JP4165434B2 - 積層セラミックコンデンサ - Google Patents

積層セラミックコンデンサ Download PDF

Info

Publication number
JP4165434B2
JP4165434B2 JP2004116392A JP2004116392A JP4165434B2 JP 4165434 B2 JP4165434 B2 JP 4165434B2 JP 2004116392 A JP2004116392 A JP 2004116392A JP 2004116392 A JP2004116392 A JP 2004116392A JP 4165434 B2 JP4165434 B2 JP 4165434B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
multilayer ceramic
ceramic capacitor
barium titanate
internal electrode
capacitance
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2004116392A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005302977A (ja
Inventor
忠 小野美
和博 小松
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Corp
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Panasonic Corp
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Corp, Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Panasonic Corp
Priority to JP2004116392A priority Critical patent/JP4165434B2/ja
Publication of JP2005302977A publication Critical patent/JP2005302977A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4165434B2 publication Critical patent/JP4165434B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Description

本発明は、温度変化に対する静電容量の変化が少なく、比誘電率の高い積層セラミックコンデンサに関するものである。
従来の積層セラミックコンデンサの製造方法について説明する。
金属粒子と、共材となる誘電体磁器粒子とを含有する電極ペーストを使用することにより内部電極を構成する金属粒子の異常粒子成長を抑制し、デラミネーションならびにクラックの発生を防止することにより所望の静電容量を得る方法は例えば特開昭57−30308号公報(以下に記載の特許文献1)に公知である。
また、内部電極ペーストに希土類酸化物などのキュリー点を変えるための物質を含ませておいて、これを焼成時に磁器層に拡散し、比誘電率の異なる複数の磁器層を得ることによってその集合体として静電容量の温度変化率を小さくすることは特開平5−36569号公報(以下に記載の特許文献2)に公知である。
この特開平5−36569号公報の方法では、まずチタン酸バリウム系磁器原料粉末を用意し、有機バインダーを加えてスラリー状にし、ドクターブレード法でグリーンシートを複数枚作成する。
一方Pd粉末にキュリー点を変えるための物質として希土類酸化物を含む導電性ペーストと含まない導電性ペーストを準備し、グリーンシート上に印刷して内部電極とした後、このグリーンシートを積層して積層体を作成し、焼成する。
その後外部電極を形成し、積層セラミックコンデンサを得る。
特開昭57−30308号公報 特開平5−36569号公報
上記特許文献1の方法では、金属粒子の異常粒子成長を抑制し、デラミネーションやクラックの発生を防止することにより所望の静電容量を確保することは出来るが、温度変化による静電容量の変化を抑制することは出来ない。
また、上記特許文献2の方法によると、キュリー点を変えるための物質を焼成時に磁器層に拡散し、キュリー点の異なる複数の磁器層を得ることによってその集合体として静電容量の温度変化率を小さくすることは出来るが、同時に比誘電率が低下してしまい、所望の静電容量が得られないという問題点があった。
そこで、本発明は、デラミネーションやクラックなどの内部構造欠陥を防止して所望の静電容量を確保するとともに、比誘電率の低下を起こすことなく、静電容量の温度変化率が小さい積層セラミックコンデンサを容易に製造することが出来る積層セラミックコンデンサの製造方法を提供することを目的とする。
この目的を達成するために本発明は、チタン酸バリウム化合物を主成分とし副成分としてDy 2 3 を有するセラミックシートと導電性金属粉末とチタン酸バリウムとDy 2 3 とを含有した内部電極とを交互に積層した積層体を焼成して得られる積層セラミックコンデンサであって内部電極中のチタン酸バリウムに対するDy 2 3 の添加比率が、セラミックシート中のチタン酸バリウムに対するDy 2 3 の添加比率以上である積層セラミックコンデンサであり、比誘電率の低下を起こすことなく、静電容量の温度変化率が小さい積層セラミックコンデンサを得ることが出来るものである。
本発明の積層セラミックコンデンサは、内部電極中に誘電体層中のチタン酸バリウムとDy 2 3 との元素比率以上のDy 2 3 を有することにより、誘電率の低下を起こすことなく、従って静電容量を低下させることなく静電容量の温度特性が向上した積層セラミックコンデンサを容易に製造することができるものである。
以下、本発明の一実施の形態における積層セラミックコンデンサについて、図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施の形態における積層セラミックコンデンサ11の一部切欠斜視図である。図1において、誘電体層12と内部電極13とが交互に積層されて積層体を構成し、内部電極13はその端部が積層体の対向する両端面に交互に露出するよう積層されており、積層体の両端面に形成された一対の外部電極14に交互に接続されている。
以上のように構成された積層セラミックコンデンサの製造方法について、以下に説明する。
まずチタン酸バリウム化合物を主成分とし、チタン酸バリウム100重量部に対して副成分としてDy23を1重量部となる比率で含むとともに、MgO、MnO2などを含む誘電体材料を仮焼し、粉砕後、有機バインダーとしてポリビニルブチラール樹脂、溶剤としてノルマル酢酸ブチル、可塑剤としてベンジルブチルフタレートを混合してスラリーを得る。そしてドクターブレード法などにより、誘電体層12となるセラミックシートを作製する。
一方、導電性金属粉末としてNi粉末、有機バインダーとしてポリビニルブチラール樹脂、溶剤としてノルマル酢酸ブチル、可塑剤としてベンジルブチルフタレートに、チタン酸バリウム粉末と、Dy23を(表1)に示す元素比率とし、かつDy23重量比率がNi100重量%に対して0.005重量%、0.01重量%、0.02重量%、0.03重量%混合し、ロールミル等を用いて混練して試料番号2〜9に使用する内部電極となる金属ペーストを作製する。
ここで、比率で0と標記した試料番号1は、その該当する希土類化合物を含まないことを意味する。
上記金属ペーストに混合したNi粉末の平均粒径は0.4μmであり、またチタン酸バリウム粉末の平均粒径は0.1μm、Dy23の平均粒径は0.05μmであり、Ni粉末の平均粒径よりチタン酸バリウム並びに希土類化合物の平均粒径を小さくすることにより、内部電極中の金属粒子の焼結をより効果的に抑制することができるとともに、金属粒子が焼結して形成される内部電極平面の途切れた部分が少なくなるため、静電容量の低下をより効果的に防止することができるものである。
たとえばNi粉末の平均粒径0.4μmに対して0.4μm以上の平均粒径を持つチタン酸バリウムを添加した場合には、このチタン酸バリウム粒子が内部電極平面を途切れさせるため、静電容量の低下が起こるため好ましくない。
次に、セラミックシートの上に金属ペーストを所望の形状にスクリーン印刷し、内部電極13を形成する。
次いで、セラミックシートのみを複数枚積層したカバー層の上に、内部電極13を形成したセラミックシートを所望の枚数積層し、さらにセラミックシートのみを複数枚積層してカバー層を形成して積層体を得る。
次に、積層体を1.8mm×0.9mm×0.9mmの形状に切断した後、ジルコニア粉末を敷いたジルコニア質のサヤに入れ、350℃まで窒素中で加熱し、有機バインダーを燃焼させ、その後N2+H2中で1250℃で2時間焼成して焼結体を得る。
次に、得られた焼結体の内部電極13の露出した端面に外部電極14として、窒素雰囲気焼成用銅ペーストを塗布し、メッシュ型の連続ベルト炉によって900℃で焼付け、図1に示すような積層セラミックコンデンサを得る。
この積層セラミックコンデンサの設計値としては、静電容量1μF以上、静電容量温度特性はEIA規格で規定されたX7R特性である。
X7R特性で規定された静電容量温度特性は、−55℃並びに125℃の静電容量を測定し、25℃の時の静電容量を基準として百分率で表した場合、−55℃〜125℃の範囲内で±15%以内であることが求められている。
得られた積層セラミックコンデンサについて、静電容量ならびに−55℃〜125℃の静電容量温度特性を測定して(表1)に示す。
Figure 0004165434
(表1)においてDy23の添加量はNi100重量%に対する重量%を示している。
(表1)から明らかなように、内部電極中のチタン酸バリウムと希土類化合物(Dy23)の元素比率がセラミックシート中のチタン酸バリウムと希土類化合物(Dy23)の元素比率以上の試料番号4〜8では静電容量の低下を起こすことなく、静電容量の温度特性を改善することができている。
これに対して内部電極中のチタン酸バリウムと希土類化合物の元素比率がセラミックシート中のチタン酸バリウムと希土類化合物の元素比率より小さい試料番号1〜3では静電容量は満足しているが、静電容量温度特性は規格値を外れている。また、Niに対する希土類添加量が0.02重量%より多い試料番号9は静電容量温度特性は規格値内であるが、静電容量が低下している。
これは、下記の作用による。
即ち、セラミックシート中の希土類化合物はいわゆるコアシェル構造を形成することにより誘電率の向上並びに静電容量温度特性の改善に寄与する作用を有する。
そこで希土類化合物を用いることで高誘電率で良好な温度特性を有する積層セラミックコンデンサを得ることができるが、内部電極を構成する金属粒子の異常粒子成長を抑制するために内部電極中に添加したチタン酸バリウムが積層セラミックコンデンサの焼結時に拡散し、セラミックシート中のコアシェル構造の効果が薄まって静電容量温度特性が劣化するため、セラミックシート中と同じ希土類化合物を同じ比率以上で添加することによりコアシェル構造を保持し、誘電率を低下させることなく静電容量温度特性を改善することができるものである。
内部電極中のチタン酸バリウムがセラミック中に拡散してコアシェル構造に影響する度合いはセラミック層がたとえば2μm以下と薄いほど拡散の影響を受けやすく顕著であり、従って本発明の効果は、多層薄層化した積層セラミックコンデンサにおいてさらにその効果を発揮するものである。
また、上記実施の形態においては、希土類化合物としてDy23を用いたが、Dy23と他の希土類化合物を組み合わせて用いても同様の効果が得られる。
さらに他の希土類化合物、例えばGd、Ho、Er、Yb、Yから選ばれた1種または2種以上の元素の化合物についても、セラミックシートと金属ペーストに同様の割合以上で添加することにより、同様の効果を得ることができる。
本発明にかかる積層セラミックコンデンサは、内部電極中に誘電体層中の希土類化合物以上の割合の希土類化合物を有することにより、誘電率の低下を起こすことなく、従って静電容量を低下させることなく静電容量の温度特性を向上することができるという効果を有し、大容量の積層セラミックコンデンサ等に有用である。
本発明の実施の形態1における積層セラミックコンデンサの一部切欠斜視図
符号の説明
11 積層セラミックコンデンサ
12 誘電体層
13 内部電極
14 外部電極

Claims (4)

  1. チタン酸バリウム化合物を主成分とし副成分としてDy 2 3 を有するセラミックシートと、導電性金属粉末とチタン酸バリウムとDy 2 3 とを含有した内部電極とを交互に積層した積層体を焼成して得られる積層セラミックコンデンサであって前記内部電極中のチタン酸バリウムに対するDy 2 3 の添加比率が、前記セラミックシート中のチタン酸バリウムに対するDy 2 3 の添加比率以上である積層セラミックコンデンサ。
  2. 内部電極に含有するチタン酸バリウム並びにDy 2 3 の平均粒径は、導電性金属粉末の平均粒径より小さい請求項1に記載の積層セラミックコンデンサ。
  3. 内部電極に含有するDy 2 3 量は、導電性金属粉末100重量%に対して0.02重量%以下である請求項1に記載の積層セラミックコンデンサ。
  4. 導電性金属粉末は、卑金属を主成分とするものである請求項1に記載の積層セラミックコンデンサ。
JP2004116392A 2004-04-12 2004-04-12 積層セラミックコンデンサ Expired - Fee Related JP4165434B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004116392A JP4165434B2 (ja) 2004-04-12 2004-04-12 積層セラミックコンデンサ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004116392A JP4165434B2 (ja) 2004-04-12 2004-04-12 積層セラミックコンデンサ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005302977A JP2005302977A (ja) 2005-10-27
JP4165434B2 true JP4165434B2 (ja) 2008-10-15

Family

ID=35334122

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004116392A Expired - Fee Related JP4165434B2 (ja) 2004-04-12 2004-04-12 積層セラミックコンデンサ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4165434B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6301629B2 (ja) * 2013-10-24 2018-03-28 京セラ株式会社 積層型電子部品
KR101659182B1 (ko) * 2014-12-23 2016-09-22 삼성전기주식회사 적층 세라믹 전자부품 및 그 제조방법
WO2024018720A1 (ja) * 2022-07-22 2024-01-25 株式会社村田製作所 積層セラミックコンデンサ及び積層セラミックコンデンサの製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005302977A (ja) 2005-10-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4805938B2 (ja) 誘電体磁器およびその製法、並びに積層セラミックコンデンサ
JP4786604B2 (ja) 誘電体磁器及びそれを用いた積層セラミックコンデンサ
JP7262181B2 (ja) 積層セラミックコンデンサおよびその製造方法
JP4428187B2 (ja) 誘電体磁器組成物及び電子部品
JP6624473B2 (ja) 積層セラミックコンデンサ
JP4191496B2 (ja) 誘電体磁器組成物および電子部品
KR101514229B1 (ko) 적층 세라믹 콘덴서 및 그 제조 방법
JP2005294314A (ja) 積層セラミックコンデンサ
KR20190121143A (ko) 적층 세라믹 커패시터
JP2018186224A (ja) 積層セラミックコンデンサおよびその製造方法
JP5420603B2 (ja) 耐還元性誘電体組成物及びこれを含むセラミック電子部品
US9570235B2 (en) Multilayer ceramic capacitor
JP5482747B2 (ja) 誘電体磁器組成物およびセラミック電子部品
KR101973414B1 (ko) 저온 소성용 유전체 조성물, 이를 포함하는 적층 세라믹 전자 부품 및 적층 세라믹 전자 부품의 제조 방법
JP4576807B2 (ja) 誘電体磁器組成物および電子部品
JP4661203B2 (ja) セラミック電子部品およびその製造方法
JP2006135138A (ja) 積層セラミックコンデンサ
JP2018133501A (ja) 積層セラミックコンデンサおよびその製造方法
JP5153288B2 (ja) 誘電体磁器組成物および電子部品
JP4165434B2 (ja) 積層セラミックコンデンサ
JP2010212503A (ja) 積層セラミックコンデンサ
JP5195857B2 (ja) 積層型電子部品
JP2005347288A (ja) 積層セラミックコンデンサの製造方法
KR102029616B1 (ko) 내부전극용 도전성 페이스트 조성물 및 이를 포함하는 적층 세라믹 전자부품
JP4691790B2 (ja) 誘電体セラミックおよび積層セラミックコンデンサ

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20071130

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20071211

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080204

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080708

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080721

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110808

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110808

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120808

Year of fee payment: 4

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees