JP4165102B2 - 調湿システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、換気用の給排気ダクト等の途中に設けられて空気の流通経路を切り換える切換装置、及びこの切換装置を備える調湿装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、特開平9−329371号公報に開示されているように、換気用の給気に温調や調湿といった処理を施す調湿装置が知られている。この調湿装置には、吸着剤を備えるデシカントロータと、冷凍サイクルを行う空調機とが設けられている。そして、この調湿装置は、取り込んだ室外空気を減湿して室内へ供給する運転を行う。
【0003】
具体的に、この調湿装置において、取り込まれた室外空気は、デシカントロータで減湿されてから空調機の蒸発器で冷却され、その後に室内へ供給される。一方、取り込まれた室内空気は、空調機の凝縮器で加熱されてからデシカントロータの再生に利用され、その後に室外へ排出される。
【0004】
このように、上述した従来の調湿装置では、四つの異なる空気が流入出する。つまり、この調湿装置へは、排気される室内空気と、給気される室外空気とが流入する。また、この調湿装置からは、減湿されて湿度の低下した室外空気と、再生に利用されて湿度の上昇した室内空気とが流出する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来の調湿装置では、室外空気を減湿して室内へ供給する除湿運転だけを行っているが、この調湿装置において空気の流通経路を変更すれば、室外空気を加湿して室内へ供給する加湿運転も可能である。つまり、取り込んだ室外空気を加熱してからデシカントロータへ送り、この室外空気をデシカントロータから脱離した水蒸気で加湿してから室内へ供給することも不可能ではない。
【0006】
上記従来の調湿装置を用いて除湿運転と加湿運転の両方を可能とするには、四つの異なる空気(即ち、排気される室内空気、給気される室外空気、減湿された空気、及び加湿された空気)の流通経路を切り換えることが必要となる。そして、デシカントロータや空調機を収納するケーシングの内部に、四つの異なる空気の通路や、これら空気の流通経路を切り換えるためのダンパ等をも収納することとすると、調湿装置が極めて大型化するおそれがある。そして、調湿装置が大型化すると、その設置場所等の制約が厳しくなり、調湿装置の使い勝手が悪くなるといった問題がある。
【0007】
また、調湿装置のユーザーは、その全員が除湿運転と加湿運転の切り換えを臨んでいるとも限らない。このため、全ての調湿装置で除湿運転と加湿運転を切り換え可能としてしまうと、何れか一方の運転だけを必要とするユーザーには、不要な機能を持った調湿装置の購入を強いる結果となってしまう。
【0008】
このような背景から、調湿装置とは別体に形成されて空気の流通経路の切り換えだけを行い、調湿装置と組み合わされることで除湿運転と加湿運転の切り換えを可能とする切換装置の出現が望まれていた。
【0009】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、調湿装置と組み合わされて除加湿を切り換え可能とするのに適した切換装置を提供し、併せて切換装置を用いた調湿システムを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
第1の発明は、四つの異なる空気の流通経路を切り換えるための切換装置(200)と、吸着剤を空気と接触させるための吸着素子(81,82)、及び空気を加熱するための加熱器(92)を有して、第1空気中の水分を上記吸着素子(81,82)に吸着させる吸着動作、及び上記加熱器(92)により加熱された第2空気で上記吸着素子(81,82)を再生する再生動作を行う調湿装置(150)とを備え、吸着動作により減湿された第1空気を室内へ供給する除湿運転と、再生動作により加湿された第2空気を室内へ供給する加湿運転とが切り換え可能な調湿システムを対象としている。そして、上記調湿装置( 150 )は、上記吸着素子( 81,82 )及び上記加熱器( 92 )が内部に収容されるケーシング( 10 )を備え、上記調湿装置(150)のケーシング( 10 には、第1空気を吸い込むための第1吸込口(13)と、吸着動作により減湿された第1空気を吹き出すための第1吹出口(14)と、第2空気を吸い込むための第2吸込口(15)と、再生動作により加湿された第2空気を吹き出すための第2吹出口(16)とが設けられる一方、上記切換装置(200)は、上記調湿装置( 150 )のケーシング( 10 )とは別体の中空の箱状に形成されて空気の流入口( 221, …)と空気の流出口( 225, …)とが四つずつ開口するケーシング( 210 )と、第1状態と第2状態を相互に切り換えるために上記ケーシング( 210 )内を移動する切換部材( 230, …)とを備え、上記第1状態では、第1流入口( 221 )が第1流出口( 225 )と、第2流入口( 222 )が第2流出口( 226 )と、第3流入口( 223 )が第3流出口( 227 )と、第4流入口( 224 )が第4流出口( 228 )とそれぞれ連通し、上記第2状態では、第1流入口( 221 )が第3流出口( 227 )と、第2流入口( 222 )が第4流出口( 228 )と、第3流入口( 223 )が第1流出口( 225 )と、第4流入口( 224 )が第2流出口( 226 )とそれぞれ連通するように構成され、第1流入口(221)及び第4流出口(228)が室外と、第3流入口(223)及び第2流出口(226)が室内と、第1流出口(225)が上記調湿装置(150)の第1吸込口(13)と、第2流入口(222)が上記調湿装置(150)の第1吹出口(14)と、第3流出口(227)が上記調湿装置(150)の第2吸込口(15)と、第4流入口(224)が上記調湿装置(150)の第2吹出口(16)とそれぞれ連通されているものである。
【0011】
第2の発明は、上記第1の発明において、上記切換装置( 200 )のケーシング(210)は、直方体状に形成されると共に、その四つの側面だけに流入口(221,…)又は流出口(225,…)が開口しているものである。
【0012】
第3の発明は、上記第1の発明において、上記切換装置( 200 )のケーシング(210)は、直方体状に形成されると共に、その四つの側面のそれぞれに流入口(221,…)と流出口(225,…)が一つずつ開口しているものである。
【0013】
第4の発明は、上記第1の発明において、上記切換装置( 200 )のケーシング(210)は、直方体状に形成されると共に、その三つの側面だけに流入口(221,…)又は流出口(225,…)が開口しているものである。
【0014】
第5の発明は、上記第1の発明において、上記切換装置( 200 )のケーシング(210)は、直方体状に形成されると共に、その二つの側面だけに流入口(221,…)又は流出口(225,…)が開口しているものである。
【0015】
第6の発明は、上記第1の発明において、上記切換装置( 200 )のケーシング(210)は、直方体状に形成されると共に、その一つの側面だけに流入口(221,…)又は流出口(225,…)が開口しているものである。
【0016】
第7の発明は、上記第1の発明において、上記切換装置( 200 )のケーシング(210)は、直方体状に形成され、切換部材(230)は、上記ケーシング(210)内に一つ設置されて回転移動するように構成される一方、上記ケーシング(210)の四つの側面のうち、第1の側面には第1流入口(221)及び第4流出口(228)が、第2の側面には第2流入口(222)及び第3流出口(227)が、第3の側面には第3流入口(223)及び第2流出口(226)が、第4の側面には第4流入口(224)及び第1流出口(225)がそれぞれ開口し、上記切換部材(230)の回転移動によって第1状態と第2状態とが相互に切り換えられるものである。
【0017】
第8の発明は、上記第1の発明において、上記切換装置( 200 )のケーシング(210)は、直方体状に形成され、切換部材(240,245)は、上記ケーシング(210)内に二つ設置されると共に、それぞれが回転移動するように構成される一方、上記ケーシング(210)の側面のうち互いに対向する二つの側面には、その一方に第1流入口(221)と第2流入口(222)と第3流出口(227)と第4流出口(228)とが開口して、他方に第3流入口(223)と第4流入口(224)と第1流出口(225)と第2流出口(226)とが開口し、第1流入口(221)が第1流出口(225)と連通して第3流入口(223)が第3流出口(227)と連通する状態と、第1流入口(221)が第3流出口(227)と連通して第3流入口(223)が第1流出口(225)と連通する状態とは、第1切換部材(240)の回転移動によって切り換えられ、第2流入口(222)が第2流出口(226)と連通して第4流入口(224)が第4流出口(228)と連通する状態と、第2流入口(222)が第4流出口(228)と連通して第4流入口(224)が第2流出口(226)と連通する状態とは、第2切換部材(245)の回転移動によって切り換えられるものである。
【0018】
第9の発明は、上記第1の発明において、上記切換装置( 200 )のケーシング(210)の内部は、第1流出口(225)が常に連通すると共に第1流入口(221)及び第3流入口(223)が連通可能な第1空間(213)と、第4流入口(224)が常に連通すると共に第2流出口(226)及び第4流出口(228)が連通可能な第2空間(214)とに区画され、切換部材(251,252)は、上記第1空間(213)と第2空間(214)とに一つずつ設置されると共に、それぞれが上記ケーシング(210)の内側面に沿って移動するように構成され、第3流入口(223)が第3流出口(227)と連通して第1流入口(221)が第1空間(213)と連通する状態と、第1流入口(221)が第3流出口(227)と連通して第3流入口(223)が第1空間(213)と連通する状態とは、上記第1空間(213)の第1切換部材(251)によって切り換えられ、第2流入口(222)が第2流出口(226)と連通して第4流出口(228)が第2空間(214)と連通する状態と、第2流入口(222)が第4流出口(228)と連通して第2流出口(226)が第2空間(214)と連通する状態とは、上記第2空間(214)の第2切換部材(252)によって切り換えられるものである。
【0019】
−作用−
上記第1の発明の切換装置( 200 では、四つの空気の流入口(221,…)と、四つの空気の流出口(225,…)とがケーシング(210)に形成される。このケーシング(210)には、切換部材(230,…)が収納される。そして、切換装置(200)は、この切換部材(230,…)がケーシング(210)内を移動することにより、第1状態と第2状態とに切り換わる。
【0020】
また、上記第1の発明に係る切換装置(200)では、四つ設けられた流入口(221,…)のそれぞれが第1状態と第2状態とで異なる流出口(225,…)と連通する。具体的に、第1流入口(221)は、第1流出口(225)又は第3流出口(227)の何れかと連通する。第2流入口(222)は、第2流出口(226)又は第4流出口(228)の何れかと連通する。第3流入口(223)は、第3流出口(227)又は第1流出口(225)の何れかと連通する。第4流入口(224)は、第4流出口(228)又は第2流出口(226)の何れかと連通する。
【0021】
上記第2の発明では、直方体状のケーシング(210)において、その六つの側面のうち四つだけに流入口(221,…)又は流出口(225,…)が開口している。従って、このケーシング(210)には、流入口(221,…)や流出口(225,…)の開口しない側面が二つ存在している。
【0022】
上記第3の発明では、直方体状のケーシング(210)において、その六つの側面のうち四つだけに流入口(221,…)又は流出口(225,…)が開口している。また、この四つの側面のそれぞれには、流入口(221,…)と流出口(225,…)が一つずつ開口している。従って、このケーシング(210)には、流入口(221,…)や流出口(225,…)の開口しない側面が二つ存在している。
【0023】
上記第4の発明では、直方体状のケーシング(210)において、その六つの側面のうち三つだけに流入口(221,…)又は流出口(225,…)が開口している。従って、このケーシング(210)には、流入口(221,…)や流出口(225,…)の開口しない側面が三つ存在している。
【0024】
上記第5の発明では、直方体状のケーシング(210)において、その六つの側面のうち二つだけに流入口(221,…)又は流出口(225,…)が開口している。従って、このケーシング(210)には、流入口(221,…)や流出口(225,…)の開口しない側面が四つ存在している。
【0025】
上記第6の発明では、直方体状のケーシング(210)において、その六つの側面のうち一つだけに流入口(221,…)又は流出口(225,…)が開口している。従って、このケーシング(210)には、流入口(221,…)や流出口(225,…)の開口しない側面が五つ存在している。
【0026】
上記第7の発明では、直方体状のケーシング(210)において、その六つの側面のうち四つだけに流入口(221,…)又は流出口(225,…)が開口している。この四つの側面のそれぞれには、所定の流入口(221,…)と流出口(225,…)が一つずつ開口している。また、ケーシング(210)の内部には、切換部材(230)が一つだけ収納されている。この切換部材(230)は、回転移動するように構成されている。そして、切換部材(230)が回転移動することで、切換装置(200)の第1状態と第2状態が相互に切り換わる。
【0027】
上記第8の発明では、直方体状のケーシング(210)において、その六つの側面のうち互いに対向する二つの側面だけに流入口(221,…)又は流出口(225,…)が開口している。また、ケーシング(210)の内部には、切換部材(240,245)が二つ収納されている。第1切換部材(240)と第2切換部材(245)は、共にケーシング(210)内で回転移動するように構成される。
【0028】
本発明に係る切換装置(200)の第1状態において、第1切換部材(240)は、第1流入口(221)を第1流出口(225)と連通させると共に、第3流入口(223)を第3流出口(227)と連通させる。また、この第1状態において、第2切換部材(245)は、第2流入口(222)を第2流出口(226)と連通させると共に、第4流入口(224)を第4流出口(228)と連通させる。一方、切換装置(200)の第2状態において、第1切換部材(240)は、第1流入口(221)を第3流出口(227)と連通させると共に、第3流入口(223)を第1流出口(225)と連通させる。また、この第2状態において、第2切換部材(245)は、第2流入口(222)を第4流出口(228)と連通させると共に、第4流入口(224)を第2流出口(226)と連通させる。
【0029】
上記第9の発明では、中空に形成されたケーシング(210)の内部が、第1空間(213)と第2空間(214)に仕切られる。また、ケーシング(210)の内部には、切換部材(251,252)が二つ収納されている。この切換部材(251,252)は、第1空間(213)と第2空間(214)とに一つずつ設置されている。第1空間(213)の第1切換部材(251)と、第2空間(214)の第2切換部材(252)とは、共にケーシング(210)の内側面に沿って移動するように構成されている。
【0030】
本発明に係る切換装置(200)の第1状態では、第1空間(213)を介して第1流入口(221)が第1流出口(225)と連通し、第1切換部材(251)を介して第3流入口(223)が第3流出口(227)と連通する。また、この第1状態では、第2切換部材(252)を介して第2流入口(222)が第2流出口(226)と連通し、第2空間(214)を介して第4流入口(224)が第4流出口(228)と連通する。
【0031】
一方、本発明に係る切換装置(200)の第2状態では、第1切換部材(251)を介して第1流入口(221)が第3流出口(227)と連通し、第1空間(213)を介して第3流入口(223)が第1流出口(225)と連通する。また、この第2状態では、第2切換部材(252)を介して第2流入口(222)が第4流出口(228)と連通し、第2空間(214)を介して第4流入口(224)が第2流出口(226)と連通する。
【0032】
上記第1の発明では、切換装置(200)と調湿装置(150)とを備える調湿システム(100)が構成される。調湿装置(150)では、吸着動作と再生動作とが行われる。吸着動作では、第1空気に含まれる水分が吸着素子(81,82)に吸着され、第1空気が減湿される。一方、再生動作では、加熱された第2空気を送ることによって吸着素子(81,82)から水分が脱離し、吸着素子(81,82)が再生されると共に、吸着素子(81,82)から脱離した水分によって第2空気が加湿される。
【0033】
本発明に係る調湿システム(100)において、切換装置(200)を第1状態とすれば、除湿運転が可能である。具体的に、室外空気は、切換装置(200)を第1流入口(221)から第1流出口(225)へ通り抜け、調湿装置(150)の第1吸込口(13)へ第1空気として送られる。吸着動作により減湿された第1空気は、第1吹出口(14)を通って調湿装置(150)から流出し、切換装置(200)を第2流入口(222)から第2流出口(226)へ通り抜けて室内へ送られる。室内空気は、切換装置(200)を第3流入口(223)から第3流出口(227)へ通り抜け、調湿装置(150)の第2吸込口(15)へ第2空気として送られる。再生動作により加湿された第2空気は、第2吹出口(16)を通って調湿装置(150)から流出し、切換装置(200)を第4流入口(224)から第4流出口(228)へ通り抜けて室外へ送られる。
【0034】
また、この調湿システム(100)において、切換装置(200)を第2状態とすれば、加湿運転が可能である。具体的に、室外空気は、切換装置(200)を第1流入口(221)から第3流出口(227)へ通り抜け、調湿装置(150)の第2吸込口(15)へ第2空気として送られる。再生動作により加湿された第2空気は、第2吹出口(16)を通って調湿装置(150)から流出し、切換装置(200)を第4流入口(224)から第2流出口(226)へ通り抜けて室内へ送られる。室内空気は、切換装置(200)を第3流入口(223)から第1流出口(225)へ通り抜け、調湿装置(150)の第1吸込口(13)へ第1空気として送られる。吸着動作により減湿された第1空気は、第1吹出口(14)を通って調湿装置(150)から流出し、切換装置(200)を第2流入口(222)から第4流出口(228)へ通り抜けて室外へ送られる。
【0035】
【発明の実施の形態1】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、以下の説明において、「上」 「下」 「左」 「右」 「前」 「後」 「手前」 「奥」 は、何れも参照する図面におけるものを意味している。
【0036】
本実施形態1の調湿システム(100)は、切換装置である切換ユニット(200)と、調湿装置である調湿ユニット(150)とをダクトで接続することによって構成されている。そして、この調湿システム(100)は、除湿運転と加湿運転とを相互に切り換え可能に構成されている。
【0037】
−調湿ユニット−
本実施形態の調湿ユニット(150)について、図1〜図5を参照しながら説明する。
【0038】
《調湿ユニットの構成》
図1,図4に示すように、上記調湿ユニット(150)は、やや扁平な直方体状のケーシング(10)を備えている。このケーシング(10)には、2つの吸着素子(81,82)と、1つの冷媒回路とが収納されている。そして、この調湿ユニット(150)は、いわゆるバッチ式の動作を行うように構成されている。
【0039】
図2に示すように、上記吸着素子(81,82)は、正方形状の平板部材(83)と波板部材(84)とを交互に積層して構成されている。波板部材(84)は、隣接する波板部材(84)の稜線方向が互いに90°ずれる姿勢で積層されている。そして、吸着素子(81,82)は、直方体状あるいは四角柱状に形成されている。つまり、各吸着素子(81,82)は、その端面が平板部材(83)と同様の正方形状に形成されている。
【0040】
上記吸着素子(81,82)には、平板部材(83)及び波板部材(84)の積層方向において、調湿側通路(85)と冷却側通路(86)とが平板部材(83)を挟んで交互に区画形成されている。吸着素子(81,82)の4つの側面のうち、対向する一対の側面に調湿側通路(85)が開口し、これとは別の対向する一対の側面に冷却側通路(86)が開口している。また、吸着素子(81,82)の端面には、調湿側通路(85)及び冷却側通路(86)の何れも開口していない。調湿側通路(85)に臨む平板部材(83)の表面や、調湿側通路(85)に設けられた波板部材(84)の表面には、水蒸気を吸着するための吸着剤が塗布されている。この種の吸着剤としては、例えばシリカゲル、ゼオライト、イオン交換樹脂等が挙げられる。
【0041】
上記冷媒回路は、圧縮機(91)と、凝縮器である再生熱交換器(92)と、冷媒の膨張弁と、蒸発器である冷却熱交換器(94)とを順に配管接続して形成された閉回路である。尚、冷媒回路の全体構成及び膨張弁の図示は省略する。この冷媒回路は、充填された冷媒を循環させて、蒸気圧縮式の冷凍サイクルを行うように構成されている。そして、凝縮器として機能する再生熱交換器(92)は、空気を加熱するための加熱器を構成している。
【0042】
図1,図4に示すように、上記ケーシング(10)において、最も手前側には第1パネル(11)が設けられ、最も奥側には第2パネル(12)が設けられている。第1パネル(11)には、その右上隅部に第1吸込口(13)が形成され、その下部の左寄りに第2吹出口(16)が形成されている。一方、第2パネル(12)には、その右下隅部に第1吹出口(14)が形成され、その左上隅部に第2吸込口(15)が形成されている。
【0043】
上記ケーシング(10)には、2つの仕切部材(20,30)が収納されている。各仕切部材(20,30)は、ケーシング(10)の長手方向(前後方向)に直交する断面とほぼ同じ形状の長方形板状に形成されている。これら仕切部材(20,30)は、手前から奥に向かって順に立設され、ケーシング(10)の内部空間を前後に仕切っている。また、これら仕切部材(20,30)によって区画されたケーシング(10)の内部空間は、それぞれが更に上下に仕切られている。
【0044】
第1パネル(11)と第1仕切部材(20)の間には、上側の第1上部流路(51)と下側の第1下部流路(52)とが区画形成されている。第1上部流路(51)は、第1吸込口(13)に連通している。第1下部流路(52)は、第2吹出口(16)に連通している。この第1下部流路(52)における左端の手前側は、区画板(55)によって仕切られて閉空間の機械室(56)を形成している。この機械室(56)には、冷媒回路の圧縮機(91)が設置されている。
【0045】
第1仕切部材(20)と第2仕切部材(30)の間には、2つの吸着素子(81,82)が左右に並んで設置されている。具体的には、右寄りに第1吸着素子(81)が設けられ、左寄りに第2吸着素子(82)が設けられている。これら吸着素子(81,82)は、それぞれの長手方向がケーシング(10)の長手方向と一致する姿勢で、平行に配置されている。また、図3にも示すように、これら吸着素子(81,82)は、その端面が正方形を45°傾けた菱形をなす姿勢で設置されている。つまり、各吸着素子(81,82)は、その端面における対角線の一方が互いに一直線上に並ぶような姿勢で設置されている。
【0046】
更に、第1仕切部材(20)と第2仕切部材(30)の間には、冷媒回路の再生熱交換器(92)と、切換シャッタ(40)とが設置されている。再生熱交換器(92)は、平板状に形成されている。再生熱交換器(92)の前後長は、吸着素子(81,82)の前後長と概ね等しくなっている。この再生熱交換器(92)は、第1吸着素子(81)と第2吸着素子(82)の間に概ね水平姿勢で設置されている。また、再生熱交換器(92)は、各吸着素子(81,82)における端面の中心を互いに結んだ直線上に配置されている。そして、再生熱交換器(92)では、上下方向に空気が貫流する。
【0047】
切換シャッタ(40)は、シャッタ板(42)と一対の側板(41)とを備え、第2切換機構を構成している。各側板(41)は、何れも半円板状に形成されている。各側板(41)の直径は、再生熱交換器(92)の左右幅とほぼ同じとなっている。この側板(41)は、再生熱交換器(92)における手前側と奥側の端面に沿って1つずつ設けられている。一方、シャッタ板(42)は、一方の側板(41)から他方の側板(41)に亘って延長され、各側板(41)の周縁に沿って湾曲する曲面板状に形成されている。このシャッタ板(42)は、その曲面の中心角が90°となっており、再生熱交換器(92)の左右方向の半分を覆っている。また、シャッタ板(42)は、側板(41)の周縁に沿って移動するように構成されている。そして、切換シャッタ(40)は、シャッタ板(42)が再生熱交換器(92)の右半分を覆う状態(図3(a)を参照)と、シャッタ板(42)が再生熱交換器(92)の左半分を覆う状態(図3(b)を参照)とに切り換わる。
【0048】
第1仕切部材(20)と第2仕切部材(30)の間は、上下に区画されると同時に、上下の各空間が第1,第2吸着素子(81,82)や切換シャッタ(40)によって左右に仕切られている。具体的に、第1吸着素子(81)の右側には、上側の右上部流路(61)と下側の右下部流路(62)とが区画形成されている。第1吸着素子(81)と第2吸着素子(82)の間の上側では、切換シャッタ(40)の右側の第1中央上部流路(63)と、切換シャッタ(40)の左側の第2中央上部流路(64)とが区画形成されている。第1吸着素子(81)と第2吸着素子(82)の間の下側では、中央下部流路(65)が区画形成されている。第2吸着素子(82)の左側には、上側の左上部流路(66)と下側の左下部流路(67)とが区画形成されている。
【0049】
上述のように、各吸着素子(81,82)には、調湿側通路(85)及び冷却側通路(86)が形成されている。そして、第1吸着素子(81)は、その調湿側通路(85)が第1中央上部流路(63)及び右下部流路(62)と連通し、その冷却側通路(86)が右上部流路(61)及び中央下部流路(65)と連通する姿勢で設置されている。一方、第2吸着素子(82)は、その調湿側通路(85)が第2中央上部流路(64)及び左下部流路(67)と連通し、その冷却側通路(86)が左上部流路(66)及び中央下部流路(65)と連通する姿勢で設置されている。
【0050】
第2仕切部材(30)と第2パネル(12)の間には、上側の第2上部流路(53)と下側の第2下部流路(54)とが区画形成されている。第2上部流路(53)は、第2吸込口(15)に連通している。この第2上部流路(53)には、第2ファン(96)が設置されている。一方、第2下部流路(54)は、第1吹出口(14)に連通している。この第2下部流路(54)には、第1ファン(95)と冷却熱交換器(94)とが設置されている。
【0051】
上記第1仕切部材(20)は、その上半分が第1上部板(21)により構成され、その下半分が第1下部板(24)により構成されている。第1上部板(21)と第1下部板(24)には、それぞれ正方形状の開口が2つずつ形成されている。
【0052】
第1上部板(21)の開口(22,23)は、第1上部板(21)を左右幅方向に4等分したと仮定した場合において、第1上部板(21)の中央側に位置する2つの部分に形成されている。そして、これら2つの開口(22,23)のうち、右側の開口が第1中央右上開口(22)を構成し、左側の開口が第1中央左上開口(23)を構成している。
【0053】
第1上部板(21)の各開口(22,23)は、第1中央右上開口(22)が開放されて第1中央左上開口(23)が閉鎖される状態と、第1中央右上開口(22)が閉鎖されて第1中央左上開口(23)が開放される状態とに切り換わる。第1中央右上開口(22)の開放状態では、この第1中央右上開口(22)によって第1上部流路(51)と第1中央上部流路(63)とが連通される。第1中央左上開口(23)の開放状態では、この第1中央左上開口(23)によって第1上部流路(51)と第2中央上部流路(64)とが連通される。
【0054】
第1下部板(24)の開口(25,26)は、第1下部板(24)を左右幅方向に4等分したと仮定した場合において、第1下部板(24)の左右の端部に位置する部分に1つずつ形成されている。そして、これら2つの開口(25,26)のうち、右端側の開口が第1右下開口(25)を構成し、左端側の開口が第1左下開口(26)を構成している。
【0055】
第1下部板(24)の各開口(25,26)は、第1右下開口(25)が開放されて第1左下開口(26)が閉鎖される状態と、第1右下開口(25)が閉鎖されて第1左下開口(26)が開放される状態とに切り換わる。第1右下開口(25)の開放状態では、この第1右下開口(25)によって右下部流路(62)と第1下部流路(52)とが連通される。第1左下開口(26)の開放状態では、この第1左下開口(26)によって左下部流路(67)と第1下部流路(52)とが連通される。
【0056】
上記第2仕切部材(30)は、その上半分が第2上部板(31)により構成され、その下半分が第2下部板(34)により構成されている。第2上部板(31)と第2下部板(34)には、それぞれ正方形状の開口が2つずつ形成されている。
【0057】
第2上部板(31)の開口(32,33)は、第2上部板(31)を左右幅方向に4等分したと仮定した場合において、第2上部板(31)の左右の端部に位置する部分に1つずつ形成されている。そして、これら2つの開口(32,33)のうち、右側の開口が第2右上開口(32)を構成し、左側の開口が第2左上開口(33)を構成している。
【0058】
第2上部板(31)の各開口(32,33)は、第2右上開口(32)が開放されて第2左上開口(33)が閉鎖される状態と、第2右上開口(32)が閉鎖されて第2左上開口(33)が開放される状態とに切り換わる。第2右上開口(32)の開放状態では、この第2右上開口(32)によって右上部流路(61)と第2上部流路(53)とが連通される。第2左上開口(33)の開放状態では、この第2左上開口(33)によって左上部流路(66)と第2上部流路(53)とが連通される。
【0059】
第2下部板(34)の開口(35,36)は、第2下部板(34)を左右幅方向に4等分したと仮定した場合において、第2下部板(34)の左右の端部に位置する部分に1つずつ形成されている。そして、これら2つの開口(35,36)のうち、右端側の開口が第2右下開口(35)を構成し、左端側の開口が第2左下開口(36)を構成している。
【0060】
第2下部板(34)の各開口(35,36)は、第2右下開口(35)が開放されて第2左下開口(36)が閉鎖される状態と、第2右下開口(35)が閉鎖されて第2左下開口(36)が開放される状態とに切り換わる。第2右下開口(35)の開放状態では、この第2右下開口(35)によって第2下部流路(54)と右下部流路(62)とが連通される。第2左下開口(36)の開放状態では、この第2左下開口(36)によって第2下部流路(54)と左下部流路(67)とが連通される。
【0061】
《調湿ユニットの運転動作》
上記調湿ユニット(150)の運転動作について、図3〜図5を参照しながら説明する。尚、図3は、ケーシング(10)内における第1仕切部材(20)と第2仕切部材(30)の間の部分を、模式的に図示したものである。
【0062】
図4,図5に示すように、第1ファン(95)を駆動すると、第1空気が第1吸込口(13)を通って第1上部流路(51)へ流入する。一方、第2ファン(96)を駆動すると、第2空気が第2吸込口(15)を通って第2上部流路(53)へ流入する。また、冷媒回路では、再生熱交換器(92)を凝縮器とし、冷却熱交換器(94)を蒸発器として冷凍サイクルが行われる。そして、上記調湿ユニット(150)は、第1動作と第2動作とを交互に繰り返して行う。
【0063】
第1動作について、図3,図4を参照しながら説明する。この第1動作では、第1吸着素子(81)についての吸着動作と、第2吸着素子(82)についての再生動作とが同時に行われる。つまり、第1吸着素子(81)で第1空気が減湿されると同時に、第2吸着素子(82)が第2空気によって再生される。
【0064】
第1上部板(21)では、第1中央右上開口(22)が開放され、第1中央左上開口(23)が閉鎖されている。この状態で、第1上部流路(51)へ流入した第1空気は、第1中央右上開口(22)を通って第1中央上部流路(63)へ流入する。
【0065】
第2上部板(31)では、第2右上開口(32)が開放され、第2左上開口(33)が閉鎖されている。この状態で、第2上部流路(53)へ流入した第2空気は、第2右上開口(32)を通って右上部流路(61)へ流入する。
【0066】
切換シャッタ(40)では、シャッタ板(42)が再生熱交換器(92)の右半分を覆う位置へ移動している。この状態では、中央下部流路(65)と第2中央上部流路(64)とが再生熱交換器(92)を介して連通する。
【0067】
図3(a)にも示すように、第1中央上部流路(63)の第1空気は、第1吸着素子(81)の調湿側通路(85)へ流入する。この調湿側通路(85)を流れる間に、第1空気に含まれる水蒸気が吸着剤に吸着される。つまり、この調湿側通路(85)では、第1空気が減湿される。第1吸着素子(81)で減湿された第1空気は、右下部流路(62)へ流入する。
【0068】
一方、右上部流路(61)の第2空気は、第1吸着素子(81)の冷却側通路(86)へ流入する。この冷却側通路(86)を流れる間に、第2空気は、調湿側通路(85)で水蒸気が吸着剤に吸着される際に生じた吸着熱を吸熱する。吸着熱を奪った第2空気は、中央下部流路(65)へ流入する。中央下部流路(65)の第2空気は、再生熱交換器(92)を通過して第2中央上部流路(64)へ流入する。その際、再生熱交換器(92)では、第2空気が冷媒との熱交換を行って冷媒の凝縮熱を吸熱する。
【0069】
第1吸着素子(81)及び再生熱交換器(92)で加熱された第2空気は、第2吸着素子(82)の調湿側通路(85)へ導入される。この調湿側通路(85)では、第2空気によって吸着剤が加熱され、吸着剤から水蒸気が脱離する。そして、第2吸着素子(82)の再生が行われると同時に、吸着剤から脱離した水蒸気によって第2空気が加湿される。この調湿側通路(85)で加湿された第2空気は、その後に左下部流路(67)へ流入する。
【0070】
第2下部板(34)では、第2右下開口(35)が開放され、第2左下開口(36)が閉鎖されている。この状態で、右下部流路(62)の第1空気は、第2右下開口(35)を通って第2下部流路(54)へ流入する。第2下部流路(54)を流れる間に、第1空気は冷却熱交換器(94)を通過する。冷却熱交換器(94)において、第1空気は、冷媒との熱交換を行い、冷媒に対して放熱する。そして、減湿されて冷却された第1空気は、第1吹出口(14)を通ってケーシング(10)から送り出される。
【0071】
第1下部板(24)では、第1左下開口(26)が開放され、第1右下開口(25)が閉鎖されている。この状態で、左下部流路(67)へ流入した第2空気は、第1左下開口(26)を通って第1下部流路(52)へ流入する。そして、加熱されて加湿された第2空気は、第2吹出口(16)を通ってケーシング(10)から送り出される。
【0072】
第2動作について、図5を参照しながら説明する。この第2動作では、第1動作時とは逆に、第2吸着素子(82)についての吸着動作と、第1吸着素子(81)についての再生動作とが同時に行われる。つまり、第2吸着素子(82)で第1空気が減湿されると同時に、第1吸着素子(81)が第2空気によって再生される。
【0073】
第1上部板(21)では、第1中央左上開口(23)が開放され、第1中央右上開口(22)が閉鎖されている。この状態で、第1上部流路(51)へ流入した第1空気は、第1中央左上開口(23)を通って第2中央上部流路(64)へ流入する。
【0074】
第2上部板(31)では、第2左上開口(33)が開放され、第2右上開口(32)が閉鎖されている。この状態で、第2上部流路(53)へ流入した第2空気は、第2左上開口(33)を通って左上部流路(66)へ流入する。
【0075】
切換シャッタ(40)では、シャッタ板(42)が再生熱交換器(92)の左半分を覆う位置へ移動している。この状態では、中央下部流路(65)と第1中央上部流路(63)とが再生熱交換器(92)を介して連通する。
【0076】
図3(b)にも示すように、第2中央上部流路(64)の第1空気は、第2吸着素子(82)の調湿側通路(85)へ流入する。この調湿側通路(85)を流れる間に、第1空気に含まれる水蒸気が吸着剤に吸着される。つまり、この調湿側通路(85)では、第1空気が減湿される。第2吸着素子(82)で減湿された第1空気は、左下部流路(67)へ流入する。
【0077】
一方、左上部流路(66)の第2空気は、第2吸着素子(82)の冷却側通路(86)へ流入する。この冷却側通路(86)を流れる間に、第2空気は、調湿側通路(85)で水蒸気が吸着剤に吸着される際に生じた吸着熱を吸熱する。吸着熱を奪った第2空気は、中央下部流路(65)へ流入する。中央下部流路(65)の第2空気は、再生熱交換器(92)を通過して第1中央上部流路(63)へ流入する。その際、再生熱交換器(92)では、第2空気が冷媒との熱交換を行って冷媒の凝縮熱を吸熱する。
【0078】
第2吸着素子(82)及び再生熱交換器(92)で加熱された第2空気は、第1吸着素子(81)の調湿側通路(85)へ導入される。この調湿側通路(85)では、第2空気によって吸着剤が加熱され、吸着剤から水蒸気が脱離する。つまり、第1吸着素子(81)の再生が行われると同時に、吸着剤から脱離した水蒸気によって第2空気が加湿される。この調湿側通路(85)で加湿された第2空気は、その後に右下部流路(62)へ流入する。
【0079】
第2下部板(34)では、第2左下開口(36)が開放され、第2右下開口(35)が閉鎖されている。この状態で、左下部流路(67)の第1空気は、第2左下開口(36)を通って第2下部流路(54)へ流入する。第2下部流路(54)を流れる間に、第1空気は冷却熱交換器(94)を通過する。冷却熱交換器(94)において、第1空気は、冷媒との熱交換を行い、冷媒に対して放熱する。そして、減湿されて冷却された第1空気は、第1吹出口(14)を通ってケーシング(10)から送り出される。
【0080】
第1下部板(24)では、第1右下開口(25)が開放され、第1左下開口(26)が閉鎖されている。この状態で、右下部流路(62)へ流入した第2空気は、第1右下開口(25)を通って第1下部流路(52)へ流入する。そして、加熱されて加湿された第2空気は、第2吹出口(16)を通ってケーシング(10)から送り出される。
【0081】
−調湿システム及び切換ユニット−
本実施形態の調湿システム(100)及び切換ユニット(200)について、図6,図7を参照しながら説明する。
【0082】
《調湿システム及び切換ユニットの構成》
図7に示すように、切換ユニット(200)は、中空で箱状のケーシング(210)を備えている。このケーシング(210)は、その上面及び下面が正方形となる扁平な直方体状に形成されている。このケーシング(210)において、その四つの側面には、それぞれ流入口と流出口が一つずつ形成されている。
【0083】
同図において、ケーシング(210)の奥側の側面では、右寄りの位置に第1流入口(221)が開口し、左寄りの位置に第4流出口(228)が開口している。また、ケーシング(210)の左側の側面では、奥側の位置に第2流入口(222)が開口し、手前側の位置に第3流出口(227)が開口している。また、ケーシング(210)の手前側の側面では、左寄りの位置に第3流入口(223)が開口し、右寄りの位置に第2流出口(226)が開口している。また、ケーシング(210)の右側の側面では、手前側の位置に第4流入口(224)が開口し、奥側の位置に第1流出口(225)が開口している。
【0084】
図6に示すように、箱状のケーシング(210)には、一つの切換部材(230)が収納されている。この切換部材(230)は、円板状に形成されている。切換部材(230)の直径は、ケーシング(210)の上面又は下面の一辺の長さと概ね等しくなっている。また、切換部材(230)の厚みは、ケーシング(210)の高さと概ね等しくなっている。
【0085】
切換部材(230)には、第1内側通路(231)と、第2内側通路(232)と、第1外側通路(233)と、第2外側通路(234)とが形成されている。第1内側通路(231)と第2内側通路(232)の間の仕切り(235)は、切換部材(230)の直径に沿って形成されている。そして、第1内側通路(231)及び第2内側通路(232)は、円板状の切換部材(230)をその直径方向へ横断するように形成され、それぞれの両端が切換部材(230)の周側面に開口している。第1外側通路(233)は、切換部材(230)の半径方向における第1内側通路(231)の外側に形成され、切換部材(230)の周側面に開口している。第2外側通路(234)は、切換部材(230)の半径方向における第2内側通路(232)の外側に形成され、切換部材(230)の周側面に開口している。つまり、この切換部材(230)において、第1内側通路(231)及び第1外側通路(233)と第2内側通路(232)及び第2外側通路(234)とは、仕切り(235)を挟んで対称に配置されている。
【0086】
この切換部材(230)は、その中心軸がケーシング(210)の中心軸と一致する状態で設置されている。また、切換部材(230)は、その中心軸周りに90°だけ回転移動するように構成されている。そして、切換部材(230)が回転することによって、切換ユニット(200)は、切換部材(230)の直径に沿って延びる仕切り(235)がケーシング(210)の上面や下面の一方の対角線に沿う第1状態と、その仕切り(235)がケーシング(210)の上面や下面の他方の対角線に沿う第2状態とに切り換わる。
【0087】
図6(a)に示すように、切換ユニット(200)の第1状態では、第1外側通路(233)を介して第1流入口(221)と第1流出口(225)が、第2内側通路(232)を介して第2流入口(222)と第2流出口(226)が、第2外側通路(234)を介して第3流入口(223)と第3流出口(227)が、第1内側通路(231)を介して第4流入口(224)と第4流出口(228)がそれぞれ互いに連通する。
【0088】
一方、図6(b)に示すように、切換ユニット(200)の第2状態では、第2内側通路(232)を介して第1流入口(221)と第3流出口(227)が、第2外側通路(234)を介して第2流入口(222)と第4流出口(228)が、第1内側通路(231)を介して第3流入口(223)と第1流出口(225)が、第1外側通路(233)を介して第4流入口(224)と第2流出口(226)がそれぞれ互いに連通する。
【0089】
上述のように、本実施形態の調湿システム(100)では、切換ユニット(200)と調湿ユニット(150)が互いにダクトを介して接続されている。具体的に、切換ユニット(200)の第1流出口(225)は、調湿ユニット(150)の第1吸込口(13)に接続されている。切換ユニット(200)の第2流入口(222)は、調湿ユニット(150)の第1吹出口(14)に接続されている。切換ユニット(200)の第3流出口(227)は、調湿ユニット(150)の第2吸込口(15)に接続されている。切換ユニット(200)の第4流入口(224)は、調湿ユニット(150)の第2吹出口(16)に接続されている。また、この切換ユニット(200)は、第1流入口(221)及び第4流出口(228)がダクトを介して室外と連通し、第3流入口(223)及び第2流出口(226)がダクトを介して室内と連通している。
【0090】
《除湿運転》
調湿システム(100)の除湿運転について、図6(a)を参照しながら説明する。この除湿運転時には、切換ユニット(200)が第1状態に設定される。
【0091】
切換ユニット(200)の第1流入口(221)へは、換気用の給気として室外空気が流入する。この室外空気は、切換部材(230)の第1外側通路(233)を流れ、第1流出口(225)を通って切換ユニット(200)から送り出される。その後、この室外空気は、調湿ユニット(150)の第1吸込口(13)へ送られる。
【0092】
調湿ユニット(150)は、第1吸込口(13)へ送り込まれた室外空気を第1空気として取り込み、この第1空気を吸着素子(81,82)で減湿する。減湿後の第1空気は、第1吹出口(14)を通って調湿ユニット(150)から流出し、切換ユニット(200)の第2流入口(222)へ送り込まれる。この第2流入口(222)へ流入した第1空気は、切換部材(230)の第2内側通路(232)を流れ、第2流出口(226)を通って切換ユニット(200)から送り出される。そして、この第2流出口(226)を通過した減湿後の第1空気が、室内へ供給される。
【0093】
一方、切換ユニット(200)の第3流入口(223)へは、換気用の排気として室内空気が流入する。この室内空気は、切換部材(230)の第2外側通路(234)を流れ、第3流出口(227)を通って切換ユニット(200)から送り出される。その後、この室内空気は、調湿ユニット(150)の第2吸込口(15)へ送られる。
【0094】
調湿ユニット(150)は、第2吸込口(15)へ送り込まれた室内空気を第2空気として取り込み、この第2空気を用いて吸着素子(81,82)を再生する。その後、第2空気は、第2吹出口(16)を通って調湿ユニット(150)から流出し、切換ユニット(200)の第4流入口(224)へ送り込まれる。この第4流入口(224)へ流入した第2空気は、切換部材(230)の第1内側通路(231)を流れ、第4流出口(228)を通って切換ユニット(200)から送り出される。そして、この第4流出口(228)を通過した第2空気が、室外へ排出される。
【0095】
《加湿運転》
調湿システム(100)の加湿運転について、図6(b)を参照しながら説明する。この加湿運転時には、切換ユニット(200)が第2状態に設定される。
【0096】
切換ユニット(200)の第1流入口(221)へは、換気用の給気として室外空気が流入する。この室外空気は、切換部材(230)の第2内側通路(232)を流れ、第3流出口(227)を通って切換ユニット(200)から送り出される。その後、この室外空気は、調湿ユニット(150)の第2吸込口(15)へ送られる。
【0097】
調湿ユニット(150)は、第2吸込口(15)へ送り込まれた室外空気を第2空気として取り込み、この第2空気を用いて吸着素子(81,82)を再生する。その際、第2空気は、吸着素子(81,82)から脱離した水蒸気によって加湿される。加湿後の第2空気は、第2吹出口(16)を通って調湿ユニット(150)から流出し、切換ユニット(200)の第4流入口(224)へ送り込まれる。この第4流入口(224)へ流入した第2空気は、切換部材(230)の第1外側通路(233)を流れ、第2流出口(226)を通って切換ユニット(200)から送り出される。そして、この第2流出口(226)を通過した加湿後の第2空気が、室内へ供給される。
【0098】
一方、切換ユニット(200)の第3流入口(223)へは、換気用の排気として室内空気が流入する。この室内空気は、切換部材(230)の第1内側通路(231)を流れ、第1流出口(225)を通って切換ユニット(200)から送り出される。その後、この室内空気は、調湿ユニット(150)の第1吸込口(13)へ送られる。
【0099】
調湿ユニット(150)は、第1吸込口(13)へ送り込まれた室内空気を第1空気として取り込み、この第1空気に含まれる水分を吸着素子(81,82)に吸着させる。水分を奪われた第1空気は、第1吹出口(14)を通って調湿ユニット(150)から流出し、切換ユニット(200)の第2流入口(222)へ送り込まれる。この第2流入口(222)へ流入した第1空気は、切換部材(230)の第2外側通路(234)を流れ、第4流出口(228)を通って切換ユニット(200)から送り出される。そして、この第4流出口(228)を通過した第1空気が、室外へ排出される。
【0100】
−実施形態1の効果−
本実施形態の切換ユニット(200)によれば、四つの異なる空気の流通経路を、それぞれ二通りに切り換えることができる。このため、空気の取込先や供給先を切り換えるための機構が設けられない調湿ユニット(150)を用いる場合であっても、この調湿ユニット(150)に切換ユニット(200)を組み合わせることで、除湿運転と加湿運転を切り換えて行うことが可能となる。つまり、調湿ユニット(150)の構成を簡素に維持しながら、除湿運転と加湿運転の両方が必要な場合にだけ調湿ユニット(150)に切換ユニット(200)を組合せ、除加湿の切り換えを可能とすることができる。従って、本実施形態によれば、調湿ユニット(150)と組み合わされる切換ユニット(200)を提供することで、調湿ユニット(150)の使い勝手を向上させることができる。
【0101】
また、本実施形態の切換ユニット(200)では、切換部材(230)を一つだけ用いて第1状態と第2状態の切り換えを行っている。従って、本実施形態によれば、切換ユニット(200)を最も少数の部材で構成することができ、切換ユニット(200)の簡素化や小型化を図ることができる。
【0102】
【発明の実施の形態2】
本発明の実施形態2は、上記実施形態1の調湿システム(100)において、切換ユニット(200)の構成を変更したものである。ここでは、本実施形態の切換ユニット(200)について、図8,図9を参照しながら説明する。
【0103】
図9に示すように、切換ユニット(200)は、中空で箱状のケーシング(210)を備えている。このケーシング(210)は、扁平な直方体状に形成されている。ケーシング(210)の内部は、その長手方向の中央で二つの空間に仕切られている。同図に示すケーシング(210)の内部において、奥側の空間が第1内部空間(211)を構成し、手前側の空間が第2内部空間(212)を構成している。また、このケーシング(210)において、それぞれ四つの流入口(221,…)と流出口(225,…)は、その左右の側面に形成されている。
【0104】
同図において、ケーシング(210)の左側面では、手前から奥へ向かって順に、第2流入口(222)と第4流出口(228)と第3流出口(227)と第1流入口(221)とが開口している。一方、ケーシング(210)の右側面では、手前から奥へ向かって順に、第2流出口(226)と第4流入口(224)と第3流入口(223)と第1流出口(225)とが開口している。また、第1内部空間(211)と第2内部空間(212)の間の仕切りは、ケーシング(210)の長手方向における第4流入口(224)と第3流入口(223)の間から第4流出口(228)と第3流出口(227)の間に亘って設けられている。
【0105】
図8に示すように、本実施形態のケーシング(210)には、二つの切換部材(240,245)が収納されている。具体的に、ケーシング(210)内の第1内部空間(211)には、第1切換部材(240)が収納されている。また、ケーシング(210)内の第2内部空間(212)には、第2切換部材(245)が収納されている。各切換部材(240,245)は、それぞれが円板状に形成されている。各切換部材(240,245)の直径は、ケーシング(210)の左右幅の長さと概ね等しくなっている。また、各切換部材(240,245)の厚みは、ケーシング(210)の高さと概ね等しくなっている。
【0106】
各切換部材(240,245)には、第1通路(241,246)と第2通路(242,247)とが形成されている。各切換部材(240,245)において、第1通路(241,246)と第2通路(242,247)の間の仕切り(243,248)は、切換部材(240,245)の直径に沿って形成されている。そして、第1通路(241,246)及び第2通路(242,247)は、円板状の切換部材(240,245)をその直径方向へ横断するように形成され、それぞれの両端が切換部材(240,245)の周側面に開口している。つまり、各切換部材(240,245)において、第1通路(241,246)と第2通路(242,247)とは、仕切り(243,248)を挟んで対称に配置されている。
【0107】
各切換部材(240,245)は、それぞれ中心軸がケーシング(210)の高さ方向と一致する状態で設置されている。また、各切換部材(240,245)は、それぞれが中心軸周りに90°だけ回転移動するように構成されている。そして、切換ユニット(200)は、各切換部材(240,245)が回転することによって、第1状態と第2状態とに切り換わる。
【0108】
図8(a)に示すように、切換ユニット(200)の第1状態では、第1切換部材(240)の第1通路(241)を介して第1流入口(221)と第1流出口(225)が、第1切換部材(240)の第2通路(242)を介して第3流入口(223)と第3流出口(227)が、第2切換部材(245)の第1通路(246)を介して第4流入口(224)と第4流出口(228)が、第2切換部材(245)の第2通路(247)を介して第2流入口(222)と第2流出口(226)がそれぞれ互いに連通する。
【0109】
一方、図8(b)に示すように、切換ユニット(200)の第2状態では、第1切換部材(240)の第1通路(241)を介して第3流入口(223)と第1流出口(225)が、第1切換部材(240)の第2通路(242)を介して第1流入口(221)と第3流出口(227)が、第2切換部材(245)の第1通路(246)を介して第4流入口(224)と第2流出口(226)が、第2切換部材(245)の第2通路(247)を介して第2流入口(222)と第4流出口(228)がそれぞれ互いに連通する。
【0110】
上述のように、本実施形態の切換ユニット(200)では、ケーシング(210)における二つの側面だけに流入口(221,…)又は流出口(225,…)が開口している。従って、この切換ユニット(200)を据え付ける際には、流入口(221,…)や流出口(225,…)の開口しないケーシング(210)の側面が壁などに近接した状態で切換ユニット(200)を設置しても差し支えない。このため、本実施形態によれば、切換ユニット(200)を据え付ける際の制約を小さくでき、切換ユニット(200)の使い勝手を向上させることができる。
【0111】
《除湿運転》
調湿システム(100)の除湿運転について、図8(a)を参照しながら説明する。この除湿運転時には、切換ユニット(200)が第1状態に設定される。
【0112】
切換ユニット(200)の第1流入口(221)へは、換気用の給気として室外空気が流入する。この室外空気は、第1切換部材(240)の第1通路(241)を流れ、第1流出口(225)を通って切換ユニット(200)から送り出される。その後、この室外空気は、調湿ユニット(150)の第1吸込口(13)へ送られる。
【0113】
調湿ユニット(150)は、第1吸込口(13)へ送り込まれた室外空気を第1空気として取り込み、この第1空気を吸着素子(81,82)で減湿する。減湿後の第1空気は、第1吹出口(14)を通って調湿ユニット(150)から流出し、切換ユニット(200)の第2流入口(222)へ送り込まれる。この第2流入口(222)へ流入した第1空気は、第2切換部材(245)の第2通路(247)を流れ、第2流出口(226)を通って切換ユニット(200)から送り出される。そして、この第2流出口(226)を通過した減湿後の第1空気が、室内へ供給される。
【0114】
一方、切換ユニット(200)の第3流入口(223)へは、換気用の排気として室内空気が流入する。この室内空気は、第1切換部材(240)の第2通路(242)を流れ、第3流出口(227)を通って切換ユニット(200)から送り出される。その後、この室内空気は、調湿ユニット(150)の第2吸込口(15)へ送られる。
【0115】
調湿ユニット(150)は、第2吸込口(15)へ送り込まれた室内空気を第2空気として取り込み、この第2空気を用いて吸着素子(81,82)を再生する。その後、第2空気は、第2吹出口(16)を通って調湿ユニット(150)から流出し、切換ユニット(200)の第4流入口(224)へ送り込まれる。この第4流入口(224)へ流入した第2空気は、第2切換部材(245)の第1通路(246)を流れ、第4流出口(228)を通って切換ユニット(200)から送り出される。そして、この第4流出口(228)を通過した第2空気が、室外へ排出される。
【0116】
《加湿運転》
調湿システム(100)の加湿運転について、図8(b)を参照しながら説明する。この加湿運転時には、切換ユニット(200)が第2状態に設定される。
【0117】
切換ユニット(200)の第1流入口(221)へは、換気用の給気として室外空気が流入する。この室外空気は、第1切換部材(240)の第2通路(242)を流れ、第3流出口(227)を通って切換ユニット(200)から送り出される。その後、この室外空気は、調湿ユニット(150)の第2吸込口(15)へ送られる。
【0118】
調湿ユニット(150)は、第2吸込口(15)へ送り込まれた室外空気を第2空気として取り込み、この第2空気を用いて吸着素子(81,82)を再生する。その際、第2空気は、吸着素子(81,82)から脱離した水蒸気によって加湿される。加湿後の第2空気は、第2吹出口(16)を通って調湿ユニット(150)から流出し、切換ユニット(200)の第4流入口(224)へ送り込まれる。この第4流入口(224)へ流入した第2空気は、第2切換部材(245)の第1通路(246)を流れ、第2流出口(226)を通って切換ユニット(200)から送り出される。そして、この第2流出口(226)を通過した加湿後の第2空気が、室内へ供給される。
【0119】
一方、切換ユニット(200)の第3流入口(223)へは、換気用の排気として室内空気が流入する。この室内空気は、第1切換部材(240)の第1通路(241)を流れ、第1流出口(225)を通って切換ユニット(200)から送り出される。その後、この室内空気は、調湿ユニット(150)の第1吸込口(13)へ送られる。
【0120】
調湿ユニット(150)は、第1吸込口(13)へ送り込まれた室内空気を第1空気として取り込み、この第1空気に含まれる水分を吸着素子(81,82)に吸着させる。水分を奪われた第1空気は、第1吹出口(14)を通って調湿ユニット(150)から流出し、切換ユニット(200)の第2流入口(222)へ送り込まれる。この第2流入口(222)へ流入した第1空気は、第2切換部材(245)の第2通路(247)を流れ、第4流出口(228)を通って切換ユニット(200)から送り出される。そして、この第4流出口(228)を通過した第1空気が、室外へ排出される。
【0121】
−実施形態2の変形例−
本実施形態の切換ユニット(200)では、扁平なケーシング(210)の内部を奥側の第1内部空間(211)と手前側の第2内部空間(212)とに仕切る構成を採っているが(図9参照)、これに代えて、次のような構成を採ってもよい。
【0122】
つまり、図10に示すように、ケーシング(210)を各辺の長さが等しい直方体状(即ち立方体状)に形成し、そのケーシング(210)の内部を上下に仕切る構成としてもよい。本変形例において、ケーシング(210)内の上部の空間が第1内部空間(211)を構成し、その下部の空間が第2内部空間(212)を構成する。
【0123】
ケーシング(210)の左側面において、その上部では手前から奥へ向かって第3流出口(227)と第1流入口(221)とが順に開口し、その下部では手前から奥へ向かって第2流入口(222)と第4流出口(228)とが順に開口している。ケーシング(210)の右側面において、その上部では手前から奥へ向かって第3流入口(223)と第1流出口(225)とが順に開口し、その下部では手前から奥へ向かって第2流出口(226)と第4流入口(224)とが順に開口している。また、同図には示さないが、第1内部空間(211)には第1切換部材(240)が収納され、第2内部空間(212)には第2切換部材(245)が収納される。
【0124】
【発明の実施の形態3】
本発明の実施形態3は、上記実施形態1の調湿システム(100)において、切換ユニット(200)の構成を変更したものである。ここでは、本実施形態の切換ユニット(200)について、図11,図12を参照しながら説明する。
【0125】
図12に示すように、切換ユニット(200)は、中空で箱状のケーシング(210)を備えている。このケーシング(210)は、扁平な直方体状に形成されている。ケーシング(210)の内部には、ケーシング(210)の長手方向に対して斜めに延びる仕切板(215)が設けられている。ケーシングの内部は、この仕切板(215)によって二つの空間に区画されている。同図に示すケーシング(210)の内部において、左奥側の空間が第1空間(213)を構成し、右手前側の空間が第2空間(214)を構成している。
【0126】
このケーシング(210)において、それぞれ四つの流入口(221,…)と流出口(225,…)は、その左右の側面に形成されている。図12において、ケーシング(210)の左側面では、手前から奥へ向かって順に、第4流入口(224)と第3流入口(223)と第3流出口(227)と第1流入口(221)とが開口している。一方、ケーシング(210)の右側面では、手前から奥へ向かって順に、第2流出口(226)と第2流入口(222)と第4流出口(228)と第1流出口(225)とが開口している。
【0127】
第1流入口(221)、第3流入口(223)、第1流出口(225)、及び第3流出口(227)は、ケーシング(210)の側面のうち第1空間(213)に対応する位置に開口している。このうち、第1流入口(221)と第3流出口(227)と第3流入口(223)とは、互いに等間隔に形成されている。一方、第2流入口(222)、第4流入口(224)、第2流出口(226)、及び第4流出口(228)は、ケーシング(210)の側面のうち第2空間(214)に対応する位置に開口している。このうち、第2流出口(226)と第2流入口(222)と第4流出口(228)とは、互いに等間隔に形成されている。
【0128】
図11に示すように、本実施形態のケーシング(210)には、二つの切換部材が収納されている。具体的に、ケーシング(210)内の第1空間(213)には、第1切換部材(251)が収納されている。また、ケーシング(210)内の第2空間(214)には、第2切換部材(252)が収納されている。各切換部材(251,252)は、それぞれが半円弧形あるいはU字形の管状に形成されている。
【0129】
第1空間(213)の第1切換部材(251)は、その開口部がケーシング(210)の左側面を向く姿勢で配置され、その左側面に沿って同図の上下にスライドするように構成されている。一方、第2空間(214)の第2切換部材(252)は、その開口部がケーシング(210)の右側面を向く姿勢で配置され、その右側面に沿って同図の上下にスライドするように構成されている。
【0130】
本実施形態の切換ユニット(200)において、第1流出口(225)は、常に第1空間(213)と連通している。また、第1切換部材(251)が移動することにより、第1流入口(221)と第3流入口(223)は、一方が第1空間(213)に連通して他方が第3流出口(227)に連通する状態と、一方が第3流出口(227)に連通して他方が第1空間(213)に連通する状態とに切り換わる。
【0131】
更に、この切換ユニット(200)において、第4流入口(224)は、常に第2空間(214)と連通している。また、第2切換部材(252)が移動することにより、第2流出口(226)と第4流出口(228)は、一方が第2空間(214)に連通して他方が第2流入口(222)に連通する状態と、一方が第2流入口(222)に連通して他方が第2空間(214)に連通する状態とに切り換わる。そして、切換ユニット(200)は、第1及び第2切換部材(251,252)が移動することによって、第1状態と第2状態とに切り換わる。
【0132】
図11(a)に示すように、切換ユニット(200)の第1状態では、第1空間(213)を介して第1流入口(221)と第1流出口(225)が、第1切換部材(251)を介して第3流入口(223)と第3流出口(227)が、第2空間(214)を介して第4流入口(224)と第4流出口(228)が、第2切換部材(252)を介して第2流入口(222)と第2流出口(226)がそれぞれ互いに連通する。
【0133】
一方、図11(b)に示すように、切換ユニット(200)の第2状態では、第1空間(213)を介して第3流入口(223)と第1流出口(225)が、第1切換部材(251)を介して第1流入口(221)と第3流出口(227)が、第2空間(214)を介して第4流入口(224)と第2流出口(226)が、第2切換部材(252)を介して第2流入口(222)と第4流出口(228)がそれぞれ互いに連通する。
【0134】
上述のように、本実施形態の切換ユニット(200)では、ケーシング(210)における二つの側面だけに流入口(221,…)又は流出口(225,…)が開口している。従って、この切換ユニット(200)を据え付ける際には、流入口(221,…)や流出口(225,…)の開口しないケーシング(210)の側面が壁などに近接した状態で切換ユニット(200)を設置しても差し支えない。このため、本実施形態によれば、切換ユニット(200)を据え付ける際の制約を小さくでき、切換ユニット(200)の使い勝手を向上させることができる。
【0135】
《除湿運転》
調湿システム(100)の除湿運転について、図11(a)を参照しながら説明する。この除湿運転時には、切換ユニット(200)が第1状態に設定される。
【0136】
切換ユニット(200)の第1流入口(221)へは、換気用の給気として室外空気が流入する。この室外空気は、第1空間(213)内を流れ、第1流出口(225)を通って切換ユニット(200)から送り出される。その後、この室外空気は、調湿ユニット(150)の第1吸込口(13)へ送られる。
【0137】
調湿ユニット(150)は、第1吸込口(13)へ送り込まれた室外空気を第1空気として取り込み、この第1空気を吸着素子(81,82)で減湿する。減湿後の第1空気は、第1吹出口(14)を通って調湿ユニット(150)から流出し、切換ユニット(200)の第2流入口(222)へ送り込まれる。この第2流入口(222)へ流入した第1空気は、第2切換部材(252)の内部を流れ、第2流出口(226)を通って切換ユニット(200)から送り出される。そして、この第2流出口(226)を通過した減湿後の第1空気が、室内へ供給される。
【0138】
一方、切換ユニット(200)の第3流入口(223)へは、換気用の排気として室内空気が流入する。この室内空気は、第1切換部材(251)の内部を流れ、第3流出口(227)を通って切換ユニット(200)から送り出される。その後、この室内空気は、調湿ユニット(150)の第2吸込口(15)へ送られる。
【0139】
調湿ユニット(150)は、第2吸込口(15)へ送り込まれた室内空気を第2空気として取り込み、この第2空気を用いて吸着素子(81,82)を再生する。その後、第2空気は、第2吹出口(16)を通って調湿ユニット(150)から流出し、切換ユニット(200)の第4流入口(224)へ送り込まれる。この第4流入口(224)へ流入した第2空気は、第2空間(214)内を流れ、第4流出口(228)を通って切換ユニット(200)から送り出される。そして、この第4流出口(228)を通過した第2空気が、室外へ排出される。
【0140】
《加湿運転》
調湿システム(100)の加湿運転について、図11(b)を参照しながら説明する。この加湿運転時には、切換ユニット(200)が第2状態に設定される。
【0141】
切換ユニット(200)の第1流入口(221)へは、換気用の給気として室外空気が流入する。この室外空気は、第1切換部材(251)の内部を流れ、第3流出口(227)を通って切換ユニット(200)から送り出される。その後、この室外空気は、調湿ユニット(150)の第2吸込口(15)へ送られる。
【0142】
調湿ユニット(150)は、第2吸込口(15)へ送り込まれた室外空気を第2空気として取り込み、この第2空気を用いて吸着素子(81,82)を再生する。その際、第2空気は、吸着素子(81,82)から脱離した水蒸気によって加湿される。加湿後の第2空気は、第2吹出口(16)を通って調湿ユニット(150)から流出し、切換ユニット(200)の第4流入口(224)へ送り込まれる。この第4流入口(224)へ流入した第2空気は、第2空間(214)内を流れ、第2流出口(226)を通って切換ユニット(200)から送り出される。そして、この第2流出口(226)を通過した加湿後の第2空気が、室内へ供給される。
【0143】
一方、切換ユニット(200)の第3流入口(223)へは、換気用の排気として室内空気が流入する。この室内空気は、第1空間(213)内を流れ、第1流出口(225)を通って切換ユニット(200)から送り出される。その後、この室内空気は、調湿ユニット(150)の第1吸込口(13)へ送られる。
【0144】
調湿ユニット(150)は、第1吸込口(13)へ送り込まれた室内空気を第1空気として取り込み、この第1空気に含まれる水分を吸着素子(81,82)に吸着させる。水分を奪われた第1空気は、第1吹出口(14)を通って調湿ユニット(150)から流出し、切換ユニット(200)の第2流入口(222)へ送り込まれる。この第2流入口(222)へ流入した第1空気は、第2切換部材(252)の内部を流れ、第4流出口(228)を通って切換ユニット(200)から送り出される。そして、この第4流出口(228)を通過した第1空気が、室外へ排出される。
【0145】
−実施形態3の変形例1−
本実施形態の切換ユニット(200)では、ケーシング(210)における左右の側面に流入口(221,…)や流出口(225,…)を形成する構成を採っているが、これに代えて、次のような構成を採ってもよい。
【0146】
つまり、図13,図14に示すように、第1流出口(225)をケーシング(210)の奥側の側面に形成し、第4流入口(224)をケーシング(210)の手前側の側面に形成してもよい。本変形例においても、第1流出口(225)は常に第1空間(213)と連通しており、第4流入口(224)は常に第2空間(214)と連通している。このように、本変形例の切換ユニット(200)では、ケーシング(210)の四つの側面に流入口(221,…)や流出口(225,…)が開口している。
【0147】
−実施形態3の変形例2−
本実施形態の切換ユニット(200)では、ケーシング(210)の長手方向に対して斜めに延びる仕切板(215)を設け、この仕切板(215)によってケーシング(210)内を第1空間(213)と第2空間(214)に区画する構成を採っているが、これに代えて、次のような構成を採ってもよい。
【0148】
つまり、図15,図16に示すように、ケーシング(210)の長手方向に延びる仕切板(215)を設け、この仕切板(215)によってケーシング(210)内を左右に仕切るようにしてもよい。本変形例の切換ユニット(200)において、ケーシング(210)内の左側の空間が第1空間(213)を構成し、この第1空間(213)に第1切換部材(251)が収納される。また、ケーシング(210)の右側の空間が第2空間(214)を構成し、この第2空間(214)に第2切換部材(252)が収納される。尚、第1切換部材(251)及び第2切換部材(252)の構成や機能は、上記実施形態のものと同様である。
【0149】
更に、本変形例の切換ユニット(200)において、第1流出口(225)は、ケーシング(210)の手前側の側面における左寄りの位置に開口している。また、第4流入口(224)は、ケーシング(210)の手前側の側面における右寄りの位置に開口している。本変形例においても、第1流出口(225)は常に第1空間(213)と連通しており、第4流入口(224)は常に第2空間(214)と連通している。このように、本変形例の切換ユニット(200)では、ケーシング(210)の三つの側面に流入口(221,…)や流出口(225,…)が開口している。
【0150】
−実施形態3の変形例3−
上記変形例2の切換ユニット(200)では、扁平なケーシング(210)の内部を仕切板(215)によって左右に区画しているが、これに代えて、次のような構成を採ってもよい。
【0151】
つまり、図17に示すように、左右幅よりも高さの方が長い直方体状にケーシング(210)を形成し、このケーシング(210)の内部を仕切板(215)によって上下に区画してもよい。本変形例の切換ユニット(200)において、ケーシング(210)内の下側の空間が第1空間(213)を構成し、この第1空間(213)に第1切換部材(251)が収納される。また、ケーシング(210)の上側の空間が第2空間(214)を構成し、この第2空間(214)に第2切換部材(252)が収納される。尚、第1切換部材(251)及び第2切換部材(252)の構成や機能は、上記実施形態のものと同様である。
【0152】
同図に示す切換ユニット(200)において、第2流出口(226)と第2流入口(222)と第4流出口(228)とは、ケーシング(210)の右側面における上部に、手前から奥へ向かって順に開口している。また、第3流入口(223)と第3流出口(227)と第1流入口(221)とは、ケーシング(210)の左側面における下部に、手前から奥へ向かって順に開口している。また、ケーシング(210)の手前側の側面において、その下部には第1流出口(225)が開口し、その上部には第4流入口(224)が開口している。尚、本変形例においても、第1流出口(225)は常に第1空間(213)と連通しており、第4流入口(224)は常に第2空間(214)と連通している。
【0153】
また、本変形例の切換ユニット(200)において、ケーシング(210)には、次に示す位置に流入口(221,…)や流出口(225,…)を形成してもよい。
【0154】
先ず、図18に示すように、第1流出口(225)をケーシング(210)の右側面の下部に形成し、第4流入口(224)をケーシング(210)の左側面の上部に形成してもよい。この場合、ケーシング(210)では、その対向する二つの側面に流入口(221,…)や流出口(225,…)が開口する。
【0155】
次に、図19に示すように、第3流入口(223)と第3流出口(227)と第1流入口(221)とを、ケーシング(210)の右側面における下部に、手前から奥へ向かって順に形成してもよい。この場合、ケーシング(210)では、隣接する二つの側面に流入口(221,…)や流出口(225,…)が開口する。
【0156】
更に、図20に示すように、第3流入口(223)と第3流出口(227)と第1流入口(221)とを、ケーシング(210)の右側面における下部に、手前から奥へ向かって順に形成すると共に、第1流出口(225)をケーシング(210)の左側面の下部に形成し、第4流入口(224)をケーシング(210)の左側面の上部に形成してもよい。この場合、ケーシング(210)では、その対向する二つの側面に流入口(221,…)や流出口(225,…)が開口する。
【0157】
−実施形態3の変形例4−
上記変形例2の切換ユニット(200)では、扁平なケーシング(210)の内部を仕切板(215)によって左右に区画しているが、これに代えて、次のような構成を採ってもよい。
【0158】
つまり、図21,図22に示すように、奥行きが長くて細長い直方体状にケーシング(210)を形成し、このケーシング(210)の内部を仕切板(215)によって図22における前後に区画してもよい。
【0159】
図22に示す本変形例の切換ユニット(200)において、ケーシング(210)内の奥側の空間が第1空間(213)を構成し、その手前側の空間が第2空間(214)を構成する。また、同図において、ケーシング(210)の右側面には、手前から奥へ向かって順に、第4流入口(224)、第2流出口(226)、第2流入口(222)、第4流出口(228)、第1流出口(225)、第3流入口(223)、第3流出口(227)、及び第1流入口(221)が開口している。このように、本変形例のケーシング(210)では、一つの側面だけに流入口(221,…)や流出口(225,…)が開口している。
【0160】
第1空間(213)と第2空間(214)を仕切る仕切板(215)は、ケーシング(210)の長手方向における第4流出口(228)と第1流出口(225)の間に位置している。そして、本変形例においても、第1流出口(225)は常に第1空間(213)と連通しており、第4流入口(224)は常に第2空間(214)と連通している。
【0161】
図21に示すように、本変形例においても、ケーシング(210)内の第1空間(213)に第1切換部材(251)が収納され、その第2空間(214)に第2切換部材(252)が収納されている。尚、第1切換部材(251)及び第2切換部材(252)の構成や機能は、上記実施形態のものと同様である。
【0162】
また、本変形例の切換ユニット(200)では、次のような構成を採ってもよい。つまり、図23に示すように、左右幅よりも高さの方が長い直方体状にケーシング(210)を形成し、このケーシング(210)の内部を仕切板(215)によって上下に区画してもよい。
【0163】
この切換ユニット(200)において、ケーシング(210)内の下側の空間が第1空間(213)を構成し、この第1空間(213)に第1切換部材(251)が収納される。また、ケーシング(210)の上側の空間が第2空間(214)を構成し、この第2空間(214)に第2切換部材(252)が収納される。尚、第1切換部材(251)及び第2切換部材(252)の構成や機能は、上記実施形態のものと同様である。
【0164】
同図に示す切換ユニット(200)において、第1流出口(225)と第3流入口(223)と第3流出口(227)と第1流入口(221)とは、ケーシング(210)の右側面における下部に、手前から奥へ向かって順に開口している。また、第4流入口(224)と第2流出口(226)と第2流入口(222)と第4流出口(228)とは、ケーシング(210)の右側面における上部に、手前から奥へ向かって順に開口している。そして、本変形例においても、第1流出口(225)は常に第1空間(213)と連通しており、第4流入口(224)は常に第2空間(214)と連通している。
【0165】
【発明のその他の実施の形態】
上記の各実施形態の調湿ユニット(150)では、二つの吸着素子(81,82)を用いてバッチ式の動作を行う構成を採っているが、これに代えて、次のような構成を採ってもよい。つまり、円板状に形成されたロータ形の吸着素子を設け、この吸着素子を回転駆動する構成としてもよい。この場合、円板状の吸着素子では、その一部分を第1空気が通過し、残りの部分を加熱後の第2空気が通過する。そして、吸着素子の一部分についての吸着動作と、その残りの部分についての再生動作とが、同時に並行して行われる。
【0166】
また、上記の各実施形態の調湿ユニット(150)では、加熱器としての再生熱交換器(92)を冷媒回路に接続し、この再生熱交換器(92)を凝縮器として機能させることによって第2空気を加熱しているが、これに代えて、次のような構成を採ってもよい。つまり、再生熱交換器(92)へ温水を導入し、この温水との熱交換によって第2空気を加熱するようにしてもよい。
【0167】
【発明の効果】
本発明に係る切換装置(200)によれば、四つの異なる空気の流通経路を、それぞれ二通りに切り換えることができる。このため、例えば四つの異なる空気(即ち、減湿される前後の第1空気と加湿される前後の第2空気)が出入りする調湿装置(150)と切換装置(200)を組み合わせた場合には、調湿装置(150)に出入りする四種類の空気の流通経路を切換装置(200)によって個別に切り換えることが可能となる。従って、本発明によれば、調湿装置(150)との組合せによって除湿と加湿の両方を可能とする切換装置(200)を提供でき、調湿装置(150)の使い勝手などを向上させることができる。
【0168】
特に、上記第7の発明では、切換部材(230)を一つだけ用いて第1状態と第2状態の切り換えを行っている。従って、本発明によれば、切換装置(200)を最も少数の部材で構成することができ、切換装置(200)の簡素化や小型化を図ることができる。
【0169】
また、発明では、切換装置(200)を調湿装置(150)と組み合わせることによって、調湿システム(100)を構成している。従って、本発明によれば、調湿装置(150)自体の構成が複雑化するのを回避しながら、調湿システム(100)全体としては除湿運転と加湿運転との切り換えが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施形態1における調湿ユニットの構成を示す概略斜視図である。
【図2】 実施形態1における調湿ユニットの吸着素子を示す概略斜視図である。
【図3】 実施形態1における調湿ユニットの要部を示す模式図である。
【図4】 実施形態1における調湿ユニットの第1動作を示す分解斜視図である。
【図5】 実施形態1における調湿ユニットの第2動作を示す分解斜視図である。
【図6】 実施形態1における調湿システムの全体構成及び切換ユニットの構成を示す概略平面図である。
【図7】 実施形態1における切換ユニットを示す概略斜視図である。
【図8】 実施形態2における調湿システムの全体構成及び切換ユニットの構成を示す概略平面図である。
【図9】 実施形態2における切換ユニットを示す概略斜視図である。
【図10】 実施形態2の変形例における切換ユニットを示す概略斜視図である。
【図11】 実施形態3における調湿システムの全体構成及び切換ユニットの構成を示す概略平面図である。
【図12】 実施形態3における切換ユニットを示す概略斜視図である。
【図13】 実施形態3の変形例1における切換ユニットの構成を示す概略平面図である。
【図14】 実施形態3の変形例1における切換ユニットを示す概略斜視図である。
【図15】 実施形態3の変形例2における切換ユニットの構成を示す概略平面図である。
【図16】 実施形態3の変形例2における切換ユニットを示す概略斜視図である。
【図17】 実施形態3の変形例3における切換ユニットを示す概略斜視図である。
【図18】 実施形態3の変形例3における切換ユニットを示す概略斜視図である。
【図19】 実施形態3の変形例3における切換ユニットを示す概略斜視図である。
【図20】 実施形態3の変形例3における切換ユニットを示す概略斜視図である。
【図21】 実施形態3の変形例4における切換ユニットの構成を示す概略平面図である。
【図22】 実施形態3の変形例4における切換ユニットを示す概略斜視図である。
【図23】 実施形態3の変形例4における切換ユニットを示す概略斜視図である。
【符号の説明】
(13) 第1吸込口
(14) 第1吹出口
(15) 第2吸込口
(16) 第2吹出口
(81) 第1吸着素子
(82) 第2吸着素子
(92) 再生熱交換器(加熱器)
(150) 調湿ユニット(調湿装置)
(200) 切換ユニット(切換装置)
(210) ケーシング
(213) 第1空間
(214) 第2空間
(221) 第1流入口
(222) 第2流入口
(223) 第3流入口
(224) 第4流入口
(225) 第1流出口
(226) 第2流出口
(227) 第3流出口
(228) 第4流出口
(230) 切換部材
(240) 第1切換部材
(245) 第2切換部材
(251) 第1切換部材
(252) 第2切換部材

Claims (9)

  1. 四つの異なる空気の流通経路を切り換えるための切換装置(200)と、
    吸着剤を空気と接触させるための吸着素子(81,82)、及び空気を加熱するための加熱器(92)を有して、第1空気中の水分を上記吸着素子(81,82)に吸着させる吸着動作、及び上記加熱器(92)により加熱された第2空気で上記吸着素子(81,82)を再生する再生動作を行う調湿装置(150)とを備え、
    吸着動作により減湿された第1空気を室内へ供給する除湿運転と、再生動作により加湿された第2空気を室内へ供給する加湿運転とが切り換え可能な調湿システムであって、
    上記調湿装置( 150 )は、上記吸着素子( 81,82 )及び上記加熱器( 92 )が内部に収容されるケーシング( 10 )を備え、
    上記調湿装置(150)のケーシング( 10 には、第1空気を吸い込むための第1吸込口(13)と、吸着動作により減湿された第1空気を吹き出すための第1吹出口(14)と、第2空気を吸い込むための第2吸込口(15)と、再生動作により加湿された第2空気を吹き出すための第2吹出口(16)とが設けられる一方、
    上記切換装置(200)は、
    上記調湿装置( 150 )のケーシング( 10 )とは別体の中空の箱状に形成されて空気の流入口( 221, …)と空気の流出口( 225, …)とが四つずつ開口するケーシング( 210 )と、第1状態と第2状態を相互に切り換えるために上記ケーシング( 210 )内を移動する切換部材( 230, …)とを備え、
    上記第1状態では、第1流入口( 221 )が第1流出口( 225 )と、第2流入口( 222 )が第2流出口( 226 )と、第3流入口( 223 )が第3流出口( 227 )と、第4流入口( 224 )が第4流出口( 228 )とそれぞれ連通し、
    上記第2状態では、第1流入口( 221 )が第3流出口( 227 )と、第2流入口( 222 )が第4流出口( 228 )と、第3流入口( 223 )が第1流出口( 225 )と、第4流入口( 224 )が第2流出口( 226 )とそれぞれ連通するように構成され、
    第1流入口(221)及び第4流出口(228)が室外と、第3流入口(223)及び第2流出口(226)が室内と、第1流出口(225)が上記調湿装置(150)の第1吸込口(13)と、第2流入口(222)が上記調湿装置(150)の第1吹出口(14)と、第3流出口(227)が上記調湿装置(150)の第2吸込口(15)と、第4流入口(224)が上記調湿装置(150)の第2吹出口(16)とそれぞれ連通されている調湿システム。
  2. 請求項1に記載の調湿システムにおいて、
    上記切換装置( 200 )のケーシング(210)は、直方体状に形成されると共に、その四つの側面だけに流入口(221,…)又は流出口(225,…)が開口している調湿システム
  3. 請求項1に記載の調湿システムにおいて、
    上記切換装置( 200 )のケーシング(210)は、直方体状に形成されると共に、その四つの側面のそれぞれに流入口(221,…)と流出口(225,…)が一つずつ開口している調湿システム
  4. 請求項1に記載の調湿システムにおいて、
    上記切換装置( 200 )のケーシング(210)は、直方体状に形成されると共に、その三つの側面だけに流入口(221,…)又は流出口(225,…)が開口している調湿システム
  5. 請求項1に記載の調湿システムにおいて、
    上記切換装置( 200 )のケーシング(210)は、直方体状に形成されると共に、その二つの側面だけに流入口(221,…)又は流出口(225,…)が開口している調湿システム
  6. 請求項1に記載の調湿システムにおいて、
    上記切換装置( 200 )のケーシング(210)は、直方体状に形成されると共に、その一つの側面だけに流入口(221,…)又は流出口(225,…)が開口している調湿システム
  7. 請求項1に記載の調湿システムにおいて、
    上記切換装置( 200 )のケーシング(210)は、直方体状に形成され、
    切換部材(230)は、上記ケーシング(210)内に一つ設置されて回転移動するように構成される一方、
    上記ケーシング(210)の四つの側面のうち、第1の側面には第1流入口(221)及び第4流出口(228)が、第2の側面には第2流入口(222)及び第3流出口(227)が、第3の側面には第3流入口(223)及び第2流出口(226)が、第4の側面には第4流入口(224)及び第1流出口(225)がそれぞれ開口し、
    上記切換部材(230)の回転移動によって第1状態と第2状態とが相互に切り換えられる調湿システム
  8. 請求項1に記載の調湿システムにおいて、
    上記切換装置( 200 )のケーシング(210)は、直方体状に形成され、
    切換部材(240,245)は、上記ケーシング(210)内に二つ設置されると共に、それぞれが回転移動するように構成される一方、
    上記ケーシング(210)の側面のうち互いに対向する二つの側面には、その一方に第1流入口(221)と第2流入口(222)と第3流出口(227)と第4流出口(228)とが開口して、他方に第3流入口(223)と第4流入口(224)と第1流出口(225)と第2流出口(226)とが開口し、
    第1流入口(221)が第1流出口(225)と連通して第3流入口(223)が第3流出口(227)と連通する状態と、第1流入口(221)が第3流出口(227)と連通して第3流入口(223)が第1流出口(225)と連通する状態とは、第1切換部材(240)の回転移動によって切り換えられ、
    第2流入口(222)が第2流出口(226)と連通して第4流入口(224)が第4流出口(228)と連通する状態と、第2流入口(222)が第4流出口(228)と連通して第4流入口(224)が第2流出口(226)と連通する状態とは、第2切換部材(245)の回転移動によって切り換えられる調湿システム
  9. 請求項2記載の調湿システムにおいて、
    上記切換装置( 200 )のケーシング(210)の内部は、第1流出口(225)が常に連通すると共に第1流入口(221)及び第3流入口(223)が連通可能な第1空間(213)と、第4流入口(224)が常に連通すると共に第2流出口(226)及び第4流出口(228)が連通可能な第2空間(214)とに区画され、
    切換部材(251,252)は、上記第1空間(213)と第2空間(214)とに一つずつ設置されると共に、それぞれが上記ケーシング(210)の内側面に沿って移動するように構成され、
    第3流入口(223)が第3流出口(227)と連通して第1流入口(221)が第1空間(213)と連通する状態と、第1流入口(221)が第3流出口(227)と連通して第3流入口(223)が第1空間(213)と連通する状態とは、上記第1空間(213)の第1切換部材(251)によって切り換えられ、
    第2流入口(222)が第2流出口(226)と連通して第4流出口(228)が第2空間(214)と連通する状態と、第2流入口(222)が第4流出口(228)と連通して第2流出口(226)が第2空間(214)と連通する状態とは、上記第2空間(214)の第2切換部材(252)によって切り換えられる調湿システム
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