JP4164647B2 - 照明装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、器具本体を開閉可能に設置した照明装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、鉄道車両などの車両に車内灯として用いられる照明装置は、車内の天井に設置される器具本体を備え、この器具本体にはランプやこのランプを点灯させる点灯装置などが配設されている。器具本体の表面側にグローブなどの制光体が配置される場合には、制光体の一側がヒンジによって器具本体に回動可能に支持され、制光体の他側が係止機構によって器具本体に閉じた状態で解除可能に係止される。照明装置を車両に設置する場合には、車両側からのケーブルと器具本体の点灯装置から引き出されたケーブルとを電気的に接続した後、器具本体を車両側に固定している。ランプ交換の際には、制光体を開放して器具本体内のランプを交換している(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平11−96824号公報(第2頁ないし第3頁、図1)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、車両の天井裏に各種の機器が配置されており、車内側から天井裏の機器を点検するようにしている。器具本体の裏側に機器が配置されている場合には、器具本体の裏側を開放して機器の点検作業をしなければならない。器具本体の裏側を開放するには、車両側に固定している器具本体を天井から取り外すとともに器具本体側と車両側とを電気的に接続するケーブルを外し、取り外した照明器具を作業の邪魔にならない別の場所などに運んで載置しなければならない。また、点検後には、別の場所などに載置しておいた照明器具を運び込み、器具本体側と車両側とのケーブルを接続し、器具本体を天井に配置して車両側に固定しなければならない。
【0005】
したがって、車両に設置されている器具本体の裏側を開放するには、車両からの器具本体の着脱を伴うため、作業性が悪い問題がある。
【0006】
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、器具本体を取り外すことなく器具本体の裏側を開放でき、作業性を向上できる照明装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の照明装置は、器具本体と;器具本体に対して開閉可能に配置される制光体と;器具本体を設置する被設置部に対して器具本体を開閉可能に支持する器具本体用ヒンジ部、および制光体を器具本体に対して開閉可能に支持する制光体用ヒンジ部が一体に設けられており、器具本体を設置する被設置部に取り付けられて器具本体の一側および制光体の一側をそれぞれ支持し、制光体を器具本体が閉じた状態で開閉可能とし、器具本体を制光体が開いた状態で開閉可能とするヒンジと;を具備しているものである。
【0008】
そして、この構成では、制光体用ヒンジ部により制光体を器具本体に対して開閉可能に支持することで、例えばランプ交換や清掃などのメンテナンスが可能となることに加え、器具本体用ヒンジ部により器具本体を設置する被設置部に対して器具本体を開閉可能に支持するため、器具本体を取り外すことなく器具本体の裏側を開放可能とし、作業性が向上する。さらに、器具本体を設置する被設置部に取り付けるヒンジに、これら器具本体用ヒンジ部および制光体用ヒンジ部を一体に設けたため、部品点数が削減される。
【0009】
請求項記載の照明装置は、請求項1記載の照明装置において、制光体は、制光部、制光部を支持し一辺が制光体用ヒンジ部に取り付けられた枠部、および枠部の一辺に取り付けられた補強金具を有しているものである。
【0010】
そして、この構成では、制光体の制光体用ヒンジ部に取り付けられた枠部の一辺に補強金具を取り付けたため、制光体の変形が防止され、制光体の開閉が安定する。
【0011】
請求項記載の照明装置は、請求項1または2記載の照明装置において、器具本体の端部との間に間隙をあけて器具本体の内側にランプソケットを取り付け、器具本体の端部とランプソケットとの間の間隙に反射体を取り付けたものである。
【0012】
そして、この構成では、例えば使用するランプの長さより器具本体が比較的長く、器具本体の端部と器具本体の内側に取り付けられるランプソケットとの間に比較的大きく間隙があく場合でも、それら器具本体の端部とランプソケットとの間の間隙に反射体を取り付けたため、反射体からの反射光によって照明装置の端部側が明るくなる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態を図面を参照して説明する。
【0014】
図1ないし図6に第1の実施の形態を示し、図1は照明装置の断面図、図2は照明装置のヒンジの底面図、図3は照明装置の側面図、図4は照明装置の正面図、図5は照明装置の制光体を開いた状態の断面図、図6は照明装置の制光体および器具本体を開いた状態の断面図である。
【0015】
図3および図4に示すように、照明装置11は、例えば鉄道の車両12の室内灯として用いられるものであり、車両12の車内に臨む被設置部としての天井部13にその天井部13の両側位置つまり車両12の両側の側壁部14との間にそれぞれ設置されているとともに、車両12の長手方向に連続して複数の照明装置11が設置されている。
【0016】
照明装置11は、器具本体21、この器具本体21に対して開閉可能に配置される制光体22、これら器具本体21および制光体22の一側を天井部13に対してそれぞれ個別に回動可能に支持する複数のヒンジ23を備えている。
【0017】
そして、図1および図2に示すように、ヒンジ23は、天井部13に複数のボルトやねじなどによって取り付ける複数の取付孔26が設けられた取付部27を有し、この取付部27の両側に複数の筒状の軸受部28が曲げ形成されている。
【0018】
取付部27の一端に器具本体21の一側を回動可能に支持する器具本体用ヒンジ部29が一体的に設けられている。この器具本体用ヒンジ部29は、器具本体21に複数のボルトやねじなどによって取り付ける複数の取付孔30が設けられた取付片31を有し、この取付片31の端部に筒状の軸受部32が曲げ形成され、この軸受部32が取付部27の複数の軸受部28間に配置されてこれら軸受部28,32を挿通するヒンジ軸33によって回動可能に軸支されている。
【0019】
取付部27の他端に制光体22の一側を回動可能に支持する制光体用ヒンジ部34が一体的に設けられている。この制光体用ヒンジ部34は、制光体22に複数のボルトやねじなどによって取り付ける複数の取付孔35が設けられた取付片36を有し、この取付片36の端部に筒状の軸受部37が曲げ形成され、この軸受部37が取付部27の複数の軸受部28間に配置されてこれら軸受部28,37を挿通するヒンジ軸38によって回動可能に軸支されている。
【0020】
また、図1、図3および図4に示すように、器具本体21は、ランプとして長尺な直管形蛍光ランプLを使用する器具であってこの直管形蛍光ランプLの長手方向に対応して長尺に形成されており、長手方向に長尺の基部41、この基部41の長手方向と交差する両側から拡開するように折曲形成された両側の側板42,43、および長手方向の両端に取り付けられた端板44を有し、前面に照射開口45が形成されている。そして、器具本体21は、断面略三角形状に形成され、照射開口45が車内の中央側に向くようにして天井部13のコーナーに配置されている。
【0021】
器具本体21の内側の両端には、直管形蛍光ランプLの両端の口金を接続する一対のランプソケット46が取り付けられている。器具本体21の上側には、直管形蛍光ランプLを点灯させる点灯装置47が取り付けられており、この点灯装置47から引き出された電源入力ケーブル48と車両12の天井部13に配線されている電源供給ケーブル49とが着脱可能にコネクタ接続されている。
【0022】
器具本体21の一側の側板42の内面側にヒンジ23の器具本体用ヒンジ部29の取付片31が取り付けられ、器具本体用ヒンジ部29を介して器具本体21が天井部13に回動可能に支持されている。
【0023】
器具本体21の他側の側板43からは天井部13を覆うカバー体50が延長されて形成されている。このカバー体50は他側の側板43から折曲形成されていて器具本体21に一体形成されており、側板43の裏面側からカバー体50の裏面側にわたって変形を防止する補強部材51が取り付けられている。カバー体50の先端側には、器具本体21およびカバー体50を天井部13に閉じた状態で例えばねじなどの係止具によって天井部13の構造物に着脱可能に係止するための複数の係止部52が形成されている。
【0024】
器具本体21の照射開口45の周辺部には、器具本体21に閉じられる制光体22の周辺部が接触する例えばゴム製の弾性を有するパッキング53が粘着剤などで貼り付けて配置されている。器具本体21の一側の側板42にはパッキング53を貼り付けて取り付けるパッキング取付部54が折曲形成され、他側の側板43にはパッキング53を貼り付けて取り付けるブラケット55が取り付けられ、端板44にはパッキング取付部54と同様に図示しないパッキング取付部が折曲形成されている。一側のパッキング取付部54には、制光体22の制光体用ヒンジ部34側のパッキング53について、制光体22の制光体用ヒンジ部34と反対側への移動を規制するストッパ56が一体に折曲して設けられている。
【0025】
また、制光体22は、器具本体21の照射開口45に対応した長方形板状で光透過性を有する乳白色に形成された制光部としてのグローブ61を有し、このグローブ61の周辺が長方形枠状の枠部62の裏面側に配置されて保持されている。枠部62の中央部にはグローブ61より小形の窓孔63が形成され、枠部62の裏面側の周辺部には例えばゴム製の弾性を有するパッキング64を介してグローブ61の周辺部を枠部62の裏面側に押し付けて保持するグローブ押え金具65が取り付けられている。制光体22の裏面側の周辺部に配置されたグローブ押え金具65は、制光体22を器具本体21に閉じた際に、器具本体21の周辺部に配置されたパッキング53に接触する接触部として構成されている。
【0026】
枠部62の一辺である一側の裏面側にヒンジ23の制光体用ヒンジ部34の取付片36が取り付けられ、制光体用ヒンジ部34を介して制光体22が天井部13に回動可能に支持されている。
【0027】
制光体用ヒンジ部34の取付片36が取り付けられた枠部62の一辺の裏面側には、枠部62の変形を防止するための補給金具66が取り付けられている。この補強金具66は、制光体用ヒンジ部34の取付片36の部分を除き枠部62の一辺の略全面域にわたって取り付けられており、枠部62の外縁側の一端には天井部13などと干渉しないように90°以上曲げられた曲げ部67が形成され、枠部62の内側の他端にはグローブ61、パッキング64およびグローブ押え金具65などと干渉しないように略直角に曲げられた曲げ部68が形成されている。
【0028】
枠部62の他側にはカバー体50の下面側に回り込んで配置される縁部69が形成され、この縁部69に、制光体22を器具本体21に閉じた状態で例えばねじなどの係止具によって器具本体21側に着脱可能に係止するための複数の係止部70が形成されている。
【0029】
そして、照明装置11を車両12に設置する場合には、各ヒンジ23の取付部27を車両12の天井部13に固定する。器具本体21の裏面側に取り付けられている点灯装置47から引き出された電源入力ケーブル48と車両12の天井部13に配線されている電源供給ケーブル49とをコネクタ接続する。この配線の際、器具本体21が既に天井部13に取り付けられているため、配線作業を容易にできる。
【0030】
器具本体21およびカバー体50をヒンジ23の器具本体用ヒンジ部29を介して回動させながら車両12の天井部13に閉じ合わせ、カバー体50の各係止部52を通じて例えばねじなどの係止具で天井部13の構造物に係止する。
【0031】
制光体22をヒンジ23の制光体用ヒンジ部34を介して回動させながら器具本体21に閉じ合わせ、各係止部70を通じて例えばねじなどの係止具で器具本体21側に係止する。制光体22を器具本体21に閉じることにより、制光体22の裏面側の周辺部つまりグローブ押え金具65が器具本体21の周辺部に配置されたパッキング53に接触し、害虫などが器具本体21内に進入するのを防止する。
【0032】
また、ランプ交換や、器具本体21および制光体22の清掃などの際には、図5に示すように、制光体22の各係止部70を器具本体21側に係止している例えばねじなどの係止具による係止を解除し、制光体22をヒンジ23の制光体用ヒンジ部34を介して下方へ回動させて開放し、器具本体21の照射開口45を開放する。
【0033】
そのため、器具本体21内の直管形蛍光ランプLの交換や、器具本体21の内面および制光体22のグローブ61の裏面側の清掃ができる。
【0034】
また、器具本体21の裏面側すなわち車両12の天井部13に設置されている例えば空調機などの機器の保守点検などの際には、図6に示すように、上述のように制光体22を開放した後、カバー体50の各係止部52を天井部13側に係止している例えばねじなどの係止具による係止を解除し、器具本体21およびカバー体50をヒンジ23の器具本体用ヒンジ部29を介して下方へ回動させて開放し、車両12の天井部13を開放する。
【0035】
そのため、器具本体21の裏面側すなわち車両12の天井部13が開放されるため、車両12の天井部13に設置されている例えば空調機などの機器の保守点検ができる。このとき、器具本体21と一緒にカバー体50も開放され、天井部13が大きく開放されるため、天井部13の機器の保守点検をより容易にできる。このとき、器具本体21は天井部13から取り外すことがなく、ヒンジ23によって設置状態が保たれ、かつ、点灯装置47の電源入力ケーブル48と車両12の天井部13に配線されている電源供給ケーブル49とを外すことがなく、配線接続状態が保たれる。
【0036】
また、保守点検後は、上述した設置時のように、まず、器具本体21およびカバー体50を回動させて閉じて天井部13に係止し、次に、制光体22を回動させて器具本体21に係止する。
【0037】
そして、照明装置11によれば、制光体用ヒンジ部34により制光体22を器具本体21に対して開閉可能としたことで、例えばランプ交換や清掃などのメンテナンスができることに加え、器具本体用ヒンジ部29により器具本体21を設置する車両12の天井部13に対して車内側に器具本体21を開閉可能としたため、器具本体21を取り外すことなく、かつ、点灯装置47の電源入力ケーブル48と車両12の天井部13に配線されている電源供給ケーブル49との配線接続を外すことなく、器具本体21の裏側を開放でき、作業性を向上できる。
【0038】
しかも、ヒンジ23に、器具本体21の一側および制光体22の一側をそれぞれ回動可能に支持する器具本体用ヒンジ部29および制光体用ヒンジ部34を一体に設けたため、部品点数を削減できる。
【0039】
また、制光体22の制光体用ヒンジ部34に取り付けられた枠部62の一辺に補強金具66を取り付けたため、制光体22の変形を防止でき、制光体22の開閉を安定させることができる。
【0040】
また、制光体22を器具本体21に閉じる際、制光体22を押し上げながら器具本体21に閉じて係止するため、係止後に制光体22がヒンジ23の制光体用ヒンジ部34と反対側すなわち下方へ移動し、このとき、制光体22のグローブ押え金具65が器具本体21のパッキング53に接触しているので、パッキング53がこのパッキング53を器具本体21側に貼り付けている面と平行な斜め下方へ押圧される。あるいは、制光体22を器具本体21から開放する際、制光体22のグローブ押え金具65が器具本体21のパッキング53に圧着して貼り付いている場合には、パッキング53がこのパッキング53を器具本体21側に貼り付けている面と平行な斜め下方へ押圧される。特に、器具本体21に閉じられる制光体22が接触する器具本体21のパッキング53のうち、制光体22の制光体用ヒンジ部34側のパッキング53の部分において、パッキング53が斜め下方へ強く押圧され、パッキング53がパッキング取付部54から剥離し易くなる。ただし、パッキング取付部54にはストッパ56を設けられているため、このストッパ56によりパッキング53が斜め方へ押圧されて移動するのを規制でき、制光体22の開閉に伴うパッキング53の剥離を防止できる。しかも、パッキング取付部54にストッパ56を一体に形成したため、別のストッパ部品を用いる必要がなく、部品点数を削減できる。
【0041】
次に、図7に第2の実施の形態を示し、図7は照明装置の器具本体の端部の斜視図である。
【0042】
通常の照明装置11では、器具本体21の長手方向の長さが直管形蛍光ランプLの長手方向の長さに近く、器具本体21内の直管形蛍光ランプLを配置した状態での器具本体21の端部と直管形蛍光ランプLの端部との間の間隙が比較的小さく、照明装置11の端部側でも明るい。車両12の長手方向に連続して複数の照明装置11を設置する場合に、車両12の長手方向の長さ寸法と連続して設置する複数の照明装置11の長さ寸法とが一致しないことが多く、照明装置11の連続性を維持するために、通常の照明装置11より長い照明装置11aが1つあるいは複数用いられて組み合わされる。この照明装置11aの場合、長さが長い器具本体21の一端側に直管形蛍光ランプLの一端側を寄せて配置した場合、器具本体21の他端と直管形蛍光ランプLの他端との間の間隙が大きいため、照明装置11の他端部が暗くなる。
【0043】
そこで、この照明装置11aにおいて、器具本体21の端部と直管形蛍光ランプLの端部との間に、直管形蛍光ランプLの光を照明装置11の端部側に反射させる反射体81が取り付けられている。
【0044】
反射体81は、1枚の板材によって器具本体21の断面形状に合わせて形成されており、ランプソケット46が取り付けられた基部41から器具本体21の端部の照射開口45にわたって斜めに配置される第1の反射面82を有するとともに、器具本体21の両側の側板42,43に沿って配置される第2の反射面83を有している。反射体81の表面は、器具本体21の内面の光反射率より高い例えば鏡面に形成されている。
【0045】
そして、この反射体81により、直管形蛍光ランプLの光を照明装置11の端部側に反射させ、照明装置11の端部側を明るくできる。
【0046】
次に、図8に第3の実施の形態を示し、図8は照明装置の側面図である。
【0047】
照明装置11の端板44における照射開口45側の縁部91の高さが低く、つまり端板44における照射開口45側の縁部91に切欠部92が形成され、端板44の照射開口45側で制光体22との間に端部開口93が形成されている。
【0048】
そして、複数の照明装置11を長手方向に連続して設置した場合に、隣接した照明装置11間の端部間が端部開口93を通じて互いに連通するため、隣接した照明装置11の端部に各照明装置11の直管形蛍光ランプLの光が端部開口93を通じて互いに侵入し、隣接した照明装置11の端部が明るくなり、連続して設置される照明装置11の明るさを均一にできて連続性が得られる。
【0049】
また、制光体22の表面側には、枠部62のうち、制光体用ヒンジ部34側である一側の枠部62aおよび制光体用ヒンジ部34側と反対側である他側の枠部62bのみが配置され、これら枠部62a,62bと交差した両端に枠部は配置されない。これら枠部62a,62bは裏面側の両端部が枠繋ぎ金具96によって一体的に連結され、これら枠部62a,62bおよび枠繋ぎ金具96によって枠部62が構成されている。枠繋ぎ金具96は、端板44の切欠部92の外形状つまり端部開口93の外形状に対応して端板44の内側に配置されるように形成され、両端に各枠部62a,62b側に取り付けられる取付片97が形成されている。枠繋ぎ金具96の各取付片97は、各枠部62a,62bに取り付けられたグローブ押え金具65の端部に取り付けられている。
【0050】
そして、制光体22の表面側には枠部62a,62bと交差した両端に枠部は配置されないため、複数の照明装置11を連続して配置した場合に、複数の照明装置11のグローブ61が一連に連続しているように視認でき、外観を向上できる。また、枠繋ぎ金具96を端板44の切欠部92の外形状つまり端部開口93の外形状に対応して端板44の内側に配置されるように形成したため、端部開口93を遮ることなく端部開口93の開口状態を維持でき、隣接した照明装置11の端部に各照明装置11の直管形蛍光ランプLの光が端部開口93を通じて互いに侵入するようにできる。また、枠繋ぎ金具96を各枠部62a,62bに取り付けられたグローブ押え金具65の端部に取り付けるため、別の取付金具などを用いることなく取り付けることができ、部品点数を削減できる
【0051】
なお、制光体22の制光部としては、グローブ61に限らず、バッフルやルーバーなどの制光に関する構成を用いることができる。
【0052】
また、照明装置11を鉄道の車両12に適用したが、鉄道以外の車両や、あるいは建築物などにも適用でき、同様の作用効果を奏する。
【0053】
【発明の効果】
請求項1記載の照明装置によれば、制光体用ヒンジ部により制光体を器具本体に対して開閉可能に支持することで、例えばランプ交換や清掃などのメンテナンスができることに加え、器具本体用ヒンジ部により器具本体を設置する被設置部に対して器具本体を開閉可能に支持するため、器具本体を取り外すことなく器具本体の裏側を開放でき、作業性を向上でき、さらに、器具本体を設置する被設置部に取り付けるヒンジに、これら器具本体用ヒンジ部および制光体用ヒンジ部を一体に設けたため、部品点数を削減できる。
【0054】
請求項記載の照明装置によれば、請求項1記載の照明装置の効果に加えて、制光体の制光体用ヒンジ部に取り付けられた枠部の一辺に補強金具を取り付けたため、制光体の変形を防止でき、制光体の開閉を安定させることができる。
【0055】
請求項記載の照明装置によれば、請求項1または2記載の照明装置の効果に加えて、例えば使用するランプの長さより器具本体が比較的長く、器具本体の端部と器具本体の内側に取り付けられるランプソケットとの間に比較的大きく間隙があく場合でも、それら器具本体の端部とランプソケットとの間の間隙に反射体を取り付けたため、反射体からの反射光によって照明装置の端部側を明るくできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態を示す照明装置の断面図である。
【図2】 同上照明装置のヒンジの底面図である。
【図3】 同上照明装置の側面図である。
【図4】 同上照明装置の正面図である。
【図5】 同上照明装置の制光体を開いた状態の断面図である。
【図6】 同上照明装置の制光体および器具本体を開いた状態の断面図である。
【図7】 第2の実施の形態を示す照明装置の器具本体の端部の斜視図である。
【図8】 第3の実施の形態を示す照明装置の側面図である。
【符号の説明】
11 照明装置
13 被設置部としての天井部
21 器具本体
22 制光体
23 ヒンジ
29 器具本体用ヒンジ部
34 制光体用ヒンジ部
46 ランプソケット
61 制光部としてのグローブ
62 枠部
66 補強金具
81 反射体

Claims (3)

  1. 器具本体と;
    器具本体に対して開閉可能に配置される制光体と;
    器具本体を設置する被設置部に対して器具本体を開閉可能に支持する器具本体用ヒンジ部、および制光体を器具本体に対して開閉可能に支持する制光体用ヒンジ部が一体に設けられており、器具本体を設置する被設置部に取り付けられて器具本体の一側および制光体の一側をそれぞれ支持し、制光体を器具本体が閉じた状態で開閉可能とし、器具本体を制光体が開いた状態で開閉可能とするヒンジと;
    を具備していることを特徴とする照明装置
  2. 制光体は、制光部、制光部を支持し一辺が制光体用ヒンジ部に取り付けられた枠部、および枠部の一辺に取り付けられた補強金具を有している
    ことを特徴とする請求項1記載の照明装置。
  3. 器具本体の端部との間に間隙をあけて器具本体の内側にランプソケットを取り付け、器具本体の端部とランプソケットとの間の間隙に反射体を取り付けた
    ことを特徴とする請求項1または2記載の照明装置。
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