を、配信停止のクライアント装置21と呼ぶ。
サーバ装置1の制御手段14は、クライアント装置21からの配信停止要求又は自装置の入力手段11からの配信停止要求を受信すると(ステップS16においてYES)、配信手段10に指示して、配信停止のクライアント装置21への音声データ配信を停止させる(ステップS17)。
再生対象の曲の配信が終了するまで(ステップS18においてYES)、ステップS16〜S18の処理が繰り返される。配信終了後、サーバ装置1の制御手段14は、再生対象の曲を全て配信したかどうか判定し(ステップS19)、全曲を配信していない場合には、ステップS12に戻って、次の曲を配信する。こうして、ステップS12〜S19の処理が曲毎に行われる。
【0024】
次に、クライアント装置21の配信品位検出手段23は、サーバ装置1からの音声データファイルをネットワークインタフェース手段22で受信した場合(図5ステップS23においてYES)、この音声データファイルの先頭に付加された圧縮方式情報により、受信した音声データファイルの配信品位を検出し、検出した配信品位を制御手段28に通知する(ステップS24)。
制御手段28は、配信品位検出手段23から通知を受けた配信品位により、音声データファイルが非圧縮音声データファイルであると判断した場合(ステップS25においてYES)、音声データファイルを伸張することなくメモリ26に格納する。メモリ26に格納された音声データファイルは、図示しない外部のアンプ装置等に出力される(ステップS26)。
【0025】
一方、制御手段28は、音声データファイルが圧縮音声データファイルであると判断した場合、メモリ26にいったん格納した音声データファイルをデコーダ27に渡す。デコーダ27は、配信品位検出手段23から通知を受けた配信品位(圧縮方式情報)に基づき音声データファイルを伸張してメモリ26に格納する。メモリ26に格納された伸張された音声データファイルは、外部のアンプ装置等に出力される(ステップS27)。
【0026】
再生終了後、クライアント装置21の制御手段28は、次の曲の音声データファイルを受信したかどうか判定し(ステップS28)、次の曲の音声データファイルを受信した場合には、ステップS24に戻って、次の曲を再生する。こうして、ステップS24〜S28の処理が曲毎に行われる。
以上のような構成により、本実施の形態では、ネットワーク31の状態に応じた最適な品位の音声データ配信を簡単な構成で実現することができる。
【0027】
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。本実施の形態では、サーバ装置に接続されている各クライアント装置に、帯域を使用する優先度が予め設定されており、優先度が高いクライアント装置に配信を開始する場合には、優先度が低いクライアント装置の使用帯域を削減して、優先度が高いクライアント装置に優先的に割り当てる。また、優先度が高いクライアント装置への配信が停止した場合には、空いた帯域を優先度が低いクライアント装置に割り当てるようにする。なお、複数のクライアントに同じ優先度を割り当てることも可能である。
【0028】
本実施の形態においても、サーバクライアントシステムの構成は図1と同様であるので、図1の符号を用いて説明する。サーバ装置1の記録時の動作は第1の実施の形態と同じである。
次に、再生時の動作を説明する。図8はサーバ装置1の再生時の動作を示すフローチャート、図9はクライアント装置21の再生時の動作を示すフローチャートである。サーバ装置1の制御手段14は、クライアント装置21からの配信要求又は自装置の入力手段11からの配信要求を受信すると(図8ステップS51においてYES)、負荷検出手段8に指示して、ネットワーク31の負荷を検出させる(ステップS52)。このステップS52の処理は、図4のステップS12と同じである。
【0029】
負荷検出手段8からの通知を受けた配信品位決定手段9は、検出されたネットワーク31の負荷に応じて音声データの配信品位を決定する新規配信開始時配信品位決定処理を行う(ステップS53)。図10は新規配信開始時配信品位決定処理の詳細を示すフローチャートである。
図10のステップS501,S502の処理は、それぞれ図7のステップS101,S102と同じである。次に、配信品位決定手段9は、制御手段14を通じて記録手段3の曲管理テーブル101にアクセスし、ユーザが選択した再生対象の曲に対応する音声データファイルの属性情報Adを参照して、ステップS502で算出した割り当て可能な帯域Baよりも高品位の音声データファイルが再生対象の曲に用意されているかどうか判定する(ステップS503)。
配信品位決定手段9は、高品位の音声データファイルが存在しない場合(ステップS503においてNO)、割り当て可能な帯域Baで配信可能な、再生対象の曲に対応する音声データファイルの品位のうち最高品位を新規配信先のクライアント装置21への配信品位とし(ステップS504)、新規配信開始時配信品位決定処理を終了する。
【0030】
一方、ステップS502で算出した帯域Baだけでは配信できない高品位の音声データファイルが再生対象の曲に存在する場合、配信品位決定手段9は、音声データファイルを配信中の前記第2のクライアント装置21の中に、新規配信先のクライアント装置21より優先度が低いクライアント装置21が存在するかどうか判定する(ステップS505)。
新規配信先のクライアント装置21より優先度が低いクライアント装置21が存在しない場合(ステップS505においてNO)、優先度が低いクライアント装置21の使用帯域を減らして新規配信先のクライアント装置21に割り当てることができない。この場合、配信品位決定手段9は、前述のステップS504の処理を行う。
【0031】
一方、ステップS505において新規配信先のクライアント装置21より優先度が低いクライアント装置21が存在する場合、配信品位決定手段9は、新規配信先のクライアント装置21より優先度が低い各クライアント装置21についてそれぞれ削減可能な帯域Bαを算出し、この削減可能な帯域Bαの合計値Bαsumを算出する(ステップS506)。削減可能な帯域Bαは、新規配信先のクライアント装置21より優先度が低いクライアント装置21が使用している使用帯域Buseから、前述の最低必要帯域Bminを引いた値である(Bα=Buse−Bmin)。
続いて、配信品位決定手段9は、ステップS506で算出した削減可能な帯域の合計値Bαsumに前述の割り当て可能な帯域Baを足した帯域(Bαsum+Ba)を使って、ステップS503で検索した高品位の音声データファイルを配信可能かどうか判定する(ステップS507)。
削減可能な帯域の合計値Bαsumを使用しても配信できない場合、配信品位決定手段9は、前述のステップS504の処理を行う。
【0032】
一方、ステップS507において高品位の音声データファイルを配信可能な場合、配信品位決定手段9は、この音声データファイルの配信のために、優先度が低いクライアント装置21の使用帯域から削る必要がある帯域の削減値Bcutを算出する(ステップS508)。削減値Bcutは、ステップS503で検索した高品位の音声データファイルを配信するのに必要な帯域Bnから、現時点で新規配信先のクライアント装置21が使用できる帯域Baを引いた値である(Bcut=Bn−Ba)。
次に、配信品位決定手段9は、新規配信先のクライアント装置21より優先度が低いクライアント装置21のうち、優先度が最も低いクライアント装置21を帯域の削減対象とする(ステップS509)。そして、配信品位決定手段9は、削減対象のクライアント装置21について前述の削減可能な帯域Bαを調べ、削減可能な帯域Bαと削減値Bcutとを比較する(ステップS510)。
削減可能な帯域Bαが削減値Bcut以上の場合(ステップS510においてYES)、配信品位決定手段9は、削減対象のクライアント装置21の使用帯域Buseから削減値Bcutを引いた値(Buse−Bcut)をこのクライアント装置21の帯域削減後の使用帯域Buse’とする(ステップS511)。これで、ステップS503で検索した高品位の音声データファイルを配信するのに必要な帯域Bnを確保できたことになるので、配信品位決定手段9は、この音声データファイルの品位(帯域Bn)を新規配信先のクライアント装置21への配信品位とする(ステップS512)。
【0033】
一方、ステップS510において削減値Bcutが削減可能な帯域Bαより大きい場合、配信品位決定手段9は、削減対象のクライアント装置21の使用帯域Buseから削減可能な帯域Bαを引いた値(Buse−Bα)をこのクライアント装置21の帯域削減後の使用帯域Buse’とする(ステップS513)。これにより、配信品位決定手段9は、Bαの分だけ帯域を確保できたことになるので、ステップS513で計算に使用した帯域Bαを削減値Bcutから引いた値(Bcut−Bα)を新たな削減値Bcutとする(ステップS514)。削減値Bcutの更新後、配信品位決定手段9は、新規配信先のクライアント装置21より優先度が低いクライアント装置21のうち、ステップS513で削減対象としたクライアント装置21の次に優先度が低いクライアント装置21を新たな削減対象とし(ステップS515)、ステップS510に戻る。
こうして、優先度が低いクライアント装置21から順にステップS510〜S515の処理を行い、削減対象のクライアント装置21の削減可能な帯域Bαが削減値Bcut以上となった時点で、前述のように配信品位が決定される(ステップS511,S512)。
【0034】
新規配信開始時配信品位決定処理の終了後、配信品位決定手段9は、新規配信先のクライアント装置21用に決定した配信品位を配信手段10に通知すると共に、削減対象のクライアント装置21用に決定した帯域削減後の配信品位(使用帯域Buse’)を配信手段10に通知する(図8ステップS54)。
配信品位決定手段9から通知を受けた配信手段10は、削減対象のクライアント装置21が存在する場合(ステップS55においてYES)、この削減対象のクライアント装置21の現在の使用帯域BuseをBuse’に減らす帯域削減処理を行う(ステップS56)。図11は帯域削減処理の詳細を示すフローチャート、図12は帯域削減処理を説明するための図である。
【0035】
配信手段10は、削減対象のクライアント装置21に音声データファイルD1を配信している最中であり、ここで削減対象のクライアント装置21の使用帯域BuseをBuse’に減らす通知を受けたことになる。通知を受けた配信手段10は、配信中の曲に対応する音声データファイルのうち、帯域削減後の使用帯域Buse’で配信可能な品位の音声データファイルD2を、曲管理テーブル101の曲の属性情報Amに基づいて検索する(図11ステップS601)。
そして、配信手段10は、現在配信中の音声データファイルD1を適当な中止予定位置で配信中止にする前に、記録手段3の音声データファイルD2から、前記中止予定位置以降のデータに対応する部分を取り出して、削減対象のクライアント装置21への配信を開始する(ステップS602)。なお、音声データファイルD2の先頭にも、音声データファイルD1と同様に対応する圧縮方式情報が付加される。
例えば図12の例のように、音声データファイルD1を配信開始から2分10秒後に配信中止する場合、この配信中止の前に2分8秒から音声データファイルD2の配信を開始する。このように、音声データファイルD1とD2の配信に時間軸上の重なりを設けるのは、クライアント装置21で再生される音が途切れないようにするためである。
前記中止予定位置は、音声データファイルD1とD2をクライアント装置21側で連結する際に好適な区切りの時点が好ましく、音声データファイルD1が例えば非圧縮音声データファイルの場合、サンプルの区切りとなり、MP3等で圧縮した圧縮音声データファイルの場合、フレームの区切りとなる。
【0036】
次に、配信手段10は、削減対象のクライアント装置21に配信している音声データファイルD1を中止予定位置に達した時点で配信中止にする(ステップS603)。これで、帯域削減処理が終了する。
帯域削減処理終了後、配信手段10は、再生対象の曲に対応する音声データファイルのうち、配信品位決定手段9から通知された配信品位で配信可能な品位の音声データファイルを、曲管理テーブル101の曲の属性情報Amに基づいて検索し、検索した音声データファイルを新規配信先のクライアント装置21へ配信する(図8ステップS57)。配信する音声データファイルの先頭に対応する圧縮方式情報を付加して配信するのは第1の実施の形態と同じである。
【0037】
次に、ユーザは、曲の再生中に、クライアント装置21の入力手段24を操作して配信停止要求を発生させ、再生を停止したり、サーバ装置1の入力手段11を操作して、再生を停止させるクライアント装置21を指定したりしてもよい。以後、配信停止要求を発したクライアント装置21又はユーザが再生停止を指定したクライアント装置21を、配信停止のクライアント装置21と呼ぶ。
サーバ装置1の制御手段14は、クライアント装置21からの配信停止要求又は自装置の入力手段11からの配信停止要求を受信すると(図8ステップS58においてYES)、配信手段10に指示して、配信停止のクライアント装置21への音声データ配信を停止させ(ステップS59)、負荷検出手段8に指示して、ネットワーク31の負荷を検出させる(ステップS60)。
負荷検出手段8は、検出したネットワーク31の負荷を配信品位決定手段9に通知する。このとき、負荷検出手段8は、配信停止のクライアント装置21が使用していた使用帯域Buseを配信品位決定手段9に通知すると共に、ステップS59の配信停止後も音声データ配信を受けているクライアント装置21とこのクライアント装置21が使用している使用帯域Buseとを配信品位決定手段9に通知する。
通知を受けた配信品位決定手段9は、検出されたネットワーク31の負荷に応じて音声データの配信品位を決定する配信停止時配信品位決定処理を行う(ステップS61)。図13は配信停止時配信品位決定処理の詳細を示すフローチャートである。
まず、配信品位決定手段9は、配信停止のクライアント装置21が使用していた使用帯域Buseのうち、他のクライアント装置21に割り当て可能な帯域の増加値Baddを算出する(図13ステップS701)。この増加値Baddは、配信停止のクライアント装置21が使用していた使用帯域Buseから前述の最低必要帯域Bminを引いた値に、使用されずに余っている帯域Br(ただし、配信停止しているクライアント装置21用に確保されている最低必要帯域分は除く)を足した値である(Badd=Buse−Bmin+Br)。
【0038】
続いて、配信品位決定手段9は、配信停止のクライアント装置21と同じ優先度若しくは優先度が低いクライアント装置21のうち、優先度が最も高いクライアント装置21を帯域の増加対象とする(ステップS702)。そして、配信品位決定手段9は、割り当て可能な帯域の増加値Baddが0かどうか判定する(ステップS703)。増加値Baddが0であれば、他のクライアント装置21に割り当てる余裕がないので、配信停止時配信品位決定処理を終了する。
【0039】
配信品位決定手段9は、増加値Baddが0でなく、他のクライアント装置21に割り当てる余裕が存在する場合、増加対象のクライアント装置21に音声データファイルを配信中かどうか判定する(ステップS704)。
配信品位決定手段9は、増加対象のクライアント装置21にデータ配信していない場合、配信停止のクライアント装置21と同じ優先度若しくは優先度が低いクライアント装置21の中に、ステップS702で増加対象としたクライアント装置21の次に優先度が高いクライアント装置21が存在するかどうか判定し(ステップS705)、次に優先度が高いクライアント装置21が存在する場合には、このクライアント装置21を新たな増加対象とし(ステップS706)、ステップS703に戻る。次に優先度が高いクライアント装置21が存在しない場合には、配信停止時配信品位決定処理を終了する。
【0040】
配信品位決定手段9は、増加値Baddが0でなく、かつ増加対象のクライアント装置21に音声データファイルを配信中の場合(ステップS704においてYES)、制御手段14を通じて記録手段3の曲管理テーブル101にアクセスして、増加対象のクライアント装置21に配信中の曲に対応する音声データファイルの属性情報Adを参照し、配信中の曲に対応する音声データファイルの中に、配信中の音声データファイルよりも高品位の音声データファイルが用意されているかどうか判定する(ステップS707)。
配信品位決定手段9は、高品位の音声データファイルが存在しない場合、前述のステップS705の処理を行う。
【0041】
一方、ステップS707において高品位の音声データファイルが存在する場合、配信品位決定手段9は、配信中の曲に対応し、かつ増加対象のクライアント装置21が既に使用している使用帯域BuseにステップS701で算出した増加値Baddを足した帯域(Buse+Badd)内で配信可能な音声データファイルのうち、最高品位の音声データファイルを選択する(ステップS708)。そして、配信品位決定手段9は、増加対象のクライアント装置21に配信中の音声データファイルとステップS708で選択した音声データファイルとが同一かどうか判定する(ステップS709)。音声データファイルが同一の場合、配信品位決定手段9は、前述のステップS705の処理を行う。
【0042】
ステップS709において音声データファイルが同一でない場合、配信品位決定手段9は、ステップS708で選択した音声データファイルの品位を増加対象のクライアント装置21の帯域増加後の配信品位とする(ステップS710)。これにより、帯域の増加値Baddの少なくとも1部を増加対象のクライアント装置21に割り当てたことになるので、配信品位決定手段9は、ステップS708で選択した音声データファイルの配信に必要な使用帯域Buse’から現在の使用帯域Buseを引いた値(Buse’−Buse)を算出し、この値を増加値Baddから引いた値(Badd−(Buse’−Buse))を新たな増加値Baddとする(ステップS711)。
【0043】
増加値Baddの更新後、配信品位決定手段9は、前述のステップS705の処理を行う。こうして、優先度が高いクライアント装置21から順にステップS703〜S711の処理を行い、増加対象のクライアント装置21に割り当て可能な帯域の増加値Baddが0になった時点もしくは次に優先度が高いクライアント装置21が存在しなくなった時点で、配信停止時配信品位決定処理を終了する。
配信停止時配信品位決定処理の終了後、配信品位決定手段9は、増加対象のクライアント装置21とこの増加対象のクライアント装置21の帯域増加後の配信品位(使用帯域Buse’)とを配信手段10に通知する(図8ステップS62)。
配信品位決定手段9から通知を受けた配信手段10は、増加対象のクライアント装置21の現在の使用帯域BuseをBuse’に増やす帯域増加処理を行う(ステップS63)。図14は、帯域増加処理の詳細を示すフローチャートである。
【0044】
配信手段10は、増加対象のクライアント装置21に図12に示したように音声データファイルD1を配信している最中であるとする。配信品位決定手段9から通知を受けた配信手段10は、配信中の曲に対応する音声データファイルのうち、帯域増加後の配信品位の音声データファイルD2を、曲管理テーブル101の曲の属性情報Amに基づいて検索する(図14ステップS801)。
そして、配信手段10は、現在配信中の音声データファイルD1を適当な中止予定位置で配信中止にする前に、記録手段3の音声データファイルD2から、前記中止予定位置以降のデータに対応する部分を取り出して、増加対象のクライアント装置21への配信を開始する(ステップS802)。次に、配信手段10は、増加対象のクライアント装置21に配信している音声データファイルD1を中止予定位置に達した時点で配信中止にする(ステップS803)。これで、帯域増加処理が終了する。
再生対象の曲の配信が終了するまで(ステップS64においてYES)、ステップS58〜S64の処理が繰り返される。配信終了後、サーバ装置1の制御手段14は、再生対象の曲を全て配信したかどうか判定し(ステップS65)、全曲を配信していない場合には、ステップS52に戻って、次の曲を配信する。こうして、ステップS52〜S65の処理が曲毎に行われる。
【0045】
次に、クライアント装置21の配信品位検出手段23は、サーバ装置1からの音声データファイルD1をネットワークインタフェース手段22で受信した場合(図9ステップS73においてYES)、この音声データファイルD1の先頭に付加された圧縮方式情報により、受信した音声データファイルD1の配信品位を検出し、検出した配信品位を制御手段28に通知する(ステップS74)。
制御手段28は、配信品位検出手段23から通知を受けた配信品位により、音声データファイルD1が非圧縮音声データファイルであると判断した場合(ステップS75においてYES)、音声データファイルD1を伸張することなくメモリ26に格納する。メモリ26に格納された音声データファイルD1は、図示しない外部のアンプ装置等に出力される(ステップS76)。
【0046】
一方、制御手段28は、音声データファイルD1が圧縮音声データファイルであると判断した場合、メモリ26にいったん格納した音声データファイルD1をデコーダ27に渡す。デコーダ27は、配信品位検出手段23から通知を受けた配信品位(圧縮方式情報)に基づき音声データファイルD1を伸張してメモリ26に格納する。メモリ26に格納された伸張された音声データファイルD1は、外部のアンプ装置等に出力される(ステップS77)。
【0047】
前述のように、配信途中で使用帯域BuseがBuse’に削減されると、音声データファイルD2の配信が開始される。クライアント装置21の配信品位検出手段23は、音声データファイルD2をサーバ装置1から受信したとき、この音声データファイルD2の先頭に付加された圧縮方式情報により、配信品位が低下したことを検出すると(ステップS78においてYES)、検出した配信品位を制御手段28に通知する。
制御手段28は、配信品位検出手段23の通知により配信品位が低下したことを認識すると、メモリ26にいったん格納した音声データファイルD2をデコーダ27に渡す。デコーダ27は、配信品位検出手段23から通知を受けた低下後の配信品位に基づき音声データファイルD2を伸張する。そして、制御手段28は、メモリ26に格納されている音声データファイルD1の最後尾と、デコーダ27で伸張された音声データファイルD2の先頭とがつながるように、この伸張後の音声データファイルD2をメモリ26に格納する。
【0048】
こうして、再生音が途切れないように、配信品位低下前の音声データファイルD1と配信品位低下後の伸張された音声データファイルD2とが連結され、メモリ26から外部のアンプ装置等に出力される(ステップS79)。なお、配信品位低下前の音声データファイルD1が圧縮音声データファイルの場合には、伸張された音声データファイルD1と同じく伸張された音声データファイルD2とが連結されることは言うまでもない。
【0049】
一方、クライアント装置21の配信品位検出手段23は、音声データファイルD2をサーバ装置1から受信したとき、この音声データファイルD2の先頭に付加された圧縮方式情報により、配信品位が上昇したことを検出すると(ステップS80においてYES)、検出した配信品位を制御手段28に通知する。
制御手段28は、配信品位検出手段23の通知により配信品位が上昇したことを認識すると、通知を受けた配信品位により、音声データファイルD2が非圧縮音声データファイルかどうか判定する(ステップS81)。音声データファイルD2が非圧縮音声データファイルであると判断した場合、制御手段28は、メモリ26に格納されている音声データファイルD1の最後尾と受信した音声データファイルD2の先頭とがつながるように、音声データファイルD2をメモリ26に格納する。こうして、配信品位上昇前の音声データファイルD1と配信品位上昇後の音声データファイルD3とが連結され、メモリ26から外部のアンプ装置等に出力される(ステップS82)。
【0050】
一方、制御手段28は、音声データファイルD2が圧縮音声データファイルであると判断した場合、メモリ26にいったん格納した音声データファイルD2をデコーダ27に渡す。デコーダ27は、配信品位検出手段23から通知を受けた上昇後の配信品位に基づき音声データファイルD2を伸張する。
そして、制御手段28は、メモリ26に格納されている音声データファイルD1の最後尾とデコーダ27で伸張された音声データファイルD2の先頭とがつながるように、伸張後の音声データファイルD2をメモリ26に格納する。こうして、配信品位上昇前の音声データファイルD1と配信品位上昇後の伸張された音声データファイルD2とが連結され、メモリ26から外部のアンプ装置等に出力される(ステップS83)。
【0051】
再生対象の曲の再生が終了するまで(ステップS84においてYES)、ステップS78〜S84の処理が繰り返される。再生終了後、クライアント装置21の制御手段28は、次の曲の音声データファイルを受信したかどうか判定し(ステップS85)、次の曲の音声データファイルを受信した場合には、ステップS74に戻って、次の曲を再生する。こうして、ステップS74〜S85の処理が曲毎に行われる。
以上のような構成により、本実施の形態では、各クライアント装置21の優先度に応じた音声データ配信を実現することができる。
なお、第1、第2の実施の形態では、サーバ装置1と複数のクライアント装置21のみが接続されたローカルなネットワーク31を想定して説明しているが、これに限るものではなく、大規模なネットワークにも本発明を適用することが可能である。
【0052】
【発明の効果】
本発明によれば、一連の音声データについて品位の異なる複数の音声データファイルをサーバ装置に予め用意し、ユーザからの配信要求が発生したときにネットワークの負荷を検出して、音声データファイルの配信品位をネットワークの負荷に基づいて決定し、決定した配信品位の音声データファイルをサーバ装置から配信先のクライアント装置に配信するようにしたので、ネットワークの状態に応じた最適な品位の音声データ配信を簡単な構成で実現することができる。本発明では、一連の音声データについて品位の異なる複数の音声データファイルをサーバ装置に予め用意しておくので、音声データをリアルタイムに圧縮するデコーダが不要となり、サーバ装置のコストを低減することができる。また、本発明では、一般的な圧縮方式を利用できるので、サーバ装置とクライアント装置を特殊な圧縮方式に対応させる必要がなく、サーバ装置とクライアント装置のコストを低減することができる。
【0053】
また、クライアント装置に最低品位の音声データファイルを配信するのに必要な最低必要帯域を、サーバ装置に接続される全てのクライアント装置のために予め確保した上で、配信品位を決定することにより、ネットワークに大きな負荷がかかっている場合でも、最低必要帯域を使って最低品位の音声データを全クライアント装置に配信することができる。
【0054】
また、クライアント装置に配信を新規に開始するとき、検出したネットワークの負荷では配信不可能な第1の品位の音声データファイルが再生対象の一連の音声データに用意されている場合、新規配信先のクライアント装置より優先度が低いクライアント装置を配信品位の変更対象として、この変更対象のクライアント装置に配信中の音声データファイルを第1の品位の音声データファイルの配信に必要なネットワークの帯域を確保できるだけの低い第2の品位に変更することにより、優先度が高いクライアント装置に配信を開始する場合には、優先度が低いクライアント装置の使用帯域を削減して、優先度が高いクライアント装置に優先的に割り当て、より高品位の音声データファイルを優先度が高いクライアント装置に配信することができる。
【0055】
また、クライアント装置への配信を停止するとき、この配信停止のクライアント装置と同じ優先度若しくは優先度が低いクライアント装置を配信品位の変更対象として、変更対象のクライアント装置に配信中の音声データファイルを配信停止により確保できるネットワークの帯域に応じてより高い第3の品位に変更することにより、優先度が高いクライアント装置への配信が停止した場合には、空いた帯域を同じ優先度若しくは優先度が低いクライアント装置に割り当て、より高品位の音声データファイルを同じ優先度若しくは優先度が低いクライアント装置に配信することができる。
【0056】
また、受信中の音声データの配信品位が変更されたとき、変更前の音声データと変更後の音声データとを連結する再生処理をクライアント装置で行うことにより、一連の音声データの配信途中で配信品位(帯域)が変更されたときに、再生音が途切れないようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態となるサーバクライアントシステムの構成を示すブロック図である。
【図2】 図1のサーバ装置の記録時の動作を示すフローチャートである。
【図3】 本発明の実施の形態における曲管理テーブルの構成を示す図である。
【図4】 図1のサーバ装置の再生時の動作を示すフローチャートである。
【図5】 図1のクライアント装置の再生時の動作を示すフローチャートである。
【図6】 図1のサーバ装置の負荷検出手段によるネットワークの負荷検出方法を説明するための図である。
【図7】 図1のサーバ装置の配信品位決定処理の詳細を示すフローチャートである。
【図8】 本発明の第2の実施の形態となるサーバ装置の再生時の動作を示すフローチャートである。
【図9】 本発明の第2の実施の形態となるクライアント装置の再生時の動作を示すフローチャートである。
【図10】 本発明の第2の実施の形態となるサーバ装置の新規配信開始時配信品位決定処理の詳細を示すフローチャートである。
【図11】 本発明の第2の実施の形態となるサーバ装置の帯域削減処理の詳細を示すフローチャートである。
【図12】 本発明の第2の実施の形態となるサーバ装置の帯域削減処理を説明するための図である。
【図13】 本発明の第2の実施の形態となるサーバ装置の配信停止時配信品位決定処理の詳細を示すフローチャートである。
【図14】 本発明の第2の実施の形態となるサーバ装置の帯域増加処理の詳細を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1…サーバ装置、21…クライアント装置、31…ネットワーク、2…CDドライブ装置、3…記録手段、4…音声データ記録手段、5…エンコーダ、6…曲管理テーブル作成手段、7、13、22…ネットワークインタフェース手段、8…負荷検出手段、9…配信品位決定手段、10…配信手段、11、24…入力手段、12、25…表示手段、14、28…制御手段、21…クライアント装置、23…配信品位検出手段、26…メモリ、27…デコーダ。

Claims (9)

  1. 音声データを再生するクライアント装置に、サーバ装置からネットワークを介して前記音声データを配信する音声データ配信方法において、
    一連の音声データについて品位の異なる複数の音声データファイルを前記サーバ装置に予め用意する記録手順と、
    ユーザからの配信要求が発生したときに前記ネットワークの負荷を検出する負荷検出手順と、
    配信先の前記クライアント装置に配信する再生対象の一連の音声データの配信品位を前記ネットワークの負荷に基づいて決定する配信品位決定手順と、
    再生対象の一連の音声データに対応する、前記決定された配信品位の音声データファイルに前記配信品位の情報を付加し、この情報付加後の音声データファイルを前記サーバ装置から前記配信先のクライアント装置に配信する配信手順と、
    前記配信先のクライアント装置において受信した音声データを該音声データの配信品位の情報に応じて再生する再生手順とを実行し、
    前記配信品位決定手順は、前記クライアント装置に最低品位の音声データファイルを配信するのに必要な最低必要帯域を、前記サーバ装置に接続される全てのクライアント装置のために予め確保した上で、前記配信品位を決定することを特徴とする音声データ配信方法。
  2. 請求項1記載の音声データ配信方法において、
    前記配信品位決定手順は、前記クライアント装置に配信を新規に開始するとき、前記検出したネットワークの負荷では配信不可能な第1の品位の音声データファイルが再生対象の一連の音声データに用意されている場合、新規配信先のクライアント装置より優先度が低いクライアント装置を配信品位の変更対象として、この変更対象のクライアント装置に配信中の音声データファイルの品位を前記第1の品位の音声データファイルの配信に必要なネットワークの帯域を確保できるだけのより低い第2の品位に変更し、
    前記配信手順は、前記第2の品位の音声データファイルを前記サーバ装置から前記変更対象のクライアント装置に配信し、前記第1の品位の音声データファイルを前記サーバ装置から前記新規配信先のクライアント装置に配信することを特徴とする音声データ配信方法。
  3. 請求項1記載の音声データ配信方法において、
    前記配信品位決定手順は、前記クライアント装置への配信を停止するとき、この配信停止のクライアント装置と同じ優先度若しくは優先度が低いクライアント装置を配信品位の変更対象として、この変更対象のクライアント装置に配信中の音声データファイルの品位を前記配信停止により確保できるネットワークの帯域に応じてより高い第3の品位に変更し、
    前記配信手順は、前記配信停止のクライアント装置への配信を停止し、前記第3の品位の音声データファイルを前記サーバ装置から前記変更対象のクライアント装置に配信することを特徴とする音声データ配信方法。
  4. 請求項2又は3記載の音声データ配信方法において、
    前記再生手順は、受信中の音声データの配信品位が変更されたとき、変更前の音声データと変更後の音声データとを連結する再生処理を行うことを特徴とする音声データ配信方法。
  5. 音声データを再生するクライアント装置と、ネットワークを介して前記クライアント装置に前記音声データを配信するサーバ装置とからなるサーバクライアントシステムにおいて、
    前記サーバ装置は、
    一連の音声データについて品位の異なる複数の音声データファイルが予め記録された記録手段と、
    ユーザからの配信要求が発生したときに前記ネットワークの負荷を検出する負荷検出手段と、
    配信先のクライアント装置に配信する再生対象の一連の音声データの配信品位を前記ネットワークの負荷に基づいて決定する配信品位決定手段と、
    再生対象の一連の音声データに対応する、前記決定された配信品位の音声データファイルを前記記録手段から読み出して前記配信品位の情報を付加し、この情報付加後の音声データファイルを配信先のクライアント装置に配信する配信手段とを有し、
    前記クライアント装置は、
    受信した音声データを該音声データファイルの配信品位の情報に応じて再生する再生手段を有し、
    前記サーバ装置の配信品位決定手段は、前記クライアント装置に最低品位の音声データファイルを配信するのに必要な最低必要帯域を、前記サーバ装置に接続される全てのクライアント装置のために予め確保した上で、前記配信品位を決定することを特徴とするサーバクライアントシステム。
  6. 請求項5記載のサーバクライアントシステムにおいて、
    前記サーバ装置の配信品位決定手段は、前記クライアント装置に配信を新規に開始するとき、前記検出したネットワークの負荷では配信不可能な第1の品位の音声データファイルが再生対象の一連の音声データに用意されている場合、新規配信先のクライアント装置より優先度が低いクライアント装置を配信品位の変更対象として、この変更対象のクライアント装置に配信中の音声データファイルの品位を前記第1の品位の音声データファイルの配信に必要なネットワークの帯域を確保できるだけのより低い第2の品位に変更し、
    前記サーバ装置の配信手段は、前記第2の品位の音声データファイルを前記記録手段から読み出して前記変更対象のクライアント装置に配信し、前記第1の品位の音声データファイルを前記記録手段から読み出して前記新規配信先のクライアント装置に配信することを特徴とするサーバクライアントシステム。
  7. 請求項記載のサーバクライアントシステムにおいて、
    前記サーバ装置の配信品位決定手段は、前記クライアント装置への配信を停止するとき、この配信停止のクライアント装置と同じ優先度若しくは優先度が低いクライアント装置を配信品位の変更対象として、この変更対象のクライアント装置に配信中の音声データファイルの品位を前記配信停止により確保できるネットワークの帯域に応じてより高い第3の品位に変更し、
    前記サーバ装置の配信手段は、前記配信停止のクライアント装置への配信を停止し、前記第3の品位の音声データファイルを前記記録手段から読み出して前記変更対象のクライアント装置に配信することを特徴とするサーバクライアントシステム。
  8. 請求項6又は7記載のサーバクライアントシステムにおいて、
    前記クライアント装置の再生手段は、受信中の音声データの配信品位が変更されたとき、変更前の音声データと変更後の音声データとを連結する再生処理を行うことを特徴とするサーバクライアントシステム。
  9. 音声データを再生するクライアント装置にネットワークを介して前記音声データを配信するサーバ装置において、
    一連の音声データについて品位の異なる複数の音声データファイルが予め記録された記録手段と、
    ユーザからの配信要求が発生したときに前記ネットワークの負荷を検出する負荷検出手段と、
    配信先の前記クライアント装置に配信する再生対象の一連の音声データの配信品位を前記ネットワークの負荷に基づいて決定する配信品位決定手段と、
    再生対象の一連の音声データに対応する、前記決定された配信品位の音声データファイルを前記記録手段から読み出して前記配信品位の情報を付加し、この情報付加後の音声データファイルを前記配信先のクライアント装置に配信する配信手段とを有し、
    前記配信品位決定手段は、前記クライアント装置に最低品位の音声データファイルを配信するのに必要な最低必要帯域を、前記サーバ装置に接続される全てのクライアント装置のために予め確保した上で、前記配信品位を決定することを特徴とするサーバ装置。
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