JP4166904B2 - スライドパネルのガイドシュー - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両のサンルーフなどのように、固定ルーフに形成された開口を開閉するスライドパネルを、固定ルーフ側に設けられたガイドレールに対して摺動可能に支持するためのガイドシューに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
車両のルーフの一部が開閉自在になっているサンルーフにおけるスライドパネルは、断面形状がコ字形をなす案内溝を備えたガイドレールの内側に嵌入するガイドシューによって摺動自在に支持されることが一般的である。この種のガイドシューにおいては、ガイドレールの案内溝との間に隙間があると、それが原因でがたつきが生じることから、このがたつきを防止すると同時に円滑な摺動を確保するために、ばね力を利用して案内溝のガイド面にその摺接面を常時弾発的に圧接させるように構成されたものが種々、発案・実用化されている(実開昭56−97116号公報等参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかるに、前記の如きばね力によってがたつきを抑制する形式のガイドシューにおいては、スライドパネルの円滑な摺動を確保する上で、製造時の誤差の大小や使用過程での摩耗の程度に左右されることなく均一な接触圧を得ることが重要であり、これには、撓みの変化に対してばね力の変動幅の小さな定荷重特性を有するばね手段を用いることが望ましい。
【0004】
ところが、従来のガイドシューでは、弾性に富む合成樹脂材からなるガイドシュー自体の部分的あるいは全体的な弾性変形、もしくはガイドシューの摺接面の内側に組み込んだばね部材の弾性変形により所要のばね力を得るように構成されていたため、ガイドシューの嵌合する案内溝の大きさによるスペース上の制約からばね手段の配置位置や形状・寸法が制限され、その結果、ばね手段を前記のような望ましい特性のものとすることが困難で、摺動抵抗の均一化の要望を十分に満足することができないでいた。
【0005】
本発明は、このような従来技術に課せられた問題点を解消し、ガイドレール並びにガイドシューの成形精度や摩耗・変形に大きく左右されることなく概ね一定の摺動抵抗を保ちつつ、がたつきを抑制することのできるスライドパネルのガイドシューを提供することを目的に案出されたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
このような目的を果たすために、本発明においては、車両の固定ルーフ2に形成された開口3の開閉を行うスライドパネル1を、固定ルーフ側に設けられたガイドレール4に対して摺動可能に支持するためのガイドシュー10を、ガイドレールの互いに対向する一対のガイド面11a・11bの各々に対向した側にそれぞれ弓形断面状に膨出した一対の凸面13a・13bが一体的に形成され、一対のガイド面間に間隙をもって嵌入可能に形成すると共に、一対のガイド面に対して平行な中心軸9周りにばね手段14によりねじり付勢されて、一対の凸面が、ガイド面に直交し且つ中心軸の中心線を通る垂直面を挟んで互いに相反する側にずれた位置で、一対のガイド面の各々に圧接されるようにした。特にばね手段が係合する係合部16が、一対の凸面が形成された部分からガイド面に沿う向きに突出した状態で形成されたものとすると良い。
【0007】
これによると、ガイドレール並びにガイドシューの成形誤差や摩耗・変形による寸法のばらつきに対してガイドシューがガイド面に対する角度を適宜に変えてその外周面とガイド面との圧接状態を保持する。そして、ばね手段はガイドシューを全体的に付勢すれば良く、その配置位置や形状・寸法に対する制約が少なくなり、ねじりコイルばねのように撓みの変化に対してばね力の変動幅の小さな特性を有するばね手段を用いることができ、しかもばね手段自体の摩耗がないためにばね力の低下を避けることができるので、成形誤差や摩耗・変形に左右されることなく概ね一定の摺動抵抗を保持することができる。その上、一対のガイド面間に間隙をもって嵌入するため、ガイドレールに対する組付けが容易になる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下に添付の図面を参照して本発明の構成を詳細に説明する。
【0009】
図1は、本発明が適用されるスライドパネルの要部縦断面図である。このスライドパネル1は、固定ルーフ2に形成された開口3の内側の左右両側に延設された一対のガイドレール4に案内され、開口3を全面的に閉鎖する位置から固定ルーフ2の後部内面に向けて前後方向に摺動可能なようにされたものである。
【0010】
スライドパネル1は、シール部材5a・5b及び接着剤6を介してパネルホルダ7に固着された板ガラスからなっている。そしてパネルホルダ7の前部両側下面には、断面形状を略L字形に形成したシュー支持部材8が固定されており、このシュー支持部材8の垂下部に外向きに突設された軸支ピン9(中心軸)に、例えばフッ素樹脂のように自己潤滑性に富む合成樹脂材からなるガイドシュー10が取り付けられている。
【0011】
一方、ガイドレール4は、内側が開放された略コ字形の断面形状をなす案内溝11を有し、図2に併せて示すように、その内側に形成される互いに対向する一対のガイド面11a・11b間にガイドシュー10を滑動可能に受容し得るようになっている。
【0012】
ガイドシュー10は、中心孔12を軸支ピン9に嵌合させることにより軸支ピン9に連結されており、この軸支ピン9を中心にして上下方向に回転可能となっている。軸支ピン9は、ガイドレール4のガイド面11a・11bに対して中心線が平行となるように設けられている。
【0013】
ガイドシュー10は、中心孔12の中心Oに対して点対称の断面形状をなしており、一対のガイド面11a・11bの各々に対向した側にはそれぞれ、弓形断面状に膨出した凸面13a・13bが形成されている。この凸面13a・13b間の最も肉厚な部分の径方向寸法Dは、両ガイド面11a・11b間寸法Lより小さく形成されており、ガイドシュー10の外周面とガイド面11a・11bとの間に隙間があいた状態でガイドシュー10を案内溝11内にはめ込むことができる。
【0014】
ガイドシュー10の側方には、金属製のねじりコイルばね(ばね手段)14が、シュー支持部材8のガイドシュー10側の面に突設された取付軸15に支持された状態で設けられており、その一方の腕はガイドシュー10の係合部16に係合し、他方の腕はシュー支持部材8に設けられたストッパ17に係止されている。これにより、ガイドシュー10には上向きのばね力FSが作用する。
【0015】
このばね力FSによりガイドシュー10に反時計回りの回転モーメントが生じ、ガイドシュー10の凸面13a・13bがそれぞれガイド面11a・11bに圧接する。このとき、ガイド面11a・11bに直交し、軸支ピン9の中心線を通る垂直面を挟んで互いに相反する側にずれた点A・Bの周辺において、凸面13a・13bの各々がガイド面11a・11bに圧接する。
【0016】
他方、組み付け状態のガイドシュー10には、主にスライドパネル1の荷重による下向きの外力FWが軸支ピン9を介して作用し、下側のガイド面11aからの反力FW’により時計回りの回転モーメントが生じる。この回転モーメントがばね力FSによる反時計回りの回転モーメントより大きいと、両ガイド面11a・11bに対するガイドシュー10の圧接状態を保持し得ない。したがって、ねじりコイルばね14には、想定される外力FWに抗して接触状態を保持するに十分なばね力FSが必要である。
【0017】
この場合、中心O及び点A間を結ぶ線と外力FWの作用線とのなす角度αを小さく設定すると、外力FWに起因する回転モーメントが小さくなり、圧接状態を保持するのに要するばね力FSが小さくて済む。他方、ねじりコイルばね14の作用点を中心Oから離すことにより、ばね力FSによりガイドシュー10に生じる回転モーメントが大きくなるため、小さなばね力FSで所要の接触圧を確保することができる。
【0018】
このように構成されたスライドパネルのガイドシュー10においては、ガイドレール4並びにガイドシュー10の製造時の誤差や使用過程での摩耗や変形による寸法のばらつきに対して、ガイドシュー10がガイド面11a・11bに対する角度を適宜に変化させて対応するため、ガイド面11a・11bに対する接触面が変位するものの、摺動抵抗に大きな変化はない。
【0019】
なお、本実施形態においては、ばね手段としてのねじりコイルばね14をガイドシュー10の外周側に設けた構成としたが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、軸支ピン9に同軸的に設けた構成としても良い。もっとも、前記の通りばね手段をガイドシュー10の外周側に設けた構成では、ばね力によりガイドシューに生じる回転モーメントが大きくなり、小さなばね力で所要の接触圧を確保することができる利点がある。
【0020】
【発明の効果】
このように本発明によれば、ばね手段の配置位置や形状・寸法に対する制約が少なくなるため、撓みの変化に対してばね力の変動幅の小さな特性を有するばね手段を用いることによりガイドレール並びにガイドシューの成形誤差や使用過程での摩耗による寸法のばらつきに左右されることなく概ね一定の摺動抵抗を保持することができるので、スライドパネルの円滑な摺動を確保する上で大きな効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用されたスライドルーフの要部縦断面図。
【図2】本発明によるガイドシューの側面図。
【符号の説明】
1 スライドパネル
2 固定ルーフ
3 開口
4 ガイドレール
5a・5b シール部材
6 接着剤
7 パネルホルダ
8 シュー支持部材
9 軸支ピン(中心軸)
10 ガイドシュー
11 案内溝
11a・11b ガイド面
12 中心孔
13a・13b 凸面
14 ねじりコイルばね
15 取付軸
16 係合部
17 ストッパ
Claims (2)
- 車両の固定ルーフに形成された開口の開閉を行うスライドパネルを、固定ルーフ側に設けられたガイドレールに対して摺動可能に支持するためのガイドシューであって、
前記ガイドレールの互いに対向する一対のガイド面の各々に対向した側にそれぞれ弓形断面状に膨出した一対の凸面が一体的に形成され、前記一対のガイド面間に間隙をもって嵌入すると共に、前記一対のガイド面に対して平行な中心軸周りにばね手段によりねじり付勢されて、前記一対の凸面が、前記ガイド面に直交し且つ前記中心軸の中心線を通る垂直面を挟んで互いに相反する側にずれた位置で、前記一対のガイド面の各々に圧接されるようにしたことを特徴とするガイドシュー。 - 前記ばね手段が係合する係合部が、前記一対の凸面が形成された部分から前記ガイド面に沿う向きに突出した状態で形成されたことを特徴とする請求項1に記載のガイドシュー。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP15631899A JP4166904B2 (ja) | 1999-06-03 | 1999-06-03 | スライドパネルのガイドシュー |
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---|---|---|---|
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ID=15625187
Family Applications (1)
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JP15631899A Expired - Fee Related JP4166904B2 (ja) | 1999-06-03 | 1999-06-03 | スライドパネルのガイドシュー |
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JP (1) | JP4166904B2 (ja) |
-
1999
- 1999-06-03 JP JP15631899A patent/JP4166904B2/ja not_active Expired - Fee Related
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