JP4170414B2 - 遮光性積層材およびそれを使用した包装用容器 - Google Patents

遮光性積層材およびそれを使用した包装用容器 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、遮光性積層材およびそれを使用した包装用容器に関し、更に詳しくは、内容物の品質等に影響を与える光を遮光し、かつ、金属探知機による検査が可能である遮光性積層材およびそれを使用した包装用容器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、飲食品、洗剤等の工業製品、医薬品、その他等の種々の物品を充填包装するに適する包装用容器としては、種々の形態のものが開発され、提案されている。
而して、近年、例えば、油脂分を多く含む菓子、スナック食品、油脂調理した冷凍食品等の飲食品、あるいは液体洗剤、柔軟剤、シャンプ−、リンス等の工業製品、ドリンク剤等の医薬品等においては、これらが、光による影響を受けて、その品質等が劣化し、内容物の品質が変化することがあり、そのために、これらの物品の充填包装には、遮光性を有する包装用材料を使用して充填包装されている。
ところで、上記の遮光性を有する包装用材料としては、一般的には、ボ−ル紙、クラフト紙等の紙基材、あるいは、アルミニウム箔またはアルミニウム蒸着フィルム、更には、樹脂のフィルムに印刷インキないし塗料等による一層のコ−ティング膜を形成したもの等が使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような遮光性を有する包装用材料においては、遮光性という点においては優れているかも知れないが、他の点において劣ることがあり、充分に満足し得るものではない。
例えば、紙基材等を使用する場合には、遮光性には最もすぐれているが、包装用容器としては、可撓性に劣り、また、嵩高くなり、その取扱いが不便であるという問題点がある。
また、アルミニウム箔またはアルミニウム蒸着フィルム等を使用する場合には、これも遮光性には優れているが、金属探知機により、包装製品中に金属等の異物が混入しているか否かを検査する際に、金属探知機で検査することができないという問題点があり、その結果、金属等の異物の混入の検査を他の方法によらなければならないものである。
次にまた、樹脂のフィルムに印刷インキないし塗料等による一層のコ−ティング膜を形成したものを使用する場合には、通常、基材フィルムの裏面に裏刷り印刷により所望の絵柄印刷層を形成し、その上に印刷インキないし塗料等による一層、いわゆる、ベタの印刷層ないし塗布層等からなる遮光性層を形成してその効果を期待するものである。
しかし、このような場合、所望の絵柄印刷層とベタの印刷層ないし塗布層との調整が極めて困難であり、その両者が良好に調整することができればよいが、調整ができない場合には、その絵柄印刷層の色調とベタの印刷層ないし塗布層の色調とが相互に悪影響を及ぼし、包装製品としての意匠性、装飾性等に欠けることになり、時には、包装製品として店頭での陳列販売等に供さないということにもなり兼ねないものである。
通常、意匠性、装飾性等に悪影響を与えない着色剤を含む遮光性層を形成すると、逆に、十分な遮光性が得られないという場合が多いものである。
そこで本発明は、十分な遮光性を有し、かつ、その製造が簡便であり、更に、金属探知機による検査にも適する遮光性積層材、および包装用容器等を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記のような問題点を解決すべく種々研究の結果、Tダイ共押し出し製膜法による共押し出し多層製膜フィルムに着目し、まず、最内層を構成するヒ−トシ−ル性樹脂層と該ヒ−トシ−ル性樹脂層の外側に積層する遮光性を有する樹脂層との少なくとも二層からなるTダイ共押し出し多層製膜フィルムを製造し、これに、例えば、基材フィルム、中間基材、ヒ−トシ−ル性樹脂層等の他の基材を任意に積層して積層材を製造し、次に、該積層材を使用し、これを製袋して包装用容器を製造し、而して、該包装用容器内に、内容物を充填包装して包装製品を製造したところ、十分な遮光性を有し、その内容物の保護適性に優れ、かつ、その製造が簡便であり、更に、包装製品について金属等の異物の検査に際し、金属探知機による検査にも適する遮光性積層材およびそれを使用した包装用容器等を製造し得ることを見出して本発明を完成したものである。
【0005】
すなわち、本発明は、最内層を構成するヒ−トシ−ル性樹脂層と該ヒ−トシ−ル性樹脂層の外側に積層する遮光性を有する樹脂層との少なくとも二層からなるTダイ共押し出し多層製膜フィルムを含むことを特徴とする遮光性積層材およびそれを使用した包装用容器に関するものである。
【0006】
【発明の実施の形態】
上記の本発明について以下に更に詳しく説明する。
まず、上記の本発明にかかる遮光性積層材およびそれを使用した包装用容器の構成についてその具体例を例示して図面を用いて説明すると、図1、図2、図3および図4は、本発明にかかる遮光性積層材の層構成の一例を示す概略的断面図であり、図5は、図2に示す遮光性積層材を使用して製袋してなる本発明にかかる包装用容器の構成を示す概略的斜視図であり、図6は、図5に示す包装用容器内に内容物を充填包装した包装製品の構成を示す概略的斜視図である。
【0007】
まず、本発明において、本発明にかかる遮光性積層材について二三を例示すると、図1に示すように、本発明にかかる遮光性積層材としては、最内層を構成するヒ−トシ−ル性樹脂層1と該ヒ−トシ−ル性樹脂層1の外側に積層する遮光性を有する樹脂層2との少なくとも二層1、2からなるTダイ共押し出し多層製膜フィルム3を含むことを基本構成とする遮光性積層材Aを挙げることができる。具体的には、本発明にかかる遮光性積層材としては、図2に示すように、上記の図1で示した遮光性積層材Aにおいて、遮光性を有する樹脂層2の面に、基材フィルム層4を積層した構成からなる遮光性積層材Bを使用することができる。更に、本発明にかかる遮光性積層材としては、図3に示すように、上記の図2で示した遮光性積層材Bにおいて、遮光性を有する樹脂層2と、基材フィルム層4との間に、中間基材層5を積層した構成からなる遮光性積層材Cを使用することができる。
あるいは、本発明にかかる遮光性積層材としては、図4に示すように、上記の図3で示した遮光性積層材Cにおいて、基材フィルム層4の面に、更に、ヒ−トシ−ル性樹脂層1aを積層した構成からなる遮光性積層材Dを使用することができる。
上記の例示は、本発明にかかる遮光性積層材の代表的な二三を例示したものであり、本発明はこれによって限定されるものではないことは言うまでもないことである。
例えば、図示しないが、その使用目的、用途、充填包装する内容物、その流通形態、販売形態、その他等によって遮光性積層材としての層構成を設計し、最内層を構成するヒ−トシ−ル性樹脂層と該ヒ−トシ−ル性樹脂層の外側に積層する遮光性を有する樹脂層との少なくとも二層からなるTダイ共押し出し多層製膜フィルムを含むことを基本構成として、その他の素材の使用を含めて任意に積層させて遮光性積層材を製造することができるものである。
【0008】
次に、本発明において、上記のような層構成からなる本発明にかかる遮光性積層材を使用して製袋してなる本発明にかかる包装用容器について例示すると、本発明にかかる包装用容器としては、上記の図2に示す遮光性積層材を使用して製袋してなる包装用容器の例を示すと、図5に示すように、まず、遮光性積層材B、Bの2枚を用意し、その最内層を構成するヒ−トシ−ル性樹脂層1、1の面を対向して重ね合わせ、しかる後その遮光性積層材B、Bとの周辺端部の3方をヒ−トシ−ルしてヒ−トシ−ル部6、6、6を形成して、本発明にかかる包装用容器Eを製造することができる。
【0009】
本発明において、上記に例示した包装用容器は、その一例を例示したものであり、これによって本発明は限定されるものではなく、勿論、本発明においては、上記の図3、図4等に示す遮光性積層材を使用して同様にして、本発明にかかる包装用容器を製造することができることは言うまでもないことである。
また、例えば、本発明においては、図示しないが、プラスチック製袋の形態としては、種々の形態のものを製造することができ、後述するように、例えば、自立性袋(スタンディングパウチ)、カゼット型袋、舟底型袋、その他等、種々の形態のものを製造することができるものである。
また、本発明においては、開封のために、周辺端部のヒ−トシ−ル部であって、その開封部に相当する箇所に、例えば、開封用ノッチ、切り欠き部等を刻設することができるものである。
【0010】
次に、本発明において、上記のような本発明にかかる包装用容器内に内容物を充填包装した包装製品について説明すると、図6に示すように、上記の図5に示す包装用容器Eの上方の開口部から内容物7を充填し、しかる後その上方の開口部をヒ−トシ−ルして上端シ−ル部8を形成して、本発明にかかる包装用容器Eを使用した包装製品Fを製造することができる。
なお、図3中、6、E等は、前述と同じ意味である。
而して、本発明においては、上記のような包装製品Fは、同じく、図6に示すように、開封用ノッチ9、9等の部分を手に持って、袋体を引き裂いて開封し、これによって内容物を取り出して食することができる。
【0011】
次に、本発明において、本発明にかかる遮光性積層材および包装用容器等を構成する材料について説明すると、まず、本発明において、ヒ−トシ−ル性樹脂層を構成するヒ−トシ−ル性樹脂としては、熱によって溶融して相互に融着し得るものであり、かつ、Tダイ共押し出し法により共押し出しすることができるものを使用することができ、具体的には、例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマ−樹脂、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体、エチレン−プロピレン共重合体、メチルペンテンポリマ−、ポリブテンポリマ−、ポリエチレンまたはポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂をアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマ−ル酸、無水マレイン酸等の不飽和カルボン酸で変性した酸変性ポリオレフィン系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリアクリルニトリル系樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS系樹脂)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS系樹脂)、その他等の樹脂を使用することができる。
【0012】
更に、本発明において、上記のようなヒ−トシ−ル性樹脂として、メタロセン触媒を用いて重合したエチレン−α・オレフィン共重合体も同様に使用することができる。
具体的には、メタロセン触媒を用いて重合したエチレン−α・オレフィン共重合体、例えば、二塩化ジルコノセンとメチルアルモキサンの組み合わせによる触媒等のメタロセン錯体とアルモキサンとの組み合わせによる触媒、すなわち、メタロセン触媒を使用して重合してなるエチレン−α・オレフィン共重合体を使用することができる。
メタロセン触媒は、現行の触媒が、活性点が不均一でマルチサイト触媒と呼ばれているのに対し、活性点が均一であることからシングルサイト触媒とも呼ばれているものである。
例えば、三菱化学株式会社製の商品名「カ−ネル」、三井石油化学工業株式会社製の商品名「エボリュ−」、米国、エクソン・ケミカル(EXXON CHEMICAL)社製の商品名「エクザクト(EXACT)」、米国、ダウ・ケミカル(DOW CHEMICAL)社製の商品名「アフィニティ−(AFFINITY)、商品名「エンゲ−ジ(ENGAGE)」等のメタロセン触媒を用いて重合したエチレン−α・オレフィン共重合体を使用することができる。
本発明において、上記のようなヒ−トシ−ル性樹脂として、メタロセン触媒を用いて重合したエチレン−α・オレフィン共重合体を使用する場合には、袋体を製造するときに、低温ヒ−トシ−ル性が可能であるという利点を有するものである。
【0013】
次にまた、本発明において、遮光性を有する樹脂層を構成する樹脂としては、後述する着色剤と混練することができ、かつ、上記のヒ−トシ−ル性樹脂とTダイ共押し出し法により共押し出しすることができる性質を有する樹脂を使用することができ、具体的には、上記に挙げたヒ−トシ−ル性樹脂を同様に使用することができる。
また、本発明において、上記以外の樹脂としては、例えば、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリカ−ボネ−ト系樹脂、ポリビニルアルコ−ル系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体のケン化物、フッ素系樹脂、ジエン系樹脂、ポリアセタ−ル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ニトロセルロ−ス、その他等の公知の樹脂を任意に選択して使用することもができる。
【0014】
次に、本発明において、上記のようなヒ−トシ−ル性樹脂層、および遮光性を有する樹脂層を構成する樹脂を使用してTダイ共押し出しして多層製膜フィルムを製造する方法について説明すると、かかる方法としては、種々の方法があり、例えば、まず、少なくとも、ヒ−トシ−ル性樹脂層を構成するヒ−トシ−ル性樹脂と、遮光性を有する樹脂層を構成する樹脂を使用し、これらを、例えば、フィ−ルドブロック法、あるいはマルチマニホ−ルド法等の共押し出し機を利用して溶融、混練し、次いでダイ内でフィルム状にし、しかる後、引取り機で冷却、固化し、次いで、巻き取り機で巻き取ることによって、Tダイ共押し出し多層製膜フィルムを製造することができる。
上記において、Tダイ共押し出し多層製膜フィルムを製造するに際しては、本発明においては、少なくとも、上記の2層からなる多層製膜フィルムを基本構成とし、必要ならば、ヒ−トシ−ル性樹脂層、あるいは、遮光性を有する樹脂層それ自身を2層ないしそれ以上として多層化することもでき、あるいは、更に、上記の2層からなる多層製膜フィルムを基本構成とし、これに、他の共押し出し可能な樹脂等を使用し、3層ないしそれ以上からなる多層製膜フィルムとすることもできる。
また、上記において、ヒ−トシ−ル性樹脂層を構成するヒ−トシ−ル性樹脂、または遮光性を有する樹脂層を構成する樹脂には、予め、例えば、安定剤、可塑剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、滑剤、帯電防止剤、充填剤、その他等の成形助剤の1種ないしそれ以上を任意に添加して、溶融、混練することができる。
【0015】
本発明において、上記の多層製膜フィルムにおいて、ヒ−トシ−ル性樹脂層の膜厚としては、2μmないし500μm位、好ましくは、5μmないし200μm位が望ましく、また、遮光性を有する樹脂層の膜厚としては、上記のヒ−トシ−ル性樹脂層の膜厚と同様に、2μmないし500μm位、好ましくは、5μmないし200μm位が望ましい。
【0016】
ところで、本発明においては、上記の遮光性を有する樹脂層の遮光性は、遮光性を有する樹脂層を構成する樹脂に、着色剤の1種ないしそれ以上を添加し、これを十分に溶融、混練し、上記のように、Tダイ共押し出し法を利用して、着色剤が混練したフィルムを形成することによって、その効果を奏するものである。而して、本発明において、上記の着色剤としては、染料、顔料等の着色剤の1種ないしそれ以上を使用することができ、具体的には、例えば、チタンイエロ−、ハンザイエロ−、黄色酸化鉄、黄鉛等の黄色系顔料、ベンガラ、バ−ミリオン等の赤色系、橙色系ないし茶色系顔料、群青、紺青、酸化クロム等の青色ないし緑色系顔料、酸化チタン、亜鉛華、硫化亜鉛等の白色系顔料、カ−ボンブラック等の黒色系顔料、炭酸カルシウム、沈降性硫酸バリウム、クレ−、タルク等の体質系顔料、レ−キレッド、パ−マネントレッド等のアゾ系染料・顔料、フタロシアニンブル−、フタロシアニングリ−ン等のフタロシアニン系顔料、キナクリドン系顔料、イソインドリノン系顔料、ジオキサジン系顔料、チオインジゴ系顔料、アントラキノン系染料・顔料、その他等の染料、顔料等の着色剤の1種ないしそれ以上の混合物を使用することができる。
【0017】
本発明において、上記のような着色剤としては、特に、光波長380nm以下の紫外光線および/または光波長380〜550nmの可視、近赤外光線の波長において光透過率が5%以下である着色剤の1種ないしそれ以上を使用することが好ましい。
また、本発明において、上記の着色剤の添加量としては、遮光性を有する樹脂層を構成する樹脂100重量部に対し着色剤0.1〜30重量部位、好ましくは、1〜20重量部位の割合で配合することが望ましい。
ところで、本発明において、遮光性を有する樹脂層としては、着色剤を含有する一層の樹脂層で基本的には構成することができるが、更に、二種ないしそれ以上の着色剤を使用し、それに応じた着色剤を含有する二層ないしそれ以上からなる樹脂層で構成することもできる。
例えば、本発明においては、遮光性を有する樹脂層として、白色系顔料を含有する樹脂層と、赤色、茶色、または青色系顔料等の有彩色の顔料を含有する樹脂層との2層から構成してなる遮光性を有する樹脂層を使用することができる。
上記の場合、白色系顔料を含有する樹脂層としては、全光線透過率が70%以下、望ましい遮光を得るためには、0〜50%位の範疇とすることが好ましく、また、有彩色の顔料を含有する樹脂層としては、全光線透過率が40%以下、望ましい遮光を得るためには、0〜20%以の範疇とすることが好ましい。
また、上記の場合、白色系顔料を含有する樹脂層としては、390nm以下の各光波長において、透過率が1%以下であり、また、有彩色の顔料を含有する樹脂層としては、400〜600nmの各波長において、透過率が5%以下であることが好ましい。
【0018】
次に、本発明において、基材フィルム層を構成する基材フィルムとしては、これが、通常、包装用容器を構成する基本素材となるものであることから、機械的、物理的、化学的、その他等において優れた性質を有し、特に、強度を有して強靱であり、かつ耐熱性を有する樹脂のフィルムないしシ−トを使用することができる。
具体的には、例えば、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアラミド系樹脂、ポリエチレンまたはポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリアクリルまたはメタクリル系樹脂、ポリカ−ボネ−ト系樹脂、ポリアセタ−ル系樹脂、フッ素系樹脂、ポリアクリロニトリル系樹脂、ポリビニ−ルアルコ−ル系樹脂、その他等の強靱な樹脂のフィルムないしシ−ト、その他等を使用することができる。
而して、上記の樹脂のフィルムないしシ−トとしては、縦方向または横方向のいずれかの一軸方向に延伸した延伸フィルムを使用することができる。
その延伸方法としては、例えば、フラット法、インフレ−ション法等の公知の方法で行うことができ、その延伸倍率としては、約2〜10倍位のものを使用することができる。
また、そのフィルムの厚さとしては、1μmないし100μm位、好ましくは、5μmないし50μm位が望ましい。
なお、本発明においては、上記のような樹脂のフィルムには、例えば、文字、図形、記号、絵柄、模様等の所望の印刷絵柄を通常の印刷法で表刷り印刷あるいは裏刷り印刷等が施されていてもよい。
【0019】
次にまた、本発明においては、中間基材層を構成する中間基材としては、例えば、水蒸気、水、ガス等を透過しない性質等を有する材料等を使用することができ、これは、単体の基材でもよく、あるいは二種以上の基材を組み合わせてなる複合基材等であってもよい。
具体的には、例えば、水蒸気、ガス等に対するバリア−性を有する酸化珪素、酸化アルミニュウム等の無機酸化物の蒸着膜を有する樹脂のフィルム、水蒸気、水等のバリア−性を有する低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体等の樹脂のフィルムないしシ−ト、ガスバリア−性を有するポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコ−ル、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物等の樹脂のフィルムないしシ−ト、その他等を使用することができる。
これらの材料は、一種ないしそれ以上を組み合わせて使用することができる。上記のフィルムないしシ−トの厚さとしては、任意であるが、通常、5μmないし300μm位、更には、10μmないし100μm位が望ましい。
また、上記において、無機酸化物の蒸着膜としては、厚さ100Åないし3000Å位のものを使用することができる。
また、上記の蒸着膜を支持する樹脂のフィルムとしては、例えば、ポリエステルフィルム、ポリアミドフィルム、ポリオレフィンフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリカ−ボネ−トフィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルム、ポリビニ
ルアルコ−ルフィルム、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物フィルム、その他等を使用することができる。
【0020】
更に、上記において、上記の無機酸化物の蒸着膜層を構成する無機酸化物としては、例えば、ケイ素酸化物(SiOx )、酸化アルミニウム、酸化インジウム、酸化スズ、酸化ジルコニウム等を使用することができる。
更に、本発明においては、無機酸化物としては、一酸化ケイ素と二酸化ケイ素との混合物、あるいはケイ素酸化物と酸化アルミニウムとの混合物であってもよい。
而して、本発明において、無機酸化物の薄膜層を形成する方法としては、イオンビ−ム法、電子ビ−ム法等の真空蒸着法、スパッタリング法等によって蒸着膜を構成することによって形成することができる。
上記において、無機酸化物の薄膜層の厚さとしては、十分なバリア−性を得るために、通常、100Åないし3000Å位であることが好ましく、特に、本発明においては、200Åないし2000Å位が望ましい。
上記において、無機酸化物の薄膜層の厚さが、2000Åを超えると、特に、3000Åを超えると、無機酸化物の薄膜層にクラック等が入りやすくなり、そりによりバリア−性が低下するという危険性があると共に、材料コストが高くなるという問題点であるので好ましくなく、また、200Å以下、更には、100Å以下になると、バリア−性の効果を奏することが困難になり好ましくない。
【0021】
次に、本発明において、遮光性積層材の最外層を構成するヒ−トシ−ル性樹脂層を構成するヒ−トシ−ル性樹脂としては、前述に挙げたヒ−トシ−ル性樹脂をそのまま同様に使用することができ、そのフィルムないしシ−トを使用することができる。
そのフィルムないしシ−トの厚さとしては、2μmないし500μm位、好ましくは、5μmないし200μm位が望ましい。
ところで、本発明においては、上記のようなヒ−トシ−ル性樹脂層を最外層にも設け、而して、その最内層面と最外層面どうしを重ね合わせて、その重合面の端部をヒ−トシ−ルしてシ−ル部を形成することによって、本発明にかかる包装用容器を製造することができる。
【0022】
なお、本発明においては、上記のような材料の他に、通常、包装用容器は、種々の物品を充填包装する場合、化学的にも、物理的にも過酷な条件に置かれることが多く、そのために、上記のような材料の他に、通常の軟包装用袋を構成する樹脂のフィルムないしシ−トを同様に使用することができ、具体的には、例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマ−樹脂、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−アクリル酸またはメタクリル酸共重合体、メチルペンテンポリマ−、ポリブテン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合体、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ポリアクリルニトリル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS系樹脂)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS系樹脂)、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリカ−ボネ−ト系樹脂、ポリビニルアルコ−ル系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体のケン化物、フッ素系樹脂、ジエン系樹脂、ポリアセタ−ル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ニトロセルロ−ス、その他等の公知の樹脂のフィルムないしシ−トから任意に選択して使用することができる。
その他、例えば、セロハン等のフィルム、合成紙等も使用することができる。本発明において、上記の樹脂のフィルムないしシ−トは、未延伸、一軸ないし二軸方向に延伸されたもの等のいずれのものでも使用することができる。
また、その厚さは、任意であるが、数μmから300μm位の範囲から選択して使用することができる。
更に、本発明においては、樹脂のフィルムないしシ−トとしては、押し出し成膜、インフレ−ション成膜、コ−ティング膜等のいずれの性状の膜でもよい。
【0023】
次に、上記の本発明において、上記のような材料を使用して、本発明にかかる遮光性積層材を製造する方法について説明すると、かかる方法としては、通常の包装材料を製造するときに使用するラミネ−ト方法、例えば、ウエットラミネ−ション法、ドライラミネ−ション法、無溶剤型ドライラミネ−ション法、押し出しラミネ−ション法、Tダイ共押し出し成形法、共押し出しラミネ−ション法、インフレ−ション法、その他等で行うことができる。
而して、本発明においては、上記のラミネ−トを行う際に、必要ならば、例えば、コロナ処理、オゾン処理等の前処理をフィルムに施すことができ、また、例えば、イソシアネ−ト系(ウレタン系)、ポリエチレンイミン系、ポリブタジエン系、有機チタン系等のアンカ−コ−ティング剤、あるいはポリウレタン系、ポリアクリル系、ポリエステル系、エポキシ系、ポリ酢酸ビニル系、セルロ−ス系、その他等のラミネ−ト用接着剤等の公知のアンカ−コ−ト剤、接着剤等を使用することができる。
【0024】
ところで、上記のような遮光性積層材の製造法において、押し出しラミネ−トする際の接着性樹脂層を構成する押し出し樹脂としては、例えば、ポリエチレン、エチレン−α・オレフィン共重合体、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリイソブテン、ポリイソブチレン、ポリブタジエン、ポリイソプレン、エチレン−メタクリル酸共重合体、あるいはエチレン−アクリル酸共重合体等のエチレンと不飽和カルボン酸との共重合体、あるいはそれらを変性した酸変性ポリオレフィン系樹脂、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、アイオノマ−樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、その他等を使用することができる。
また、本発明において、ドライラミネ−トする際の接着剤層を構成する接着剤としては、具体的には、ドライラミネ−ト等において使用される2液硬化型ウレタン系接着剤、ポリエステルウレタン系接着剤、ポリエ−テルウレタン系接着剤、アクリル系接着剤、ポリエステル系接着剤、ポリアミド系接着剤、ポリ酢酸ビニル系接着剤、エポキシ系接着剤、ゴム系接着剤、その他等を使用することができる。
【0025】
次に、本発明において、本発明にかかる遮光性積層材を使用して包装用容器を製造する方法について説明すると、かかる方法としては、種々の方法があるが、前述の遮光性積層材を使用し、そのヒ−トシ−ル性樹脂層面を対向して重ね合わせ、更に、その周辺端部をヒ−トシ−ルしてシ−ル部を設けて、本発明にかかる包装用容器を製造することができる。
上記において、周辺端部をヒ−トシ−ルする形態としては、例えば、側面シ−ル型、二方シ−ル型、三方シ−ル型、四方シ−ル型、封筒貼りシ−ル型、合掌貼りシ−ル型(ピロ−シ−ル型)、ひだ付シ−ル型、平底シ−ル型、角底シ−ル型、舟底シ−ル型、その他等のヒ−トシ−ル形態をあげることができ、これに合った種々の形態の包装用容器を製造することができる。
その他、例えば、自立性包装袋(スタンディングパウチ)等も製造することが可能である。
上記において、ヒ−トシ−ルの方法としては、例えば、バ−シ−ル、回転ロ−ルシ−ル、ベルトシ−ル、インパルスシ−ル、高周波シ−ル、超音波シ−ル等の公知の方法で行うことができる。
【0026】
本発明において、上記のようにして製造した本発明にかかる包装用容器は、種々の物品の充填包装に使用することができ、例えば、飲食品、洗剤等の工業製品、医薬品、その他等の物品を充填包装するに適するものである。
特に、本発明にかかる包装用容器は、例えば、油脂分を多く含む菓子、スナック食品、油脂調理した冷凍食品等の飲食品、あるいは液体洗剤、柔軟剤、シャンプ−、リンス等の工業製品、ドリンク剤等の医薬品等の物品の充填包装に適し、これにより、上記のような内容物が、光による影響を受けて、その品質等が劣化し、内容物の品質が変化することを防止することができるものである。
また、本発明においては、上記のような物品を充填包装してなる包装製品は、金属探知機等を使用して、その中に金属等の異物の混入の有無を簡単に検査することができるものである。
【0027】
【実施例】
上記の本発明について次に実施例を挙げて更に具体的に説明する。
実施例1
(1)、線状低密度ポリエチレン100重量部からなる樹脂組成物
(2)、線状低密度ポリエチレン100重量部に茶色顔料10重量部を加えた樹脂組成物
(3)、線状低密度ポリエチレン100重量部に白色顔料10重量部を加えた樹脂組成物
上記の三つの樹脂組成物を使用し、Tダイ共押し出し法を利用して、下記の層構成からなる3層多層製膜フィルムを製造した。
(最内層面)厚さ10μmの線状低密度ポリエチレン層/厚さ20μmの茶色の線状低密度ポリエチレン層/厚さ10μmの白色の線状低密度ポリエチレン層
【0028】
実施例2
(1)、線状低密度ポリエチレン100重量部からなる樹脂組成物
(2)、線状低密度ポリエチレン100重量部に灰色顔料10重量部を加えた樹脂組成物
(3)、線状低密度ポリエチレン100重量部に白色顔料10重量部を加えた樹脂組成物
上記の三つの樹脂組成物を使用し、Tダイ共押し出し法を利用して、下記の層構成からなる3層多層製膜フィルムを製造した。
(最内層面)厚さ10μmの線状低密度ポリエチレン層/厚さ20μmの灰色の線状低密度ポリエチレン層/厚さ10μmの白色の線状低密度ポリエチレン層
【0029】
実施例3
(1)、線状低密度ポリエチレン100重量部からなる樹脂組成物
(2)、線状低密度ポリエチレン100重量部に茶色顔料10重量部を加えた樹脂組成物
(3)、線状低密度ポリエチレン100重量部に白色顔料10重量部を加えた樹脂組成物
上記の三つの樹脂組成物を使用し、Tダイ共押し出し法を利用して、下記の層構成からなる3層多層製膜フィルムを製造した。
(最内層面)厚さ30μmの線状低密度ポリエチレン層/厚さ60μmの茶色の線状低密度ポリエチレン層/厚さ30μmの白色の線状低密度ポリエチレン層
【0030】
実施例4
(1)、線状低密度ポリエチレン100重量部からなる樹脂組成物
(2)、線状低密度ポリエチレン100重量部に灰色顔料10重量部を加えた樹脂組成物
(3)、線状低密度ポリエチレン100重量部に白色顔料10重量部を加えた樹脂組成物
上記の三つの樹脂組成物を使用し、Tダイ共押し出し法を利用して、下記の層構成からなる3層多層製膜フィルムを製造した。
(最内層面)厚さ30μmの線状低密度ポリエチレン層/厚さ60μmの灰色の線状低密度ポリエチレン層/厚さ30μmの白色の線状低密度ポリエチレン層
【0031】
実施例5
厚さ15μmの2軸延伸ナイロンフィルムの片面に、2液硬化型のポリウレタン系接着剤を3g/m2 (dry)塗布し、次いで、該塗布面に、上記の実施例3で製造した3層多層製膜フィルムの厚さ30μmの白色の線状低密度ポリエチレン層の面を重ね合わせてその両者をドライラミネ−トして、下記の層構成からなる積層材を製造した。
(最内層面)厚さ30μmの線状低密度ポリエチレン層/厚さ60μmの茶色の線状低密度ポリエチレン層/厚さ30μmの白色の線状低密度ポリエチレン層/接着剤層/厚さ15μmの2軸延伸ナイロンフィルム層
【0032】
実施例6
厚さ15μmの2軸延伸ナイロンフィルムの片面に、2液硬化型のポリウレタン系接着剤を3g/m2 (dry)塗布し、次いで、該塗布面に、上記の実施例4で製造した3層多層製膜フィルムの厚さ30μmの白色の線状低密度ポリエチレン層の面を重ね合わせてその両者をドライラミネ−トして、下記の層構成からなる積層材を製造した。
(最内層面)厚さ30μmの線状低密度ポリエチレン層/厚さ60μmの灰色の線状低密度ポリエチレン層/厚さ30μmの白色の線状低密度ポリエチレン層/接着剤層/厚さ15μmの2軸延伸ナイロンフィルム層
【0033】
比較例1
厚さ15μmの2軸延伸ナイロンフィルムの片面に、2液硬化型のポリウレタン系接着剤を3g/m2 (dry)塗布し、次いで、該塗布面に、厚さ7μmのアルミニウム箔を重ね合わせてその両者をドライラミネ−トし、更に、該アルミニウム箔面に、上記と同様にして、2液硬化型のポリウレタン系接着剤を3g/m2 (dry)塗布し、次いで、該塗布面に、厚さ120μmの線状低密度ポリエチレンフィルムを重ね合わせてその両者をドライラミネ−トして、下記の層構成からなる積層材を製造した。
(最内層面)厚さ120μmの線状低密度ポリエチレン層/接着剤層/厚さ7μmのアルミニウム箔層/接着剤層/厚さ15μmの2軸延伸ナイロンフィルム層
【0034】
比較例2
厚さ15μmの2軸延伸ナイロンフィルムの片面に、2液硬化型のポリウレタン系接着剤を3g/m2 (dry)塗布し、次いで、該塗布面に、厚さ120μmの線状低密度ポリエチレンフィルムを重ね合わせてその両者をドライラミネ−トして、下記の層構成からなる積層材を製造した。
(最内層面)厚さ120μmの線状低密度ポリエチレン層/接着剤層/厚さ15μmの2軸延伸ナイロンフィルム層
【0035】
実験例1
上記の実施例1〜6で製造した3層多層製膜フィルムおよび積層材、比較例1〜2で製造した積層材の各々について、全光線透過率を測定した。
測定法は、スガ試験機、SMカラ−コンピュ−タ−(スガ試験機株式会社製、機種名、SM−5−1S−2B型)にて測定した。
測定の結果を下記の表1に示す。
【0036】
【表1】
Figure 0004170414
【0037】
実験例2
上記の実施例5〜6で製造した積層材、比較例1〜2で製造した積層材の各々を使用してパウチを作成し、次に、該パウチ内に標準金属片(鉄製およびステンレス製)をいれ、金属探知機(一般タイプとアルミニウム蒸着兼用タイプ)でオ−トセンスした。
標準金属片の大きさを変え、探知の可否によって検知感度を測定した。
探知の可否および検知感度について、その結果を下記の表2に示す。
【0038】
【表2】
Figure 0004170414
Figure 0004170414
Figure 0004170414
上記の表2中、Aは、一般タイプの金属検知機を表し、Bは、アルミニウム蒸着兼用タイプの金属検知機を表し、×は、検知不可能を表し、○は、検出限界を表し、◎は、検出可能を表す。
【0039】
実験例3
上記の実施例5〜6で製造した積層材、比較例1〜2で製造した積層材の各々を使用してパウチを作成し、次に、該パウチについて目視検査で内容物の隠蔽性および外観チェックを行った。
その結果を下記の表3に示す。
【0040】
【表3】
Figure 0004170414
上記の表3中、○は、良を表し、×は、悪を表す。
【0041】
実験例4
上記の実施例5〜6で製造した積層材、比較例1〜2で製造した積層材の各々を使用してパウチを作成し、次に、該パウチ内に、内容物として市販のシャンプ−、リンス液を充填包装した。
次に、上記で製造した充填包装製品について、白色蛍光灯下(1500Lx)、37℃で光照射保存試験を行った。
その測定は、内容物の色変化を目視により検査した。
その結果を下記の表4に示す。
【0042】
【表4】
Figure 0004170414
上記の表4中、○は、良を表し、×は、悪を表す。
【0043】
上記の表1、表2、表3および表4に示す測定結果より明らかなように、実施例5〜6で製造した積層材を使用したパウチは、遮光性に優れて内容物の保護適性を有し、また、包装製品については、金属探知機での検査が可能であった。
これに対し、比較例1のそれは、金属探知機での検査が不可能であり、また、比較例2のそれは、遮光性に劣り内容物の保護適性に欠けていた。
【0044】
実施例7
厚さ20μmの2軸延伸ポリプロピレンフィルムの片面に、2液硬化型のポリウレタン系接着剤を3g/m2 (dry)塗布し、次いで、該塗布面に、酸化ケイ素の蒸着膜を有する厚さ12μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルムを、その酸化ケイ素の蒸着膜面を対向させてドライラミネ−トし、次いで、更に、上記の2軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルム面に、上記と同様に、2液硬化型のポリウレタン系接着剤を3g/m2 (dry)塗布し、次いで、該塗布面に、上記の実施例1で製造した3層多層製膜フィルムの厚さ10μmの白色の線状低密度ポリエチレン層の面を重ね合わせて、しかる後、その両者をドライラミネ−トして、下記の層構成からなる積層材を製造した。
(最内層面)厚さ10μmの線状低密度ポリエチレン層/厚さ20μmの茶色の線状低密度ポリエチレン層/厚さ10μmの白色の線状低密度ポリエチレン層/接着剤層/酸化ケイ素の蒸着膜を有する厚さ12μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルム/接着剤層/厚さ20μmの2軸延伸ポリプロピレンフィルム層
【0045】
実施例8
厚さ20μmの2軸延伸ポリプロピレンフィルムの片面に、2液硬化型のポリウレタン系接着剤を3g/m2 (dry)塗布し、次いで、該塗布面に、酸化ケイ素の蒸着膜を有する厚さ12μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルムを、その酸化ケイ素の蒸着膜面を対向させてドライラミネ−トし、次いで、更に、上記の2軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルム面に、上記と同様に、2液硬化型のポリウレタン系接着剤を3g/m2 (dry)塗布し、次いで、該塗布面に、上記の実施例2で製造した3層多層製膜フィルムの厚さ10μmの白色の線状低密度ポリエチレン層の面を重ね合わせて、しかる後、その両者をドライラミネ−トして、下記の層構成からなる積層材を製造した。
(最内層面)厚さ10μmの線状低密度ポリエチレン層/厚さ20μmの灰色の線状低密度ポリエチレン層/厚さ10μmの白色の線状低密度ポリエチレン層/接着剤層/酸化ケイ素の蒸着膜を有する厚さ12μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルム/接着剤層/厚さ20μmの2軸延伸ポリプロピレンフィルム層
【0046】
実施例9
厚さ20μmの2軸延伸ポリプロピレンフィルムの片面に、2液硬化型のポリウレタン系接着剤を3g/m2 (dry)塗布し、次いで、該塗布面に、酸化アルミニウムの蒸着膜を有する厚さ12μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルムを、その酸化アルミニウムの蒸着膜面を対向させてドライラミネ−トし、次いで、更に、上記の2軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルム面に、上記と同様に、2液硬化型のポリウレタン系接着剤を3g/m2 (dry)塗布し、次いで、該塗布面に、上記の実施例1で製造した3層多層製膜フィルムの厚さ10μmの白色の線状低密度ポリエチレン層の面を重ね合わせて、しかる後、その両者をドライラミネ−トして、下記の層構成からなる積層材を製造した。
(最内層面)厚さ10μmの線状低密度ポリエチレン層/厚さ20μmの茶色の線状低密度ポリエチレン層/厚さ10μmの白色の線状低密度ポリエチレン層/接着剤層/酸化アルミニウムの蒸着膜を有する厚さ12μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルム/接着剤層/厚さ20μmの2軸延伸ポリプロピレンフィルム層
【0047】
実施例10
厚さ20μmの2軸延伸ポリプロピレンフィルムの片面に、2液硬化型のポリウレタン系接着剤を3g/m2 (dry)塗布し、次いで、該塗布面に、酸化アルミニウムの蒸着膜を有する厚さ12μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルムを、その酸化アルミニウムの蒸着膜面を対向させてドライラミネ−トし、次いで、更に、上記の2軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルム面に、上記と同様に、2液硬化型のポリウレタン系接着剤を3g/m2 (dry)塗布し、次いで、該塗布面に、上記の実施例2で製造した3層多層製膜フィルムの厚さ10μmの白色の線状低密度ポリエチレン層の面を重ね合わせて、しかる後、その両者をドライラミネ−トして、下記の層構成からなる積層材を製造した。
(最内層面)厚さ10μmの線状低密度ポリエチレン層/厚さ20μmの灰色の線状低密度ポリエチレン層/厚さ10μmの白色の線状低密度ポリエチレン層/接着剤層/酸化アルミニウムの蒸着膜を有する厚さ12μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルム/接着剤層/厚さ20μmの2軸延伸ポリプロピレンフィルム層
【0048】
実験例5
上記の実施例7〜10で製造した積層材について、酸素透過度と水蒸気透過度を測定した。
上記の酸素透過度は、米国、モコン(MOCON)社製、測定機種名、オクストラン(OXTRAN)にて、測定条件JIS−K7126に準拠して測定し、また、水蒸気透過度は、同じく、米国、モコン(MOCON)社製、測定機種名、パ−マトラン(MERMATRAN)にて、測定条件JIS−K7129に準拠して測定した。
上記の測定結果について、下記の表5に示す。
【0049】
【表5】
Figure 0004170414
【0050】
上記の結果より明らかなように、実施例7〜10のものは、酸素透過度、水蒸気透過度等のバリア−特性に優れているものであった。
【0051】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように、本発明は、Tダイ共押し出し製膜法による共押し出し多層製膜フィルムに着目し、まず、最内層を構成するヒ−トシ−ル性樹脂層と該ヒ−トシ−ル性樹脂層の外側に積層する遮光性を有する樹脂層との少なくとも二層からなるTダイ共押し出し多層製膜フィルムを製造し、これに、例えば、基材フィルム、中間基材、ヒ−トシ−ル性樹脂層等の他の基材を任意に積層して積層材を製造し、次に、該積層材を使用し、これを製袋して包装用容器を製造し、而して、該包装用容器内に、内容物を充填包装して包装製品を製造して、十分な遮光性を有し、その内容物の保護適性に優れ、かつ、その製造が簡便であり、更に、包装製品について金属等の異物の検査に際し、金属探知機による検査にも適する遮光性積層材、およびそれを使用した包装用容器等を製造し得ることができるというものである。
更に、本発明においては、遮光性を有する樹脂層は、最内層として、ヒ−トシ−ル性樹脂層を介在していることから、内容物への影響もなく、また、ヒ−トシ−ル性樹脂層のヒ−トシ−ル性を阻害することもないものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる遮光性積層材の層構成の一例を示す概略的断面図である。
【図2】本発明にかかる遮光性積層材の層構成の一例を示す概略的断面図である。
【図3】本発明にかかる遮光性積層材の層構成の一例を示す概略的断面図である。
【図4】本発明にかかる遮光性積層材の層構成の一例を示す概略的断面図である。
【図5】図2に示す遮光性積層材を使用して製袋してなる本発明にかかる包装用容器の構成を示す概略的斜視図である。
【図6】図5に示す包装用容器内に内容物を充填包装した包装製品の構成を示す概略的斜視図である。
【符号の説明】
1 ヒ−トシ−ル性樹脂層
1a ヒ−トシ−ル性樹脂層
2 遮光性を有する樹脂層
3 Tダイ共押し出し多層製膜フィルム
4 基材フィルム層
5 中間基材層
6 ヒ−トシ−ル部
7 内容物
8 上端シ−ル部
9 開封用ノッチ
A 遮光性積層材
B 遮光性積層材
C 遮光性積層材
D 遮光性積層材
E 包装用容器
F 包装製品

Claims (5)

  1. 最内層を構成するヒ−トシ−ル性樹脂層と該ヒ−トシ−ル性樹脂層の外側に積層する遮光性を有する樹脂層との少なくとも二層からなるTダイ共押し出し多層製膜フィルムからなり、更に、上記の遮光性を有する樹脂層が、有彩色の顔料を含有する樹脂層と白色系顔料を含有する樹脂層との2層からなり、かつ、上記の有彩色の顔料を含有する樹脂層が、上記のヒ−トシ−ル性樹脂層の面に対向した積層構成からなることを特徴とする遮光性積層材。
  2. 最内層を構成するヒ−トシ−ル性樹脂層と該ヒ−トシ−ル性樹脂層の外側に積層する遮光性を有する樹脂層との少なくとも二層からなるTダイ共押し出し多層製膜フィルムからなり、更に、上記の遮光性を有する樹脂層が、灰色顔料を含有する樹脂層と白色系顔料を含有する樹脂層との2層からなり、かつ、上記の灰色顔料を含有する樹脂層が、上記のヒ−トシ−ル性樹脂層の面に対向した積層構成からなることを特徴とする遮光性積層材。
  3. 遮光性を有する樹脂層を構成する白色系顔料を含有する樹脂層の面に、基材フィルム層を積層したことを特徴とする上記の請求項1〜2のいずれか1項に記載する遮光性積層材。
  4. 遮光性を有する樹脂層を構成する白色系顔料を含有する樹脂層の面に、中間基材層および基材フィルム層を順次に積層したことを特徴とする上記の請求項1〜2のいずれか1項に記載する遮光性積層材。
  5. 遮光性を有する樹脂層を構成する白色系顔料を含有する樹脂層の面に、中間基材層、基材フィルム層、およびヒ−トシ−ル性樹脂層を順次に積層したことを特徴とする上記の請求項1〜2のいずれか1項に記載する遮光性積層材。
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