JP4164498B2 - サイフォン式濾過濃縮装置の濾過体及び該濾過体の製造方法,並びにサイフォン式濾過濃縮装置の濾過板及び該濾過板における濾過体の支持枠への固定方法 - Google Patents

サイフォン式濾過濃縮装置の濾過体及び該濾過体の製造方法,並びにサイフォン式濾過濃縮装置の濾過板及び該濾過板における濾過体の支持枠への固定方法 Download PDF

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Description

本発明は,浄水場,下水処理場あるいは一般産業の製造工場等で発生する汚泥を脱水処理する工程において,汚泥を濃縮して減量することによって,脱水処理の効率を大幅に向上させることを目的とした汚泥の濃縮装置に関し,より詳しくは,前記汚泥濃縮装置のうちサイフォン効果を利用して汚泥の濾過を行なうサイフォン式濾過濃縮装置の濾過体及び前記濾過体の製造方法,並びに前記濾過体を備えた濾過板及び該濾過板における前記濾過体の支持枠への固定方法に関する。
汚泥の濃縮は,脱水処理の効率を向上させるための有効な手段として,ことに浄水場や下水処理場などの大規模の脱水設備では重要なプロセスである。この分野では一般に遠心分離機が多用されてきたが,消費エネルギーが大きいこと,高速回転の機械であるためメンテナンス費用が高騰することなどが問題となっていた。
これを解決すべく,各種の濾過濃縮装置が提案されており,例えば加圧脱水機や加圧方式の濾過濃縮装置のほか,汚泥を濃縮する際に分離される濾液の排出管をサイフォン管として構成し,流下する濾液のエネルギーのみで,効率的に汚泥を濃縮することのできるサイフォン式濾過濃縮装置が提案されている(例えば特許文献1参照)。
前記サイフォン式濾過濃縮装置にあっては,吸液性の材料で作られた中板の両側に濾布を貼り付けた濾過体(例えば特許文献1参照)や,透液性の芯材の両面に該芯材より大きな面積を持つ濾布を配置し,該濾布を周縁において互いに液密状態で結合して成る濾過体(例えば特許文献2参照)が用いられており,該濾過体を支持枠に取り付けて濾過板と成している。
ここで,汚泥処理分野で使用されている濾過体における濾布は,糸(繊維)の材質やタイプ(組織),線径,また,織り方(布組織),通気度などの規格の違いによって,極めて多くの種類に分けられている。その中で,汚泥の脱水機用には,微粒子の捕捉効率,強度,耐久性などから,糸の材質としてはポリエステル,タイプとしては複数本の細い繊維を撚り合わせて織り糸としたマルチフィラメント,織り方では平織又は綾織(斜文織),通気度では圧力差124.5Paにおいて10cm3/cm2・sec以下の濾布が多用されている。濾過濃縮装置においても,同種の汚泥を処理する装置であることから,従来は脱水機に多く使用されている濾布の種類のなかから選定されていた。
また,前述するサイフォン式濾過濃縮装置で使用される濾過板(濾過体)には次のような問題があった。
濾過濃縮槽に複数枚並設される濾過板の濾布は,大きな面積を持っているが薄くしなやかで,可撓性があるため,表面に垂直に働く僅かな力でも大きく撓んで膨らんでしまい,濾過濃縮槽内で隣接する濾過板の濾布同士が接触して有効な濾過面積が減少してしまい,濾過効率の低下を招くという問題があった。
また,前記濾布は水分により膨潤するため,濾過濃縮槽内の汚泥中に浸漬して使用するうちに,汚泥中の水分を吸収して縦,横の寸法が増大し,支持枠との取付が緩くなって撓みが大きくなってしまい,上述のような隣接する濾布同士の接触により濾過効率が低下するという問題があった。
これらの問題を解決すべく,濾過枠(支持枠)に濾過体を固定するにあたり,支持枠と濾過体との間に弾性部材を介在させ,該弾性部材の両端部をそれぞれ支持枠と濾過体に取り付けた濾過板(例えば特許文献3参照)が提案されている。
図6は特許文献3記載の濾過板110を示すものであり,該濾過板110においては,濾布を縫製した袋体内に充填材が挿入されて成る濾過体111が,通常使用される伸縮性のない固定部材に代えて,コイルスプリング等の弾性部材130を介して支持枠120に連結されており,該コイルスプリング130によって濾過体111に常に張力が付加されるよう構成されている。
本件発明の先行技術文献としては下記のものを挙げることができる。
特公昭60−59002号 特公昭61−55403号 特公平3−23203号
前述するサイフォン式濾過濃縮装置にあっては,サイフォン効果を利用して濾過水の流動を実現し汚泥を濃縮しているために,通常の場合,濾過圧力は30kPa程度に設定され,加圧方式の濾過濃縮装置や加圧脱水機等の濾過圧力が200〜2,000kPa程度となっているのと比較すると極めて低くなっている。
このように濾過圧力の低いサイフォン式濾過濃縮装置にあっては,濾過圧力の高い従来の加圧方式の濾過濃縮装置や加圧脱水機等と異なり,濾過の進行途中に濾過体の表面に形成された微粒子の付着物層によって微粒子の通過を阻止する所謂ダイナミック濾過が行なわれることから,従来の加圧脱水機等と比較して目詰まりの影響が大きく作用して濾過効率が低下しやすく,従来の加圧脱水機等と同種の濾布を使用すると,短時間で濾過効率が大幅に低下してしまい,濾布の洗浄や交換のために高額な維持費が必要となる問題があった。これは,従来の加圧脱水機等のように加圧を必要としないことによるサイフォン式濾過濃縮装置の省エネルギー性という優れた特性を減殺してしまうことから,解決すべき大きな課題であった。そのため,濾過効率が大幅に低下することを防止でき,サイフォン式濾過濃縮装置に好適に利用可能な濾過体を提供することが望まれていた。
また,前記濾過板における濾布の撓みについては,特許文献3記載の濾過板の固定方法のように,濾過体111に張力を付加しながら支持枠120に固定することによって濾布の撓みを防止できるため,該濾布の撓みによる濾過効率の低下という問題を解決して効果的に汚泥濃縮処理を行なうことができる。
しかしながら,特許文献3記載の濾過板110の固定方法によれば,このように濾布に張力を付加するための構成として,図6に示すように,支持枠120の内周側に固定されたU字状の固定金具134と,濾過体111の周縁部に設けられた鳩目116に,中央部にコイルスプリングが形成されたワイヤ130の両先端に形成した鉤状部をそれぞれ懸けることにより濾過体111を支持枠120に固定することとしている。
そのため,支持枠120の内側寸法に対する濾過体(濾布)111の寸法が,前記ワイヤ130や,該ワイヤ130と支持枠120を結合する固定金具134の分だけ小さくなる。すなわち,図6にあっては,濾過体111の幅Aは,支持枠120内の幅Cからワイヤ130及び固定金具134の長さEを差し引いたC−2Eとなり,また,濾過体111の長さBは,支持枠120内の長さDからワイヤ130及び固定金具134の長さF,F’を差し引いたD−(F+F’)となる。
このように,特許文献3記載の濾過板の固定方法では,支持枠120に対して濾過体111が大幅に小さくなり,濾過体111の面積を有効に確保することができず,汚泥の濃縮処理に必要なだけの濾過体111の面積を確保しようとすれば,該濾過体111を固定する支持枠120が大きくなり,また,該支持枠120及び濾過体111を収容する濾過濃縮槽の容積も大きくなってしまうことから設備が大型になりコストが高くなってしまう。さらに,濾過濃縮槽の容積が大きいということは,汚泥の充填,排出に要するポンプ動力費が嵩むことになり,省エネルギーの点からも改善の必要がある。
さらに,充填,排出すべき汚泥量が多いと,実際の濾過処理時間に対する処理時間が増加することになり,装置の時間当たりの有効処理量が低下し,効率の悪い装置となってしまうなどの欠点があった。
発明者らは,従来の加圧脱水機等の濾布の選定が,その濾過圧力が高いことから濾布の強度や微粒子の捕捉性に重点をおいてなされていたことに対して,サイフォン式濾過濃縮装置の常用の濾過圧力が,加圧式濾過濃縮装置や加圧脱水機に比較してはるかに低く,濾布の強度(耐久性)や微粒子の捕捉性(通気度)については許容範囲が広いことに着目し,サイフォン式濾過濃縮装置の高い省エネルギー性,低コストという特徴を生かすための濾布の具備すべき特性について種々検討を重ね,該サイフォン式濾過濃縮装置に用いられる濾過体としては,次のように従来の脱水機用濾布の選定基準と大幅に相違する基準が最適であるとの確信を得た。
すなわち,本発明のサイフォン式濾過濃縮装置の濾過体11は,
ナイロンを原料とし,線径が経糸にあっては0.08〜0.22mm,緯糸にあっては0.15〜0.35mmのモノフィラメント糸を,密度が経糸にあっては110〜330本/in,緯糸にあっては30〜70本/in,好ましくは40〜65本/inとなる繻子織りとして織り上げ,通気度が圧力差124.5Paにおいて20〜90cm3/cm2・secとなるよう調整した濾布12からなることを特徴とする(請求項1)。
ここで,モノフィラメント糸とは撚糸をしていない単繊維の糸のことであり,また,通気度の調整方法としては,濾布12をカレンダー加工等により圧延加工して目潰しすること等が挙げられる。
また,前記濾過体11は,濾過対象とする種々の汚泥の性状に応じて構成をさらに特定することができ,例えば,浄水場排泥などの無機系汚泥を,高分子凝集剤等を添加せずに濃縮処理する場合には,ナイロンを原料とし,線径が経糸にあっては0.08〜0.22mm,緯糸にあっては0.15〜0.35mmのモノフィラメント糸を,密度が経糸にあっては160〜330本/in,緯糸にあっては40〜70本/inとなる繻子織りとして織り上げ,通気度が圧力差124.5Paにおいて20〜55cm3/cm2・secとなるよう調整した濾布を用いることができ(請求項2),また,下水処理場排泥などの有機系汚泥を,高分子凝集剤等を添加して濃縮処理する場合には,ナイロンを原料とし,線径が経糸にあっては0.08〜0.22mm,緯糸にあっては0.15〜0.35mmのモノフィラメント糸を,密度が経糸にあっては110〜160本/in,緯糸にあっては30〜60本/inとなる繻子織りとして織り上げ,通気度が圧力差124.5Paにおいて50〜90cm3/cm2・secとなるよう調整した濾布を用いることができる(請求項3)。
前記濾過体11は,前記濾布12を例えば縫合あるいは接着剤により接着等して袋体状に形成して成り,該袋体内に充填材13を収納して濾液の流路を形成することが好ましい(請求項4)。具体的には,前記濾布12を対峙させて一辺の開口した袋体とし,該袋体内に充填材13を挿入した後,前記開口した1辺を閉塞して,液密状態の袋体と成し,汚泥が濾過体11外部から内部へと浸透して得られた濾液の流路を前記袋体内の表裏面間で確保する。なお,前記濾布12の袋体内には濾液排出管52の一端を開口し,濾過体11内の濾液の流動を促しつつ,該濾液を濾過体11の内部から外部へと排出させる。
前記濾過体11は,濾布12から成る前記袋体を分割形成した複数の収納部18を設け,該収納部18内に前記充填材13が収納されて成るよう構成することもできる(請求項5)。
このような濾過体11は,一例として,図4(A)に示すように,前記濾布12を例えば上辺11aの開口した袋体状に形成し,該袋体を前記上辺11aと直交方向にさらに縫合して,縫合線17によって所定間隔を介して区画された縦長の収納部18を,袋体の幅方向に複数分割形成し,該収納部18内に前記充填材を挿入した後,前記開口する上辺11aを閉塞することによって製造することができる(請求項6)。
前記濾過体11は,このほか,図4(B)に示すように,例えば工業用ミシン等の縫製機で縫製が可能な柔軟な材質から成る充填材13を,対峙する前記濾布12,12の間に配置して,該濾布12,12及び充填材13を共に縫合して周縁が閉塞された袋体を形成する(請求項7)と共に,前記袋体においてさらに前記濾布12,12及び前記充填材13を共に縫合して,例えば前記袋体の高さ方向を成す縫合線17によって所定間隔を介して区画された縦長の収納部18を,袋体の幅方向に複数分割形成することによって製造することもできる(請求項8)。
さらに,本発明のサイフォン式濾過濃縮装置の濾過板10は,前記本発明の濾過体11を,剛性を有する支持枠20に取付けてなることを特徴とし(請求項9),より詳細には,前記濾過体11の少なくとも2辺において,適宜間隔を介してそれぞれ弾性部材30を介して前記支持枠20に取付けることにより,常に濾過体11に張力を付加することができる(請求項10)。前記2辺としては,例えば,濾過体11の高さ方向両端を成す2辺(上辺11a及び下辺11c),又は幅方向両端を成す2辺(右辺11b及び左辺11d)とすることもできるが,濾過体11の高さ方向,幅方向それぞれに張力を付加する観点からは,高さ方向両端を成す2辺11a,11c及び幅方向両端を成す2辺11b,11dから少なくとも各1辺ずつを選択することが好ましく,例えば,濾過体11の周縁を成す全ての辺11a〜11fや,それから上辺を除いた全ての辺11b〜11fに前記弾性部材30を取り付けることとしてもよい。また,前記弾性部材30としては,コイルスプリングやぜんまい等のバネや,ゴム(板ゴム)等が挙げられる。
また,本発明のサイフォン式濾過濃縮装置の前記濾過板10は,前記支持枠20へ本発明の前記濾過体11を取付ける際に,支持枠20内のスペースを利用して,該スペース内に,コイルスプリング等の弾性部材30を配置したり,前記コイルスプリング等の弾性部材30と共に該弾性部材30により回転力が付与されて濾過体11に連結されたワイヤ等の連結部材32を巻き取る回転軸35等を配置することにより,濾過体11と支持枠20との間隙を必要最小限まで削減しつつ,前記濾過体11に所望の張力を付加するものとしている。
すなわち,前記支持枠20を,例えば幅方向の断面をコの字状とする枠体等,筒状体の側面の一部を開口した枠体21(21a〜21f)を連結して成り,該支持枠20の枠体21内に前記弾性部材30を収容配置することができる(請求項11)。
前記濾過体11を前記支持枠20へ取付ける際には,弾性部材30の他にワイヤ等の連結部材32も併せて用いてもよく,例えば,前記濾過体11を,前記弾性部材30によって張力が付加された連結部材32を介して前記支持枠20に取付けることができる(請求項12)。
この場合,例えば図2に示すように,前記連結部材32の一端を前記濾過体11に連結すると共に,該連結部材32の他端側を前記濾過体11の外側に位置する前記支持枠20の枠体21b内でガイド部材33に張架して,前記濾過体11の引張方向と略直交する方向へと屈曲し,該枠体21b内にその伸縮方向を該枠体21の長手方向として配置した前記弾性部材30に連結して構成することができる(請求項13)。ここでガイド部材33とは,連結部材32を張架して方向変換させるためのピン又はローラ等を指す。
このほか,前記濾過体11の前記支持枠20への取付けに際しては,前記弾性部材30により回転力が付与されて濾過体11に連結された連結部材32を巻き取る回転軸35を使用することもでき,具体的には,例えば図3に示すように,
前記支持枠20の枠体21b内に該枠体21bの長手方向を軸線方向として回動可能に収容配置した回転軸35に,一端を前記濾過体11に連結した前記ワイヤ等の連結部材32の他端側を巻回して,該回転軸35の回動に連結部材32が連動するよう構成すると共に,前記回転軸35の配置された枠体21bと直交方向を成す枠体21a内に該枠体21aの長手方向を伸縮方向として収容配置された前記コイルスプリング等の弾性部材30を,該弾性部材30の収縮力を伝達するワイヤ等の伝達部材37を介して前記回転軸35へ連結して,前記弾性部材30の収縮力により前記回転体35に前記連結部材32を巻き取る方向への回転力を付与した構成とすることができる(請求項14)。
前記回転軸35に対し,連結部材32を巻き取る方向に回転力を付与すべく,前記弾性部材30と連結する前記伝達部材37は,前記回転軸35への前記連結部材32の巻回方向とは反対方向に巻回される。前記弾性部材30の収縮により回転力の付与された前記回転軸35の回転トルクは,前記連結部材32を通じて濾過体11への直線的な張力に変換される。
また,本発明のサイフォン式濾過濃縮装置の濾過板10における濾過体11の支持枠20への固定方法は,上述のようにして前記濾過体11を前記支持枠20に取付けることを特徴とする(請求項15〜17)。
本発明のサイフォン式濾過濃縮装置の濾過体11によれば,糸の材質や線径,密度,織り方等を特定することによって,従来の加圧脱水機や加圧方式の濾過濃縮装置と比較して濾過圧力の低いサイフォン式濾過濃縮装置においても,濾布12の目詰まりが発生し難く,該目詰まりによる濾過効率の大幅な低減を好適に防止することができ,また,濾過体11の表面に付着した濃縮汚泥58の剥離性にも優れるため,濃縮汚泥を効率的かつ良好に剥離することができる。
したがって,長期間の安定した濾過性能を保つことができ,省エネルギー性,低メンテナンスコストというサイフォン式濾過濃縮装置の最大の特徴をより一層高めることができる。
また,濾過対象となる汚泥は種々存在することからその性状も広範にわたるが,濾過対象とする汚泥の性状に応じて,前記濾布に関して経糸及び緯糸の密度や通気度をさらに限定することによって濾過を一層効率的に行なうことができ,例えば,浄水場排泥などの無機系汚泥を高分子凝集剤等を添加せずに濃縮処理する場合や,下水処理場排泥などの有機系汚泥を高分子凝集剤等を添加して濃縮処理する場合に好適に対応することができる。
また,前記濾布12を袋体に構成し,該袋体内に充填材を収納することによって,袋体の表裏面間に濾液の流路を確保することができ,濾過体11内において濾液を良好に流動させることができる。
この際,前記袋体を縫合して該袋体を分割形成して成る収納部18を設けることとすれば,該収納部18によって濾過体11内に濾液の流路を好適に形成することができる。また,隣接する前記収納部18,18間の縫合線17の部分において,濾過体11の他の部分と比較して厚みが低減されており,濾過体11表面に積層した濃縮汚泥を剥離する際に,濾過体11内に圧縮空気を送り込み該濾過体11を膨張させることによって前記厚みの差異が一層顕著となることから濃縮汚泥を好適に剥離することができる。
さらに,本発明のサイフォン式濾過濃縮装置の濾過板10は,前記濾過体11を支持枠12に取り付けることによって構成されるが,この際,前記濾過体11の少なくとも2辺において,適宜間隔を介してそれぞれコイルスプリング等の弾性部材30を介して前記支持枠20に取付けることにより,前記弾性部材30の収縮力(復元力)によって濾過体11に張力を付加することができ,該濾過体11を緊張状態に保持することができる。すなわち,濾過体11を汚泥中に浸漬した場合に該濾過体11が膨潤した場合であっても,前記弾性部材30が収縮することによって濾過体11が引張られ,該濾過体11が撓むことを好適に防止することができる。
なお,前記濾過体11を前記支持枠20に取付ける際に,前記弾性部材30を支持枠20内に配置することにより,支持枠20と濾過体11との間隙を必要最小限にまで削減して省スペース化を図ることができ,弾性部材30等を支持枠20外に配置した場合と比較して支持枠20に対する濾過体11の大きさを増大させ,濾過体11の面積を有効に確保することができる。したがって,前記濾過体11及び支持枠20を内部に収容する濾過濃縮槽51自体の大きさも低減でき,設備を小型化して低コスト化を実現することができる。また,前記濾過濃縮槽51の容積が小さくなることに伴って,汚泥の充填,排出に要するポンプ動力費も低減され,省エネルギー化を図ることもでき,さらに,充填,排出すべき汚泥量を少なくできるため,濾過処理時間を短くでき,処理効率を向上させることができる。
また,前記弾性部材30を前記支持枠20内に配置するための構成としては,該支持枠20を筒状体の側面の一部が長手方向に開口された枠体21を連結することによって構成し,この内部に前記弾性部材30を配置することとすればよく,簡易な構成で上述するような効果を得ることができる。
より具体的には,前記支持枠20内に配置されたコイルスプリングあるいはぜんまい等の弾性部材30にワイヤ等の可撓性のある連結部材32を連結し,該連結部材32を前記弾性部材30の伸縮方向からピンあるいはローラ等のガイド部材33によって濾過体11の引張方向に変更して,前記弾性部材30の収縮力を前記濾過体11に付加する張力へと転換することができ,濾過体11を所望の緊張状態で支持枠に固定することができる。
このほか,支持枠20内に回転軸35を設け,コイルスプリングやぜんまい等の弾性部材30の収縮力を伝達部材37を介して前記該回転軸35に伝達し,該回転軸35に回転力を付与すると共に,前記回転軸35と濾過体11とをワイヤ等の連結部材32を介して連結することにより,該回転軸35の回転トルクを,濾過体11に対する直線的な張力に転換する構成を採ることによっても,濾過体11を所望の緊張状態で支持枠20に固定でき,同様の効果を得ることができる。
さらに,前記濾過体11の高さ方向及び幅方向につき少なくとも各一辺ずつを弾性部材30に連結することにより,濾過体11の高さ方向の撓み及び幅方向の撓みそれぞれに対応することができる。
具体的には,濾過体11を汚泥中に浸漬した場合に濾過体11が膨潤した場合であっても,前記弾性部材30によって該濾過体11の上下及び左右に張力を付与することができ,濾過体11が撓むのを防止することができる。
また,前記濾過体11の濾布12表面に積層した濃縮汚泥58を剥離する際,一般には,濾過体11内に加圧空気を吹き込み,濾過体11を成す濾布12の袋体を空気圧によって楕円柱状に膨らませることによって濾布12と濃縮汚泥58との間に空隙を生じさせ,該濃縮汚泥58を濾布12表面から引き離す。このように濾布12の袋体を膨らませると,袋体が幅方向や高さ方向に縮むことになるが,前記濾過体11が伸縮性のない固定部材で支持枠に連結されている場合には,濾過体11の長さや幅を変動させることができず,濾布12の袋体を充分に膨らませることができないため,濾布12表面に付着した濃縮汚泥の剥離が完全には行われなかったり,濾布12に無理な力が働いて破損する等のおそれがある。しかし,前記弾性部材30を幅方向の少なくとも一辺に連結すれば,該弾性部材が伸長することによって濾布12の袋体を幅方向や高さ方向に縮ませることも可能となるため,上述のような問題を回避することができ,濾布12を破損することなく良好な濃縮汚泥58の剥離を行なうことができる。
以下,本発明のサイフォン式濾過濃縮装置の濾過体11及び該濾過体11を備えた濾過板10の実施形態につき,図面を用いて説明する。
〔濾過体〕
本発明の濾過体11は,サイフォン式濾過濃縮装置の濾過圧力が,従来の加圧式濾過濃縮装置や加圧脱水機に比較してはるかに低く,該サイフォン式濃縮濾過装置にあっては,濾過体11の濾布12表面に付着した汚泥中の微粒子が実質的な濾過を行なう所謂ダイナミック濾過が実現されることから,濾布12の強度や微粒子の捕捉性については許容範囲が広いことを受け,該濾布12の構成につき,従来の脱水機用濾布の選定基準と大幅に相違する選定基準を定めたものであり,該選定基準に合致する各種の濾布12の中から,さらに,市場性,価格を加味して選択した濾布12について,実験機や実機における各種の実験を必要に応じて短期,長期に繰り返し実施し,その結果を詳細に解析,評価することによってサイフォン式濾過濃縮装置の濾過体11が具備すべき性状を具体的に確定したものである。
すなわち,従来の加圧式濾過濃縮装置や加圧脱水機にあっては,汚泥中の微粒子の捕捉性が高く(通気度が低く),かつ強度(耐久性)の高い濾布を使用することに重点が置かれていたが,かかる濾布は圧縮汚泥の剥離性については重視されておらず,また,サイフォン式濾過濃縮装置において前述するような濾布を使用すると目詰まりによる濾過効率の低下が起こりやすく,使用に耐えられないものであった。そのため,本発明にあっては,サイフォン式濾過濃縮装置の特性を考慮し,通気度が比較的高く微粒子の捕捉性は低いが,汚泥の剥離性が高く,また,濾過圧力が低いことから強度は比較的低い濾布を使用可能である。
よって,本発明のサイフォン式濾過濃縮装置の濾過体11に使用される濾布12は,以下の基準を満たすものとする。
濾布12の材質については,従来のポリエステルに比較して,強度の点で劣り,また,伸縮性が高いという問題はあるが,汚泥の剥離性や洗浄効果の高いナイロン(ポリアミド)を使用する。
糸(繊維)のタイプ(組織)については,複数の繊維を撚り合わせて成るマルチフィラメントに比較して,強度や微粒子の捕捉性は低いが,洗浄効果が高く,目詰まりが起き難いモノフィラメント(撚糸してない単繊維)の糸を使用する。また,線径は,濾布12の強度や伸び率等を考慮して決定されるが,一例として経糸にあっては0.08〜0.22mm,緯糸にあっては0.15〜0.35mmとすることができる。
布の織り方(布組織)については,平織,または綾織(斜文織)と比較して目が粗く,微粒子の捕捉性は低いが,洗浄効果が高く,目詰まりが起き難い繻子織(朱子織)を使用する。また,織り糸の密度も,濾布12の強度や伸び率等を考慮して決定され,一例として,経糸にあっては110〜330本/in,緯糸にあっては30〜70本/in,好ましくは40〜65本/inとすることができる。
また,通気度は,サイフォン式濾過濃縮装置がダイナミック濾過を行ない,濾布12表面に濃縮汚泥が付着した状態が長期にわたることや,装置の使用初期段階における濾過体11内への汚泥微粒子の漏れによる影響が加圧式の濾過装置等と比較して比較的低いこと等の特性を考慮して,微粒子の捕捉性は低いが,洗浄効果が高く,目詰まりが起き難いように通気度の比較的高い濾布12を選択することができ,前述のように所定の糸を織って得られた布を,カレンダー加工等の圧延加工により目潰して調整する等して濾布12とすることができる。一例として,濾布12の通気度は,124.5Paにおいて20〜90cm3/cm2・sec,好ましくは30〜80cm3/cm2・secとすることができる。
なお,前記濾布12の性状は,濾過対象となる汚泥の性状に応じて決定することができ,例えば,浄水場排泥などの無機系汚泥を,高分子凝集剤等を添加せずに濃縮処理する場合には,密度が経糸にあっては160〜330本/in,緯糸にあっては40〜70本/inとなる繻子織りとして織り上げ,通気度が圧力差124.5Paにおいて20〜55cm3/cm2・secとなるよう調整した濾布12を使用することができ,また,下水処理場排泥などの有機系汚泥を,高分子凝集剤等を添加して濃縮処理する場合には,密度が経糸にあっては110〜160本/in,緯糸にあっては30〜60本/inとなる繻子織りとして織り上げ,通気度が圧力差124.5Paにおいて50〜90cm3/cm2・secとなるよう調整した濾布12を使用することができる。
本発明の濾過体11は,前述するような基準を満たす濾布12を袋体に形成すると共に,該袋体内に充填材13が挿入されて成る。前記袋体は,例えば2枚の濾布12,12を対峙させた状態で,その周縁を縫合あるいは接着剤により接着する等して袋体内部が液密状態となるように構成することができる。
前記袋体の形状としては,矩形状のほか,サイフォン式濾過濃縮装置の濾過体11として通常用いられる各種の形状を採ることができ,図1に示す実施形態にあっては,下辺の両端が斜めにカットされた六角形(所謂「ホームベース型」)としている。なお,図1において点線で示す17は濾布12を縫合した際に形成される縫合線である。
なお,前記濾過体11の周縁には,後述する支持枠20に固定する際に使用される鳩目16が適宜間隔で複数設けられている。
前記濾過体11外部に存在する汚泥は,前記充填材13による水分の吸収に伴って濾過体11内部へと浸透して濾過され,濾液となり,前記濾過体11内部に貯留される。そのため,前記袋体内には充填材13を配置して,袋体を成す表裏面間で濾液の流路を確保する。また,濾過体11内部の濾液を濾過体11外部へと排出させる濾液排出管52の一端を前記濾過体11の袋体内に開口して,前記濾液の流動を促進しつつ濾液の排出を可能とする。
図1に示す実施形態にあっては,先端部に設けられた汲液部52’により,先端部が略T字状を成す濾液排出管52を,濾過体11を成す濾布12の袋体の上方中央部から挿入し,前記濾液排出管52の先端を成す汲液部52’が,濾過体11の幅方向が長手方向となるように該濾過体11の上端縁と略平行に配置されている。この汲液部52’は,例えば所定間隔で複数の孔が形成された孔空きパイプにより形成されており,前記濾過体11内の濾液を広範囲から排出できるよう構成されている。
また,前記濾過体11を成す濾布12の袋体は,周縁のみが縫合,接着等されたものであってもよいが,濾布12表面に付着堆積した濃縮汚泥58を剥離しやすくする観点から,図1に示すように,前記袋体を分割形成してなる複数の収納部18を設け,該収納部18内に前記充填材13が収納された構成とすることが好ましい。
このような収納部18を備えた濾過体11の構成の一例としては,2枚の濾布12,12を対峙させて縫合して上辺11aの開口した袋体を形成し,前記濾布12,12を該袋体の開口した上辺11aと略直交方向(袋体の高さ方向)に縫合し,縫合線17によって所定間隔を介して区画された縦長の収納部18を,袋体の幅方向に複数分割形成し,該収納部18に短冊状の充填材13を挿入した後,開口している前記上辺11aを縫合して閉塞することによって,図4(A)に示すような断面の濾過体11とすることができる。
また,前記図4(A)に示す実施形態にあっては,個々の収納部に短冊状の充填材13をそれぞれ挿入することとしたが,例えば,前記充填材13が工業用ミシン等の縫製機で縫製が可能な柔軟な材質から成る場合には,図4(B)に示すように,この充填材13を対峙する2枚の濾布12,12の間に配置し,該濾布12,12と充填材13を共に縫合して袋体を形成すると共に,前記濾布12,12と充填材13とをさらに袋体の高さ方向に縫合して,縫合線17によって所定間隔を介して区画された縦長の収納部18を,袋体の幅方向に複数分割形成することとしてもよい。
このほか,前記濾布12,12を縫合して成る袋体内に充填材13を挿入した後,該袋体を成す濾布12,12と充填材13とを共に縫合して,袋体を分割形成して成る複数の前記収納部18を設けることとしてもよく,最終的な形態として袋体の収納部18内に充填材13が収納された状態となるものであればよい。
このように袋体に複数の収納部18を形成することにより,収納部18内に濾液の流路が形成されるため,濾液を好適に流動させることができる。
また,前記濾過体11のうち,隣接する収納部18,18を区画する縫合線17の部分が,濾過体11の表面の他の部分よりも厚みの低減した状態となり,濾過体11表面に付着,積層した濃縮汚泥を剥離させる場合に,該濾過体11の袋体内を圧縮空気等により膨張させると,前記縫合部分において濾過体11と濃縮汚泥との間に空隙が生じやすくなるため,該濃縮汚泥を容易に剥離させることができる。
〔濾過板〕
本発明のサイフォン式濾過濃縮装置の濾過板10は,前述する本発明の濾過体11を,剛性を有する支持枠20に取付け,好適には,前記濾過体11に適宜間隔を介してそれぞれ弾性部材30を介して前記支持枠20に取付けて成る。
前記弾性部材30としては,所望の弾性力(伸縮性)を有し,濾過体11に対して張力を付加して該濾過体11を緊張状態で保持することができるものであればよく,例えば,コイルスプリングやぜんまい等のバネ,ゴム(板ゴム)等を挙げることができ,本実施形態にあってはコイルスプリング30を使用する。
また,該弾性部材30は,前記濾過体11の少なくとも2辺に取り付けられることが好ましい。前記2辺として,濾過体11の高さ方向両端を成す2辺(上辺11a及び下辺11c)や,幅方向両端を成す2辺(右辺11b及び左辺11d)を選択することもできるが,かかる場合には,濾過体11のうち高さ方向又は幅方向の一方向のみに張力が付加され,他方向の撓みに対応できないため,より好適には,高さ方向両端を成す2辺11a,11c及び幅方向両端を成す2辺11b,11dのうち少なくとも各1辺ずつを前記弾性部材30を介して固定し,濾過体11の高さ方向及び幅方向それぞれに張力を付加できる構成とする。
図1及び図2に示す実施形態にあっては,前記濾過体11のうち,上辺11aを除き,右辺11b,下辺11c,左辺11dにコイルスプリング30を取り付けており,これによって,前記濾過体11の周縁全体に適度な張力を付加することとしている。したがって,濾過体11をサイフォン式濾過濃縮装置50の濾過濃縮槽51内に配置し,汚泥中に浸漬した際,濾過体11が膨潤することによって撓むのを防ぐことができ,また,前記濾過体11表面に積層した濃縮汚泥58を剥離すべく濾過体11内に圧縮空気を導入して該濾過体11を膨張させ,前記膨張により濾過体11が長手方向又は幅方向に縮小した際,固定部材が追従できずに濾過体11の破損等を引き起こすこと等を防止できる。
前記コイルスプリング30は,濾過体11の周縁を成す全ての辺11a〜11eに取り付けても良い。しかし,前記濾過体11の上辺11aに前記コイルスプリング30を取り付けると,濾過体11が汚泥中で膨潤したり,濾過が進むにつれ濾過体11表面に濃縮汚泥58が付着することによって増量した場合に,該コイルスプリング30が不必要に伸長してしまい,濾過濃縮槽51において濾過体11を安定的に保持することが困難になるおそれがある。そのため,本実施形態のように前記コイルスプリング30は前記濾過体11の上辺11aを除いて取り付け,上辺11aについては,伸縮性のない棒状部材等の固定部材31によって支持枠に固定することが好ましい。
また,前記濾過体11の上辺11a等,伸縮性のない固定部材31によって支持枠20に連結される部分については,長さ一定の棒状部材のほか,長さを変更可能なターンバックル等を使用して,濾過体11を支持枠に取付ける際あるいは所定期間使用後に該ターンバックルの長さを調整して,前記コイルスプリング30の伸縮力を調整できるようにすることとしてもよい。
なお,前記濾過体11の各辺に形成される鳩目16の形成間隔や個数,また該鳩目16に連結するワイヤ等の連結部材32や,該連結部材32に対応するコイルスプリング30の個数等は,濾過体11に好適な張力を付加することができれば特に限定されず,適宜変更可能である。
〔濾過板における濾過体の支持枠への固定方法〕
また,本発明のサイフォン式濾過濃縮装置の前記濾過板10は,より好適には,前記濾過体11を弾性部材30を介して前記支持枠20へと固定する際に,該弾性部材30を前記支持枠20内に収容配置することにより,省スペース化を図り,濾過体11と支持枠20との間隙を必要最小限まで削減しつつ,前記濾過体11に所望の張力を付加する構成とする。
すなわち,本発明にあっては,前記支持枠20を,筒状体の側面の一部を開口した枠体21(21a〜21f)を連結することによって構成し,濾過体11と前記支持枠20との間に介在する前記弾性部材30を,前記枠体21内に,弾性部材30の伸縮方向が前記枠体21の長手方向となるよう収容配置することが好ましい。
本実施形態にあっては,矩形の筒状体の一側面を長手方向に開口して成る幅方向の断面をコの字状とした枠体21(21a〜21f)を連結して,前記濾過体11と略相似形を成すホームベース型の支持枠20を構成し,該支持枠20を濾過体11の外周に所定間隔を介して配置する。
図1に示す実施形態は,前記濾過体11の右辺11b,下辺11c,左辺11dに所定間隔を介して設けられた鳩目16に可撓性の連結部材たるワイヤ32の一端をそれぞれ連結すると共に,該ワイヤ32の他端を前記濾過体11の各辺11b,11c,11dに対応する支持枠20の枠体21(21b,21c,21d)内に収容配置された弾性部材たるコイルスプリング30へとそれぞれ連結したものである。なお,濾過体11の上辺11aについては,前述のように伸縮性を有しない固定部材31によって支持枠20の上辺を成す枠体21aに連結されている。
前記支持枠20の枠体21b,21c,21d内に収容配置された前記コイルスプリング30の収縮力(復元力)を濾過体11に対する張力へと変換すべく,前記枠体21b,21c,21d内には,前記ワイヤ32を方向変換させるピン又はローラ等のガイド部材33を設け,該ガイド部材33に該ワイヤ32を張架して,前記支持枠20の枠体21b,21c,21d内において前記コイルスプリング30の伸縮方向延長上に配置されている前記ワイヤ32を,前記濾過体11の引張方向へと略直交方向に屈曲させている。なお,前記コイルスプリング30のワイヤ32との連結側とは反対の端部は,前記支持枠20の枠体21内に設けられた支持具34に連結して固定されている。
より具体的に説明すると,図1の一部拡大図である図2に示すように,濾過体11の右辺11bに一端が連結されたワイヤ32は,該右辺11bと所定間隔を介して配置されている支持枠20の右辺を成す枠体21bに向かって幅方向に延長しているが,前記枠体21b内に配置されたガイド部材33を介して下方に90°屈曲されて該枠体21bの長手方向に方向変換されており,前記枠体21b内においては該枠体21bの長手方向に延長し,該長手方向を伸縮方向として前記枠体21b内に収容配置されたコイルスプリング30へと連結されている。
したがって,前記濾過体11に連結された前記ワイヤ32は,前記コイルスプリング30の収縮力(復元力)によって前記枠体21bの下方へと張力が付与され,前記ガイド部材33による方向転換により前記濾過体11をその幅方向の外側(右側)へと牽引するため,濾過体11には適度な張力が付加された状態となる。
また,濾過体11表面の濃縮汚泥58を剥離する際,濾過体11内部に圧縮空気を導入して濾過体11を膨張させた場合には,膨張による濾過体11の幅方向の縮みに対応してワイヤ32が幅方向の内側(左側)へと引張られるが,該ワイヤ32に伴ってコイルスプリング30が前記枠体21bの上方へと伸長するため,濾過体11の破損を好適に防止する。
なお,図2にあっては,矩形の筒状体の一側面を長手方向に開口し,幅方向の断面をコの字状とする前記枠体21(21a〜21f)を連結して支持枠20としたが,枠体21(21a〜21f)及び該枠体21から成る支持枠20の構成はこれに限定されるものではなく,枠体21内にコイルスプリング等の弾性部材30を収容配置することが可能であると共に,支持枠20の内側に配置される濾過体11と前記弾性部材30とを連結するワイヤ等の連結部材32を挿通可能とする構成であればよく,例えば,筒状体の一部に,前記弾性部材30の収容配置や連結部材32の挿通が行なえる孔を設けたものであってもよく,必ずしも筒状体の一側面全てを長手方向に開口する必要はない。
図2(B)にあっては,幅方向の断面をコの字状とする前記枠体21(21a〜21f)を,該枠体21の開口部を内側として連結して,内周が開口した支持枠20としたが,例えば図2(B’)に示すように,枠体21の開口部を外側に配置して連結し,外周が開口した支持枠20とすると共に,前記枠体21の内側には,所定形状の孔を所定間隔で開口して,支持枠20内の弾性部材30と濾過体11とを連結する連結部材32を挿通可能としてもよい。
上述する構成のほか,前記濾過体11の前記支持枠20への固定は,図3に示すように,濾過体11に連結された連結部材32が巻回されていると共に,該連結部材32の巻き取り方向への回転力が前記弾性部材30によって付加された回転軸35を用いて行なうこともできる。
すなわち,支持枠20の枠体21(21b)内に,該枠体21bの長手方向を軸線方向とする回転軸35を回動可能に収容配置し,この回転軸35に一端を前記濾過体11に連結した前記連結部材32の他端側を巻回すると共に,前記回転軸35を配置する前記枠体21bに対して直交方向を成す枠体21a内にコイルスプリングやぜんまい等の弾性部材30を収容配置し,この弾性部材30と前記回転軸35とを,該弾性部材30の収縮力を伝達する伝達部材37を介して連結して,前記弾性部材30の収縮により前記回転軸35が回動して連結部材32を巻き取り,この連結部材32の巻き取りに伴って濾過体11に対して張力を付与することができるように構成されている。
前述の連結部材32及び伝達部材37は,本実施形態にあっては可撓性のワイヤであり,前記濾過体11は,前記連結部材32,回転軸35,伝達部材37を介して前記弾性部材30に連結されている。前記弾性部材30の収縮力(復元力)によって,前記回転軸35に前記連結部材32を巻き取る方向への回転力を付与するためには,図3(B)及び図3(C)に示すように,回転軸35に対する連結部材32の巻回方向と,伝達部材37の巻回方向を反対方向とすれば良い。
したがって、前記弾性部材30の収縮力(復元力)により前記伝達部材37が弾性部材30へと引き寄せられると,回転軸35が該伝達部材37に追随して回動し,該回動により連結部材32は回転軸35に巻き取られ,該連結部材32と連結する濾過体11には張力が付与される。すなわち,前記回転軸35の回転トルクを濾過体11への直線的な引張力に変換することができる。
図3に示す実施形態にあっては,前記支持枠20の右辺を成す枠体21b内に,該枠体21bの長手方向を軸線方向として回転軸35を配置し,前記枠体21bと直交する支持枠20の上辺を成す枠体21a内に,該枠体21aの長手方向を伸縮方向とするコイルスプリング30を弾性部材として収容配置し,該コイルスプリング30に伝達部材37の一端を連結すると共にその他端を前記回転軸35に巻回している。また,一端が濾過体11の右辺11bに形成された鳩目16に連結された連結部材32の他端が前記支持枠20の右辺を成す枠体21b内の回転軸35に対して,前記伝達部材37とは反対方向に巻回されている。
このため,前記コイルスプリング30の収縮力(復元力)によって伝達部材37が前記支持枠20の上辺を成す枠体21a内において左側へと引張られ,これにより支持枠20の右辺を成す枠体21b内に配置された前記回転軸35は,前記伝達部材37を引き出す方向(図2に示す実施形態にあっては上方から見て反時計回り)に回動し,前記回転軸35に前記伝達部材37と反対方向に巻回された前記連結部材32は前記回動に伴ってさらに巻き取られるため,該連結部材32と連結する濾過体11には幅方向の外側(右側)への適度な張力が付加された状態となる。
また,濾過体11表面の濃縮汚泥58を剥離する際,濾過体11内部に圧縮空気を導入して濾過体11を膨張させた場合には,膨張による濾過体11の幅方向の縮みに対応して連結部材32が幅方向内側(左側)へと引張られ,該連結部材32を引き出す方向(図2に示す実施形態にあっては上方から見て時計回り)に回転軸35が回動し,前記回動によって伝達部材37は該回転軸35に巻き取られるも,伝達部材37に連結するコイルスプリング30が右側へと伸長するため,濾過体11の破損を好適に防止する。
このような構成により,前記濾過体11は前記支持体20の枠体21(21b,21c,21d)内に収容配置された弾性部材(コイルスプリング)30の収縮力によって張力が付与された連結部材(ワイヤ)32により,幅方向及び高さ方向に好適に張力が付与された状態で支持枠20に固定されるため,前記濾過体11が汚泥によって膨潤した場合であっても,前記濾過体11の撓みの発生を弾性部材30の収縮力により防止することができ,また濾過体11内に圧縮空気を導入して濾過体11の幅及び高さが収縮した場合であっても,前記弾性部材30が伸長することにより前記濾過体11の収縮に対応することができ,濾過体11の破損を防止することができる。
なお,このような本発明のサイフォン式濾過濃縮装置の濾過板における濾過体の支持枠への固定方法は,上述する本発明の濾過体11に限定されず,他の既知の濾過体を前記支持枠20に固定して濾過板を構成する際にも広く使用することができる。
〔サイフォン式濾過濃縮装置〕
前記本発明の濾過板10を備えたサイフォン式濾過濃縮装置50の構成を簡単に説明すると,前記濾過板10は,水槽(濾過濃縮槽)51内に所定間隔を介して直立状態で設置されている。通常は,2〜10枚程度の前記濾過板10を1群として,該濾過板10からの濾液を排出する濾液排出管52を1個のヘッダー54に連結しており,サイフォン式濾過濃縮装置50は,前記ヘッダー54を1乃至複数個備え,濾過板10の総数は通常2〜60枚程度である。
図1において前記濾過濃縮槽51は鋼板製の角形槽であり,外周を成す側壁の下部が底部に向かって幅を狭める方向に傾斜しており,該底部には汚泥の充填及び排出や,圧縮汚泥の除去のための汚泥用導管53が連通している。なお,汚泥の充填のための導管は別途設けられることもある。
前記濾過板10の濾過体11内部の上方において一端が開口された濾液排出管52は,前記濾過体11外部から濾布12を通じて濾過体11内部へと通過することによって濾過された濾液を濾過濃縮槽51から排出するためのもので,濾過濃縮槽51外部へと延長して複数枚の濾過板11毎に1個のヘッダー54に接続されている。
図1にあっては,濾過濃縮槽51内に複数枚並設された濾過板10それぞれに連結された各濾液排出管52は,濾過濃縮槽51の外部の上方においてヘッダー54に接続され,該ヘッダー54で濾液が収集され,サイフォンとして機能する濾液流出管55となる。濾液流出管55の下部には,空気の吸入によりサイフォン効果が失われることを防ぐためにトラップ56が設けられている。
上述するサイフォン式濾過濃縮装置50による濾過手順について図5を用いて簡単に説明する。濾過板10が直立状態で設置された濾過濃縮槽51内に,該濾過濃縮槽51底部の汚泥用導管53から汚泥57を流入し,濾過板10が水没する高さまで汚泥57を充填すると,汚泥57中の水分が濾布12を通過して濾過体11内部に流入し,濾液として濾液排水管52から流出する(図5(A))。
このように濾液が濾液排水管52を充満しつつ濾過濃縮槽51の外部へと流出すると,サイフォンが形成され,濾過板10の濾過体11内は真空状態となり,濾過体11外部から濾過体11内部への水分の透過により前記濾過体11内に濾液が生成され,該濾液が濾液排出管52へ吸引されて排出されるという作業が自動的に連続して行なわれる。濾過体11が大気中に露出してサイフォン効果が失われないように,汚泥用導管53を通じて濾過濃縮槽51内に汚泥57を補充しながら濾過を継続していると,濾過体11の表面には,濾液の除去によって生じた濃縮汚泥58が積層し,これが次第に厚みを増して濃縮汚泥層が形成される(図5(B))。
前記濾過作業を一定期間継続することにより濾過体11の表面に適当な厚みの濃縮汚泥層58が形成されたら,一旦,濾過濃縮槽51内の未濃縮の汚泥57を,濾過濃縮槽51の底部の前記汚泥用導管53から排出する(図5(C))。
その後,濾液流出管55から濾過体11内に圧縮空気を導入して濾過体11を膨張させ,濾過体11の変形によって該濾過体11表面に付着した濃縮汚泥58を剥離する。剥離した濃縮汚泥58は濾過濃縮槽51底部に落下し,前記汚泥用導管53から取り出される(図5(D))。
以上の作業を繰り返すことにより,汚泥の濃縮濾過を行なうことができる。
本発明の濾過板10を備えたサイフォン式濾過濃縮装置50を示した図。 本発明の濾過板10の一実施形態の一部を示す拡大図。(A)は正面図,(B)は(A)のX−X’線断面図。(B’)は(B)と異なる実施形態を示した図。 本発明の濾過板10の他の実施形態の一部を示す拡大図。(A)は正面図,(B)は(A)のY−Y’線断面図,(C)は(A)のZ−Z’線断面図。 本発明の濾過板10で用いる濾過体11の断面図。(A)は濾布12から成る袋体の収納部18に充填材13を挿入したもの。(B)は濾布12と充填材13とを共に縫合して収納部18を形成したもの。 本発明の濾過板10を用いたサイフォン式濾過濃縮装置50による濾過の工程を示す説明図。 従来の濾過板10を示した図。
符号の説明
10 濾過板
11 濾過体
11a 上辺
11b 右辺
11c 下辺
11d 左辺
11e 右下辺
11f 左下辺
12 濾布
13 充填材
16 鳩目
17 縫い目
18 収納部
20 支持枠
21 枠体
21a 上辺
21b 右辺
21c 下辺
21d 左辺
21e 右下辺
21f 左下辺
30 弾性部材(コイルスプリング)
31 固定部材
32 連結部材(ワイヤ)
33 ガイド
34 支持具
35 回転軸
37 伝達部材
50 サイフォン式濾過濃縮装置
51 濾過濃縮槽
52 濾液排出管
52’ 汲液部
53 汚泥用導管
54 ヘッダー
55 濾液流出管
56 トラップ
57 汚泥
58 濃縮汚泥
110 濾過板(従来の)
111 濾過体
116 鳩目
120 支持枠
134 固定金具
130 ワイヤ(コイルスプリング)

Claims (17)

  1. ナイロンを原料とし,線径が経糸にあっては0.08〜0.22mm,緯糸にあっては0.15〜0.35mmのモノフィラメント糸を,密度が経糸にあっては110〜330本/in,緯糸にあっては30〜70本/inとなる繻子織りとして織り上げ,通気度が圧力差124.5Paにおいて20〜90cm3/cm2・secとなるよう調整した濾布からなることを特徴とするサイフォン式濾過濃縮装置の濾過体。
  2. 無機系汚泥を濃縮濾過するために用いられる濾過体であって,
    ナイロンを原料とし,線径が経糸にあっては0.08〜0.22mm,緯糸にあっては0.15〜0.35mmのモノフィラメント糸を,密度が経糸にあっては160〜330本/in,緯糸にあっては40〜70本/inとなる繻子織りとして織り上げ,通気度が圧力差124.5Paにおいて20〜55cm3/cm2・secとなるよう調整した濾布からなることを特徴とするサイフォン式濾過濃縮装置の濾過体。
  3. 有機系汚泥を濃縮濾過するために用いられる濾過体であって,
    ナイロンを原料とし,線径が経糸にあっては0.08〜0.22mm,緯糸にあっては0.15〜0.35mmのモノフィラメント糸を,密度が経糸にあっては110〜160本/in,緯糸にあっては30〜60本/inとなる繻子織りとして織り上げ,通気度が圧力差124.5Paにおいて50〜90cm3/cm2・secとなるよう調整した濾布からなることを特徴とするサイフォン式濾過濃縮装置の濾過体。
  4. 前記濾過体は,前記濾布を袋体状に形成して成り,該袋体内に充填材を収納して濾液の流路が形成されていることを特徴とする請求項1〜3いずれか1項記載のサイフォン式濾過濃縮装置の濾過体。
  5. 前記袋体を分割形成してなる複数の収納部を設け,該収納部内に前記充填材が収納されてなることを特徴とする請求項4記載のサイフォン式濾過濃縮装置の濾過体。
  6. ナイロンを原料とし,線径が経糸にあっては0.08〜0.22mm,緯糸にあっては0.15〜0.35mmのモノフィラメント糸を,密度が経糸にあっては110〜330本/in,緯糸にあっては30〜70本/inとなる繻子織りとして織り上げ,通気度が圧力差124.5Paにおいて20〜90cm3/cm2・secとなるよう調整した濾布を袋体状に形成し,該袋体を縫合して分割形成された複数の収納部を設け,該収納部内に前記充填材を収納することを特徴とするサイフォン式濾過濃縮装置の濾過体の製造方法。
  7. ナイロンを原料とし,線径が経糸にあっては0.08〜0.22mm,緯糸にあっては0.15〜0.35mmのモノフィラメント糸を,密度が経糸にあっては110〜330本/in,緯糸にあっては30〜70本/inとなる繻子織りとして織り上げ,通気度が圧力差124.5Paにおいて20〜90cm3/cm2・secとなるよう調整した濾布を対峙させ,対峙した前記濾布の間に充填材を配置して該濾布及び充填材を共に縫合して袋体を形成することを特徴とするサイフォン式濾過濃縮装置の濾過体の製造方法。
  8. 前記袋体において前記濾布及び前記充填材を共に縫合して前記袋体を分割形成してなる複数の収納部を形成することを特徴とする請求項7記載のサイフォン式濾過濃縮装置の濾過体の製造方法。
  9. 請求項1〜5いずれか1項記載の前記濾過体を,剛性を有する支持枠に取付けてなることを特徴とするサイフォン式濾過濃縮装置の濾過板。
  10. 前記濾過体の少なくとも2辺において,適宜間隔を介してそれぞれ弾性部材を介して前記支持枠に取付けたことを特徴とする請求項9記載のサイフォン式濾過濃縮装置の濾過板。
  11. 前記支持枠が,筒状体の側面の一部を開口した枠体を連結して成り,該枠体内に前記弾性部材を収容配置したことを特徴とする請求項10記載のサイフォン式濾過濃縮装置の濾過板。
  12. 前記濾過体を,前記弾性部材によって張力が付加された連結部材を介して前記支持枠に取付けたことを特徴とする請求項10又は11記載のサイフォン式濾過濃縮装置の濾過板。
  13. 一端を前記濾過体に連結した前記連結部材を,前記支持枠の枠体内でガイド部材に張架して前記濾過体の引張方向と略直交する方向へと屈曲し,該枠体内において前記連結部材をその伸縮方向を長手方向として前記枠体内に配置した前記弾性部材に連結したことを特徴とする請求項12記載のサイフォン式濾過濃縮装置の濾過板。
  14. 前記支持枠の枠体内に該枠体の長手方向を軸線方向として回動可能に配置された回転軸に,一端を前記濾過体に連結した前記連結部材の他端側を巻回すると共に,前記回転軸が配置される枠体と直交方向を成す枠体内に収容配置された弾性部材を,該弾性部材の収縮力を伝達する伝達部材を介して前記回転軸へ連結して,前記回転体に前記連結部材を巻き取る方向への回転力を付与したことを特徴とする請求項12記載のサイフォン式濾過濃縮装置の濾過板。
  15. 筒状体の側面の一部を開口した枠体を連結して成る剛性の支持枠の前記枠体内に,弾性部材をその伸縮方向を長手方向として収容配置し,請求項1〜5いずれか1項記載の前記濾過体の少なくとも2辺において,適宜間隔を介してそれぞれ前記弾性部材を介して前記支持枠に取付けたことを特徴とするサイフォン式濾過濃縮装置の濾過板における濾過体の支持枠への固定方法。
  16. 一端を前記濾過体に連結した前記連結部材を,前記支持枠の枠体内でガイド部材に張架して前記濾過体の引張方向と略直交する方向へと屈曲し,該枠体内において前記連結部材を前記弾性部材の伸縮方向の延長上に配置したことを特徴とする請求項15記載のサイフォン式濾過濃縮装置の濾過板における濾過体の支持枠への固定方法。
  17. 前記支持枠の枠体内に,該枠体の長手方向を軸線方向として回動可能な回転軸を配置し,一端を前記濾過体に連結した前記連結部材の他端側を前記回転軸に巻回すると共に,前記回転軸が配置される枠体と直交方向を成す枠体内に前記弾性部材を収容配置し,前記弾性部材を,該弾性部材の収縮力を伝達する伝達部材を介して前記回転軸と連結して,前記弾性部材の収縮力により前記回転軸に前記連結部材を巻き取る方向への回転力を付与したことを特徴とする請求項15記載のサイフォン式濾過濃縮装置の濾過板における濾過体の支持枠への固定方法。
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