JP4169444B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像形成装置、より詳細には、同一の画像解像度にて階調数の向上が可能な画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
特開平5−177922号公報では、1画素を形成するドット中にインクの付着力の異なる領域を形成し、同一の記録体表面上に付着力の異なる複数種のインクを順次接触させて多色画像を形成する画像形成方法が提案されているが、各色単一インクに対して濃度変化を生じるような画像形成方法ではないため、高階調画像を形成することは困難であるという問題がある。
【0003】
特開平8−276663号公報(本発明者等)では、表面が親液状態の記録体を画像形成手段に搬送して画像を形成し、その後、インクにより現像を行い、紙へのインク転写を行う画像形成方法を提案しているが、記録体表面への画像形成方法が、同一形状のドットを形成することにより画像形成を行うものであるため、1ドットが2値の画像であり、高階調画像の形成ができないという問題がある。
【0004】
また、特開平6−305238号公報(本発明者等)では、表面が撥液状態の記録体を画像形成手段に搬送して、記録体表面に液を接触させた状態で加熱することにより画像を形成し、その後、インクにより現像を行って紙へのインク転写を行うという画像形成方法を利用し、1ドットが多値の画像形成方法を提案しているが、インクの付着する面積が変わるだけであり、1ドットの濃度が変わらないため、やはり高階調画像の形成が困難であるという問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記課題を解決する為に、1ドットの中にインクが付着する領域とインクが付着しない領域を形成することにより、ほぼ同一のドット形状で濃度の異なる画像形成が可能な画像形成装置を提供しようとするものである。
【0006】
請求項1の発明は、同一の画像解像度にて階調数の向上が可能な画像形成装置を提供すること、
請求項2の発明は、請求項1の発明に比べて、多階調画像形成の安定性が向上する画像形成装置を提供すること、
請求項3の発明は、請求項2の発明に比べて、記録体表面に生じる傷の低減が可能な画像形成装置を提供すること、
請求項4の発明は、請求項3の発明に比べて、高精細・高階調の画像を生成可能な画像形成装置を提供することを目的とするものである。
【0007】
請求項5の発明は、請求項1〜4の発明に比べて、記録体表面に傷が発生せず、高精細・高階調の画像を生成可能な画像形成装置を提供すること、
請求項6の発明は、請求項1の発明に比べて、記録体表面に傷が発生せず、高精細・高階調の画像を生成可能な画像形成装置を提供すること、
請求項7の発明は、請求項1〜6の発明に比べて、高精細・高階調の画像を生成可能な画像形成装置を提供すること、
請求項8の発明は、請求項1〜7の発明に比べて、高速書き込みが可能な画像形成装置を提供すること、
請求項9の発明は、請求項8の発明に比べて、高精細・高階調の画像を生成可能な画像形成装置を提供することを目的とするものである。
【0008】
請求項10の発明は、請求項1〜9の発明に対して、インク抜けの無い画像を形成することが可能な画像形成装置を提供すること、
請求項11の発明は、請求項10の発明に対して、ベタ画像の光沢度向上が可能な画像形成装置を提供すること、
請求項12の発明は、請求項10、11の発明に比べて、更にドット抜け及びベタ画像領域に生じる鬆等の低減が可能な画像形成装置を提供すること、
請求項13の発明は、請求項1〜12の発明に比べて、地汚れ及びドット抜け及びベタ画像領域に生じる鬆等の低減が可能な画像形成装置を提供すること、
請求項14の発明は、請求項1〜13の発明に比べて、製版エネルギーが低く、多値化が容易な画像形成方法を用いた画像形成装置を提供すること、
請求項15の発明は、請求項1〜14の発明に対して、多色の高品質画像が得られる画像形成装置を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、加熱状態で液体と接触させた時に後退接触角が低下し、かつ、液体と非接触状態で加熱した時に後退接触角が上昇する表面特性をもつ記録体を用い、該記録体の表面を画像情報に応じて加熱し、加熱領域の後退接触角を変えることにより画像形成を行う画像形成装置において、前記記録体表面の1ドットの領域からなる同時加熱領域内に、後退接触角の異なる領域が存在するように画像形成を行う非接触加熱画像形成手段を有し、画像情報に応じて前記記録体表面への印加エネルギー量を変えることにより、インク付着面積を変えて画像形成を行うことを特徴としたものである。
【0011】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記記録体が、照射光に対して吸収率の異なる領域が面方向に形成されている光吸収層を有することを特徴としたものである。
【0012】
請求項3の発明は、請求項1又は2の発明において、前記記録体が、凹凸が形成されている光吸収層を有することを特徴としたものである。
【0013】
請求項4の発明は、請求項3の発明において、前記記録体が、照射光に対して吸収率の異なる層を複数有することを特徴としたものである。
【0014】
請求項5の発明は、請求項1乃至4の発明のいずれかにおいて、前記記録体が、吸収波長域の異なる複数種の光吸収部材を保持していることを特徴としたものである。
【0015】
請求項6の発明は、請求項1の発明において、前記記録体が、光吸収層とその上に粗面の記録材料層が形成されていることを特徴としたものである。
【0016】
請求項7の発明は、請求項1乃至6の発明のいずれかにおいて、前記非接触加熱画像形成手段は、該画像形成手段のでき得る最小形状にて記録体表面を加熱した後、該加熱範囲内にてインク付着性が変わる領域の間隔が1画素間隔以下であることを特徴としたものである。
【0017】
請求項8の発明は、請求項1乃至7の発明のいずれかにおいて、前記非接触加熱画像形成手段として同時加熱領域の形状又は大きさが異なる複数の画像形成手段を用いることを特徴としたものである。
【0018】
請求項9の発明は、請求項8の発明において、照射対象面でのスポット形状調整機能を有することを特徴としたものである。
【0019】
請求項10の発明は、請求項1乃至9の発明のいずれかにおいて、前記記録体表面に形成された画像を現像する現像手段を有し、該現像手段のインク層厚みを記録体表面の凹凸差以上とすることを特徴としたものである。
【0020】
請求項11の発明は、請求項1乃至9の発明のいずれかにおいて、前記記録体表面に形成された画像を現像する現像手段を有し、該現像手段のインク層厚みを記録体表面の凹凸差以下とし、該現像手段と記録体の周速を変えて現像を行うことを特徴としたものである。
【0021】
請求項12の発明は、請求項1乃至11の発明のいずれかにおいて、インク層厚みの異なる複数の現像ローラを有することを特徴としたものである。
【0022】
請求項13の発明は、請求項1乃至12の発明のいずれかにおいて、現像ローラと記録体が接触する前に、表面が撥インク性を有するローラを現像ローラに接触させることを特徴としたものである。
【0023】
請求項14の発明は、請求項1乃至13の発明のいずれかにおいて、記録体表面に液を接触させて加熱を行う画像形成手段を有することを特徴としたものである。
【0024】
請求項15の発明は、請求項1乃至14の発明のいずれかにおいて、画像形成手段を複数有することを特徴としたものである。
【0025】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明が適用される画像形成装置の動作原理を説明するための要部概略構成図で、図中、1は記録体、2は光源ユニット、3はフィルターで、記録体1は基板1aと該基板1a上の記録体材料層1bから成り、該記録体1の表面は、加熱状態で液体と接触させた時に後退接触角が低下して親液性状態となり、かつ、液体と非接触状態で加熱した時に後退接触角が上昇して撥液性状態となる特性を有する。
【0026】
図1に示す画像形成装置は、記録体1の表面を非接触で加熱する光源ユニット2と、記録体1と光源ユニット2との間に配設されるフィルター3を構成要素に持ち、該フィルター3は、図1にその一部を拡大して示すように、光源ユニット2からの照射波又は照射光を透過する部分と反射する部分を有する。フィルター3は画素濃度に応じて複数用意されており、各濃度データに応じて入れ替えられる。画像形成手段は記録体1の表面を画像情報に応じて加熱すれば良く、記録体1に対しては接触しても非接触でも良い。ただし、画像形成方法や画像形成部の構成は、加熱領域に全くインクが付着しない書き込みと、加熱領域にインクが付着する部分としない部分が混在する書き込み、及び、画像部を非加熱にするということを画像情報に応じて使い分ける必要があり、上述のように、記録体1の表面を画像情報に応じて加熱して画像形成することが可能な手段であればどのような方法でも良い。
【0027】
上述のごときフィルター3を用いることにより、フィルター3の透過領域から漏れる照射波や照射光が記録体表面の照射部分だけを加熱するため、1画素内にインクが付着する部分と付着しない部分とが形成される。また、フィルター3を入れ替えることにより、照射エネルギー量が一定でも、フィルターからの透過光量が変化するため、画素の濃度変化をつけることが可能になる。
【0028】
光源ユニット2(画像形成手段)は熱光源などのように直接加熱する手段や、半導体レーザー、ガスレーザーなどのレーザー光源やキセノンフラッシュ光源等を用い、カーボンやフタロシアニン系の材料などの照射光を吸収して発熱する層を記録体に持たせる構成でも良く、基本的には、記録体1の表面を加熱することができる手段であればどのような方法も使用できる。なお、ここで言う同時加熱領域とは、レーザー光の1スポット領域などを指し、光を照射して光吸収により熱を発生させる方法とする。
【0029】
装置構成は、直刷り印刷構成でもオフセット印刷構成でも良く、また、記録体に画像を書き込み(以下、同画像を潜像と記す)、印刷後、画像が変わるたびに記録体を交換するような構成や、記録体表面のインクをクリーニングする手段と、記録体表面を液に接触させて加熱し、表面を親インク状態にする手段を持たせて、記録体表面に付着したインクのクリーニングと潜像消去(以下、除像と記す)を行った後、再度同一の記録体上に潜像を形成する構成でも良い。
【0030】
(請求項1の発明)
図2は、請求項1の発明の一例を説明するための要部構成図で、記録体1〜フィルター3から成る画像形成手段は、図1に示した請求項1の発明と同様であるが、本発明においては、画像情報に応じて加熱時間を制御する制御回路、つまり、光源ユニット2の駆動パルス生成回路10を有する。即ち、大きなドットを形成するためには、画像領域周囲を低エネルギー量で加熱及び/又は短時間加熱し、小さいドットを形成するためには、該周囲を高エネルギー量で加熱及び/又は長時間加熱する必要があり、回路10はそのためのものである。
【0031】
画像データはパソコン11やスキャナーから入力され、各画素の濃度値とある規定の閾値レベルとを比較して、書き込みエネルギーを決定し、そのエネルギー値になるようなフィルターで書き込みを行う。即ち、同一レベルの画素毎に書き込みを行い、それをレベル数と同一回数繰り返す。
【0032】
記録体表面への画像形成は、レーザー光源を例とすると、照射距離を変えて焦点からずらし、記録体表面の加熱領域温度が親インク状態から撥インク状態に変わる境界温度となるように加熱することにより、加熱領域が大きくなると共に、撥インク状態の領域と親インク状態の領域が混在した画像形成が可能となる。
以上のような書き込み方法で記録体への画像形成を行うことにより、面積階調と濃度階調を混在して書き込むことが可能になる。
【0033】
(請求項2の発明)
図3は、請求項2の発明を説明するための図で、図3(A)は記録体材料層1bの下に照射光吸収材層1cがある記録体1の例を示し、図3(B)は記録体材料層に照射光吸収材が含有されている照射光吸収材料含有記録体材料層1dを用いた記録体1の例を示す。図3(C)は大・中・小径の照射光吸収微粒子を均一に分散させた光吸収層1c(図3(A))又は光吸収兼記録層1d(図3(B))に対して画像書き込みを行った例で、(C1)は照射光量を大きくした時に形成された画像の例、(C2)は照射光量を中程度とした時に形成された画像の例、(C3)は照射光量を小さくした時に形成された画像の例を示し、(C4)は小径の照射光吸収材が分布している例、(C5)は中径の照射光吸収材が分布している例、図(C6)は大径の照射光吸収材が分布している例を示す。図3(D)は同一径の照射光吸収微粒子がある密度差を持って分布している光吸収層又は光吸収兼記録層に対して画像書き込みを行った例で、(d1)は照射光量を大きくした時に形成された画像の例、(d2)は照射光量を中程度にした時に形成された画像の例、図(d3)は照射光量を小さくした時に形成された画像の例を示し、図(d4)は照射光吸収層表面の様子(同一径照射光吸収微粒子の分散状態)を表す。
【0034】
照射光量に対する発熱量は照射光吸収材の分布密度によって異なるため、面方向に照射光吸収材の密度ばらつきを持たせることによって、照射光量に応じて照射領域内の加熱量を微妙に変えることが可能となる。例えば、照射光吸収材の密度を大,中,小の3段階にした場合、照射光量を小とすると、照射光吸収材の密度が大の部分だけ記録体表面が加熱されて撥インク状態となる。また、照射光量を中とすると、照射光吸収材の密度が大及び中の部分の記録体表面が加熱されて撥インク状態となり、照射光量を大とすると、照射光吸収材の密度が大,中,小の全照射領域が加熱されて撥インク状態となる。
【0035】
上述のような記録体の作製方法の例として、照射光吸収材の粒子形状を大きいものから小さいものまで何段階か用意し、それらの微粒子を均一に分散して照射光吸収層、又は、照射光吸収材を含有した記録材料層を形成するという方法などが利用できる。ただし、照射光吸収率のばらつきがアナログ的であると、照射光量に応じて照射領域内の加熱量を微妙に、かつ、安定して変えることは非常に難しい。照射領域内の加熱量を微妙に、かつ、安定して変えるためには、照射光吸収率のばらつきをデジタル的に数段階〜数十段階、若しくは、数百段階に領域分けが区別できるようにする必要がある。なお、照射光吸収材層は、記録材料層の下にあっても良いし、記録材料層に照射光吸収材が含有されていても良い。
【0036】
(請求項3の発明)
図4は、請求項3の発明を説明するための例を示す図で、図4(A)は、記録材料層1dに照射光吸収材が含有されており、かつ、該記録材料層1dのみ粗面(凹凸面)である記録体1の例を示す。また、図4(B)は、図4(A)に示した該記録体に対して画像書き込みを行った例で、(b1)は照射光量を大きくした時に形成された画像の例、(b2)は照射光量を中程度とした時に形成された画像の例、図(b3)は照射光量を小さくした時に形成された画像の例を示す。
【0037】
図4(A)に示したように、照射エネルギーを吸収して発熱する層に凹凸をもたせて、その厚みを変えることによって、面方向に照射光吸収率のばらつきを持たせることができ、照射光量に応じて照射領域内の加熱量を変えることが可能となる。即ち、照射エネルギー吸収層厚みの薄いところは照射光や照射波を透過するため発熱量が小さく、逆に、エネルギー吸収層の厚みの厚いところは照射光や照射波を充分吸収するため発熱量が高くなる。従って、低エネルギーで書き込むと照射エネルギー吸収層厚みの厚い領域が加熱され、同領域が撥インク状態となり、エネルギー量を増して書き込むと照射エネルギー吸収層厚みの薄い領域も加熱されて、照射領域全体が撥インク状態となる。なお、照射光吸収層は、記録材料と照射光吸収材を混ぜて形成しても良いし、記録材料層の下に形成しても良い。
【0038】
(請求項4の発明)
図5は、請求項4の発明を説明するための例を示す図で、図5(A)は、記録材料層1bの上に照射光吸収率の高い層1c1、その下に照射光吸収率の低い材料層1c2があり、かつ、記録材料層1bが照射光吸収率の高い材料層と低い材料層の両層に接触するほどの粗面である記録体の例を示し、図5(B)は、該記録体1に対して画像書き込みを行った例で、(b1)は照射光量を大きくした時に形成された画像の例、(b2)は照射光量を中程度とした時に形成された画像の例、(b3)は照射光量を小さくした時に形成された画像の例を示す。
【0039】
照射光吸収率を変えるには、例えば、光吸収部材の密度を変えても良く、即ち、照射光吸収率の低い層はカーボンなどの光を吸収する部材の密度を低くし、照射光吸収率の高い層は光吸収部材の密度を高くすることにより形成できる。また、照射光吸収率の異なる材料を用いて各層を形成しても良い。
【0040】
光を照射する領域の中で部分的にインクが付着するように画像形成する場合は、レーザー光源や電磁波発生源より照射する光や電磁波などのエネルギー量を低くして照射光吸収率の高い凸部のみ加熱されるようにし、また、1画素内にインクが付着しないようにするためには、照射光吸収率の高い凸部だけでなく照射光吸収率の低い凹部も加熱されるように書き込みエネルギーを高くする。
【0041】
照射光吸収率の高い部分全体を加熱するエネルギー量は、低いエネルギー量で良く、また、低いエネルギー量では、照射光吸収率の低い層はほとんど加熱されないため、書き込みの安定性、信頼性が向上する。なお、各層の順番を逆にしても良い。
【0042】
上述のような記録体の作製方法の例として、最初に、基板上に照射光吸収率の低い材料層を形成し、次に、照射光吸収率のより高い材料層を順次形成した後、表面を粗面化して、最後に記録材料層を形成するという方法などが利用できる。
【0043】
(請求項5の発明)
図6は、請求項5の発明を説明するための例を示す図で、図6(A)は、波長Aの光源ユニット2aからの波長Aの光のみ吸収する材料と、波長Aの光源ユニット2aと波長Bの光源ユニット2bからの波長A,Bの両光を吸収する材料を分散した記録材料層1eを有する記録体1の例を示し、図6(B)は波長Aの光のみ吸収する材料の分布例、図6(C)は波長A,B両光を吸収する材料の分布例を示し、図6(D)は波長Aの光源2aにて画像書き込みを行った例、図6(E)は波長Bの光源2bにて画像書き込みを行った例を示す。
【0044】
本発明の記録体は、照射光吸収層の同一面内に複数種の光吸収部材を含み、それら光吸収部材はそれぞれ異なる波長の照射光を吸収する。このような記録体に対して、出力光波長の異なる複数の光源を用い、かつ、各照射光を吸収して発熱する光吸収部材の発熱量に差ができるように、光源や光吸収部材を設定することによって、書込み画素のインク付着具合が変わり、1画素を多値化することが可能となる。光吸収部材には、カーボン等の顔料系や、フタロシアニン系のような染料系の材料を使うことが出来る。
【0045】
(請求項6の発明)
図7は、請求項6の発明を説明するための例を示す図で、図7(A)は記録材料層1bの下に照射光吸収材層1cがあり、かつ、記録材料層1bのみ粗面である記録体1の例を示す。図7(B)は、該記録体1に対して画像書き込みを行った例を示す図で、(b1)は照射光量を大きくした時に形成された画像の例、図(b2)は照射光量を中程度とした時に形成された画像の例、図(b3)は照射光量を小さくした時に形成された画像の例を示す。
【0046】
本発明の記録体は、レーザー光源や電磁波発生源などより発せられる照射光や照射波を吸収して発熱する材料層から記録材料層表面への熱伝達量が、面方向に異なるような記録体構成にすることにより、多階調画像書き込みを行うことが可能となる。即ち、照射エネルギーを吸収して発熱する層から、記録体表面への距離を変えることによって、それが達成できる。
発熱層から記録体表面への距離が短い場合は、低発熱量で記録体表面を加熱することができるが、発熱層から記録体表面への距離が長い場合は、発熱量を高くしないと記録体表面を加熱することはできない。
【0047】
従って、記録材料層が凹の部分は低エネルギーで加熱できて撥インク性となり、記録材料層が凸の部分は高エネルギーで加熱されなければ撥インク性とならないため、低エネルギーで書き込むと凸部にのみインクが付着し、高エネルギーで書き込むと照射領域全体にインクが付着しない状態にすることができる。
【0048】
(請求項7の発明)
図8は、請求項7の発明を説明するための例を示す図で、図8(A)、図8(B)は、単一の照射光吸収材料が分散している記録体の例であり、図8(A)は照射光吸収領域Pの間隔が、画像形成手段からの1スポット照射領域Qの照射スポット径よりも離れている記録体の例を示し、図8(B)は照射光吸収領域Pの間隔が、画像形成手段からの1スポット照射領域Qの照射スポット径に対して十分小さい記録体の例を示す。また、図8(C)、図8(D)は、2種類の照射光吸収材料(照射光低吸収率領域(薄い梨地)P1、照射光吸収率領域(濃い梨地)P2)が分散している記録体の例であり、図8(C)は照射光高吸収領域の間隔が、画像形成手段からの照射スポット径よりも離れている記録体の例を示し、図8(D)は照射光吸収領域の間隔が、画像形成手段からの照射スポットQの径に対して十分小さい記録体の例を示す。
【0049】
レーザー光源等の画像形成手段により、1スポット分の加熱で画像形成を行う場合において、記録体表面のインク付着性が変わる温度以上に加熱される領域の間隔が、図8(A)や図8(C)に示したように1画素、即ち、レーザー光1スポットの径よりも大きい場合、異なる場所を同じように加熱しても、記録体表面のインクが付着する面積が異なってしまうため、その結果、画素ばらつきが発生して画質が大幅に低下する。
【0050】
従って、図8(B)や図8(D)に示すように、同時加熱領域内のインク付着性が変わる部分の間隔は、1画素よりも小さい必要があり、望ましくは、十分に小さい方が良く、更には、1画素形状の10分の1以下であることが望ましい。このような記録体を用いることにより、1画素内にインク付着部と非インク付着部とがバランス良く混在した状態を形成することができるため、画質が大幅に向上する。
【0051】
(請求項8の発明)
図9は、請求項8の発明を説明するための例を示す図で、図9(A)、図9(B)はレーザー光源を画像形成手段に用いている例であり、図9(A)は形状が異なるフォーカシングレンズ4a〜4cを3つ用いて記録体表面との距離が等しい3つの光源2a〜2cを配して画像形成を行う例を示し、図9(B)は同一形状のフォーカシングレンズ4a,4b,4cと記録体1の表面との距離を変えて配した3つの光源2a,2b,2cを用いて画像形成を行う例を示す。このように、加熱形状の異なる画像形成手段を複数持つことによって、同時に複数形状のドットを形成できるため、1ドット多値の多階調画像書き込みに要する時間を格段に短縮することが可能となる。また、安定して形状の異なる画素を形成できるため、高画質の画像を得ることが可能となる。
【0052】
上述のように、本発明はレーザーのスポット形状の大きさが異なる複数の光源で画像書き込みを行うものである。なお、単一レーザー光源による画像形成は非常に時間がかかるため、アレイ状に複数並べたり、等間隔で複数並べたりして同時に書き込む方が、より画像形成速度が向上できて望ましい。
【0053】
(請求項9の発明)
図10は、請求項9の発明を説明するための例を示す図で、図10(A)では、記録体1の表面とフォーカシングレンズ3a,3b,3cとの距離を少しずつ変えて配した複数個のレーザー光源2a,2b,2cを使って画像形成を行う例を示し、図10(B)は各光源の駆動エネルギーを変えて画像形成を行う例を示している。
【0054】
レーザー光源2a〜2cは個々の特性にバラツキがあるため、光源と記録体との距離を全て同一とすると、記録体上でのスポット形状にバラツキを生じる。このバラツキを生じたままで画像形成を行うと、各光源で形成した画像は、濃度などが異なってしまうため、帯状の画像濃度むらを生じてしまう。
従って、加熱形状の大きさを同一にして、形成される画素形状のバラツキを押さえるために、各光源の記録体表面からの距離を変えたり(図10(A))、各光源を駆動する印加エネルギーを変えたりして(図10(B))、記録体上でのスポット形状がそろうように調整することが非常に重要である。
【0055】
特に、1画素が多値の画像を形成する場合においては、少なくとも、あるレベルの画素形状が次のレベルの画素形状よりも大きかったり、小さかったりしないように、各光源のスポット形状のバラツキを調整しなければならない。
具体的には、記録体に画像形成した後インクで現像し、その印刷結果12をスキャナー13で読み取り、各ドット形状、或いは、規定領域の濃度を濃度検知部14で認識して、予め設定してある目標値から設定した誤差量よりも外れた値のドット又は濃度パターンを形成した光源ユニットの位置を光源ユニットホルダ5によって変えたり(図10(A))、駆動エネルギー補正部15で光源ドライバ16より光源2に供給する光源駆動エネルギー(連続駆動時間や駆動パルス数など)を変える(図10(B))。
【0056】
その場合、規定値から外れて大きいドットを形成する光源に関しては、その焦点位置をずらしても、より小さなスポット形状にならない場合がある。その場合は、駆動エネルギー調整のみを行うか、若しくは、光源やレンズ等の光学系治具の交換、又は、光学系の調整が必要となる。
【0057】
(請求項10の発明)
図11は、請求項10の発明を説明するための例を示す図で、図11(A)は記録体1の表面の凹凸差以上のインク厚みP1をもつ現像ローラ20にて現像する例を示し、図11(B)は記録体1の表面の凹凸差未満のインク厚みP2をもつ現像ローラ20にて現像する例を示す。
多階調画像を形成するために表面を粗面にした記録体に対して、粘度やタック値が高いオフセット印刷用インクなどを用いて現像を行う場合、現像ローラ上のインク層厚みが薄い(図11(B))と、記録体の凹部にインクが接触せず、図11(B)にインク接触部を拡大して示すように、インク抜けを起こしやすい。特に、ベタ領域やハイライト領域での画像劣化が目立ちやすく、ベタ領域ではインク抜け(髪)のために画像の光学濃度が低下し、また、ハイライト領域では画素抜けを生じてハイキーな画像となってしまう。
【0058】
従って、現像ローラ20上のインク厚みを、図1(A)に示すように、記録体の凹凸差以上となるように多少厚めにして現像すると、図1(A)にインク接触部を拡大して示すように、髪のないベタ画像を形成することができる。また、インク層の形成方法は、多段ローラ現像方式でも良いし、ブレード現像方式でも良い。ただし、グラビア印刷インク、インクジェットインクのように低粘度のインクを用いる場合は、インクに流動性があり凹部へもインクが接触しやすいので、オフセットインクを用いる場合に必要なインク厚みよりも薄いインク厚みでも現像が可能となる。
【0059】
(請求項11の発明)
図12は、請求項11の発明を説明するための例を示す図で、図12(A)は現像ローラ20の周速S1を記録体ドラムの周速S2よりも速くして(S1>S2)、かつ、記録体表面の凹凸差未満のインク厚みP2をもつ現像ローラ20を用いて現像する例を示し、図12(B)は現像ローラ周速S1と記録体ドラムの周速S2を同一にして(S1=S2)、かつ、記録体表面の凹凸差よりも厚いインク厚みP1をもつ現像ローラを用いて現像する例を示す。
【0060】
表面に凹凸がある記録体を用いる場合は、現像時において請求項11の発明で説明したような問題を生じる。このような場合、凹凸差が10μm以上と大きく、かつ、オフセットインクを使用した場合に、図12(B)に示すように、記録体表面の凹凸差以上に現像ローラのインク厚みを大きくすると、特に、インク温度や練り具合およびインク組成等が要因でインクが低粘性の状態となった場合は、図12(B)に、インク接触部を拡大して示すように、ベタ画像に髪はないが、地汚れが発生しやすくなり、画質が大幅に劣化するだけでなく、紙にインクが多く付くために紙ジャムも発生しやすくなる。
【0061】
従って、特に記録体表面の凹凸差が大きい場合は、インクの厚みを増すのではなく、図12(A)に示したように、現像ローラ20と記録体1との周速をずらすことにより、現像ローラ20から記録体1へインクを擦りつけるようにして、ベタへのインク埋まりを向上させることができ、図12(A)にインク接触部を拡大して示すように、地汚れがなく、髪の無いベタ画像を形成できる。なお、インク層の形成方法は、多段ローラ現像方式でも良いし、ブレード現像方式でも良い。また、現像ローラと記録体との周速を変える方法としては、別々に駆動モータを持たせても良いし、同一駆動源からのギヤ比を変えても良いし、ローラ径を変えても良い。
【0062】
(請求項12の発明)
図13は、請求項12の発明を説明するための例を示す図で、図中、1は記録体、10は記録体ドラム、201は厚いインク層保持現像ローラ、202は薄いインク層保持現像ローラである。而して、インク層表面及び記録体表面の凹凸が大きく、現像ローラと記録体の接触性が悪い場合などにおいては現像されない微小領域が多く発生する。また、1ドット形状よりも小さい領域へ適正インク量を付着させることは非常に難しく、特に、インク層が薄い場合にはより顕著となる。しかし、インク層を厚くすると地汚れが発生しやすくなるだけでなく、複数の微小インク付着領域全体にインクがまとまって付着し、間にある撥インク領域がインクで埋まってしまうため、インクつぶれも生じ易くなる。
【0063】
従って、微小インク付着領域を持つ画像を現像する場合は、最初にインク厚みの大きい現像ローラ201で多くのインクを供給した後、インク層厚みの薄い現像ローラ202で余分なインクを除去することが望ましい。
また、複数の現像ローラを用いてインク供給を行うことにより、各現像ローラ上のインク厚みを薄くしても十分な量のインクを供給できるため、地汚れがし難くなりより望ましい。
なお、インク層の形成方法は、多段ローラ現像方式でも良いし、図13に示すごとくブレード22を用いたブレード現像方式でも良い。
【0064】
(請求項13の発明)
図14は、請求項13の発明を説明するための例を示す図で、現像ローラ20上に均一で薄い厚みのインク層21を形成する方法としては、多段ローラで上段から下段に向けて徐々にインク層を薄くすることにより最下段の現像ローラ上に形成する方法か、現像ローラにブレードを当ててインク層を掻き取ることにより現像ローラ上にインク層を形成する方法が考えられる。
【0065】
しかし、前者のローラで練りながらインクを下段に供給する方法は、上段側のローラと下段側のローラが接触して離れる際に、インクが盛り上がったり糸を引いたりして両ローラの中間でインクが切れるため、両ローラ表面のインクは微小の凹凸ができる。その結果、特に、インクが高粘度の場合は現像ローラと記録体が接触する際にインクの凸部がつぶれ難いため、ベタ部においては多くの鬆ができ、ドットのような微小面積の画像は抜けが多く発生して低品質画像となる。
【0066】
また、後者の方法は、ブレードに傷を生じたりゴミをかんだりすると直ちに筋が発生するため、同様に低品質画像となる。
【0067】
従って、図14に示すように、現像ローラ20の最下流に現像ローラ表面のインクを平滑化する手段(インク層平滑化ローラ)30を設けることによって、どのような現像ローラ構成でも大幅に画質を向上させることが可能となる。ただし、インク層を平滑化するためには、インクに接触させる加圧ローラ(インク層平滑化ローラ)30の表面がインクの付着しにくい部材であったり、離型性に優れていることが必要であり、例えば、フッ素系やシリコーン系の材料(シリコーンゴム層)31が適する。
【0068】
(請求項14の発明)
図15は、請求項14の発明を説明するための例を示す図で、図中、1は記録体、10は記録体ドラム、30は透明ドラム、32は記録体1の上に供給された液体、33は液拭き取りローラで、前述のように、記録体1の表面に液体32を接触させ、光源2からの照射光によって加熱して該記録体の後退接触角を小さくして、該記録体1上に潜像を形成するものである。
【0069】
記録体に画像を形成する方法は2つあり、請求項1〜13の発明では、第1の方法として、予め全面が親インク性の状態である記録体表面に液を接触させない状態で、非画像領域に相当する同表面を加熱する方法を用いている。この方法を用いて1画素の大きさを1発熱素子で形成し、かつ、1画素を多値化するためには、以下の方法が考えられる。即ち、1画素分の加熱形状を、主走査方向は画像密度に相当する幅でかつ副走査方向は画像密度に相当する幅よりも短い形状とし、副走査方向の画像形成間隔を画像密度に相当する幅よりも小さくする方法や、逆に、1画素分の加熱形状を、副走査方向は画像密度に相当する幅でかつ主走査方向は画像密度に相当する幅よりも短い形状とし、主走査方向の画像形成間隔を画像密度よりも小さくする方法や、又は1画素分の加熱形状を、主・副の両走査方向が画像密度よりも短い形状とし、主・副走査方向の画像形成間隔を画像密度に相当する幅よりも小さくする方法等が考えられる。つまり、画像形成時の加熱エネルギーを制御するだけでは、非画像領域を完全に加熱して、かつ目的の画素面積を変えると同時に前後左右の画素形状を損なわずに画像を形成することが困難であるため、レーザー光源などの画像形成手段の1発熱素子形状を小さくしなければならないという課題がある。
【0070】
これに対して記録体に画像を形成する第2の方法は、予め全面が撥インク性の状態である記録体1の表面に液を接触させた状態で画像領域に相当する同表面を加熱するか、又は、予め全面が撥インク性の状態である記録体表面に液を接触させない状態で画像領域に相当する同表面を加熱した後、加熱された部分の温度が高い状態の間に液を接触させる方法である。この方法は最初の記録体表面の状態が撥インク性であるため、画像形成時はインクを付着させる領域を加熱することになるため、画像形成に要する総エネルギー量は大幅に低減できる。
また、画像形成時に用いる液の熱伝導率を記録材料や空気よりも高くすることにより、画像形成時において第1の方法に対し、低エネルギーで記録を行う事ことが可能となる。その現象は、特に記録材料層が粗面で、記録材料層の下層に照射光吸収層がある場合に顕著となる。即ち、画像形成時に液が記録体表面に接触している状態で、記録体表面に光照射すると、記録材料層厚みが薄い領域(凹部)の表面へ早くに熱が伝わり、その後記録体表面から液を通じて記録材料層厚みが厚い領域(凸部)の表面へ熱を伝えることとなる。ゆえに、画像形成に必要な加熱エネルギーは大幅に減少することができ、低エネルギー化や高速書き込みが可能となる。
【0071】
図16乃至図19は、本発明が適用される単色の画像形成装置の構成例を示す要部概略構成図で、図16において、1は記録体、2は加熱光源、20は現像ローラ、41は転写ローラ、42は記録紙、43はクリーニングローラ、44は親液処理手段、45は拭き取りローラで、請求項1乃至14に記載したいずれかの方法によって、記録体1を光源2によって加熱して潜像を形成し、その潜像を現像手段20によって、顕像化し、記録紙42に転写するものである。図17乃至図19において、50は画像形成装置、51はインキングローラ、52は現像ローラ、53は転写ローラ、54は加圧ローラ、55は使用済み記録体容器、56は印刷部搬送手段、57は記録体ロール、61は記録紙、62は印刷物で、図17に示した例は、記録体1がロール状に巻かれている場合の例、図18は記録体1が枚様紙の場合の例、図19に示した例は、記録体ロール57上に置かれた記録体1を現像ローラ52の周上を移動させるようにしたものである。
【0072】
(請求項15の発明)
図20,図21は、請求項15の発明を説明するための例であり、本発明を用いて多色画像形成装置を構成した時の要部構成図を示す。図20は黒(Bk)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の4色にて印刷を行う画像形成装置の例を示し、圧胴(加圧ローラ)は541,542の2つで、これら2つの圧胴で用紙61を食えて2色ずつ印刷する構成を持つ。図21も同様に4色印刷機の例であり、4倍胴の圧胴54を持ち、1回転で4枚の印刷を行う装置構成の例を示す。なお、図中、各色に対してレーザー光源2などの画像形成手段、記録体1、光源2、インキングローラ51、現像ローラ52、中間転写ローラ53、加圧ローラ54,541,542を有する。本例は画像形成手段を複数有することにより、多色の高品質画像形成を行うようにしたものである。
【0073】
(実施例)
■共通条件
1. 使用インク:
表1のものを使用
2.記録体:
・材料:含フッ素アクリレート系材料(LS317[旭硝子])
・基板3:ダイレクトマットPETフィルムシート(350×540mm、50μm厚)+3μm厚カーボン層(光吸収層)
・基板4:ダイレクトマットPETフィルムロール(350mm×10m、100μm厚)+3μm厚カーボン層(光吸収層)
3.画像形成手段:
[1]200mW半導体レーザー(波長830nm)(スポット形状:φ20μm)
…パルス数を変えて駆動する機能を持つ
[2]50mW半導体レーザー(波長780nm)×16個の1270dpiマルチヘッド(スポット形状:φ20μm)
…パルス数を変えて駆動する機能を持つ
4.現像手段:
ニトリルゴム(硬度50)のインクローラーによる現像
5.記録紙:
上質紙、微紙、コート紙、アート紙、合成紙、普通紙
6.形成画像:
1ドット間隔格子画像
【0074】
【表1】
【0075】
実施例1
共通条件は上記1〜6を参照。ただし、画像形成手段には上記レーザー光源を用いた。また、光フィルターとしては白色透明板状ガラスの表面に2400dpi相当で25パーセント,50%,75%の誤差拡散画像をそれぞれ形成したものを用いた。
また、記録体への画像書き込みは、主走査方向1ラインに対して4段階の濃度データとフィルターを順次4回入れ替えて行った。
その結果、表2に示すように、高濃度フィルターから低濃度フィルターに入れ替えるたびに濃度の高い画素が形成でき、1ドットでの階調変化を実現することができた。
【0076】
【表2】
【0077】
実施例2(請求項1)
共通条件は上記1〜6を参照。ただし、画像形成手段には上記レーザー光源を用いた。また、記録体への画像書き込みは、レーザー光源の位置を基準位置に対して0mm、2mm、3mm、4mmと各濃度データに応じてずらして行った。
その結果、表3に示すように、レーザー光源の位置をずらすたびに濃度の高い画素が形成でき、1ドットでの階調変化を実現することができた。
【0078】
【表3】
【0079】
実施例3(請求項1)
共通条件は上記1〜6を参照。ただし、画像形成手段には上記レーザー光源を用いた。また、記録体への画像書き込みは、1回書き込み、2回書き込み、3回書き込みと同一領域への光照射回数を増やして画像形成を行った。
その結果、表4に示すように、書き込み回数が多いほど濃度の低い画素が形成でき、1ドットでの階調変化を実現することができた。
【0080】
【表4】
【0081】
実施例4(請求項2)
共通条件は上記1〜6を参照。ただし、画像形成手段には上記レーザー光源を用い、以下に示す記録体を使用した。また、記録体への画像形成は、書き込みエネルギーを0.5,1.0,2.0mJ/mm2と変えて行った。
その結果、書き込みエネルギーを変えるたびに濃度の低い画素が形成でき、1ドットでの階調変化を実現することができた。
(使用記録体)
鏡面PETフィルムロール(350mm×10m、100μm厚)の表面に3種類のカーボン微粒子(0.5μm径,1μm径,3μm径)とフッ素樹脂を7:3(カーボン:フッ素樹脂)の割合で混合したカーボン層(4μm厚)を形成した後、その表面に記録材料層(LS317、2μm厚)を形成した記録体。
ただし、LS317は、含フッ素アクリレート系材料:旭硝子である。
その結果を表5に示す。
【0082】
【表5】
【0083】
実施例5(請求項3)
共通条件は上記1〜6を参照。ただし、画像形成手段には上記レーザー光源を用い、以下に示す記録体を使用した。また、記録体への画像形成は、書き込みエネルギーを0.2,0.5,1.0mJ/mm2と変えて行った。
その結果、書き込みエネルギーを変えるたびに濃度の低い画素が形成でき、1ドットでの階調変化を実現することができた。
(使用記録体)
鏡面PETフィルムロール(350mm×10m、100μm厚)の表面にカーボン層(4μm厚)を形成した後、サンドブラスター加工を行い、その表面に記録材料層(LS317、2μm厚)を形成した記録体。
ただし、LS317は、含フッ素アクリレート系材料:旭硝子である。
その結果を表6に示す。
【0084】
【表6】
【0085】
実施例6(請求項4)
共通条件は上記1〜6を参照。ただし、画像形成手段には上記レーザー光源を用い、以下に示す記録体を使用した。また、記録体への画像形成は、書き込みエネルギーを0.5,1.0,2.0mJ/mm2と変えて行った。
その結果、書き込みエネルギーを変えるたびに濃度の低い画素が形成でき、1ドットでの階調変化を実現することができた。
(使用記録体)
鏡面PETフィルムロール(350mm×10m、100μm厚)の表面に3種類のカーボン含有(30〜40%,60〜70%,90〜100%:フッ素樹脂とカーボンとの混合皮膜)層(各1μm厚)を低濃度層から順次3層形成(計3μm厚)した後、サンドブラスター加工を行い、その表面に記録材料層LS317、2μm厚)を形成した記録体。
ただし、LS317は、含フッ素アクリレート系材料:旭硝子である。
その結果を表7に示す。
【0086】
【表7】
【0087】
実施例7(請求項5)
共通条件は上記1〜6を参照。ただし、画像形成手段には上記レーザー光源を用い、以下に示す記録体を使用した。また、記録体への画像形成は、書き込みエネルギーを0.5,1.0,2.0mJ/mm2と変えて行った。
その結果、書き込みエネルギーを変えるたびに濃度の低い画素が形成でき、1ドットでの階調変化を実現することができた。
(使用記録体)
鏡面PETフィルムロール(350mm×10m、100μm厚)の表面に3種類のカーボン微粒子(0.5μm径,1μm径,3μm径)とフッ素樹脂を7:3(カーボン:フッ素樹脂)の割合で混合したカーボン層(4μm厚)を形成した後、その表面に記録材料層LS317、2μm厚)を形成した記録体。
ただし、LS317は、含フッ素アクリレート系材料:旭硝子である。
その結果を表8に示す。
【0088】
【表8】
【0089】
実施例8(請求項6)
共通条件は上記1〜6を参照。ただし、画像形成手段には上記レーザー光源を用い、以下に示す記録体を使用した。尚、カーボンは上記の両レーザー光をともに吸収するため、カーボンへ書き込むレーザー出力を小さくし、染料へ書き込むレーザー出力を大きくした。
その結果、カーボンに書き込む方は径が20μm程度の小ドットを形成でき、染料に書き込む方は径が30μm程度の大ドットを形成できることが確認できた。
(使用記録体)
鏡面PETフィルムロール(350mm×10m、100μm厚)の表面にカーボン微粒子とフタロシアニン系の染料を分散した光吸収層(4m厚)を形成した後、その表面に記録材料層(LS317、2μm厚)を形成した記録体。
ただし、LS317は、含フッ素アクリレート系材料:旭硝子である。
その結果を表9に示す。
【0090】
【表9】
【0091】
実施例9(請求項7)
共通条件は上記1〜6を参照。ただし、画像形成手段には上記レーザー光源を用い、以下に示す記録体を使用した。また、記録体への画像形成は、書き込みエネルギーを0.5,1.5,2.0mJ/mm2と変えて行った。
その結果、書き込みエネルギーを変えるたびに濃度の低い画素が形成でき、画像形成手段のでき得る最小形状での階調変化を実現することができた。また、中間調画像の画質において粒状性が減少し、また、低濃度画像の画質ではドット抜けによるむらが減少して画質の向上が認められた。
【0092】
(使用記録体)
[1]鏡面PETフィルムロール(350mm×10m、100μm厚)の表面にカーボン微粒子径2μmを分散した光吸収層(40μm厚)を形成した後、その表面に記録材料層(LS317、4μm厚)を形成した記録体。
[2]鏡面PETフィルムロール(350mm×10m、100μm厚)の表面にカーボン微粒子径30μmを分散した光吸収層(40μm厚)を形成した後、その表面に記録材料層(LS317、4μm厚)を形成した記録体。
ただし、LS317は、含フッ素アクリレート系材料:旭硝子である。
その結果を表10に示す。
【0093】
【表10】
【0094】
実施例10(請求項8)
共通条件は上記1〜6を参照。ただし、画像形成手段には下記レーザー光源を2つ使い、それぞれスポット形状が異なるような構成にして用いた。また、記録体への画像形成は、書き込みエネルギーを0.2,0.5,1.0mJ/mm2と変えて行った。
その結果、書き込みエネルギーを変えるたびに濃度の低い画素が形成できるとともに、ドット径変調ができるようになったため、より階調数が増し、画質の向上が認められた。
(使用レーザー光源)
200mW半導体レーザー(波長830nm)
[1]スポット形状1:φ20μm
[2]スポット形状2:φ40μm
その結果を表11に示す。
【0095】
【表11】
【0096】
実施例11(請求項9)
共通条件は上記1〜6を参照。ただし、画像形成手段には上記レーザー光源を6個ずつ用いた。また、記録体上でのスポット形状を一致する方法としては、各光源の駆動パルス幅を変えて行った。
その結果、画素形状バラツキが20%程低減できることを確認した。
【0097】
実施例12(請求項10)
共通条件は上記1〜6を参照。記録体は表面の凹凸差が3μm以下となるように形成し、インクローラ上のインク層厚みを2,3,4μmとして印刷を行った。
その結果、表12に示すように、4μm厚みのインク層とした場合がベタ画像の鬆や低濃度画像のドット抜けが最も少なく、高品質画像が得られることを確認した。
【0098】
【表12】
【0099】
実施例13(請求項11)
共通条件は上記1〜6を参照。記録体は表面の凹凸差が5μm以下のものを使用した。インクローラ上のインク層厚みは4、5、6μmとし、インクローラ周速と記録体ドラム周速差を1mm/sとして印刷を行った。
その結果、表13に示すように、4μm厚みのインク層とした場合が、ベタ画像の鬆や低濃度画像のドット抜け、及び、地汚れが最も少なく、高品質画像が得られることを確認した。
【0100】
【表13】
【0101】
実施例14(請求項12)
共通条件は上記1〜6を参照。記録体は表面の凹凸差が5μm以下のものを使用した。インクローラは2本用意し、最初に接触するインクローラ上のインク層厚みは7μmとし、次に接触するインクローラ上のインク層厚みは2μmとして印刷を行った。
その結果、表14に示すように、最初に接触するインクローラにより、十分なインクが記録体に供給されて、ベタ画像の鬆や低濃度画像のドット抜けのない現像がなされた。また、最初インクローラによる現像で発生する多少の地汚れは、2番目に接触するインクローラにて除去され、高品質画像が得られることを確認した。
【0102】
【表14】
【0103】
実施例15(請求項13)
共通条件は上記1〜6を参照。記録体は表面の凹凸差が3μm以下のものを使用した。インクローラ上のインク層厚みは4μmとし、現像ローラが記録体表面に接触する直前に、現像ローラ上のインクを平滑にするための以下に示す平滑化ローラを現像ローラに接触させて印刷を行った。
その結果、インクローラ表面の凹凸が極僅かとなり、記録体表面との接触性が向上したため、ベタ画像の鬆や低濃度画像のドット抜けのない現像がなされ、高品質画像が得られることを確認した。
(平滑化ローラ)
SUS製ローラの表面に厚み5μmのシリコーンゴム層を形成したローラ。
その結果を表15に示す。
【0104】
【表15】
【0105】
実施例16(請求項14)
共通条件は上記1〜6を参照。画像形成時に用いる液は、以下に示す潜像形成液を用いた。
その結果、画像領域のみ加熱するだけで良いため、画像形成に要する総エネルギー量が少なくて済み、画像形成時の書込みエネルギー大幅減が可能であり、また、面積階調変化を容易につけることができた。
(潜像形成液)
インク溶剤:AF-6ソルベント(日本石油)。
その結果を表16に示す。
【0106】
【表16】
【0107】
実施例17(請求項15)
4つの記録体とそれぞれに対応する黒、シアン、マゼンタ、イエローの4色インクを用いて、多色印刷を行った結果、階調性に優れた高品質画像を得られることを確認した。
【0108】
【発明の効果】
(請求項1の発明の効果)
請求項1の発明は、加熱状態で液体と接触させた時に後退接触角が低下し、かつ、液体と非接触状態で加熱した時に後退接触角が上昇する表面特性をもつ記録体を用い、該記録体の表面を画像情報に応じて加熱し、加熱領域の後退接触角を変えることにより画像形成を行う画像形成装置において、前記記録体表面の1ドットの領域からなる同時加熱領域内に、後退接触角の異なる領域が存在するように画像形成を行う非接触加熱画像形成手段を有し、画像情報に応じて前記記録体表面への印加エネルギー量を変えることにより、インク付着面積を変えて画像形成を行うことを特徴としたので、高階調画像で高画質の画像を得ることが可能となる。
【0110】
(請求項2の発明の効果)
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記記録体は、照射光に対して吸収率の異なる領域が面方向に形成されている光吸収層を有することを特徴としたので、請求項1の発明に比べ、高階調画像を安定して得ることが可能となる。
【0111】
(請求項3の発明の効果)
請求項3の発明は、請求項1又は2の発明において、前記記録体は、凹凸が形成されている光吸収層を有することを特徴としたので、請求項2の発明に比べて、傷跡の少ない高画質画像を得ることが可能となる。
【0112】
(請求項4の発明の効果)
請求項4の発明は、請求項3の発明において、前記記録体は、照射光に対して吸収率の異なる層を複数有することを特徴としたので、請求項3の発明に比べて、高精細、高階調画像を得ることが可能となる。
【0113】
(請求項5の発明の効果)
請求項5の発明は、請求項1乃至4のいずれかの発明において、前記記録体は、吸収波長域の異なる複数種の光吸収部材を保持していることを特徴としたので、請求項1〜4の発明に比べて、高階調画像を安定して得ることが可能となる。
【0114】
(請求項6の発明の効果)
請求項6の発明は、請求項1の発明において、前記記録体は、光吸収層とその上に粗面の記録材料層が形成されていることを特徴としたので、請求項1〜4の発明に比べて、傷跡やノイズの少ない高画質画像を得ることが可能となる。
【0115】
(請求項7の発明の効果)
請求項7の発明は、請求項1乃至6のいずれかの発明において、前記非接触加熱画像形成手段は、該画像形成手段のでき得る最小形状にて記録体表面を加熱した後、該加熱範囲内にてインク付着性が変わる領域の間隔が1画素間隔以下であることを特徴としたので、請求項1の発明に比べて、傷跡やノイズの少ない高画質画像を得ることが可能となる。
【0116】
(請求項8の発明の効果)
請求項8の発明は、請求項1乃至7のいずれかの発明において、前記非接触加熱画像形成手段として同時加熱領域の形状又は大きさが異なる複数の画像形成手段を用いることを特徴としたので、請求項1〜7の発明に比べて、画像形成時間を短縮できる。
【0117】
(請求項9の発明の効果)
請求項9の発明は、請求項8の発明において、照射対象面でのスポット形状調整機能を有することを特徴としたので、請求項1〜7の発明に比べて、高精細、高階調画像を得ることが可能となる。
【0118】
(請求項10の発明の効果)
請求項10の発明は、請求項1乃至9の発明において、前記記録体表面に形成された画像を現像する現像手段を有し、該現像手段のインク層厚みを記録体表面の凹凸差以上とすることを特徴としたので、請求項1〜9の発明に比べて、高濃度・高品質画像を得ることが可能となる。
【0119】
(請求項11の発明の効果)
請求項11の発明は、請求項1乃至10のいずれかの発明において、前記記録体表面に形成された画像を現像する現像手段を有し、該現像手段のインク層厚みを記録体表面の凹凸差以下とし、該現像手段と記録体の周速を変えて現像を行うことを特徴としたので、請求項10の発明に比べて、光沢性に優れる画像形成が可能となる。
【0120】
(請求項12の発明の効果)
請求項12の発明は、請求項1乃至11のいずれかの発明において、インク層厚みの異なる複数の現像ローラを有することを特徴としたので、請求項10、11の発明に比べて、より高品質画像を得ることが可能となる。
【0121】
(請求項13の発明の効果)
請求項13の発明は、請求項1乃至12のいずれかの発明において、現像ローラと記録体が接触する前に、表面が撥インク性を有するローラを現像ローラに接触させることを特徴としたので、請求項1〜12の発明に比べて、より高品質画像を得ることが可能となる。
【0122】
(請求項14の発明の効果)
請求項14の発明は、請求項1乃至13のいずれかの発明において、記録体表面に液を接触させて加熱を行う画像形成手段を有することを特徴としたので、請求項1〜13の発明に比べて、低エネルギー画像形成やドット径変調画像形成が可能となる。
【0123】
(請求項15の発明の効果)
請求項15の発明は、請求項1乃至14のいずれかの発明において、画像形成手段を複数有することを特徴としたので、請求項1〜14の発明に比べて、多色の高品質画像が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 画像形成装置の動作原理を説明するための要部概略構成図である。
【図2】 請求項1の発明の一例を説明するための要部構成図である。
【図3】 請求項2の発明を説明するための図である。
【図4】 請求項3の発明を説明するための図である。
【図5】 請求項4の発明を説明するための図である。
【図6】 請求項5の発明を説明するための図である。
【図7】 請求項6の発明を説明するための図である。
【図8】 請求項7の発明を説明するための図である。
【図9】 請求項8の発明を説明するための図である。
【図10】 請求項9の発明を説明するための図である。
【図11】 請求項10の発明を説明するための図である。
【図12】 請求項11の発明を説明するための図である。
【図13】 請求項12の発明を説明するための図である。
【図14】 請求項13の発明を説明するための図である。
【図15】 請求項14の発明を説明するための図である。
【図16】 本発明が適用される単色の画像形成装置の構成例を示す要部概略構成図である。
【図17】 本発明が適用される単色の画像形成装置の他の構成例を示す要部概略構成図である。
【図18】 本発明が適用される単色の画像形成装置の他の構成例を示す要部概略構成図である。
【図19】 本発明が適用される単色の画像形成装置の更に他の構成例を示す要部概略構成図である。
【図20】 請求項15の発明を説明するための例を示す図である。
【図21】 請求項15の発明を説明するための他の例を示す図である。
【符号の説明】
1…記録体、2…光源ユニット、3…フィルター、4a,4b,4c…フォーカシングレンズ、5…光源ユニットホルダ、10…駆動パルス生成回路、11…パソコン、12…印刷結果、13…スキャナー、14…濃度検知部、15…駆動エネルギー補正部、16…光源ドライバ、20…現像ローラ、21…インク層、30,54…加圧ローラ、31…シリコーン系のゴム、32…液体、33…液拭き取りローラ、41,53…転写ローラ、42,61…記録紙、43…クリーニングローラ、44…親液処理手段、45…拭き取りローラ、50…画像形成装置、51…インキングローラ、52…現像ローラ、55…使用済み記録体容器、56…印刷部搬送手段、57…記録体ロール、62…印刷物。
Claims (15)
- 加熱状態で液体と接触させた時に後退接触角が低下し、かつ、液体と非接触状態で加熱した時に後退接触角が上昇する表面特性をもつ記録体を用い、該記録体の表面を画像情報に応じて加熱し、加熱領域の後退接触角を変えることにより画像形成を行う画像形成装置において、前記記録体表面の1ドットの領域からなる同時加熱領域内に、後退接触角の異なる領域が存在するように画像形成を行う非接触加熱画像形成手段を有し、画像情報に応じて前記記録体表面への印加エネルギー量を変えることにより、インク付着面積を変えて画像形成を行うことを特徴とする画像形成装置。
- 請求項1において、前記記録体は、照射光に対して吸収率の異なる領域が面方向に形成されている光吸収層を有することを特徴とする画像形成装置。
- 請求項1又は2において、前記記録体は、凹凸が形成されている光吸収層を有することを特徴とする画像形成装置。
- 請求項3において、前記記録体は、照射光に対して吸収率の異なる層を複数有することを特徴とする画像形成装置。
- 請求項1乃至4のいずれかにおいて、前記記録体は、吸収波長域の異なる複数種の光吸収部材を保持していることを特徴とする画像形成装置。
- 請求項1において、前記記録体は、光吸収層とその上に粗面の記録材料層が形成されていることを特徴とする画像形成装置。
- 請求項1乃至6のいずれかにおいて、前記非接触加熱画像形成手段は、該画像形成手段のでき得る最小形状にて記録体表面を加熱した後、該加熱範囲内にてインク付着性が変わる領域の間隔が1画素間隔以下であることを特徴とする画像形成装置。
- 請求項1乃至7のいずれかにおいて、前記非接触加熱画像形成手段として同時加熱領域の形状又は大きさが異なる複数の画像形成手段を用いることを特徴とする画像形成装置。
- 請求項8において、照射対象面でのスポット形状調整機能を有することを特徴とする画像形成装置。
- 請求項1乃至9のいずれかにおいて、前記記録体表面に形成された画像を現像する現像手段を有し、該現像手段のインク層厚みを記録体表面の凹凸差以上とすることを特徴とする画像形成装置。
- 請求項1乃至9のいずれかにおいて、前記記録体表面に形成された画像を現像する現像手段を有し、該現像手段のインク層厚みを記録体表面の凹凸差以下とし、該現像手段と記録体の周速を変えて現像を行うことを特徴とする画像形成装置。
- 請求項1乃至11のいずれかにおいて、インク層厚みの異なる複数の現像ローラを有することを特徴とする画像形成装置。
- 請求項1乃至12のいずれかにおいて、現像ローラと記録体が接触する前に、表面が撥インク性を有するローラを現像ローラに接触させることを特徴とする画像形成装置。
- 請求項1乃至13のいずれかにおいて、記録体表面に液を接触させて加熱を行う画像形成手段を有することを特徴とする画像形成装置。
- 請求項1乃至14のいずれかにおいて、画像形成手段を複数有することを特徴とする多色画像形成装置。
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