JP4167839B2 - ロータリーディスクタンブラー錠におけるコンストラクションキー装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、ロータリーディスクタンブラー錠におけるコンストラクションキー装置(以下単にコンス装置という)に係り、特に、特別な工具を用いることなく合鍵で解除できるようにしたコンス装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
本出願人は、先に、特願2001−316885を以て、従来の所謂レバータンブラー錠(ロータリーディスクシリンダ錠)を改良した新規なロータリーディスクタンブラー錠を提案した。
【0003】
このロータリーディスクタンブラー錠は、図1に示すように、中央部に鍵孔を包囲し得る大きさの鍵挿通孔1を形成した環状のロータリーディスクタンブラー2を支軸3に揺動可能に軸支すると共に、自由端部外側端縁に解錠切欠4を形成し、一方、鍵挿通孔1の開口端縁に、先端の移動軌跡が鍵孔5に挿入された合鍵6のブレードの平面部又は端縁部と干渉する係合突起7を一体に突設し、各ロータリーディスクタンブラー2をこの係合突起7が合鍵6に近接する方向に付勢すると共に、常態ではバックアップピン8に係止し、他方、これらのタンブラー群の係合突起の夫々が鍵孔5に挿通された合鍵6のブレードに形成された対応する窪み9と係合したとき、各ロータリーディスクタンブラーの解錠切欠4をロッキングバー11の内側縁と整合させるものである。
【0004】
一方、コンストラクションキー装置とは、工事中はコンストラクションキー(工事専用鍵)という特殊な鍵で各住戸の錠前の施解錠を行い、工事完了後に、コンストラクションキー装置を解除すれば、コンストラクションキーは使用不能となり、以後施主又は入居者が使う住戸鍵(合鍵)だけが使えるようになる装置のことで、工事中における施工者の錠前施解錠作業及び鍵管理業務の合理化を図り、更に施主又は入居者のより一層の安全を確保するために案出されたものである。
【0005】
尚、ここで合鍵とは、所謂スペアキー(予備の鍵)のことではなく、一の錠前を解錠するための正規の鍵形状を有する鍵をいうものとする。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は、前記特願2001−316885に係るロータリーディスクタンブラー錠に適用し得る新規なコンス装置を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、ロータリーディスクタンブラー錠の少なくとも1枚のロータリーディスクタンブラーをコンスタンブラーとして指定し、各コンスタンブラーに解錠切欠とコンス切欠とを形成し、コンストラクションキー装置作動時コンスキーを鍵孔に挿入したときにはコンス切欠がロッキングバーの内側縁に整合するように、コンストラクションキー装置解除時合鍵が挿入されたときには解錠切欠がロッキングバーに整合するように構成すると共に、コンス切欠を充填体で封止することにより、コンストラクションキー装置を解除するようにした解除機構を有し、この解除機構は、ロッキングバーの近傍に、仕切板を貫通する態様でこれと平行に延在し、内側に係止溝を形成した少なくとも1本のコンスバーを、角度位置を違え、かつ長さ方向に移動可能に配設すると共に、これを一方向に付勢し、一方、内筒を構成する仕切板の内コンスバーの係止溝近傍の少なくとも一枚をコンス仕切板として指定し、このコンス仕切板を内筒回動時におけるロッキングバーの移動方向と同じ方向に移動可能に案内すると共に、ロッキングバーと係合する方向に付勢し、以て内筒回動時ロッキングバーと一体的に移動するようにし、また、このコンス仕切板にコンスバーの係止溝と係合する係止部を形成し、コンストラクションキー装置作動時この係止部と係止溝とを係合させ、以てコンスバーを作動位置に係止するようにし、他方、コンストラクションキー装置作動時他方の仕切板と交差するコンスバーの部分の内側に充填体収納溝を形成すると共に、この充填体収納溝に前記コンス切欠に係入できる大きさでコンスバーの内側縁から内方に突出する充填体を収納し、以てコンストラクションキー装置作動時内筒が回転してコンス仕切板がコンスバーを解放したときでもこの充填体とコンスタンブラーとの係合によりコンスバーを作動位置に係止するようにし、また、鍵孔への合鍵の挿入時、コンス切欠と整合する充填体をコンス切欠に係入させることによりコンスキーの使用を不能にするようにしたことを特徴とする。
【0008】
また、請求項2に記載の発明は、コンスキー及び合鍵のコンス仕切板と交差する部分の側端縁に、傾斜端縁を有する逃げ切欠を形成したことを特徴とする。
【0009】
【実施例】
以下、この発明の実施例を図面を参照して説明する。
図2及び図3において符号12は外筒を、符号13は内筒を夫々示し、外筒12には前記11と係合する断面V字形のカム溝14(図2参照)が形成されている。
【0010】
そして、ロッキングバー11は、図示しないロッキングバーばねによってこのカム溝14に弾圧されるように、換言すれば図2で下方に付勢されている。
【0011】
一方、内筒13は、従来周知のレバータンブラー錠のように、複数枚の仕切板15、15を一対のリテーナ16、16(図2参照)により相互に一体的に結合し、外端にキーガイド17を、内端にテールプラグ18(図3参照)を装着してなる。
【0012】
そして、一の仕切板15と隣接する他の仕切板15との間に形成されたスロット(隙間)19に前記ロータリーディスクタンブラー2(図1参照)が収納され、支軸3によって揺動可能に軸支されると共に、タンブラーばね21(図1参照)の弾力により、係合突起7が合鍵6のブレードに近接する方向に付勢されていることは前記した通りである。
【0013】
そして、図2及び図3に示すように、ロッキングバー11の近傍に、これと平行に延在する一対のコンスバー22、22がロッキングバー11と角度位置を違えて配設されている。
【0014】
図示の実施例では、一対のコンスバー22、22はロッキングバー11に関し対称的な角度位置に配置されているが、このことは本発明の必須の構成要件ではなく、また、後述するように、コンスバーは少なくとも1本有ればよい。
【0015】
このコンスバー22は、内筒を構成する仕切板15、15を貫通する態様で長さ方向、すなわち内筒軸線方向に移動可能に案内されており、その内側の外端寄りの部分(図3で左方上側)には、後述するコンス仕切板と係合する係止溝23が形成されている。
【0016】
また、このコンスバー22は、図3に示すように、圧縮コイルばねとしてのコンスバーばね24の弾力により一定方向(図示の実施例では室内側である右方)に付勢されているが、コンス作動時にはコンス仕切板と係合して作動位置に係止されている。
【0017】
一方、この発明においては、少なくとも1枚のロータリーディスクタンブラー(図3に示す実施例では6枚)がコンスタンブラー25として指定されている。
【0018】
このコンスタンブラー25は、コンストラクションキー装置作動時には、工事中にのみ使用される合鍵とは異なるコンスキー26(図3参照)の使用を可能にし、工事完了後コンストラクションキー装置が解除されたときには、合鍵のみの使用を可能にするものである。
【0019】
このコンスタンブラー25の自由端部外側縁27は、図2に示すように、支軸3を中心とする円弧の一部をなすものであるが、この自由端部外側縁27には、その解錠切欠4(図1参照)との間にロッキングバー11及びコンスバー22と同じ角度間隔を保って、コンス切欠28が形成されている。
【0020】
このコンス切欠28の大きさは解錠切欠4と同じであり、解錠切欠4に関しコンスタンブラー25の付勢方向(図2で時計方向)とは反対方向に形成されている。
【0021】
したがって、鍵孔に合鍵が挿入されたとき、解錠切欠4がロッキングバー11の内側縁に整合することは当然であるが、同時にコンス切欠28がコンスバー22と角度的に整合する(図8参照)。
【0022】
また、コンスキー26のコンスタンブラー25に対応する窪みの深さ、換言すれば、例えば図2に示すコンスタンブラー25に対応するコンスキーの窪みの深さは、コンスキー26を合鍵に挿入したとき、コンス切欠28がロッキングバー11の内側縁に整合するように設定されている(図6参照)。
【0023】
したがって、コンスキー26を鍵孔に挿入したとき、全コンスタンブラー25、25及びコンスタンブラーではないロータリーディスクタンブラー2、2がロッキングバー11の内側縁に整合するので、工事中使用されるコンスキーによるロータリーディスクタンブラー錠の施解錠が可能になる。
【0024】
他方、内筒13を構成する仕切板15、15の内、コンスバーの前記係止溝23付近の少なくとも1枚の仕切板がコンス仕切板29として指定されている。
【0025】
図示の実施例におけるコンス仕切板29は、図3及び図4に示すように、段付で外形が略円形の厚い固定仕切板29aと、この固定仕切板29aの下方中央部に形成された案内溝29cと填り合う突部(図示せず)を形成した半円形の可動仕切板29bとを有している。
【0026】
上記した構成により、可動仕切板29bは図4において上下方向、換言すれば内筒回動時におけるロッキングバー11の移動方向と同じ方向に移動可能に案内されることになる。
【0027】
また、可動仕切板29bは、圧縮コイルばねとしての仕切板ばね31、31の弾力により、図4で下方、すなわち、ロッキングバー11と係合する方向に付勢されている。
【0028】
更にまた、可動仕切板29bの図4における下端部には、ロッキングバー11の内側縁と係合する付番しない切欠が形成されており、この切欠とロッキングバー11との係合により、可動仕切板29bは内筒回動時ロッキングバーと一体的に内筒半径方向に移動する。
【0029】
また、図3及び図4に示すように、可動仕切板29bの下端部には係止部32が形成されており、コンストラクションキー装置作動時にはこの係止部32がコンスバーの係止溝23と係合して、コンスバー22を図3に示す作動位置に係止する。
【0030】
なお、可動仕切板29bの中央部の切欠の形状は、図4に示すように、ロッキングバー11がカム溝14と係合しているときには鍵孔5と干渉しないように設定されているが、内筒が回動してロッキングバー11が外筒内周面に乗り上がったときには、鎖線で示すように鍵孔の下端部を一部覆うような形状である。
【0031】
一方、コンスタンブラー25を挟む一対の仕切板15、15の内、コンスバーの付勢方向における一方の仕切板、例えば図3に符号Aで示すコンスタンブラーの右側に位置する仕切板15には、図5に示すように、棚部33が形成されている。
【0032】
この棚部33は、図5に示すように、中央部にロッキングバー11を案内するための凸字形の案内切欠34を形成し、この案内切欠34の左右にコンスバー22が貫通するコンスバー穴35、35が開口した厚肉部である。
【0033】
そして、棚部33の上面は、下に凸の円弧をなし、前記コンスタンブラーの自由端部外側端縁26との間に僅かな隙間を保ちつつこれに沿って延在している。
【0034】
また、棚部33の上面は、上記コンスバー穴35によって切り欠かれているので、上記案内切欠34によるものも含め、合計3ヵ所の矩形の切欠が形成されることになる。
【0035】
他方、コンストラクションキー装置作動時上記仕切板Aに対向する他方の仕切板B(図3参照)と交差するコンスバーの部分の内側には、図3に示すように、断面逆台形の充填体収納溝36が形成されている。
【0036】
図示の実施例ではコンスタンブラー25が6枚有るとしたから、合計6個の充填体収納溝36が形成されており、各充填体収納溝36には、例えば鋼球等の充填体37が収納されている。
【0037】
この充填体37の大きさは、前記コンスタンブラーのコンス切欠28(図2参照)に係入でき、しかも上記仕切板Aの棚部33の上面から上方に突出する大きさである(図2及び図6参照)。
【0038】
なお、通常、これら複数の充填体収納溝36、36に夫々充填体37が収納されているのだが、図示の実施例では、図3に示すように、図面を明瞭にするため1個の充填体しか示されていない。
【0039】
また、各充填体収納溝36の両側は開いているが、コンストラクションキー装置作動時この充填体収納溝36の両側はコンスバー穴35(図5参照)の内側面に閉塞されているので、充填体37が充填体収納溝36から落ちてしまうことはない。
【0040】
上記のように構成されたこの発明の一実施例によるコンス装置は、図6に示すように工事中コンスキー26を鍵孔に挿入したときには、各コンスタンブラー25のコンス切欠28がロッキングバー11の内側縁と角度的に整合し、ロータリーディスクタンブラー錠の作動原理により内筒が回動可能になる。
【0041】
また、コンスタンブラーではない通常のロータリーディスクタンブラー2、2(図3で左方の3枚のタンブラー)に対応するコンスキーのブレードには合鍵と同じ窪みが形成されているので、ロータリーディスクタンブラー2の各解錠切欠4がロッキングバー11の内側縁と角度的に整合する。
【0042】
換言すれば、この発明によるコンス装置が作動しているときには、コンスキーによるロータリーディスクタンブラー錠の施解錠が可能である。
【0043】
この状態で内筒13を例えば図7に示すように反時計方向に回すと、ロッキングバー11がカム溝14を脱して外筒12の内周面に乗り上がるので、ロッキングバー11は内筒13の中心軸方向に移動する。
【0044】
すると、前記したようにコンス仕切板の可動仕切板29bもロッキングバー11と一体的に内筒中心軸方向に移動するので、その係止部32(図3及び図4参照)がコンスバーの係止溝23から離脱し、このようにしてコンスバー22はコンス仕切板から解放される。
【0045】
ちなみに、上記のように可動仕切板29bが内筒中心軸方向に移動するときコンスキー26、或いは合鍵6のブレードの側端縁と干渉するので、この干渉を避けるため、可動仕切板29bと整合するブレードの側端縁には、傾斜端縁を有する逃げ切欠38(図3参照)が形成されている。
【0046】
なお、図3に示すように逃げ切欠38がブレードの両側端縁に対称的に形成されている理由は、このコンスキー(合鍵)が裏表を逆にして鍵孔に挿入できる所謂リバーシブルキーであるからである。
【0047】
作動の説明に戻って、内筒の回動に伴ってコンスバー22はコンス仕切板29から解放され、前記コンスバーばね24(図3参照)の弾力によって内方(図3で右方)に移動しようとする。
【0048】
しかしながら、コンストラクションキー装置作動時には、図3及び図7から明らかなように、コンスバー22の内面に突出する充填体37がコンスタンブラー25の自由端部外側縁27と干渉するので、コンスバー22はこの充填体37を介してコンスタンブラー25に係止され、内方に移動することができない。
【0049】
上記のようにしてコンスキーによって解錠されたロータリーディスクタンブラー錠の内筒を施錠方向、或いは解錠方向に回した後例えば同じ角度回し戻してコンスキーを鍵孔から抜けば施解錠操作は終了する。
【0050】
しかしながら、このときにはコンスバー22は前記可動仕切板29bとの係合を解かれた状態にあり、コンスバーは前記充填体収納溝36内における充填体37の遊び分内方に移動しているので、可動仕切板29bは、その仕切板ばね31(図4参照)の弾力にも拘らず、係止部32が係止溝36の開口端縁に引っ掛かって係止溝中に係入することができない。
【0051】
そのため、コンスキー或いは合鍵にはそのブレードの側端縁に前記逃げ切欠38が形成されており、コンスキー26を鍵孔5から抜くとき、この逃げ切欠の傾斜端縁を可動仕切板29bの鍵孔と係合させる。
【0052】
すると、これらの間に生じる楔作用により、可動仕切板の係止部32が強制的にコンスバーの係止溝23中に押込まれ、可動仕切板29bは図4に示す常態位置に復帰する。
【0053】
一方、工事が完了して合鍵が居住者に渡され、居住者がこれを鍵孔に挿入すると、図8に示すように、全コンスタンブラー25、25の解除切欠4、4がロッキングバー11の内側縁に整合する。
【0054】
同時に、前記した構成により、各コンスタンブラー25のコンス切欠28がコンスバー22、換言すればこれに担持された充填体37と角度的に整合する。
【0055】
この状態で内筒を例えば半時計方向に回すと、図9に示すように、また、前記したように、ロッキングバー11が外筒12の内周面に乗り上がり、これに伴って可動仕切板29bがコンスバー22を解放する。
【0056】
すると、コンスバー22はコンスバーばね24の弾力によって図3で右方に押動されるが、今度は充填体37とコンスタンブラーのコンス切欠28が角度的に整合しているので、前者が後者を潜り抜ける態様でコンスバー22は内方に移動し、テールプラグ18に形成された付番しないコンス穴の底面に当接して停止する。
【0057】
そして、図10に示すように、コンスバー22が移動するとき、楔作用により、充填体収納溝36の傾斜端縁が充填体37をコンスバーの表面に押し上げる。
【0058】
図10に示す状態では、充填体37はコンス切欠28内に係入しており、前後をコンス仕切板29、29に挟まれ、コンス切欠28の開口はコンス仕切板の前記棚部33(図5参照)に閉塞されるので、充填体37はコンス切欠28からこぼれ落ちることはない。
【0059】
なお、図10では1個の充填体のみが描かれているが、実際には6個の充填体収納溝に収納されていた6個の充填体が夫々対応するコンスタンブラー25のコンス切欠28に係入する。
【0060】
合鍵を用いての施解錠操作後、合鍵を鍵孔から抜くと、図11に示すように、コンスタンブラー25はコンスバーばねの弾力により、図2に示す待機角度位置に復帰する。
【0061】
同時に、図10に示すように、図3において係止溝23の左方に位置していた付番しない他の係止溝が可動仕切板29bと整合するに致り、可動仕切板29bは仕切板ばね31の弾力によりこの係止溝に係入する。
【0062】
なお、上記付番しない他の係止溝のコンスバー22の長手方向における位置は一定であるから、可動仕切板はその付勢力のみで図4に実線で示す常態位置に復帰することができる。
【0063】
そのため、合鍵には前記逃げ切欠38が形成されているけれども、合鍵を鍵孔から抜くときその傾斜端縁が可動仕切板29bと干渉することはない。
【0064】
図11に示す状態は、図2に示すものと比較して、コンス切欠28に充填体37が入り込んでいる点が異なる。
【0065】
したがって、従来用いていたコンスキー26を鍵孔に挿入してコンス切欠28をロッキングバー11の内側縁に整合させたとしても(図6参照)、充填体37が邪魔をして内筒を回動させることができない。
【0066】
換言すれば、従来のコンスキー26が使用できなくなったのであり、すなわちコンストラクションキー装置が解除されたことになる。
【0067】
なお、図6及び図8に示すように合鍵の窪みの深さがコンスキーのそれより浅いときには、解錠切欠4に関し反時計方向にコンス切欠28が形成される。
【0068】
これに対し、合鍵の窪みの深さがコンスキーのそれより深いときには、図12に示すように、解錠切欠4に関し時計方向にコンス切欠28が形成されるので、図示の実施例においてはロッキングバー11の両側にコンスバー22、22が配設されている。
【0069】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、この発明は、各コンスタンブラーに解錠切欠とコンス切欠とを形成し、コンストラクションキー装置作動時コンスキーを鍵孔に挿入したときにはコンス切欠がロッキングバーの内側縁に整合するように、コンストラクションキー装置解除時合鍵が挿入されたときには解錠切欠がロッキングバーに整合するように構成すると共に、コンストラクションキー装置の解除の切換えをコンスバーに担持された充填体をコンス切欠に充填することにより行い、以後コンスキーを鍵孔に挿入してコンス切欠をロッキングバーに整合させても内筒を回動させることができないようにしたので、ロータリーディスクタンブラー錠のコンストラクションキー装置を提供する、という所期の目的を達成している。
【0070】
また、合鍵とコンスキーとは外観上相違がないので、シリンダを交換せずに1回だけ別の鍵違いの錠前に転換できる、という機能をこのロータリーディスクタンブラー錠に付与することができる、等種々の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本出願人が先に提案したロータリーディスクタンブラー錠の横断面図。
【図2】 この発明の一実施例によるコンス装置を組込んだロータリーディスクタンブラー錠の断面図で鍵孔に鍵が差込まれていない状態を示す。
【図3】 その縦断面図でコンストラクションキー装置作動時を示す。
【図4】 コンス仕切板の正面図。
【図5】 内筒の仕切板の正面図。
【図6】 図2と同様の断面図で、鍵孔にコンスキーが挿入された状態を示す。
【図7】 図6と同様の断面図で、コンスキーを挿入して内筒を少し回動させた状態を示す。
【図8】 図2と同様の断面図で、鍵孔に合鍵が挿入された状態を示す。
【図9】 図8と同様の断面図で、合鍵を挿入して内筒を少し回動させた状態を示す。
【図10】 図3と同様の縦断面図で、コンストラクションキー装置が解除された状態を示す。
【図11】 コンストラクションキー装置解除後合鍵を抜いた状態を示す。
【図12】 図7と同様の横断面図で、コンスキーの窪みの深さが相違している状態を示す。
【符号の説明】
1 鍵挿通孔
2 ロータリーディスクタンブラー
3 支軸
4 解錠切欠
5 鍵孔
6 合鍵
7 係合突起
8 バックアップピン
9 窪み
11 ロッキングバー
12 外筒
13 内筒
14 カム溝
15 仕切板
22 コンスバー
23 係止溝
25 コンスタンブラー
26 コンスキー
27 自由端部外側縁
28 コンス切欠
29 コンス仕切板
29a 固定仕切板
29b 可動仕切板
32 係止部
33 棚部
34 案内切欠
35 コンスバー穴
36 充填体収納溝
37 充填体
38 逃げ切欠
Claims (2)
- ロータリーディスクタンブラー錠の少なくとも1枚のロータリーディスクタンブラーをコンスタンブラーとして指定し、各コンスタンブラーに解錠切欠とコンス切欠とを形成し、コンストラクションキー装置作動時コンスキーを鍵孔に挿入したときにはコンス切欠がロッキングバーの内側縁に整合するように、コンストラクションキー装置解除時合鍵が挿入されたときには解錠切欠がロッキングバーに整合するように構成すると共に、コンス切欠を充填体で封止することにより、コンストラクションキー装置を解除するようにした解除機構を有し、この解除機構は、ロッキングバーの近傍に、仕切板を貫通する態様でこれと平行に延在し、内側に係止溝を形成した少なくとも1本のコンスバーを、角度位置を違え、かつ長さ方向に移動可能に配設すると共に、これを一方向に付勢し、一方、内筒を構成する仕切板の内コンスバーの係止溝近傍の少なくとも一枚をコンス仕切板として指定し、このコンス仕切板を内筒回動時におけるロッキングバーの移動方向と同じ方向に移動可能に案内すると共に、ロッキングバーと係合する方向に付勢し、以て内筒回動時ロッキングバーと一体的に移動するようにし、また、このコンス仕切板にコンスバーの係止溝と係合する係止部を形成し、コンストラクションキー装置作動時この係止部と係止溝とを係合させ、以てコンスバーを作動位置に係止するようにし、他方、コンストラクションキー装置作動時他方の仕切板と交差するコンスバーの部分の内側に充填体収納溝を形成すると共に、この充填体収納溝に前記コンス切欠に係入できる大きさでコンスバーの内側縁から内方に突出する充填体を収納し、以てコンストラクションキー装置作動時内筒が回転してコンス仕切板がコンスバーを解放したときでもこの充填体とコンスタンブラーとの係合によりコンスバーを作動位置に係止するようにし、また、鍵孔への合鍵の挿入時、コンス切欠と整合する充填体をコンス切欠に係入させることによりコンスキーの使用を不能にするようにしたことを特徴とするロータリーディスクタンブラー錠のコンストラクションキー装置。
- コンスキー及び合鍵のコンス仕切板と交差する部分の側端縁に、傾斜端縁を有する逃げ切欠を形成したことを特徴とする、請求項1に記載のロータリーディスクタンブラー錠におけるコンストラクションキー装置。
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JP (1) | JP4167839B2 (ja) |
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JP6064169B2 (ja) * | 2013-05-17 | 2017-01-25 | 株式会社オプナス | シリンダー錠 |
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