JP4166021B2 - 磁気ディスクドライブシステム - Google Patents

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    • G11B5/5521Track change, selection or acquisition by displacement of the head across disk tracks
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  • Signal Processing For Digital Recording And Reproducing (AREA)
  • Moving Of The Head To Find And Align With The Track (AREA)
  • Digital Magnetic Recording (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、コンピュータに接続され、データについて書込み又は読込みを行うことができる磁気ディスクドライブシステムに関し、特に、書込みヘッドと読込みヘッドとの間隔に対する製造誤差を補正することにより、磁気ディスクへのデータ書込みのタイミングを調整して、ディスクのフォーマット効率を上げることができ、さらに、磁気ディスクからのデータ読込みのヘッド位置を調整して、トラック密度を上げることができる磁気ディスクドライブシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
磁気ディスクドライブシステムは、コンピュータにとってデータ処理上、必要不可欠なものであり、パソコンの普及により、ハードディスク・ドライブ(HDD)として、データの記録と読出し再生に使用されている。最近では、パソコン用だけでなく、AV機器や車載機器などのように、応用範囲が広がってきている。また、それらで扱われる情報も多種多様となり、しかもそのデータ量も膨大なものとなる場合があり、磁気ディスクドライブシステムへの記録容量の拡大が図られている。
【0003】
そこで、HDDとして用いられている従来の磁気ディスク装置について、図23に、その概略システムをブロック構成で示した。磁気ディスク装置1は、大きく分けて2つの分からなり、ディスクエンクロージャユニット2と、プリント基板ユニット3とで構成され、通常、この2部分が一体の筐体内に装備されている。そして、磁気ディスク装置1は、パソコンなどの上位システム(HOST)4に接続される構成になっている。
【0004】
ディスクエンクロージャユニット2には、磁気ディスク21、磁気ヘッド22、スピンドルモータ(SPM)24、ボイスコイルモータ(VCM)25、そして、ヘッドIC(HIC)26が含まれ、磁気ディスク21は、スピンドルモータ24によって一定方向に高速回転される。また、磁気ヘッド22は、ボイスコイルモータ25に取り付けられたヘッドアーム23の先端に固定され、ボイスコイルモータ25が駆動されると、磁気ディスク21上でトラック(又はシリンダ)と交叉するディスク半径方向に移動し、回転する磁気ディスク21上の所望トラック(又はシリンダ)を走査することができる。
【0005】
そこで、図24に、磁気ヘッド22の具体的構成を示した。磁気ディスク装置に用いられる磁気ヘッドには、書込みと読込みとを同じヘッドで行うタイプもあるが、ここでは、書込みと読込みとを別々のヘッドで行う場合を示した。図24(a)に示されるように、ヘッドアーム23の先端に取り付けられた磁気ヘッド22の先端部に、ヘッドユニットHが配置される。このヘッドユニットHには、書込みヘッドHと読込みヘッドHとが含まれ、それらは、図24(b)に示されるような関係で配置され、ヘッドアーム23の先端において、磁気ディスク21上のトラックの円周方向に並置されて固定されている。なお、図示されていないが、磁気ヘッド21を走査させないときに、磁気ヘッド21を磁気ディスク21から離間させ保持しておくため、通常、アームの先端を係合するランプ機構が備えられている。
【0006】
ここで、最近の磁気ディスク装置に対する容量の増加要求に伴い、磁気ヘッド21には、高ビット密度に対応したMRヘッドが用いられことが多い。MRヘッドは一つのヘッドに読込みヘッドHとしてのリードコアと書込みヘッドHとしてのライトコアを別に持つことを特徴としており、リードコアには磁気抵抗素子を、そして、ライトコアにはインダクティブ素子を用いるのが一般的である。
【0007】
図24(b)に示されるように、読込みヘッドHは、トラック方向の厚みGを、そして、書込みヘッドHは、その厚みGを有し、トラック方向で見ると、それらのコア中心間距離Xだけ離れており、それらのコア中心は、磁気ディスク21の半径方向に距離Yだけずれて配置されている。
【0008】
図25に、磁気ディスク21と磁気ヘッド22との位置関係に着目して、その概要を示した。磁気ディスク21は、スピンドルモータ24によって、SPM中心で一方向に高速回転する。この高速回転する磁気ディスク21上において磁気、ヘッド22が、ボイスコイルモータ25の駆動制御によって、シーク動作を行う。ここで、データ書込みのためにシーク動作中の場合には、磁気ヘッド22における書込みヘッドのライトコア中心とVCM中心との距離B、そして、SPM中心とVCM中心との距離Cは、それぞれ一定であるが、磁気ヘッド22のライトコア中心と磁気ディスク21のSPM中心との距離r、さらに、磁気ヘッド22のライトコア中心と磁気ディスク21のSPM中心とによる線とアーム23の軸線とがなす角度θは、シーク動作に応じて変化する。
【0009】
以上のように構成された磁気ディスク装置1においては、読込みヘッドHと書込みヘッドHとが、別々に、しかも、互いに距離Xだけ離れて配置され、さらに、それらが距離Yだけずらされて、ヘッドユニットH自体がヘッドアーム23に対してある角度を持って取り付けられている。そのため、図26に示されるように、ヘッドユニットH及びヘッドアーム23と、磁気ディスク21上のトラックとの位置関係が変化し、読込みヘッドHと書込みヘッドHとでオントラックのタイミングが磁気ディスク21のトラック位置によって異なったものとなる。
【0010】
その変化の様子を、図26に概略的に示した。ヘッドアーム23が、ボイスコイルモータ25によって駆動され、VCM中心でロータリー式によって回転される例を示した。図中の太線は、ヘッドユニットHを表しており、その両端には、読込みヘッドHと書込みヘッドHが取り付けられているものとする。例えば、中周トラック上にオントラックした場合には、ヘッドユニットHにおける読込みヘッドHと書込みヘッドHの中心を結ぶ線は、オントラックしたトラックの線分にほぼ一致し、それらのヘッド間距離Tは、図24(b)に示した距離Gに相当したものとなる。また、それよりも外周の、あるいは内周にあるトラックについてみると、読込みヘッドHと書込みヘッドHのそれぞれが同じトラックに到達するタイミングがずれたものとなる。そのため、例示した中周トラックの位置より外周又は内周のトラックに各ヘッドをオントラックするには、ヘッドアーム23の回転駆動をトラック位置に合わせて調整することになる。
【0011】
図23に示された磁気ディスク装置1の動作を説明すると、読込みヘッドHrによって読み込まれた記録データは、ヘッドIC26に送られ、ヘッドIC26は、この記録データを再生信号として増幅し出力する。また、ヘッドIC26に磁気ヘッド22への記録信号が供給されると、ヘッドIC26は、磁気ヘッド22に記録データを送り、磁気ディスク21上の所定トラックの書込み位置に記録させる。
【0012】
一方、プリント基板ユニット3には、MPU31、ハードディスクコントローラ(HDC)32、リード・ライトチャネル部(RDC)33、サーボコントローラ(SVC)34、フラッシュROM35、そしてデータバッファメモリ(DBM)36が含まれ、これらが基板に取り付けられている。
【0013】
MPU31は、ROM35に記憶されているプログラムに従って動作し、磁気ディスク装置1のシステム全体を制御しており、主に磁気ヘッド22のポジショニング制御、インタフェース制御、各周辺LSIの初期化や設定、ディフェクト管理などを行っている。
【0014】
ハードディスクコントローラ32は、RAMを内蔵しており、誤り訂正、PLLクロック発生などを含み、上位システム4との入出力を管理するインタフェースとなっている。また、サーボコントローラ34は、スピンドルモータ24とボイスコイルモータ25とを駆動する動作をし、MPU31からの指令に従って、スピンドルモータ24のためのドライバを、さらに、ボイスコイルモータ25のためのドライバをそれぞれ制御する。
【0015】
そして、リード・ライトチャネル部33は、ハードディスクコントローラ32から供給される磁気ディスク21への書込みデータを変調してヘッドIC36に出力し、或いは、磁気ヘッド22によって磁気ディスク21からの読み込まれたヘッドIC36の出力信号からデータを検出してコード復調し、ハードディスクコントローラ32に出力する。
【0016】
磁気ディスク装置1は、以上のような構成から成り立っており、データは、磁気ヘッド22がトレースする磁気ディスク22上の同心円状のトラックに書き込まれ、記録され、或いは、そのトラックをトレースする磁気ヘッド22によって読み込まれ、再生される。そのデータの書込みに対しては、磁気ヘッド22に備えられた書込みヘッドHが、そして、データ読込みに対しては、同じく読込みヘッドHがそれぞれ担当する。
【0017】
ここで、データ書込み時の信号の流れを説明する。上位システム4から、ある論理ブロックアドレスヘのデータ書込み命令とデータがハードディスクコントローラHDC33に転送される。HDC32は、論理ブロックアドレスから、物理的アドレスである、トラック番号、ヘッド番号、セクタ番号を割り出し、書き込む物理アドレス情報をMCU31に渡す。MCU31は、ヘッドアーム23を駆動させるサーボコントローラSVC34を制御して、磁気ヘッド22を目的のトラックに移動させる。
【0018】
また、MCU31は、プリアンプを制御する。そこで、複数装備された磁気ディスクに対応する複数のヘッドから、対象ヘッドである物理ヘッドを選択する。一旦バッファメモリ36に蓄積されたデータは、HDC32を介してRDC33に送られ、同時にHDC32は、目的のセクタのタイミングでライトゲート(WG)を作成して、RDC33、及びプリアンプに送出する。RDC33は、磁気ディスク21に書き込むためにデータを変調し、書込みデータとしてプリアンプに送る。プリアンプは、HDC32が生成したライトゲートを受けて、書込みモードになり、書込みデータに対応した書込み電流を書込みヘッドHwに流す。この一連の動作によって磁気ディスク21への書込みが行われる。
【0019】
次にデータ読込み時の信号の流れを説明する。上位システム4から、ある論理ブロックアドレスのデータ読込み命令がHDC32に転送される。HDC32は、書込み時と同様に、論理ブロックアドレスから物理的アドレスを割り出し、読み込むべき物理アドレス情報をMCU31に送出する。MCU31はSVC34を制御して、磁気ヘッド22を目的のトラックに移動させる。HDC32は、目的のセクタに対し、リードゲート(RG)を開く。磁気抵抗素子による読込みヘッドHでは、書込み時に磁気ディスク21に記録された磁束によって抵抗値が変化し、プリアンプは、この抵抗値変化に基づく電圧変化を増幅して、RDC33に送信する。RDC33は、このプリアンプより受け取った信号の波形についてデータ復調し、HDC32に送出する。HDC32から一旦バッフアメモリ36に溜め込まれたデータは、HDC32を介して上位システム4に転送される。
【0020】
次に、図27を参照して、磁気ディスク21に記録される媒体情報の一例を示す。図示された媒体情報は、磁気ディスク21のトラックに複数設けられたセクタの一つに記録され、その媒体情報は、大きく分けて、サーボ部とデータ部を含んでいる。磁気ディスク21上に同心円状に配置された複数のトラックに対して、放射状の信号パターンでサーボ部データが複数配置されている。このサーボ部データを用いることによって、磁気ディスク21の高精度なサーボ制御を行い、データの高密度化を実現している。
【0021】
ここで、サーボ部について説明する。サーボプリアンブル部SPは、サーボ信号を復調するための準備区間であり、AGC回路がヘッド出力を一定にするために振幅を調整するものである。同時に、PLL回路が信号波形とサーボデコード回路の位相を合わせるよう調整を行う。また、シンクマーク部SMは、これ以降がグレイコードGCであることを示す。そして、SMは、位置決め動作、書込み動作、読込み動作等に対する基準タイミングの役割を担っている。グレイコード部GCは、トラック位置情報が記録されている。
【0022】
さらに、ポジション部Pには、磁気ヘッド22をトラックに位置決めするための振幅情報が含まれており、バーストA、バーストB、バーストC、そしてバーストDの各データが記録されている。これらのバーストデータは、グレイコード部GCに続いて書き込まれるものであり、トラックに対する磁気ヘッド22の相対位置情報を持っている。一般に、バーストデータは、この4つの信号パターンからなり、これらの信号パターンが、当該トラックと相隣にある2つのトラックに交互に跨って順次配置されるように書き込まれている。当該トラックを磁気ヘッド22で読み取った信号の振幅から、当該トラックの中心と磁気ヘッド22の位置との相対的な位置を計算でき、各バースト振幅の大小の組み合わせによってオントラックしたかどうかが判断され、磁気ヘッド22の位置制御に使用される。
【0023】
次に、データ部について説明する。データプリアンブル部DPは、サーボ部と同様に、磁気ヘッド出力を読込み可能にするための準備区間であり、AGC回路が磁気ヘッド出力を一定にするために振幅を調整する。また同時に、PLL回路が信号波形とデータ復調回路の位相を合わせるように調整を行う。シンクバイト部SB(以下、SBという)はこれ以降がデータであることを示すためのデータ開始位置情報である。AGC回路が振幅調整を行い、同時にPLL回路が復調タイミングの位相合わせを行う。最適な出力と位相合わせが終了した後、RDC33はSBウインドウ(以下、SBWという)を開きSBを探す動作に入る。SBを見つけると、RDC33は、それ以降をデータと認識して読込みデータの復調を行う。
【0024】
データ部DAは、上位システム4から送信されてきたデータが記録される。DAに続いて、データ部の最後に、誤り訂正部ECCが配置され、誤り訂正を行うための情報が記録されている。なお、サーボ部の前端と、サーボ部とデータ部の間とに、それぞれ1つずつのパッド部である。これは、読込みヘッドHと書込みヘッドHとの距離誤差による書込み位置ズレのバラツキ分に対する余裕間隔である。なお、この例では、SB部は、1箇所であるが、SBが複数存在するフオーマットが使用される場合もある。
【0025】
【発明が解決しようとする課題】
以上に説明してきたような磁気ディスク装置が、コンピュータ等のデータ記憶装置として使われている。この磁気ディスク装置の磁気ヘッドには、MRヘッドを用いていることは前述した。このMRヘッドは、一つの磁気ヘッドに読込みヘッドコアと書込みヘッドコアを別に持つことによって、高ビット密度記録を実現している。
【0026】
しかし、このMRヘッドに用いられる読込みヘッドコアと書込みヘッドコア自体は、微細な素子であり、しかも、磁気ヘッドとして組み込まれるときには、図24(b)に示されるように、読込みヘッドコアと書込みヘッドコアを別体で配置にされる。これらに起因して、読込みヘッドコアと書込みヘッドコアの相対位置に関し製造上のバラツキがある。具体的には、磁気ヘッド毎に、読込みヘッドコアの中心と、書込みヘッドコアの中心距離に誤差が発生する。
【0027】
また、一般的に磁気ディスク装置は、磁気記録媒体、ヘッドキャリッジ部、共に回転機構を用いているため、図27で説明したように、磁気ヘッドの位置により、磁気ヘッドの軸線とトラックとの角度が変化し、トラックに対して、読込みヘッドコアの中心と書込みヘッドコアの中心のトラック方向に対する距離が変化する。さらに、磁気ヘッド毎に書込みヘッドコアと読込みヘッドコアとの距離がバラつくため、読込みヘッドコアで読み込みした位置決め情報に対して、実際に、磁気ディスク上に書き込まれる位置は、磁気ヘッドによってバラついてしまう。
【0028】
従来では、設計目標距離、もしくは製造時の平均距離から磁気ヘッドのバラツキを考慮しない固定間隔を持たせ、その分で書込み時と読込み時のタイミングを変化させ、バラツキに対する余裕はフォーマット上に余裕時間を持たせていた。
【0029】
しかしながら、読込みヘッドコアで読み出した位置決め情報に対して、あるタイミングで書き込む場合、実際に磁気ディスク上に書き込まれる時には、書込みヘッドコアと読込みヘッドコア間の距離のバラツキによる影響で、磁気ヘッドによって書き込まれた位置にズレが発生する。
【0030】
この書込み位置ズレが大きくなると、位置決めサーボ情報を上書きして消してしまう現象が発生する。ここで、この上書き現象が発生しないようにするためには、フォーマットに十分な時間的余裕を持たせなければならない。このような対策を採用する場合には、その時間的余裕の分だけ、フォーマット効率が悪化してしまう。さらに、磁気ディスクが利用されている装置において、近年の転送速度の上昇、ビット密度の高密度化によって、書込みヘッドコアと読込みヘッドコアの距離誤差の影響度が大きくなり、フォーマット効率の悪化が無視できなくなってきた。
【0031】
また、この磁気ヘッドでは、読込みヘッドコアと書込みヘッドコアが別体であるために、製造のバラツキにより、読込みヘッドコアの中心と、書込みヘッドコアの中心にズレが発生することとなり、磁気ディスク、ヘッドキャリッジ部、共に回転機構を用いているため、磁気ヘッドの位置により、磁気ヘッドの軸線とトラックの角度が変化し、トラックに対して、読込みヘッドコアの中心と書込みヘッドコアの中心のズレ量が変化する。この現象のため、従来では、トラック位置を変化させオフトラックマージンを測定し、各補正位置を直線で結び、コアのズレ量を補正していた。
【0032】
しかしながら、このような対策を行っていても、近年、利用装置のトラック密度が高密度化されて、直線補正でも補正しきれない。そのため、エラーレイトが下がるだけでなく、隣接するトラックの記録データを消してしまう障害が発生する問題がある。また、直線補正で誤差を小さくしようとすると、その測定点を増やさねばならい。そうすると、測定点が増えた分、出荷時のオフセットマージン測定に多大な時間を費やさねばならなくなり、大量生産に不向きとなってしまう。さらに、測定点が増えることによって、補正値も多くなり、補正値を格納するテーブル量も大きくなり、メモリを圧迫するという問題点もある。
【0033】
さらに、この磁気ヘッドは、トラックに対する読込みヘッドコアの中心と書込みヘッドコアの中心のズレ量が変化するため、トラック位置を変化させオフトラックマージシを測定し、磁気ヘッドコアのズレ量を補正している。そこで、書込み時の位置決め精度を最も良くするため、書込み時は読込みヘッドコアを目標トラックのセンタに位置させて書き込むようにし、読込み時には、ヘッドコアのズレ分をオフセットして書込み位置に読込みヘッドコアを移動させる制御を行っている。
【0034】
このズレ情報は、磁気ヘッド固有の値であるため、利用装置における磁気ディスクの特定セクタに記憶しておくことが行われている。従来においては、その特定セクタを読み込むまでは、設計目標もしくは製造設計平均のズレ補正量を使用して、オフセット量を変更しながら再読込みを行うことにより、特定セクタを探して読込み動作をしていた。
【0035】
また、この磁気ヘッド固有のズレ量をフラッシュROM等の不揮発性メモリに記録する場合もあり、その場合には、電源投入時に不揮発性メモリから情報を読み出し、特定セクタの読込み時にオフセット量を加えて読み込むようにしていた。しかし、近年、利用装置のトラック密度を高密度化するために、書込みヘッドコア自体の幅が小さくなり、トラック幅に対してズレ量が大きくなってしまう。このような状況の中で、設計目標もしくは製造平均を使用した初期値を使用して読込み動作を行う場合、磁気ヘッド固有のズレ量が保存してある特定セクタを探すまでに、数多くのオフセット再読込み回数が必要となる。場合によっては、正常に読み込みできないといった現象が発生してしまう。
【0036】
また、不揮発性メモリに固有情報を記録する場合、電源投入時における特定セクタの読込み動作は容易に可能となるが、不揮発性メモリを必ず実装しなければならないため、コストアップに繋がってしまう。さらに、この場合、不揮発性メモリが実装されているプリント基板の交換が容易ではなくなるため、プリント基板が壊れたときの修理作業が簡単に行えなくなり、修理工程に多大な時間がかかってしまうという問題点がある。
【0037】
そこで、本発明では、読込みヘッドと書込みヘッドとを備えた磁気ヘッドを用いた場合であって、磁気ディスク上へのデータ書込み又はデータ読込みの際に、読込み位置又は書込み位置を補正するようにして、製造時における磁気ヘッド固有の問題の影響を受けないようにし、位置補正のための手段を簡単化することができる磁気ディスクドライブシステムを提供することを目的とする。
【0038】
【課題を解決するための手段】
以上の課題を解決するために、本発明では、回転する磁気ディスク上をディスク半径方向に移動できる磁気ヘッドが、距離を置いて並置された書込みヘッドと読込みヘッドを有し、前記磁気ディスクにデータを書き込み、又は前記磁気ディスクからデータを読み込むことができる磁気ディスクドライブシステムにおいて、所定の書込み開始タイミングにおいて、測定用に選択されたセクタに、前記書込みヘッドにより測定用書込み情報を第1のタイミングで書込みを指示し、次いで、前記読込みヘッドにより該書込み情報を読み込み、該書込み情報に含まれる所定位置情報を検出して第2のタイミングを生成し、該第1のタイミングと該第2のタイミングとの間隔から、前記書込みヘッドと前記読込みヘッドとのヘッド間隔情報を測定するヘッド間隔測定手段と、測定された前記ヘッド間隔情報を格納する記憶手段と、記憶手段から読み出された前記ヘッド間隔情報に基づいて前記磁気ヘッドの動作を補正する制御手段とを備えた。
【0039】
そして、前記ヘッド間隔情報は、前記磁気ディスク上の所定トラック位置にある特定セクタに、又は、システム内に備えられた不揮発性メモリに格納されるようにした。
【0040】
前記ヘッド間隔測定手段は、第1のタイミングと第2のタイミングとの間隔から、第2のタイミングと書込み開始タイミングとの間隔を減算して当該磁気ヘッドに係るトラック方向のヘッド間隔を測定することとした。
【0041】
また、前記ヘッド間隔測定手段は、前記所定位置情報を探索用ウインドウで検出するものであって、該探索用ウインドウのウインドウ幅が、前記磁気ディスクの1回転毎に増加するようにし、或いは、該探索用ウインドウのウインドウ幅が、第2のタイミングを超える大きさにすることとした
【0042】
そして、前記ヘッド間隔測定手段は、前記磁気ディスク上の複数のトラック位置でヘッド間隔測定を実行することとし、さらに、トラック位置が異なる前記複数のヘッド間隔に基づいて、測定されていないトラック位置に係るヘッド間隔を補間する処理を行い、該補間処理が、n次多項式によって行われることとした
【0043】
また、前記ヘッド間隔測定手段は、システム電源投入時にヘッド間隔測定を実行することとした
【0044】
【発明の実施の形態】
次に、本発明による磁気ディスクドライブシステムの実施形態について、図を参照しながら説明する。以下においては、磁気ディスク上へのデータ書込み又はデータ読込みに際して、読込み位置又は書込み位置を補正する仕方に従って、実施形態を分けて説明する。
〔第1の実施形態〕
第1の実施形態では、使用する磁気ヘッドにおける書込みヘッドと読込みヘッドについて、トラック方向の該ヘッドの間隔を測定し、測定されたヘッド間隔に基づいて、データ書込み位置を補正するようにした。これにより、ヘッド間隔に製造上の磁気ヘッド固有の誤差があっても、各トラックにデータを書き込む際には、この誤差の影響をなくし、データ書込み開始タイミングを正確にとることができる磁気ディスクドライブシステムとすることができる。第1の実施形態に関して、図1乃至図7を参照して説明する。
【0045】
先ず、使用する磁気ヘッドにおける書込みヘッドと読込みヘッドについて、トラック方向の各ヘッド間の間隔を測定する方法について説明する。このヘッド間隔の測定にあたっては、使用する磁気ヘッドに対応している磁気ディスク上の特定トラックを選択し、当該磁気ヘッドによって、この特定トラックに測定用データを書き込む。その後、特定トラックに書き込まれた測定用データを当該磁気ヘッドで読み込む。そこで、測定用データに関する書込みタイミングと読込みタイミングとから、当該磁気ヘッドに係るヘッド間隔を求めるようにした。ここでは、書込みヘッドと読込みヘッドとのトラック方向距離を測定するために、シンクバイト部SBを使用する方法の一例を示す。この例では、書込みヘッドが読込みヘッドより後ろに配置されている場合を示している。
【0046】
図1に、測定用の媒体情報の例が示されている。この測定用の媒体情報は、図27に示した媒体情報と同様のフォーマットを有している。そして、図1には、この測定用の媒体情報について、当該磁気ヘッドによる書込み動作のタイミングが示されている。
【0047】
最初に、磁気ヘッドを測定用の特定トラックにオントラックさせる。次に、該磁気ヘッドを用いて、適当位置のセクタに測定用の媒体情報を書き込む。このとき、SM検出のタイミングtSMを基準として、フオーマット上のデータ部開始までの時間Tを加え、更に最大バラツキを見込んだ書込み・読込み(W/R)のヘッド間隔Tを加えた間隔Tにおいて、書込みゲートWGを生成する。このWGが開かれるタイミングtWGで、上記のデータプリアンブル部DP、シンクバイト部SB、データ部DA、ECC部等が順次書き込まれる。しかし、タイミングtWGは、読込みヘッドHを基準としたものであり、書込みヘッドHは、読込みヘッドHより後ろに配置されているため、実際に書込みが開始されるのは、WG開始タイミングtWGから、W/Rヘッド実間隔を差し引いたタイミングtである。
【0048】
次に、特定トラック上のセクタに書き込んだ測定用データの読込み動作を行う。この読込み動作の様子を、図2に示した。図中の媒体情報は、図1に示した特定トラックに書き込まれた測定用のものである。SMに対して、フオーマット上のデータ部開始までの時間TのタイミングtRGで、読出しゲートRGが生成される。RGが開かれると、RDC33のデータ読込み回路に信号波形が入力される。
【0049】
W/Rヘッド間隔の最大バラツキを見込んだ時間Tの位置tSBWで、シンクバイト部SBを検出するためのシンクバイトウインドウSBWを開き、データの読込み動作を行う。もし、最初のSBW1において、SBが検出できなかった場合、一周の回転待ちの後に、再度、タイミングtRGでRGを開き、SBW幅を最初よりも広げたSBW2を開く。この動作を、SBが検出可能となるまで繰り返す。図2では、SBW3が開かれたとき、タイミングtDAでSBが検出されたことを示している。
【0050】
そこで、図3に示されるように、タイミングtDAと、実際にデータ書込みをしたタイミングtWGから、書込みヘッドHと読込みヘッドH間の時間差Tが算出可能となる。その計算式は、SM/WG間隔をT、SM/RG間隔をT、RG/WG間隔をT、RG/SB検出間隔をTとすると、
=(T−T)−{T−(TDP+TSB)}
となる。データプリアンブル部DPのデータ時間をTDP、そして、シンクバイト部SBのデータ時間をTSBとし、これらは、既知である。ここで、T=T−Tであるので、W/Rヘッド間隔Tを表す計算式は、
=T−(T−TDP−TSB
となる。
【0051】
なお、磁気ディスクの回転変動、信号タイミングのジッタ等の影響も考えられるため、何度か書込みと読込みとを繰り返し行ってSB位置を測定することにより、より正確にSB位置を求めることができ、ヘッド間時間も正確に求めることが可能となる。
【0052】
次に、図4に、ヘッド間時間測定方法の別の一例を示す。以上では、シンクバイト部SBの検出にあたって、読込み動作の度にSBWのウインドウ幅を増加していく方法を採用したが、図4の方法では、最初のシンクバイトウインドウSBWにおいて、そのウインドウ幅を大きくしておき、1回でSBを検出できるようにした。
【0053】
前述のように、SBWが開かれる幅を、読込みの度に変化させないで、SBWが開かれる幅は、必ずSBがその幅に入るように広く開けておく。図4に示されるように、SBW3が開かれたときに、SBが検出されたタイミングtDAにおいて、SB検出信号を生成する。そこで、RGからSB検出信号までの間隔Tを測定して、ヘッド間隔Tの計算に用いる。その計算式は、
=T−{T−(TDP+TSB)}
となる。この式中において、T、TDP及びTSBは、それぞれ既知であるので、間隔Tが測定されれば、ヘッド間隔Tを求めることができる。
【0054】
図26に示されるように、磁気ヘッドの製造上の位置誤差読込みヘッドHと書込みヘッドHとのトラック方向の相対的間隔は、トラック位置に応じて変化するものであるが、当該磁気ヘッドのヘッド間隔を測定しておくことにより、ライトゲートWGを開くタイミングtWGをトラック毎に正確に決定することができる。このとき、測定されたヘッド間隔には、読込みヘッドHと書込みヘッドHとの製造上の位置誤差も含まれたものとなっているので、この位置誤差によるサーボ情報等の上書きが発生することもなく、トラック毎に対応して、確実にしかも、所望の書込み位置に正確にデータ書込みを実行することができる。ここで、全トラックについて、ヘッド間距離測定を実施しなくても、磁気ディスク上の数箇所のトラックで測定を行い、その間のトラックに対しては、各測定結果に基づいて補間を行うようにする方が、測定処理時間の短縮化を図ることができ、より正確な位置に書込みを実施することが可能となり、磁気ディスクを更に有効に使用することが可能となる。
【0055】
なお、これまでに説明した例では、SBを使用するヘッド間距離測定方法を例として挙げたが、磁気ヘッドに書き込まれる媒体情報のなかで、タイミングを特定することができる情報に基づき、書込みヘッドと読込みヘッド間の時間間隔が測定できるものであれば、この方法には限らない。
【0056】
次に、測定されたヘッド間隔情報を磁気ディスクドライブシステムに適用したときのシーケンス例について、図5及び図6にそのフローチャートを示した。
【0057】
図5のフローチャートでは、測定されたヘッド間距離に基づいて求めたトラック毎のヘッド間隔情報を、磁気ディスク上の特定セクタに磁気ヘッド固有情報として書き込んでおくようにした場合を示している。
【0058】
この場合においては、磁気ディスク装置1に電源投入されると(ステップS101)、MCU31は、磁気ディスク21上においてヘッド固有情報が書き込まれている特定セクタへの読込み命令を発行する(ステップS102)。
【0059】
次いで、SVC34は、この読込み命令に従って、磁気ヘッドを特定セクタへのシーク動作を行い(ステップS103)、RDC33は、HIC26から送信される読込みデータから、読込み動作を行う(ステップS104)。
【0060】
そして、ヘッド固有情報として書き込まれている情報が、読み込まれたデータに基づいて抽出され、データバッファメモリDBM36に格納される(ステップS105)。ここで、ヘッド固有情報として含まれるヘッド間隔情報の一例を次のテーブル形式で示した。
Figure 0004166021
ここでは、トラック番号は、16進数で表記されており、磁気ディスク装置1において、磁気ヘッドが2つ装備されている場合を示している。このように、ヘッド間隔情報が、トラック番号に対応して展開される。そして、データ書込みが必要な概要トラックに対応するヘッド間隔値がこの表から読み出され、書込みタイミングの決定に利用される。
【0061】
また、図6のフローチャートは、ヘッド固有情報が、磁気ディスク上の特定セクタに書き込まれているのではなく、磁気ディスク装置1内の不揮発性メモリに格納されている場合を示している。
【0062】
この場合には、先ず、磁気ディスク装置1に電源投入されると(ステップS121)、MCU31は、ヘッド固有情報としてヘッド間隔情報の読込み命令を発行する(ステップS122)。
【0063】
次いで、ヘッド固有情報として不揮発性メモリに書き込まれているヘッド間隔情報が、読み込まれ、データバッファメモリDBM36に格納される(ステップS123)。ここで格納されるヘッド間隔情報は、上述したテーブルと同様のものである。
【0064】
DBM36に格納されたヘッド間隔情報の利用の仕方は、図5の場合と同様であるが、図6の場合には、元々、ヘッド間隔情報が不揮発性メモリに格納されていることから、図5の場合のように、ヘッド間隔情報を読み込むためのシーク動作を必要としない。
【0065】
以上のフローチャートでの動作は、ヘッド間隔情報を取得するまでのステップであったが、次に、図7のフローチャートを参照して、取得されたヘッド間隔情報に基づいて書込みゲートWGのタイミングを決定して、データ書込みを行う動作について説明する。
【0066】
先ず、ホストである上位システム4から、磁気ディスク装置1にデータ書込み命令が送信されてくる(ステップS131)。
【0067】
磁気ディスク装置1では、データ書込み命令をHDC32で受信し、その命令に基づいて、含まれている論理アドレスから、物理的ヘッド、トラック、セクタを割り出す(ステップS132)。
【0068】
ディスクエンクロージャユニット2内に複数の磁気ヘッドが装備されている場合には、論理アドレスに従う磁気ヘッドを選択し(ステップS133)、当該磁気ヘッドを、割り出された目的のトラックへシーク動作させる(ステップS134)。
【0069】
そこで、HDC32は、使用される磁気ヘッドに関し、目的のトラック位置でのW/Rヘッド間隔値を、DBM36に格納されているテーブルから読み出し(ステップS135)、このヘッド間隔値に基づいてWG信号の作成タイミングtWGを計算する(ステップS136)。このタイミングtWGは、SM検出タイミングとフォーマット上のデータ部開始との間隔Tと、テーブルから読み出されてヘッド間隔値Tから計算され、次式で表される。
WG=T+T
この様に、間隔Tにヘッド間隔値TXを加算してタイミングtWGを決定するのは、書込みヘッドHの位置が読込みヘッドHより後ろにあることを前提としたためであり、これらのヘッド位置関係が逆であれば、タイミングtWGは、間隔Tからヘッド間隔値Tを減算して求められる。これで、データ書込み命令に従って、テーブルから読み出された該当ヘッド間隔値に基づいた計算により、書込みゲートWGを開くタイミングを決定できる(ステップS137)。ステップS134において、磁気ヘッドは、既に目的のトラックにシークされてあるので、ここで、WGを生成して、目的のセクタの所定位置にデータを書き込むことができる。
【0070】
以上のように、使用する磁気ヘッドにおける書込みヘッドHと読込みヘッドHとの実際のヘッド間隔を測定し、この測定したヘッド間隔に基づいてトラック毎のヘッド間隔値を生成するようにしたので、このヘッド間隔値によれば、トラック位置に応じたヘッド間隔の変化を補正することができ、書き込むことができる開始タイミングを正確に求められることができる。そして、磁気ヘッドの製造上のバラツキがあっても、そのバラツキによる誤差の影響を受けることがない。
【0071】
なお、第1の実施形態では、ヘッド間隔に対する補正の仕方として、ヘッド間隔値をテーブル形式で補正する例を示したが、テーブル形式で格納する代わりに、トラック番号を関数とするn次多項式で補正する方式等も考えられる。
〔第2の実施形態〕
第1の実施形態では、主に、磁気ディスクの回転周方向、つまりトラック方向におけるヘッド間隔の変化を補正するようにしたが、第2の実施形態においては、磁気ディスクの半径方向、つまり隣接トラック方向のズレを補正するようにした。
【0072】
前述したように、図23に示された磁気ディスク装置1における磁気ヘッド22には、高ビット密度記録に適したMRヘッドが使用されている。この磁気ヘッドは、読込みヘッドコアと書込みヘッドコアを別に持つために、製造のバラツキにより、読込みヘッドコアの中心と、書込みヘッドコアの中心にズレが発生する。また、磁気ディスク、ヘッドキャリッジ部、共に回転機構を用いているため、図24乃至図26に示されるように、ヘッドの位置により、ヘッドとトラックの角度θが変化し、トラックに対して、読込みヘッドコアの中心と書込みヘッドコアの中心のズレ量Yが変化することになる。
【0073】
この現象のため、従来では、トラック位置を変化させオフトラックマージンを測定し、各補正位置を直線で結び、コアのズレ量を補正していた。そこで、磁気ヘッドコアとズレ量について説明する。
【0074】
磁気ディスク21は回転を行っているため、トラックは、スピンドルモータSPM24の軸を中心に円を描いている。一方、磁気ヘッド22は、ボイスコイルモータVCM25によってヘッドアーム23で回転運動を行い、円を描いているトラックと交叉する方向に移動され、トラック位置を変更される。また、磁気ヘッド22は、ヘッドアーム23に対しある角度を持って取り付けられている。そして、読込みヘッドコアHと書込みヘッドコアHの中心は左右対称とはならない。以上の配置状況により、トラックに対する読込みヘッドHと書込みヘッドHの位置は、単純に一定差にはならない。
【0075】
ここで、読込みヘッドHの厚みをG、書込みヘッドHの厚みをG、読込みヘッドHと書込みヘッドHの距離をGとした場合、読込みヘッドHの厚み中心と書込みヘッドHの厚み中心の距離Xは、
X=G/2+G/2+ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・(1)
となる。読込みヘッドHの中心と書込みヘッドHの中心とのズレ量をYとすると、読込みヘッドHの中心と書込みヘッドHの中心との距離Gは、
=(X+Y1/2 ・・・・・・・・・・・・・・・・(2)
となる。また、XとGの角度をθとすると、
θ=cos−1{(X+G −Y)/(2×X×G)} ・・・(3)
となる。VCM中心からヘッドギャップ中心までの距離をB、VCM中心からSPM中心までの距離をC、SPM中心からトラック中心までの距離をrとすると、VCM中心−ヘッドギャップ−SPM中心の角度θは、
θ=cos−1{(B+r−C)/(2×B×r)} ・・・(4)
となる。
【0076】
これらから、読込みヘッドHrの中心と書込みヘッドHwの中心のズレ量Eは
E=r−{r+G +2×r×cos(θ+θ)}1/2 ・・(5)
と表すことができる。この式(5)は、読込みヘッドHと書込みヘッドHのズレ量Eは、r(SPM中心からオントラック中心までの距離)の関数として表せることを示している。つまり、ズレ量Eをトラック番号の関数として表せることを示している。
【0077】
例えば、データ領域をSPM中心から半径方向21mm〜45mmの範囲とし、上記の各々のパラメータを以下に示す値にした場合、式(1)〜(5)より、rに対する関数として、読込みヘッドHと書込みヘッドHに関するズレ量Eをグラフにして示すと、図8のようになる。
=0.1μm
=0.2μm
=40μm
A=0.6μm
B=50.0mm
C=60.0mm
ここで、例えば、データ領域を均等4分割し5箇所のトラックでオフトラックマージンを測定し、ズレ量補正に使用する場合を説明する。従来では、図8に示される曲線に対して、5点をそれぞれ直線で結び、その4直線をズレ量としていた。この直線による場合について、r位置に対する補正誤差をグラフにすると、図9のようになる。同図によると、本来であれば、補正誤差は、0〔m〕となるのがよいが、実際には、内周ほど誤差が大きく残った状態になっている。
【0078】
直線の補完で誤差を小さくするには測定点を増やす方法が考えられるが、測定点を多くすれば、出荷試験工程内の占有時間も多くなり、大量生産には不向きとなる。
【0079】
そこで、第2の実施形態では、測定点の数を増加させるのではなく、図8に示される曲線に近似できるように、測定点を通るn次多項式を求め、求めた多項式に基づいて補正に使用することとした。誤差を圧縮することができる前述の5点直線補正と同一の測定点に対し、4次の多項式によって補正した場合における補正誤差を表したグラフを図10に示した。図10の補正誤差グラフを参照すると、図9に示した直線補正の場合と比較して、補正誤差が大幅に縮小されていることが分かる。
【0080】
ここで用いたn次多項式では、n=4とすると、その4次多項式Eは、
E=a×r+b×r+c×r+d×r+e ・・・・・・・・・(6)
と表される。次数については、補正誤差ができるだけ0に近い値となるように適宜選択できる。そして、変数rについて測定点のトラック番号を代入して、連立方程式から、a乃至eのパラメータを算出する。これらのパラメータを格納しておき、シーク動作を行うときに、各パラメータに基づいてコアズレ補正値を算出するようにする。
【0081】
以上のn次多項式を用いたズレ補正方式を磁気ディスク装置に適用したときには、先ず、補正トラック位置における磁気ヘッド毎のオフトラックマージンを測定する。そして、各トラック位置での読込みヘッドコアと書込みヘッドコアのズレ量を計測する。その結果より補正多項式における各次数の係数(式(6)であれば、パラメータa、b、c、d及びe)であるパラメータを求め、各パラメータを補正データとして補正テーブル形式で磁気ディスクの特定セクタに記録しておく。電源投人時に、特定セクタから当該各パラメータを読み込み、補正テーブルをメモリに展開する。読込み命令を受けると、メモリから当該磁気ヘッドの補正テーブルを読み込み、トラック位置からのズレ量を計算して、オントラック時におけるオフセット量を決定する。
【0082】
この方式を磁気ディスク装置に適用した場合の動作について、図11乃至図15に示した。
【0083】
図11及び図12のフローチャートでは、補正トラック位置における磁気ヘッド毎のオフトラックマージンを測定する場合の動作を示している。図11のフローチャートは、オフトラックマージンを測定する際に、補正トラック位置に対してイン側から測定を行う場合を示し、図12のフローチャートは、そのアウタ側から測定する場合を示している。
【0084】
図11のフローチャートにおいて、先ず、測定しようとしている磁気ヘッドを選択し、当該磁気ヘッドを測定用トラックにシークさせる(ステップS201)。この測定用トラックは、測定を行うときだけのものであり、測定が終了した後では、他のデータで上書きされる。そのため、いずれのトラックを選定することができ、例えば、特定セクタが記録されているトラックを用いることもできる。当該磁気ヘッドは、測定用トラックに、あるいは、測定用トラックの近くにオントラックされる。
【0085】
当該磁気ヘッドのシーク動作が行われると、書込みヘッドHによって測定用トラックに測定用データを書き込む(ステップS202)。
【0086】
次いで、当該磁気ヘッドによって最大でどこから測定用データを読み込めるかを考慮して、オフセット量を加算して当該磁気ヘッドをシークする(ステップS203)。ここでは、イン側から測定するので、トラック番号が増加する側にオフセットすることになる。
【0087】
そこで、読込み回数を0に設定し(ステップS204)、読込みヘッドHで読込み動作を開始する(ステップS205)。
【0088】
まず、その位置で、測定用データが読み込めるかどうかが判定され(ステップS206)、測定用データを読み込むことができた場合(Yes)には、読込みOKセクタが一つあったとして、読込み回数に1を加算する(ステップS208)。
【0089】
一方、測定用データを読み込むことができなかった場合(No)には、測定用データを読み込める側になるように、オフセット量を1だけ減算し(ステップS207)、そして、ステップS205において、1だけ少ないオフセット量の位置で読込み動作を行う。このように、磁気ディスクの1回転毎に1ずつオフセットした位置で、測定用データが読み込むことができるまで読込み動作を繰り返す。
【0090】
ステップS208において、1ずつ減算された特定のオフセット位置で、磁気ディスク1回転毎に読込みOKセクタ数がカウントされる。このカウント値が読込みOKの規定回数になったかどうかが判定される(ステップS209)。これは、磁気ディスク等の回転機構における変動要因を考慮したものである。
【0091】
そこで、読込みOKセクタの読込み回数が規定回数に達していない場合(No)には、ステップS205に戻って、特定のオフセット位置で読込み動作を行い、その読込み動作は、規定回数になるまで繰り返される。また、読込みOKセクタの読込み回数が規定回数に達した場合(Yes)には、インナ側において測定用データを読み込むことが可能であるとして、そのときの特定オフセット量をメモリに格納する(ステップS210)。
【0092】
以上のオフトラックマージン測定では、インナ側にオフセット量を設けた場合であったが、インナ側では測定用データの読込み状態を把握することができないこともあり得るし、アウタ側にオフセットすることによりオフトラックマージンの測定を行うと、同じエラーレートのオフセット幅を求めることができる。そこで、その幅のセンタをオフセット値とすればよい。
【0093】
図12のフローチャートに、アウタ側にオフセットしてオフトラックマージン測定の動作を示した。図12のフローチャートにおけるオフトラックマージンの測定動作は、図11に示されたフローチャートによる動作に続いて行われるが、図11に示されたフローチャートによるものと比較して、基本的な処理手順においては同様である。
【0094】
ただ、図12に示された動作では、インナ側でなく、アウタ側にオフセットすることから、ステップS211において、アウタ側にトラック番号をマイナスすることと、ステップS215において、オフセット量を1だけ減算していくことが、図11のステップS201及びステップS207における動作と異なっているだけである。
【0095】
次に、式(6)のn次多項式によって補正値を計算する動作について、図13のフローチャートを参照して説明する。図13においては、n=4である4次多項式を用いた例を示しており、全トラックのデータ領域の幅内における5点で測定を行っている。
【0096】
先ず、プリント基板に近い磁気ヘッドから計算を始めるとして、ヘッド0を選択する(ステップS221)。
【0097】
そして、補正位置rに対するヘッド0のセンタ位置Yをメモリから読み込む(ステップS222)。mは、測定点数を示し、m=1〜5である。
【0098】
次いで、読み込まれたセンタ位置Y乃至Yに基づいて、式(6)で示される4次多項式を用いて、多項式に含まれるパラメータa、b、c、d及びeを算出し(ステップS223)、算出されたパラメータa、b、c、d及びeを補正データとして磁気ディスク上の特定セクタに格納する(ステップS224)。
【0099】
ここで、ヘッド0に関して、補正用の各パラメータが格納されたので、ヘッド0についてのパラメータ計算を終了し、他に磁気ヘッドを装備している場合、例えば、ヘッド1がある場合には、ヘッド1に関しても、ヘッド0の場合と同様に、パラメータ計算を行い、その結果を、特定セクタに格納する。
【0100】
図13に係るこれまでの動作は、磁気ディスクの半径方向での読込みヘッドHと書込みヘッドHのコアズレ量Eを求めるため、補正多項式が磁気ヘッド毎に特定されたことになる。そこで、磁気ディスク装置において、この補正多項式によるコアズレ量に基づく補正を実行する動作を説明する。
【0101】
図14に示したフローチャートは、磁気ディスク装置に電源投入されたときに、補正を実行する動作について示しており、先ず、電源が投入されると(ステップS231)、磁気ヘッドを、特定セクタが存在するトラックにシークさせ、その特定セクタから各磁気ヘッドに係る補正データa、b、c、d及びeを読み込み、各磁気ヘッドに対応させて各補正データをメモリに展開する。
【0102】
その後、磁気ヘッドのシーク動作の度に、このメモリから当該磁気ヘッドに係る各パラメータを読み出し、この各パラメータに基づいてn次多項式を用いてコアズレ量を算出し、そして、そのデータによって当該磁気ヘッドの位置制御を行う。
【0103】
ここで、磁気ディスク装置1が上位システム4から読込み命令を受信したときの動作について、図15のフローチャートに示した。
【0104】
磁気ディスク装置1のHDC32が、命令待機状態にあるとき(ステップS241)、上位システム4から読込みシーク命令を受け付ける(ステップS242)。
【0105】
そこで、受け付けた命令に従って、シークする磁気ヘッドがどれかを判定し、判定された当該磁気ヘッド用の補正用データとして、メモリから補正データa、b、c、d及びeを読み込み(ステップS243)、MCU31は、読み込まれた各パラメータに基づいて、n次多項式によってシーク先でのコアズレ量Yを求める(ステップS244)。
【0106】
そして、当該磁気ヘッドをシークさせ、さらに、コアズレ量Yに対応するオフセット量を加えて補正する(ステップS245)。これで、読込みシーク命令に基づく当該磁気ヘッドの読込みシークが完了したことになる(ステップS246)。
【0107】
以上の動作処理により、磁気ディスク上の複数トラック位置で測定した書込みヘッドと読込みヘッドとのコアズレ量から、トラック位置に対するn次多項による補正用式を作成し、磁気ヘッドのシーク動作毎にトラック位置に対応した磁気ヘッドのコアズレ量を補正することができるので、磁気ヘッド固有の書込みヘッドと読込みヘッドとのズレ量に係る製造上の誤差を吸収することができる。
【0108】
そして、補正方式として、n次多項式を採用することにより、オフトラックマージンの測定回数が少なくても、補正誤差を小さくすることができ、また、メモリに格納する補正データを少なくすることができる。
【0109】
なお、補正テーブルとしてズレ量を持っておき、補正多項式の次数計算を、電源投入時、シーク時等の後に行うことも可能である。
〔第3の実施形態〕
第2の実施形態による磁気ディスクドライブシステムでは、複数トラック位置で測定した書込みヘッドと読込みヘッドとのコアズレ量に基づく補正用n次多項式によって、トラック位置に対応した磁気ヘッドのコアズレ量を補正し、磁気ヘッド固有の書込みヘッドと読込みヘッドとのズレ量に係る製造上の誤差を吸収するようにした。
【0110】
そこで、第3の実施形態では、磁気ヘッド固有の書込みヘッドと読込みヘッドとのズレ量に係る製造上の誤差を吸収するために、測定した書込みヘッドと読込みヘッドとのコアズレ量を測定し、データ書込み時には、コアズレ量だけずらして書き込むようにした。
【0111】
前述したように、MRヘッドは、高ビット密度記録に適しているが、読込みヘッドコアと書込みヘッドコアが別に配置されているために、製造のバラツキにより、読込みヘッドコアの中心と、書込みヘッドコアの中心にズレが発生する。また、磁気ディス装置では、回転機構を用いているため、磁気ヘッドの位置により、磁気ヘッドとトラックの角度が変化し、トラックに対して、読込みヘッドコアの中心と書込みヘッドコアの中心とのズレ量も変化する。
【0112】
図24に示されるように、MRヘッド22は、読込みヘッドコアHと書込みヘッドコアHを別々に持っている。その磁気ヘッドを用いたとき、データが書き込んだ位置に、読込みヘッドHを移動させなければ、読込みが不可能であるため、読込み時には、書込みヘッドHと読込みヘッドHのズレ分Yのオフセットを加えてシークする。磁気ヘッドは非常に小さいものであるため、このズレ量Yのバラツキを無にすることは、製造上不可能である。
【0113】
そのため、従来においては、トラック位置を変化させオフトラックマージンを測定し、各コア間のズレ量を補正している。書込み時の位置決め精度を最も良くするため、書込み時には、読込みヘッドコアを目標トラックのセンタに位置させてデータ書込みし、読込み時には、各コアのズレ量分をオフセットし、書込み位置に読込みヘッドコアを持っていく制御を行っている。
【0114】
ここで、従来におけるズレ量補正について、電源投入時の動作を、図18のフローチャートに示す。
【0115】
電源が投入されると(ステップS301)、装置の固有情報が保存されている特定セクタヘの読込み命令が出る(ステップS302)。MCU31は命令を判別し(ステップS303)、シーク動作をさせ、特定セクタのあるトラックヘと磁気ヘッドを移動する(ステップ304)。
【0116】
磁気ヘッドは、セクタヘのリード動作に入るが、このときのオフセット量は、ROM内部に持っている初期値が使用される(ステップS305)。この初期値は、製品共通のものであり、実際のコアズレ量には、製品間でバラツキがある。そのため、一回目では読み込めない場合(ステップS306、ステップS307のNo)、所定オフセット量を加えながら読み込み(ステップS308)、特定セクタを探す動作に入る。
【0117】
ここで、特定セクタを探す動作を、図17及び図18に示す。図中において、図を簡単にするため、書込みヘッドHと読込みヘッドHとは同じ大きさにしてあり、Hr1、Hr2、Hr3、…は、読込みヘッドHを磁気ディスクの1回転毎に所定オフセット量だけずらして移動させた位置を示している。
【0118】
図17では、書込みヘッドHによって書き込まれデータの書込み位置に、読込みヘッドHが移動していき、Hr3の位置で、書込みヘッドHで書き込まれたデータを読み込めた状態を示している。しかし、図18に示すように、読込みヘッドコアHの幅が小さいと、書き込まれて位置に位置決めできず、特定セクタを探すことができない場合がある。また、図19に示すように、オフセットの刻みを小さくすれば防ぐことができるが、再リードの回数が多くかかってしまい、電源投入から正常に起動するまで、多大な時間を要することになる。
【0119】
そこで、第3の実施形態では、書込みヘッドHと読込みヘッドHのズレ量Yが、製造上の誤差を含む装置固有の情報であることに着目し、このズレ量Yについて、オフトラックマージンを用いて測定しておき、この測定に基づいたオフセット量だけずらしてデータ書込みを行うようにした。なお、このオフトラックマージンの測定処理は、図11及び図12のフローチャートに示された手順に従って行われる。
【0120】
本実施形態による磁気ヘッドの制御方式の概要について、図20に示した。ここで、磁気ヘッド22は、書込みヘッドHと読込みヘッドHを有しており、それらは、磁気ディスクの半径方向にコアズレ量Yだけ離れて配置されている。このコアズレ量Yは、製造上の誤差を含む装置固有の値であって、オフトラックマージン測定で得られたものであり、磁気ディスク装置内に記憶される。
【0121】
図20に示した例は、製品出荷時に、コアズレを補正するための初期オフセット値Yが、磁気ディスク装置のROM内に格納されていた場合であり、初期オフセット値Yは、読込みヘッドHの中心から半径方向のズレ量を表している。そこで、データを書き込むときの読込みヘッドHの中心からの書込み用オフセット量Y0wを求める。この書込み用オフセット値Y0wは、測定されたコアズレ量Yと初期オフセット値Yとの差であり、Y0w=Y+Yの式による符号付計算で求められる。
【0122】
装置固有情報を該当トラックに書き込むときには、磁気ヘッドを該当トラックにオントラックし、さらに、その位置から書込み用オフセット値Y0wだけ半径方向にオフセットする。このオフセット後に、書込みヘッドHによって該情報を書き込む。書込みヘッドHで書き込まれたライト位置を、図20に破線で示した。
【0123】
次いで、ライト位置に書き込まれた装置固有情報を読み込むときには、磁気ヘッドを該当トラックにオントラックし、さらに、磁気ヘッドを初期オフセット値Yだけ半径方向にオフセットする。このオフセット後においては、読込みヘッドHの半径方向の位置は、情報が書き込まれているライト位置に一致しているので、データを読み込むことができる。
【0124】
このような磁気ヘッドの位置制御方式によると、初期オフセット値にずらすだけで読み込みができるようにオフセットして書き込まれているため、再読込みが発生せず、瞬時に起動することができ、装置固有の誤差を含む書込み用オフセット値のオフセットでデータ書込みを行っているので、磁気ヘッドに製造上のバラツキがあっても、そのバラツキの影響をなくすることができる。
【0125】
次に、本実施形態による装置固有情報の書込み動作について、図21のフローチャートに示した。先ず、装置固有情報の書込み命令が発行されると(ステップS321)、オフトラックマージン測定によるコアズレ量をメモリから読み込み(ステップS322)、さらに、初期オフセット値を装置のROMから読み込む(ステップS323)。
【0126】
そこで、書込み用オフセット値Y0wを求めるため、コアズレ量と初期オフセット値との符号付加算を実行する(ステップS324)。
【0127】
そして、磁気ヘッドを特定セクタのトラックにシーク動作させ(ステップS325)、求められた書込み用オフセット値をオントラック目標値に加えた位置に、磁気ヘッドが半径方向に移動される(ステップS326)。
【0128】
磁気ヘッドが書込み用オフセット値の位置にオントラック目標値からオフセットされたとき、装置固有情報を特定セクタに書き込み(ステップS327)、この書込みが完了したとき、当該磁気ヘッドに係る装置固有情報の書込み動作が終了する。そして、複数の磁気ヘッドを装備している場合には、次の磁気ヘッドに係る装置固有情報の書込み動作に移行する(ステップS328)。
【0129】
次に、本実施形態の磁気ヘッドの位置制御方式における電源投入時における装置固有情報の読出し動作を、図22のフローチャートを用いて説明する。
【0130】
先ず、電源投入されると(ステップS331)、ROMから初期オフセット値を読み込む(ステップS332)。そして、磁気ヘッド固有情報が保存されている当該磁気ディスク上の特定セクタへの読込み命令が発行される(ステップS333)。
【0131】
当該磁気ヘッドは、この読込み命令に従って、特定セクタが存在するトラック位置を目標値としてシーク動作される(ステップS334)。このとき、オントラックの目標値に、読み込まれた初期オフセット値を加算して、当該磁気ヘッドをオフセット移動させる(ステップS335)。
【0132】
そこで、磁気ヘッドの読込みヘッドHの位置が書込みヘッドHによるライト位置に一致しているので、当該読込みヘッドHで特定セクタ内の装置固有情報を読み込む(ステップS336)。そして、読み込まれた磁気ヘッド固有のコアズレ量について、メモリのテーブルに展開する(ステップS337)。
【0133】
これで、電源投入時における装置固有情報の読出し動作のフローチャートは、終了することとなるが、磁気ヘッド固有のコアズレ量がテーブルに展開された以降においては、このコアズレ量は、当該磁気ヘッドの位置制御に使用される(ステップS338)。
【0134】
以上のように、磁気ディスク装置における磁気ヘッドの位置制御方式としたので、トラック密度の高密度化によりライトコア幅が小さくなり、トラック幅に対しコアズレ量が大きくなり、設計目標もしくは製造平均を使用した初期オフセット値を使用した場合にも、磁気ヘッド固有のコアズレ量が保存してある特定セクタを探すまでに、オフセット再読込みの必要がなくなり、起動時に瞬時に特定セクタの情報を読み込むことができる。そして、磁気ヘッド固有情報の格納のために、特別な不揮発性メモリを必要としない。
(付記1)
回転する磁気ディスク上をディスク半径方向に移動できる磁気ヘッドが、距離を置いて並置された書込みヘッドと読込みヘッドを有し、前記磁気ディスクにデータを書き込み、又は前記磁気ディスクからデータを読み込むことができる磁気ディスクドライブシステムであって、
前記書込みヘッドと前記読込みヘッドとのヘッド間隔情報を測定するヘッド間隔測定手段と、
測定された前記ヘッド間隔情報を格納する記憶手段と、
記憶手段から読み出された前記ヘッド間隔情報に基づいて前記磁気ヘッドの動作を補正する制御手段とを有する磁気ディスクドライブシステム。
(付記2)
前記ヘッド間隔情報は、前記磁気ディスク上の所定トラック位置にある特定セクタに格納されることを特徴とする付記1に記載の磁気ディスクドライブシステム。
(付記3)
前記ヘッド間隔情報は、システム内に備えられた不揮発性メモリに格納されることを特徴とする付記1に記載の磁気ディスクドライブシステム。
(付記4)
前記ヘッド間隔測定手段は、所定の書込み開始タイミングにおいて、測定用に選択されたセクタに、前記書込みヘッドにより測定用書込み情報を第1のタイミングで書込みを指示し、次いで、前記読込みヘッドにより該書込み情報を読み込み、該書込み情報に含まれる所定位置情報を検出して第2のタイミングを生成することを特徴とする付記1乃至3のいずれか一項に記載の磁気ディスクドライブシステム。
(付記5)
前記ヘッド間隔測定手段は、第1のタイミングと第2のイミングとの間隔から、第2のタイミングと書込み開始タイミングとの間隔を減算して当該磁気ヘッドに係るトラック方向のヘッド間隔を測定することを特徴とする付記4に記載の磁気ディスクドライブシステム。
(付記6)
前記ヘッド間隔測定手段は、前記所定位置情報を探索用ウインドウで検出するものであって、該探索前記ヘッド間隔測定手段は、前記所定位置情報を探索用ウインドウで検出するものであって、該探索用ウインドウのウインドウ幅が、前記磁気ディスクの1回転毎に増加することを特徴とする付記4又は5に記載の磁気ディスクドライブシステム。
(付記7)
前記ヘッド間隔測定手段は、前記所定位置情報を探索用ウインドウで検出するものであって、該探索用ウインドウのウインドウ幅が、第2のタイミングを超える大きさであることを特徴とする付記4又は5に記載の磁気ディスクドライブシステム。
(付記8)
前記ヘッド間隔測定手段は、前記磁気ディスク上の複数のトラック位置でヘッド間隔測定を実行することを特徴とする付記1乃至7のいずれか一項に記載の磁気ディスクドライブシステム。
(付記9)
前記ヘッド間隔測定手段は、トラック位置が異なる前記複数のヘッド間隔に基づいて、測定されていないトラック位置に係るヘッド間隔を補間する処理を行うことを特徴とする付記8に記載の磁気ディスクドライブシステム。
(付記10)
前記補間処理が、n次多項式によって行われることを特徴とする付記9に記載の磁気ディスクドライブシステム。
(付記11)
前記ヘッド間隔測定手段は、システム電源投入時にヘッド間隔測定を実行することを特徴とする付記1乃至10のいずれか一項に記載の磁気ディスクドライブシステム。
(付記12)
前記制御手段は、前記データを書き込むとき、前記記憶手段に記憶されているヘッド間隔を読み出し、該ヘッド間隔に基づいて補正した書込み開始タイミングを決めることを特徴とする付記1乃至11のいずれか一項に記載の磁気ディスクドライブシステム。
(付記13)
前記ヘッド間隔測定手段は、前記磁気ヘッドを測定用トラックにオントラックしたとき、前記書込みヘッドに測定用情報の書込みを指示し、次いで、オントラックしたトラック位置から、前記磁気ヘッドを前記ディスクの半径方向に所定オフセット量だけオフセットし、該オフセット位置から、前記磁気ディスク1回転毎に前記所定オフセット量を減じながら前記読込みヘッドで前記測定用情報に対する読込み動作を行い、該情報の読込みができたときのオフセット量に基づいて、前記磁気ディスクの半径方向におけるヘッド間隔測定を行うことを特徴とする付記1乃至3のいずれか一項に記載の磁気ディスクドライブシステム。
(付記14)
前記ヘッド間隔測定手段は、前記オントラックしたトラック位置に対して、前記磁気ヘッドをイン側又はアウタ側に前記所定オフセット量だけオフセットし、両側から前記ヘッド間隔測定を実行することを特徴とする付記13に記載の磁気ディスクドライブシステム。
(付記15)
前記ヘッド間隔測定手段は、前記磁気ディスク上の複数のトラック位置で前記ヘッド間隔測定を実行することを特徴とする付記13又は14に記載の磁気ディスクドライブシステム。
(付記16)
前記ヘッド間隔測定手段は、トラック位置が異なる前記複数のヘッド間隔に基づいて、測定されていないトラック位置に係るヘッド間隔を補間することを特徴とする付記15に記載の磁気ディスクドライブシステム。
(付記17)
前記ヘッド間隔測定手段は、前記複数のヘッド間隔に基づいて、トラック位置に対するヘッド間隔に関するn次多項式を生成することを特徴とする付記16に記載の磁気ディスクドライブシステム。
(付記18)
前記ヘッド間隔測定手段は、前記n次多項式における次数係数を前記記憶手段に格納し、
前記制御手段が、前記読込みヘッドで読込み動作をするとき、前記次数係数に基づいて、オントラックするトラック位置におけるヘッド間隔を求め、該ヘッド間隔に基づくオフセット量を該トラック位置に付加して読込みシークを行うことを特徴とする付記17に記載の磁気ディスクドライブシステム。
(付記19)
前記ヘッド間隔測定手段は、システム電源投入時にヘッド間隔測定を実行することを特徴とする付記13乃至18のいずれか一項に記載の磁気ディスクドライブシステム。
(付記20)
前記制御手段は、前記書込みヘッドにより特定情報を所定トラック位置に書き込むとき、該所定トラック位置に対応するヘッド間隔情報を前記記憶手段から読み出し、該ヘッド間隔情報に基づいて補正情報を生成し、次いで、前記磁気ヘッドを該所定トラック位置にオントラック後、該所定トラック位置から該補正情報量だけずらした位置で、前記書込みヘッドにより前記特定情報を書き込むことを特徴とする付記13に記載の磁気ディスクドライブシステム。
(付記21)
前記補正情報は、前記ヘッド間隔と、前記記憶手段に格納された初期オフセットとによる符号付き計算によって求められることを特徴とする付記19に記載の磁気ディスクドライブシステム。
(付記22)
前記特定情報は、装置固有情報を含み、前記磁気ディスク上の特定セクタに書き込まれることを特徴とする付記19又は20に記載の磁気ディスクドライブシステム。
(付記23)
前記制御手段は、前記特定情報を前記読込みヘッドにより読み込むとき、前記記憶手段に記憶されている前記初期オフセット値を読み出し、次いで、前記磁気ヘッドを前記所定トラックにオントラックした後に、前記磁気ヘッドを前記初期オフセット値だけずらし、前期読込みヘッドにより前記特定情報を読み込むことを特徴とする付記20又は21に記載の磁気ディスクドライブシステム。
【0135】
【発明の効果】
本発明の磁気ディスクドライブシステムによれば、磁気ヘッドにおける書込みヘッドと読込みヘッドとの間隔について、実際の磁気ヘッドを使用して測定するようにしているので、製造上のバラツキ、回転変動などによる装置固有の情報を把握でき、コアズレ量などの装置固有情報に基づいて、磁気ヘッドによる書込み又は読込みのタイミングや、磁気ヘッドのトラック位置に関わる制御を精度良く実行することができる。
【0136】
そして、書込みヘッドと読込みヘッドとのトラック方向の間隔が算出されるので、この間隔に従ったタイミングで書込み動作を行うことにより、磁気ヘッド間距離の製造上の誤差を吸収できるばかりでなく、サーボ情報等を上書きすることを防止でき、しかも、データ書込みタイミングを正確に決めることができる。そのため、磁気ディスクのフォーマットに時間余裕を持たせる必要がなくなり、ビット密度の高密度化に対応してフォーマット効率を向上することができる。
【0137】
また、本発明の磁気ディスクドライブシステムによれば、磁気ヘッドのシーク動作に関するディスク半径方向のトラック位置の制御において、書込みヘッドと読込みヘッドとのコアズレ量を測定した複数の測定点に対して、n次多項式を用いて、各トラック位置を補正することにより、その補正によって生じる誤差について、直線補正による補正誤差より大幅に減縮することができ、コアズレ量に対して適切に補正される。
【0138】
そのため、磁気ヘッドによる隣接トラックへの書き広がりが抑えられ、エラーレイトを向上することができる。しかも、コアズレ量の測定箇所が少なくて済み、その誤差を小さくできるため、補正値テーブル量も小さくすることができ、格納メモリを圧迫することがなくなる。そして、磁気ディスク装置の製造における試験工程内の時間を圧迫することもなく、効率よく生産することが可能である。
【0139】
さらに、本発明の磁気ディスクドライブシステムによれば、測定された書込みヘッドと読込みヘッドとのディスク半径方向のコアズレ量が測定され、このコアズレ量と初期オフセット値に基づいてオフセットされたライト位置で、コアズレ量を含む装置固有情報を特定セクタに書き込むようにし、装置固有情報の読込み命令を受けたときには、磁気ヘッドを、オントラック目標値に初期オフセット値を加算してオフセットするだけで、読込みヘッドの位置をライト位置に一致させることができる。そのため、電源投入時において、読込みヘッドによる装置固有情報のオフセット再読込みの必要性がなくなり、瞬時に起動することが可能となる。
【0140】
また、使用する初期オフセット値は、元々、ROM内に格納されているものであり、測定された装置固有情報は、磁気ディスクの特定セクタに書き込まれる。そのため、特別に用意した不揮発性メモリを使用する必要がなく、フアームウェアのマスクROM化も可能となり、コストダウンが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】特定のトラックに測定用の媒体情報を書き込む動作を説明するタイムチャート図である。
【図2】特定のトラックに書き込まれた測定用の媒体情報を読み込む動作を説明するタイムチャート図である。
【図3】読み込んだ測定用の媒体情報からW/Rヘッド間隔を算出する方法を説明するタイムチャート図である。
【図4】読み込んだ測定用の媒体情報からW/Rヘッド間隔を算出する別の方法を説明するタイムチャート図である。
【図5】特定セクタに書き込まれたW/Rヘッド間隔を読み込む動作を説明するフローチャート図である。
【図6】不揮発性メモリに格納されたW/Rヘッド間隔を読み込む動作を説明するフローチャート図である。
【図7】読み込まれたW/Rヘッド間隔に基づいてデータ書込みタイミングを決定する動作を説明するフローチャート図である。
【図8】書込みヘッドコア中心と読込みヘッドコア中心とのディスク半径方向のコアズレ量が、トラック位置に応じて変化する様子を示すグラフである。
【図9】図8に示されたコアズレ量の変化に対して、5点による直線補正をしたときのディスク半径方向の補正誤差を示すグラフである。
【図10】図8に示されたコアズレ量の変化に対して、5点測定による4次多項式補正をしたときのディスク半径方向の補正誤差を示すグラフである。
【図11】磁気ヘッドのオフトラックマージンを測定する動作処理の手順を示すフローチャートである。
【図12】図11に続くオフトラックマージンを測定する動作処理の手順を示すフローチャートである。
【図13】5点測定による4次多項式補正の場合における補正値計算の処理フローを説明するフローチャートである。
【図14】5点測定による4次多項式補正を使用した場合における電源投入時の処理フローを説明するフローチャートである。
【図15】5点測定による4次多項式補正を使用した場合における読込み命令受付時の処理フローを説明するフローチャートである。
【図16】電源投入時における磁気ヘッドによるオフセット再読込みの動作処理を説明するフローチャートである。
【図17】磁気ヘッドによるオフセット再読込みの動作状態を説明する図である。
【図18】磁気ヘッドのコア幅が小さい場合に、オフセット再読込みができない状態を説明する図である。
【図19】磁気ヘッドのコア幅が小さく、オフセット量を小さくした場合に、オフセット再読込みができた状態を説明する図である。
【図20】本実施形態による磁気ディスクへの磁気ヘッド位置制御方式に従った書込み及び読込み動作を説明する図である。
【図21】図20に示される磁気ヘッド位置制御方式に従って、装置固有情報を書き込む動作処理を説明するフローチャートである。
【図22】図20に示される磁気ヘッド位置制御方式に従って、電源投入時に装置固有情報を読み込む動作処理を説明するフローチャートである。
【図23】従来の磁気ディスク装置の概略ブロック構成を示す図である。
【図24】磁気ヘッドの配置構成を示す図である。
【図25】磁気ディスクと磁気ヘッドの配置構成を示す図である。
【図26】磁気ディスク上のトラック位置に対応する磁気ヘッド間隔の変化を説明する図である。
【図27】磁気ディスクに記録される媒体情報のフォーマット例を示す図である。
【符号の説明】
1…磁気ディスク装置
2…ディスクエンクロージャユニット
21…磁気ディスク
22…磁気ヘッド
23…ヘッドアーム
24…スピンドルモータ
25…ボイスコイルモータ
26…ヘッドIC
3…プリント基板ユニット
31…MCU
32…ハードディスクコントローラ
33…リード・ライトチャンネル部
34…サーボコントローラ
35…ROM
36…データバッファメモリ
4…上位システム
…読込みヘッド
…書込みヘッド

Claims (9)

  1. 回転する磁気ディスク上をディスク半径方向に移動できる磁気ヘッドが、距離を置いて並置された書込みヘッドと読込みヘッドを有し、前記磁気ディスクにデータを書き込み、又は前記磁気ディスクからデータを読み込むことができる磁気ディスクドライブシステムであって、
    所定の書込み開始タイミングにおいて、測定用に選択されたセクタに、前記書込みヘッドにより測定用書込み情報を第1のタイミングで書込みを指示し、次いで、前記読込みヘッドにより該書込み情報を読み込み、該書込み情報に含まれる所定位置情報を検出して第2のタイミングを生成し、該第1のタイミングと該第2のタイミングとの間隔から、前記書込みヘッドと前記読込みヘッドとのヘッド間隔情報を測定するヘッド間隔測定手段と、
    測定された前記ヘッド間隔情報を格納する記憶手段と、
    前記記憶手段から読み出された前記ヘッド間隔情報に基づいて前記磁気ヘッドの動作を補正する制御手段と、を有し、
    前記ヘッド間隔測定手段は、第1のタイミングと第2のタイミングとの間隔から、第2のタイミングと書込み開始タイミングとの間隔を減算して当該磁気ヘッドに係るトラック方向のヘッド間隔を測定する磁気ディスクドライブシステム。
  2. 前記ヘッド間隔情報は、前記磁気ディスク上の所定トラック位置にある特定セクタに格納されることを特徴とする請求項1に記載の磁気ディスクドライブシステム。
  3. 前記ヘッド間隔情報は、システム内に備えられた不揮発性メモリに格納されることを特徴とする請求項1に記載の磁気ディスクドライブシステム。
  4. 前記ヘッド間隔測定手段は、前記所定位置情報を探索用ウインドウで検出するものであって、該探索用ウインドウのウインドウ幅が、前記磁気ディスクの1回転毎に増加することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の磁気ディスクドライブシステム。
  5. 前記ヘッド間隔測定手段は、前記所定位置情報を探索用ウインドウで検出するものであって、該探索用ウインドウのウインドウ幅が、第2のタイミングを超える大きさであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の磁気ディスクドライブシステム。
  6. 前記ヘッド間隔測定手段は、前記磁気ディスク上の複数のトラック位置でヘッド間隔測定を実行することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の磁気ディスクドライブシステム。
  7. 前記ヘッド間隔測定手段は、トラック位置が異なる前記複数のヘッド間隔に基づいて、測定されていないトラック位置に係るヘッド間隔を補間する処理を行うことを特徴とする請求項6に記載の磁気ディスクドライブシステム。
  8. 前記補間処理が、n次多項式によって行われることを特徴とする請求項7に記載の磁気ディスクドライブシステム。
  9. 前記ヘッド間隔測定手段は、システム電源投入時にヘッド間隔測定を実行することを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に記載の磁気ディスクドライブシステム。
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