JP4170910B2 - イソシアネートの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明はイソシアネートを、相応の第一級アミノとホスゲンとの不活性溶剤中での反応により製造する方法に関する。
イソシアネートはポリウレタンプラスチックの分野で多岐にわたって使用される工業的生成物である。しかしながら規定のイソシアネートは医薬品作用物質の製造においても使用される。
アミンとホスゲンとの反応によるイソシアネートの合成は長い間知られている。文献において原則的に常圧で実施する方法と高められた圧力で実施する方法の2つの方法が文献に記載されている。高められた圧力下でのホスゲン化は悪い結果を招く。それというのも高まる安全リスクを抑えるために、すなわちホスゲンの漏出を抑えるために極めて高い技術的費用が装置に要求されるからである。
スルホニルイソシアネートについてはUS3,371,114号及びUS3,484,466号から、スルホニルアミド及びイソシアネートの溶液を触媒として不活性溶剤中でホスゲンと反応させる常圧での製造方法が知られている。この場合に中間的に相応のスルホニル尿素が形成し、それはホスゲンと反応してスルホニルイソシアネートを生成する。
アルキルイソシアネート及びアリールイソシアネートは通常、例えばウールマンの工業化学事典、第6版、2000年電子版、「イソシアネート、有機的製造」の章(Ullmann's Encyclopedia of Industrial Chemistry, 6th edition, 2000 electronic release, Chapter "ISOCYANATES, ORGANIC Production)に記載されるホスゲン化法に従って常圧において2段階で相応のアミンから製造される。一段階目、すなわち低温ホスゲン化において、アミンを過剰のホスゲンと高度に希釈された溶液中でかつ低い温度で反応させて相応のカルバミン酸塩化物を得て、該塩化物から高められた温度での二段階目、すなわち高温ホスゲン化においてイソシアネートが得られる。脂肪族及び脂環式の第一級アミンはこの場合に、芳香族アミンに対して高められたその塩基性に基づいてホスゲン化されづらく、かつ副生成物の生成が増大する。この方法の欠点は、二段階でのホスゲン化の他に、とりわけ難溶性のカルバミン酸塩化物及びアミン塩酸塩からなる中間固体懸濁液の形成であり、これらは析出及びプラント構成部品の閉塞を回避するために反応媒体の高い希釈を必要とする。前記の固体生成に基づいて前記の方法は常圧で連続的に実施できない。更に副生成物として対称的なN,N′−二置換された尿素が生じ、その形成は空時収量の激しい低下をいう対価を抑えることができるに過ぎない。
脂肪族及び脂環式のアミンをしばしばその塩の形で低温/高温ホスゲン化で使用する。しかしながら前記の塩は反応媒体中に難溶性なので、付加的な反応段階及び非常に長い反応時間が必要である。
更にUS3,440,268号及びUS3,492,331号は第一級アミンとホスゲンとを、触媒としてのN,N−二置換されたホルムアミド、N−アルキルラクタム、N,N−二置換されたN′−アリールホルムアミジン及びN,N,N′,N′−四置換されたN′′−アリールグアニジンの存在下で反応させることを教示している。H. Ulrich, Chemistry & Technology of Isocyanates, Wiley & Sons, 1996, 328〜330頁から第一級アミンとホスゲンとの、触媒としての第三級アミン、テトラメチル尿素及びカルボニルジイミダゾールの存在下での反応が公知であり、かつCS262295号から触媒としてのN,N′−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタンの存在下での反応が公知である。前記の化合物は部分的に等モル量で使用せねばならず、該反応条件下に触媒−塩酸塩−付加物の形の難溶性塩が形成する。更に使用されるアミン及び形成される塩酸から難溶性のアミン−塩酸塩が形成する。
WO01/17951号はイソシアネートの製造にあたり、開始前に不活性溶剤に供給されかつホスゲンが混合されるモノイソシアネートの存在下に相応の第一級アミンをホスゲン化することによって製造することを教示している。この方法の欠点は、有利に使用されるべき低分子の脂肪族イソシアネートが毒性であり、かつ高い安全対策が必要であることである。
本発明の課題は、前記の欠点をもはや有さず、連続的にも断続的にも実施可能であり、難溶性成分が形成されないか又は僅かに形成されるにすぎず、毒性の強い触媒を使用しなくても実施でき、1反応段階だけでの反応が可能であり、かつ緩慢な温度及び圧力下に高い変換率、高い選択性及び高い空時収量がもたらされるイソシアネートの製造方法を提供することであった。
それに応じて、イソシアネートを、相応の第一級アミンとホスゲンとを不活性溶剤中で反応させることによって製造する方法において、反応溶液中の第一級アミン及び形成されるイソシアネートの全量に対して0.01〜50モル%のスルホキシド、スルホン又はそれらの混合物を使用することを特徴とする方法が見いだされた。
本発明による方法で使用可能なスルホキシドは、一般式(I)
−S(O)−R (I)
を有し、かつ
本発明による方法で使用可能なスルホンは、一般式(II)
−S(O)−R (II)
を有し、その際、基R〜Rはそれぞれ互いに無関係に炭素原子を有する有機基を表し、かつ場合により互いに結合されていてよい。
炭素原子を含有する有機基とは、非置換又は置換の、脂肪族、芳香族又は芳香脂肪族基を表す。該基は、1つ以上のヘテロ原子、例えば酸素、窒素、硫黄又はリンを含有し、例えば−O−、−S−、−SO−、−SO−、−NR−、−CO−、−N=、−SiR−、−PR−及び/又は−PRであり、かつ/又は、例えば酸素、窒素、硫黄及び/又はハロゲンを含有する1つ以上の官能基によって置換されていてよく、例えばフッ素、塩素、臭素、ヨウ素及び/又はシアノ基(基Rはこの場合、同様に炭素原子を含有する有機基である)によって置換されていてよい。炭素を含有する有機基は一価又は二価もしくは三価の基であってよい。
一価の基として、R及びRは互いに無関係に、有利には
− 非分枝鎖状又は分枝鎖状の、非環式又は環式の、非置換又は置換の1〜30個の脂肪族炭化水素を有し、1つ以上のCH基がヘテロ原子、例えば−O−又は−S−又はヘテロ原子を有する基、例えば−CO−、−SO−、−SO−、−NR−又は−SiR−によって置換されていてよく、かつ1つ以上の水素原子が置換基、例えばアリール基又は官能基によって置換されていてよいアルキル基又は
− 3〜30個の炭素原子を有する非置換又は置換の芳香族基及び1つ以上の環原子がヘテロ原子、例えば窒素によって置換されていてよく、かつ1つ以上の水素原子が置換基、例えばアルキル基、アリール基又は官能基によって置換されていてよい1つの環又は2又は3縮合された環
を表す。
二価の基として、RはRと一緒になってそれぞれ有利には
− 非分枝鎖状又は分枝鎖状の非環式又は環式の非置換又は置換の、アルキレン鎖中に4〜10個の原子を有し、CH基がヘテロ原子、例えば−CO−、−O−、−SO−、−SO−、−SiR−又は−NR−によって置換されていてよく、かつ1つ以上の水素原子が置換基、例えばアリール基によって置換されていてよいC〜C20−アルキレン基(「二価のアルキル基」)
を表す。
特に有利には、基R及びRがそれぞれ互いに無関係に
− 非分枝鎖状又は分枝鎖状のC〜C20−アルキル基、例えばメチル、エチル、1−プロピル、2−プロピル(s−プロピル)、1−ブチル、2−ブチル(s−ブチル)、2−メチル−1−プロピル(イソブチル)、2−メチル−2−プロピル(t−ブチル)、1−ペンチル、2−ペンチル、3−ペンチル、2−メチル−2−ブチル(t−アミル)、1−ヘキシル、2−ヘキシル、3−ヘキシル、2−メチル−2−ペンチル、3−メチル−3−ペンチル又は2−メトキシ−2−プロピル、
− 非分枝鎖状又は分枝鎖状のC〜C20−シクロアルキル基、例えばシクロペンチル、シクロヘキシル又はシクロオクチル、又は
− 非置換又は1つ以上のC〜C−アルキル基によって置換されたC〜C20−アリール基又はC〜C20−ヘテロアリール基、例えばフェニル、2−メチルフェニル(o−トリル)、3−メチルフェニル(m−トリル)、4−メチルフェニル(p−トリル)、2,6−ジメチルフェニル、2,4−ジメチルフェニル、2,4,6−トリメチルフェニル、2−メトキシフェニル、3−メトキシフェニル、4−メトキシフェニル、2−ピリジル、3−ピリジル、4−ピリジル、3−ピリダジニル、4−ピリダジニル、5−ピリダジニル、2−ピリミジニル、4−ピリミジニル、5−ピリミジニル、2−ピラジニル、2−(1,3,5−トリアジン)イル、1−ナフチル、2−ナフチル、2−キノリル、8−キノリル、1−イソキノリル又は8−イソキノリル
を意味するスルホキシド(I)及び/又はスルホン(II)が使用される。
殊に有利には基R及びRがそれぞれ互いに無関係に
− 非分枝鎖状又は分枝鎖状のC〜C10−アルキル基、
− 非分枝鎖状又は分枝鎖状のC〜C10−シクロアルキル基又は
− 非置換又は1つ以上のC〜C−アルキル基によって置換されたC〜C12−アリール基
を意味するスルホキシド(I)及び/又はスルホンが使用される。
特に本発明による方法ではジメチルスルホキシド又はジメチルスルホンが使用される。
スルホキシド、スルホン又はそれらの混合物は反応混合物中の第一級アミン及び形成されるイソシアネートの全量に対して0.01〜50モル%の触媒量で使用される。第一級アミン及び形成されるイソシアネートの全量の計算において、なおも未反応の出発物質(第一級アミン)及び既に形成された生成物(イソシアネート)並びに場合により存在する中間生成物のモル量を足すべきである。本発明による方法では、反応溶液中の第一級アミン及び形成されるイソシアネートの全量に対して、有利には0.01〜25モル%、特に有利には0.5〜20モル%、殊に有利には1〜15モル%のスルホキシド、スルホン又はそれらの混合物を使用してよい。
本発明による方法では、一般に不活性溶剤にスルホキシド、スルホン又はそれらの混合物を加える。不活性溶剤とは、使用される第一級アミン、ホスゲン、形成されるイソシアネート及び使用されるスルホキシド又はスルホンに対して不活性な溶剤を表す。「化学的に不活性」とは、希釈剤が選択された条件下に前記の物質と化学反応を生じないことを表す。有利には芳香族又は脂肪族の炭化水素及び、特に有利には一置換又は多置換の芳香族炭化水素、例えばトルエン、o−、m−、p−キシレン、エチルベンゼン、クロロベンゼン又はo−、m−、p−クロロベンゼンが使用される。o−、m−又はp−キシレン、クロロベンゼン、o−、m−、p−ジクロロベンゼン又はその混合物が殊に有利である。
引き続き一般にホスゲンの導入を開始する。液体又は気体の形で導入できる。一般にまず、反応容量に対して約10〜50%の理論的に必要なホスゲン量を導入する。
不活性溶剤中のスルホキシド、スルホン又はそれらの混合物のホスゲン負荷された出発溶液中に第一級アミンの供給を開始する。ホスゲンはその場合に反応の進行及び供給されるアミンの量に応じて更に供給される。
本発明による方法で使用可能な第一級アミンは一般式(II)
−NH(II)
[式中、基Rは炭素を含有する前記に定義されるような有機基を表す]を有する。
有利には基Rは、有利には
− 非分枝鎖状又は分枝鎖状の、非環式又は環式の、非置換又は置換の1〜30個の脂肪族炭化水素を有し、1つ以上のCH基がヘテロ原子、例えば−O−又は−S−又はヘテロ原子を有する基、例えば−CO−、−NR−又は−SiR−によって置換されていてよく、かつ1つ以上の水素原子が置換基、例えばアリール基又は官能基(−OH、−SH及び−COOH基を除く)によって置換されていてよいアルキル基又は
− 3〜30個の炭素原子を有する非置換又は置換の芳香族基及び1つ以上の環原子がヘテロ原子、例えば窒素によって置換されていてよく、かつ1つ以上の水素原子が置換基、例えばアルキル基、アリール基又は官能基(−OH、−SH及び−COOH基を除く)によって置換されていてよい1つの環又は2又は3縮合された環
を表す。
特に基Rは1つ以上の更なるNH基を有してよいので、第一級アミンとしては明らかに2つ以上のNH基を有するオリゴマーも含まれている。特に有利にはNH基を有する1〜20個の炭素原子を有するモノアミン又は2つのNH基を有する1〜20個の炭素原子を有するジアミンが使用される。
適当な非環式及び場合により置換されたアルキル基の例として、Rのための基はメチル、エチル、1−プロピル、2−プロピル(s−プロピル)、1−ブチル、2−ブチル(s−ブチル)、2−メチル−1−プロピル(イソブチル)、2−メチル−2−プロピル(t−ブチル)、1−ペンチル、2−ペンチル、3−ペンチル、2−メチル−2−ブチル(t−アミル)、1−ヘキシル、2−ヘキシル、3−ヘキシル、2−メチル−2−ペンチル、3−メチル−3−ペンチル、1−オクチル、1−デシル、2−アミノエチル、3−アミノプロピル、4−アミノブチル、5−アミノペンチル、6−アミノヘキシル、8−アミノオクチル、フェニルメチル、1−フェニルエチル、1−フェニルプロピル又は1−フェニルブチルが挙げられる。
環式の及び場合により置換されたシクロアルキル基の例としてRのための基はシクロペンチル、シクロヘキシル、シクロオクチル又は3−アミノメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルが挙げられる。
芳香族及び複素芳香族の及び場合により置換されたRのための基として、フェニル、o−、m−、p−トリル及びアミノトリルが挙げられる。
第一級アミンとして、NH基に結合された光学活性炭素原子を有するエナンチオマー純粋な光学活性化合物又はその混合物を使用してよいことを強調したい。本発明による方法は、反応及び後処理の間に有利には、一般に2%未満の低い割合のラセミ化に導くに過ぎない。
殊に有利には、本発明による方法では第一級アミンとして、1,6−ジアミノヘキサン、シクロヘキシルアミン、イソホロンジアミン(3−アミノメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルアミン)、アニリン、ジアミノトルエン、ジフェニルメタン−4,4′−ジアミン、R−(+)及びS(−)−フェニルエチルアミンを使用する。
供給されるホスゲンの全量とホスゲン化されるべき第一級アミンとのモル比は一般に1〜10、有利には1〜5、特に有利には1〜2、特に1.2〜1.8である。
不活性溶剤の量は、一般に存在する第一級アミン及び形成されるイソシアネートの全量に対して100〜2000質量%、有利には300〜1000質量%である。
本発明による方法は、一般に20〜200℃、有利には20〜150℃、特に有利には50〜100℃の温度で実施する。本発明による方法の実施に際して、圧力は一般に0.05〜0.5MPa(絶対)及び、有利には0.08〜0.12MPa(絶対)である。
所望の量のホスゲン及びアミンを添加した後に、得られる反応溶液を一般に更に一定時間、一般に30分〜6時間の間、反応条件下に後反応させておく。過剰のホスゲン及びその反応生成物である二酸化炭素又は塩酸を反応溶液から除去もしくは低減させるために、引き続き一般に激しい混合下に不活性ガスを導通させる(「ストリッピング」)。
本発明による方法は一般に連続的にも断続的にも実施でき、その際、連続的方法様式が有利である。該方法は、ホスゲンとの反応のために適当な任意の装置中で実施してよい。適当な反応器としては、例えば撹拌槽が挙げられる。
反応排出物を一般に公知の方法で後処理する。有利には所望のイソシアネートを分別蒸留によって単離する。触媒として使用されるスルホキシド、スルホン又はそれらの混合物をこの場合に、有利には蒸留によって回収し、かつ連続的な方法で戻す。
イソシアネートの断続的な製造のための一般的な実施態様において、不活性溶剤中のスルホキシド、スルホン又はそれらの混合物を反応器、例えば撹拌槽において撹拌下に供給し、そして該溶液をホスゲンで負荷する。次いで反応系を所望の温度にし、アミンの供給を開始する。ホスゲンはその場合に反応の進行及び供給されるアミンの量に応じて更に供給される。所望量のホスゲンを供給した後で、反応溶液を更に幾らかの時間、調整された温度で継続的な撹拌下に後反応させておく。後反応に際して、反応溶液中になおも存在するホスゲンと残りのアミンとを反応させる。過剰のホスゲン及びその反応生成物である二酸化炭素又は塩酸を反応溶液から除去もしくは低減させるために、激しい混合下に不活性ガスを導通することが可能である(「ストリッピング」)。次いで得られる反応溶液を目下後処理に供給する。一般に後処理は、場合により真空下に蒸留によって実施する。高沸点イソシアネートの場合に他の精製方法、例えば結晶化も可能である。
イソシアネートの連続的な製造のための一般的な実施態様において、不活性溶剤中のスルホキシド、スルホン又はそれらの混合物を反応器、例えば撹拌槽に撹拌下に装入し、そして溶液をホスゲンで負荷する。次いで反応系を所望の温度にし、アミンの連続的供給を開始する。ホスゲンをその場合に反応の進行及び供給されるアミンの量に応じて連続的に導入する。反応器の内容物を十分に反応させてイソシアネートを得た後に、アミン及びホスゲンの量を、両者が実質的に化学量論的に必要な比で供給されるように調節する。供給される量に相当する量の反応容量を反応装置から、例えば水位調節器又はオーバーフローを介して取り出す。取り出された反応溶液を後接続された容器、例えば撹拌槽において後反応させる。また後接続された容器を反応排出物によって充填した後に、オーバーフローを場合により副生成物の二酸化炭素及び塩酸から前記のようにストリッピングによって除去し、かつ後処理に供給する。後処理は、例えば蒸留によって実施してよい。
本発明による方法は第一級アミンのホスゲン化によってイソシアネートを連続的又は断続的に製造することを可能にする。公知の触媒不含の方法に対して、実際の反応を幾つかの反応段階において緩慢な温度及び圧力下に実施することを可能にし、その際、同様に第一級アミンの高い変換率、イソシアネートの高い選択性及び高い空時収量を達成する。公知の触媒不含の反応及び触媒の存在下での公知の反応に対して、本発明による方法は難溶性成分の形成の傾向がないか又は僅かな傾向を示すに過ぎない。堆積及びプラント構成部品の閉塞のリスクはそれにより明らかに低減し、これは毒性のホスゲンの取り扱いに際して決定的な安全有利性を表す。更に難溶性成分が形成しないか又は僅かにのみ形成することによってまず連続的な方法の実施が可能であり、かつ引き続きの後処理における重要な利点を獲得する。
本発明による方法で使用されるべきスルホキシド及びスルホンは、一般に毒性でないか又は僅かに毒性であるにすぎず、これはとりわけWO01/17951号に記載される脂肪族モノイソシアネートの使用に対して有利である。
実施例
試験装置
試験装置は攪拌機、サーモスタット、気体状のホスゲンのための導入管及び2部からなる冷却器カスケードを有する1Lのガラス容器を含む。2部からなる冷却カスケードは、−10℃に維持される強力冷却器及び−78℃に維持される二酸化炭素冷却器を含む。該試験を大気圧下に実施した。
比較例1
500gのクロロベンゼンをガラス容器に装入し、かつ室温で40gのホスゲンを導入した。引き続き反応混合物を77℃に加熱し、その際、激しいホスゲン還流が生じた次いで激しい撹拌下に、77〜80℃で3時間にわたって、200gのクロロベンゼン中に溶解された全体で99.2gのシクロヘキシルアミン(1モル)及び同時に更なる92gのホスゲンを供給した。供給が完了したら、該系をホスゲンを供給せずに更に1時間77℃〜80℃で後処理し、かつ引き続き残りの未反応のホスゲンを窒素で50℃でストリッピングした。得られた反応混合物は懸濁液であり、そこから得られた固体を濾過によって分離した。IR分光分析によれば主にアミン塩酸塩である15gの固体を単離できた。濾過された粗製排出物を蒸留によって後処理した。溶剤の分離及び分別蒸留の後に、88.8gのシクロヘキシルイソシアネート(0.710モル)を単離した。これは理論的収率の71.0%に相当する。
例2(本発明による)
500gのクロロベンゼン及び2gのジメチルスルホキシド(0.025モル)をガラス容器に装入し、かつ室温で35gのホスゲンを導入した。引き続き反応混合物を78℃に加熱し、その際、激しいホスゲン還流が生じた。次いで激しい撹拌下に、78〜82℃で3時間にわたって、200gのクロロベンゼン中に溶解された全体で99.2gのシクロヘキシルアミン(1モル)及び同時に更なる113gのホスゲンを供給した。供給が完了したら、該系をホスゲンを供給せずに更に1時間78℃〜82℃で後処理し、かつ引き続き残りの未反応のホスゲンを窒素で40℃でストリッピングした。得られた反応混合物は流動性の懸濁液であ、そこから得られた固体を濾過によって分離した。その際に2.2gの固体が単離できた。濾過された粗製排出物を蒸留によって後処理した。溶剤の分離及び分別蒸留の後に、79.7gのシクロヘキシルイソシアネート(0.631モル)を単離した。これは理論的収率の63.1%に相当する。
例3(本発明による)
500gのクロロベンゼン及び2.4gのジメチルスルホン(0.025モル)をガラス容器に装入し、かつ室温で30gのホスゲンを導入した。引き続き反応混合物を78℃に加熱し、その際、激しいホスゲン還流が生じた。次いで激しい撹拌下に、78〜80℃で3時間にわたって、200gのクロロベンゼン中に溶解された全体で99.2gのシクロヘキシルアミン(1モル)及び同時に更なる105gのホスゲンを供給した。供給が完了したら、該系をホスゲンを供給せずに更に1時間78℃〜80℃で後処理し、かつ引き続き残りの未反応のホスゲンを窒素で50℃でストリッピングした。得られた反応混合物は懸濁液であり、そこから得られた固体を濾過によって分離した。その際に7.8gの固体が単離できた。濾過された粗製排出物を蒸留によって後処理した。溶剤の分離及び分別蒸留の後に、86.8gのシクロヘキシルイソシアネート(0.694モル)を単離した。これは理論的収率の69.4%に相当する。
ジメチルスルホキシドを使用する本発明による例2は7倍だけ、そしてジメチルスルホンを使用する本発明による例3は2倍だけ、触媒を使用しない比較例1よりも低い固体割合が示される。従って実質的に固体を分離しなくてよい。
より低い固体割合によって、本発明による方法は実質的に容易に、確実にかつ問題なく実施できる。特に堆積及びプラント構成部品の閉塞のリスクはそれにより明らかに低減し、これは毒性のホスゲンの取り扱いに際して相応の安全有利性を表し、そして連続的方法の実施を可能にする。
連続的方法の実施可能性によって、その固体割合に基づいて従来必要であった断続的な方法に対して明らかな空時収量の増大が達成される。未反応のアミンを反応装置に再び戻し、結果、達成可能な収率も公知法より高くなる。

Claims (9)

  1. イソシアネートを、相応の第一級アミンとホスゲンとの不活性溶剤中での反応によって製造する方法において、反応溶液中の第一級アミン及び形成されるイソシアネートの全量に対して0.01〜50モル%のスルホキシド、スルホン又はそれらの混合物を使用することを特徴とする方法。
  2. 反応溶液中の第一級アミン及び形成されるイソシアネートの全量に対して0.01〜25モル%のスルホキシド、スルホン又はそれらの混合物を使用する、請求項1記載の方法。
  3. スルホキシドとして、一般式(I)
    −S(O)−R (I)
    のスルホキシドを使用し、かつ/又は
    スルホンとして、一般式(II)
    −S(O)−R (II)
    のスルホンを使用し、その際、基R及びRはそれぞれ互いに無関係に非分枝鎖状又は分枝鎖状のC〜C10−アルキル基、非分枝鎖状又は分枝鎖状のC〜C10−シクロアルキル基又は非置換又は1つ以上のC〜C−アルキル基によって置換されたC〜C12−アリール基を意味する、請求項1又は2記載の方法。
  4. ジメチルスルホキシド又はジメチルスルホンを使用する、請求項3記載の方法。
  5. 第一級アミンとして1つのNH基を有する1〜20個の炭素原子を有するモノアミン又は2つのNH基を有する1〜20個の炭素原子を有するジアミンを使用する、請求項1から4までのいずれか1項記載の方法。
  6. 第一級アミンとして、1,6−ジアミノヘキサン、シクロヘキシルアミン、イソホロンジアミン、アニリン、ジアミノトルエン、ジフェニルメタン−4,4′−ジアミン、R−(+)−及びS−(−)−フェニルエチルアミンを使用する、請求項5記載の方法。
  7. 反応を20〜200℃の温度及び0.05〜0.5MPa(絶対)の圧力で実施する、請求項1から6までのいずれか1項記載の方法。
  8. 不活性溶剤を、存在する第一級アミン及び形成されるイソシアネートの全量に対して100〜2000質量%の量で使用する、請求項1から7までのいずれか1項記載の方法。
  9. 不活性溶剤として、o−、m−又はp−キシレン、クロロベンゼン、o−、m−、p−ジクロロベンゼン又はその混合物を使用する、請求項1から8までのいずれか1項記載の方法。
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