JP4175613B2 - 画像読取装置、画像形成装置、画像読取処理方法、プログラム及び記憶媒体 - Google Patents

画像読取装置、画像形成装置、画像読取処理方法、プログラム及び記憶媒体 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像読取装置、画像形成装置、画像読取処理方法、プログラム及び記憶媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、複写機や複合機(MFP)などの原稿画像の読取り動作を伴う画像形成装置では、コンタクトガラス上の原稿を読取光学系によりスキャニングしながらCCDイメージセンサ等の光電変換素子に結像させてその画像を読取るようにしている。
【0003】
このようなコピー操作を行う際、オペレータは原稿圧板を開放してコンタクトガラス上に原稿をセットし、原稿圧板を閉じてコピースタートキー等を操作することとなるが、元々原稿のセット位置が悪かったり、原稿のセット位置が良くても原稿圧板を閉じる時の風圧などの原因によりコンタクトガラス上の原稿が動いたりして、原稿が本来のセット位置からずれて傾いたりしたままの状態でコピー動作が行われてしまうことがある。薄手原稿等の場合には、特に生じやすい。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このような状態での原稿読取りに関して、従来は、原稿ずれがあってもそのままコピー動作を実行し、その結果物を見ることにより(失敗コピー)、その事実を知るしかない現状にある。よって、失敗コピーという無駄なコピーを生じてしまうものである。
【0005】
本発明の目的は、原稿読取りにおいて、原稿ずれの有無に関する判定をJPEG2000の特徴を利用して簡単かつ適切に行うことができ、失敗コピー等を未然に防止できるようにすることである。
【0006】
本発明の目的は、加えて、原稿読取りにおいて原稿ずれが生じている場合の対処を簡単かつ適切に行えるようにすることである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、原稿画像を読取光学系によりスキャニングし光電変換素子に結像させて読取る画像読取装置において、前記光電変換素子により読取られる原稿画像データを2次元ウェーブレット係数への変換、量子化及び符号化という手順で圧縮する圧縮符号化手段と、前記光電変換素子により読取られた原稿画像データに対して前記圧縮符号化手段により2次元ウェーブレット係数まで圧縮させた当該2次元ウェーブレット係数中に含まれているその画像の高周波数成分によるエッジ情報に基づいて原稿傾きによる原稿ずれの有無を判定する判定手段とを備える
【0008】
画像圧縮過程で画像にウェーブレット変換処理を施すJPEG2000は、その2次元ウェーブレット係数の高周波成分には画像のエッジ情報を有するので、このエッジ情報を原稿ずれの判定に利用することにより、読取り対象となる原稿に原稿傾きによる原稿ずれが有るか否かを原稿の読取り段階で簡単かつ適切に判定することができ、失敗コピー等を未然に防止することができる。
【0009】
請求項1記載の発明の画像読取装置は、更に前記圧縮符号化手段により2次元ウェーブレット係数まで圧縮させた当該2次元ウェーブレット係数の特性に基づいて前記原稿画像の種類が横系列文字画像か縦系列文字画像か自然画像等のそれ以外の画像かを推定する画像種類推定手段を備え、前記判定手段は、前記画像種類推定手段により推定された原稿画像の種類に応じたエッジ情報に基づき原稿傾きの有無を判定する。
【0010】
本発明及び以下の発明において、「横系列文字画像」とは横書き文字画像であるか縦書き文字画像であるかを問わず、文字列が主走査方向に並んでいる画像をいい、「縦系列文字画像」とは横書き文字画像であるか縦書き文字画像であるかを問わず、文字列が副走査方向に並んでいる画像をいう。
【0011】
原稿画像には、「横系列文字画像」「縦系列文字画像」「自然画像等のそれ以外の画像」等があるが、その画像の種類を2次元ウェーブレット係数の特性から推定し、各々の原稿画像の種類に応じた特徴を活かしたエッジ情報に基づき原稿傾きを判定することにより、より精度の高い原稿傾きの判定が可能となる。
【0012】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の画像読取装置において、前記画像種類推定手段は、2次元ウェーブレット係数中で、サブバンドLH及びHLのウェーブレット係数の特性に基づいて前記原稿画像の種類が横系列文字画像か縦系列文字画像か自然画像等のそれ以外の画像かを推定する。
【0013】
2次元ウェーブレット係数の特性によれば、横系列文字画像の場合には横方向、即ち、サブバンドLHにそのエッジ情報が多く出現し、縦系列文字画像の場合には縦方向、即ち、サブバンドHLにそのエッジ情報が多く出現し、自然画像等のそれ以外の画像の場合にはそれ以外の特性を示すこととなるので、サブバンドLH及びHLのウェーブレット係数の特性に基づいて原稿画像の種類を適切に推定でき、より精度の高い原稿傾きの判定に供することができる。
【0014】
請求項3記載の発明は、原稿画像を読取光学系によりスキャニングし光電変換素子に結像させて読取る画像読取装置において、前記光電変換素子により読取られる原稿画像データを2次元ウェーブレット係数への変換、量子化及び符号化という手順で圧縮する圧縮符号化手段と、前記光電変換素子により読取られた原稿画像データに対して前記圧縮符号化手段により2次元ウェーブレット係数まで圧縮させた当該2次元ウェーブレット係数中に含まれているその画像の周波数成分情報の分布に基づいて原稿シフトによる原稿ずれの有無を判定する判定手段とを備える
【0015】
原稿が上下又は左右に位置ずれしている場合には原稿傾きの場合のような特性は得られないが、2次元ウェーブレット係数中に含まれているその画像の周波数成分情報の分布に関する上下方向又は左右方向の偏りが検出されれば、原稿シフトによる原稿ずれがあると判定することができ、読取り対象となる原稿に原稿シフトによる原稿ずれが有るか否かを原稿の読取り段階で簡単かつ適切に判定することができ、失敗コピー等を未然に防止することができる。
【0016】
請求項4記載の発明は、請求項1又は2記載の画像読取装置において、前記判定手段により原稿傾きによる原稿ずれが有ると判定された場合に、その原稿傾きによる原稿ずれ量を推定するずれ量推定手段と、このずれ量推定手段により推定された原稿傾きによる原稿ずれ量分だけ原稿画像データに対してデータ回転処理を伴う補正処理を施すずれデータ補正手段とを更に備える
【0017】
原稿傾きによる原稿ずれが有ると判定された場合には、その原稿ずれ量も推定し推定された原稿傾きによる原稿ずれ量分だけ原稿画像データに対してデータ回転処理を伴う補正処理を施すことにより、原稿をセットし直すことなく、正しいセット状態に相当する読取り画像データを得ることができる。
【0018】
請求項5記載の発明は、請求項1又は2に記載の画像読取装置において、前記判定手段により原稿傾きによる原稿ずれが有ると判定された場合に、その原稿傾きによる原稿ずれ量を推定するずれ量推定手段と、このずれ量推定手段により推定された原稿傾きによる原稿ずれ量分だけ原稿画像データのウェーブレット係数に対してデータ回転処理を伴う補正処理を各々の周波数成分毎に施すずれデータ補正手段とを更に備える
【0019】
原稿傾きによる原稿ずれが有ると判定された場合には、その原稿ずれ量も推定し推定された原稿傾きによる原稿ずれ量分だけ原稿画像データのウェーブレット係数に対して各々の周波数成分毎にデータ回転処理を伴う補正処理を施すことにより、原稿をセットし直すことなく、正しいセット状態に相当する読取り画像データを得ることができる上に、ウェーブレット係数の状態で補正しているので、画像データの場合に比して少ない作業エリアの使用で済む。
【0020】
請求項6記載の発明は、請求項3記載の画像読取装置において、前記判定手段により原稿シフトによる原稿ずれが有ると判定された場合に、その原稿シフトによる原稿ずれ量を推定するずれ量推定手段と、このずれ量推定手段により推定された原稿シフトによる原稿ずれ量分だけ原稿画像データに対してデータ平行移動処理を伴う補正処理を施すずれデータ補正手段とを更に備える
【0021】
原稿シフトによる原稿ずれが有ると判定された場合には、その原稿ずれ量も推定し推定された原稿シフトによる原稿ずれ量分だけ原稿画像データに対してデータ平行移動処理を伴う補正処理を施すことにより、原稿をセットし直すことなく、正しいセット状態に相当する読取り画像データを得ることができる。
【0022】
請求項7記載の発明は、請求項3記載の画像読取装置において、前記判定手段により原稿シフトによる原稿ずれが有ると判定された場合に、その原稿シフトによる原稿ずれ量を推定するずれ量推定手段と、このずれ量推定手段により推定された原稿シフトによる原稿ずれ量分だけ原稿画像データのウェーブレット係数に対してデータ平行移動処理を伴う補正処理を各々の周波数成分毎に施すずれデータ補正手段とを更に備える
【0023】
原稿シフトによる原稿ずれが有ると判定された場合には、その原稿ずれ量も推定し推定された原稿シフトによる原稿ずれ量分だけ原稿画像データのウェーブレット係数に対して各々の周波数成分毎にデータ平行移動処理を伴う補正処理を施すことにより、原稿をセットし直すことなく、正しいセット状態に相当する読取り画像データを得ることができる上に、ウェーブレット係数の状態で補正しているので、画像データの場合に比して少ない作業エリアの使用で済む。
【0024】
請求項8記載の発明の画像形成装置は、請求項4ないし7の何れか1項に記載の画像読取装置と、前記画像読取装置により読取られその圧縮符号化手段により符号化された符号データを逆の手順で画像データに復号する復号化手段と、この復号化手段により復号された画像データに基づいて用紙上に画像を形成するプリンタエンジンと、を備える。
【0025】
原稿シフトがあってもデータ補正により正しいセット状態に相当する読取り画像データに基づく画像形成となり、傾き等のない高品質な印刷画像を得ることができる。
【0026】
請求項9ないし15記載の発明の画像読取処理方法は、請求項1ないし7記載の発明の画素画像読取装置に対応する方法の発明である。したがって、請求項1ない記載の発明と同様な作用・効果を奏する。
【0027】
請求項16記載の発明のプログラムは、原稿画像を読取光学系によりスキャニングし光電変換素子に結像させて読取る画像読取装置が備えるコンピュータにインストールされ、前記コンピュータに、請求項9ないし15の発明の画像読取処理方法の処理を実行させる。
【0028】
請求項17記載の発明の記憶媒体は、原稿画像を読取光学系によりスキャニングし光電変換素子に結像させて読取る画像読取装置が備えるコンピュータに読取り可能で、請求項16記載のプログラムが格納されている。
【0029】
従って、請求項16記載の発明のプログラムや請求項17記載の発明の記憶媒体は、請求項9ないし15記載の発明の画像読取処理方法と同様な作用・効果を奏する。
【0030】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0031】
[JPEG2000アルゴリズムの概要について]
本実施の形態は、JPEG2000アルゴリズムを利用するものであるが、JPEG2000アルゴリズム自体は各種文献、公報等により周知であるので、詳細は省略し、その概要について説明する。図1は、JPEG2000アルゴリズムの概要を説明するためのブロック図である。JPEG2000のアルゴリズムは、色空間変換・逆変換部110、2次元ウェーブレット変換・逆変換部111、量子化・逆量子化部112、エントロピー符号化・復号化部113、タグ処理部114で構成されている。JPEG2000の特徴の一つは、高圧縮領域における画質が良いという長所を持つ2次元離散ウェーブレット変換(DWT:Discrete Wavelet Transform)を用いている点である。また、もう一つの大きな特徴は、最終段に符号形成を行うために、タグ処理部114と呼ばれる機能ブロックが追加されており、コードストリームの生成や解釈が行われる。そして、コードストリームによって、JPEG2000は様々な便利な機能を実現できるようになった。例えば、図2は、デコンポジションレベルが3の場合の、各デコンポジションレベルにおけるサブバンドの一例を示す図で、図2に示したブロックベースでのDWTにおけるオクターブ分割の階層に対応した任意の階層で、静止画像の圧縮伸長処理を停止させることができる。
【0032】
また、原画像の入出力部分には、色空間変換・逆変換部110が用意されることが多い。例えば、原色系のR(赤)/G(緑)/B(青)の各コンポーネントからなるRGB表色系や、補色系のY(黄)/M(マゼンタ)/C(シアン)の各コンポーネントからなるYMC表色系から、YCrCbあるいはYUV表色系への変換又は逆の変換を行う部分がこれに相当する。
【0033】
以下、JPEG2000アルゴリズム、特にウェーブレット変換について、説明する。
【0034】
符号化時には、各コンポーネントの各タイルのデータが、色空間変換部110に入力され、色空間変換を施された後、2次元ウェーブレット変換部111で2次元ウェーブレット変換(順変換)が適用されて周波数帯に空間分割される。
【0035】
図2には、デコンポジションレベルが3の場合の、各デコンポジションレベルにおけるサブバンドを示している。即ち、原画像のタイル分割によって得られたタイル原画像(0LL)(デコンポジションレベル0(符号120))に対して、2次元ウェーブレット変換を施し、デコンポジションレベル1(符号121)に示すサブバンド(1LL,1HL,1LH,1HH)を分離する。そして引き続き、この階層における低周波成分1LLに対して、2次元ウェーブレット変換を施し、デコンポジションレベル2(符号122)に示すサブバンド(2LL,2HL,2LH,2HH)を分離する。順次同様に、低周波成分2LLに対しても、2次元ウェーブレット変換を施し、デコンポジションレベル3(符号123)に示すサブバンド(3LL,3HL,3LH,3HH)を分離する。
【0036】
さらに、図2では、各デコンポジションレベルにおいて符号化の対象となるサブバンドを、グレーで表してある。例えば、デコンポジションレベルを3とした時、グレーで示したサブバンド(3HL,3LH,3HH,2HL,2LH,2HH,1HL,1LH,1HH)が符号化対象となり、3LLサブバンドは符号化されない。
【0037】
次いで、指定した符号化の順番で符号化の対象となるビットが定められ、量子化部112で対象ビット周辺のビットからコンテキストが生成される。量子化の処理が終わったウェーブレット係数は、個々のサブバンド毎に、プレシンクトと呼ばれる重複のない矩形に分割される。ウェーブレット変換後の係数値は、そのまま量子化し符号化することも可能であるが、JPEG2000では符号化効率を上げるために、係数値を「ビットプレーン」単位に分解し、画素或いはコード・ブロック毎に「ビットプレーン」に順位付けを行うことができる。
【0038】
エントロピー符号化部113では、コンテキストと対象ビットから確率推定によって、各コンポーネントのタイルに対する符号化を行う。こうして、原画像の全てのコンポーネントについて、タイル単位で符号化処理が行われる。最後にタグ処理部114は、エントロピコーダ部からの全符号化データを1本のコードストリームに結合するとともに、それにタグを付加する処理を行う。
【0039】
一方、復号化時には、符号化時とは逆に、各コンポーネントの各タイルのコードストリームから画像データを生成する。この場合、タグ処理部114は、外部より入力したコードストリームに付加されたタグ情報を解釈し、コードストリームを各コンポーネントの各タイルのコードストリームに分解し、その各コンポーネントの各タイルのコードストリーム毎に復号化処理が行われる。コードストリーム内のタグ情報に基づく順番で復号化の対象となるビットの位置が定められるとともに、逆量子化部112で、その対象ビット位置の周辺ビット(既に復号化を終えている)の並びからコンテキストが生成される。エントロピー復号化部113で、このコンテキストとコードストリームから確率推定によって復号化を行い対象ビットを生成し、それを対象ビットの位置に書き込む。
【0040】
このようにして復号化されたデータは周波数帯域毎に空間分割されているため、これを2次元ウェーブレット逆変換部111で2次元ウェーブレット逆変換を行うことにより、画像データの各コンポーネントの各タイルが復元される。復元されたデータは色空間逆変換部110によって元の表色系のデータに変換される。
【0041】
[複写機の全体構成]
次に、本実施の形態の画像形成装置である複写機(いわゆる複合機であってもよい)の構成例について説明する。図3は、本実施の形態の複写機を概略的に示す縦断面図である。複写機1は、スキャナ(画像読取装置)2と、スキャナ2から出力される画像データに基づく画像を用紙等の記録媒体に形成するプリンタ21とを備えている。
【0042】
スキャナ2の本体ケースの上面には、原稿(図示せず)が載置されるコンタクトガラス3が設けられている。原稿は、原稿面をコンタクトガラス3に対向させて載置される。コンタクトガラス3の上側には、コンタクトガラス3上に載置された原稿を押える原稿圧板4(いわゆるADFであってもよい)が設けられている。
【0043】
コンタクトガラス3の下方には、光を発光する光源5及びミラー6を搭載する第1走行体7と、2枚のミラー8,9を搭載する第2走行体10と、ミラー6,8,9によって導かれる光を結像レンズ11を介して受光するCCD(Charge Coupled Device)イメージセンサ12等によって構成される読取光学系13が設けられている。CCDイメージセンサ12は、CCDイメージセンサ12上に結像される原稿からの反射光を光電変換した光電変換データを生成する光電変換素子として機能する。光電変換データは、原稿からの反射光の強弱に応じた大きさを有する電圧値である。第1、第2走行体7,10は、コンタクトガラス3に沿って往復動自在に設けられており、後述する原稿画像の読取り処理に際しては、図示しないモータ等の移動装置によって2:1の速度比で副走査方向にスキャニング走行する。これにより、読取光学系13による原稿読取り領域の露光走査が行われる。なお、本実施の形態では、読取光学系13側がスキャニング走査を行う原稿固定型で示しているが、読取光学系13側が位置固定で原稿側が移動する原稿移動型であってもよい。
【0044】
プリンタ21は、シート状の用紙等の記録媒体を保持する媒体保持部22から電子写真方式のプリンタエンジン23及び定着器24を経由して排出部25へ至る媒体経路26を備えている。
【0045】
プリンタエンジン23は、帯電器27、露光器28、現像器29、転写器30及びクリーナー31等を用いて電子写真方式で感光体32の周囲に形成したトナー像を記録材に転写し、転写したトナー像を、定着器24によって記録材上に定着させる。なお、プリンタエンジン23は、この例では電子写真方式で画像形成を行うが、これに限定する必要はなく、インクジェット方式、昇華型熱転写方式、直接感熱記録方式など、様々な画像形成方式を用いることができる。
【0046】
このような複写機1は、複数のマイクロコンピュータで構成される制御系により制御される。図4は、これらの制御系のうち、画像処理に関わる制御系の電気的な接続を示す概略ブロック図である。この制御系は、CPU41、ROM42、RAM43及び操作パネル44等が、バス45で接続されている。CPU41は、各種演算を行い、画像処理等の処理を集中的に制御する。ROM42には、このCPU41が実行する処理に関わる各種プログラムや固定データが格納されている。RAM43は、CPU41のワークエリアとなる。IPU(Image Processing Unit)46は、各種画像処理に関わるハードウエアを備えている。記憶媒体となるROM42は、EEPROMやフラッシュメモリ等の不揮発性メモリを備えていて、ROM42内に格納されているプログラムはCPU41の制御により、I/Oポート47を介して外部装置(図示せず)からダウンロードされるプログラムに書換え可能である。即ち、本実施の形態では、ROM42に後述するような各種機能を実現するためのプログラムが格納されており、このROM42がプログラムを記憶した記憶媒体として機能している。
【0047】
また、本実施の形態の複写機1は、図1を参照して説明した各機能ブロックを備え、前述のようなJPEG2000アルゴリズムにより画像データの圧縮符号化を行う。即ち、図1に示したような圧縮符号化手段及び復号化手段の機能は、IPU46によりハードウエアが行う処理により実行しても、ROM42に記憶されているプログラムに基づいてCPU41が行う処理により実行してもよい。これにより、基本的には、スキャナ2で読取られ、IPU46で白シェーディング補正等の各種画像処理が施された複数枚の画像のデジタル画像データを、JPEG2000アルゴリズムにより圧縮符号化して、各画像のコードストリームを生成する。即ち、画像を1又は複数の矩形領域(タイル)に分割し、この矩形領域毎に画素値を離散ウェーブレット変換して階層的に圧縮符号化する。
【0048】
[原稿ずれ判定処理等]
本実施の形態のスキャナ2は、CCDイメージセンサ12により読取られた画像データに対して圧縮符号化手段の2次元ウェーブレット変換手段により2次元ウェーブレット係数まで圧縮させこの2次元ウェーブレット係数中に含まれている周波数成分情報に基づいてコンタクトガラス3上にセットされている原稿に原稿シフトや原稿傾きなどによる原稿ずれがあるか否かを、JPEG2000のウェーブレット係数の特徴を利用して判定する判定手段の機能を有している。
【0049】
そこで、本実施の形態では、コピー動作において、原稿画像の読取り動作に際しては、CPU41により例えば図5に示すように動作制御される。まず、オペレータは原稿圧板4を開放してコンタクトガラス3上に原稿をセットし、原稿圧板4を閉じてコピースタートキー等を操作する。すると、コンタクトガラス3上にセットされた原稿についてコピースタートキー等による操作に基づき読取光学系13をスキャニング動作させて画像読取りを開始させる(ステップS1)。このようなスキャニング動作により順次CCDイメージセンサ12により読取られた画像データに対して圧縮符号化手段により2次元ウェーブレット係数までの圧縮処理(Wavelet変換処理)を行わせる(S2)。このウェーブレット変換処理で得られる2次元ウェーブレット係数の周波数成分について分析を行い(S3)、その2次元ウェーブレット係数の周波数成分情報に基づいて原稿シフトがあるか否か(S4)、原稿傾きがあるか否か(S5)の原稿ずれの有無を判定する。これらのステップS4,S5の処理が判定手段又は判定処理として実行される。
【0050】
ここに、原稿シフトによる原稿ずれがあると判定されると(S4のY)、その原稿シフトによる原稿ずれ量を推定し(S6)、推定された原稿シフトによる原稿ずれ量分だけデータに対してデータ平行移動処理を伴う補正処理を施す(S7)。一方、原稿傾きによる原稿ずれがあると判定されると(S5のY)、その原稿傾きによる原稿ずれ量を推定し(S8)、推定された原稿傾きによる原稿ずれ量分だけデータに対してデータ回転処理を伴う補正処理を施す(S9)。ステップS6,S8の処理が原稿ずれ量推定手段又は原稿ずれ量推定処理として実行され、ステップS7,S9の処理がずれデータ補正手段又はずれデータ補正処理として実行される。
【0051】
補正後のデータは、最終的に、圧縮符号化手段により符号データに圧縮符号化されてメモリに一旦格納され(S10)、その後、再度メモリから読み出され、復号化手段により画像データに復号されてプリンタ21側に供給され、コピー画像として印刷される(S11)。
【0052】
ここで、ステップS5の原稿傾き判定処理、ステップS8の原稿傾きによる原稿ずれ量推定処理、ステップS9のデータ補正処理について、より詳細に説明する。
【0053】
まず、ステップS5の原稿傾き判定処理について説明する。例えば、原稿51の画像の種類が図6に示すような横系列文字画像の場合、ウェーブレット変換処理を施すと、図7に示すように1/2解像度の画像が2次元ウェーブレット係数として4つ生成される。即ち、サブバンドLL成分に水平方向低周波・垂直方向低周波成分を持つ画像、サブバンドHL成分に水平方向高周波・垂直方向低周波成分を持つ画像、サブバンドLH成分に水平方向低周波・垂直方向高周波成分を持つ画像、サブバンドHH成分に水平方向高周波・垂直方向高周波成分を持つ画像が生成される。ここに、図6に示すような横系列文字画像の場合、原稿51が傾いていなければ、垂直方向高周波成分を持つサブバンドLH成分(或いは、HH成分)について行毎にウェーブレット係数を合計し、断面状態としてその数値を模式的に表現すると、図8(a)に示すような性質を示す。即ち、数値の高い部分が文字画像を有する行部分、数値の低い部分が文字画像を有しない行間部分を示す。つまり、文字行部分とその行間部分との間に急峻で数値差の大きなエッジ情報が得られることとなる。これに対して、原稿51が傾いている場合には、文字行部分とその行間部分との間が明確に分かれず、図8(b)に示すようになまったエッジ情報(急峻でなく、かつ、数値差が小さくなる)となってしまう。よって、原稿51の画像の種類が横系列文字画像の場合には、例えば、サブバンドLHのウェーブレット係数の高周波成分のエッジ情報に基づき原稿51に原稿傾きが有るか否かを判定し得ることが分かる。
【0054】
原稿51の画像の種類が縦系列文字画像の場合、原稿51が傾いていなければ、水平方向高周波成分を持つサブバンドHL成分(或いは、HH成分)について行毎にウェーブレット係数を合計し、断面状態としてその数値を模式的に表現すると、やはり、図8(a)に示すような性質を示す。即ち、数値の高い部分が文字画像を有する行部分、数値の低い部分が文字画像を有しない行間部分を示す。つまり、文字行部分とその行間部分との間に急峻で数値差の大きなエッジ情報が得られることとなる。これに対して、原稿51が傾いている場合には、文字行部分とその行間部分との間が明確に分かれず、図8(b)に示すようになまったエッジ情報(急峻でなく、かつ、数値差が小さくなる)となってしまう。よって、原稿51の画像の種類が縦系列文字画像の場合には、例えば、サブバンドHLのウェーブレット係数の高周波成分のエッジ情報に基づき原稿51に原稿傾きが有るか否かを判定し得ることが分かる。
【0055】
一方、原稿51の画像の種類が自然画像の場合、文字列画像のようなエッジ情報は得られないが、原稿51の全域に画像があることは少なく余白部と画像部との境界部が存在するので、原稿51が傾いていない場合には、高周波成分を持つサブバンドHL成分(或いは、HH成分)について行毎にウェーブレット係数を合計し、断面状態としてその数値を模式的に表現すると、図9(a)に示すような性質を示す。即ち、画像部と余白部との間に急峻で数値差の大きなエッジ情報が得られることとなる。これに対して、原稿51が傾いている場合には、画像部と余白部との間が明確に分かれず、図9(b)に示すようになまったエッジ情報(急峻でなくなる)となってしまう。よって、原稿51の画像の種類が自然画像の場合には、例えば、サブバンドLH,HL又はHHのウェーブレット係数の高周波成分のエッジ情報に基づき原稿51に原稿傾きが有るか否かを判定し得ることが分かる。文字画像と自然画像とが混在しているような画像を有する原稿51の場合も、文字画像と自然画像との境界部では水平方向又は縦方向のエッジ情報が出現するので、自然画像における画像部と余白部とのエッジ情報の場合と同様に原稿傾きが有るか否かを判定し得る。
【0056】
従って、より実際的には、2次元ウェーブレット係数まで圧縮させた当該2次元ウェーブレット係数の特性に基づいて原稿画像の種類が「横系列文字画像」か「縦系列文字画像」か「自然画像等のそれ以外の画像」かを推定し(画像種類推定手段又は画像種類推定処理)、推定された原稿画像の種類に応じたエッジ情報に基づき原稿傾きの有無を判定するようにすれば、より精度の高い傾き判定が可能となる。
【0057】
ここに、画像種類の推定としては、2次元ウェーブレット係数に含まれている水平方向又は垂直方向の係数の特性に基づいて横系列文字画像か縦系列文字画像かを推定すればよい。
【0058】
例えば、2次元ウェーブレット変換された2次元ウェーブレット係数が入力される横系列パターン検出部と縦系列パターン検出部とを備え、各々の出力を計数する横系列パターン計数部と縦系列パターン計数部とを備え、これらの計数部の計数結果が入力される総合推定部を備えることにより実現可能である。即ち、横系列パターン検出部で横系列のパターンを検出し、横系列パターン計数部で横系列パターンをカウントする一方、縦系列パターン検出部で縦横系列のパターンを検出し、縦系列パターン計数部で縦系列パターンをカウントする。つまり、縦系列パターン検出部での縦系列のパターンの検出は、2次元ウェーブレット係数が含む垂直成分のエッジ成分を検出することにより実行され、縦系列パターン計数部での縦系列パターンのカウントは、そのようなエッジ成分の検出個数をカウントすることにより実行される。同様に、横系列パターン検出部での横系列パターンの検出は、2次元ウェーブレット係数が含む水平成分のエッジ成分を検出することにより実行され、横系列パターン計数部での横系列パターンのカウントは、そのようなエッジ成分の検出個数をカウントすることにより実行される。そして、総合推定部では、縦系列パターンの個数が予め定めた値、例えば10個よりも多い場合には縦系列文字画像と推定し、横系列パターンの個数が予め定めた値、例えば10個よりも多い場合には横系列文字画像と推定する。縦系列パターン個数及び横系列パターン個数がともに多いかともに少ない場合には、「自然画像等のその他の画像」と推定すればよい。
【0059】
次に、ステップS8の原稿傾きによる原稿ずれ量推定処理について説明する。この処理としては、例えば、「横系列文字画像」「縦系列文字画像」「自然画像」の各々について、予め原稿傾き角度とその場合の図8(b),図9(b)のような周波数成分のエッジ情報の傾向をROM42等に参照テーブルとして用意しておき、原稿読取り時に得られた実際の図8(b),図9(b)のような周波数成分のエッジ情報との対比により、原稿傾き角を原稿ずれ量として推定することができる。例えば、図10(a)に示すように横系列文字画像の読取り画像データが傾いていた場合であれば、2次元ウェーブレット変換後のウェーブレット係数のサブバンドLHの周波数成分を行毎に合計を計算し、断面状態としてその数値を模式的に表現すると、図8(b)に示すような結果を示すので、上記説明に従い、その傾き角を推定することができる。
【0060】
また、ステップS9のデータ補正処理について説明する。この処理の一例としては、ウェーブレット係数にそのエッジ情報に対応して行間が現れるように、推定された原稿傾き量分だけ読取られた原稿画像データを図10(b)に示すように実線状態から点線状態に回転させればよい。原稿画像データのデータ回転処理としては周知の技術を利用すればよい。この際、元々データのなかった部分(実線の外であって、点線の内側となる部分)も含まれ得るが、このような部分に対して白データ(余白データ)を埋めることにより補完すればよい。このようなデータ補正の結果、原稿傾きのない状態に相当する図6のような状態の画像データが得られる。これにより、原稿51をセットし直すことなく、正しいセット状態に相当する読取り画像データを得ることができる。
【0061】
他の一例として、ウェーブレット係数にそのエッジ情報に対応して行間が現れるように、推定された原稿傾き量分だけ読取られた原稿画像データのウェーブレット係数に対してデータ回転処理を伴うデータ補正処理を各々の周波数成分LL,LH,HL,HH毎に施せばよい。例えば、ウェーブレット変換後のウェーブレット係数が図11に示すように傾いていた場合、各々の周波数成分LL,LH,HL,HH毎に、図10(a)の状態から図10(b)に示すような状態となるようにデータ回転処理を伴うデータ補正処理を施せばよい。このようなウェーブレット係数のデータ補正の結果、原稿傾きのない状態に相当する図7のような状態のウェーブレット係数が得られる。これにより、原稿51をセットし直すことなく、正しいセット状態に相当する読取り画像データを得ることができる上に、ウェーブレット係数の状態で補正しているので、画像データの場合に比してRAM43に関して少ない作業エリアの使用で済む。
【0062】
また、ステップS4の原稿シフト判定処理、ステップS6の原稿シフトによる原稿ずれ量推定処理、ステップS7のデータ補正処理について、より詳細に説明する。
【0063】
まず、ステップS4の原稿シフト判定処理について説明する。例えば、図6に示すような原稿51の読取り画像データについてウェーブレット変換処理を施すと、前述した通り、図7に示すように1/2解像度の画像が2次元ウェーブレット係数として4つ生成される。ここで、例えば画像の周波数成分の合計値(平均値や最大値等であってもよい)の分布状態を判定することにより、例えば、図12に示すように、画像が右側にずれていた場合には、その2次元ウェーブレット変換後の周波数成分に関して断面状態としてその数値を模式的に表現すると、図13に示すような結果となり、偏りがあることにより、原稿シフトによる原稿ずれが有ることを判定できる。このような偏りによる原稿シフトは、上下左右の何れの方向であっても同様に判定できる。
【0064】
次に、ステップS6の原稿シフトによる原稿ずれ量推定処理について説明する。原稿シフトによる原稿ずれ量は図13に示すようなウェーブレット係数の周波数成分の偏りにより、上下又は左右に何画素平行移動させればよいかにより推定できる。
【0065】
また、ステップS7のデータ補正処理について説明する。このデータ補正処理の一例としては、余白部分の大きさが均等になるように、推定された原稿シフト量分だけ読取られた原稿画像データを図14に示すように実線状態から点線状態に平行移動させればよい。このようなデータ補正の結果、原稿シフトのない状態に相当する画像データが得られる。これにより、原稿51をセットし直すことなく、正しいセット状態に相当する読取り画像データを得ることができる。
【0066】
また、データ補正処理の他の一例としては、余白部分の大きさが均等になるように、推定された原稿シフト量分だけ、読取られた原稿画像データのウェーブレット係数を各々の周波数成分LL,LH,HL,HH毎に、データ平行移動処理を伴うデータ補正処理を施せばよい。このようなウェーブレット係数のデータ補正の結果、原稿シフトのない状態に相当するウェーブレット係数が得られる。これにより、原稿51をセットし直すことなく、正しいセット状態に相当する読取り画像データを得ることができる上に、ウェーブレット係数の状態で補正しているので、画像データの場合に比してRAM43に関して少ない作業エリアの使用で済む。
【0067】
[変形例]
なお、本実施の形態では、原稿ずれが有ることが判定された場合(S4のY又はS5のY)、各々データ補正処理を行い(S7,S9)、そのままコピー動作を行わせるようにしたが(S10,S11)、原稿ずれが有ることが判定された時点(S4のY又はS5のY)で、図5中に破線で示すように、オペレータに対してその旨の警告を発し(S12又はS13…警告手段又は警告機能)、その後の処理を中止させることで、オペレータに原稿をセットし直しさせるようにしてもよい。
【0068】
【発明の効果】
請求項1,9記載の発明によれば、画像圧縮過程で画像にウェーブレット変換処理を施すJPEG2000は、その2次元ウェーブレット係数の高周波成分には画像のエッジ情報を有するので、このエッジ情報を原稿ずれの判定に利用することにより、読取り対象となる原稿に原稿傾きによる原稿ずれが有るか否かを原稿の読取り段階で簡単かつ適切に判定することができ、失敗コピー等を未然に防止することができる。また、原稿画像には、「横系列文字画像」「縦系列文字画像」「自然画像等のそれ以外の画像」等があるが、その画像の種類を2次元ウェーブレット係数の特性から推定し、各々の原稿画像の種類に応じた特徴を活かしたエッジ情報に基づき原稿傾きを判定することにより、より精度の高い原稿傾きの判定が可能となる。
【0069】
請求項2,10記載の発明によれば、2次元ウェーブレット係数の特性によれば、横系列文字画像の場合には横方向、即ち、サブバンドLHにそのエッジ情報が多く出現し、縦系列文字画像の場合には縦方向、即ち、サブバンドHLにそのエッジ情報が多く出現し、自然画像等のそれ以外の画像の場合にはそれ以外の特性を示すこととなるので、サブバンドLH及びHLのウェーブレット係数の特性に基づいて原稿画像の種類を適切に推定でき、より精度の高い原稿傾きの判定に供することができる。
【0070】
請求項3,11記載の発明によれば、原稿が上下又は左右に位置ずれしている場合には原稿傾きの場合のような特性は得られないが、2次元ウェーブレット係数中に含まれているその画像の周波数成分情報の分布に関する上下方向又は左右方向の偏りが検出されれば、原稿シフトによる原稿ずれがあると判定することができ、読取り対象となる原稿に原稿シフトによる原稿ずれが有るか否かを原稿の読取り段階で簡単かつ適切に判定することができ、失敗コピー等を未然に防止することができる。
【0071】
求項4,12記載の発明によれば、原稿傾きによる原稿ずれが有ると判定された場合には、その原稿ずれ量も推定し推定された原稿傾きによる原稿ずれ量分だけ原稿画像データに対してデータ回転処理を伴う補正処理を施すことにより、原稿をセットし直すことなく、正しいセット状態に相当する読取り画像データを得ることができる。
【0072】
請求項5,13記載の発明によれば、原稿傾きによる原稿ずれが有ると判定された場合には、その原稿ずれ量も推定し推定された原稿傾きによる原稿ずれ量分だけ原稿画像データのウェーブレット係数に対して各々の周波数成分毎にデータ回転処理を伴う補正処理を施すことにより、原稿をセットし直すことなく、正しいセット状態に相当する読取り画像データを得ることができる上に、ウェーブレット係数の状態で補正しているので、画像データの場合に比して少ない作業エリアの使用で済ませることもできる。
【0073】
請求項6,14記載の発明によれば、原稿シフトによる原稿ずれが有ると判定された場合には、その原稿ずれ量も推定し推定された原稿シフトによる原稿ずれ量分だけ原稿画像データに対してデータ平行移動処理を伴う補正処理を施すことにより、原稿をセットし直すことなく、正しいセット状態に相当する読取り画像データを得ることができる。
【0074】
請求項7,15記載の発明によれば、原稿シフトによる原稿ずれが有ると判定された場合には、その原稿ずれ量も推定し推定された原稿シフトによる原稿ずれ量分だけ原稿画像データのウェーブレット係数に対して各々の周波数成分毎にデータ平行移動処理を伴う補正処理を施すことにより、原稿をセットし直すことなく、正しいセット状態に相当する読取り画像データを得ることができる上に、ウェーブレット係数の状態で補正しているので、画像データの場合に比して少ない作業エリアの使用で済ませることもできる。
【0075】
請求項8記載の発明の画像形成装置によれば、請求項1ないし7の画像読取装置を備えているので、原稿シフトがあってもデータ補正により正しいセット状態に相当する読取り画像データに基づく画像形成となり、傾き等のない高品質な印刷画像を得ることができる。
【0076】
請求項16,17記載の発明によれば、請求項9ないし15の何れか一記載の発明と同様な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の前提となるJPEG2000方式の基本となるアルゴリズムを実現するシステムの機能ブロック図である。
【図2】デコンポジションレベル数が3の場合の、各デコンポジションレベルにおけるサブバンドを示す説明図である。
【図3】本発明の一実施の形態の複写機を示す概略構成図である。
【図4】その画像処理に関わる制御系の電気的な接続を示す概略ブロック図である。
【図5】判定処理等を伴う動作制御例を示す概略フローチャートである。
【図6】原稿画像例を示す説明図である。
【図7】そのウェーブレット変換処理後の各周波数成分を示す説明図である。
【図8】文字画像について、原稿傾きがない場合と原稿傾きがある場合とを対比して示すウェーブレット係数の断面状態としてその数値を模式的に表現した特性図である。
【図9】自然画像について、原稿傾きがない場合と原稿傾きがある場合とを対比して示すウェーブレット係数の断面状態としてその数値を模式的に表現した特性図である。
【図10】読取り画像に傾きがある様子及びそのデータの回転処理例を示す説明図である。
【図11】ウェーブレット係数に傾きがある様子を示す説明図である。
【図12】読取り画像にシフトがある様子を示す説明図である。
【図13】原稿シフトある場合のウェーブレット係数の断面状態としてその数値を模式的に表現して示す特性図である。
【図14】読取り画像にシフトがある場合のデータの平行移動処理例を示す説明図である。
【符号の説明】
3 画像読取装置
12 光電変換素子
13 読取光学系
23 プリンタエンジン
110〜114 圧縮符号化手段、圧縮符号化機能、復号化手段、復号化機能

Claims (17)

  1. 原稿画像を読取光学系によりスキャニングし光電変換素子に結像させて読取る画像読取装置において、
    前記光電変換素子により読取られる原稿画像データを2次元ウェーブレット係数への変換、量子化及び符号化という手順で圧縮する圧縮符号化手段と、
    前記光電変換素子により読取られた原稿画像データに対して前記圧縮符号化手段により2次元ウェーブレット係数まで圧縮させた当該2次元ウェーブレット係数中に含まれているその画像の高周波数成分によるエッジ情報に基づいて原稿傾きによる原稿ずれの有無を判定する判定手段と、
    前記圧縮符号化手段により2次元ウェーブレット係数まで圧縮させた当該2次元ウェーブレット係数の特性に基づいて前記原稿画像の種類が横系列文字画像か縦系列文字画像か自然画像等のそれ以外の画像かを推定する画像種類推定手段とを備え、
    前記判定手段は、前記画像種類推定手段により推定された原稿画像の種類に応じたエッジ情報に基づき原稿傾きによる原稿ずれの有無を判定することを特徴とする画像読取装置。
  2. 前記画像種類推定手段は、2次元ウェーブレット係数中で、サブバンドLH及びHLのウェーブレット係数の特性に基づいて前記原稿画像の種類が横系列文字画像か縦系列文字画像か自然画像等のそれ以外の画像かを推定することを特徴とする請求項1記載の画像読取装置。
  3. 原稿画像を読取光学系によりスキャニングし光電変換素子に結像させて読取る画像読取装置において、
    前記光電変換素子により読取られる原稿画像データを2次元ウェーブレット係数への変換、量子化及び符号化という手順で圧縮する圧縮符号化手段と、
    前記光電変換素子により読取られた原稿画像データに対して前記圧縮符号化手段により2次元ウェーブレット係数まで圧縮させた当該2次元ウェーブレット係数中に含まれているその画像の周波数成分情報の分布に基づいて原稿シフトによる原稿ずれの有無を判定する判定手段と、
    を備えることを特徴とする画像読取装置。
  4. 前記判定手段により原稿傾きによる原稿ずれが有ると判定された場合に、その原稿傾きによる原稿ずれ量を推定するずれ量推定手段と、
    前記ずれ量推定手段により推定された原稿傾きによる原稿ずれ量分だけ原稿画像データに対してデータ回転処理を伴う補正処理を施すずれデータ補正手段と、
    を更に備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像読取装置。
  5. 前記判定手段により原稿傾きによる原稿ずれが有ると判定された場合に、その原稿傾きによる原稿ずれ量を推定するずれ量推定手段と、
    前記ずれ量推定手段により推定された原稿傾きによる原稿ずれ量分だけ原稿画像データのウェーブレット係数に対してデータ回転処理を伴う補正処理を各々の周波数成分毎に施すずれデータ補正手段と、
    を更に備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像読取装置。
  6. 前記判定手段により原稿シフトによる原稿ずれが有ると判定された場合に、その原稿シフトによる原稿ずれ量を推定するずれ量推定手段と、
    前記ずれ量推定手段により推定された原稿シフトによる原稿ずれ量分だけ原稿画像データに対してデータ平行移動処理を伴う補正処理を施すずれデータ補正手段と、
    を更に備えることを特徴とする請求項3記載の画像読取装置。
  7. 前記判定手段により原稿シフトによる原稿ずれが有ると判定された場合に、その原稿シフトによる原稿ずれ量を推定するずれ量推定手段と、
    前記ずれ量推定手段により推定された原稿シフトによる原稿ずれ量分だけ原稿画像データのウェーブレット係数に対してデータ平行移動処理を伴う補正処理を各々の周波数成分毎に施すずれデータ補正手段と、
    を更に備えることを特徴とする請求項3記載の画像読取装置。
  8. 請求項4ないし7の何れか1項に記載の画像読取装置と、
    前記画像読取装置により読取られその圧縮符号化手段により符号化された符号データを逆の手順で画像データに復号する復号化手段と、
    この復号化手段により復号された画像データに基づいて用紙上に画像を形成するプリンタエンジンと、
    を備える画像形成装置。
  9. 原稿画像を読取光学系によりスキャニングし光電変換素子に結像させて読取る画像読取装置における画像読取処理方法であって、
    前記光電変換素子により読取られる原稿画像データを2次元ウェーブレット係数への変換、量子化及び符号化という手順で圧縮する圧縮符号化処理と、
    前記光電変換素子により読取られた原稿画像データに対して前記圧縮符号化処理により2次元ウェーブレット係数まで圧縮させた当該2次元ウェーブレット係数中に含まれているその画像の高周波数成分によるエッジ情報に基づいて原稿傾きによる原稿ずれの有無を判定する判定処理と、
    前記圧縮符号化処理により2次元ウェーブレット係数まで圧縮させた当該2次元ウェーブレット係数の特性に基づいて前記原稿画像の種類が横系列文字画像か縦系列文字画像か自然画像等のそれ以外の画像かを推定する画像種類推定処理とを有し、
    前記判定処理は、前記画像種類推定処理により推定された原稿画像の種類に応じたエッジ情報に基づき原稿傾きによる原稿ずれの有無を判定することを特徴とする画像読取処理方法。
  10. 前記画像種類推定処理は、2次元ウェーブレット係数中で、サブバンドLH及びHLのウェーブレット係数の特性に基づいて前記原稿画像の種類が横系列文字画像か縦系列文字画像か自然画像等のそれ以外の画像かを推定することを特徴とする請求項9記載の画像読取処理方法。
  11. 原稿画像を読取光学系によりスキャニングし光電変換素子に結像させて読取る画像読取装置における画像読取処理方法であって、
    前記光電変換素子により読取られる原稿画像データを2次元ウェーブレット係数への変換、量子化及び符号化という手順で圧縮する圧縮符号化処理と、
    前記光電変換素子により読取られた原稿画像データに対して前記圧縮符号化処理により2次元ウェーブレット係数まで圧縮させた当該2次元ウェーブレット係数中に含まれているその画像の周波数成分情報の分布に基づいて原稿シフトによる原稿傾きによる原稿ずれの有無を判定する判定処理と、
    を有することを特徴とする画像読取処理方法。
  12. 前記判定処理により原稿傾きによる原稿ずれが有ると判定された場合に、その原稿傾きによる原稿ずれ量を推定するずれ量推定手処理、
    前記ずれ量推定処理により推定された原稿傾きによる原稿ずれ量分だけ原稿画像データに対してデータ回転処理を伴う補正処理を施すずれデータ補正処理と、
    を更に有することを特徴とする請求項9又は10に記載の画像読取処理方法。
  13. 前記判定処理により原稿傾きによる原稿ずれが有ると判定された場合に、その原稿傾きによる原稿ずれ量を推定するずれ量推定処理と、
    前記ずれ量推定処理により推定された原稿傾きによる原稿ずれ量分だけ原稿画像データのウェーブレット係数に対してデータ回転処理を伴う補正処理を各々の周波数成分毎に施すずれデータ補正処理と、
    を更に有することを特徴とする請求項9又は10に記載の画像読取処理方法。
  14. 前記判定処理により原稿シフトによる原稿ずれが有ると判定された場合に、その原稿シフトによる原稿ずれ量を推定するずれ量推定処理と、
    前記ずれ量推定処理により推定された原稿シフトによる原稿ずれ量分だけ原稿画像データに対してデータ平行移動処理を伴う補正処理を施すずれデータ補正処理と、
    を更に有することを特徴とする請求項11記載の画像読取処理方法。
  15. 前記判定処理により原稿シフトによる原稿ずれが有ると判定された場合に、その原稿シフトによる原稿ずれ量を推定するずれ量推定処理と、
    前記ずれ量推定処理により推定された原稿シフトによる原稿ずれ量分だけ原稿画像データのウェーブレット係数に対してデータ平行移動処理を伴う補正処理を各々の周波数成分毎に施すずれデータ補正処理と、
    を有することを特徴とする請求項11記載の画像読取処理方法。
  16. 原稿画像を読取光学系によりスキャニングし光電変換素子に結像させて読取る画像読取装置が備えるコンピュータにインストールされ、前記コンピュータに、請求項9ないし15のいずれか1項に記載の画像読取処理方法の処理を実行させることを特徴とするプログラム。
  17. 原稿画像を読取光学系によりスキャニングし光電変換素子に結像させて読取る画像読取装置が備えるコンピュータに読取り可能で、請求項16に記載のプログラムが格納された記憶媒体。
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