JP4093871B2 - 画像形成装置、プログラムおよび記憶媒体 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像を圧縮する画像圧縮装置圧縮符号を復号する復号装置を備えた画像形成装置、画像を圧縮及び圧縮符号の復号を行って画像を形成するプログラム、および、このプログラムを記憶した記憶媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、画像データを画像の向きを回転可能な圧縮符号として圧縮符号化することにより、必要に応じて画像の向きを回転して出力する技術が知られている。
【0003】
例えば、特許文献1には、固定長符号化方式を用いて回転処理等を実行する技術が開示されている。また、特許文献2には、ブロック単位に可変長符号化された圧縮符号の各ブロックのアドレスを記憶しておき、復号する順序に応じてアクセスするアドレスを切り替える技術が開示されている。一般に、可変長符号化は固定長符号化に比べて圧縮率が高いために、特許文献2に開示される方法は固定長符号化方式と比較して圧縮率が高いという利点がある。
【0004】
また、国際標準となった画像圧縮方式であるJPEG2000においても、タイルと言う概念が導入されており、画像データをタイル分割してタイルごとに符号化することにより、領域分割された画像データを得ることが可能となる。タイルはそれぞれ独立に符号化される単位であるので、読み出すタイルの順序を変えることで容易に画像の回転処理等を実行することができる。
【0005】
なお、最大サイズの記録紙に記録する場合においては可変長圧縮を行ない、最大サイズ以外の記録紙に記録する場合には固定長圧縮を行う技術が、特許文献3に開示されている。
【特許文献1】
特開2001−160904公報(0003の欄を参照)
【特許文献2】
特開2002−125116公報
【特許文献3】
特開2000−101851公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来の画像の向きを回転可能な圧縮符号は、回転可能ではない圧縮符号に対して符号量が大きくなってしまう場合が多いため、メモリに格納するという観点からはデータ量が大きいので好ましくない。たとえば、固定長符号は画像の回転が可能であるが、エントロピー符号化を用いないために可変長符号に対して圧縮率が悪い。また、ブロックまたはタイルなどの小領域に画像を分割して小領域単位で符号化を行う場合は、領域外の画素との相関が利用できなくなったり、領域が小さいためにエントロピー符号化の際の学習効果が不十分となったりして、圧縮率が悪化する。さらに、ウェーブレット変換などを用いた階層符号化においては、最も解像度が高い階層のデータにおいて、特にこの圧縮率の悪化が発生する。
【0007】
一方、一般に電子写真方式の画像形成装置などで扱える最大サイズ(例えば、A3サイズ)の媒体(紙、OHPなど)は、画像形成装置の小型化のために、長辺が搬送方向と略平行になるように用紙を搬送する。よって、短辺が搬送方向と略平行になるように搬送されることがないので、画像の向きを回転して出力する必要はない。
【0008】
このように、画像のサイズに応じて画像の回転処理の必要性が変わるという点に着目し、本出願人は、前述の特許文献3において、最大サイズの記録紙に画像を記録する場合においては可変長圧縮を行ない、最大サイズ以外の記録紙に画像を記録する場合には固定長圧縮を行うという技術を提案している。
しかしながら、可変長圧縮と固定長圧縮とを別々に実行するシステムでは、それを実現する回路の規模が大きなものとなってしまうという不具合がある。
【0009】
そこで、圧縮符号化方式を統一することで回路の規模を抑制し、かつ、領域分割による符号量の不要な増大を抑制しつつ、領域分割により画像の回転機能を実現するようにしたい。換言すれば、例えば、A3サイズの圧縮符号化は画像の回転が不可能だが、高圧縮率が得られる符号化方式で符号化を行ない、A4サイズの画像に対しては、圧縮率は低下するが画像の回転可能な圧縮符号が得られる符号化方式で符号化を行いたいという要求に対し、一つの符号器で要求を満たすようにしたい。
【0010】
また、一度出力した画像を、より小さなサイズで出力するという要求が生じる場合がある。例えば、A3サイズで印刷出力したものの、携帯に不便なことに気づいてA4サイズで印刷しなおす場合がある。
【0011】
例えば、A4での出力時には電子ソートで複数部数出力したい場合、あるいは、A3サイズの用紙はその長辺が用紙の搬送方向と略平行であるのに対して、A4サイズの用紙はその短辺が用紙の搬送方向と略平行な向きで格納されている場合、あるいは、A3サイズの用紙はその長辺が用紙の搬送方向と略平行であるのに対して、A4サイズの用紙はその短辺が用紙の搬送方向と略平行な向きおよび長辺が搬送方向と略平行な向きで格納されているが、長辺が搬送方向と略平行な向きで格納されたA4サイズの用紙が切れてしまった場合、などである。
【0012】
特に、一度出力された画像を、所定の条件に従って画像形成装置内に記憶しておき(例えば、一定の期間は記憶しておくなどの条件)、後日、その画像をスキャンした日時等を指定することにより、画像形成装置内に記憶しておいた特定の画像を検索して印刷出力する機能を有する画像形成装置においては、画像データの蓄積の際には最大サイズで格納された画像を、後日、重要性の低い参考資料として縮小して出力する場合が想定される。さらに、その画像を電子ソートしつつ複数部数出力することもある。
【0013】
以上のような各場合について、特許文献3に開示の技術で対応しようとすると、画像処理装置がバンド単位で画像データの符号化および復号を実行するように構成されている場合には、まず、画像をバンド単位で復号し、これを画像の回転可能な圧縮符号として符号化しなおし、その後、さらに画像の回転可能な圧縮符号を再び記録紙にあった方向で読み出して画像形成する、という煩雑な処理を行わなければならなかった。
【0014】
本発明の目的は、必要な場合だけ画像を領域分割することを可能として、領域分割に伴う画像の圧縮率の悪化を抑制することである。
【0015】
本発明の別の目的は、画像圧縮処理にかかわる回路の構成を簡素化することである。
【0016】
本発明の別の目的は、画像形成装置などにおいて、一度出力した画像を記憶しておき、その後再び同じ画像を出力するような場合においても、出力のたびに異なるサイズの媒体に出力することを指定されても高速に出力できるようにすることである。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明は、画像データを変換して階層的に解像度が異なる画像を生成して得られる情報を圧縮符号化して符号列を生成する画像圧縮装置と、前記符号列を復号する復号装置とを有し、前記復号装置によって復号される画像が形成される媒体のサイズに応じて前記復号される画像の回転処理の可否が定められる画像形成装置であって、前記画像圧縮装置は、前記画像データの画像情報または輝度色差情報を第一の低解像度画像および第一の詳細情報に分解する第一の変換手段と、前記第一の詳細情報をエントロピー符号化する第一のエントロピー符号化手段と、前記第一の低解像度画像を複数の領域に分割し、各領域内に存在する前記第一の低解像度画像を、他の領域内に存在する前記第一の低解像度画像を利用することなく分解して領域ごとに第二の低解像度画像および第二の詳細情報を得る第二の変換手段と、前記第二の詳細情報をエントロピー符号化する第二のエントロピー符号化手段と、を備え、前記復号装置は、前記第二のエントロピー符号化手段によってエントロピー符号化された前記第二の詳細情報を復号する第二のエントロピー復号手段と、前記第二のエントロピー復号手段によって復号された前記第二の詳細情報および前記第二の低解像度画像から前記第一の低解像度画像を復号する第二の逆変換手段と、前記第一のエントロピー符号化手段によってエントロピー符号化された前記第一の詳細情報を復号する第一のエントロピー復号手段と、前記第一のエントロピー復号手段によって復号された前記第一の詳細情報および前記第二の逆変換手段によって復号された前記第一の低解像度画像から前記画像情報または前記輝度色差情報を復号する第一の逆変換手段と、を備え、前記復号装置により復号される画像が媒体に形成される際に該画像の回転を行わない前記媒体のサイズに対応する解像度の階層の圧縮符号化においては、前記第一の変換手段ならびに前記第一のエントロピー符号化手段による処理を行い、前記復号される画像が媒体に形成される際に前記画像の回転を行う前記媒体のサイズに対応する解像度の階層の圧縮符号化においては、前記第一および第二の変換手段ならびに前記第一および第二のエントロピー符号化手段による処理を行なって、前記符号列を生成する圧縮指示手段と、この生成後の符号列を記憶する記憶装置と、前記復号される画像が媒体に形成される際に該画像の回転を行わない前記媒体のサイズに対応する解像度の階層の復号においては、前記第一のエントロピー復号手段および前記第一の逆変換手段で処理を行い、前記復号される画像が媒体に形成される際に前記画像の回転を行う前記媒体のサイズに対応する解像度の階層の復号においては、前記第一および第二のエントロピー復号手段ならびに前記第一および第二の逆変換手段で処理を行なって、前記画像情報または前記輝度色差情報を復号する復号指示手段と、この画像情報または輝度色差情報に基づいて媒体上に画像形成するプリンタエンジンと、を備える
【0018】
したがって、例えば、画像の向きを回転不可能である大きなサイズ(例えば、A3)の画像を復号するための周波数変換係数に関してはタイル分割などの領域分割をせず、画像の向きを回転可能である小さなサイズ(例えば、A4,A5)を復号するための周波数変換係数に関してはタイル分割などの領域分割をするなど、必要な場合だけ画像を領域分割することが可能となるので、領域分割に伴う圧縮率の悪化を抑制できる。また、領域分割の対象である符号も対象でない符号も単一のアルゴリズムで作成することが可能となり、符号化方法を使い分ける場合と比べて画像圧縮処理にかかわる回路の簡素化を図ることができる。さらに、画像形成装置などに搭載して、一度出力した画像を記憶しておき、その後再び同じ画像を出力するような場合においては、出力のたびに異なるサイズの媒体に出力することを指定されても高速に出力できる。例えば、A3画像を縮小出力したが見にくいのでA3サイズで出力しなおす場合や、逆に一度目はA3出力をしたが2回目はA4出力をするような場合に、高速に対応することができる。
【0039】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施の形態について説明する。
【0040】
図1は、本実施の形態であるデジタル複写機1の概略構成を示すブロック図である。このデジタル複写機1は、本発明の画像形成装置を実施するもので、周知の電子写真プロセスにより用紙上などに画像形成を行なうプリンタエンジン2と、原稿の画像を読み取るスキャナ3とを備えている。このデジタル複写機1は、マイクロコンピュータを有するコントローラ5を備えている。このコントローラ55は、具体的には、デジタル複写機1の全体を制御するメインコントローラと、メインコントローラ5各部をそれぞれ制御する複数のサブコントローラとからなるが、ここでは、単一のコントローラ5として図示する。このコントローラ5のCPUは、ROM(記憶媒体)に記憶されている制御プログラムに基づいて後述する処理を実行する。
【0041】
プリンタエンジン2は、それぞれ感光体、現像装置、クリーニング装置、帯電装置を有していて、K,M,C,Y(ブラック、マゼンタ、シアン、イエロー)各色の乾式トナー像を形成するためのプロセスカートリッジ11K,11M,11C,11Yと、転写ベルト12と、定着装置13と、プロセスカートリッジ11K,11M,11C,11Yの各感光体にK,M,C,Y各色の画像の静電潜像を光書込みする光書込装置14K,14M,14C,14Yとを備えている。また、デジタル複写機1は、カラー画像を記録されるための媒体(用紙やOHPなど)を収納する給紙トレイ15a〜15cを備えている。各プロセスカートリッジ11K,11M,11C,11Yは、K,M,C,Y各色のトナー像を転写ベルト12に重ね合わせて形成し、この重ね合わされたトナー像は、給紙トレイ15a〜15cから図示しない搬送装置により供給される媒体に転写されて、定着装置13により定着される。
【0042】
また、デジタル複写機1は、バンドバッファ22、色変換部31、逆色変換部32、符号化装置を実施する符号化部23a,23b、復号装置を実施する復号化部24,24b、記憶装置であるページメモリ25からなる、画像処理装置26を備えている。
【0043】
図1において、バンドバッファ22は、1ページ分の画像データを構成する複数のバンドのうち、一つのバンドに含まれる画素のデータを格納するためのバッファである。ここでバンドとは、所定数の画素ラインから構成される画像データの一領域である。
【0044】
色変換部31は、バンドバッファ22に格納された画像データをYCrCb等の輝度色差に変換する。なお、色変換については周知の技術なので、説明は省略する。また、逆色変換部32は色変換部31の逆変換を行なう。
【0045】
符号化部23aは、画像データの画像情報または輝度色差情報を低解像度画像(第一の低解像度画像)および詳細情報(第一の詳細情報)に分解する変換部(第一の変換手段、第一の変換処理)と、第一の詳細情報をエントロピー符号化するエントロピー符号化部(第一のエントロピー符号化手段、第一のエントロピー符号化処理)とを備えている。この変換部は、例えば、画像情報または輝度色差情報を第一の低解像度画像である低周波成分(第一の低周波成分)と第一の詳細情報であり第一の低周波成分より高周波の成分である高周波成分(第一の高周波成分)とに周波数変換により分解することができる。
【0046】
このような符号化部23aは、この例では、色変換部31で変換後の輝度色差情報に対して所定階層のウェーブレット変換により周波数変換を行ない、得られた高周波成分をタイル分割せずに符号化するための符号化装置である。以下、符号化部23aによって符号化された圧縮符号を「第一の圧縮符号」と記す。
【0047】
すなわち、この例の符号化部23aは、ウェーブレット変換を行なう変換部と、変換部によって変換されたウェーブレット係数の高周波成分をエントロピー符号化するエントロピー符号化部とを少なくとも有している。エントロピー符号化部23aは、ウェーブレット係数を量子化したデータやウェーブレット係数に所定の変換を施したデータをエントロピー符号化するようにしてもよい。
【0048】
ウェーブレット変換としては幾つもの関数形が知られているが、本例では、国際標準であるJPEG2000に使用されている5×3フィルタのごとく、隣接画素とオーバーラップするフィルタを使用する。隣接画素とオーバーラップするフィルタを使用する場合、量子化時にブロック歪が発生することがないという利点がある。なお、本例では、バンド境界においても隣接画素とのオーバーラップを行わせるために、バンドを構成する画素と併せて隣接する画素も必要な分だけバンドバッファ22に格納しておく。また、エントロピー符号化としては算術符号化を使用する。
【0049】
符号化部23bは、符号化部23aにおける低解像度画像(第一の低解像度画像、第一の低周波成分)を複数のタイルなどの領域に分割し、各領域内に存在する低解像度画像を、他の領域内に存在する低解像度画像を利用することなく分解して領域ごとに低解像度画像(第二の低解像度画像)および詳細情報(第二の詳細情報)を得る変換部(第二の変換手段、第二の変換処理)と、この詳細情報をエントロピー符号化するエントロピー符号化部(第二のエントロピー符号化手段、第二のエントロピー符号化処理)と、を備えている。この変換部は、例えば、符号化部23aにおける低周波成分(第一の低周波成分)を第二の低解像度画像である低周波成分(第二の低周波成分)と第二の詳細情報であり第二の低周波成分より高周波の成分である高周波成分(第二の高周波成分)とに周波数変換により分解することができる。
【0050】
この例では、符号化部23bは、A4サイズの媒体に出力される画像については、画像情報を所定サイズのタイルに分割した上でタイルごとに独立に圧縮符号化し、A3サイズの媒体に出力される画像については、符号化部23aで得られた低周波成分を所定サイズのタイルに分割した上で各タイルを独立に圧縮符号化する。ここで、「独立」とは、符号化の際に他のタイル内の画素情報を利用することなく、符号化を実施するという意味である。すなわち、この符号化部23bは、各タイルに含まれる係数に対して所定階層のウェーブレット変換を行う変換部と、これにより得られた周波数成分(低周波成分および高周波成分)のうち、少なくとも高周波成分をエントロピー符号化するためのエントロピー符号化部からなる。本例では、ウェーブレット変換として符号化部23aで使用したのと同じウェーブレットを使用する。以下、符号化部23bによって符号化された圧縮符号を「第二の圧縮符号」と記す。
【0051】
復号部24bは、符号化部23bの逆変換を実施する。すなわち、符号化部23a,23bで作成された符号列を対象として、詳細情報(第二の詳細情報)を復号するエントロピー復号部(第二のエントロピー復号手段、第二のエントロピー復号処理)と、このエントロピー復号部によって復号された詳細情報および低解像度画像(第二の低解像度画像)から、画像データの画像情報または輝度色差情報、または、低解像度画像(第一の低解像度画像)を復号する逆変換部(第二の逆変換手段、第二の逆変換処理)と、を備えている。
【0052】
エントロピー復号部は、詳細情報(第二の詳細情報)である低周波成分(第二の低周波成分)より高周波の成分である高周波成分(第二の高周波成分)を復号するようにすることができる。また、逆変換部は、低周波成分(第二の低周波成分)および第二の高周波成分に対して第二の低周波成分と第二の高周波成分とに分解するに際して用いた周波数変換の逆変換を行い、低周波成分(第一の低周波成分)を復号するようにすることができる。
【0053】
復号化部24aは、符号化部23aの逆変換を実施する。すなわち、復号化部24aは、詳細情報(第一の詳細情報)を復号するエントロピー復号部(第一のエントロピー復号手段、第一のエントロピー復号処理)と、この復号された詳細情報および復号化部24bによって復号された低解像度画像から画像情報または輝度色差情報を復号する逆変換部(第一の逆変換手段、第一の逆変換処理)と、を備えている。
【0054】
このように、復号化部24bまたは復号化部24aおよび24bで復号した画像データは、RGB→CMYK変換部28に出力させる。
【0055】
デジタル複写機1は、LANなどの所定のネットワーク4から図示しない通信インターフェイスを介して画像データを受け取ることができる。RIP部21は、ネットワーク4を介して入力された画像データがPDL(ページ記述言語)形式のデータであるとき、これをバンド単位に描画処理してビットマップ形式に変換して、画像処理装置26に出力する。
【0056】
ページメモリ25は、所定ページ分の画像データを圧縮符号列として格納(記憶)するための記憶装置である。本例のページメモリ25は、A4サイズの画像データ1ページ分の圧縮符号列を格納可能とする。ハードディスク27はページメモリ25に格納された圧縮符号列を取得して格納し、必要に応じてその圧縮符号列をページメモリ25に再格納するために設けられたメモリである。
【0057】
画像変倍器33は、画像を変倍するために設けられており、本例の場合は、A5サイズである低解像度画像を拡大して、A4サイズにする機能を果たす。
【0058】
RGB→CMYK変換部28は、復号化部24aまたは24bで復号された、RGB(レッド、グリーン、ブルー)色の信号で表現された画像データを受け取り、これをCMYK信号に変換する。K,M,C,Y色階調処理部29K、29M,29C,29Yは、それぞれK,M,C,Y色の多値データを少値化して書込データに変換する機能を果たす。本例では、バンドバッファ22では1画素8ビットの600dpi画像データを格納し、これをK,M,C,Y色階調処理部29K,29M,29C,29Yで1画素1ビットの1200dpi画像データへと変換する。
【0059】
K,M,C色の書込みデータは、画像形成開始タイミングを調節するためにラインメモリ16K,16M,16Cに格納され、各色の画像が媒体上で重なり合うようにタイミングを合わせてK、M、C,Y,の色書込装置14K、14M,14C,14Yに送られる。
【0060】
次に、デジタル複写機1の動作について説明する。
【0061】
本例のデジタル複写機1は、A4サイズの出力時に電子ソート機能を実行することができる。電子ソート機能の実行時には、第一部数目の印刷出力時に給紙トレイ15a(または給紙トレイ15b)に収納されたA4用紙に画像が記録され、第二部数目の印刷出力時には給紙トレイ15b(または給紙トレイ15a)に収納されたA4用紙に画像が記録され、その後順次、奇数部数目の出力時には給紙トレイ15a(または給紙トレイ15b)に収納されたA4用紙に画像が記録され、偶数部数目の出力時には給紙トレイ15b(または給紙トレイ15a)に収納されたA4用紙に画像が記録され、というように交互に画像が記録される。このとき、奇数部数目の出力時には画像は回転されずに出力され、偶数部数目の出力時には画像の向きが90度回転されて出力される。
【0062】
また、本例のデジタル複写機1は、給紙トレイ15a,15bのうち一方に収納された媒体が消費されると、他方に収納された媒体上に画像を形成する給紙トレイ自動切換機能を有するが、このときも画像の向きを90度回転させることによって、切り替え先の給紙トレイに収納された媒体に適合した向きで画像を出力することができる。
【0063】
本例では、A3サイズの記録用紙に画像を形成する場合には画像の回転を実施せず、A4サイズの記録用紙に画像を形成する際には画像の回転を実施する。
【0064】
画像形成動作の詳細について説明する。
【0065】
スキャナ3から読み込まれた、またはネットワーク4から送られてきた画像データは、バンド単位にバンドバッファ22に格納される。本例のバンドバッファ22が格納可能な画像データの容量は、600dpiの1画素あたり8ビットの画像データをA4サイズの4分の1だけ格納できる容量である。但し、上述したように、ウェーブレット変換のオーバーラップ時に参照する隣接画素分の画像データはこれとは別に格納可能である。
【0066】
バンドバッファ22に格納された1バンド分の画像データは、色変換部31で色変換されたのち、符号化部23aおよび符号化部23bで圧縮符号化される。上述したように、本例では、A3サイズの記録用紙に画像を形成する場合には画像の向きの回転を実施せず、A4サイズの記録用紙に画像を形成する際には画像の向きの回転を実施する。
【0067】
このため、コントローラ5は、A3用紙に記録すべきサイズの画像を圧縮符号化する処理を第1サイズの符号化処理とし、第n(≧1)サイズの符号化処理で得られた低周波成分を符号化する処理を第(n+1)サイズの符号化処理と定義したとき、第1サイズの符号化処理については符号化部23aで圧縮符号化を行い、第2サイズの符号化処理については符号化部23bで圧縮符号化を行う。
【0068】
なお、もしもA4サイズの用紙の代わりにA5サイズの用紙が格納されており、A5サイズの用紙において画像の回転を実行する場合には、A3サイズを2階層分ウェーブレット変換して得られた低周波成分が画像の回転処理の対象となるので、第1および第2サイズについては符号化部23aで圧縮符号化を行い、第3サイズについては符号化部23bで圧縮符号化を行なうこととなる。
【0069】
図2は、デジタル複写機1が実行する処理のフローチャートである。かかる処理は圧縮指示手段を実現するものである。図2に示すように、コントローラ5は、ステップS1において、ネットワーク4から取得した画像データの画像のサイズ情報や原稿サイズ検知装置からの情報をもとに、画像のXY方向のサイズを求める。ここでいう画像のサイズとは、媒体上に形成された可視像のサイズを意味し、取得した画像を変倍してから出力する場合には変倍後のサイズを意味する。ここで、X方向は、用紙などの媒体の搬送方向であり、Y方向は、用紙などの媒体の搬送方向と直交する方向である。
【0070】
ステップS2において、コントローラ5は、その内部に記憶されたメモリからAsize4およびBsize4を読み出す。ここで、Asize4はA4サイズの媒体に画像形成可能な最大サイズの長辺の長さ(約29センチ)であり、Bsize4はA4サイズの媒体に画像形成可能な最大サイズの短辺の長さ(約21センチ)である。この2つの値は画像の回転処理を実行可能な画像の最大の大きさを示すために記憶されている。
【0071】
ステップS3において、コントローラ5は、「XがAsize4以下であり、かつ、YがBsize4以下である」または「YがAsize4以下であり、かつ、XがBsize4以下である」という条件のいずれかが満たされるか否かを判定する。
【0072】
ステップS3の判定の結果、条件が満たされない場合には(ステップS3のY)、画像はA4サイズには収まらないと判断され、ステップS5の処理に移行する。条件が満たされる場合には(ステップS3のN)、ステップS4の処理に移行する。
【0073】
ステップS4では、画像形成の出力先の指定されている媒体がA3サイズの媒体に指定されているかどうかが判定され、A3サイズの媒体に出力されるよう指定されていれば(ステップS4のY)、ステップS5の処理に移行する。A3サイズの媒体に出力されるように指定されていなければ(ステップS4のN)、ステップS6の処理に移行する。
【0074】
ステップS5では、符号化部23aが、タイル分割せずに、画像データを圧縮符号化する。ステップS5において符号化部23aで得られた低周波成分は、符号化部23bに送られる。
【0075】
ステップS6では、符号化部23bが、ステップS4の判定でNとなったことにより、符号化部23aで処理せずに符号化部23bに直接送られた画像データ、または、ステップS5の処理時に符号化部23aで得られたウェーブレット変換の低周波成分に対して符号化を行なう。
【0076】
このような処理により、符号化部23aおよび符号化部23bによって符号化された圧縮符号列は、コントローラ5の指示によって、設定された量子化率に従って量子化される。量子化率は、符号化開始当初は量子化を全く行わないように設定されているが、ページメモリ25の容量と圧縮符号列の符号量との関係に基づき、必要に応じて設定が変更されていく。
【0077】
すなわち、ページメモリ25に格納された符号化済みのバンドの総符号量F2、ページメモリ25の容量F1、画像データ1ページ分を構成する全バンド数N、および符号化済みのバンド数nから“(F1/N×n)<F2”の関係が成立するか否かを判断し、この関係が成立すれば量子化率を再設定する。量子化率の再設定とは、ページ全体の量子化度合いをより強くするように量子化率を設定しなおすことを意味する。
【0078】
“(F1/N×n)<F2”という判定式の意味を説明すると、(F1/N×n)は各バンドの情報量が等しいと仮定した場合に、nバンド分の処理が終了した時点でページメモリ25に格納される情報量の上限である。例えば、Nが4、nが3のときは“F1/N×n=F1×0.75”となり、圧縮符号列はページメモリ25の75%以下の容量を占めるべきであることを意味する。すなわち、「(F1/N×n)<F2の関係が成立すれば量子化率を再設定する」とは、各バンドの情報量が等しいと仮定した場合の予想情報量(F1/N×n)に対して、実際に符号化済みのバンドの総符号量F2が少しでも上回れば、量子化率を再設定することを意味する。
【0079】
“(F1/N×n)<F2”の関係が成立して、量子化率を再設定した場合、再設定後に符号化するバンドの量子化率を新たに設定された量子化率で量子化するだけではなく、ページメモリ25に格納済みの圧縮符号についても再量子化を実行する必要がある。その理由は、1ページの画像内で量子化率が変動すると画像品質がページ内で変動し、見る者に違和感を感じさせる恐れがあるためである。そこでページメモリ25からも、量子化対象であるデータを消去する。なお、量子化の方法としては各種の方法が知られているが、本例では圧縮符号列のうちから所定のビットプレーンを削減することにより行う。
【0080】
ページメモリ25に格納済みの圧縮符号列について量子化を実行した後、コントローラ5は、処理対象であったバンドが1ページを構成するバンドのうち最後のバンドであったかを判定し、最後のバンドでなければ、バンドバッファ22をクリアする。ただし、符号化対象であるバンドのウェーブレット変換に必要な画素値はクリアせずにバンドバッファ22内に残して、これを圧縮符号化に利用する。これにより、量子化を実施したときにバンド境界に境界歪が発生することを防止できる。次いで、コントローラ5は次のバンドの画像データをバンドバッファ22に読み込ませ、新たに読み込まれたバンドを構成する画像データの符号化を開始する。最後のバンドであれば符号化部23aによる符号化処理が終了する。
【0081】
ここで、最も解像度が高いウェーブレット変換係数を第一階層のウェーブレット係数、第n階層のウェーブレット係数の次に解像度が高いウェーブレット変換係数を第(n+1)階層のウェーブレット係数、のように定義することにすると、以上の処理によってページメモリ25内には、タイル分割されていない第一階層のウェーブレット係数(高周波成分)をエントロピー符号化した第一の圧縮符号と、タイル分割された第二階層以上の階層のウェーブレット係数(高周波成分と低周波成分(但し、低周波成分はエントロピー符号化されていなくてもよい))をエントロピー符号化した第二の圧縮符号と、が格納される。
【0082】
この状態を模式的に記したのが図3である。図3では、第2サイズの符号化処理において、第一階層の低周波成分を4つのタイルに分割して符号化部23bによる圧縮符号化を実施した場合の例が示している。低周波成分をLL、高周波成分をHL,LH,HH、階層数をインデックスとすると、図3において、第一の圧縮符号であるHL1,LH1,HH1はタイル分割されていないが、第二の圧縮符号であるLL3,HL3,LH3,HH3、HL2,LH2,HH2はタイル分割されている。
【0083】
このため、本例のデジタル複写機1では、A3サイズの画像はその向きを回転できないが、タイル分割されていないために圧縮率がよい。また、A5サイズの画像については、タイル分割されているために画像の向きを回転可能な圧縮符号が得られる。したがって、全ての階層についてタイル分割した場合と比較して、少ない符号量で電子ソート機能または給紙トレイ自動切換機能を実現することができる。
【0084】
次に、画像の回転処理について詳細に説明する。
【0085】
図4に、第2階層のウェーブレット係数を16のタイルに分割した場合の例を示す。第二の圧縮符号は1〜16のタイルごとに先頭アドレスがコントローラ5に記憶され、A4用紙の長辺が搬送方向となるように搬送する場合には、図4(b)に示すように、コントローラ6内のメモリを参照して、第一〜第四タイル(インデックス1〜4)の圧縮符号をページメモリ25から読み出し、この圧縮符号を復号部24bで復号してバンドバッファ22に画像データを展開する。そして、この画像データを図4(b)に示す矢印方向に読み出して次工程の処理を行う。一方、A4用紙の短辺が搬送方向となるように搬送する場合には、図4(c)に示すように、コントローラ5内のメモリを参照して、第一、第五、第九、第十三タイル(インデックス1,5,9,13)の圧縮符号をページメモリ25から読み出し、この圧縮符号を復号部24bで復号してバンドバッファ22に画像データを展開する。そして、この画像データを図4(c)に示す矢印方向に読み出して次工程の処理を行う。したがって、読み出すタイルの番号及び復号化後の読み出し方向を変えることで画像の回転が可能となる。
【0086】
すなわち、復号指示手段を実現するため、A3サイズの画像を圧縮符号化した圧縮符号を復号する際には、A3サイズで復号化する場合であれば、復号化部24a,24bにより、第一の圧縮符号まで復号して画像を回転せずに出力すればよい。一方、A4サイズで画像を回転させながら出力する際には、復号化部24bにより、第二の圧縮符号のみを読み出し、かつ、図4を用いて説明したように、読み出すタイルの番号及び復号化後の読み出し方向を変えることで、画像の回転出力が可能となる。
【0087】
ここでA3サイズの画像を1階層周波数変換して得た低周波成分はA5サイズであるので、回転動作を実行する場合、画像変倍器33はバンドバッファ22に展開されたA5サイズの画像データを拡大してA4サイズに変換する。この変倍方法は周知であるので、詳細な説明は省略する。
【0088】
なお、低周波成分のビット長は必ずしも元の画像データのビット長と等しいとは限らないので、低周波成分を出力画像とする場合には、適宜ビット長の調整を行う(所定の下位ビットの削減など)。
【0089】
なお、符号化部23a,23b、復号化部24a,24bにおける符号化/復号処理に、国際標準であるJPEG2000を使用することも可能である。JPEG2000では、色変換、ウェーブレット変換、エントロピー符号化によって画像データを符号化し、また、圧縮符号の状態で量子化が可能であり、さらに、タイル分割機能も有しているために、上述の機能を発揮するが可能である。具体的には、x階層分を符号化部23aの符号化処理で符号化し、y階層分をz個のタイルに分割して符号化部23bの符号化処理で符号化する場合には、タイル数=1、デコンポジションレベル(階層)=xとして、第一の圧縮符号および低周波成分を得、その後、低周波成分に対してタイル数=z、デコンポジションレベル(階層)=yとして、第二の圧縮符号を得るという処理を、JPEG2000符号のヘッダ情報を書き換えながら行なえばよい。
【0090】
このようにJPEG2000方式を使用すれば、途中の階層でタイル数を変えるという処理を加えるだけで上述の処理を行うことができるので、符号化部23aと23bの共通化を図ることもでき、非常に効率がよい。
【0091】
以上のように、本例のデジタル複写機1によれば、画像の回転が可能なA4サイズまでの画像を復号化するために必要なウェーブレット係数のみがタイル分割されて符号化され、画像の回転が不可能なA3サイズの画像を復号化するためのみに必要なウェーブレット係数はタイル分割されずに符号化されることにより、情報量が多い高周波成分における圧縮率低下を招かずに、画像の回転可能な圧縮符号を得ることができる。また、量子化により第一階層のウェーブレット係数が削減されたとしても、第一階層はタイル分割されていないのでタイル境界歪が発生しない。第2階層以降のウェーブレット係数が量子化された場合にはタイル境界歪が発生するが、この場合でも第一階層のウェーブレット係数の情報が一部でも残っていれば、第一階層のウェーブレット係数はタイル分割されていないのでタイル境界歪を目立たなくすることができる。
【0092】
また、符号化処理は画像の回転の有無に関係なく一律処理であるため、画像の圧縮伸長に必要な回路を複数用意する必要はなく、また、処理を切り替えるための判断回路および処理時間も不要となる。さらに、一度出力した画像をメモリ内に残しておき、これを縮小しながら画像の回転出力するような場合においても、一度A3サイズまで復号する必要がなく、高速に処理することが可能となる。
【0093】
なお、A3サイズ及びA5サイズの用紙を有し、かつA5サイズの記録用紙が2通りの搬送方向で格納されている場合のように、回転させる記録用紙が回転させない記録用紙の低周波成分と同じサイズを有する場合には、画像変倍器は必ずしも必要ではない。
【0094】
なお、符号化部23bの符号化方法はウェーブレットベースではなく、DCTベースのJPEG方式(DCT+ハフマン符号化)としてもよい。すなわち、符号化部23bは、低周波成分をタイル分割した後、各タイルを独立に、公知のJPEG方式で符号化する。この場合は、符号化部23bと符号化部23aとは、その構成の共通性が低いが、ウェーブレットベースの処理と、JPEG方式の処理を両方行う単一のASICなどによって、画像の回転を行う場合と行わない場合とに対応することができる。
【0095】
また、符号化部23bの符号化方法は、固定長圧縮であるGBTCとしてもよい。
【0096】
さらに、符号化部23bのウェーブレット変換関数が符号化部23aのウェーブレット変換関数とは異なるようにしてもよい。具体的には、符号化部23aにおいてはオーバーラップが長い9×7フィルタを使用し、符号化部23bにおいてはオーバーラップが短い5×3フィルタを使用することができる。タイル分割を行う際にはオーバーラップが短い5×3フィルタを使用することにより、タイル境界でのミラーリング処理等の負荷低減を図る。
本実施の形態によれば、例えば、画像の向きを回転不可能である大きなサイズ(例えば、A3)の画像を復号するための周波数変換係数に関してはタイル分割などの領域分割をせず、画像の向きを回転可能である小さなサイズ(例えば、A4,A5)を復号するための周波数変換係数に関してはタイル分割などの領域分割をするなど、必要な場合だけ画像を領域分割することが可能となるので、領域分割に伴う圧縮率の悪化を抑制できる。また、領域分割の対象である符号も対象でない符号も単一のアルゴリズムで作成することが可能となり、符号化方法を使い分ける場合と比べて画像圧縮処理にかかわる回路の簡素化を図ることができる。さらに、画像形成装置などに搭載して、一度出力した画像を記憶しておき、その後再び同じ画像を出力するような場合においては、出力のたびに異なるサイズの媒体に出力することを指定されても高速に出力できる。例えば、A3画像を縮小出力したが見にくいのでA3サイズで出力しなおす場合や、逆に一度目はA3出力をしたが2回目はA4出力をするような場合に、高速に対応することができる。
本実施の形態によれば、周波数変換を用い、領域分割に伴う圧縮率の悪化を抑制、回路の簡素化などを図ることができる。
本実施の形態において、JPEG2000アルゴリズムを用いて、領域分割に伴う圧縮率の悪化を抑制、回路の簡素化などを図ることができる。
本実施の形態によれば、例えば、画像の向きを回転不可能である大きなサイズ(例えば、A3)の画像を復号するための周波数変換係数に関してはタイル分割などの領域分割をせず、画像の向きを回転可能である小さなサイズ(例えば、A4,A5)を復号するための周波数変換係数に関してはタイル分割などの領域分割をするなど、必要な場合だけ画像を領域分割することが可能となるので、領域分割に伴う圧縮率の悪化を抑制できる。また、領域分割の対象である符号も対象でない符号も単一のアルゴリズムで作成することが可能となり、符号化方法を使い分ける場合と比べて画像圧縮処理にかかわる回路の簡素化を図ることができる。さらに、画像形成装置などに搭載して、一度出力した画像を記憶しておき、その後再び同じ画像を出力するような場合においては、出力のたびに異なるサイズの媒体に出力することを指定されても高速に出力できる。例えば、A3画像を縮小出力したが見にくいのでA3サイズで出力しなおす場合や、逆に一度目はA3出力をしたが2回目はA4出力をするような場合に、高速に対応することができる。
本実施の形態において、周波数変換を用い、領域分割に伴う圧縮率の悪化を抑制、回路の簡素化などを図ることができる。
本実施の形態において、JPEG2000アルゴリズムを用いて、領域分割に伴う圧縮率の悪化を抑制、回路の簡素化などを図ることができる。
本実施の形態によれば、画像の向きを回転不可能である大きなサイズ(例えば、A3)の画像を復号するための周波数変換係数などに関してはタイル分割などの領域分割をせず、画像の向きを回転可能である小さなサイズ(例えば、A4,A5)を復号するための周波数変換係数などに関してはタイル分割などの領域分割をするなど、必要な場合だけ画像を領域分割することが可能となるので、領域分割に伴う圧縮率の悪化を抑制できる。また、領域分割の対象である符号も対象でない符号も単一のアルゴリズムで作成することが可能となり、符号化方法を使い分ける場合と比べて画像圧縮処理にかかわる回路の簡素化を図ることができる。さらに、一度出力した画像を記憶装置に記憶しておき、その後再び同じ画像を出力するような場合においては、出力のたびに異なるサイズの媒体に出力することを指定されても高速に出力できる。例えば、A3画像を縮小出力したが見にくいのでA3サイズで出力しなおす場合や、逆に一度目はA3出力をしたが2回目はA4出力をするような場合に、高速に対応することができる。
本実施の形態において、小さなサイズの画像を変倍して大きなサイズにすることができる。
本実施の形態の記憶媒体は、本実施の形態のプログラムと同様の作用、効果を奏する。
【0097】
【発明の効果】
本発明は、例えば、画像の向きを回転不可能である大きなサイズ(例えば、A3)の画像を復号するための周波数変換係数に関してはタイル分割などの領域分割をせず、画像の向きを回転可能である小さなサイズ(例えば、A4,A5)を復号するための周波数変換係数に関してはタイル分割などの領域分割をするなど、必要な場合だけ画像を領域分割することが可能となるので、領域分割に伴う圧縮率の悪化を抑制できる。また、領域分割の対象である符号も対象でない符号も単一のアルゴリズムで作成することが可能となり、符号化方法を使い分ける場合と比べて画像圧縮処理にかかわる回路の簡素化を図ることができる。さらに、画像形成装置などに搭載して、一度出力した画像を記憶しておき、その後再び同じ画像を出力するような場合においては、出力のたびに異なるサイズの媒体に出力することを指定されても高速に出力できる。例えば、A3画像を縮小出力したが見にくいのでA3サイズで出力しなおす場合や、逆に一度目はA3出力をしたが2回目はA4出力をするような場合に、高速に対応することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態であるデジタル複写機の概略構成を示すブロック図である。
【図2】デジタル複写機が実行する処理のフローチャートである。
【図3】符号化部で作成された符号列のデータ構成を説明する説明図である。
【図4】画像の向きの回転処理について説明する説明図である。
【符号の説明】
1 画像形成装置
2 プリンタエンジン
23a,23b 画像圧縮装置
24a,24b 復号装置
25 記憶装置
27 記憶装置

Claims (7)

  1. 画像データを変換して階層的に解像度が異なる画像を生成して得られる情報を圧縮符号化して符号列を生成する画像圧縮装置と、前記符号列を復号する復号装置とを有し、前記復号装置によって復号される画像が形成される媒体のサイズに応じて前記復号される画像の回転処理の可否が定められる画像形成装置であって、
    前記画像圧縮装置は
    前記画像データの画像情報または輝度色差情報を第一の低解像度画像および第一の詳細情報に分解する第一の変換手段と、
    前記第一の詳細情報をエントロピー符号化する第一のエントロピー符号化手段と、
    前記第一の低解像度画像を複数の領域に分割し、各領域内に存在する前記第一の低解像度画像を、他の領域内に存在する前記第一の低解像度画像を利用することなく分解して領域ごとに第二の低解像度画像および第二の詳細情報を得る第二の変換手段と、
    前記第二の詳細情報をエントロピー符号化する第二のエントロピー符号化手段と、
    を備え、
    前記復号装置は、
    前記第二のエントロピー符号化手段によってエントロピー符号化された前記第二の詳細情報を復号する第二のエントロピー復号手段と、
    前記第二のエントロピー復号手段によって復号された前記第二の詳細情報および前記第二の低解像度画像から前記第一の低解像度画像を復号する第二の逆変換手段と、
    前記第一のエントロピー符号化手段によってエントロピー符号化された前記第一の詳細情報を復号する第一のエントロピー復号手段と、
    前記第一のエントロピー復号手段によって復号された前記第一の詳細情報および前記第二の逆変換手段によって復号された前記第一の低解像度画像から前記画像情報または前記輝度色差情報を復号する第一の逆変換手段と、
    を備え、
    前記復号装置により復号される画像が媒体に形成される際に該画像の回転を行わない前記媒体のサイズに対応する解像度の階層の圧縮符号化においては、前記第一の変換手段ならびに前記第一のエントロピー符号化手段による処理を行い、前記復号される画像が媒体に形成される際に前記画像の回転を行う前記媒体のサイズに対応する解像度の階層の圧縮符号化においては、前記第一および第二の変換手段ならびに前記第一および第二のエントロピー符号化手段による処理を行なって、前記符号列を生成する圧縮指示手段と、
    この生成後の符号列を記憶する記憶装置と、
    前記復号される画像が媒体に形成される際に該画像の回転を行わない前記媒体のサイズに対応する解像度の階層の復号においては、前記第一のエントロピー復号手段および前記第一の逆変換手段で処理を行い、前記復号される画像が媒体に形成される際に前記画像の回転を行う前記媒体のサイズに対応する解像度の階層の復号においては、前記第一および第二のエントロピー復号手段ならびに前記第一および第二の逆変換手段で処理を行なって、前記画像情報または前記輝度色差情報を復号する復号指示手段と、
    この画像情報または輝度色差情報に基づいて媒体上に画像形成するプリンタエンジンと、
    を備えている画像形成装置
  2. 前記第一の変換手段は、前記画像情報または前記輝度色差情報を前記第一の低解像度画像である第一の低周波成分と前記第一の詳細情報である前記第一の低周波成分より高周波の成分である第一の高周波成分とに周波数変換により分解し、
    前記第二の変換手段は、前記第一の低周波成分を前記第二の低解像度画像である第二の低周波成分と前記第二の詳細情報である前記第二の低周波成分より高周波の成分である第二の高周波成分とに周波数変換により分解する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置
  3. 前記第二のエントロピー復号手段は、前記第二の詳細情報である前記第二の低周波成分より高周波の成分である前記第二の高周波成分を復号し、
    前記第二の逆変換手段は、前記第二の低周波成分および前記第二の高周波成分に対して当該第二の低周波成分と第二の高周波成分とに分解するに際して用いた周波数変換の逆変換を行い前記第一の低周波成分を復号し、
    前記第一のエントロピー復号手段は、前記第一の詳細情報である前記第一の低周波成分より高周波の成分である前記第一の高周波成分を復号し、
    前記第一の逆変換手段は、復号された前記第一の低周波成分および前記第一の高周波成分に対して当該第一の低周波成分と第一の高周波成分とに分解するに際して用いた前記周波数変換の逆変換を行い前記第一の低周波成分を復号する、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置
  4. 前記圧縮符号化方式はJPEG2000である、請求項1ないし3何れか一項に記載の画像形成装置
  5. 前記復号後の画像情報または輝度色差情報を変倍する変倍器をさらに備えていること、を特徴とする請求項1ないし4何れか一項に記載の画像形成装置。
  6. コンピュータに、
    画像データを変換して階層的に解像度が異なる画像を生成して得られる情報を圧縮符号化して符号列を生成する画像圧縮処理と、前記符号列を復号する復号処理とを実行させ、前記復号処理によって復号される画像が形成される媒体のサイズに応じて前記復号される画像の回転処理の可否が定められる画像形成処理を実行させるプログラムであって、
    前記画像圧縮処理は、
    前記画像データの画像情報または輝度色差情報を第一の低解像度画像および第一の詳細情報に分解する第一の変換処理と、
    前記第一の詳細情報をエントロピー符号化する第一のエントロピー符号化処理と、
    前記第一の低解像度画像を複数の領域に分割し、各領域内に存在する前記第一の低解像度画像を、他の領域内に存在する前記第一の低解像度画像を利用することなく分解して領域ごとに第二の低解像度画像および第二の詳細情報を得る第二の変換処理と、
    前記第二の詳細情報をエントロピー符号化する第二のエントロピー符号化処理と、
    を備え、
    前記復号処理は、
    前記第二のエントロピー符号化処理によってエントロピー符号化された前記第二の詳細情報を復号する第二のエントロピー復号処理と、
    前記第二のエントロピー復号処理によって復号された前記第二の詳細情報および前記第二の低解像度画像から前記第一の低解像度画像を復号する第二の逆変換処理と、
    前記第一のエントロピー符号化処理によってエントロピー符号化された前記第一の詳細情報を復号する第一のエントロピー復号処理と、
    前記第一のエントロピー復号処理によって復号された前記第一の詳細情報および前記第二の逆変換処理によって復号された前記第一の低解像度画像から前記画像情報または前記輝度色差情報を復号する第一の逆変換処理と、
    を備え
    前記復号処理により復号される画像が媒体に形成される際に該画像の回転を行わない前記媒体のサイズに対応する解像度の階層の圧縮符号化においては、前記第一の変換処理ならびに前記第一のエントロピー符号化処理を行い、前記復号される画像が媒体に形成される際に前記画像の回転を行う前記媒体のサイズに対応する解像度の階層の圧縮符号化においては、前記第一および第二の変換処理ならびに前記第一および第二のエントロピー符号化処理を行なって、前記符号列を生成する圧縮指示処理と、
    この生成後の符号列を記憶装置に記憶させる処理と、
    前記復号される画像が媒体に形成される際に該画像の回転を行わない前記媒体のサイズに対応する解像度の階層の復号においては、前記第一のエントロピー復号処理および前記第一の逆変換処理を行い、前記復号される画像が媒体に形成される際に前記画像の回転を行う前記媒体のサイズに対応する解像度の階層の復号においては、前記第一および第二のエントロピー復号処理ならびに前記第一および第二の逆変換処理を行なって、前記画像情報または前記輝度色差情報を復号する復号指示処理と、
    この画像情報または輝度色差情報に基づいてプリンタエンジンに媒体上に画像形成させる処理と、
    を備えているプログラム
  7. 請求項に記載のプログラムを記憶している記憶媒体。
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