JP4164399B2 - Euv光源のガス流量計測装置および測定方法 - Google Patents

Euv光源のガス流量計測装置および測定方法 Download PDF

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    • G01FMEASURING VOLUME, VOLUME FLOW, MASS FLOW OR LIQUID LEVEL; METERING BY VOLUME
    • G01F1/00Measuring the volume flow or mass flow of fluid or fluent solid material wherein the fluid passes through a meter in a continuous flow

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、プラズマ発光を利用した露光装置用のEUV光源から流出するガス分子の流量とガス種を計測するためのガス流量計測装置および測定方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、半導体メモリや論理回路などの微細な半導体素子を製造するための焼き付け(リソグラフィー)方法として、紫外線を用いた縮小投影露光が行われてきた。縮小投影露光で転写できる最小の寸法は転写に用いる光の波長に比例し、投影光学系の開口数に反比例する。このため微細な回路パターンを転写するためには用いる光の短波長化が進められ、水銀ランプi線(波長365nm)、KrFエキシマレーザー(波長248nm)、ArFエキシマレーザー(波長193nm)と用いられる紫外光の波長は短くなってきた。
【0003】
しかし半導体素子は急速に微細化しており、以上の紫外光を用いたリソグラフィーでは限界がある。そこで0.1μmを下回るような非常に微細な回路パターンを効率よく焼き付けるために、紫外線よりも更に波長が短い波長10〜15nm程度の極端紫外光(EUV光)を用いた縮小投影露光装置が開発されている。
【0004】
これに伴い、特許文献1に記載されるような、EUV光を露光装置に供給するためのEUV光源の開発が進められている。現在提案されている露光装置用のEUV光源には、代表的にはレーザープラズマ(LPP)方式の光源とディスチャージ(DPP)方式の2つの方式がある。
【0005】
図2は、レーザープラズマ(LPP)方式の光源の概略模式図である。LPP方式のEUV光源では、真空容器中に置かれたターゲット材51に高強度のパルスレーザー光52を照射し、高温のプラズマ53を発生させ、これから放射される例えば波長13.5nm程度のEUV光を利用するものである。ターゲット材としては、金属薄膜、不活性ガス、液滴などが用いられ、ガスジェット等の手段で真空容器内に供給される。ターゲットから放射されるEUV光の平均強度を高くするためにはパルスレーザーの繰り返し周波数は高い方が良く、通常数kHzの繰り返し周波数で運転される。
【0006】
LPP方式のEUV光源においては、ターゲット材51の供給が不可欠であり、このターゲット材がプラズマ化される際に飛散して反射型光学素子である多層膜ミラー54の損傷、コンタミネーションの付着の要因となっている。このような飛散物質を一般にデブリと呼び、デブリが多層膜ミラー等に付着することを防ぐために、発光点とミラーの間にフォイルトラップと呼ばれるデブリフィルター55を設置すると共に、プラズマの発生部にはアルゴン、クリプトン等のバッファーガスを所定の圧力で満たすことで飛散するデブリを減速している。また、このようなデブリを軽減するために、ターゲットとしてガスを用いる場合がある。この場合には、ターゲットに起因するデブリの発生はないが、ターゲットのガスを供給するノズルをプラズマ発生部近くに設置する必要があり、このノズルの先端部がプラズマによるスパッター現象で飛散してデブリとなる問題を生じる。
【0007】
図3は、ディスチャージ(DPP)方式の光源の概略模式図である。DPP方式のEUV光源は、図示しない電極の内部の中空部分にXenon等のガスを流し、ここで高密度電流ピンチの放電により高温のプラズマを生成し、EUV光を発生させる。DPP方式のEUV光源においても、放電により電極材がデブリとして飛散するために、発光点とミラーとの間にデブリフィルター57が設置され、さらにヘリウム等のガスが所定の圧力により満たすことで飛散するデブリを減速している。
【0008】
以上説明したように、いずれの方式のEUV光源においても、ターゲットに起因するガスや、デブリの飛散防止のためのバッファーガスが供給されており、典型的にはプラズマ発生部は10Pa程度の圧力に保たれている。
【0009】
これに対し、露光に使用される13.5nm程度のEUV光は、ガス分子に容易に吸収されて減衰するため、EUV光露光装置内は高真空に保たれることが望ましい。更に、EUV光源とEUV光露光装置の連結部分は、EUV光が減衰せずに透過できる隔壁用の窓材が存在しないため、空間的に仕切ることが困難である。この結果、EUV光源からEUV光露光装置へEUV光を供給している間は、光源から露光装置内へのガス分子の流入を防ぐことは困難である。一方、露光装置内の光学素子を汚染するようなガス分子が露光装置内へ流入した場合には露光装置の光学素子の寿命や露光性能に影響を及ぼす問題を生じる。
【0010】
以上のようなEUV光源からEUV光露光装置へ流入するガス分子の悪影響を防止するためには、流入するガス分子の種類や流量を精度良く測定し、その結果に応じて適切なフィルターなどを設ける必要がある。
【0011】
図4には、流量測定装置の一例の略図を示す。図4においては光源19を有する第1チャンバー11と、EUV光露光装置のチャンバーを模擬再現する第2チャンバー12が既知のコンダクタンスのオリフィス14により接続されている。第1チャンバー11には真空ゲージ15A、第2チャンバー12には真空ゲージ15B、真空ポンプ16および質量分析計17が取り付けられている。
【0012】
図5は、図4に示した従来の流量測定方式によりEUV光を発生させている際の、第2チャンバー12へ流入するガス分子の量を測定する様子を示している。真空ゲージ15A、15Bによる圧力差とオリフィス14のコンダクタンスから第2チャンバー2へのガス分子の流入量を求めることができる。
【0013】
【特許文献1】
特開平9−320792号公報
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図4に示す方式には次のような問題点がある。つまり、光源19からの放射光が直接チャンバー壁表面に照射されることで、当該チャンバー壁からガス分子が脱離して放出される。EUV光源においては放射光の光量が多いと共に非常に短波長の光を多量に含むため、このようなチャンバー壁からのガス放出が大きく、結果的に第2チャンバー12へ流入するガス分子の種類や流量を精度良く測定することが困難である。
【0015】
本発明は、上記のような光照射によるチャンバー壁からのガス放出を防止することにより、EUV光源からEUV光露光装置へ流入するガス分子の種類及び流量を精度良く測定することのできるEUV光源用ガス流量計測装置、及びそれを用いた測定方法を提供することを課題とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明のガス流量計測装置は、EUV光源が収納されたEUV光源チャンバーに連結されて前記EUV光源チャンバーから流出するガスの流量を測定するガス流量計測装置において、
前記ガス流量計測装置に設置され、前記EUV光源から放射されて前記ガス流量計測装置に導光される光束を受光するアブソーバーと、
開口部を含むオリフィスと、
前記オリフィスを介して前記アブソーバーが配置された空間と接続された測定チャンバーとを有しており、
前記オリフィスが前記光束の光路外に配置されていることを特徴とするガス流量計測装置。
【0017】
【発明の実施の形態】
図1は本発明に係るEUV光源用ガス流量計測装置の要部断面図である。図1において、プラズマ光源と集光ミラーを有するEUV光源である第1チャンバー1と、第2チャンバー2がフランジ11とゲートバルブ12により接続されている。第2チャンバー2には、EUV光源からの放射光を受け止めるアブソーバー13が設置してあり、EUV光源からの放射光は全てアブソーバー13に照射される。第2チャンバー2には所定のコンダクタンスを有するオリフィス板4を介して第3チャンバー3が取り付けられている。
【0018】
第2チャンバー2には真空ゲージ5Aが設けられている。また第3チャンバー3には真空ゲージ5Bが取り付けられるとともに、真空ポンプ6および質量分析計7が取り付けられる。ここで真空ゲージ5A、5Bは同種の真空計測器で有ることが望ましく、また広い圧力範囲を精度良く測定するために、例えばピラニとコールドカソードを組み合わせて設けることが望ましい。
【0019】
本実施形態で用いたEUV光源は、露光に用いる13.5nm付近のEUV光を10W程度の強度で出力し、その他の波長を含めた全波長域では400W程度の強度で光束を放射する。このEUV光源からの放射光は全てアブソーバー13に照射されるため、アブソーバー13として光照射によるガス放出の低い部材を用いることにより、チャンバー壁からのガス放出を最小限に抑制しながらEUV光源からの放射光を吸収させることが可能となり、EUV光源からEUV光露光装置へ流入するガス分子の種類及び流量を精度良く測定することができる。また、EUV光源から放射される光束のうちで、光照射によるガス放出を起こす光は主に紫外線より波長の短い光であり、このような短波長の光のほとんどはアブソーバー13において吸収されるため、アブソーバー13の表面で反射する光は比較的長波長の光であって、異なる場所のチャンバー壁からガス放出を起こさせる割合は小さい。
【0020】
光照射によるガス放出の低い部材であって、アブソーバー13として適当な材料は、実際に各種材料のアブソーバーにEUV光源からの光束を照射してガス放出量を測定することにより選定される。機械研磨や電解研磨などにより概ね平滑にされた各種材料に、真空中において所定のEUV光源からの光束を照射して比較した結果、材料によらず照射の初期には大量のガス放出が観察された後、照射を続けることで放出量が徐々に減少して、その後は各材料によって決まるほぼ一定のガス放出量を示した。照射初期のガス放出量と、減少してほぼ一定になった後のガス放出量では概ね500〜2000倍ほどの違いが見られ、ほぼ全ての材料において本実施例で用いたEUV光源からの光束を30時間程度照射することで、長時間照射した後の放出量の2〜5倍程度の放出量となった。これは、この程度の照射により表面吸着、及び表面近傍に侵入したガス元素がほぼ全て放出されるためと考えられた。また、長時間照射を行った後にもガス放出が見られるのは、材料内に存在するガス元素が表面まで順次拡散して放出されるためと考えられる。アブソーバー13として実際の流量測定に用いる場合には、予めEUV光源からの光束を所定時間だけ照射することでガス放出量を減少しておくことが望ましい。
【0021】
材料によるガス放出量を比較した結果、ガス元素を主な構成元素として含まない純金属や金属元素同士による合金などで一般にガス放出量が少なく、金属元素の酸化物や窒化物であるセラミックスでは一般に長時間照射後でも比較的多量のガス放出が見られた。また、純金属や金属元素同士による合金などでも、材質により長時間照射後の放出量が異なり、それぞれのガス元素に対する固溶度の違いや、製造工程における雰囲気の違いにより内部に存在するガス元素の量が異なるためと予想された。
【0022】
更に、アブソーバーとして表面を平滑にする際に、機械研磨を行ったものと電解研磨を行ったもので、基材となる材料が同じであってもガスの放出量に大きな違いが見られた。つまり、電解研磨を行ったものでは機械研磨を行ったものと比較して、EUV光源からの光束を照射した初期において最大で100倍程度のガス放出が観察され、またガス放出量が減少するための時間も長い傾向が見られた。これは電解研磨時に材料内にガス元素が導入されたためと予想される。
【0023】
また、EUV光源からの光束を照射する際に、アブソーバー13背面に設置される冷却管14により冷却を行った場合と冷却を行わない場合とで、冷却を行わない場合には初期のガスの放出量が多い一方で、その減少が進みやすい。また、長時間照射後の放出量が冷却を行っている場合の2倍程度になることが観察された。これは、アブソーバーの温度が上昇することで表面からのガス放出と材料内部での拡散による移動の両方が促進されている結果と考えられる。この結果からは、アブソーバーの表面から予めガスを脱離させる際にはアブソーバーの温度を高め、実際にガス流量を測定する場合には、アブソーバー13背面に設置される冷却管14によりアブソーバー13の温度を所定の温度以下に保つことにより、アブソーバー13からのガス分子の放出を抑制でき、上記測定の測定精度を高めることが可能となることが示される。
【0024】
EUV光源からの光束の照射によるガスの放出量は、照射される光束の強度密度にほぼ比例すると予想されるため、各アブソーバー材からの単位面積あたりのガス放出量は照射光の単位強度あたりのガス放出量として表すことができる。表1は、実験を行った各アブソーバー材についてからのガス放出量を示す。
【0025】
【表1】
Figure 0004164399
【0026】
各アブソーバー材からのEUV光源からの光束の照射によるガス放出量はガスの流出を伴うEUV光源無しには測定が困難であるため、表1に示した各アブソーバー材からのガス放出量は、最もガス放出量が少なかった単結晶シリコン材のガス放出量との差を当該材料のガス放出量として示している。また、表1に示した各値は、EUV光源からの光束を30時間照射した後の1WのEUV光あたりの単位面積からのガス放出量を示す値である。表1に示した値として、1E−7(Pa・m3/s・W・cm2)以下であれば、本実施形態で使用したEUV光源から流出するガス流量よりも十分に小さなガス放出量となり、アブソーバーとして好ましい。
【0027】
表1に示した結果から、実際のガス流量を測定する場合、表面を機械研磨した銅、又は高純度シリコン材がアブソーバー13として好ましいことが明らかになった。また、銅を用いた場合には、より固溶しているガス元素が少ない無酸素銅が好ましく、更に、機械研磨により表面を平滑にしたものが良い特性を示した。一方、シリコンを用いる際に、特に高純度の単結晶シリコン材を真空中で結晶面に沿って劈開破壊させることによって平滑で新しい面を露出させたものは、照射の当初からガス放出が少なく、アブソーバー13とするのに適した材料である。
【0028】
以下に、図1に示したEUV光源用ガス流量計測装置を用いて、EUV光源からEUV光露光装置に流入するガス分子の分子種及びその流入量を測定する方法について説明する。
【0029】
EUV光源である第1チャンバー1内においては、図2に示したようなレーザープラズマ(LPP)方式により、キセノンをターゲット材としてモリブデンのノズルから供給し、高強度のパルスレーザー光を照射することでプラズマ化してプラズマ発光を生じさせる。プラズマから放射された光は、多層膜ミラーにより集光され、第1チャンバー1の下流側の端部付近で集光点を形成する。この時、集光点に集光される光束の内で、露光に用いられる13.5nm付近の波長を持つEUV光の強度は10W程度である。第1チャンバー1内には、プラズマ発光に伴って発生するデブリが多層膜ミラーに付着することを防止するために、バッファーガスとしてアルゴンを流した。通常の露光時には、当該集光された光束をEUV光露光装置に導入して、所定の光学系によりマスクを照明し、ウェハー上のレジストを露光する。
【0030】
一般的には、第1チャンバー1の下流側の端部付近に形成される前記集光点での光束の径は約φ5mm程度であり、集光後の2次元放射角は約30°である。本実施形態においては、EUV光源から放射される光束は全てアブソーバー13に照射されるように、集光点とアブソーバー13の距離は232mmとし、アブソーバー13は外径φ140mm、厚さ20mmの円板形状とし、光源からの光束に対して垂直になるように配置した。
【0031】
また、アブソーバー13は光照射によるガス放出の低い無酸素銅を用いて、EUV光を照射される表面は2μm以内の平面度を持つように機械研磨したものを用いた。アブソーバー13の表面は研磨により平滑にし、実際の表面積を少なくすることがガス放出を抑制するために好ましい。アブソーバー13には外径10mm、内径6mmの管が埋め込まれており、2L/minの流量で室温の純水を循環させ冷却する。
【0032】
EUV光源から流入するガス分子の流入量の測定は以下のように行う。EUV光源用ガス流量計測装置は、EUV光源に直接連結されてアブソーバー13が設置された第2チャンバー2と、真空排気ポンプ6に連結された第3チャンバー3とを有する。第2チャンバー2と第3チャンバー3とはコンダクタンスCを規定するためのオリフィス4を介して接続される。第2チャンバー2と第3チャンバー3には、それぞれの内部の圧力P1及びP2を検知する真空ゲージ5A、5Bが設けられている。このようなガス流量計測装置において、EUV光源から流入したガス流束がオリフィス4を介して真空排気ポンプ6により系外に排気される際、平衡状態においてはEUV光源から流入するガス流量とオリフィス4を通過するガス流量が等しくなる。また、オリフィス4を通過するガス流量Qは、オリフィス4のコンダクタンスCと第2チャンバー2と第3チャンバー3の各内部の圧力P1及びP2により、(1)式のように示される。(1)式により求められる流量により、EUV光源から流入するガス流量が求められる。
Q=C(P1−P2) ・・・ (1)
実験に先立ってステンレス鋼である第2チャンバー2、及び第3チャンバー3の外側にシースヒータを巻いて200℃で12時間のベーキングを行った。また、アブソーバー13には予めEUV光源から放射される光束を30時間程度照射した。
【0033】
以上のような状態で、まずゲートバルブ12を閉じた状態で第2チャンバー2の壁からの脱ガス流量Q1の測定を行う。第2チャンバー2と第3チャンバー3の間のオリフィス4の開口径を5mmとして、第2チャンバー2と第3チャンバー3の間に差圧を発生させるため、ポンプ6の体積排気速度が300L/sの状態で第3チャンバー3を排気した。この結果、平衡状態において第2チャンバー2に取り付けた真空ゲージ5Aは約1E−2Pa、第3チャンバー3に取り付けた真空ゲージ5Bは約5E−4Paの圧力を示した。これらの測定値とオリフィス4の開口径から、第2チャンバー2から第3チャンバー3に流入している流入量はQ1=2.2E−5(Pa・m3/s)と算出される。
【0034】
次に、ゲートバルブ12を開いて、EUV光源が発光している状態で同様の測定を行った。この結果、第2チャンバー2に取り付けた真空ゲージ5Aは約3.1E−1Pa、第3チャンバー3に取り付けた真空ゲージ5Bは約7.2E−3Paの圧力を示し、この結果から第2チャンバー2から第3チャンバー3に流入している流入量はQ2=6.9E−4(Pa・m3/s)と算出される。
【0035】
更に、上記Q2とQ1の差から、EUV光源から流入しているガス流量はQ3=6.68E−4(Pa・m3/s)と求められる。
【0036】
尚、アブソーバー13として上記の無酸素銅を使用した効果を確認するために、チャンバーを構成しているステンレスをアブソーバー13として取り付けて、比較のための実験を行った。この場合には、ゲートバルブ12を閉じた状態では上記の無酸素銅と同等のQ1’=2.2E−5(Pa・m3/s)が第3チャンバー3に流入していると算出される一方、EUV光源の発光中は第2チャンバー2に取り付けた真空ゲージ5Aは約5.1E−1Pa、第3チャンバー3に取り付けた真空ゲージ5Bは約9.0E−3Paの圧力を示し、第2チャンバー2から第3チャンバー3に流入している流入量はQ2’=1.14E−3(Pa・m3/s)と算出された。
【0037】
このため、上記Q2’とQ1’の差から求められる、EUV光源から流入している見かけ上のガス流量はQ3’=1.12E−3(Pa・m3/s)であって、上記Q3と大きな差が見られた。この差は、光照射によりアブソーバー13として用いたステンレス材から放出されたガス分子と考えられる。この結果からも、アブソーバー13として、表面を平滑化した無酸素銅を用いることで、より実際の値に近いEUV光源からのガス流入量が測定できることが明らかとなった。
【0038】
また、質量分析計7の測定結果からはターゲット材として用いたキセノンとバッファーガスのアルゴンの他、SiOと予想される質量数44のガス分子が観察された。これはチャンバー内に僅かに存在する酸素が多層膜ミラー中のシリコンと反応して生成したものと予想される。
【0039】
以上説明した実施の形態から、以下に示すような発明を特定することができる。
【0040】
(発明1)EUV光源が収納された光源チャンバーに連結されて前記EUV光源から流出するガスの流量を測定するガス流量計測装置において、前記EUV光源から放射されて前記ガス流量計測装置に導光される光束を前記ガス流量計測装置に設置されたアブソーバーに照射させることを特徴とするガス流量計測装置。
【0041】
(発明2)前記アブソーバーは、EUV光源から照射される光束による単位面積あたりのガス放出の速度が、前記光束に含まれるEUV光強度に対して1E−7(Pa・m3/s・W・cm2)以下であることを特徴とする発明1に記載のガス流量計測装置。
【0042】
(発明3)前記アブソーバーは、銅またはシリコンのいずれかからなることを特徴とする発明1記載のガス流量計測装置。
【0043】
(発明4)前記銅またはシリコンのいずれかからなる前記アブソーバーは、機械研磨または電解研磨により表面が略平滑にされていることを特徴とする発明3に記載のガス流量計測装置。
【0044】
(発明5)前記アブソーバーを形成する前記シリコンは単結晶体であり、結晶面に沿った劈開割れにより光照射面が形成されていることを特徴とする発明3に記載のガス流量計測装置。
【0045】
(発明6)前記アブソーバーは、冷却手段を有することを特徴とする発明1乃至5に記載のガス流量計測装置。
【0046】
(発明7)発明1乃至5のいずれかに記載のガス流量計測装置を用いたEUV光源から流出するガスの流量を測定するガス流量方法。
【0047】
【発明の効果】
以上説明したように、EUV光源から照射される光束を光照射によるガス放出の低い部材からなるアブソーバーに照射するEUV光源用ガス流量計測装置、及びそれを用いた測定方法により、光照射によるチャンバー壁からのガス放出を防止し、EUV光源からEUV光露光装置へ放出されるガス分子の種類及び流量を精度良く測定することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るEUV光源用ガス流量計測装置の要部断面図
【図2】代表的なレーザープラズマ方式のEUV光源の概略を説明する図
【図3】代表的なディスチャージ方式のEUV光源の概略を説明する図
【図4】従来のガス流量およびガス種類別分圧の計測装置を説明する図
【図5】従来のガス流量およびガス種類別分圧の計測装置の要部断面図
【符号の説明】
1、11 第1のチャンバー(EUV光源)
2、12 第2のチャンバー
3 第3のチャンバー
4、14 オリフィス板
5A、5B 真空ゲージ
6、16 真空排気ポンプ
7、17 質量分析計
18 ゲートバルブ
19 発光点
10 チャンバー壁
11 フランジ
12 ゲートバルブ
13 アブソーバー
51 ターゲットノズル
52 レーザー
53 プラズマ
54 多層膜ミラー
55、57 フィルター
56 全反射ミラー

Claims (7)

  1. EUV光源が収納されたEUV光源チャンバーに連結されて前記EUV光源チャンバーから流出するガスの流量を測定するガス流量計測装置において、
    前記ガス流量計測装置に設置され、前記EUV光源から放射されて前記ガス流量計測装置に導光される光束を受光するアブソーバーと、
    開口部を含むオリフィスと、
    前記オリフィスを介して前記アブソーバーが配置された空間と接続された測定チャンバーとを有しており、
    前記オリフィスが前記光束の光路外に配置されていることを特徴とするガス流量計測装置。
  2. 前記アブソーバーは、前記EUV光源から照射される光束による単位面積あたりのガス放出の速度が、前記光束に含まれるEUV光強度に対して1E−7(Pa・m3/s・W・cm2)以下であることを特徴とする請求項1に記載のガス流量計測装置。
  3. 前記アブソーバーは、銅またはシリコンのいずれかからなることを特徴とする請求項1記載のガス流量計測装置。
  4. 前記銅またはシリコンのいずれかからなる前記アブソーバーは、機械研磨または電解研磨により表面が略平滑にされていることを特徴とする請求項3に記載のガス流量計測装置。
  5. 前記アブソーバーを形成する前記シリコンは単結晶体であり、結晶面に沿った劈開割れにより光照射面が形成されていることを特徴とする請求項3に記載のガス流量計測装置。
  6. 前記アブソーバーは、冷却手段を有することを特徴とする請求項1乃至5に記載のガス流量計測装置。
  7. 請求項1乃至5のいずれかに記載のガス流量計測装置を用いたEUV光源から流出するガスの流量を測定するガス流量方法。
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