JP4167083B2 - 空気調和機および該空気調和機のデフロスト制御方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、デフロスト運転を行う空気調和機および該空気調和機のデフロスト制御方法に係り、特に、温度をパラメータとしたデフロスト運転を行う空気調和機および該空気調和機のデフロスト制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、空気調和機の室外熱交換器に着いた霜を取り除く除霜処理、いわゆるデフロストには、室外熱交換器に高温高圧冷媒を供給することにより室外熱交換器の温度を上げる方式が一般に用いられており、温度センサを用いて予め設定した温度に到達した場合、もしくは予め設定した時間が経過した場合に、デフロスト運転を終了する制御を行っていた。
【0003】
具体的に、図6を用いて従来の空気調和機を説明する。ここで、図6は上述した従来の空気調和機の冷媒回路の一例を示す概略構成図である。
図6に示したように、空気調和機5は、室内と室外との間で熱搬送を行うべく、室外機6と室内機7とを有しており、各々は熱搬送媒体である冷媒を循環させる冷媒配管8により接続される。室外機6は、圧縮機61、四方弁62、膨張弁63、室外熱交換器64、室外熱交換器温度センサ65,66,67、及び電磁弁68等を備える。一方、室内機7は、室内熱交換器71、室内熱交換器温度センサ72等を備える。
【0004】
上述した空気調和機においては、暖房運転時は、圧縮機61で圧縮された高温高圧の冷媒ガスが、四方弁62を通過した後、室内機7側の室内熱交換器71に入る。この室内熱交換器71において、不図示の室内ファンにより付勢された室内気と熱交換して冷媒が凝縮、液化することにより、結果として加熱された室内気が室内に戻される。
【0005】
そして、液化した冷媒は室外機6側に戻り、膨張弁63で断熱膨張して減圧された後、室外熱交換器64に入る。室外熱交換器64において、不図示の室外ファンにより付勢された室外気と熱交換して冷媒は吸熱する。吸熱してガス化した冷媒は、再び圧縮機61に戻り、高温高圧の冷媒ガスとなって吐出される。以上が暖房運転時のサイクルである。
【0006】
ここで、低外気温時の暖房運転において、室外熱交換器64に着霜した場合には、室外熱交換器64の有効面積が減少して暖房能力の低下を招くので、これを防止するため、電磁弁68を開放して、圧縮機61から高温高圧の冷媒を室外熱交換器64に供給し、除霜を行う。
【0007】
図6に示した空気調和機においては、温度センサ65,66,67が検知した温度に基づき着霜しているかどうかを判定する方式を採用するが、特に、室外熱交換器64での着霜の生成順序に着目し、これに応じた除霜を行うべく、室外熱交換器5の入口部、出口部、及び内部に設置された温度センサ65,66,67の検知温度に基づいて室外熱交換器64の着霜状態を判定する。
【0008】
そして、判定結果に基づき、着霜の初期であるのか否かを判断し、着霜の初期であれば短時間除霜制御を行い、全面的に凍結している場合には通常の除霜制御を行う(例えば、特許文献1参照)。
【0009】
【特許文献1】
特開平7−103623号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来の制御構成では、温度センサ65,66,67が検出した検出温度のみにより着霜状況を判定する場合、着霜しているか否か、初期段階での室外熱交換器64における着霜領域を判定項目とする場合には好適であるが、どの程度の凍結レベルであるかを判定するのは困難である。
【0011】
特に、室外熱交換器64の背面部側、具体的には不図示の室外ファンにより形成される外気空気流の上流側となる部位が一度氷結した場合、室外熱交換器64のフィンと残氷との間に熱が篭もり易くなり、氷が無い場合よりも温度が上昇しやすくなる。このため、着霜初期には有効な複数の温度センサを用いる構成を採用しても、通常の氷結状態になってしまった後では、温度センサからの情報では除霜完了と判断されても霜が融解することなくデフロスト運転が終了してしまうと言う欠点があった。
【0012】
【発明の目的】
本発明は、室外熱交換器における着霜の解凍に際して、温度センサを用いて着霜の状態を判断しても誤判定のないデフロスト制御を実現できる空気調和機を提供することを目的とする。さらには、着霜の状態に応じて確実に除霜できるデフロスト制御方法を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、室外気との間で熱交換を行う室外熱交換器と、当該室外熱交換器の温度を検知する温度検知手段と、室内気との間で熱交換を行う室内熱交換器と、圧縮機と、四方弁と、制御手段と、を備える空気調和機であって、前記制御手段は、暖房運転モードにおいてデフロスト運転を開始すると判定した後、前記四方弁により暖房運転モードの状態から冷房運転モードの状態に切り替え、前記デフロスト運転を開始し、一定時間内に前記温度検知手段が検知した検知温度が温度上昇率判定用の設定温度に到達した場合は、前記検知温度が通常デフロスト用の終了設定温度になるように通常デフロスト運転を行い、一定時間内に前記検知温度が前記温度上昇率判定用の設定温度に到達していない場合は、前記検知温度が前記通常デフロスト用の終了設定温度より高い強化デフロスト用の終了設定温度になるように強化デフロスト運転を行う構成を採用する。
【0014】
本発明では、制御手段は、デフロスト運転を開始すると判定した後の前記温度検知手段からの検知温度に基づき、前記室外熱交換器の温度上昇率に応じて通常デフロスト運転モードあるいは強化デフロスト運転を行うので、前記温度検知手段を用いて着霜の状態を的確に判断でき、過不足のない熱量を与えて除霜することができる。
【0015】
更に、請求項1に記載の発明では、前記制御手段は、前記強化デフロスト運転において、前記検知温度の温度上昇率が基準となる温度上昇率よりも低い場合には、強化デフロスト強制回数に予め定められた繰り返し回数を設定し、前記デフロスト運転を開始すると判定した後、前記強化デフロスト強制回数に予め定められた繰り返し回数が設定されている場合には、前記デフロスト運転を開始し一定時間経過後に前記検知温度が前記温度上昇率判定用の設定温度に到達したか否かを判定することなく、前記強化デフロスト運転を実行するものである。
【0016】
本発明では、前記制御手段は、前記強化デフロスト運転において、前記検知温度の温度上昇率が基準となる温度上昇率よりも低い場合には、強化デフロスト強制回数に予め定められた繰り返し回数を設定する。そして、前記デフロスト運転を開始すると判定した後、前記強化デフロスト強制回数に予め定められた繰り返し回数が設定されている場合には、前記デフロスト運転を開始し一定時間経過後に前記検知温度が前記温度上昇率判定用の設定温度に到達したか否かを判定することなく、前記強化デフロスト運転を実行するので、強固な凍結を検知でき、確実に除霜できる。
【0017】
また、請求項2に記載の発明では、前記制御手段は、前記検知温度が前記強化デフロスト用の終了設定温度を満たすと判定した後に、一定時間、前記強化デフロスト運転を継続するものである。
【0018】
本発明では、一定時間、強化デフロスト運転をさらに継続するので、温度検知手段の配設位置による検出誤差を許容した除霜が可能である。
【0019】
また、請求項3に記載の発明では、室外気との間で熱交換を行う室外熱交換器と、当該室外熱交換器の温度を検知する温度検知手段と、室内気との間で熱交換を行う室内熱交換器と、圧縮機と、四方弁と、制御手段と、を備える空気調和機のデフロスト制御方法を提供するものであり、前記制御手段により、暖房運転モードにおいてデフロスト運転を開始すると判定した後、前記四方弁により暖房運転モードの状態から冷房運転モードの状態に切替え、前記デフロスト運転を開始し、一定時間内に前記温度検知手段が検知した検知温度が温度上昇率判定用の設定温度に到達した場合は、前記検知温度が通常デフロスト用の終了設定温度になるように通常デフロスト運転を行い、一定時間内に前記検知温度が前記温度上昇率判定用の設定温度に到達していない場合は、前記検知温度が前記通常デフロスト用の終了設定温度より高い強化デフロスト用の終了設定温度になるように強化デフロスト運転を行う。
【0020】
本発明では、制御手段により、デフロスト運転を開始すると判定した後の前記温度検知手段からの検知温度に基づき、前記室外熱交換器の温度上昇率に応じて通常デフロスト運転あるいは強化デフロスト運転を行うので、前記温度検知手段を用いて着霜の状態を的確に判断でき、過不足のない熱量を与えて除霜することができる。
【0021】
更に、請求項3に記載の発明では、前記制御手段により、前記強化デフロスト運転において、前記検知温度の温度上昇率が基準となる温度上昇率よりも低い場合には、強化デフロスト強制回数に予め定められた繰り返し回数を設定し、前記デフロスト運転を開始すると判定した後、前記強化デフロスト強制回数に予め定められた繰り返し回数が設定されている場合には、前記デフロスト運転を開始し一定時間経過後に前記検知温度が前記温度上昇率判定用の設定温度に達したか否かを判定することなく、前記強化デフロスト運転を実行する。
【0022】
本発明では、前記制御手段により、前記強化デフロスト運転において、前記検知温度の温度上昇率が基準となる温度上昇率よりも低い場合には、強化デフロスト強制回数に予め定められた繰り返し回数を設定する。そして、前記制御手段により、前記デフロスト運転を開始すると判定した後、前記強化デフロスト強制回数に予め定められた繰り返し回数が設定されている場合には、前記デフロスト運転を開始し一定時間経過後に前記検知温度が前記温度上昇率判定用の設定温度に達したか否かを判定することなく、前記強化デフロスト運転を必ず実行する制御を行うので、強固な凍結を検知でき、確実に除霜できる。
【0025】
また、請求項4に記載の発明では、前記制御手段により、前記検知温度が前記強化デフロスト用の終了設定温度を満たすと判定した後に、一定時間、前記強化デフロスト運転を継続する。
【0026】
本発明では、一定時間、強化デフロスト運転をさらに継続するので、温度検知手段の配設位置による検出誤差を許容した除霜が可能である。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る空気調和機および該空気調和機のデフロスト制御方法につき、図1乃至図5を用いて説明する。
〔第1実施形態〕
まず、本発明に係る空気調和機の第1の実施形態を、図1乃至図2に基づき説明する。図1は、本実施形態に係る空気調和機が採用する冷媒回路の一例を示す概略構成図である。
【0028】
図1に示したように、空気調和機1は、室外機2と室内機3とを備える。室外機2と室内機3とは、熱媒体として冷媒を用いて熱搬送を行うために冷媒配管4により接続される。
【0029】
ここで、室外機2は、冷媒を圧縮する圧縮機21、冷媒配管4内での冷媒の流れを切り替える四方弁22、冷媒を断熱膨張させるキャピラリチューブ23、外気との間で熱交換を行う室外熱交換器24を有する。また、室外機2は、室外熱交換器24の温度を検知する温度検知手段としての温度センサ25と、室外熱交換器24に外気を流通させる室外ファン26を有するとともに、圧縮機21、四方弁22、室外ファン26の制御や温度センサ25からの検知温度情報の処理を実行する室外機側制御部27を備える。なお、温度センサ25は、室外熱交換器24の暖房運転時の入口側に設けられる。
【0030】
一方、室内機3は、室内気との間で熱交換を行う室内熱交換器31と、室内熱交換器31を通して室内気を循環させる室内ファン32を有する。また、室内機3は、室内ファン32の制御や風向制御、不図示のリモートコントローラなどからの送信情報の処理を実行する室内機側制御部33を備える。
【0031】
冷媒配管4は、上述した圧縮機21、四方弁22、室内熱交換器31、キャピラリチューブ23、室外熱交換器24を接続して冷媒回路を形成する。また、図1に示したように、室外機側制御部27と室内機側制御部33とは、例えば信号線などにより接続されており、空気調和機1の制御手段として機能するものであり、不図示の信号受信部が受け付けたリモートコントローラから送信された制御命令にしたがって、暖房運転モード、冷房運転モードなど、各種運転モードに応じた冷媒回路の形成、各要素の制御を実行するとともに、さらには、デフロスト運転モードに応じた冷媒回路の形成、各要素の制御を実行する。
【0032】
ここで、制御手段は、外部からの信号や命令情報を受け付ける情報取得手段、情報取得手段が受け付けた情報、処理プログラム、初期設定情報等を記憶する情報記憶手段、情報記憶手段から読み出したプログラムに基づき演算処理等を行い、所定の制御ステップを実行する情報処理手段、制御ステップに応じた電気信号等を制御対象となる四方弁22等に送信する制御指示手段などを備えるものであり、後に詳述する室外熱交換器24に熱を与えて霜を溶かす通常デフロスト運転モードと、通常デフロスト運転モードよりもより多くの熱を室外熱交換器24に与えて霜を溶かす強化デフロスト運転モードと、を有する制御手段としての機能を実現する。
【0033】
次に、上述した構成の空気調和機が行う空気調和制御として、制御手段により制御・実行される各運転モードでの冷媒回路について説明する。
【0034】
まず、暖房運転モードの冷媒回路について説明する。暖房運転モードにおいて、制御手段は、四方弁22の接続方向を切り替え、圧縮機21で圧縮された高温高圧の冷媒が、四方弁22を通過した後、室内熱交換器31に入るように制御する。この室内熱交換器31において、室内ファン32が導入した室内気と冷媒との間で熱交換が行われ、放熱した冷媒は凝縮し、加熱された室内気が室内に戻されて室内の暖房が実現されることになる。
【0035】
そして、液化した冷媒は室外機2側へ送られ、キャピラリチューブ23で断熱膨張により減圧された後、室外熱交換器24に入る。室外熱交換器24おいて、室外ファン26が導入した室外気と冷媒との間で熱交換が行われ、冷媒を加熱した外気は再度室外へ排出され、吸熱した冷媒は気化して圧縮機21に戻り、再び高温高圧の冷媒ガスとなって吐出される。以上で、暖房運転の1サイクルが完了する。
【0036】
他方、冷房運転モードの冷媒回路について説明する。冷房運転モードにおいて、制御手段は、四方弁22の接続方向を切り替え、圧縮機21で圧縮された高温高圧の冷媒が、四方弁22を通過した後、室外熱交換器24に入るように制御する。この室外熱交換器24において、室外ファン26が導入した室外気と冷媒との間で熱交換が行われ、冷媒から吸熱した外気は再度室外へ排出され、放熱した冷媒は液化してキャピラリチューブ23に送られる。
【0037】
そして、液化した冷媒は、キャピラリチューブ23で断熱膨張により減圧された後、室内熱交換器31に入る。室内熱交換器31おいて、室内ファン32が導入した室内気と冷媒との間で熱交換が行われ、吸熱して気化した冷媒は室外機2側へ送られ、冷却された空気は室内に戻される。気化した冷媒は圧縮機21に戻り、再び高温高圧の冷媒ガスとなって吐出される。以上で、冷房運転の1サイクルが完了する。
【0038】
また、本実施形態においては、図1に示した冷媒回路を採用し、図6に示したようなバイパス回路を設けないため、制御手段が室外熱交換器24に着霜した状況にあると判断した場合には、基本的に冷房運転モードと同じ流れとなるように冷媒回路を形成する。
【0039】
具体的には、制御手段は、室外熱交換器24で着霜したと判断した際には、デフロスト運転モードとして、圧縮機21からの高温高圧の冷媒を四方弁22を介して室外熱交換器24に供給し、室外熱交換器24に付着した霜を解凍する。なお、本実施形態では、デフロスト運転時に室内ファン32及び室外ファン24は停止状態とする制御を行う。
【0040】
以下、本実施形態にかかる空気調和機のデフロスト制御方法を図2に基づき説明する。図2は、本実施形態に係る制御手段がデフロスト運転に際して実行するデフロスト運転モード処理手順を示したフローチャートである。本実施形態の制御手段は、図2に示したように、温度検知手段たる温度センサ25からの温度情報に基づきデフロストを開始するか否かを判定し、デフロストを開始すると判定した後、温度センサ25からの温度情報に基づく室外熱交換器24の温度上昇率に応じて通常デフロスト運転モードと強化デフロスト運転モードとを選択し実行するデフロスト運転を行う。以下、このデフロスト運転について詳述する。
【0041】
前提として、暖房運転モードを制御手段が実行している場合には、室外熱交換器24において冷媒が吸熱するため、室外熱交換器24の表面温度が低下することになり、その結果として着霜する。この着霜したか否かの判定を制御手段が行い、着霜していると判定した場合に、図2に示したデフロスト運転モード開始ステップが実行される(S1)。具体的には、上述したように、四方弁22を暖房運転モードの状態から反転させ、圧縮機21から高温高圧の冷媒を室外熱交換器24に流すことにより、室外熱交換器24の着霜部への熱の付与を開始する。
【0042】
ここで、本実施形態におけるデフロスト運転モードを開始するための契機となる着霜有無判定は、暖房運転モードが開始されてからの時間に基づき判断される。例えば、外気温が零下になっているときは運転開始後40分に行うなど、制御手段が備える情報記憶手段が格納する基準開始時間(暖房運転稼働時間)との比較により行われる。
【0043】
なお、着霜しているか否かの判定は、不図示の外気温センサからの外気温情報をも加味して、外部環境に応じた基準開始時間の変更してデフロスト運転開始判定を行うようにしても良い。ただし、これらに限られるものではなく、温度センサ25から取得した室外熱交換器温度情報と通算暖房運転稼働時間などの情報に基づいて着霜有無判定を実行しても良いし、あるいは設置状況や季節などに応じて、データベース等を参照する方式でも良い。加えて、本実施形態では、経験則的に着霜状態にあると推定される状況にあるか否かを判定してデフロスト運転を開始する方式を採用したが、光学センサなどを用いて直接的に着霜していることを認定してデフロスト運転を開始する方式を採用した空気調和機であっても、本発明は好適に機能する。
【0044】
そして、制御手段は、デフロスト運転を開始してからの温度上昇率により、室外熱交換器24への着霜状態を判定する(S2)。詳細には、制御手段は、上述したデフロスト運転モード開始(S1)からカウントした一定時間内に、室外熱交換器24の温度が温度センサ25の検知温度Tが設定温度値T0と一致するか否かを比較判断して着霜状態を判定する。例えば、デフロスト開始後150秒で10℃に到達するか否かという比較判定を行う。
【0045】
制御手段は、この着霜状態判定(S2)において、制御手段が備える内蔵時計や内部クロックなどに基づき設定したタイミングで、温度センサ25によって検知された温度Tが設定温度T0(例えば10℃)に到達していない場合(T<T0)、すなわち、温度上昇率が設定値以上になっていない場合(例えば0.067℃/s)には、室外熱交換器24の着霜量が著しく多い、または凍結状態にまでなっていると判定し、強化デフロスト運転モードへ移行する(S3)。
【0046】
なお、制御手段は、温度上昇率の比較判定ステップとして、情報処理手段により温度上昇率を所定の設定値と比較処理して判定しても良いし、内蔵時計などのタイムカウンタにより指定される所定のタイミングで取得した温度センサからの温度数値を比較して判定しても良い。
【0047】
ここで、強化デフロスト運転モードとは、通常デフロスト運転モードで予め設定・記憶されている終了設定温度より十分に高い設定温度値を終了設定温度T1(例えば25℃)としたモードである。この強化デフロスト運転モードでは、制御手段は、温度センサ25の検知温度Tと終了設定温度T1とを比較し、検知温度Tが終了設定温度T1よりも小さい場合には強化デフロスト運転モードを継続し、終了設定温度T1以上になった場合に強化デフロスト運転モードを終了する(S4)。なお、終了設定温度T1との比較処理は、所定の時間間隔で行う方式を採用しても良いし、リアルタイムで比較する方式を採用しても良い。
【0048】
このように、通常デフロスト運転モードの時よりも高い温度までデフロスト運転することにより、通常デフロスト運転モードよりもより多くの熱を室外熱交換器24に与えるものであり、凍結状態であっても確実に除霜することにより熱交換効率の回復、ひいては暖房能力の回復を実現する。
【0049】
一方、制御手段は、前述した着霜状態判定ステップにおいて(S2)、検知温度Tが設定温度T0以上であると判定した場合(T≧T0)、すなわち、温度上昇率が設定値以上であると判定した場合には、通常デフロスト運転モードで溶融できる着霜状態であると判定し、通常デフロスト運転モードを開始する(S6)。
【0050】
この通常デフロスト運転モードでは、上述したように強化デフロスト運転モードよりも低い終了設定温度TNを判定基準とする。具体的には、例えば14℃や18℃といった温度から設置環境に応じて選択的に設定された値が情報記憶手段に格納される。制御手段は、温度センサ25の検知温度Tと終了設定温度TNとを比較し、検知温度Tが終了設定温度TNよりも小さい場合には通常デフロスト運転モードを継続し、終了設定温度TN以上になった場合に通常デフロスト運転モードを終了する(S7)。なお、終了設定温度TNとの比較処理は、所定の時間間隔で行う方式を採用しても良いし、リアルタイムで比較する方式を採用しても良い。
【0051】
そして、上述した強化デフロスト運転モードもしくは通常デフロスト運転モードを終了した場合には、制御手段は、四方弁22を切り替えるとともに室外ファン26および室内ファン32の駆動を命令するなどして、再度、暖房運転モードを実行する。
【0052】
以上説明したように、本実施形態に係る空気調和機1の制御手段は、室外熱交換器24の背面部側が凍結した場合でも、温度上昇率に着眼した着霜状態判定ステップ(S2)によって着霜レベルを検知し、凍結に至っている場合等には、終了設定温度が十分に高い温度の強化デフロスト運転モードを実行することにより、室外熱交換器24には十分な熱量を供給するので、室外熱交換器24の凍結及び多量の着霜時に有効なデフロストが可能となる。さらには、着霜レベルに応じたデフロスト運転モードの選択を行うため、空気調和機の運転制御全体で見ると適正なデフロスト稼動時間でのデフロスト処理を行うことができ、結果として、暖房能力の低下を招くことなく暖房時間も確保できる。
【0053】
〔第2実施形態〕
続いて、本発明に係る第2の実施形態について図3に基づき説明する。本実施形態においても、先に述べた図1に示した第1実施形態と同様の装置構成、冷媒回路構成を採用する。本実施形態では、制御手段は、温度検知手段たる温度センサ25を介して取得した温度情報がデフロスト運転終了温度を満たすと判定した後に一定時間デフロスト運転を継続する延長デフロスト運転モードを有する。
【0054】
より具体的には、強化デフロスト運転モードでの終了設定温度判定後の制御フローを改良し、より確実に除霜を完遂するように制御する。以下、図3を用いて本実施形態に係る制御について詳細に説明する。なお、図3において、前述した第1の実施形態における制御ステップと同一の制御を行うステップについては同一の符号を付し、説明を省略する。
【0055】
まず、制御手段は、第1実施形態と同様に、デフロスト運転モードが開始(S1)されてからの温度上昇率を用いた着霜状態判定(S2)を行い、所定の温度上昇率以上でデフロスト運転が機能した場合には、通常のデフロスト運転モードに移行し(S6)、終了設定温度TNを用いて終了判定する(S7)。
【0056】
一方、制御手段は、所定の温度上昇率を満たさなかった場合には、強化デフロスト運転モードに移行し(S3)、通常デフロスト運転モードの終了設定温度TNよりも高い終了設定温度T1に温度センサ25の検知温度Tが到達するか否かを判定する(S4)。
【0057】
ただし、本実施形態においては、制御手段は、この終了設定温度T1と検知温度Tとが一致するか、あるいはそれ以上である判断した場合(S4)に、四方弁22の切り替えなどをしてデフロスト制御を終了する処理を即座に実行することはせず、更に強化デフロスト運転モードを一定時間(例えば5分)継続する延長デフロスト運転制御を行う(S5)。このように、制御手段が延長デフロスト運転モードを有することにより、温度センサ25の取付位置と実際の着霜部とが離れていることに起因する実温度との乖離分をも含んだ熱量供給を行うことができ、ひいては、より確実に除霜を実現できる。
【0058】
なお、本実施形態においては,通常デフロスト運転モードを温度TNの検知により終了させる処理を採用したが、例えば、寒冷地などにおいては、通常デフロスト運転モードにおいても、制御手段が、終了設定温度TNと検知温度Tとが一致するか、あるいはそれ以上である判断した場合に、デフロスト制御を終了する処理を即座に実行することはせず、更に、通常デフロスト運転モードを一定時間(例えば2分)継続する延長デフロスト運転処理を行う制御ステップを実行する処理フローを採用しても良い。
【0059】
また、上述した第1および第2の実施形態に示したような強化デフロスト運転モードの終了判定処理ステップの変形例として、制御手段が所定の時間デフロスト運転が継続された場合にデフロスト運転を終了させる強制終了時間判定を終了温度判定とともに行うようにしても良い。このような制御ステップを加えた場合には、デフロスト運転モードの稼働時間の抑制を制御として実現することができるので、空気調和機の暖房性能低下の防止や高圧保護を図ることができるので、より好ましいといえる。
【0060】
〔第3実施形態〕
さらに、本発明に係る第3の実施形態について図4に基づき説明する。本実施形態においても、先に述べた図1に示す第1実施形態と同様の装置構成、冷媒回路構成を採用し、強化デフロスト運転モードと通常デフロスト運転モードとを選択・実行するシーケンスを備える。そして、本実施形態における制御手段は、強化デフロスト運転モードを選択後、温度検知手段たる温度センサからの温度情報を取得し、温度情報に基づく室外熱交換器24の強化デフロスト時の温度上昇率に応じて、強化デフロスト運転モードの繰り返しを判断する。
【0061】
より具体的には、強化デフロスト時温度上昇率に基づき強化デフロスト運転モードの運転効果を判定する判定処理をさらに有し、効果が不十分である場合にはデフロスト運転の指示を受けた場合に運転モードの選択を行わず強化デフロスト運転モードを強制的に実行する処理を行うことにより、より強固な凍結状態に対応できるように制御する。また、制御手段は、デフロスト稼動時間を検知して、強制終了させる判定処理をも備える。
【0062】
以下、本実施形態のデフロスト運転制御を図4に基づき詳細に説明する。図4は、本実施形態に係る制御手段がデフロスト運転に際して実行する処理手順を示したフローチャートである。
【0063】
ここで、制御手段は、最初に暖房運転モードを開始した時には、初期パラメータとして不図示の情報記憶手段に強化デフロスト強制回数Cを「0」として格納している。後に詳述するが、デフロスト運転モードと暖房運転モードを交互に繰り返して運転している場合には、この強化デフロスト強制回数Cの値に0以外の数値が入っている場合もある。
【0064】
まず、制御手段は、第1実施形態と同様に、温度センサ25等からの情報に基づき、室外熱交換器24の着霜を判断して、暖房運転モードからデフロスト運転モードに移行する(S11)。
【0065】
続いて、本実施形態においては、制御手段は強化デフロスト強制回数Cのチェックを行う(S12)。運転開始当初は、強化デフロスト強制回数Cが「0」であるので、制御手段は、前述した第1実施形態と同様に温度上昇率に基づき室外熱交換器24の着霜状態判定を行うステップ(S13)へと移行する。
【0066】
着霜状態判定ステップ(S13)においては、前述した実施形態と同様に、制御手段は、デフロスト運転開始(S11)から一定時間後に室外熱交換器24に設置した温度センサ25の検知温度Tが設定温度T0に到達したかを判定し、設定温度T0に到達している場合には通常デフロスト運転モード開始(S20)を選択し、未達時には、室外熱交換器24の着霜量が多い、または凍結している状態にあると判定して強化デフロスト運転モード開始(S14)を選択する。
【0067】
そして、強化デフロスト運転モードに移行した場合に、本実施形態の特徴として、制御手段は、更に、強化デフロスト運転が開始してから一定時間内に設定温度T2に到達するか否か、すなわち、強化デフロスト運転時の温度上昇率が所定の設定値を満たすか否かを判定する(S15)。この判定処理は、強化デフロスト運転自体が通常デフロスト運転モード実行時よりも多くの熱量を室外熱交換器24に与えるものであるが、その処理を行って十分に除霜が完了するか否かをさらに検証するシーケンスを採用したものである。例えば、制御手段は、強化デフロスト運転モード開始(S14)から10分で3℃にまで温度上昇を達成できるか否かを判定する。
【0068】
この温度上昇率判定ステップにおいて、基準となる温度上昇率よりも低い場合には、制御手段は、強固な凍結と判定して強化デフロスト強制回数Cに予め定められた繰り返し回数(例えば5回)を設定する(S16)。一方、所定の温度上昇率を満たしている場合には、強化デフロスト運転モードを繰り返す必要がないものと判断し、強化デフロスト強制回数Cの数値を「0」のまま維持する。
【0069】
前述した強化デフロスト運転モード時における温度上昇率の判定シーケンス(S15,S16)を行った後は、制御手段は、強化デフロスト運転の終了判定シーケンス(S17〜S19)に移行する。
【0070】
詳細には、以下のステップを実行する。制御手段は、所定の稼動時間t1に渡り、デフロスト運転が継続された場合にデフロスト運転を終了させる強制終了時間判定を行う(S17)。具体的には、デフロスト運転開始から14分などの設定値と比較し、これを超えた場合には強化デフロスト運転モードを終了する。一方、所定の稼働時間t1が経過していない場合には、終了温度判定ステップ(S18)に移行する。
【0071】
この終了温度判定ステップでは、制御手段は、温度センサ25の検知温度Tと終了設定温度T1とを比較し、検知温度Tが終了設定温度T1よりも小さい場合には強化デフロスト運転モードを継続し、終了設定温度T1以上になった場合には、更にデフロスト運転を一定時間(例えば5分)継続する延長デフロスト運転制御(S19)を行った後、デフロスト運転を終了する。
【0072】
なお、デフロスト開始時の温度上昇率判定ステップ(S13)において、制御手段が所定の温度上昇率以上であると判定した場合には、通常のデフロスト運転モードに移行し(S20)、強化デフロスト運転モードにおける終了設定温度T1よりも低い終了設定温度TNを用いて終了判定する(S21)。
【0073】
以上が、暖房運転から最初にデフロスト運転へと移行した場合の処理であるが、デフロスト運転モード終了に際して、上述した処理において強化デフロスト運転時における温度上昇率が設定値以下と判定され、除霜効果が不十分であると推定されて、強化デフロスト強制回数Cに「5」が設定された場合には、制御手段は、情報記憶手段の所定の記憶領域に強化デフロスト強制回数Cの値を格納する処理を行う。
【0074】
そして、デフロスト運転が終了し、暖房運転モードに戻った後、再度、所定の暖房運転稼動時間が経過するなど、室外熱交換器24に着霜が生じている状況を示唆するデフロスト運転開始の条件が満たされた場合にはデフロスト運転モードが実行されることになる。
【0075】
このとき、上述した強化デフロスト強制回数Cが「0」のままである場合には、上述したS13以降の処理が繰り返されることになるが、例えば、強化デフロスト強制回数Cが「5」である場合には、制御手段は、デフロスト強制回数チェックステップ(S12)においてC=0でないと判断し、繰り返し強化デフロスト運転モードへと移行する(S22)。すなわち、制御手段は、強化デフロスト強制回数Cを参照して、通常デフロスト運転モード実行の可否を判定し、強化デフロスト強制回数Cが「0」でない、すなわち強化デフロスト運転モードの繰り返しが設定されている場合には、温度上昇率判定ステップを実行することなく強化デフロスト運転モードを実行する。
【0076】
ここで、本実施形態における繰り返し強化デフロスト運転モードにおける制御は、上述した強化デフロスト運転の終了判定シーケンス(S17〜S19)と同様の制御処理を行うものであり、制御手段は、デフロスト運転開始から14分などの設定値と比較し(S23)、これを超えた場合には強化デフロスト運転モードを終了し、所定の稼働時間t1が経過していない場合には、終了温度判定ステップ(S24)に移行する。続いて、制御手段は、温度センサ25の検知温度Tと終了設定温度T1とを比較し、検知温度Tが終了設定温度T1よりも小さい場合には繰り返し強化デフロスト運転モードを継続し、終了設定温度T1以上になった場合には、更にデフロスト運転を一定時間(例えば5分)継続する延長デフロスト運転処理を行う(S25)。
【0077】
ただし、本実施形態においては、制御手段は、延長デフロスト運転処理を行った後、強化デフロスト強制回数Cの値を1減じる処理を行い(S26)、減じた値を情報記憶手段の所定の記憶領域に強化デフロスト強制回数Cとして格納する。したがって、この繰り返し強化デフロスト運転モードが繰り返されることにより、最終的には強化デフロスト強制回数Cの値が「0」となる。
【0078】
以上説明したように、本実施形態では、制御手段が、強化デフロスト運転モードを実行した際に、強化デフロスト運転時の除霜効果について判定し(S15)、強化デフロスト運転モードを一度運転するだけでは室外熱交換器24の着霜状態が解消されない状態にある場合に、強化デフロスト強制回数を設定し(S16)、情報記憶手段の所定の記憶領域に格納する。
【0079】
そして、制御手段が、再度、デフロスト運転モードの開始命令を受け付けた場合に、格納した強化デフロスト強制回数を参照して強化デフロスト運転モードを強制的に実行する処理シーケンス(S12,S22)を採用することにより、強化デフロスト運転モードを一回実行しただけでは室外熱交換器24の霜が完全に除去できないレベルに着霜状態があっても、不用意に通常デフロスト運転モードに移行することなく、強化デフロスト運転モードが複数回実行されるので、強固な凍結及び多量の着霜時においても有効なデフロスト処理が可能となる。
【0080】
〔第4実施形態〕
続いて、本発明に係る第4の実施形態について図5に基づき説明する。本実施形態においても、先に述べた図1に示す第1実施形態と同様の装置構成、冷媒回路構成を採用し、強化デフロスト運転モードと通常デフロスト運転モードとを選択・実行するシーケンスを備える。そして、本実施形態における制御手段は、前述した第3実施形態における強化デフロスト運転モードの反復運転制御を採用するものであるが、強化デフロスト強制回数の設定アルゴリズムを変更し、シーケンスの分岐条件を少なくして空気調和機の廉価機種にも好適に実施できるようにしている。
【0081】
以下、具体的に本実施形態のデフロスト運転制御を説明する。図5は、本実施形態に係る制御手段がデフロスト運転に際して実行する処理手順を示したフローチャートである。
【0082】
本実施形態においても、制御手段は、最初に暖房運転モードを開始した時には、初期パラメータとして不図示の情報記憶手段に強化デフロスト強制回数Cを「0」として格納している。
【0083】
まず、制御手段は、前述した実施形態と同様に、暖房運転モードの稼働時間を制御手段の内蔵時計などに基づきカウントし、室外熱交換器24の着霜を判断して、暖房運転モードからデフロスト運転モードに移行する(S31)。
【0084】
続いて、制御手段は、初期デフロスト運転時の温度上昇率を判定すべく、デフロスト運転開始(S31)から一定時間後に室外熱交換器24に設置した温度センサ25の検知温度Tが設定温度T0に到達したかを判定し(S32)、未達時には、室外熱交換器24の着霜量が多い、または凍結している状態にあると判定して強化デフロスト運転モード開始(S33)を選択する。
【0085】
一方、設定温度T0に到達している場合には、本実施形態の特徴として、制御手段は強化デフロスト強制回数Cのチェックを行う(S41)。運転開始当初は、強化デフロスト強制回数Cが「0」であるので、制御手段は、通常デフロスト運転モード開始(S42)を選択した後、強化デフロスト運転モードにおける終了設定温度T1よりも低い終了設定温度TNを用いて終了判定する(S43)。さらに、本実施形態では、通常デフロスト運転モードにおいても、所定の温度になったあと一定時間デフロスト運転を継続する延長デフロスト運転制御処理を採用する(S44)。
【0086】
なお、通常デフロスト運転モードにおける延長デフロストの継続時間は、強化デフロスト運転モードにおける延長デフロストの継続時間よりも短い時間として、室外熱交換器24に供給する熱量を少なく設定する。例えば、強化デフロスト運転モードにおける延長デフロスト運転時間が5分の場合、通常デフロスト運転モードにおける延長デフロスト運転時間は2分に設定する。
【0087】
また、制御手段が上述した強化デフロスト強制回数Cのチェックを行った際に(S41)、強化デフロスト強制回数Cが「0」でない場合、すなわち、強化デフロスト運転モードの強制繰り返し運転するように設定されている場合には、制御手段は、強化デフロスト運転モード開始(S33)へと移行する。本実施形態では、この判定により、前述した第3実施形態と同様に、強制的に通常デフロスト運転モードを回避して強化デフロスト運転モードを実行する処理を実現するものである。
【0088】
そして、強化デフロスト運転モードに移行した場合には、第3実施形態と同様に、制御手段は、強化デフロスト運転が開始してから一定時間内に設定温度T2に到達するか否か、すなわち、強化デフロスト運転時の温度上昇率が所定の設定値を満たすか否かを判定する(S34)。例えば、制御手段は、強化デフロスト運転モード開始(S33)から10分で3℃にまで温度上昇を達成できるか否かを判定する。
【0089】
この温度上昇率判定ステップにおいて、基準となる温度上昇率よりも低い場合には、制御手段は、強固な凍結と判定して強化デフロスト強制回数Cに予め定められた繰り返し回数(例えば5回)を設定する(S35)。本実施形態では、今まで強化デフロスト運転モードを繰り返していたとしても、それに関わらず、毎回強化デフロスト運転開始時の温度上昇率について判断を行う。これは、デフロスト運転モード終了後の暖房運転時に、環境条件が急激に変化して室外熱交換器24が再び強固な凍結状態に戻った場合であっても、確実に解凍し、暖房能力の回復ができるようにしたものである。
【0090】
なお、所定の温度上昇率を満たしている場合には、制御手段は、強化デフロスト強制回数Cのチェックを行い(S36)、強化デフロスト運転モードが繰り返されている場合には強化デフロスト強制回数Cを減じる処理を行い(S37)、繰り返し設定がなされていない場合にはそのまま次の終了判定シーケンス(S38〜S40)へと移行する。
【0091】
この終了判定シーケンスも前述した第3実施形態と同様であり、制御手段は、所定の稼動時間t1に渡り、デフロスト運転が継続された場合にデフロスト運転を終了させる強制終了時間判定を行い(S38)、設定値を超えた場合には強化デフロスト運転モードを終了し、設定値に至っていない場合には、終了温度判定ステップ(S39)に移行する。そして、制御手段は、温度センサ25の検知温度Tと終了設定温度T1とを比較し、検知温度Tが終了設定温度T1よりも小さい場合には強化デフロスト運転モードを継続し、終了設定温度T1以上になった場合には、更にデフロスト運転を一定時間継続する延長デフロスト運転制御(S40)を行った後、デフロスト運転を終了する。
【0092】
以上説明したように、本実施形態においても、制御手段が、強化デフロスト運転モードを実行した際に、強化デフロスト運転時の除霜効果について判定し(S34)、強化デフロスト運転モードを一度運転するだけでは室外熱交換器24の着霜状態が解消されない状態にある場合に、強化デフロスト強制回数を設定し(S35)、情報記憶手段の所定の記憶領域に格納する。
【0093】
そして、制御手段が、デフロスト運転モードの開始命令を受け付けた場合に、格納した強化デフロスト強制回数を参照して強化デフロスト運転モードを強制的に実行する処理シーケンス(S41,S33)を採用することにより、強化デフロスト運転モードを一回実行しただけでは室外熱交換器24の霜が完全に除去できないレベルに着霜状態があっても、不用意に通常デフロスト運転モードに移行することなく、強化デフロスト運転モードが複数回実行されるので、強固な凍結及び多量の着霜時においても有効なデフロスト処理が可能となる。
【0094】
なお、以上説明した第3および第4の実施形態においては、強化デフロスト運転回数Cを「5」としたが、不図示の外気温センサから得た外気温に応じて値を増減させて設定する処理を行っても良いし、また、強化デフロスト時の温度上昇率の数値に応じて、複数の強化デフロスト強制回数を段階的に設定する処理を行っても良い。
【0095】
また、上述した実施形態において、四方弁22を切り替えて室外熱交換器24に高温高圧の冷媒を流入させる方式を採用したが、室外熱交換器に熱を供給する方式であれば、これに限られることはない。
【0096】
例えば、図6に示したようなバイパス回路を用いて高温の冷媒を流入させる正サイクルデフロスト方式を採用し、強化デフロストの場合と通常デフロストの場合で、バイパス回路中の流量を異ならせて、総熱量のみならず単位時間あたりの供給熱量を増加させる構成としても良い。また、単に三方弁を用いて高温の冷媒を室内熱交換器に流すかバイパス回路を介して室外熱交換器に流すかを選択するホットガスデフロスト方式を採用しても良い。
【0097】
さらには、冷媒回路の構成要素についても、図1に示したものに限られず、四方弁22に代えて三方弁を複数用いて冷媒流の方向を切り替える構成としても良いし、キャピラリチューブ23に代えて膨張弁を用いた構成としても良い。
【0098】
加えて、上述した実施形態においては、初期に開始されるデフロスト運転の後に強化デフロスト運転モードと通常デフロスト運転モードとを選択するものであるが、ここでいう運転モードの選択は、初期に開始されるデフロスト運転と異なる運転モードの選択に限られるものではなく、例えば、初期のデフロスト開始が通常デフロスト運転モードの制御シーケンスの開始であり、温度上昇率判定の後に選択される運転モードの選択肢が、強化デフロスト運転モードへの移行を選択するものと、通常デフロスト運転モードの継続を選択するプログラムであっても良い。
【0099】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は、温度上昇率により着霜状態を判定するので、確実にデフロストでき、暖房能力を高レベルで維持することができる。
【0100】
特に、請求項1に記載の発明では、制御手段は、デフロスト運転を開始すると判定した後の前記温度検知手段からの検知温度に基づき、前記室外熱交換器の温度上昇率に応じて通常デフロスト運転モードあるいは強化デフロスト運転を行うので、前記温度検知手段を用いて着霜の状態を的確に判断でき、過不足のない熱量を与えて除霜することができる。
また、前記制御手段は、前記強化デフロスト運転において、前記検知温度の温度上昇率が基準となる温度上昇率よりも低い場合には、強化デフロスト強制回数に予め定められた繰り返し回数を設定する。そして、前記デフロスト運転を開始すると判定した後、前記強化デフロスト強制回数に予め定められた繰り返し回数が設定されている場合には、前記デフロスト運転を開始し一定時間経過後に前記検知温度が前記温度上昇率判定用の設定温度に到達したか否かを判定することなく、前記強化デフロスト運転を実行するので、強固な凍結を検知でき、確実に除霜することができる。
【0102】
また、請求項2に記載の発明では、一定時間、強化デフロスト運転をさらに継続する運転モードを有するので、温度検知手段の配設位置による検出誤差を許容した除霜が可能である。
【0103】
また、請求項3に記載の発明では、制御手段により、デフロスト運転を開始すると判定した後の前記温度検知手段からの検知温度に基づき、前記室外熱交換器の温度上昇率に応じて通常デフロスト運転あるいは強化デフロスト運転を行うので、前記温度検知手段を用いて着霜の状態を的確に判断でき、過不足のない熱量を与えて除霜することができる。
また、前記制御手段により、前記強化デフロスト運転において、前記検知温度の温度上昇率が基準となる温度上昇率よりも低い場合には、強化デフロスト強制回数に予め定められた繰り返し回数を設定する。そして、前記制御手段により、前記デフロスト運転を開始すると判定した後、前記強化デフロスト強制回数に予め定められた繰り返し回数が設定されている場合には、前記デフロスト運転を開始し一定時間経過後に前記検知温度が前記温度上昇率判定用の設定温度に達したか否かを判定することなく、前記強化デフロスト運転を必ず実行する制御を行うので、強固な凍結を検知でき、確実に除霜することができる。
【0106】
また、請求項4に記載の発明では、一定時間、強化デフロスト運転をさらに継続するので、温度検知手段の配設位置による検出誤差を許容した除霜が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る空気調和機の冷媒回路を示す概略構成図である。
【図2】本発明の第1の実施形態におけるデフロスト制御を示すフローチャートである。
【図3】本発明の第2の実施形態におけるデフロスト制御を示すフローチャートである。
【図4】本発明の第3の実施形態におけるデフロスト制御を示すフローチャートである。
【図5】本発明の第4の実施形態におけるデフロスト制御を示すフローチャートである。
【図6】従来の空気調和機の冷媒回路を示す概略構成図である。
【符号の説明】
1…空気調和機
2…室外機
3…室内機
4…冷媒配管
5…空気調和機
6…室外機
7…室内機
8…冷媒配管
21…圧縮機
22…四方弁
23…キャピラリチューブ
24…室外熱交換器
25…温度センサ
26…室外ファン
27…室外機側制御部
31…室内熱交換器
32…室内ファン
33…室内機側制御部
61…圧縮機
62…四方弁
63…膨張弁
64…室外熱交換器
65,66,67…温度センサ
71…室内熱交換器
72…温度センサ
Claims (4)
- 室外気との間で熱交換を行う室外熱交換器と、
当該室外熱交換器の温度を検知する温度検知手段と、
室内気との間で熱交換を行う室内熱交換器と、圧縮機と、四方弁と、
制御手段と、
を備える空気調和機であって、
前記制御手段は、
暖房運転モードにおいてデフロスト運転を開始すると判定した後、前記四方弁により暖房運転モードの状態から冷房運転モードの状態に切り替え、
前記デフロスト運転を開始し、一定時間内に前記温度検知手段が検知した検知温度が温度上昇率判定用の設定温度に到達した場合は、前記検知温度が通常デフロスト用の終了設定温度になるように通常デフロスト運転を行い、一定時間内に前記検知温度が前記温度上昇率判定用の設定温度に到達していない場合は、前記検知温度が前記通常デフロスト用の終了設定温度より高い強化デフロスト用の終了設定温度になるように強化デフロスト運転を行い、
前記強化デフロスト運転において、前記検知温度の温度上昇率が基準となる温度上昇率よりも低い場合には、強化デフロスト強制回数に予め定められた繰り返し回数を設定し、
前記デフロスト運転を開始すると判定した後、前記強化デフロスト強制回数に予め定められた繰り返し回数が設定されている場合には、前記デフロスト運転を開始し一定時間経過後に前記検知温度が前記温度上昇率判定用の設定温度に到達したか否かを判定することなく、前記強化デフロスト運転を実行するものであることを特徴とする空気調和機。 - 前記制御手段は、
前記検知温度が前記強化デフロスト用の終了設定温度を満たすと判定した後に、一定時間、前記強化デフロスト運転を継続するものであることを特徴とする請求項1に記載の空気調和機。 - 室外気との間で熱交換を行う室外熱交換器と、
当該室外熱交換器の温度を検知する温度検知手段と、
室内気との間で熱交換を行う室内熱交換器と、圧縮機と、四方弁と、
制御手段と、を備える空気調和機のデフロスト制御方法であって、
前記制御手段により、
暖房運転モードにおいてデフロスト運転を開始すると判定した後、前記四方弁により暖房運転モードの状態から冷房運転モードの状態に切替え、
前記デフロスト運転を開始し、一定時間内に前記温度検知手段が検知した検知温度が温度上昇率判定用の設定温度に到達した場合は、前記検知温度が通常デフロスト用の終了設定温度になるように通常デフロスト運転を行い、一定時間内に前記検知温度が前記温度上昇率判定用の設定温度に到達していない場合は、前記検知温度が前記通常デフロスト用の終了設定温度より高い強化デフロスト用の終了設定温度になるように強化デフロスト運転を行い、
前記強化デフロスト運転において、前記検知温度の温度上昇率が基準となる温度上昇率よりも低い場合には、強化デフロスト強制回数に予め定められた繰り返し回数を設定し、
前記デフロスト運転を開始すると判定した後、前記強化デフロスト強制回数に予め定められた繰り返し回数が設定されている場合には、前記デフロスト運転を開始し一定時間経過後に前記検知温度が前記温度上昇率判定用の設定温度に達したか否かを判定することなく、前記強化デフロスト運転を実行することを特徴とする空気調和機のデフロスト制御方法。 - 前記制御手段により、
前記検知温度が前記強化デフロスト用の終了設定温度を満たすと判定した後に、一定時間、前記強化デフロスト運転を継続することを特徴とする請求項3に記載の空気調和機のデフロスト制御方法。
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