JP4171767B2 - 誘導加熱装置 - Google Patents

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Description

本発明は、被加熱体と誘導加熱コイルとの間に静電シールド体を設けた誘導加熱装置に関する。
従来、このような誘導加熱装置としては、例えば、特開昭61−16491号公報に記載されているようなものがあった。図6は、このような従来の誘導加熱装置における誘導加熱コイルおよびその周辺部の等価回路を示したものである。
以下、従来の誘導加熱装置の構成について図6を用いて説明する。図6において、1はトッププレートであり、トッププレート1の下部には誘導加熱コイル2が設けられ、上部には被加熱体3が載置されている。また、4はトッププレート1の下面に塗布した静電シールド体であり、静電シールド体4の電極4aを介して誘導加熱コイル2を駆動するインバータ回路(図示せず)の低電位部に電気的に接続されている。さらに、周辺部の等価回路として、誘導加熱コイル2と静電シールド体4との間の等価容量C1、被加熱体3と静電シールド体4との間の等価容量C2、人体が被加熱体3に触れたときの人体の等価抵抗R1、静電シールド体4の抵抗R2が示されている。
そして、この構成において、被加熱体3が低透磁率でしかも低抵抗のアルミニウムや銅等からなる鍋のとき、被加熱体3が高透磁率で抵抗率がある程度大きくジュール熱が発生しやすい材質である鉄鍋であるときと比べて、誘導加熱コイル2に流れる周波数が高くなり、誘導加熱コイル2に印加されるピーク電圧が1KV以上になる。上記のように静電シールド体4が存在し、しかもそれが低電位部に電気的に結合されていれば、被加熱体3と静電シールド体4との間の電位差が小さくなるため、被加熱体3に人体が触れた場合の漏れ電流が大幅に低減される。したがって、被加熱体3に人体が触れても安全であるというものであった。
また、静電シールド体4を誘導加熱コイル2を駆動するインバータ回路の低電位部に電気的に接続するにあたって、その接続経路であるリード線の一端をトッププレート1に塗布した静電シールド体4の電極4aに半田付け、あるいは、リード線の一端が接続されたばねなどの弾性体を当接させる方法などにより接続し、当該リード線の他端をインバータ回路の低電位部に接続する方法が一般的であった。
特開昭61−16491号公報
しかしながら、前記従来のような構成の場合には、電極4aとリード線との接続強度、あるいは接続の安定性・信頼性が充分でなく、例えば、製造工程中で引張ったり、調理中に被加熱体3の熱により半田の強度が低下したり、あるいは製品の振動や落下衝撃など、何らかの原因で、電極4aからリード線が外れてしまったり、ばね端子が酸化したり静電シールド体とばね端子の接触部分が振動などではがれてしまったりして接触抵抗が増加し、静電シールド体4の機能が充分働かないという問題が発生する恐れがあった。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、静電シールド体とインバータ回路の低電位部との電気的接続を確実なものとし、静電シールド体がその機能を常に十分発揮できるようにした誘導加熱装置を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の誘導加熱装置はトッププレートと誘導加熱コイルとの間に電気絶縁性を有する固定板を設けると共に、固定板に静電シールド体及び静電シールド体と低電位部を接続するための接続部とを設け、更に被加熱体又は誘導加熱コイルからのもらい熱で固定板または固定板カバーが変形するのを防止すべく、固定板または固定板カバーの少なくとも1箇所に外周から切り欠き部を設ける構成とした。これにより、トッププレートに静電シールド体を設けていた従来の方法に比して製造が容易となり、また被加熱体の静電シールド体への高温の影響も緩和される。また、固定板は、トッププレートのように外郭を構成する部品ではないので、形状や材質に自由度があり、静電シールド体と接続部との接続を安定な構成とでき、製品の振動、製品の落下衝撃等の影響を受けにくく信頼性の高い接続を安価に確保することができる。また、固定板または固定板カバーが被加熱体や誘導加熱コイルからのもらい熱で変形することを防止することができる。
本発明の1つの観点による誘導加熱装置は、被加熱体を誘導加熱する誘導加熱コイルと、前記被加熱体と前記加熱コイルの間に設けたトッププレートと、前記誘導加熱コイルに高周波電流を供給する駆動手段と、前記トッププレートと前記誘導加熱コイルとの間に設けられ前記駆動手段の低電位部に直接またはインピーダンスを介して接続される導電性を有する静電シールド体とを備え、前記トッププレートと前記誘導加熱コイルとの間に電気絶縁性を有する固定板備え、前記固定板に前記静電シールド体と前記静電シールド体に接続される接続部を設け、前記接続部を経由して前記静電シールド体と前記低電位部を接続する構成とし、前記被加熱体又は前記誘導加熱コイルからのもらい熱で前記固定板が変形するのを防止すべく、前記固定板の少なくとも1箇所に外周から切り欠き部を設けた。
この構成により、まず、トッププレートと誘導加熱コイルとの間に設けられ低電位部(例えば入力する電源電圧、その整流後の直流電圧あるいはそれに近い電位など、加熱コイルの高電位部より電位の低い部分)に接続される導電性を有する静電シールド体を設けたことにより、加熱コイルに発生する高電圧部分と被加熱体との静電結合が小さくなり、加熱コイルに発生する高周波高電圧が加熱コイルと被加熱体間の浮遊容量を介して使用者の体に印加し使用者の体に流れるリーク電流を抑制することができる。
また、トッププレートと加熱コイルとの間に電気絶縁性を有する固定板を設けると共に、固定板に静電シールド体及び静電シールド体と低電位部を接続するための接続部とを設けることにより、トッププレートの裏面に静電シールド体及び接続部を形成する従来の方法に比して製造が容易となり、また被加熱体の静電シールド体への高温の影響も緩和される。また、固定板は、トッププレートのように外郭を構成する部品ではないので、形状や材質に自由度があり、静電シールド体と接続部との接続を安定な構成とでき、製品の振動、製品の落下衝撃等の影響を受けにくく信頼性の高い接続を確保することができる。
また、接続部がトッププレートと分離しているので、製品の組立作業が容易になる。また、接続部は、リード線の一端にコネクタを接続しリード線の他端を静電シールド体に固定接続する方法、接続端子を直接静電シールド体に接続する方法など、状況に応じて多様な形態とすることが可能である。また、被加熱体又は誘導加熱コイルからのもらい熱で固定板が変形するのを防止すべく、固定板の少なくとも1箇所に外周から切り欠き部を設けたことにより、切り欠き部で熱膨張を吸収するため固定板が被加熱体や誘導加熱コイルからのもらい熱で変形することを防止することができる。
本発明の他の観点による上記の誘導加熱装置においては、固定板は中央部に開口を有し、切り欠き部を一箇所、外周から前記開口にわたって設ける構成としたことにより、固定板が複数個に分断されないようにすると共に、切り欠き部で熱膨張を吸収するため固定板の変形を抑制することができる。
本発明の別の観点による上記の誘導加熱装置においては、固定板の反対側から静電シールド体を覆う電気絶縁性を有する固定板カバーを設け、被加熱体又は誘導加熱コイルからのもらい熱で固定板カバーが変形するのを防止すべく、固定板カバーの少なくとも1箇所に外周から切り欠き部を設ける構成としたので、静電シールド体の露出部分を少なくすることができ、静電シールド体が充電部に直接あるいはインピーダンスを介して接続されている場合には、トッププレートが破損した場合や、修理時に不用意に触って感電するのを防止することができる、あるいは周囲に他の導電体部品を配置した場合にそれらの部品と静電シールド体間の絶縁破壊が起きにくくなるという作用がある。また、切り欠き部で熱膨張を吸収するため固定板カバーが被加熱体や誘導加熱コイルからのもらい熱で変形することを防止することができる。
本発明の別の観点による上記の誘導加熱装置においては、固定板カバーは、少なくとも静電シールド体と固定接続されている接続部の部分及びその近傍の静電シールド体を覆って固定板に固着されてなる構成としたので、接続部における静電シールド体に固定接続された部分が固定板と固定板カバーにより挟持され、当該固定接続あるいは静電シールド体の固定がさらに強固に補強され、屈曲や振動などによる破断やはがれが起きにくくなる。また、固定板と固定板カバーが一体となるので取り扱いが容易になる。
本発明の別の観点による上記の誘導加熱装置においては、固定板と固定板カバーの少なくともどちらか一方に接着剤を含有する生マイカを用い、組立て後加熱し一体とする構成としたことにより、固定板カバーと固定板との一体化を容易に行うことができ、固定板カバーの耐熱性を高めることができる。また厚さを薄くすることができる。
本発明の別の観点による上記の誘導加熱装置においては、固定板カバーは中央部に開口を有し、前記固定板カバーの1箇所に外周から前記開口にわたって切り欠き部を設けることにより、固定板カバーが複数個に分断されないようにすると共に、切り欠き部で熱膨張を吸収するため被加熱体や誘導加熱コイルからのもらい熱で固定板カバーが変形することを防止することができる。
以上のように、本発明によれば、静電シールド体とインバータ回路の低電位部との電気的接続の信頼性を高め、使用者が被加熱体に触れた場合の漏洩電流を確実に抑制する誘導加熱装置を実現することができる。
以下本発明の実施をするための最良の形態を具体的に示した実施の形態について、図面とともに記載する。
《実施例1》
まず、本発明の実施例1に関わる誘導加熱装置の概要について説明する。図1において、11は外郭を構成する本体(図示せず)の上部に設けたトッププレート、12は誘導加熱コイルで誘導加熱コイルベース13に載置されている。14は誘導加熱により発熱する鍋等の被加熱体、15はマイカなどの無機絶縁物からなる固定板であり、16は固定板15上に塗布されたカーボン等の導電性の塗料と接着剤とを混合した静電シールド体で、被加熱体14に誘導加熱コイル12の高電圧が誘起されないようにするために誘導加熱コイル12の全領域を覆う導電パターンとこの導電パターンの両端に設けた接続部16aとより構成している。
17は黄銅製の接続端子であり、その端部にある接続部17aは、静電シールド体16の接続部16aに対向し導電性接着剤などで固着接続されている。18は静電シールド体16、その接続部16aおよび接続端子17の接続部17aを覆うマイカなどの無機絶縁物からなる固定板カバーである。
また、19は誘導加熱コイル12の下部に設けた誘導加熱コイル12に高周波電流を供給するインバータ回路などの駆動回路である。静電シールド体16は、リード線20を介してこの駆動回路19の入力する直流電源電位や、誘導加熱コイルの高電位部より低い電位など、電位が比較的低く静電シールド体を接続しての静電シールド効果を生ずる所定の電位に接続している。接続は、直接接続したり、コンデンサあるいは抵抗等、状況に応じて適当なインピーダンス素子を介して接続する。固定板15と固定板カバー18は、誘導加熱コイルベース13のボス21にねじで取付けられている。
次に、固定板15、静電シールド体16、接続端子17および固定板カバー18の構成について、図2を用いて説明する。図2(a)は固定板カバー18の形状を示す斜視図であり、図2(b)は固定板15、静電シールド体16、接続端子17および固定板カバー18の構成を示す斜視図である。
図2(a)に示すように、固定板カバー18はその中央部にトッププレート11裏面に当接しその温度を検知する温度センサ(図示せず)を配置するための開口22を有している。また、固定板カバー18には本体に取付けるための取付け孔23と切り欠き部24とを設けている。さらに、固定板カバー18には接続端子の上面を覆う突出部25を設けている。
固定板15には固定板カバー18に対応して開口26と取付け孔27とを夫々設け、この開口26と取付け孔27との間に静電シールド体16を設けている。この静電シールド体16はC型の平面形状で誘導加熱コイル12の全域を覆っており、C型の両端には接続部16aを設けている。そして、接続部16aにおいて接続端子17の接続部17aと接続する。この接続部16aと接続部17aとの接続は導電性の接着剤により行う。また、この接続で接続端子17は固定板15に固着されることになる。
このとき、電気的な接続を良くし、かつ、生産性を向上させるために静電シールド体16と同材料のカーボンなどの導電性粉末と接着剤とを混合したものを用いると効果的である。
また、固定板15に接続端子17を取り付ける構成は、上記の接着剤と機械的な接合とを合わせて用いても良い。例えば、図2(b)に示すように固定板15に接続端子17の巾に相当する保持部28を設け、接続端子17に保持部28に対応して爪部29を設け、固定板15に接続端子17を接着すると共に爪部29を折り曲げて保持部28を抱き込むような構成として固定しても良い。
また、本実施例では凹部30を設けて接続端子17には誘導加熱コイルベース13に固定できるようにしている。さらに、31は固定板15に設けられた切り欠き部で、両接続端子17の間に設けられている。
固定板15に接続端子17を取付けた後、固定板15の取付け孔27と固定板カバー18の取付け孔23とが一致するように重ね合わせ、加熱することにより固定板15と固定板カバー18とを固着し一体とする。一体化は静電シールド体16に含まれる接着成分と固定板15と固定板カバー18との少なくともどちらか一方の一部に塗布した接着剤を加圧加熱することにより得られる。
このとき、固定板カバー18の突出部25が接続端子17の接続部17aを覆いながら固定板15と接合するので、接続端子17と静電シールド体16の接続部16aとの接合強度と絶縁性とを向上させることができる。
また、本実施例の場合、誘導加熱コイル12の内側を高電位側にし、外側を低電位側にしているので、誘導加熱コイル12の高電位側巻き線部と接続端子17間の距離を大きくしてスパークなどの絶縁破壊を起こしにくくして、駆動回路19の誤動作等が生じるのを防止して信頼性をさらに高めることができる。
また、固定板15に固定板カバー18を取り付ける際の接着方法として、固定板15と固定板カバー18とにシリコン系の接着剤が残存する生マイカを用い、生マイカに残存する接着剤が反応硬化する事により固定板15と固定板カバー18とを一体化する方法もある。
このとき、静電シールド体16の接続部16aと接続端子17の接続部17aとを接続する接着剤として生マイカの接合に用いたのと同系統の接着剤を用いると、同系統のためなじみが良くなり、接続部16aと接続部17aとの接合のみならず固定板15と接続端子17との接合もより強固なものとなる。
なお、前記説明では固定板15と固定板カバー18とに生マイカを用いた場合について説明したが、これに限定されるものではなく固定板15または固定板カバー18のどちらか一方に生マイカを用いても、両方に用いた場合に比べて固着力は低下するが実用上問題のないものにすることができる。このように固定板15と固定板カバー18との少なくともどちらか一方に生マイカを用いる方法では接着剤を塗布する工程を省略するという実用的効果を奏するものである。
なお、上記以外に固定板15と固定板カバー18とのどちらか一方に半硬化状態の絶縁物を用い、重ね合わせた後、加熱硬化することにより一体化することもできる。このような絶縁物としては、ケイ酸塩などからなる無機繊維または無機粉末、あるいはポリアミドイミドなどからなる耐熱繊維にガラス系またはシリコン系の接着剤を含浸し半硬化させたフィルムまたは板状態のものがある。
また、鍋等の被加熱物14や誘導加熱コイル12から受ける熱によって固定板15や固定板カバー18が熱膨張して変形しようとするが、固定板カバー18に設けた切り欠き部24、固定板15に設けた切り欠き部31で熱膨張を吸収するため変形を抑制することができる。
さらに、この切り欠き部24を両接続端子17間に設けたことで、静電シールド体16をC型状に維持することができる。また、図2において切り欠き部は固定板15と固定板カバー18の両方にある場合を示したがどちらか一方であっても良い。
また、図2では切り欠き部を一箇所に設けた場合を示しているがこれに限定されるものではなく複数箇所に設けても良いのは勿論である。ただしこの場合、切り欠き部を外周と開口とにわたって設けると固定板15または固定板カバー18が切り欠き部によって複数個に分断される形になるので好ましくない。実際変形は外周部のほうが大きいため切り欠き部は外周近辺に設けるだけでよく、実用的には外周と開口との中間あたりまでで十分である。
ここで、静電シールド体16をC型状にし、その両端の近傍に接続端子17を設けることにより、接続端子17間の抵抗を測定することで、断線や静電シールド体16の適正な抵抗値が得られている正常品かどうか等の電気的な特性の良し悪しに対し、容易に判定することができる。
また、図3a、図3bは接続端子17を誘導加熱コイルベース13に取付ける構成を示した各方向からなる要部断面図で、誘導加熱コイルベース13に設けたリブ32を接続端子17の凹部30に嵌合することにより取付けている。この接続端子17をリブ32に嵌合することにより、接続端子17とリード線20との接続にファストン端子を用いた時、ファストン端子の挿抜時に接続端子17と接続部16aとの間にかかる力をリブ32が受けるので接続端子17と接続部16aとの接合が外れる事が無く、電気的な接続の信頼性が向上することができる。
なお、静電シールド体16とリード線20との接続は図5に示すように、接続部16aでリード線20を導電性接着剤で直接接続し、固定板15と固定板カバー18でこの接続部分を挟むようにしても、先に述べた接続端子を用いた場合とほぼ同様の効果を得ることができる。
なお、図4のように接続端子17の裏に下固定板カバー33を接着すると接続部17aの爪部29の充電部が露出されなくでき、接続端子17の絶縁性を向上できる。
なお、本実施例において静電シールド体16をC型状にし、その両端の近傍に接続端子17を設けているが、その接続端子17の数は1個でも複数個でも良く、要は、固定板15の静電シールド体16と駆動回路19とを接続端子17を介して電気的に接合できれば良い。
なお、静電シールド体16は、カーボンを主成分とする材料としたが、酸化錫など他の導電性のある材料を使用しても良い。
以上のように、本実施例によれば、トッププレート11と誘導加熱コイル12との間に電気絶縁性を有する固定板15を設けると共に、固定板15に静電シールド体16と、静電シールド体16(接続部16aを含む)と駆動回路19の低電位部からの接続線(コンデンサを介して接続する場合にはコンデンサからの接続線)を接続するための接続部17aとを設ける構成であるので、トッププレート11の裏面に静電シールド体及び接続部を形成する従来の方法に比して製造が容易となり、また被加熱体14の静電シールド体16への高温の影響も緩和される。また、両者を固定的に電気接続する作業も容易となる。また、接続部17aがトッププレート11と一体にならないので、製品本体の組立作業も容易になる。
また、接続部17aは、接続線の接続、切り離しを行う接続端子17と一体になった(電気接続された)ことにより、静電シールド体16と駆動回路19の低電位部との接続、切り離し作業を接続端子17を介して容易にかつ確実に行うことができるものである。
なお、本実施例においては、接続部として、接続端子17に接続部17aを一体的に設け、静電シールド体16に接着剤により固定的に接続される構成としたが、他の例として、図5に示すように接続部17aを、リード線20の一端として静電シールド体16(接続部16aと一体になっている)に接触させ機械的に圧接保持固定して電気接続し、当該リード線の他端に接続端子(図示せず)を取り付けたものとして構成しても同様の効果を奏せしめることができる。この場合でも導電性接着剤を接触部に介在させると更に接続の信頼性が高くなる。
また、接続端子17は、固定板15に固定されてなる構成としたことにより、静電シールド体16への接続端子17の安定した接続と、接続端子17と駆動回路19との接続、切り離しを容易に可能とするという二つの役割を果たす構成が簡素化されあるいは省スペースで実現でき、固定板15及び接続端子17の取り扱いが容易となる。また、接続端子17自身が固定板15に固定されているので駆動回路19との接続、切り離し作業及び配線の引き回しあるいは配線の固定作業を行いやすくできるものである。
また、固定板15の反対側(この場合上方)から静電シールド体16を覆う電気絶縁性を有する固定板カバー18を設ける構成としたので、静電シールド体16の露出部分を少なくすることができ、静電シールド体16が駆動回路19の充電部に直接あるいはインピーダンスを介して接続されている場合には、トッププレート11が破損した場合や、修理時に不用意に触って感電するのを防止することができる、あるいは周囲に他の導電体部品を配置した場合にそれらの部品と静電シールド体間の絶縁破壊を防止することができる。
また、少なくとも静電シールド体16と接続端子17の一部(接続部17a)を固定接続する固定接続部及びその近傍の静電シールド体を覆って固定板に固着されてなる構成としたので、接続端子17の静電シールド体に固定接続された部分(接続部17a)が固定板15と固定板カバー18により挟持され、当該固定接続あるいは静電シールド体16の固定がさらに強固に補強され、屈曲や振動などによる破断やはがれが起きにくくなる。また、固定板15と固定板カバー18が一体となるので取り扱いが容易になる。
また、固定板15と固定板カバー18の少なくともどちらか一方に半硬化状態の絶縁体を用い、組立て後加熱硬化し一体とする構成としたことにより、接続部分を挟み込む固定板15と固定板カバー18とを加熱しながら加圧することにより容易に一体化するとともに静電シールド体16または接続部17aの補強効果を高めることができる。
また、固定板15と固定板カバー18の少なくともどちらか一方に生マイカを用い、組立て後加熱し一体とする構成としたことにより、固定板カバー18と固定板15との一体化を容易に行うことができ、これらの耐熱性を高めることができる。また厚さを薄くすることができる。
また、固定板15と固定板カバー18の少なくともどちらか一方に接着剤を含有する無機繊維を用い、組立て後加熱し一体とする構成としたことにより、固定板カバー18と固定板15との一体化を容易に行うことができ、また耐熱性を高くすることができる。
また、接続部17aまたは接続端子17は、静電シールド体16の接続される電位を基準として、誘導加熱コイル12の高電位側の巻き線に対してよりも低電位側の巻き線の近くになるよう設ける構成としたことにより、接続部17aまたは接続端子17が露出部を有している場合、あるいは絶縁体で被覆されていて被覆に損傷がった場合に、近傍に位置する誘導加熱コイル12との間で高電位差によるスパークなどの絶縁破壊が生じにくくなり、駆動回路19の誤動作などを防止し信頼性が増加する。
また、接続端子17の一部を折り曲げて、固定板15に接続端子17を固定する構成としたことにより、場所を取らず安定して接続端子17を取付ける事ができる。
また、導電性接着剤を用い静電シールド体16に接続端子17を固定接続する構成としたことにより、静電シールド体16の接続部16aと接続端子17の接続部17aとの電気的な接続を安定なものにすることができる。
また、誘導加熱コイル12を支える誘導加熱コイルベース13に接続端子17を止める構成としたことにより、接続端子17を安定して取付けることができる。
また、固定板15の少なくとも1箇所に外周から切り欠き部を設けることにより、固定板15もしくは固定板カバー18が被加熱体14や誘導加熱コイル12からのもらい熱で変形することを防止することができる。
また、固定板カバー18の少なくとも1箇所に外周から切り欠き部24を設けることにより、固定板15もしくは固定板カバー18が被加熱体14や誘導加熱コイル12からのもらい熱で変形することを防止することができる。
《実施例2》
図6〜8を用いて、本発明の実施例2に関わる誘導加熱装置を説明する。実施例2の誘導加熱装置において、接続端子17を固定板15及び静電シールド体16に固定する方法が、実施例1と異なる。それ以外の点において、実施例2の誘導加熱装置は実施例1とほぼ同一である。実施例2の誘導加熱装置における接続端子17を固定板15及び静電シールド体16に固定する方法を説明する。実施例2の誘導加熱装置において、図6は、トッププレート11側から見た、接続端子17の接続部の近傍の要部拡大斜視図である。図7は、誘導加熱コイル12側から見た、接続端子17の接続部の近傍の要部拡大斜視図である。図8は、接続端子17の接続部の近傍の要部断面図である。
固定板15に2つの切り込み41が設けられることで、その切り込み41の間に保持部28が形成されている。はとめ40(固定部材)が、接続端子17、固定板15及び静電シールド体16を挟んで一体的に固定し、且つ接続端子17と静電シールド体16との電気的導通を維持する。接続端子17は、爪部29、翼部17b及び17cを有する。爪部29は折り曲げられて保持部28を抱き込む。翼部17bは、接続端子17を内側に曲げる力が加えられた場合に、接続端子17及び保持部28が曲がらないように、切り込み41の両側で支える。翼部17cは、接続端子17を外側に曲げる力が加えられた場合に、接続端子17及び保持部28が曲がりにくいように、支える。翼部17cは静電シールド体16と広い面積で接触し、接続端子17と静電シールド体16との間の確実な電気的導通を確保する。
固定板15又は静電シールド体16の熱膨張率と、接続端子17の熱膨張率とは一般に異なる。長期の使用により固定板15及び/又は静電シールド体16が温度変化による膨張及び収縮を繰り返した場合、機械的ストレスにより、静電シールド体16と接続端子17との間の接続部分にクラックが入ったり、その接続部分が導通不良になる恐れがある。実施例2においては、固定板15及び静電シールド体16と接続端子17との間をはとめ40で固定する。はとめ40は、固定板15の厚さ方向に固定板15と接続端子17とを強固に固定するが、固定板15の表面に平行な方向には固定板15及び静電シールド体16と接続端子17との間のわずかなずれを許容する。はとめ40は、温度変化による機械的ストレスの逃げの役割を果たしつつ、クラックや導通不良の発生を防止する。この構成により、静電シールド体16と接続端子17との間の良好な導通が長期的に確保される。
万一はとめ40の周辺の静電シールド体16にクラックが入った場合にも、はとめ40がクラックを抑え、はとめ40及び翼部17cが、接続端子17と静電シールド体16との間の導通を確保する故、誘導加熱装置の動作上の問題は生じない。
接続端子17の裏に下固定板カバー33を接着すると、はとめ40及び接続部17aの爪部29の充電部が露出されなくでき、接続端子17の絶縁性を向上できる。
はとめ以外のかしめ部材を用いて、固定板15と接続端子17とを固定しても良い。
実施例2において、保持部28が固定板15から突出していないので、固定板カバー18は突出部25を有していない。
実施例1と同様に、接続端子17は誘導加熱コイルベース13に止められている。
以上のように、本発明によれば、静電シールド体とインバータ回路の低電位部との電気的接続の信頼性を高め、使用者が被加熱体に触れた場合の漏洩電流を確実に抑制する誘導加熱装置を実現することができる。
本発明の誘導加熱装置は、加熱調理装置等として有用である。
図1は、本発明の一実施例における誘導加熱装置の要部の構成を示す断面図である。 図2(a)は、本発明の一実施例における誘導加熱装置の固定板カバーの斜視図であり、図2(b)はその誘導加熱装置の固定板の斜視図である。 図3(a)は、本発明の一実施例における誘導加熱装置の接続端子を誘導加熱コイルに取付ける構成を示す要部断面図(正面から見た断面図)であり、図3(b)は右側から見たその要部断面図である。 図4は、本発明の一実施例における誘導加熱装置の接続端子の絶縁構成を示す断面図である。 図5は、本発明の一実施例における誘導加熱装置の静電シールド体とリード線との接続を示す断面図である。 図6は、本発明の実施例2の誘導加熱装置における、トッププレート側から見た、接続端子の接続部の近傍の要部拡大斜視図である。 図7は、本発明の実施例2の誘導加熱装置における、誘導加熱コイル側から見た、接続端子の接続部の近傍の要部拡大斜視図である。 図8は、本発明の実施例2の誘導加熱装置における、接続端子の接続部の近傍の要部断面図である。 図9は、従来の誘導加熱装置の構成を示す断面図である。
符号の説明
11 トッププレート
12 誘導加熱コイル
13 誘導加熱コイルベース
14 被加熱体
15 固定板
16 静電シールド体
17 接続端子
17a 接続部
18 固定板カバー
19 駆動手段
24、31 切り欠き部

Claims (6)

  1. 被加熱体を誘導加熱する誘導加熱コイルと、前記被加熱体と前記誘導加熱コイルの間に設けたトッププレートと、前記誘導加熱コイルに高周波電流を供給する駆動手段と、前記トッププレートと前記誘導加熱コイルとの間に設けられ低電位部に接続される導電性の静電シールド体と、前記トッププレートと前記誘導加熱コイルとの間に設けられた電気絶縁性を有する固定板備え、前記固定板に前記静電シールド体と前記静電シールド体に接続される接続部を設け、前記接続部を経由して前記静電シールド体と前記低電位部を接続する構成とし、
    前記被加熱体又は前記誘導加熱コイルからのもらい熱で前記固定板が変形するのを防止すべく、前記固定板の少なくとも1箇所に外周から切り欠き部を設けた誘導加熱装置。
  2. 固定板は中央部に開口を有し、切り欠き部を一箇所、外周から前記開口にわたって設けた請求項1に記載の誘導加熱装置。
  3. 被加熱体を誘導加熱する誘導加熱コイルと、前記被加熱体と前記誘導加熱コイルの間に設けたトッププレートと、前記誘導加熱コイルに高周波電流を供給する駆動手段と、前記トッププレートと前記誘導加熱コイルとの間に設けられ低電位部に接続される導電性の静電シールド体と、前記トッププレートと前記誘導加熱コイルとの間に設けられた電気絶縁性を有する固定板備え、前記固定板に前記静電シールド体と前記静電シールド体に接続される接続部を設け、前記接続部を経由して前記静電シールド体と前記低電位部を接続する構成とし、
    前記固定板の反対側から前記静電シールド体を覆う電気絶縁性を有する固定板カバーを設け、
    前記被加熱体又は前記誘導加熱コイルからのもらい熱で前記固定板カバーが変形するのを防止すべく、前記固定板カバーの少なくとも1箇所に外周から切り欠き部を設けた誘導加熱装置。
  4. 固定板カバーは、少なくとも静電シールド体と固定接続されている接続部の部分及びその近傍の前記静電シールド体を覆って固定板に固着されてなる構成とした請求項3に記載の誘導加熱装置。
  5. 固定板と固定板カバーの少なくともどちらか一方に接着剤を含有する生マイカを用い、組立て後加熱し一体とする構成とした請求項3に記載の誘導加熱装置。
  6. 固定板カバーは中央部に開口を有し、切り欠き部を一箇所、外周から前記開口にわたって設けた請求項3に記載の誘導加熱装置。
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