JP4169190B2 - 画像読取装置、画像形成装置、画像読取処理方法、プログラム及び記憶媒体 - Google Patents

画像読取装置、画像形成装置、画像読取処理方法、プログラム及び記憶媒体 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像読取装置、画像形成装置、画像読取処理方法、プログラム及び記憶媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、複写機や複合機(MFP)などの原稿画像の読取り動作を伴う画像形成装置では、コンタクトガラス上の原稿を読取光学系により副走査方向にスキャニングしながらCCDイメージセンサ等の光電変換素子に結像させてその画像を読取るようにしている。この場合、原稿はコンタクトガラス面に密着していることを想定しており、また、多くの原稿はシート状原稿であり、原稿面(コンタクトガラス面)と結像レンズとの関係は固定のため、本来的には読取光学系が有する結像レンズに関してはピント合せの必要なく、製品出荷時点等に設定されているフォーカス位置で十分である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、現実のコピー操作等を考えると、シート状原稿に限らず、ブック状原稿(特に厚手のもの)や凹凸のある立体物を対象とする場合には、例えば、ブック状原稿の中央がコンタクトガラス面から浮いて離れてしまうため、その部分では結像レンズはピント外れの状態となってしまう。また、シート状原稿の場合であっても、その紙質、状態(例えば、皺があるとか、折れ目がある等)などによっては、コンタクトガラス面から離れる部分が生じてピント外れを生じてしまうことがある。
【0004】
このような状態での原稿読取りにおいて、ピント外れが生じていることの判定や、ピント外れが生じていても、そのままコピー動作を実行し、その結果物を見ることにより(失敗コピー)、その事実を知るしかない現状にある。また、結果的にコピー外れが生ずることが分かっても、簡単かつ適切な対処方法がなく、例えばブック状原稿の場合であれば中央の浮き部分がより少なくなるように極力強く抑え付けながら読み取らせる等の対処を採らざるを得ず、立体物等に関しては対処できない現状にある。
【0005】
本発明の目的は、原稿読取りにおいて、ピント外れが生じていることの判定をJPEG2000の特徴を利用して簡単かつ適切に行えるようにすることである。
【0006】
本発明の目的は、加えて、原稿読取りにおいてピント外れが生じている場合の対処を簡単かつ適切に行えるようにすることである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、原稿画像を相対的にスキャニングしながら光電変換素子に結像させて読取る読取光学系を有する画像読取装置において、前記光電変換素子により読取られる原稿画像データを2次元ウェーブレット係数への変換、量子化及び符号化という手順で圧縮する圧縮符号化手段と、前記光電変換素子により読取られた原稿画像データに対して前記圧縮符号化手段により変換された2次元ウェーブレット係数中に含まれている高周波成分情報に基づいて前記読取光学系にピント外れがあるか否かを判定する判定手段と、前記光電変換素子により読取られた原稿画像データに対して前記圧縮符号化手段により変換された2次元ウェーブレット係数中に含まれている低周波成分情報に基づいてデータ領域である否かを判定する補助判定手段と、前記読取光学系の焦点位置を自動的に可変させる焦点位置可変機構と、前記判定手段によりピント外れがあると判定され、かつ、前記補助判定手段によりデータ領域であると判定された場合に、前記焦点位置可変機構によりピント合せを行わせるピント補正手段とを具備する。
【0008】
画像圧縮過程で画像にウェーブレット変換処理を施すJPEG2000によれば、ピントが合っていればウェーブレット係数中の高周波成分が出るがピントが合っていなければ高周波成分が少なくなるという特徴を有するので、読取り画像データに対してウェーブレット係数までの圧縮処理を施してその高周波成分情報を利用することにより、簡単かつ適切にピント外れの有無を判定できる。ピント外れがあると判定された場合、ピント補正手段による制御で機械的かつ自動的にピント合せを行うことにより、ピント外れのない状態での原稿読取りが可能となる。
【0009】
さらに、画像データが存在するデータ領域では2次元ウェーブレット係数中の低周波成分に現れる特徴を利用して、ピント外れがある場合であってもデータ領域であるか否かも併せて判定し、データ領域でなければピント合せ処理を行わせないことにより、無駄となるピント合せ処理を極力回避することができる。
【0010】
請求項2記載の発明は、原稿画像を相対的にスキャニングしながら光電変換素子に結像させて読取る読取光学系を有する画像読取装置において、前記光電変換素子により読取られる原稿画像データを2次元ウェーブレット係数への変換、量子化及び符号化という手順で圧縮する圧縮符号化手段と、前記光電変換素子により読取られた原稿画像データに対し て前記圧縮符号化手段により変換された2次元ウェーブレット係数中に含まれている高周波成分情報に基づいて前記読取光学系にピント外れがあるか否かを判定する判定手段と、前記光電変換素子により読取られた原稿画像データに対して前記圧縮符号化手段により変換された2次元ウェーブレット係数中に含まれている低周波成分情報に基づいてデータ領域である否かを判定する補助判定手段と、前記判定手段によりピント外れがあると判定され、かつ、前記補助判定手段によりデータ領域であると判定された場合に、ピント外れ箇所に対応するウェーブレット係数に対してピント合せに相当する補正処理を施すピント外れデータ補正手段とを具備する。
【0011】
ピント外れの判定と同様にピント外れ箇所に対応するウェーブレット係数に対する補正処理というデータ処理によりピント合せの場合と同様な効果が得られるので、機械的なピント合せを要せず簡単かつ適切な対処となる。
【0012】
請求項3記載の発明は、請求項2記載の画像読取装置において、ピント外れデータ補正手段は、前記ピント合せに相当する補正処理として、ピント外れ箇所に対応するウェーブレット係数に対して微分による細線化処理を施す。
【0013】
ピント外れの場合には太くなまってぼけた画像となってしまうことから、ウェーブレット係数に対して微分による細線化処理を施すことにより、濃度を上げて線幅を細くすることで、ピント合せに相当する適切なデータ補正処理が可能となる。
【0014】
請求項4記載の発明は、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像読取装置において、前記判定手段は、2次元ウェーブレット係数中に含まれている高周波成分値を予め設定されているピント外れ検出用の閾値と比較することにより、前記読取光学系にピント外れがあるか否かを判定する。
【0015】
従って、より具体的な判定処理として、予め設定されているピント外れ検出用の閾値との比較により、適切に判定することができる。
【0016】
請求項5記載の発明は、請求項4記載の画像読取装置において、前記判定手段は、前記読取光学系がスキャニングしている部分領域毎に得られる2次元ウェーブレット係数中に含まれている高周波成分値を判定に用いる。
【0017】
従って、読取光学系がスキャニングしている部分領域毎に判定することにより、木目細かいピント外れの判定が可能となる。
【0018】
請求項6記載の発明は、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の画像読取装置において、前記判定手段は、前記読取光学系により原稿画像をスキャニングしながら動的に前記読取光学系にピント外れがあるか否かを判定する。
【0019】
従って、プレスキャニングを要さず、本スキャニングのみで対処でき、読取り動作を速くすることができる。
【0020】
請求項7記載の発明は、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の画像読取装置において、前記判定手段は、前記読取光学系により原稿画像をプレスキャニングさせることにより前記読取光学系にピント外れがあるか否かを判定する。
【0021】
従って、プレスキャニングでピント外れの有無を判定することにより、本スキャニング中にはピント外れの判定処理を要せず通常通りの読取り動作を行わせることができる。
【0022】
請求項8記載の発明は、請求項1乃至7のいずれか1項に記載の画像読取装置において、ピント外れ判定モードを選択的に指定するモード指定手段を有し、前記判定手段は、前記モード指定手段によりピント外れ判定モードに指定された場合のみ前記読取光学系にピント外れがあるか否かを判定する。
【0023】
従って、ブック状原稿のようにピント外れが明らかな場合や原稿によってピント外れが怪しい場合のみ、ピント外れ判定モードの指定によりその判定動作を行わせることにより、ピント外れ判定モードの指定がなければ通常通りの本スキャニング動作だけで済ませることができる。
【0024】
請求項9記載の発明は、請求項1乃至8のいずれか1項に記載の画像読取装置と、前記画像読取装置により読取られその圧縮符号化手段により符号化された符号データを逆の手順で画像データに復号する復号化手段と、この復号化手段により復号された画像データに基づいて用紙上に画像を形成するプリンタエンジンと、を備える。
【0025】
従って、ピント外れのない画像データに基づく画像形成となり、高品質な印刷画像を得ることができる。
【0026】
請求項10乃至17記載の発明は、請求項1乃至8記載の発明の画像読取装置に対応する画像読取処理方法の発明である。したがって、請求項1乃至8記載の発明と同様な作用・効果を奏する。
【0027】
請求項18記載の発明のプログラムは、原稿画像を相対的にスキャニングしながら光電変換素子に結像させて読取る読取光学系を有する画像読取装置が備えるコンピュータにインストールされ、前記コンピュータに、請求項10乃至17記載の発明の画像読取処理方法の処理を実行させる。
【0028】
請求項19記載の発明の記憶媒体は、原稿画像を相対的にスキャニングしながら光電変換素子に結像させて読取る読取光学系を有する画像読取装置が備えるコンピュータに読取り可能で、請求項18記載のプログラムが格納されている。
【0029】
従って、請求項18記載の発明のプログラムや請求項19記載の発明の記憶媒体は、請求項10乃至17記載の画像処理方法と同様な作用・効果を奏する。
【0030】
【発明の実施の形態】
[第一の実施の形態]
本発明の第一の実施の形態を図1ないし図6に基づいて説明する。
【0031】
[JPEG2000アルゴリズムの概要について]
本実施の形態は、JPEG2000アルゴリズムを利用するものであるが、JPEG2000アルゴリズム自体は各種文献、公報等により周知であるので、詳細は省略し、その概要について説明する。図1は、JPEG2000アルゴリズムの概要を説明するためのブロック図である。JPEG2000のアルゴリズムは、色空間変換・逆変換部110、2次元ウェーブレット変換・逆変換部111、量子化・逆量子化部112、エントロピー符号化・復号化部113、タグ処理部114で構成されている。JPEG2000の特徴の一つは、高圧縮領域における画質が良いという長所を持つ2次元離散ウェーブレット変換(DWT:Discrete Wavelet Transform)を用いている点である。また、もう一つの大きな特徴は、最終段に符号形成を行うために、タグ処理部114と呼ばれる機能ブロックが追加されており、コードストリームの生成や解釈が行われる。そして、コードストリームによって、JPEG2000は様々な便利な機能を実現できるようになった。例えば、図2は、デコンポジションレベルが3の場合の、各デコンポジションレベルにおけるサブバンドの一例を示す図で、図2に示したブロックベースでのDWTにおけるオクターブ分割の階層に対応した任意の階層で、静止画像の圧縮伸長処理を停止させることができる。
【0032】
また、原画像の入出力部分には、色空間変換・逆変換部110が用意されることが多い。例えば、原色系のR(赤)/G(緑)/B(青)の各コンポーネントからなるRGB表色系や、補色系のY(黄)/M(マゼンタ)/C(シアン)の各コンポーネントからなるYMC表色系から、YCrCbあるいはYUV表色系への変換又は逆の変換を行う部分がこれに相当する。
【0033】
以下、JPEG2000アルゴリズム、特にウェーブレット変換について、説明する。
【0034】
符号化時には、各コンポーネントの各タイルのデータが、色空間変換部110に入力され、色空間変換を施された後、2次元ウェーブレット変換部111で2次元ウェーブレット変換(順変換)が適用されて周波数帯に空間分割される。
【0035】
図2には、デコンポジションレベルが3の場合の、各デコンポジションレベルにおけるサブバンドを示している。即ち、原画像のタイル分割によって得られたタイル原画像(0LL)(デコンポジションレベル0(符号120))に対して、2次元ウェーブレット変換を施し、デコンポジションレベル1(符号121)に示すサブバンド(1LL,1HL,1LH,1HH)を分離する。そして引き続き、この階層における低周波成分1LLに対して、2次元ウェーブレット変換を施し、デコンポジションレベル2(符号122)に示すサブバンド(2LL,2HL,2LH,2HH)を分離する。順次同様に、低周波成分2LLに対しても、2次元ウェーブレット変換を施し、デコンポジションレベル3(符号123)に示すサブバンド(3LL,3HL,3LH,3HH)を分離する。
【0036】
さらに、図2では、各デコンポジションレベルにおいて符号化の対象となるサブバンドを、グレーで表してある。例えば、デコンポジションレベルを3とした時、グレーで示したサブバンド(3HL,3LH,3HH,2HL,2LH,2HH,1HL,1LH,1HH)が符号化対象となり、3LLサブバンドは符号化されない。
【0037】
次いで、指定した符号化の順番で符号化の対象となるビットが定められ、量子化部112で対象ビット周辺のビットからコンテキストが生成される。量子化の処理が終わったウェーブレット係数は、個々のサブバンド毎に、プレシンクトと呼ばれる重複のない矩形に分割される。ウェーブレット変換後の係数値は、そのまま量子化し符号化することも可能であるが、JPEG2000では符号化効率を上げるために、係数値を「ビットプレーン」単位に分解し、画素或いはコード・ブロック毎に「ビットプレーン」に順位付けを行うことができる。
【0038】
エントロピー符号化部113では、コンテキストと対象ビットから確率推定によって、各コンポーネントのタイルに対する符号化を行う。こうして、原画像の全てのコンポーネントについて、タイル単位で符号化処理が行われる。最後にタグ処理部114は、エントロピコーダ部からの全符号化データを1本のコードストリームに結合するとともに、それにタグを付加する処理を行う。
【0039】
一方、復号化時には、符号化時とは逆に、各コンポーネントの各タイルのコードストリームから画像データを生成する。この場合、タグ処理部114は、外部より入力したコードストリームに付加されたタグ情報を解釈し、コードストリームを各コンポーネントの各タイルのコードストリームに分解し、その各コンポーネントの各タイルのコードストリーム毎に復号化処理が行われる。コードストリーム内のタグ情報に基づく順番で復号化の対象となるビットの位置が定められるとともに、逆量子化部112で、その対象ビット位置の周辺ビット(既に復号化を終えている)の並びからコンテキストが生成される。エントロピー復号化部113で、このコンテキストとコードストリームから確率推定によって復号化を行い対象ビットを生成し、それを対象ビットの位置に書き込む。
【0040】
このようにして復号化されたデータは周波数帯域毎に空間分割されているため、これを2次元ウェーブレット逆変換部111で2次元ウェーブレット逆変換を行うことにより、画像データの各コンポーネントの各タイルが復元される。復元されたデータは色空間逆変換部110によって元の表色系のデータに変換される。
【0041】
[複写機の全体構成]
次に、本実施の形態の画像形成装置である複写機(いわゆる複合機であってもよい)の構成例について説明する。図8は、本実施の形態の複写機を概略的に示す縦断面図である。複写機1は、スキャナ(画像読取装置)2と、スキャナ2から出力される画像データに基づく画像を用紙等の記録媒体に形成するプリンタ21とを備えている。
【0042】
スキャナ2の本体ケースの上面には、原稿(図示せず)が載置されるコンタクトガラス3が設けられている。原稿は、原稿面をコンタクトガラス3に対向させて載置される。コンタクトガラス3の上側には、コンタクトガラス3上に載置された原稿を押える原稿圧板4(いわゆるADFであってもよい)が設けられている。
【0043】
コンタクトガラス3の下方には、光を発光する光源5及びミラー6を搭載する第1走行体7と、2枚のミラー8,9を搭載する第2走行体10と、ミラー6,8,9によって導かれる光を結像レンズ11を介して受光するCCD(Charge Coupled Device)イメージセンサ12等によって構成される読取光学系13が設けられている。CCDイメージセンサ12は、CCDイメージセンサ12上に結像される原稿からの反射光を光電変換した光電変換データを生成する光電変換素子として機能する。光電変換データは、原稿からの反射光の強弱に応じた大きさを有する電圧値である。第1、第2走行体7,10は、コンタクトガラス3に沿って往復動自在に設けられており、後述する原稿画像の読取り処理に際しては、図示しないモータ等の移動装置によって2:1の速度比で副走査方向にスキャニング走行する。これにより、読取光学系13による原稿読取り領域の露光走査が行われる。なお、本実施の形態では、読取光学系13側がスキャニング走査を行う原稿固定型で示しているが、読取光学系13側が位置固定で原稿側が移動する原稿移動型であってもよい。
【0044】
なお、結像レンズ11に対しては、後述するようなフィードバック制御信号に基づきその焦点位置を自動的に可変調整するための焦点位置可変機構14が付加されている。焦点位置可変機構14の一例としては、結像レンズ11中に絞り径を可変するための絞りを内蔵させ、絞り駆動用ステッピングモータ、ギヤ列等を組合せることにより、絞り径の可変により結像レンズ11の焦点深度を可変させることでピントをコンタクトガラス3面よりも上方でピントが合うようにできる構成例が考えられる。
【0045】
プリンタ21は、シート状の用紙等の記録媒体を保持する媒体保持部22から電子写真方式のプリンタエンジン23及び定着器24を経由して排出部25へ至る媒体経路26を備えている。
【0046】
プリンタエンジン23は、帯電器27、露光器28、現像器29、転写器30及びクリーナー31等を用いて電子写真方式で感光体32の周囲に形成したトナー像を記録材に転写し、転写したトナー像を、定着器24によって記録材上に定着させる。なお、プリンタエンジン23は、この例では電子写真方式で画像形成を行うが、これに限定する必要はなく、インクジェット方式、昇華型熱転写方式、直接感熱記録方式など、様々な画像形成方式を用いることができる。
【0047】
このような複写機1は、複数のマイクロコンピュータで構成される制御系により制御される。図4は、これらの制御系のうち、画像処理に関わる制御系の電気的な接続を示す概略ブロック図である。この制御系は、CPU41、ROM42、RAM43及び操作パネル44等が、バス45で接続されている。焦点位置可変機構14の駆動源も負荷の一つとしてバス45上に接続されている。CPU41は、各種演算を行い、画像処理等の処理を集中的に制御する。ROM42には、このCPU41が実行する処理に関わる各種プログラムや固定データが格納されている。RAM43は、CPU41のワークエリアとなる。IPU(Image Processing Unit)46は、各種画像処理に関わるハードウエアを備えている。記憶媒体となるROM42は、EEPROMやフラッシュメモリ等の不揮発性メモリを備えていて、ROM42内に格納されているプログラムはCPU41の制御により、I/Oポート47を介して外部装置(図示せず)からダウンロードされるプログラムに書換え可能である。即ち、本実施の形態では、ROM42に後述するような各種機能を実現するためのプログラムが格納されており、このROM42がプログラムを記憶した記憶媒体として機能している。
【0048】
また、本実施の形態の複写機1は、図1を参照して説明した各機能ブロックを備え、前述のようなJPEG2000アルゴリズムにより画像データの圧縮符号化を行う。即ち、図1に示したような圧縮符号化手段及び復号化手段の機能は、IPU46によりハードウエアが行う処理により実行しても、ROM42に記憶されているプログラムに基づいてCPU41が行う処理により実行してもよい。これにより、基本的には、スキャナ2で読取られ、IPU46で白シェーディング補正等の各種画像処理が施された複数枚の画像のデジタル画像データを、JPEG2000アルゴリズムにより圧縮符号化して、各画像のコードストリームを生成する。即ち、画像を1又は複数の矩形領域(タイル)に分割し、この矩形領域毎に画素値を離散ウェーブレット変換して階層的に圧縮符号化する。
【0049】
[ピント外れ判定−ピント合せ]
本実施の形態のスキャナ2は、CCDイメージセンサ12により読取られた画像データに対して圧縮符号化手段により2次元ウェーブレット係数まで圧縮させこの2次元ウェーブレット係数中に含まれている高周波成分情報に基づいて読取光学系13の結像レンズ11にピント外れがあるか否かを判定する判定手段の機能を有している。
【0050】
一般に、JPEG2000では、圧縮過程で画像データにウェーブレット変換処理をかけるが、その際に、サブバンドLLに相当する低周波成分のみが存在し、サブバンドHHに相当する高周波成分が存在しない場合、結像レンズ11のピントが合っていない可能性が考えられる。逆にいえば、結像レンズ11のピントが合っていれば、サブバンドHHに相当する高周波成分が出るはずである。
【0051】
本実施の形態では、このようなウェーブレット係数の特徴を活かし、原稿画像の読取り動作に際しては、CPU41により例えば図5に示すように動作制御される。まず、読取り動作に先立ち、ピント外れ検出用の高周波成分総計の下限値Lhigh、データ領域判定用の低周波成分総計の下限値Llowを各々の閾値として設定する(ステップS1)。そして、コンタクトガラス3上にセットされた原稿についてコピースタートキー等による操作に基づき読取光学系13をスキャニング動作させて画像読取りを開始させる(S2のY)。
【0052】
このようなスキャニング動作において、順次CCDイメージセンサ12により読取られた画像データに対して圧縮符号化手段により2次元ウェーブレット係数までの圧縮処理(Wavelet変換処理)を行わせる(S3)。このウェーブレット変換処理で順次得られるスキャニング領域部分のウェーブレット係数を解析し、そのうちのHH高周波成分の総計を算出し、そのHH高周波成分総計値が高周波成分総計の下限値(閾値)Lhighより小さいか否かを判定する(S4)。これらのステップS3,S4の処理が判定手段又は判定機能として実行される。なお、この判定処理に際しては、HH高周波成分値としてその総計値に限らず、最大値或いは平均値であってもよく、各々の値に対応して設定された閾値(下限値)との大小を比較すればよい。
【0053】
この判定において、HH高周波成分総計値が高周波成分総計の下限値(閾値)Lhigh以上の場合には(S4のN)、結像レンズ11はピントが合っていると判定し、当該読取り画像データについてウェーブレット変換処理後の通常の圧縮符号化処理に供し、読取光学系13による読取位置(スキャニング領域)を更新し(S5)、同様の処理を繰返す。
【0054】
一方、判定の結果、HH高周波成分総計値が高周波成分総計の下限値(閾値)Lhighよりも小さい場合には(S4のY)、結像レンズ11はピント外れがあると判定し、今度は、LL低周波成分総計値が低周波成分総計の下限値(閾値)Llowより小さいか否かを判定する(S6)。このステップS6の処理が補助判定手段又は補助判定機能として実行される。
【0055】
この判定において、LL低周波成分総計値が低周波成分総計の下限値(閾値)Llowよりも小さい場合には(S6のY)、当該スキャニング領域部分には元々データがない領域であると判定し、ピント合せの必要がないので、当該読取り画像データについてウェーブレット変換処理後の通常の圧縮符号化処理に供し、読取光学系13による読取位置(スキャニング領域)を更新し(S5)、同様の処理を繰返す。
【0056】
また、LL低周波成分総計値が低周波成分総計の下限値(閾値)Llow以上の場合には(S6のN)、当該スキャニング領域部分はデータ領域であると判定し、フィードバック制御により、焦点位置可変機構14により結像レンズ11のピント合せを行わせるフォーカス変更処理を実行させる(S7)。このステップS7の処理がピント補正手段又は機能ピント補正機能として実行される。例えば、結像レンズ11のフォーカス位置を変動させた場合に当該スキャニング領域の読取り画像データに関してウェーブレット係数のHH高周波成分の最大値の変化の様子を示すと、例えば、図6に示すような変動を示すので、HH高周波成分の最大値として最も大きな値が得られるフォーカス位置に結像レンズ11を合わせることにより、ピント合せが可能となる。ピント合せ後、当該スキャニング領域以降の画像読取り、ウェーブレット変換処理等が同様に繰返される。従って、当該スキャニング領域についてもピントが合った状態での読取り処理となる。
【0057】
この後のデータは、圧縮符号化手段による一連の処理を経て符号データに符号化され、一旦、メモリに保存された後、再度、メモリから読み出され、復号化手段による一連の復号処理を経て画像データに復号され、プリンタ21側に与えられて印刷に供される。
【0058】
従って、本実施の形態によれば、画像圧縮過程で画像にウェーブレット変換処理を施すJPEG2000によれば、ピントが合っていればウェーブレット係数中の高周波成分が出るがピントが合っていなければ高周波成分が少なくなるという特徴を利用し、読取り画像データに対してウェーブレット係数までの圧縮処理を施してその高周波成分情報に基づきピント外れの有無を判定することにより、簡単かつ適切にピント外れの有無を判定できる。また、ピント外れがあると判定された場合には、機械的かつ自動的にピント合せが行われるので、例えばブック状原稿や立体物を原稿とする場合であっても、ピント外れのない状態での原稿読取りが可能となる。
【0059】
[変形例]
本実施の形態では、原稿画像を実際にスキャニング(本スキャニング)しながら、動的にピント外れの有無を判定し、ピント外れがあった場合にはピント合せを行うようにしたが、ピント外れがあると判定された時点で、そのスキャニングをプレスキャニングと見倣し、改めて本スキャニングを改めて行わせ(スキャニングし直し手段又はスキャニングし直し機能)、見倣された当該プレスキャニングにより得られたピント外れに関する位置情報に従い本スキャニング動作中に焦点位置可変機構14により結像レンズ11のピント合せを行わせるようにしてもよい。
【0060】
或いは、ピント外れがあるか否かの判定処理は、最初から、読取光学系13により原稿画像をプレスキャニングさせることにより行い、その後、プレスキャニングにより得られたピント外れに関する位置情報に従い本スキャニング動作中に焦点位置可変機構14により結像レンズ11のピント合せを行いながら原稿画像の読取り動作を行わせるようにしてもよい。
【0061】
さらには、ピント外れが生ずるのが明らかなブック原稿、立体物等を読取り原稿とする場合、ピント外れが怪しい原稿の場合のみ、ユーザがピント外れ判定モードを選択的に指定するモード指定手段を操作パネル44に用意しておき、ピント外れ判定モードに指定された場合のみ図5に示したような処理を行わせるようにしてもよい。
【0062】
[第二の実施の形態]
本発明の第二の実施の形態を図7ないし図17に基づいて説明する。第一の実施の形態で示した部分と同一部分は同一符号を用いて示し、説明も省略する。本実施の形態の複写機は、基本的には、図3に示した複写機1と同様であるが、ピント外れがあった場合に結像レンズ11のピント合せを行うのに代えて、ウェーブレット係数値に補正処理を施すようにしたものであり、焦点位置可変機構14を要しない焦点位置固定でよい点で異なる。
【0063】
図7は本実施の形態の場合の動作制御例を概略的に示すものである。即ち、HH高周波成分総計値が高周波成分総計の下限値(閾値)Lhighよりも小さくて(S4のY)、結像レンズ11にピント外れがあり、かつ、LL低周波成分総計値が低周波成分総計の下限値(閾値)Llow以上で(S6のN)、当該スキャニング領域部分はデータ領域である場合には、ウェーブレット係数の補正処理を行う(S11)。即ち、ピント外れ箇所に対応する当該ウェーブレット係数に対してピント合せに相当する補正処理を施す。このステップS11の処理がピント外れデータ補正手段又はピント外れ解消補正機能として実行される。
【0064】
このウェーブレット係数の補正処理の一例について図8ないし図17を参照して説明する。例えば、図8に示すような十字状の画像データを有する原稿画像をスキャナ2で読込んだ際、結像レンズ11のピントが合っていないと図9に示すようにぼけた画像となる(画像が、太くなまってしまう)。ブック状原稿の中央部が浮いている場合も同様である。これらの図8、図9に示すような読取り画像データは数値的に示すと例えば図10、図11に示すような値となる。これらの画像データについて2次元ウェーブレット変換部111によりウェーブレット変換処理を施すと、各々図12、図13に示すようなウェーブレット係数を持つこととなる。このような画像データ及びウェーブレット変換処理の結果について、或る位置での断面状態(1次元ウェーブレット状態)として模式的に示すと、各々図14、図15のように表すことができる。図14(a)は図10、図14(b)は図11、図15(a)は図12、図15(b)は図13に各々対応する。即ち、図15(a)に示す状態が本来の望ましい結果であるが、ピントが合っていないため図15(b)に示すような結果となっている。そこで、補正処理として、図13に示したようなウェーブレット係数に対して、図16に示すように微分値を計算し、その微分処理によりデータ部分のウェーブレット係数に対して細線化処理を施して強調する(つまり、なまったデータに対して、濃度を上げて線幅を細くする)ことにより、図17に示すような結果を得ることができる。即ち、図15(a)に示した本来の結果に近い補正結果が得られるので、結像レンズ11自体の機械的なピント合せによることなく、ピント外れに対処できる。
【0065】
【発明の効果】
請求項1,10記載の発明によれば、読取り画像データに対してウェーブレット係数までの圧縮処理を施してその高周波成分情報をピント外れの判定に利用することにより、簡単かつ適切にピント外れの有無を判定することができる。また、ピント外れがあると判定された場合には、ピント補正手段による制御で機械的かつ自動的にピント合せを行わせることにより、ピント外れのない状態での原稿読取りを可能にすることができる。さらに、画像データが存在するデータ領域では2次元ウェーブレット係数中の低周波成分に現れる特徴を利用して、ピント外れがある場合であってもデータ領域であるか否かも併せて判定し、データ領域でなければピント合せ処理を行わせないようにすることにより、無駄となるピント合せ処理を極力回避することができる。
【0066】
請求項2,11記載の発明によれば、ピント外れの判定と同様にピント外れ箇所に対応するウェーブレット係数に対する補正処理というデータ処理によりピント合せの場合と同様な効果が得られるので、機械的なピント合せを要せず簡単かつ適切な対処とすることができる。
【0067】
請求項3,12記載の発明によれば、ピント外れの場合には太くなまってぼけた画像となってしまうことから、ウェーブレット係数に対して微分による細線化処理を施すようにすることで、濃度を上げて線幅を細くすることで、ピント合せに相当する適切なデータ補正処理が可能となる。
【0068】
請求項4,13記載の発明によれば、より具体的な判定処理として、予め設定されているピント外れ検出用の閾値との比較により、適切に判定することができる。
【0069】
請求項5,14記載の発明によれば、読取光学系がスキャニングしている部分領域毎に判定するようにしたので、木目細かいピント外れの判定をおこなうことができる。
【0070】
請求項6,15記載の発明によれば、プレスキャニングを要さず、本スキャニングのみで対処でき、読取り動作を速くすることができる。
【0071】
請求項7,16記載の発明によれば、プレスキャニングでピント外れの有無を判定することにより、本スキャニング中にはピント外れの判定処理を要せず通常通りの読取り動作を行わせることができる。
【0072】
請求項8,17記載の発明によれば、ブック状原稿のようにピント外れが明らかな場合や原稿によってピント外れが怪しい場合のみ、ピント外れ判定モードの指定によりその判定動作を行わせるようにしたので、ピント外れ判定モードの指定がなければ通常通りの本スキャニング動作だけで済ませることができる。
【0073】
請求項9記載の発明の画像形成装置によれば、請求項1乃至8の画像読取装置を備えているので、ピント外れのない画像データに基づく画像形成となり、高品質な印刷画像を得ることができる。
【0074】
請求項18,19記載の発明のプログラム、記憶媒体によれば、請求項10乃至17記載の発明と同様な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の前提となるJPEG2000方式の基本となるアルゴリズムを実現するシステムの機能ブロック図である。
【図2】デコンポジションレベル数が3の場合の、各デコンポジションレベルにおけるサブバンドを示す説明図である。
【図3】本発明の第一の実施の形態の複写機を示す概略構成図である。
【図4】その画像処理に関わる制御系の電気的な接続を示す概略ブロック図である。
【図5】判定処理等を伴う動作制御例を示す概略フローチャートである。
【図6】HH成分最大値とフォーカス位置との関係を示す特性図である。
【図7】本発明の第二の実施の形態の判定処理等を伴う動作制御例を示す概略フローチャートである。
【図8】ピントが合っている画像例を示す説明図である。
【図9】ピント外れの画像例を示す説明図である。
【図10】ピントが合っている画像データ例を示す説明図である。
【図11】ピント外れの画像データ例を示す説明図である。
【図12】ピントが合っている画像データのウェーブレット係数例を示す説明図である。
【図13】ピント外れの画像データのウェーブレット係数例を示す説明図である。
【図14】(a)はピントが合っている画像データ例の模式的断面図、(b)はピント外れの画像データ例の模式的断面図である。
【図15】(a)はピントが合っている画像データのウェーブレット係数例の模式的断面図、(b)はピント外れの画像データのウェーブレット係数例の模式的断面図である。
【図16】ピント外れの画像データのウェーブレット係数例に対する微分値の計算例を示す模式的断面図である。
【図17】ピント外れの画像データのウェーブレット係数例に対する微分処理後を示す模式的断面図である。
【符号の説明】
3 画像読取装置
12 光電変換素子
13 読取光学系
14 焦点位置可変機構
23 プリンタエンジン
110〜114 圧縮符号化手段、圧縮符号化機能、復号化手段、復号化機能

Claims (19)

  1. 原稿画像を相対的にスキャニングしながら光電変換素子に結像させて読取る読取光学系を有する画像読取装置において、
    前記光電変換素子により読取られる原稿画像データを2次元ウェーブレット係数への変換、量子化及び符号化という手順で圧縮する圧縮符号化手段と、
    前記光電変換素子により読取られた原稿画像データに対して前記圧縮符号化手段により変換された2次元ウェーブレット係数中に含まれている高周波成分情報に基づいて前記読取光学系にピント外れがあるか否かを判定する判定手段
    前記光電変換素子により読取られた原稿画像データに対して前記圧縮符号化手段により変換された2次元ウェーブレット係数中に含まれている低周波成分情報に基づいてデータ領域である否かを判定する補助判定手段と、
    前記読取光学系の焦点位置を自動的に可変させる焦点位置可変機構と、
    前記判定手段によりピント外れがあると判定され、かつ、前記補助判定手段によりデータ領域であると判定された場合に、前記焦点位置可変機構によりピント合せを行わせるピント補正手段と、
    具備することを特徴とする画像読取装置。
  2. 原稿画像を相対的にスキャニングしながら光電変換素子に結像させて読取る読取光学系を有する画像読取装置において、
    前記光電変換素子により読取られる原稿画像データを2次元ウェーブレット係数への変換、量子化及び符号化という手順で圧縮する圧縮符号化手段と、
    前記光電変換素子により読取られた原稿画像データに対して前記圧縮符号化手段により変換された2次元ウェーブレット係数中に含まれている高周波成分情報に基づいて前記読取光学系にピント外れがあるか否かを判定する判定手段と、
    前記光電変換素子により読取られた原稿画像データに対して前記圧縮符号化手段により変換された2次元ウェーブレット係数中に含まれている低周波成分情報に基づいてデータ領域である否かを判定する補助判定手段と、
    前記判定手段によりピント外れがあると判定され、かつ、前記補助判定手段によりデータ領域であると判定された場合に、ピント外れ箇所に対応するウェーブレット係数に対してピント合せに相当する補正処理を施すピント外れデータ補正手段と、
    を具備することを特徴とする画像読取装置。
  3. ピント外れデータ補正手段は、前記ピント合せに相当する補正処理として、ピント外れ箇所に対応するウェーブレット係数に対して微分による細線化処理を施すことを特徴とする請求項2記載の画像読取装置。
  4. 前記判定手段は、2次元ウェーブレット係数中に含まれている高周波成分値を予め設定されているピント外れ検出用の閾値と比較することにより、前記読取光学系にピント外れがあるか否かを判定することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像読取装置。
  5. 前記判定手段は、前記読取光学系がスキャニングしている部分領域毎に得られる2次元ウェーブレット係数中に含まれている高周波成分値を判定に用いることを特徴とする請求項4記載の画像読取装置。
  6. 前記判定手段は、前記読取光学系により原稿画像をスキャニングしながら動的に前記読 取光学系にピント外れがあるか否かを判定することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の画像読取装置。
  7. 前記判定手段は、前記読取光学系により原稿画像をプレスキャニングさせることにより前記読取光学系にピント外れがあるか否かを判定することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の画像読取装置。
  8. ピント外れ判定モードを選択的に指定するモード指定手段を有し、
    前記判定手段は、前記モード指定手段によりピント外れ判定モードに指定された場合のみ前記読取光学系にピント外れがあるか否かを判定することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の画像読取装置。
  9. 請求項1乃至8のいずれか1項に記載の画像読取装置と、
    前記画像読取装置により読取られその圧縮符号化手段により符号化された符号データを逆の手順で画像データに復号する復号化手段と、
    前記復号化手段により復号された画像データに基づいて用紙上に画像を形成するプリンタエンジンと、
    を備える画像形成装置。
  10. 原稿画像を相対的にスキャニングしながら光電変換素子に結像させて読取る読取光学系を有する画像読取装置における画像読取処理方法であって、
    前記光電変換素子により読取られる原稿画像データを2次元ウェーブレット係数への変換、量子化及び符号化という手順で圧縮する圧縮符号化処理と、
    前記光電変換素子により読取られた原稿画像データに対して前記圧縮符号化処理により変換された2次元ウェーブレット係数中に含まれている高周波成分情報に基づいて前記読取光学系にピント外れがあるか否かを判定する判定処理と、
    前記光電変換素子により読取られた原稿画像データに対して前記圧縮符号化処理により変換された2次元ウェーブレット係数中に含まれている低周波成分情報に基づいてデータ領域である否かを判定する補助判定処理と、
    前記判定処理によりピント外れがあると判定され、かつ、前記補助判定処理によりデータ領域であると判定された場合に、読取光学系に付加された該読取光学系の焦点位置を自動的に可変させる焦点位置可変機構によりピント合せを行わせるピント補正処理と、
    を有することを特徴とする画像読取処理方法。
  11. 原稿画像を相対的にスキャニングしながら光電変換素子に結像させて読取る読取光学系を有する画像読取装置における画像読取処理方法であって、
    前記光電変換素子により読取られる原稿画像データを2次元ウェーブレット係数への変換、量子化及び符号化という手順で圧縮する圧縮符号化処理と、
    前記光電変換素子により読取られた原稿画像データに対して前記圧縮符号化処理により変換された2次元ウェーブレット係数中に含まれている高周波成分情報に基づいて前記読取光学系にピント外れがあるか否かを判定する判定処理と、
    前記光電変換素子により読取られた原稿画像データに対して前記圧縮符号化処理により変換された2次元ウェーブレット係数中に含まれている低周波成分情報に基づいてデータ領域である否かを判定する補助判定処理と、
    前記判定処理によりピント外れがあると判定され、かつ、前記補助判定処理によりデータ領域であると判定された場合に、ピント外れ箇所に対応するウェーブレット係数に対してピント合せに相当する補正処理を施すピント外れデータ補正処理と、
    を有することを特徴とする画像読取処理方法。
  12. ピント外れデータ補正処理は、前記ピント合せに相当する補正処理として、ピント外れ 箇所に対応するウェーブレット係数に対して微分による細線化処理を施すことを特徴とする請求項11記載の画像読取処理方法。
  13. 前記判定処理は、2次元ウェーブレット係数中に含まれている高周波成分値を予め設定されているピント外れ検出用の閾値と比較することにより、前記読取光学系にピント外れがあるか否かを判定することを特徴とする請求項10乃至12のいずれか1項に記載の画像読取処理方法。
  14. 前記判定処理は、前記読取光学系がスキャニングしている部分領域毎に得られる2次元ウェーブレット係数中に含まれている高周波成分値を判定に用いることを特徴とする請求項13記載の画像読取処理方法。
  15. 前記判定処理は、前記読取光学系により原稿画像をスキャニングしながら動的に前記読取光学系にピント外れがあるか否かを判定することを特徴とする請求項10乃至14のいずれか1項に記載の画像読取処理方法。
  16. 前記判定処理は、前記読取光学系により原稿画像をプレスキャニングさせることにより前記読取光学系にピント外れがあるか否かを判定することを特徴とする請求項10乃至14のいずれか1項に記載の画像読取処理方法。
  17. 前記判定処理は、操作パネルに付加されたピント外れ判定モードを選択的に指定するモード指定手段によりピント外れ判定モードに指定された場合のみ前記読取光学系にピント外れがあるか否かを判定することを特徴とする請求項10乃至16のいずれか1項に記載の画像読取処理方法。
  18. 原稿画像を相対的にスキャニングしながら光電変換素子に結像させて読取る読取光学系を有する画像読取装置が備えるコンピュータにインストールされ、前記コンピュータに、請求項10乃至17のいずれか1項に記載の画像読取処理方法の処理を実行させることを特徴とするプログラム。
  19. 原稿画像を相対的にスキャニングしながら光電変換素子に結像させて読取る読取光学系を有する画像読取装置が備えるコンピュータに読取り可能で、請求項18記載のプログラムが格納された記憶媒体。
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