JP2006100363A - 露光装置、露光方法、及びデバイス製造方法。 - Google Patents

露光装置、露光方法、及びデバイス製造方法。 Download PDF

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  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

【課題】アウトガスの影響を低減し、ミラーへの炭素化合物の付着を最小限に抑えることが可能な露光装置を提供すること。
【解決手段】この露光装置は、露光光源からの露光光をレチクルに導く照明光学系と、前記レチクル上のパターンを基板上へ投影する投影光学系とを有して、前記レチクル上のパターンを前記基板上に露光する露光装置であって、前記投影光学系を囲む光学系空間と前記レチクルを囲むレチクル空間とを、及び/又は前記投影光学系を囲む光学系空間と前記基板を囲む基板空間とを、実質的に分離する隔壁を有することを特徴とする。
【選択図】図2

Description

本発明は例えば半導体素子、撮像素子、液晶表示素子、薄膜磁気ヘッド、その他のマイクロデバイスを製造するために用いられる露光装置、露光方法、及びデバイス製造方法に係り、更に詳細には特にEUV光(極紫外光)等の真空紫外線を用いて露光を行う露光装置に関する。
従来、半導体メモリや論理回路などの微細な半導体素子を製造するための焼付け(リソグラフィ)方法として、紫外光を用いた縮小投影露光が行われている。この縮小投影露光においては、転写できる最小寸法は転写に用いる光の波長に比例し、投影光学系の開口数に反比例する。このため、より微細な回路パターンを転写するために使用する光の短波長化が進められ、水銀ランプi線(波長365nm)、KrFエキシマレーザ(波長248nm)、ArFエキシマレーザ(波長193nm)と、使用される紫外光(紫外線)の波長は短くなってきている。
しかし、半導体素子は急速に微細化しており、紫外光を用いたリソグラフィでは転写可能な寸法に限界がある。そこで0.1μm以下の微細な回路パターンの焼付けを効率よく行うために、紫外線よりも更に波長が短い10nm〜20nm程度の波長の極紫外光(EUV光)を用いた縮小投影露光装置が開発されている。
EUV光の波長領域においては物質による光の吸収率が高くなる。したがって、EUV光を用いた光学系に光の透過や屈折を利用するレンズ光学系(可視光や紫外光の波長領域で一般によく用いられるもの。)を使用すると、光学系内でEUV光が吸収されてしまい不都合である。したがって、EUV光を使用した露光装置では一般に反射光学系が用いられる。この場合、回路パターンが形成された投影原版としてのレチクル(マスク)にも、透過型レチクルでなく反射型レチクルがよく用いられる。この反射型レチクルは、ミラー上に吸収体によって転写すべきパターンを形成したものである。
EUV光を用いた露光装置(EUV露光装置)を構成する反射型光学素子としては、多層膜ミラーと斜入射全反射ミラーとがある。EUV光の波長領域では屈折率の実部は1より僅かに小さいので、入射角を大きくして反射面に近い角度から斜めにEUV光を入射する斜入射で用いれば全反射が起きる。通常、反射面から数度以内の角度の斜入射では数10%以上の高い反射率が得られる。しかし光学設計上の自由度が小さく、この斜入射全反射ミラーを投影光学系に用いることは難しい。
比較的小さな入射角で用いるEUV光用のミラーとしては、光学定数の異なる2種類の物質を交互に積層した多層膜ミラーが用いられることが多い。この多層膜ミラーは、精密な面形状に研磨されたガラス基板の表面に例えばモリブデンとシリコンとが交互に積層されたものであり、例えば、モリブデン層の厚さは2nm、シリコン層の厚さは5nm程度とされ、積層数は20層対程度とされている。ここで2種類の物質の層(モリブデン層、シリコン層)の厚さを加えたものを膜周期とよぶ。上記例では膜周期は2nm+5nm=7nmとなる。
このような多層膜ミラーにEUV光を入射すると、入射EUV光のうち特定の波長のものが反射される。入射角をθ、EUV光の波長をλ、膜周期をdとすると近似的にはブラッグの式、2×d×sinθ=λ、の関係を満足するようなλを中心とした狭いバンド幅(波長幅)のEUV光だけが効率よく反射される。このときのバンド幅は0.6nm〜1nm程度である。反射されるEUV光の反射率は最大でも0.7程度であり、反射されなかったEUV光は多層膜中あるいは基板中で吸収され、そのエネルギーの大部分が熱になる。
多層膜ミラーは可視光のミラーに比べて光の損失が大きいので、多層膜ミラーをリソグラフィのための露光装置の光学系として用いる際には、ミラーの枚数を最小限に抑えることが望ましい。少ない枚数のミラーで広い露光領域を実現するためには、光軸から一定の距離だけ離れた細い円弧状領域(リングフィールド)の光だけを用いて、レチクルとウエハを同時に走査して広い面積を転写する走査露光(スキャン露光)による方法が好ましい。したがって、EUV光を用いた露光装置(EUV露光装置)においては、一般に走査露光(スキャン露光)による方法が用いられる。
図7に、EUV露光装置の概略構成の一例を示す。図に示すように、EUV露光装置はEUV光源、照明光学系、反射型レチクル、投影光学系、レチクルステージ、ウエハステージ、アライメント光学系、真空系等を有して構成される。
EUV光源としては、例えばレーザープラズマ光源が用いられる。これは真空容器外に置かれたターゲット供給装置により供給されたターゲット材に高強度のパルスレーザー光を照射し、高温のプラズマを発生させ、これから放射される例えば波長13nm程度のEUV光を利用するものである。ターゲット材としては、金属薄膜、不活性ガス、液滴などが用いられ、ガスジェット等の手段で真空容器内に供給される。放射されるEUV光の平均強度を高くするためにはパルスレーザーの繰り返し周波数は高い方が良く、通常数kHzの繰り返し周波数で運転される。
照明光学系は、複数の多層膜又は斜入射ミラーとオプティカルインテグレータ等を有して構成される。初段の集光ミラーはレーザープラズマから略等方的に放射されるEUV光を集める役割を果たす。オプティカルインテグレータはレチクルを均一に所定の開口数で照明する役割を持っている。また照明光学系のレチクルと共役な位置にはレチクル面で照明される領域を円弧状に限定するためのアパーチャが設けられる。
投影光学系は複数のミラーを用いている。ミラー枚数は少ない方がEUV光の利用効率が高いが、収差補正が難しくなる。収差補正に必要なミラー枚数は4枚から6枚程度である。ミラーの反射面の形状は凸面又は凹面であって球面又は非球面である。開口数NAは0.1〜0.2程度である。
ミラーは低膨張率ガラスやシリコンカーバイド等の剛性・硬度が高く、熱膨張率が小さい材料からなる基板を、研削・研磨して所定の反射面形状を創生した後、反射面にモリブデン/シリコンなどの多層膜を成膜したものである。ミラー面内の場所によって入射角が一定でない場合、前述のブラッグの式から明らかなように、膜周期一定の多層膜では場所によって反射率が高くなるEUV光の波長がずれてしまう。そこでミラー面内で同一の波長のEUV光が効率よく反射されるように膜周期分布を持たせることが必要である。
レチクルステージとウエハステージは縮小倍率に比例した速度比で同期して走査する機構をもつ。ここでレチクル又はウエハ面内で走査方向をX、それに垂直な方向をY、レチクル又はウエハ面に垂直な方向をZとする。
レチクルは、レチクルステージ上のレチクルチャックに保持される。レチクルステージはX方向に高速移動する機構を有する。また、X方向、Y方向、Z方向、及び各軸回りの回転方向に微動機構を有し、レチクルの位置決めができるようになっている。レチクルステージの位置と姿勢はレーザ干渉計によって計測され、その結果に基づいて位置と姿勢が制御される。
ウエハはウエハチャックによってウエハステージに保持される。ウエハステージはレチクルステージと同様にX方向に高速移動する機構を有する。また、X方向、Y方向、Z方向、及び各軸回りの回転方向に微動機構を有し、ウエハ位置決めができるようになっている。ウエハステージの位置と姿勢はレーザ干渉計によって計測され、その結果に基づいて位置と姿勢が制御される。
アライメント検出機構によってレチクルの位置と投影光学系の光軸との位置関係、ウエハの位置と投影光学系の光軸との位置関係が計測され、レチクルの投影像がウエハの所定の位置に一致するようにレチクルステージ及びウエハステージの位置と角度とが設定される。
また、フォーカス位置検出機構によってウエハ面でZ方向のフォーカス位置が計測され、ウエハステージの位置及び角度を制御することによって、露光中は常時ウエハ面を投影光学系による結像位置に保つ。
ウエハ上で1回のスキャン露光が終わると、ウエハステージはX,Y方向にステップ移動して次のショットの走査露光開始位置に移動し、再びレチクルステージ及びウエハステージが投影光学系の縮小倍率に比例した速度比でX方向に同期走査する。
このようにして、レチクルの縮小投影像がとウエハ上に結像した状態でそれらを同期走査するという動作が繰り返される(ステップ・アンド・スキャン)。こうして、ウエハ全面にレチクルの転写パターンが転写される。
従来のEUV露光装置には以下のような問題点があった。まず、EUV光はガスによって強く吸収されるという問題がある。例えば、空気が10Paの気圧で満たされた空間内を波長13nmのEUV光が1m伝播した場合、そのEUV光の透過率は約50%程度である。同様に、10Paの気圧内の空間をEUV光が1m伝播した場合の透過率は、その空間内の気体が比較的透過率の高いガスであるヘリウムの場合で約88%、アルゴンの場合で約71%、水素の場合で約98%である。ガスによる吸収を避けるためには空間内を透過率の高いヘリウムなどのガスで置換し、EUV光が伝播する大部分の空間で少なくとも10−1Pa以下、望ましくは10−3Pa以下の圧力とし、さらに酸素、水などの透過率の低いガスの分圧ができる限り低く保たれている必要がある。
またEUV光が照射される光学素子が置かれた空間に炭化水素などの炭素を含む分子が残留していた場合、光照射によって光学素子表面に炭素が次第に付着し、これがEUV光を吸収するために反射率が低下してしまうという問題がある。この炭素付着を防止するためにはEUV光が照射される光学素子が置かれた空間の炭素を含む分子の分圧は少なくとも10−4Pa以下、望ましくは10−6Pa以下の圧力に保たれている必要があると考えられている。
しかしながら、露光装置においては感光剤であるレジストが塗布された半導体ウエハを露光装置外部から搬入し、レチクルの情報を転写し、搬出するという行為を繰り返す。ウエハステージは走査露光を行うための移動機構やウエハを搬送する機構など駆動機構を有しているため表面積が非常に大きい。そのため、これらの部品からのアウトガスがなかなかなくならず、光路近傍雰囲気の高真空化が困難である。
その場合、大容量の排気ポンプなどを用いて真空状態を高めることは可能であるが、問題はその成分であり、前述のように炭素を含む分子や水分が露光装置内の特にミラーやレチクルの設置された空間に拡散することは避けなければならない。
そこで、例えば特許文献1に開示のように、ウエハ面と開口部により差圧を保持し、かつ、ステージの構成部材とチャンバで差圧を保持することで段階的に圧力を減少させることで、ステージ空間から発生するアウトガスを投影光学系に進入する量を抑制することが提案されてきた。
特開平08−17709号公報
しかしながら特許文献1に開示のものによれば、ステージの構成部材とチャンバで差圧を保持するため開口面積が大きくなり、ステージの構成部材とチャンバの隙間を非常に小さく設定しなければならなかった。また、ウエハ面上の開口部とステージの構成部材周辺の開口部及び隔壁で形成される空間の表面積が非常に大きくなり、その部分から発生するアウトガスを抑制する効果が少なかった。
本発明は、上記の事情に鑑みて為されたもので、アウトガスの影響を低減し、ミラーへの炭素化合物の付着を最小限に抑えることが可能な露光装置を提供することを例示的目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明の例示的側面としての露光装置は、露光光源からの露光光をレチクルに導く照明光学系と、レチクル上のパターンを基板上へ投影する投影光学系とを有して、レチクル上のパターンを基板上に露光する露光装置であって、前記投影光学系を囲む光学系空間と前記レチクルを囲むレチクル空間とを、及び/又は前記投影光学系を囲む光学系空間と前記基板を囲む基板空間とを、実質的に分離する隔壁を有することを特徴とする。
その露光光源がEUV光源であってもよい。レチクル及び/又は基板と隔壁との距離が1mm以下であってもよい。隔壁には露光光を遮らないように開口が形成され、レチクル空間と基板空間と光学系空間とが部分的に連通していてもよい。隔壁が、基板上の露光光が照射される照射領域を中心として、基板表面を囲む複数の空間に分離するようになっていてもよい。空間が、基板空間と光学系空間との間に設けられていてもよい。隔壁が、レチクルに露光光が照射される照射領域を中心として、レチクル表面を囲む複数の空間に分離するようになっていてもよい。空間が、レチクル空間と光学系空間との間に設けられていてもよい。
空間にガスを供給するためのガス供給手段をさらに有してもよい。そのガスがアルゴンガス、ヘリウムガス、水素ガスのうち少なくともいずれか1つであってもよい。空間内へのガスの供給量を測定するための流量計をさらに有してもよい。空間内のガスを排気するための排気装置をさらに有してもよい。空間内の圧力を測定する圧力計をさらに有してもよい。光学系空間内の圧力を測定する圧力計をさらに有してもよい。光学系空間内にガスを供給するためのガス供給手段をさらに有してもよい。光学系空間内へのガスの供給量を測定するための流量計をさらに有してもよい。
本発明の他の例示的側面としての露光方法は、露光光源からの露光光をレチクルに導くステップと、レチクルを駆動するステップと、レチクル上のパターンを、隔壁によってレチクルを囲むレチクル空間と実質的に分離された空間内に配置された基板上へ投影するステップと、基板を駆動するステップとを有して、レチクル空間と基板を囲む基板空間とから隔壁によって実質的に分離された投影光学系を囲む光学系空間を経由する露光光によりレチクル上のパターンを基板上に露光することを特徴とする。
隔壁によって、基板上の露光光が照射される照射領域を中心として、基板表面を囲む複数の空間に分離するようになっていてもよい。隔壁によって、レチクルに露光光が照射される照射領域を中心として、レチクル表面を囲む複数の空間に分離するようになっていてもよい。露光時に、光学系空間内の圧力を空間内の圧力より高く、かつレチクル空間内の圧力又は基板空間内の圧力よりも高くするステップをさらに有してもよい。光学系空間内の圧力及び空間内の圧力を0.1Pa以上100Pa以下とするステップをさらに有してもよい。空間内の圧力測定結果に基づいて、空間内へのガス供給量を制御するステップをさらに有してもよい。光学系空間内の圧力測定結果に基づいて、空間内へのガス供給量を制御するステップをさらに有してもよい。空間内へのガス流量測定結果に基づいて、空間内へのガス供給量を制御するステップをさらに有してもよい。隔壁に形成された露光光を遮らないための開口の直近に基板表面又は基板表面と略同一の面がない場合に、光学系空間内の圧力を空間内の圧力より高く、かつレチクル空間内の圧力又は基板空間内の圧力よりも高くするステップをさらに有してもよい。隔壁に形成された露光光を遮らないための開口の直近に基板表面若しくは基板表面と略同一の面がない場合に、又はレチクル表面若しくはレチクル表面と略同一の面がない場合に、光学系空間内にガスを供給するステップをさらに有してもよい。光学系空間内の圧力測定結果に基づいて、光学系空間内へのガス供給量を制御するステップをさらに有してもよい。光学系空間内へのガス流量測定結果に基づいて、光学系空間内へのガス供給量を制御するステップをさらに有してもよい。隔壁に形成された露光光を遮らないための開口の直近に基板表面若しくは基板表面と略同一の面がない場合に、又はレチクル表面若しくはレチクル表面と略同一の面がない場合に、開口を閉鎖するステップをさらに有してもよい。
本発明のさらに他の例示的側面としてのデバイス製造方法は、上記の露光装置によって基板にパターンを投影露光する工程と、投影露光された基板に所定のプロセスを行う工程とを有することを特徴とする。
本発明のさらに他の例示的側面としてのデバイス製造方法は、上記の露光装置によって基板にパターンを投影露光する工程と、投影露光された基板に所定のプロセスを行う工程とを有することを特徴とする。
本発明の他の目的及び更なる特徴は、以下、添付図面を参照して説明される実施形態により明らかにされるであろう。
本発明により、ステージ空間から発生するアウトガスの投影光学系への進入量を抑制することが可能である。それにより、ミラーへの炭素化合物の付着を最小限に抑えることが可能となり、ひいては半導体露光装置の露光精度やスループットの向上に寄与することができる。
[実施の形態1]
本発明の実施の形態1に係る露光装置について図面を用いて説明する。図1は、本発明の実施の形態1に係る半導体露光装置の概略構成図である。図1において、符号1は励起用パルスレーザー、符号2は集光レンズ、符号3はターゲットガス供給装置、符号4はプラズマ、符号5はEUV光、符号6は光源ミラー、符号7は照明系第一ミラー、符号8は照明系第二ミラー、符号9は画角制限アパーチャ、符号10は照明系第三ミラー、符号11は反射型レチクル(以下、単にレチクルという。)、符号12はレチクル保持装置(レチクルチャック)、符号13はレチクルステージ、符号14はレチクルアライメント光学系、符号15は投影系第一ミラー、符号16は投影系第二ミラー、符号17は投影系第三ミラー、符号18は開口制限アパーチャ、符号19は投影系第四ミラー、符号20は投影EUV光、符号21はウエハ、符号22はウエハチャック、符号23はウエハステージ、符号24はウエハアライメント光学系を示す。
EUV光源には、レーザープラズマ光源が用いられる。これは真空容器外に置かれたターゲット供給装置3により供給されたターゲット材に励起用パルスレーザー1から発生する高強度のパルスレーザー光を照射し、高温のプラズマを発生させ、プラズマから放射される例えば波長13nm程度のEUV光を利用するものである。ターゲット材としては、金属薄膜、不活性ガス、液滴などが用いられ、ガスジェット等の手段で真空容器内に供給される。放射されるEUV光の平均強度を高くするためにはパルスレーザーの繰り返し周波数は高い方が良く、通常数kHzの繰り返し周波数で運転される。
照明光学系は、複数の多層膜ミラー又は斜入射ミラーとオプティカルインテグレータ等とを用いて構成される。光源内装置に設けられた初段の光源ミラー6はレーザープラズマからほぼ等方的に放射されるEUV光を集める役割を果たす。照明系第一ミラー7は、オプティカルインテグレータであり、レチクルを均一に所定の開口数で照明する役割を持っている。また照明光学系のレチクルと共役な位置にはレチクル面で照明される領域を円弧状に限定するためのアパーチャとして、画角制限アパーチャ9は機能する。
投影光学系は複数のミラーを用いている。ミラー枚数は少ない方がEUV光の利用効率が高いが、収差補正が難しくなる。収差補正に必要なミラー枚数は4枚から6枚程度である。ミラーの反射面の形状は凸面又は凹面であって球面又は非球面である。開口数NAは0.1〜0.2程度である。
ミラーは低膨張率ガラスやシリコンカーバイド等の剛性・硬度が高く、熱膨張率が小さい材料からなる基板を、研削・研磨して所定の反射面形状を創生した後、反射面にモリブデン/シリコンなどの多層膜を成膜したものである。
レチクルステージ13とウエハステージ23とは縮小倍率に比例した速度比で同期して走査する機構を有する。ここでレチクル又はウエハ面内で走査方向をX、それに垂直な方向をY、レチクル又はウエハ面に垂直な方向をZとする。
レチクル11は、レチクルステージ13上のレチクルチャック12に保持される。レチクルステージ13はX方向に高速移動する機構を有する。また、X方向、Y方向、Z方向、及び各軸回りの回転方向に微動機構を有し、レチクル11の精密な位置決めができるようになっている。レチクルステージ13の位置と姿勢は不図示のレーザ干渉計によって計測され、その結果に基づいて位置と姿勢が制御される。
ウエハ21はウエハチャック22によってウエハステージ23に保持される。ウエハステージ23はレチクルステージ13と同様にX方向に高速移動する機構を有する。また、X方向、Y方向、Z方向、及び各軸回りの回転方向に微動機構を有し、ウエハ21の精密な位置決めができるようになっている。ウエハステージ23の位置と姿勢は不図示のレーザ干渉計によって計測され、その結果に基づいて位置と姿勢が制御される。
アライメント検出機構14によってレチクル11の位置と投影光学系の光軸との位置関係、及びウエハ21の位置と投影光学系の光軸との位置関係が計測され、レチクル11の投影像がウエハ21の所定の位置に一致するようにレチクルステージ13及びウエハステージ23の位置と角度とが設定される。
また、フォーカス位置検出機構24によってウエハ21面でZ方向のフォーカス位置が計測され、ウエハステージ23の位置及び角度を制御することによって、露光中は常時ウエハ21面を投影光学系による結像位置に保つ。
ウエハ21上で1回のスキャン露光が終わると、ウエハステージ23はX,Y方向にステップ移動して次の走査露光開始位置に移動し、再びレチクルステージ13及びウエハステージ23が投影光学系の縮小倍率に比例した速度比でX方向に同期走査する。
このようにして、レチクル11の縮小投影像がウエハ21上に結像した状態でそれらを同期走査するという動作が繰り返される(ステップ・アンド・スキャン)。こうして、ウエハ21全面にレチクル11の転写パターンが転写される。
上述したように、ウエハステージ23、レチクルステージ13などの駆動機構・構成部材からのアウトガスにより、露光光強度の低下やミラーへの炭素化合物の付着による反射率の低下も発生する。
そこで、隔壁により光源空間91、照明・投影光学系空間92、レチクルステージ空間93、ウエハステージ空間94をそれぞれ分離し、各空間にターボ分子ポンプを含む排気装置51〜54及び圧力計S1〜S4を接続し、各空間の圧力をモニタすることができるような構成としている。
さらに、光源空間91に関しては、露光光を遮らないように形成された開口郡、及びターボ分子ポンプを含む排気装置59,60の多段の差動排気により、光源空間91から発生するアウトガス等の照明・投影光学系空間92への進入量を低減することが可能となっている。
図2は、図1におけるウエハステージ空間94近傍を拡大して示した部分拡大図である。ウエハステージ空間94にはガスの供給機構を設けていないので、排気装置54の排気速度にもよるが、空間内気圧が10−2Pa以下になるよう駆動機構等を構成する部品や排気装置の選定がなされている。
[空間SP1の説明]
ウエハステージ空間94と照明・投影光学系空間92(照明光学系空間と投影光学系空間とを隔てるように構成しても構わない)とは隔壁81〜83、及びウエハ21面とその周辺に設けられた略同一の高さの平板により分離されている。隔壁82,83は露光光を遮らないように形成された開口を有し、露光光を取り囲むように襟巻状の空間SP1を形成する。空間SP1にはターボ分子ポンプを含む排気装置57と圧力計S7とが接続されている。隔壁82の開口部は平面上に形成された開口であり、ウエハ21面及びその周辺に設けられた略同一の高さの平板に対して平行に配置されており、開口面の下端からウエハ21面の上面までの距離は1mm以下に設定されている。なお、空間SP1内部にフォーカス位置検出機構24が配置されている。
[空間SP2の説明]
隔壁81は、隔壁82を取り囲むように襟巻状に配置されて空間SP2を形成する。隔壁81の開口部は隔壁82の開口部同様にウエハ21面及びその周辺に設けられた略同一の高さの平板に対して平行に配置されており、開口面の下端からウエハ21面の上面までの距離は1mm以下に設定されている。隔壁82の開口部下端からウエハ21面までの距離と隔壁81の開口部下端からウエハ21面までの距離とは略同じになるように設定されている。空間SP2にはターボ分子ポンプを含む排気装置58と圧力計S8とが接続されている。
[パージ方法の説明]
空間SP1と空間SP2とには、ヘリウムガスをパージすることが可能な流路が設けられており、各空間にヘリウムを供給することにより各空間内を0.1〜100Pa程度の圧力に制御することが可能となっている。
対象となる空間の圧力を圧力計S2(照明光学系空間と投影光学系空間とを隔てた場合は、投影光学系空間の圧力を測定する圧力計を用いる),S7、又はS8の値を元にヘリウムの供給量を制御するか、ヘリウムの供給量を流量計F2でモニタした結果と各圧力測定結果との相対関係を予め調べておいてそのデータに基づいて供給量を所定の値に設定することによって、各空間内の圧力制御を行うことが可能となっている。
ヘリウムガスをパージするタイミングとしてはウエハ21交換時が考えられる。また、隔壁81,82の開口部下にウエハ21又はその周辺に設けられた略同一の高さの平板が一部でも存在しない場合には、バルブ62により空間SP1にヘリウムを供給することによって、空間SP1の圧力を0.1〜100Pa程度に制御する。一方、隔壁81,82の開口部下にウエハ21又はその周辺に設けられた略同一の高さの平板が存在する場合には、バルブ62により空間SP2にヘリウムを供給することによって、空間SP2の圧力を0.1〜100Pa程度に制御する。この場合、空間SP1とSP2に同時にヘリウムを供給することがないように、バルブ62を制御する。
また、各開口の下にウエハ21面又はその周辺に設けられた略同一の高さの平板が一部でも存在しない条件をウエハステージ23の位置情報テーブルとして持つことにより、ウエハステージ23の位置に応じてバルブ62の切替えを行っても良い。
上述したように、ウエハステージ空間94の圧力は10−2Pa以下になるよう構成されているので、空間SP1,SP2の圧力を上記のように制御することで、ウエハステージ空間94から発生するアウトガスの照明・投影光学系空間92への進入量を抑えることが可能となる。
この方式を用いた場合の効果をDSMC(Direct Simulation Monte Carlo
)法を用いてシミュレーションを行い検証した。その検証内容について図3及び図4を用いて説明する。図3はシミュレーションモデルの寸法を説明する説明図である。図3(a)はシミュレーションモデルの概略構成図であり、図3(b)はその詳細寸法図である。図4はシミュレーションの結果を示すグラフである。シミュレーションの条件は以下の通りである。
隔壁82の開口は半径20mmであり、隔壁81の開口は半径50mmである。開口の下端からウエハ21面までの距離をgとし、gを0.25mm,0.5mmに設定した。排気装置54、57、58の排気速度を0.22m/sec,0.22m/sec,0.16m/secに設定した。また、ウエハステージ空間94の圧力は炭素化合物により、5*10−3Paになるように設定した。空間SP2に供給するヘリウムの供給量をパラメータとして空間SP2の圧力を10−3Pa〜20Pa程度に設定してシミュレーションを行った。
図4は、縦軸をウエハステージ空間94から空間SP1に進入する炭素化合物の進入比率(空間SP1の炭素化合物の分圧/ウエハステージ空間94の炭素化合物の分圧)、横軸を空間SP2の空間圧力として、gの値が0.25mm,0.5mmの場合に炭素化合物の進入比率がどのように変化するかを示したシミュレーション結果のグラフである。グラフから明らかなように、0.1Pa以上で進入比率が顕著に低下しているのが理解できる。
また、空間SP2と空間SP1との圧力差は2桁程度であり、照明・投影光学系空間92と空間SP1との圧力差は1桁程度である。空間をヘリウムにより置換したとしても、ヘリウムの透過率を考慮すると露光時の照明・投影光学系空間92の圧力は0.1Pa程度に設定することが望ましい。そこから逆算して空間SP1の圧力を1Pa程度、空間SP2の圧力を100Pa以下に設定することが好ましい。
照明・投影光学系空間92の圧力をPL、ウエハステージ空間94の圧力をPSW、空間SP1の圧力をPS1、空間SP2の圧力をPS2とした場合、露光時にはPS2>PSW、PS2>PLの関係を満たし、空間SP2、空間SP1の開口下にウエハ21又はウエハ21と略同一の高さの板が一部でも存在しない場合には、PS1>PS2、PS1>PSWの関係を満たす。なお、本実施の形態1においては空間SP1を設けたが、空間SP1を設けずに照明・投影光学系空間92にヘリウムの供給機構を設けても同様の効果を得ることが可能である。
[実施の形態2]
本発明の実施の形態2に係る半導体露光装置について図5を用いて説明する。図5は、本発明の実施の形態2に係る半導体露光装置のウエハステージ空間94近傍を拡大して示した部分拡大図である。
[空間SP1の説明]
ウエハステージ空間94と照明・投影光学系空間92とは隔壁81,82,83、及びウエハ21面とその周辺に設けられた略同一の高さの平板により分離されている。隔壁82,83は露光光を遮らないように形成された開口を有し、露光光を取り囲むように襟巻状の空間SP1を形成する。空間SP1にはターボ分子ポンプを含む排気装置57と圧力計S7とが接続されている。隔壁82の開口部は平面上に形成された開口であり、ウエハ21面及びその周辺に設けられた略同一の高さの平板に対して平行に配置されており、開口面の下端からウエハ21面の上面までの距離は1mm以下に設定されている。なお、空間SP1内部にフォーカス位置検出機構24が配置されている。
[空間SP2の説明]
隔壁81は、隔壁82を取り囲むように襟巻状に配置されて空間SP2を形成する。隔壁81の開口部は隔壁82の開口部同様にウエハ21面及びその周辺に設けられた略同一の高さの平板に対して平行に配置されており、開口面の下端からウエハ21面の上面までの距離は1mm以下に設定されている。隔壁82の開口部下端からウエハ21面までの距離と隔壁81の開口部下端からウエハ21面までの距離とは略同じになるように設定されている。空間SP2にはターボ分子ポンプを含む排気装置58と圧力計S8とが接続されている。
[パージ方法の説明]
空間SP2にはヘリウムガスをパージすることが可能な流路を設けられており、空間SP2にヘリウムを供給することにより空間内を0.1〜100Pa程度の圧力に制御することが可能となっている。
対象となる空間の圧力を圧力計S2,S7、又はS8の値を元にヘリウムの供給量を制御するか、ヘリウムの供給量を流量計F2でモニタした結果と各圧力測定結果との相対関係を予め調べておいてそのデータに基づいて供給量を所定の値に設定することによって、各空間の圧力制御を行うことが可能となっている。
ヘリウムガスをパージするタイミングとしてはウエハ21交換時が考えられる。また、隔壁81,82の開口部下にウエハ21又はその周辺に設けられた略同一の高さの平板が一部でも存在しない場合には、開口近傍に設けられた開閉バルブ101を閉鎖することによって、空間SP1の圧力を0.1〜100Pa程度に制御する。その制御は、上述の実施の形態1の場合と同様にウエハステージ23の位置に同期して行うことができる。この場合、バルブ63を介して空間SP2へのヘリウムの供給を常時行っても良いし、開閉バルブ101を閉鎖に同期して空間SP2へのヘリウムの供給を停止することによって、ヘリウムの消費量を減らしても良い。
また、本実施の形態2においては隔壁83近傍に開閉バルブ101を設けたが、隔壁82近傍に開閉バルブを設けても同様の効果を得ることが可能である。
[実施の形態3]
本発明の実施の形態3に係る半導体露光装置について図6を用いて説明する。図6は、本発明の実施の形態3に係る半導体露光装置のレチクルステージ空間93近傍を拡大して示した部分拡大図である。本実施の形態3は実施の形態1で示したウエハステージ空間94に設けた機構をレチクルステージ空間93に適用した一形態である。
レチクルステージ空間93にはガスの供給機構を設けていないので、排気装置53の排気速度にもよるが、空間内気圧が10−2Pa以下になるよう駆動機構等を構成する部品や排気装置の選定がなされている。
[空間SP3の説明]
レチクルステージ空間93と照明・投影光学系空間92とは隔壁84〜86、及びレチクル11面とその周辺に設けられた略同一の高さの平板により分離されている。隔壁85,86は露光光を遮らないように形成された開口を有し、露光光を取り囲むように襟巻状に空間SP3を形成する。空間SP3にはターボ分子ポンプを含む排気装置56と圧力計S6とが接続されている。隔壁85の開口部は平面上に形成された開口であり、レチクル11面及びその周辺に設けられた略同一の高さの平板に対して平行に配置されており、開口面の上端からレチクル11面までの距離は1mm以下に設定されている。なお、空間SP3内部にフォーカス位置検出機構24が配置されている。
[空間SP4の説明]
隔壁84は、隔壁85を取り囲むように襟巻状に配置されて空間SP4を形成する。隔壁84の開口部は隔壁85の開口部同様にレチクル11面及びその周辺に設けられた略同一の高さの平板に対して平行に配置されており、開口面の上端からレチクル11面までの距離は1mm以下に設定されている。隔壁84の開口部下端からウエハ21面までの距離と隔壁85の開口部下端からウエハ21面までの距離とは略同じになるように設定されている。空間SP4にはターボ分子ポンプを含む排気装置55と圧力計S5とが接続されている。
[パージ方法の説明]
空間SP3と空間SP4とには、ヘリウムガスをパージすることが可能な流路が設けられており、各空間にヘリウムを供給することにより0.1〜100Pa程度の圧力に制御することが可能となっている。
対象となる空間の圧力を圧力計S2,S5、又はS6の値を元にヘリウムの供給量を制御するか、ヘリウムの供給量を流量計F1でモニタした結果と各圧力測定結果との相対関係を予め調べておいてそのデータに基づいて供給量を所定の値に設定することによって、各空間内の圧力制御を行うことが可能となっている。
ヘリウムガスのパージするタイミングとしてはレチクル交換時が考えられる。また、隔壁84,85の開口部上にレチクル11又はその周辺に設けられた略同一の高さの平板が一部でも存在しない場合には、バルブ61により空間SP3にヘリウムを供給することによって、空間SP3の圧力を0.1〜100Pa程度に制御する。一方、隔壁84,85の開口部上にレチクル11又はその周辺に設けられた略同一の高さの平板が存在する場合には、バルブ61により空間SP4にヘリウムを供給することによって、空間SP4の圧力を0.1〜100Pa程度に制御する。この場合、空間SP3とSP4に同時にヘリウムを供給することがないように、バルブ61を制御する。
また、各開口の上にレチクル11面又はその周辺に設けられた略同一の高さの平板が一部でも存在しない条件をレチクルステージ13の位置情報テーブルとして持つことにより、レチクルステージ13の位置に応じてバルブ61の切替えを行っても良い。
上述したように、レチクルステージ空間93の圧力は10−2Pa以下になるよう構成されているので、空間SP3,SP4の圧力を上記のように制御することで、レチクルステージ空間93から発生するアウトガスの照明・投影光学系空間92への進入量を抑えることが可能となる。
また、空間SP3と空間SP4との圧力差は2桁程度であり、照明・投影光学系空間92と空間SP3との圧力差は1桁程度である。空間をヘリウムにより置換したとしても、ヘリウムの透過率を考慮すると露光時の照明・投影光学系空間92の圧力を0.1Pa程度に設定することが望ましい。そこから逆算して空間SP3の圧力を1Pa程度、空間SP4の100Pa程度に設定することが好ましい。
照明・投影光学系空間92の圧力をPL、レチクルステージ空間93の圧力をPSR、空間SP3の圧力をPS3、空間SP4の圧力をPS4とした場合、露光時にはPS4>PSR、PS4>PLの関係を満たし、空間SP3、空間SP4の開口上にレチクル11又はレチクル11と略同一の高さの板が一部でも存在しない場合には、PS3>PS4、 PS3>PSRの関係を満たす。また、実施の形態2と同様に開閉バルブを隔壁86近傍に設け、開閉バルブの動作によりレチクルステージ空間93から発生するアウトガスの照明・投影光学系空間92への進入を抑制することが可能である。
なお、本実施の形態2においては空間SP3にヘリウムを供給する機構を設けたが、空間SP3を設けずに照明・投影光学系空間92にヘリウムを供給するように構成しても同様の効果を得ることができる。
[実施の形態4]
次に、図8及び図9を参照して、上述した半導体露光装置を利用したデバイスの製造方法の実施の形態を説明する。図8は、デバイス(ICやLSIなどの半導体チップ、LCD、CCD等)の製造を説明するためのフローチャートである。ここでは、半導体チップの製造を例に説明する。ステップ101(回路設計)ではデバイスの回路設計を行う。ステップ102(レチクル製作)では、設計した回路パターンを形成したレチクルを製作する。ステップ103(ウエハ製造)ではシリコンなどの材料を用いてウエハ(基板)を製造する。ステップ104(ウエハプロセス)は前工程と呼ばれ、レチクルとウエハを用いてリソグラフィ技術によってウエハ上に実際の回路を形成する。ステップ105(組み立て)は後工程と呼ばれ、ステップ104によって作成されたウエハを用いて半導体チップ化する工程であり、アッセンブリ工程(ダイシング、ボンディング)、パッケージング工程(チップ封入)等の工程を含む。ステップ106(検査)では、ステップ105で作成された半導体デバイスの動作確認テスト、耐久性テストなどの検査を行う。こうした工程を経て半導体デバイスが完成し、これが出荷(ステップ107)される。
図9は、ステップ104のウエハプロセスの詳細なフローチャートである。ステップ111(酸化)ではウエハの表面を酸化させる。ステップ112(CVD)では、ウエハの表面に絶縁膜を形成する。ステップ113(電極形成)では、ウエハ上に電極を蒸着などによって形成する。ステップ114(イオン打ち込み)ではウエハにイオンを打ち込む。ステップ115(レジスト処理)ではウエハに感光剤を塗布する。ステップ116(露光)では、露光装置Sによってレチクルの回路パターンをウエハに露光する。ステップ117(現像)では、露光したウエハを現像する。ステップ118(エッチング)では、現像したレジスト像以外の部分を削り取る。ステップ119(レジスト剥離)では、エッチングが済んで不要となったレジストを取り除く。これらのステップを繰り返し行うことによってウエハ上に多重に回路パターンが形成される。本実施の形態の製造方法によれば従来よりも高品位のデバイスを製造することができる。
以上、本発明の好ましい実施の形態を説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、その要旨の範囲内で様々な変形や変更が可能である。
本発明の実施の形態1に係る半導体露光装置の概略構成図である。 図1に示す半導体露光装置のウエハステージ空間近傍を拡大して示した部分拡大図である。 シミュレーションモデルの寸法を説明する説明図であって、(a)はシミュレーションモデルの概略構成図であり、(b)はその詳細寸法図である。 シミュレーション結果を示すグラフである。 本発明の実施の形態2に係る半導体露光装置のウエハステージ空間近傍を拡大して示した部分拡大図である。 本発明の実施の形態3に係る半導体露光装置のレチクルステージ空間近傍を拡大して示した部分拡大図である。 従来のEUV露光装置の概略構成の一例を示す。 半導体露光装置によるデバイス製造方法を説明するためのフローチャートである。 図8に示すステップ104の詳細なフローチャートである。
符号の説明
S1〜S8:圧力計
F1,F2:流量計
1:励起用パルスレーザー
2:集光レンズ
3:ターゲットガス供給装置
4:プラズマ
5:EUV光
6:光源ミラー
7:照明系第一ミラー
8:照明系第二ミラー
9:画角制限アパーチャ
10:照明系第三ミラー
11:反射型レチクル(レチクル)
12:レチクル保持装置
13:レチクルステージ
14:レチクルアライメント光学系
15:投影系第一ミラー
16:投影系第二ミラー
17:投影系第三ミラー
18:開口制限アパーチャ
19:投影系第四ミラー
20:投影EUV光
21:ウエハ
22:ウエハチャック
23:ウエハステージ
24:ウエハアライメント
51〜54,56〜60:排気装置
61,62:バルブ
81〜86:隔壁
91:光源空間
92:照明・投影光学系空間
93:レチクルステージ空間
94:ウエハステージ空間
101:開閉バルブ

Claims (14)

  1. 露光光源からの露光光をレチクルに導く照明光学系と、
    前記レチクル上のパターンを基板上へ投影する投影光学系とを有して、前記レチクル上のパターンを前記基板上に露光する露光装置であって、
    前記投影光学系を囲む光学系空間と前記レチクルを囲むレチクル空間とを、及び/又は前記投影光学系を囲む光学系空間と前記基板を囲む基板空間とを、実質的に分離する隔壁を有することを特徴とする露光装置。
  2. 前記露光光源がEUV光源であることを特徴とする請求項1に記載の露光装置。
  3. 前記レチクル及び/又は前記基板と前記隔壁との距離が1mm以下であることを特徴とする請求項1に記載の露光装置。
  4. 前記隔壁には前記露光光を遮らないように開口が形成され、前記レチクル空間と前記基板空間と前記光学系空間とが部分的に連通していることを特徴とする請求項1に記載の露光装置。
  5. 前記隔壁が、前記基板上の前記露光光が照射される照射領域を中心として、該基板表面を囲む複数の空間に分離することを特徴とする請求項1に記載の露光装置。
  6. 前記複数の空間が、前記基板空間と前記光学系空間との間に設けられていることを特徴とする請求項5に記載の露光装置。
  7. 前記隔壁が、前記レチクルに前記露光光が照射される照射領域を中心として、該レチクル表面を囲む複数の空間に分離することを特徴とする請求項1に記載の露光装置。
  8. 前記空間が、前記レチクル空間と前記光学系空間との間に設けられていることを特徴とする請求項7に記載の露光装置。
  9. 前記空間にガスを供給するためのガス供給手段をさらに有することを特徴とする請求項5から請求項8のうちいずれか1項に記載の露光装置。
  10. 前記ガスがアルゴンガス、ヘリウムガス、水素ガスのうち少なくともいずれか1つであることを特徴とする請求項9に記載の露光装置。
  11. 前記空間内のガスを排気するための排気装置をさらに有することを特徴とする請求項5から請求項8のうちいずれか1項に記載の露光装置。
  12. 前記光学系空間内にガスを供給するためのガス供給手段をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の露光装置。
  13. 請求項1乃至12のいずれかに記載の露光装置を用いて前記基板を露光する工程と、
    前記露光された基板を現像する工程とを有することを特徴とするデバイスの製造方法。
  14. 露光光源からの露光光をレチクルに導くステップと、
    該レチクルを駆動するステップと、
    前記レチクル上のパターンを、隔壁によって前記レチクルを囲むレチクル空間と実質的に分離された空間内に配置された基板上へ投影するステップと、
    該基板を駆動するステップとを有して、前記レチクル空間と前記基板を囲む基板空間とから前記隔壁によって実質的に分離された投影光学系を囲む光学系空間を経由する前記露光光により前記レチクル上のパターンを前記基板上に露光することを特徴とする露光方法。
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