JP4171397B2 - 光ファイバアレイ収容構造及びそれを備えた光ファイババンドル - Google Patents

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本発明は、光ファイバアレイ収容構造及びそれを備えた光ファイババンドルに関するものである。
近年、光ファイバ心線を高精度に配設させた光ファイバアレイが、通信分野及び非通信分野を問わず、広く利用されている。
図9は、特許文献1及び特許文献2に開示されている従来の光ファイバアレイ30aの斜視図である。なお、図9では、光ファイバ心線を固定する接着層は省略されている。図10は、光ファイバアレイ30aのファイバ軸方向の断面模式図である。
この光ファイバアレイ30aは、V溝基板6aと、V溝基板6aの表面に当着される蓋基板6bと、V溝基板6aと蓋基板6bとの間に挟持される光ファイバ心線1と、それらの間を接着する接着層15a及び15bと、を備えている。
V溝基板6aは、相互に並行に延びるように一方の端から他方の端に至るまで形成された複数のV溝を表面に有する上段V溝形成部Aと、フラットな表面を有する(下段)平面部Bと、から構成されている。
蓋基板6bは、V溝基板6aの上段V溝形成部Aを覆うように設けられている。
光ファイバ心線1は、光ファイバの周囲に樹脂製の被覆が施されたものであり、被覆が施されたままの被覆部1bと、そのファイバ端部の被覆部1bが除去された被覆部除去部分1aと、から構成されている。
光ファイバ心線1の被覆部除去部分1aの先端側部分は、V溝基板6a上のV溝中に収容された状態で、V溝基板6aの上段V溝形成部Aと蓋基板6bとの間に挟持され、接着層15aによってそれらの基板間に固定されている。
一方、光ファイバ心線1の被覆部除去部分1aの基端側部分及び被覆部1bは、接着層15bによってV溝基板6a及び蓋基板6bに固定されている。
また、図11は、特許文献3に開示されている従来の光ファイバアレイ30bのファイバ軸方向の断面模式図である。
この光ファイバアレイ30bは、第1接着層15a、第2接着層15c及び第3接着層15dの3種類の接着層を有している。
第1接着層15aは、粘度が10Pa・s以下で、且つ、硬化後のヤング率が500MPa以上である第1接着剤からなり、V溝基板6aの上段V溝形成部Aと蓋基板6bとを接着している。これにより、光ファイバ心線1の被覆部除去部分1aの先端側部分がV溝基板6aの上段V溝形成部Aと蓋基板6bとの間に固定される。
第2接着層15cは、第1接着剤より粘度が大きい第2接着剤からなり、光ファイバアレイ30bの後端部に設けられている。これにより、光ファイバ心線1の被覆部1bがV溝基板6aの(下段)平面部Bに固定される。
第3接着層15dは、第1接着剤より硬化後のヤング率が小さい第3接着剤からなり、光ファイバ心線1の被覆部除去部分1aを覆うように、第1接着層15aと第2接着層15cとの間に設けられている。これにより、光ファイバ心線1の被覆部除去部分1aの基端側部分が、V溝基板6aに固定される。
この光ファイバアレイ30bは、第1接着層15a及び第2接着層15cによって、ファイバの長さ方向の引張荷重に対して、接着部分に応力集中が生じず、十分な耐性を有することが可能になり、また、第3接着層15dによって、光ファイバ心線1の被覆部除去部分1aの熱収縮等が軽減され、伝送損失の増加を低減させることができると記載されている。
特開2001−343547号公報 特許第3259715号公報 特開2003−215392号公報
しかしながら、特許文献1、2及び3に代表されるように、従来の光ファイバアレイを構成するV溝基板6aは、ファイバ軸方向の断面形状がL字形状であり、複数のV溝が形成され光ファイバ心線1の被覆部除去部分1aを配設する上段V溝形成部Aと、光ファイバ心線1の被覆部1bを配設する(下段)平面部Bと、を有する2段構造となっている。
この上段V溝形成部Aと(下段)平面部Bとの段差の大きさは、光ファイバ心線1の被覆部除去部分1aの径の大きさ、被覆部1bの径の大きさ、V溝の深さ及び角度等によって決定する。そのため、V溝基板6aの作製は、高精度な加工と、上段V溝形成部Aと(下段)平面部Bとの2段分の加工が必要であり、複雑で高コストなものになってしまうという問題がある。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、従来よりコストの安い光ファイバアレイ収容構造を提供することである。
本発明の光ファイバアレイ収容構造は、相互に並行に延びるように一方の基板端から他方の基板端に至るまで形成された複数の溝を表面に有する溝基板と、各々、光ファイバと該光ファイバを被覆する被覆部とを有し、ファイバ端部で該被覆部が除去され該被覆部除去部分の先端側部分が上記溝基板の溝のそれぞれに収容された複数の光ファイバ心線と、上記溝基板との間で上記複数の光ファイバ心線を挟持するように設けられた蓋基板と、を備えた光ファイバアレイを筐体に収容してなる光ファイバアレイ収容構造であって、上記複数の光ファイバ心線の被覆部除去部分の先端側部分と上記溝基板及び蓋基板とを結合する第1接着剤からなる第1接着部と、上記複数の光ファイバ心線の被覆部除去部分の基端側部分の相互間を一体化させると共に、上記溝基板及び蓋基板に結合する第2接着剤からなる第2接着部と、上記複数の光ファイバ心線の被覆部で被覆された部分相互間を一体化させると共に、上記第2接着部に結合する第3接着剤からなる第3接着部と、上記溝基板及び蓋基板と上記筐体とを結合する第4接着剤からなる第4接着部と、上記光ファイバアレイと上記筐体とを一体化させる第5接着剤からなる第5接着部と、を有し、上記第1接着剤は、粘度が0.8Pa・s以下であり、上記第2接着剤は、硬化後のヤング率が2000MPa以上で、且つ、熱膨張係数が40×10−6/℃以下であり、上記第3接着剤は、粘度が100Pa・s以上で、且つ、硬化後のヤング率が1.8MPa以下であり、上記第4接着剤は、硬化後のヤング率が3000MPa以上で、且つ、熱膨張率が40×10 −6 /℃以下であり、上記第5接着剤は、硬化後のヤング率が1.5MPa以下であることを特徴とする。
上記の構成によれば、溝基板が相互に並行に延びるように一方の基板端から他方の基板端に至るまで形成された複数の溝を表面に有する単純な1段構造になっており、低コストで溝基板を作製することが可能である。
また、光ファイバ心線の被覆部除去部分の先端側部分と溝基板及び蓋基板とを結合する第1接着剤は、粘度が0.8Pa・s以下であるので、接着剤の塗布作業が容易になる。
そして、光ファイバ心線の被覆部除去部分の基端側部分の相互間を一体化させると共に、溝基板及び蓋基板に結合する第2接着剤は、硬化後のヤング率が2000MPa以上で、且つ、熱膨張係数が40×10−6/℃以下であるので、硬化後の硬さが高いことから光ファイバ心線の被覆部除去部分の耐久性が高くなると共に、温度変化に伴う変形が小さいことから光ファイバ心線の断線を抑止することができる。
さらに、光ファイバ心線の被覆部で被覆された部分相互間を一体化させると共に、第2接着部に結合する第3接着剤は、粘度が100Pa・s以上で、且つ、硬化後のヤング率が1.8MPa以下であるので、粘度が高いことから接着剤の塗布作業が容易になると共に、硬化後の硬さが低く、弾力性を有することから、その第3接着部が緩衝材として働き、光ファイバ心線を保護することができる。
そして、溝基板及び蓋基板と筐体とを結合する第4接着剤は、硬化後のヤング率が3000MPa以上で、且つ、熱膨張率が40×10 −6 /℃以下であるので、硬さが高いことから溝基板及び蓋基板と筐体とを強固に固定でき、それらの間のずれの発生を抑止できる。
また、光ファイバアレイと筐体とを一体化させる第5接着剤は、硬化後のヤング率が1.5MPa以下と低く、弾力性を有するので、その第5接着部が緩衝材として働き、光ファイバアレイ及び光ファイバ心線を保護することができる。
これらのことにより、本発明の光ファイバアレイ収容構造は、適度な耐久性を保ちながら、コストの低いものになる。
記複数の溝は、上記溝基板の上面及び下面のそれぞれに形成されていてもよい。
上記の構成によれば、複数の溝が、溝基板の上面及び下面の両面に形成されているので、複数列の光ファイバ心線を互いに精度良く配設することができる。
また、溝基板が相互に並行に延びるように形成された複数の溝を両面に有する単純な1段構造になっており、従来、必要であった光ファイバ心線の被覆部を配設するための下段平面部を設けていない分、溝基板の厚さを薄く形成することができるので、溝基板の上面に配設する光ファイバ心線と溝基板の下面に配設する光ファイバ心線との距離が短くなり、光ファイバ心線をより高密度で配設することができる。
上記溝基板は、後端位置が上記蓋基板の後端位置よりも後方にあってもよい。
上記の構成によれば、溝基板の後端位置が上記蓋基板の後端位置よりも後方にあるので、光ファイバアレイの側方から荷重に対して、光ファイバ心線の被覆部除去部分の溝基板の後端位置に応力が集中しにくいので、光ファイバ心線の折れを抑止することができる。
本発明の光ファイババンドルは、本発明の光ファイバアレイ収容構造を備えることを特徴とする。
上記の構成によれば、本発明の光ファイバアレイ収容構造は、低コストで耐久性が高いだけではなく、光ファイバ心線を高精度且つ高密度で配設しているので、その光ファイバアレイ収容構造を組み込んだ光ファイババンドルもまた、低コストで耐久性が高いだけではなく、光ファイバ心線を高精度且つ高密度で配設していることになる
以上説明したように、本発明の光ファイバアレイ収容構造は、溝基板が相互に並行に延びるように一方の基板端から他方の基板端に至るまで形成された複数の溝を表面に有する単純な1段構造になっているため、コストの低いものになる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。但し、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではなく、他の構成であってもよい。
図1は、本発明の実施形態に係る光ファイバアレイ50のファイバ軸方向の断面模式図である。
この光ファイバアレイ50は、溝基板としてV溝基板5aと、V溝基板5aの上面及び下面に当着される一対の蓋基板5bと、V溝基板5a及び蓋基板5bの間に挟持される光ファイバ心線1と、それらの間を接着する第1接着部10、第2接着部11及び第3接着部12と、を備えている。
光ファイバ心線1は、光ファイバの周囲に樹脂製の被覆が施されたものであり、被覆が施されたままの被覆部1bと、そのファイバ端部の被覆部1bが除去された被覆部除去部分1aと、から構成されている。
V溝基板5aは、シリコン、石英、ジルコニア等から構成され、図2に示すように、その上面及び下面に、相互に並行に延びる複数のV溝が形成されている。
このV溝は、ダイヤモンドディスク等を用いて基板をV字型に切削することにより形成される。なお、このV溝基板5aにシリコン基板を用いると、異方性エッチングを利用して精度良くV溝を形成することができる。
蓋基板5bは、V溝基板5aと同じ材料で構成されるが、他の材料で構成されてもよく、少なくともV溝基板5aとの間で光ファイバ心線1の被覆部除去部分1aが挟持されるような大きさで、且つ、V溝基板5aの後端位置が蓋基板5bの後端位置よりも後方にあるように形成されている。これにより、光ファイバアレイ50の側方から荷重に対して、光ファイバ心線1の被覆部除去部分1aのV溝基板5aの後端位置に応力が集中しにくいので、その位置での光ファイバ心線1の折れを抑止することができる。
ここで、図5及び図6は、V溝基板5aの後端位置と蓋基板5bの後端位置との関係を示す断面模式図である。
図5は、V溝基板5aの後端位置と蓋基板5b’の後端位置とが一致する場合の光ファイバアレイ40aを示す。
この光ファイバアレイ40aでは、光ファイバ心線1の被覆部除去部分1aの位置aに、光ファイバアレイの側方から荷重に対して、応力が集中し易く、位置aで光ファイバ心線1が折れる恐れがある。
図6はV溝基板5aの後端位置が蓋基板5b’’の後端位置よりも前方にある場合の光ファイバアレイ40bを示す。
この光ファイバアレイ40bでは、V溝基板5aの後端の側壁部bに接着剤を塗布し難い構造になるので、製造する際の作業性に問題がある。
以上の理由から、蓋基板5bは、V溝基板5aの後端位置が蓋基板5bの後端位置よりも後方にあるように形成されている必要がある。
第1接着部10は、第1接着剤から構成され、光ファイバ心線1の被覆部除去部分1aの先端側部分とV溝基板5a及び蓋基板5bとを結合するものである。
この第1接着剤は、例えば、エポキシ樹脂系の接着剤であり、その粘度が0.8Pa・s以下で、硬化後のヤング率が2000MPa以上で、熱膨張係数が60×10−6/℃以下である。これにより、第1接着剤は低粘度であるため、光ファイバアレイを製造する際の接着剤の塗布作業が容易になる。
第2接着部11は、第2接着剤から構成され、光ファイバ心線1の被覆部除去部分1aの基端側部分の相互間を一体化させると共に、V溝基板5a及び蓋基板5bに結合するものである。
この第2接着剤は、例えば、エポキシ樹脂系の接着剤であり、その粘度が50Pa・s以下で、硬化後のヤング率が2000MPa以上で、熱膨張係数が40×10−6/℃以下である。これにより、第2接着剤は、硬化後の硬さが高いので、光ファイバ心線1の被覆部除去部分1aの耐久性が高くなると共に、温度変化に伴う変形が小さいので、光ファイバ心線1の断線を抑止することができる。
第3接着部12は、第3接着剤から構成され、光ファイバ心線1の被覆部1bで被覆された部分相互間を一体化させると共に、第2接着部11に結合するものである。
この第3接着剤は、例えば、エポキシ樹脂系の接着剤であり、その粘度が100Pa・s以上で、硬化後のヤング率が1.8MPa以下で、熱膨張係数が1.4×10−4/℃以下である。これにより、第3接着剤は、高粘度であるので接着剤の塗布作業が容易になると共に、硬化後の硬さが低く、弾力性を有するので、その第3接着部12が緩衝材として働き、光ファイバ心線1を保護することができる。
本発明の光ファイバアレイ50は、第1接着剤、第2接着剤及び第3接着剤を上述のように、使い分けることにより、適度な耐久性を保ちながら、コストの低いものになる。
図7及び図8は、光ファイバ心線1を複数列配設した従来の光ファイバアレイ30b及び30cのファイバ軸方向の断面模式図である。
光ファイバアレイ30bは、図9及び図10で示されている複数のV溝が形成され光ファイバ心線1の被覆部除去部分1aを配設する上段V溝形成部Aと、光ファイバ心線1の被覆部1bを配設する(下段)平面部Bと、を有する2段構造のV溝基板6aで構成された光ファイバアレイ30a一対を単純に上下に重ね合わせて、両者を接着剤で接着してなるものである。この場合、上下の光ファイバアレイ30a間の位置合わせを高精度にする必要があり、上下の列間で光ファイバ心線1の位置精度が悪くなるという恐れがある。
また、光ファイバアレイ30cは、複数のV溝が形成され光ファイバ心線1の被覆部除去部分1aを配設する上段V溝形成部Aと、光ファイバ心線1の被覆部1bを配設する(中段)平面部Bと、上段V溝形成部Aとは反対側に複数のV溝が形成され光ファイバ心線1の被覆部除去部分1aを配設する下段V溝形成部Cと、を有する3段構造のV溝基板6a’で構成されている。この場合、上下の列間で光ファイバ心線1の位置精度は高くなるが、V溝基板6a’の加工が複雑になり、光ファイバアレイ30cのコストが高くなるという恐れがある。
それに対して、本発明の光ファイバアレイ50は、V溝基板5aが相互に並行に延びるように一方の基板端から他方の基板端に至るまで形成された複数のV溝を両面に有する単純な1段構造になっており、上下の列間で光ファイバ心線1の位置精度は高くなると共に、従来、必要であった光ファイバ心線1の被覆部1bを配設するための(中段)平面部Bを設けていない分、V溝基板5aの厚さを薄く形成することができるので、V溝基板5aの上面に配設する光ファイバ心線1とV溝基板5aの下面に配設する光ファイバ心線1との距離が短くなり、光ファイバ心線1を高密度で配設することができる。
次に、本発明の実施形態にかかる光ファイバアレイ50の製造方法について説明する。
まず、複数の光ファイバ心線1と、V溝基板5aと、一対の蓋基板5bと、第1、第2及び第3接着剤と、を準備する。
次いで、光ファイバ心線1のファイバ端部の被覆部1bを除去して、ファイバ端部に被覆除去部分1aを形成する。
次いで、V溝基板5aの上面の各V溝に光ファイバ心線1の被覆除去部分1aを収容して、複数の光ファイバ心線1を配列させる。
次いで、複数の光ファイバ心線1の被覆除去部分1aが収容されたV溝基板5aの各V溝及び上面に第1接着剤を塗布する。ここで、第1接着剤は、低粘度であるため塗布作業を行い易く、接着剤がV溝内全体に行き渡り易くなる。
次いで、第1接着剤を塗布した部分に、蓋基板5bを当着する。
次いで、第1接着剤を硬化させて第1接着部10を形成して、V溝基板5a、蓋基板5b及び各光ファイバ心線1の被覆除去部分1aを固定する。
次いで、V溝基板5aの下面の各V溝についても、上面と同様な方法を用いて、V溝基板5aと蓋基板5bとの間に光ファイバ心線1の被覆除去部分1aを固定する。
次いで、V溝基板5a及び蓋基板5bから突き出ている各光ファイバ心線1の被覆除去部分1aの相互間、並びに、その被覆除去部分1aとV溝基板5a及び蓋基板5bとの間に、第2接着剤を流し込む。
次いで、第2接着剤を硬化させて第2接着部11を形成して、V溝基板5a及び蓋基板5bと各光ファイバ心線1の被覆除去部分1aとを固定する。
次いで、第2接着部11を覆うように第3接着剤を塗布する。ここで、第3接着剤は、高粘度であるため、第2接着部11の表面において流れ出すことなく、塗布作業を行うことができる。
次いで、第3接着剤を硬化させて第3接着部12を形成する。
以上のようにして、本発明の光ファイバアレイ50を製造することができる。
図3は、本発明の実施形態に係る光ファイバアレイ収容構造60のファイバ軸方向の断面模式図である。
光ファイバアレイ収容構造60は、本発明の光ファイバアレイ50と、光ファイバアレイ50を収容する筐体5cと、それらの間を接着する第4接着部13及び第5接着部14と、を備えている。
筐体5cは、ステンレス、銅、アルミ等から構成され、その内部に光ファイバアレイ50が嵌め込まれるように形成されている。
第4接着部13、第4接着剤から構成され、V溝基板5a及び蓋基板5bと筐体5cとを結合するものである。
この第4接着剤は、例えば、エポキシ樹脂系の接着剤であり、その粘度が7Pa・s以下で、硬化後のヤング率が3000MPa以上で、熱膨張係数が40×10−6/℃以下である。これにより、第4接着剤は、硬化後の硬さが非常に高く、温度による変形が小さいので、V溝基板5a及び蓋基板5bと筐体5cとを強固に固定でき、それらの間のずれの発生を抑止できる。
第5接着部14は、第5接着剤から構成され、光ファイバアレイ50と筐体5cとを一体化させるものである。
この第5接着剤は、例えば、エポキシ樹脂系の接着剤であり、その粘度が4Pa・s以下で、硬化後のヤング率が1.5MPa以下で、熱膨張係数が2.8×10−4/℃以下である。これにより、第5接着剤は、硬化後の硬さが低く、弾力性を有するので、その第5接着部14が緩衝材として働き、光ファイバアレイ50及び光ファイバ心線1を保護することができる。
本発明の光ファイバアレイ収容構造60は、第4接着剤及び第5接着剤を上述のように、使い分けることにより、適度な耐久性を保ちながら、コストの低いものになる。
次に、本発明の実施形態にかかる光ファイバアレイ収容構造60の製造方法について説明する。
まず、光ファイバアレイ50と、筐体5cと、第4及び第5接着剤と、を準備する。
次いで、光ファイバアレイ50を構成する一対の蓋基板5bの少なくとも一方の表面に第4接着剤を塗布する。
次いで、筐体5c内に光ファイバアレイ50を挿入する。
次いで、第4接着剤を硬化させて第4接着部13を形成して、筐体5cと光ファイバアレイ50の蓋基板5bとを固定する。
次いで、筐体5cの内壁と光ファイバアレイ50との間に第5接着剤を流し込む。
次いで、第5接着剤を硬化させて第5接着部14を形成して、筐体5cの内壁と光ファイバアレイ50とを固定する。
以上のようにして、本発明の光ファイバアレイ収容構造60を製造することができる。
図4は、本発明の実施形態に係る光ファイババンドル100の概略構成図である。
この光ファイババンドル100は、ファイバ配列部70、分岐部80及びコネクタ部90が順に直列に連結されている。
ファイバ配列部70は、本発明の光ファイバアレイ収容構造60から構成され、例えば、50本の光ファイバ心線1が2列に配列したものである。そして、光ファイバアレイ収容構造60の後端の50本の光ファイバ心線1の束は、例えば、ステンレス製の可撓性管内に収容され、その可撓性管を介して分岐部80に連結されている。
分岐部80は、50本の光ファイバ心線1の束を、各光ファイバ心線1に分岐するものである。
コネクタ部90は、各分岐した光ファイバ心線1の末端に、例えば、SMA型コネクタが取り付けられたものである。
この光ファイババンドル100では、その末端のSMA型コネクタに半導体レーザ等の光源を取り付けて、その光源を制御すれば光ファイバアレイ50のV溝基板5aに並べられた特定の光ファイバ心線1から光を出射することができる。
このような光ファイババンドル100は、50本の光ファイバ心線1が高精度且つ高密度に配列されているので、感光性樹脂を数μmオーダーで加工することが可能である。
以上説明したように、本発明の光ファイバアレイは、複数の光ファイバ心線が高精度に配列されているので、高精度に光を出射するための光学素子として用いられ、特に、感光性樹脂の高精度加工機において有用である。
本発明の実施形態に係る光ファイバアレイ50の断面模式図である。 本発明の実施形態に係るV溝基板30の斜視図である。 本発明の実施形態に係る光ファイバアレイ60の断面模式図である。 本発明の実施形態に係る光ファイババンドルの概略構成図である。 本発明の比較例となる光ファイバアレイ40aの断面模式図である。 本発明の比較例となる光ファイバアレイ40bの断面模式図である。 従来の光ファイバアレイ30aの斜視図である。 従来の光ファイバアレイ30aの断面模式図である。 従来の光ファイバアレイ30bの断面模式図である。 従来の光ファイバアレイ30cの断面模式図である。 従来の光ファイバアレイ30dの断面模式図である。
符号の説明
1 光ファイバ心線
1a 被覆部除去部分
1b 被覆部
5a,6a,6a’ V溝基板
5b,6b 押さえ基板
5c 筐体
10 第1接着部
11 第2接着部
12 第3接着部
13 第4接着部
14 第5接着部
15a 第1接着層
15b 第2接着層
15c 第3接着層
15d 第4接着層
30a,30b,40a,40b,50,光ファイバアレイ
60 光ファイバアレイ収容構造
70 ファイバ配列部
80 分岐部
90 コネクタ部
100 光ファイババンドル

Claims (4)

  1. 相互に並行に延びるように一方の基板端から他方の基板端に至るまで形成された複数の溝を表面に有する溝基板と、
    各々、光ファイバと該光ファイバを被覆する被覆部とを有し、ファイバ端部で該被覆部が除去され該被覆部除去部分の先端側部分が上記溝基板の溝のそれぞれに収容された複数の光ファイバ心線と、
    上記溝基板との間で上記複数の光ファイバ心線を挟持するように設けられた蓋基板と、を備えた光ファイバアレイを筐体に収容してなる光ファイバアレイ収容構造であって、
    上記複数の光ファイバ心線の被覆部除去部分の先端側部分と上記溝基板及び蓋基板とを結合する第1接着剤からなる第1接着部と、
    上記複数の光ファイバ心線の被覆部除去部分の基端側部分の相互間を一体化させると共に、上記溝基板及び蓋基板に結合する第2接着剤からなる第2接着部と、
    上記複数の光ファイバ心線の被覆部で被覆された部分相互間を一体化させると共に、上記第2接着部に結合する第3接着剤からなる第3接着部と、
    上記溝基板及び蓋基板と上記筐体とを結合する第4接着剤からなる第4接着部と、
    上記光ファイバアレイと上記筐体とを一体化させる第5接着剤からなる第5接着部と、
    を有し、
    上記第1接着剤は、粘度が0.8Pa・s以下であり、
    上記第2接着剤は、硬化後のヤング率が2000MPa以上で、且つ、熱膨張係数が40×10−6/℃以下であり、
    上記第3接着剤は、粘度が100Pa・s以上で、且つ、硬化後のヤング率が1.8MPa以下であり
    上記第4接着剤は、硬化後のヤング率が3000MPa以上で、且つ、熱膨張率が40×10 −6 /℃以下であり、
    上記第5接着剤は、硬化後のヤング率が1.5MPa以下であることを特徴とする光ファイバアレイ収容構造。
  2. 請求項1に記載された光ファイバアレイ収容構造において、
    上記複数の溝は、上記溝基板の上面及び下面のそれぞれに形成されていることを特徴とする光ファイバアレイ収容構造
  3. 請求項1に記載された光ファイバアレイ収容構造において、
    上記溝基板は、後端位置が上記蓋基板の後端位置よりも後方にあることを特徴とする光ファイバアレイ収容構造
  4. 請求項1乃至3のいずれか1つに記載された光ファイバアレイ収容構造を備えることを特徴とする光ファイババンドル。
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