JP4164061B2 - 液晶表示装置 - Google Patents

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Description

この発明は、液晶表示装置に係り、特に、覗き込みを防止することが可能な液晶表示装置に関する。
液晶表示素子は、現在コンピューター、携帯電話等の情報機器、大型TVを始め大小の民生用表示装置及びATM等の産業用装置等に応用が広がっている。これらの応用のうち、ノートPC、携帯電話などの情報機器、またATM・コンビニエンスストアー等における情報端末(キオスク情報端末)等の産業情報機器、ナビゲーション用表示素子等では、広い視野角が求められる一方で場合によっては他人の覗き込みを防止したい要求も高い。例えば、ATMでは未使用時は、視野角を広くして広告媒体として使用する一方で、ATM使用時は、視野角を狭くし、他人からの覗き込みを防止する要求がある。また、車載用のナビゲーションシステムにおいても、停止時には、地図などの情報が運転手から見えるようにする一方、運転時は、運転席からは見えず、助手席のみから見えるシステムが望まれている。
従来、このような狭視野角化の技術として、画像表示用の液晶層と位相差制御用の液晶層を併せ持つ液晶表示装置を用いる方法が特許文献1、特許文献2及び特許文献3に開示されている。また、狭視野角化技術としてレンズシートを用いる方法が特許文献4に、拡散導光板を用いる液晶表示装置が特許文献3に開示されている。例えば、特許文献1では、液晶表示素子(LCD)上に他の液晶素子が載置されている構造が開示されている。この構造においては、液晶表示素子と他の液晶素子との間に偏光板が介在させずにその両面に偏向板が配置されている。このように特許文献1に開示されている装置においては、液晶表示素子(LCD)に付加する他の液晶素子は、一方の液晶表示素子の位相差を制御する機能を有し、液晶表示素子の複屈折をコントロール、即ち、視野角そのものをコントロールしている。
また、狭視野角化技術に拘泥せずに、液晶表示装置の正面からは、通常の液晶表示と同様に明瞭に表示画面を視認することができ、正面以外の特定方向からは、表示画面とは無関係な固定画像が視認されて正面以外の方向からの視認を阻害して覗き込みを防止する液晶表示装置が特許文献5に開示されている。
その他、非特許文献1〜3には、液晶表示素子の透過特性に関しての記述があるが、単に特性に関して報告されているにすぎず、何ら覗き込みを防止する液晶表示装置に関して検討されていない。
特開平11―174489 特開平11−007045 特開平09−010598 特開平10−097199 特開2001−264768 高野・池崎・照屋・田嶋・鈴木 第16回液晶討論会講演予稿集 p220 (1990) 久武・佐藤・山本・石川・羽藤 第18回液晶討論会講演予稿集 p290 (1992) H. Takano, M. Ikezaki, S. Suzuki the IV International Topical Meeting on Optics of Liquid Crystals, Oct.7-11, 1991, Cocoa Beach, Fla
上述したように、特許文献1〜5に開示される狭視野角化の技術或いは特許文献5に開示される表示画面とは無関係な固定画像を視認させて覗き込みを防止する技術のように様々な覗き見防止技術が既に提案されている。しかし、特許文献1に開示される表示装置等においては、付加する他の液晶素子に入射される光線は、画像を形成せず、視野角のコントロールが限定的で、着色を生ずる虞もある。
このような従来技術に対して、より利便性が高く、また、より確実な覗き見防止技術の出現が望まれている。
この発明によれば、
互いに対向された第1及び第2の基板であって、少なくとも表示面側の第2の基板が透明に形成されている第1及び第2の基板と、
この第1及び第2の基板に形成された複数の画素各々に対応する複数の第1及び第2電極と、
前記第1及び第2の基板の互いに対向する内面に形成されている第1及び第2の配向膜と、
この第1及び第2の配向膜間に充填され、前記第1及び第2の配向膜の配向特性に従って配向される第1の液晶層と、及び
少なくとも表示面側の前記第2の基板に設けられている第1の偏光板と、
から構成される第1の液晶表示部と、
前記第1の偏光板上に設けられた第3の透明基板並びにこの第3の透明基板に対向配置される第4の透明基板と、
前記第1の液晶表示部の表示領域に対応して前記第3及び第4の基板の互いに対向する内面領域に形成されている第3及び第4の透明電極と、
前記第3及び第4の透明基板の対向面上に夫々形成されている第3及び第4の配向膜と、
この第3及び第4の配向膜間に充填され、前記第3及び第4の配向膜の配向特性に従って配向される第2の液晶層と、及び
前記第4の基板の表示面側に設けられている第2の偏光板と、
から構成される第2の液晶表示部と、
前記第2の偏光板上に設けられた第5の透明基板並びにこの第5の透明基板に対向配置される第6の透明基板と、
前記第1の液晶表示部の表示領域に対応して前記第5及び第6の基板の互いに対向する内面領域に形成されている第5及び第6の透明電極と、
前記第5及び第6の透明基板の対向面上に夫々形成されている第5及び第6の配向膜と、
この第5及び第6の配向膜間に充填され、前記第5及び第6の配向膜の配向特性に従って配向される第3の液晶層と、及び
前記第6の基板の表示面側に設けられている第3の偏光板と、
から構成される第3の液晶表示部と、
を具備する表示装置において、
前記第2の液晶表示部の前記第2の液晶層の厚みをdμm並びに前記第2の液晶層の屈折率異方性をΔnとするとき、
Δnd=a×COSθ
aは0.5±0.1μm、θは、任意の設定された角度とする。)
で表される関係が成り立つことを特徴とする表示装置が提供される。
また、この発明によれば、
互いに対向された第1及び第2の基板であって、少なくとも表示面側の第2の基板が透明に形成されている第1及び第2の基板と、
この第1及び第2の基板に形成された複数の画素各々に対応する複数の第1及び第2電極と、
前記第1及び第2の基板の互いに対向する内面に形成されている第1及び第2の配向膜と、
この第1及び第2の配向膜間に充填され、前記第1及び第2の配向膜の配向特性に従って配向される第1の液晶層と、及び
少なくとも表示面側の前記第2の基板に設けられている第1の偏光板と、
から構成される第1の液晶表示部と、
前記第1の偏光板上に設けられた第3の透明基板並びにこの第3の透明基板に対向配置される第4の透明基板と、
前記第1の液晶表示部の表示領域に対応して前記第3及び第4の基板の互いに対向する内面領域に形成されている第3及び第4の透明電極と、
前記第3及び第4の透明基板の対向面上に夫々形成されている第3及び第4の配向膜と、
この第3及び第4の配向膜間に充填され、前記第3及び第4の配向膜の配向特性に従って配向される第2の液晶層と、及び
前記第4の基板の表示面側に設けられている第2の偏光板と、
から構成される第2の液晶表示部と、
前記第2の偏光板上に設けられた第5の透明基板並びにこの第5の透明基板に対向配置される第6の透明基板と、
前記第1の液晶表示部の表示領域に対応して前記第5及び第6の基板の互いに対向する内面領域に形成されている第5及び第6の透明電極と、
前記第5及び第6の透明基板の対向面上に夫々形成されている第5及び第6の配向膜と、
この第5及び第6の配向膜間に充填され、前記第5及び第6の配向膜の配向特性に従って配向される第3の液晶層と、及び
前記第6の基板の表示面側に設けられている第3の偏光板と、
から構成される第3の液晶表示部と、
を具備することを特徴とする表示装置が提供される。
この発明の液晶表示装置によれば、特定利用時に特定方向からの表示画面の視認を確実に阻害して装置の利便性・安全性を高めることできる。
この発明の実施の形態に係る液晶表示装置は、下記のような発明者の着想に基づきなされたものであり、この発明者らの着想について、具体的な実施形態の説明に先立ち説明する。
一般に、液晶素子は、液晶材料の電圧により光学異方性が変化することを利用し光線の透過率を調整して画像等を表示している。また、当該液晶材料の光学異方性を利用するため、その両側に配置された偏光板が配置されている。即ち、観察者が液晶素子を観察する場合、自然光ではなく偏光された光線が観察されている。従って、この偏光を適切にコントロールすることで液晶素子から出現される画像情報をさらにコントロールすることが可能となる。
この発明の液晶表示装置は、このような着想のもとになされたもので、画像表示用の第1の液晶表示素子から射出される偏光された光線をさらに第2の液晶表示素子の液昌層を通過させることにより液晶表示素子の視野角をコントロールしている。即ち、画像表示用の第1の液晶表示素子上に更に視野角コントロール用に第2の液晶表示素子が設けられることによって視野角が制限されて覗き見を防止することができる。
好ましくは、視野角をコントロールする第2の液晶表示素子では、この第1及び第2の液晶表示素子間に設けられる偏光板の透過軸に対して、当該液晶表示素子内に設けられる2枚の配向膜のラビング方向が偏光板の透過軸に対して略垂直に定められているoモード(o-mode)が採用されて視野角がコントロールされる。
単純なTNモードの液晶表示素子では、一般にeモード(e-mode)が採用されている。しかし、視野角をコントロールする第2の液晶表示素子では、このeモード(e-mode)に代えてoモード(o-mode)が採用されることが好ましい。ここで、eモード(e-mode)とは、偏光板の透過軸の方向に対してラビング方向が平行である液晶構造での光の透過モードを意味し、oモード(o-mode)は、偏光板の透過軸の方向に対してラビング方向が直交する液晶構造での光の透過モードを意味している。
第2の液晶表示素子としての視野角コントロール用液晶表示素子が第1の液晶表示素子に表示される画像を広い視野角で見ることができる広視野角条件及び左右いずれかの1方向からのみ見ることのできる狭視野角条件を設定することができることが重要である。1例として、カーナビゲーションシステムに適応する場合には、狭視野角条件として、運転席を含む広い領域から見た場合に、十分に液晶表示素子の内容が見えない状態を実現しなければならない。実施例で詳細に述べるように、上述のeモード(e-mode)に比べてoモード(o-mode)では、広い方向からの観察で透過率が低下し、一部の範囲から見た場合以外、第1の液晶表示素子の内容を観察することはできなくなる駆動条件を実現することができる。eモード(e-mode)の場合には、逆に第2の液晶素子の透過率の低くなる領域が十分に広くすることができない。
更に、覗き見防止の特性を最大限引き出すためには、第2の液晶部及びこの第2液晶部に第3の液晶部が設けられ、第2の液晶部及び第3の液晶部がoモード(o-mode)に設定されることが好ましく、第2の液晶部と第3の液晶部に関して、構成要素である液晶材料を、逆方向に捩れた構造与えることにより、第2の液晶部及び第3の液晶部をoモード(o-mode)とすることができる。
oモード(o-mode)とするために、第2の液晶部と第3の液晶部を構成する配向膜上のラビング処理を逆の捩れ方向を誘起するように行うことが必要である。また、さらに効果的にこのことを実現するためには、第2の液晶部に用いる液晶材料に添加する光学活性材料と、第3の液晶部に用いる液晶材料に添加する光学活性材料を当該液晶材料に添加した場合逆方向の捩れを誘起するように異なる旋光性を有する光学活性物質を選択することが好ましい。
このように、液晶材料・ラビング方向について2つの液晶素子の液晶材料の捩れ方向が逆向きの捩れ構造を取る様に選択することで最も効率的な光学素子を構成することができる。
以下、図面を参照しながら、上述した着想に基づく、この発明の実施の形態に係る液晶表示装置を詳細に説明する。
図1は、この発明の一実施の形態に係る液晶表示装置を示している。この液晶表示装置は、通常の画像を表示可能な第1の液晶表示部2及びこの表示装置の表示を切り替て表示をコントロールする第2の液晶表示部4から構成されている。
第1の液晶表示部2には、TFT構造が採用され、このTFT構造では、よく知られるように第1及び第2の透明な基板6,8が互いに対向して配置され、その外面側には、第1及び第2の透過軸を有する第1及び第2の偏光板10,12が形成されている。第2基板8に対向する第1の基板6の内面には、TFT等のアクティブ素子(図示せず)が形成され、このアクティブ素子に電圧を印加する為の素子駆動用配線(図示せず)が形成され、アクティブ素子に接続された透明な画素電極(ITO電極)14が第1電極として形成されている。これらアクティブ素子、素子駆動用配線及び画素電極14上には、第1の配向膜16が形成されている。第1の基板6外には、この第1の液晶表示部2の光源としてのバックライトが設けられ、このバックライトからのバックライト光線が第1の基板6から第2の基板8上に向けられている。第1の配向膜16は、後に実施例として説明されるように所定の配向方向を与えるようにラビング処理されている。
また、第1基板6に対向する第2の基板8の内面には、透明な共通電極(ITO電極)18が第2電極として形成され、この共通電極18上には、第2の配向膜20が形成されている。第2の配向膜20は、同様に後に実施例として説明されるように所定の配向方向を与えるようにラビング処理されている。第1及び第2の基板6,8の周囲には、基板6,8を支持するシール部22が設けられ、互いに対向する第1及び第2の基板6,8の間には、均一な間隙が設けられ、この間隙に配置される第1及び第2の配向膜16,20間には、第1の液晶層24が充填されている。このシール部22及び基板6,8によって第1の液晶層24は、第1の液晶表示部2内にシールされている。
この第1の液晶表示部2においては、外部の回路から液晶駆動回路30に供給される画像信号に基づいて駆動電圧信号が液晶駆動回路30から共通電極18及び素子駆動用配線に与えられ、素子駆動用配線の電圧印加に従って選択的にアクティブ素子がアクティブとされて画素電極14及び共通電極18間に電圧が印加される。従って、第1の液晶24内の各画素電極14によって規定される各液晶セルの配向特性が変化され、液晶セル毎にバックライト光線の透過が制御されて第2基板8を介して画像信号に対応した画像が観察される。
ここで、第1の液晶部2は、偏光板10,12がその両面に配置される構造であれば特に限定されるものではなく、TN液晶・STN液晶・IPS液晶・MVA液晶の方式を用いることが可能である。
第2の液晶表示部4は、後に説明するように、第1の液晶表示部2で表示される画像の視認範囲を制限する視野制限モード及び第1の液晶表示部2で表示される画像を装置で定まる広い視野角に亘って表示する広視野モードに切り替えられる構造を備えている。即ち、第2の液晶表示部4は、第1の液晶表示部2の第2の偏光板12上に透明な第3の基板42が設けられ、この第3の基板42に対向して同様に透明な第4の基板44が配置されている。この第4の基板44の外面には、同様に第3の偏光板46が形成されている。
互いに対向する第3及び第4の基板42、44の内面上には、夫々透明な第3及び第4の電極48,50が形成され、この第3及び第4の電極48,50上には、第3及び第4の配向膜52,54が形成されている。第3及び第4の基板42、44によって規定される第3及び第4の配向膜52,54間の間隙には、第2の液晶56が充填され、第3及び第4の基板42、44の周囲には、基板42、44を支持するシール部58が設けられ、互いに対向する第3及び第4の基板42、44及びシール部58によって第2の液晶56は、第2の液晶表示部4内にシールされている。
ここで、この第2の液晶部4は、第1の液晶表示部2の表面の偏光板12から射出される偏光をコントロールするために設けられ、視野角を制御しようとする方向に応じて後に具体的な実施例で説明されるように、液晶部4に適切な構造が与えられる。例えば、高い輝度で適切な視野を与える為には、第3の配向膜52は、第2の偏光板12の光透過軸に対してそのラビング方向が略直交するように定められ、第4の配向膜54は、第3の偏光板46の光透過軸に対してそのラビング方向が略直交するように定められることが好ましい。
また、第2の液晶部4は、特に、特定のタイプの液晶素子に限定されるものではないが、第3及び第4の基板42、44上の第3及び第4の配向膜52,54の配向(ラビング)方向を直交させたTN方式、上下基板のラビング方向を平行にしたホモジニアス方式などを挙げることができる。これらの液晶素子の内、特にTN型液晶素子が適している。
後に説明するように、第2の液晶表示部4は、第2の偏光板46の透過軸の方向に応じて、表示切換回路60から第3及び第4電極48,50間に中間調表示状態に対応する電圧を印加した際に視野制限モードに設定されるノーマリーホワイトのタイプと、第3及び第4電極48,50間に飽和電圧以上の電圧を印加した際に広視野モードに設定されるノーマリーブラックのタイプがある。
ノーマリーホワイトのタイプでは、第3及び第4電極48,50間に電圧が印加されない場合には、第1の液晶表示部2からの光線を制限せずに透過してそのまま通過させて広い視野で第1の液晶表示部2に表示された画像を外部から観察することができる。また、ノーマリーホワイトのタイプでは、制御信号に応じて表示切換回路60から第3及び第4電極48,50間に電圧が印加されると、第1の液晶表示部2の液晶56の配向特性が変化されて光線の透過分布が制限され、特定方向に向けた分布で第1の液晶表示部2からの光線が射出される。従って、第1の液晶表示部2に表示された画像を観察することができる領域が制限される。
ノーマリーブラックのタイプでは、第3及び第4電極48,50間に中間調に対応する電圧が印加された場合には、第1の液晶表示部2の液晶56の配向特性に従って、光線の透過分布が制限され、特定方向に向けた分布で第1の液晶表示部2から光線が射出される。従って、第1の液晶表示部2に表示された画像を観察することができる領域が制限される。また、ノーマリーブラックのタイプでは、制御信号に応じて表示切換回路60から第3及び第4電極48,50間に飽和電圧以上の電圧が印加されると、第2の液晶表示部4の液晶56の配向特性が変化されて第1の液晶表示部2からの光線を制限せずに透過してそのまま通過させて広い視野で第1の液晶表示部2に表示された画像を外部から観察することができる。
尚、上述したように、ノーマリーホワイト及びノーマリーブラックは、通常状態において光線を制限せず及び通常状態において光線を制限するとの意味で用い、白或いは黒の意味を持たないことに注意されたい。
上述した第2の液晶部4は、利用目的に応じた特性を与えることができる。例えば、ATM、キオスク情報端末のような用途では、正面方向の透過率を維持したまま、斜め方向の透過率を調整することができる。この様な用途では、液晶材料として値Δndが1.5μm以上、好ましくは、2μm以上3μm以下に選定することが好ましい。ここで、Δnは、屈折率異方性、dは、液晶層の厚さを表している。
また、ナビゲーションシステムのように、正面方向の透過率は、問題にならない用途では、液晶材料は、Δndができるだけ小さいことが好ましい。これは、次のような理由に基づいている。
電圧印加時には、特定の角度での透過率が最小になるが、更に外側からパネルを観察すると、再度透過率が上昇する現象が認められる。即ち、電圧印加時には、特定の角度からの透過率が減少して第1の液晶表示部2が見えなくなっても、更に外側から観察すると第1の液晶表示部2が透けて見える現象が生ずる。結果として、第1の液晶表示部2が見えなくなる範囲が非常に狭くなる現象が生ずる。この現象は、下記式(1)で示されるΔndが大きい場合に起こりやすい。従って、このΔndは小さいほど好ましい。
TN型液晶素子としてこのΔndには、好ましい最小値がある。この最小値をファーストミニマムのΔndと称する。このファーストミニマムの値Δndは、約0.5μmとなり、表示素子正面の透過率を最大にする。しかし、自動車のカーナビゲーション用表示素子では、その正面の方向は、特に重要ではなく、助手席若しくは運転席に向かう方向の透過率が重要になる。換言すれば、助手席もしくは運転席からの透過率を最大にする条件が重要になる。
第2の液晶表示部4がTN型液晶素子である場合には、第2の液晶素子の液晶層の厚みをdμm液晶層の屈折率異方性をΔnとするとき、
Δnd=a×COSθ...(1)
(aは、0.5±0.1μm、θは、任意の設定された角度とする。)
で表される関係が成り立つ。ここで、自動車のナビゲーション用液晶表示装置においては、θは、正面方向に相当する垂線に対して成す角に相当し、この方向において最大の透過率を与えることができ、助手席、及び運転席からより明るい表示を見ることができる。
また、第2の液晶部4の液晶に印加する電圧は、目的及び用途に応じて選択する事が可能であるが、ATM、キオスク情報端末等正面からの輝度を低下させることが出来ないものでは、液晶素子の飽和電圧に対して40%から60%の電圧を加えることが好ましい。それに対して、ナビゲーションシステム等正面の輝度低下を考慮することが必要のないものは、液晶素子の飽和電圧に対して60%から80%の電圧を印加することが好ましい。
一方、覗き込み防止が必要な場合、第1の液晶部2についても輝度を低下させることが好ましい。即ち、正面での視認性を維持する範囲でできるだけ正面の輝度を落とした方が覗き込まれにくくなる。更に、第1の液晶部2において覗き込み防止をしたい画面を中間調でのみ構成することが好ましい。即ち、諧調L0からL63の諧調表示の場合、諧調L0付近或いは諧調L63付近は避け、できるだけ中間調の諧調でのみ覗き込みをされたくない画面を構成することが好ましい。またその場合表示をモノトーンとしカラー表示をなるべく避けることが好ましい。
尚、図1に示される第1の液晶表示部2は、上述した説明では、アクティブマトリックス方式の表示部構造として説明しているが、当然にこの発明がパッシブマトリックス方式の表示部等の構造に適用することができることは明らかである。また、図1においては、バックライトからの透過光線で画像が表示される方式で説明されているが、当然に、外部から光線が図1に示される装置に入射され、その反射光線で画像が表示される方式であっても良いことは明らかである。この反射方式においては、画像を観察する側とは反対側の第1基板6は、透明基板でなくても良いことは明らかである。反射方式である場合には、第1基板6の外面上に設けられた偏光板10は不要となることは明らかである。
図1に示された液晶表示装置の光学的配置及びその変形例をより詳細に種々の実施例を参照して説明する。尚、以下の実施例において、第2の液晶表示部4,第3の液晶表示部9に電圧を印加する場合、全て中間調表示に対応する電圧を印加するものである。このことは、特定の電圧値が示されている場合においても、あmた、特定の電圧値が示されていない場合においても同様にある。
図1に示された液晶表示装置の光学的配置及びその変形例をより詳細に種々の実施例を参照して説明する。尚、以下の実施例において、第2の液晶表示部4,第3の液晶表示部9に電圧を印加する場合、全て中間調表示に対応する電圧を印加するものである。このことは、特定の電圧値が示されている場合においても、また、特定の電圧値が示されていない場合においても同様にある。
この第1の液晶素子に接してITO電極が形成されているガラス基板42上にラビング処理を施した第3の配向膜52としてポリイミド膜が形成され、基板44上に第3の配向膜52に対向して第4の配向膜54として同様にポリイミド膜が形成されている。配向膜52,54間には、液晶層の厚みを5μmとするようにTN型液晶用液晶材料(例えば、メルク(株)社製ZLI4792)が充填され、シール剤58によりその周囲が封止されて第1の液晶表示部3上に第2の液晶表示部4として液晶素子が作り付けられている。第2の液晶表示部4の外表面には、偏光板46が設置されている。
図2において、第1、第2及び第3の偏光板10、12、46に示される矢印P1,P2,P3は、この偏光板10、12、46を透過することができる偏光光線の透過軸を示し、第1、第2、第3及び第4の配向膜16,20,52,54に示される矢印R1,R2,R3,R4は、夫々ラビング処理の方向を示している。実線で示される矢印R1,R3は、基板6,42の上面側の配向膜16,52がラビング処理されていることを示し、破線で示される矢印R2,R4は、基板8,44の下面側の配向膜20,54がラビング処理されていることを示している。
図2に示される表示装置においては、第1の液晶表示部2においては、偏光板10の透過軸P1に対してこれに近接する配向膜16のラビング方向R1が平行に設定され、偏光板12の透過軸P2に対してこれに近接する配向膜20のラビング方向R2が平行に設定されている。
これに対して第2の液晶表示部4においては、偏光板12の透過軸P2に対してこれに近接する配向膜52のラビング方向R3が略直交するように設定され、偏光板46の透過軸P3に対してこれに近接する配向膜54のラビング方向R4が略直交するように設定されている。即ち、第2の液晶表示部4においては、配向膜52、54のラビング方向R3、R4が夫々近接する偏光板12,46の透過軸P2,P3に対して略垂直に定められているoモード(o-mode)が採用され、この第2の液晶表示部4が視野制限モードでアクティブとされると、視野角がコントロールされる。
次に、図2に示される表示装置の使用態様について説明する。
図2に示される表示装置は、表示装置として用いるものであれば、とくに用途を限定されることなく利用することが可能である。図2に示される表示装置は、特に水平もしくは、それに近い状態に配置するATM,デジタルキオスク端末、住民表発券機等の公共機器、電子投票箱などが特に適している。
ATM、デジタルキオスク端末等の金融関連機器もしくは電子投票箱・住民票発券器などでは、預金残高・個人名・引出し額などの情報若しくは個人が投票した候補者名・住所などの個人情報が表示される。
図3は、図2に示される表示装置を使用する際の、装置60、使用者62、覗き見を行う者63,64の位置を示している。装置60は、方位I、II、IIIの3方は、枠で囲われておりこの方位からは何人も装置60を見ることは出来ない。使用者62は、方位IVの方向に立ってディスプレイを観察することになる。一方、正規の観察者以外のものである覗き見をする者63,64は、正規の観察者62に対してIVの方向を0度と定義すると−50度から50度の範囲で観察することになる。
次に、ディスプレイの使用者62の視線方向とディスプレイ表面の法線方向のなす角を考えると、正規の観察者は、当該なす角が0度〜20度程度の角度からの観察となるのに対して、覗き見る者の当該なす角は、一般的に60−80度の範囲となる。
図2に示されるノーマリーホワイトの第2の液晶素子4を無電圧状態とすると、全体の視野角は、第1の液晶素子の視野角とほぼ同じとなるため第1の液晶素子に表示された情報は、周囲にいる者からも読み取ることが可能になる。
一方、飽和電圧Vmaxが4Vに設定されている第2の液晶素子4に1.5Vから2Vの電圧Vが第2の液晶素子4に印加されると、第2の液晶素子4は、ディスプレイ正面において、正面から水平面内において、−45度〜45度の透過率が30%以下となり正面の観察者以外のものが表示素子に表示された情報を視認することは困難となる。
第2の液晶素子4に印加する電圧Vは、表示情報のセキュリティーの程度、設置場所の明るさ、覗き込もうとする者が立ち得る位置によって調整できることが好ましいが液晶表示素子4の飽和電圧Vmaxの40%から60%の交流電圧(矩形波であれば最大電圧、正弦波であれば実効値)を印加することが好ましい。40%以下の場合、通常の目的における十分な覗き込み防止効果を得ることが困難になり、60%以上の電圧Vを印加させた場合、正面での輝度の減少が大きくなる。更に、−45度〜45度から観察した場合も、覗き見の防止が不十分となり内容が再度視認されるようになる現象が観察されることが判明している。そのため、飽和電圧Vmaxの40%〜60%の間の電圧Vで駆動することが好ましい。
以上のようにしても、尚使用者以外の周囲から覗き込むものに対する覗き見防止効果が不十分の場合がある。
その場合は、
1.覗き見防止が必要な場合、情報を表示している表示素子の輝度を最大輝度に対して80%から50%に落とす。
2.覗き見防止をしたい表示をモノトーンにするとともに、表示をできるだけ近い階調間で構成する。階調L0からL63で表示できる液晶表示素子の場合、階調L0付近L63付近での表示は避け、中間調の表示をすることが好ましい。また、色彩の使用は避けモノトーンとすることでさらに覗き見防止効果を高めることができる。
上記のごとき装置及び表示方法により正規の使用者には通常の通り表示内容が観察され、それ以外のものには表示内容が視認されない表示装置の実現が可能となる。
上述の如くこのような装置は、水平に設置されるATM端末、デジタルキオスク端末、住民票発券機等の公共機器に対して利用することが可能となる。
尚、この方式が利用できるのは文字及び画像を表示している液晶表示素子の観察者側の偏光板の透過軸が上記の定義による45度付近にあることが必要である。
(実施例2)
図4には、対角8インチの第1の液晶表示素子2の上に第2の液晶素子4を設置した第2の実施例に係る表示装置の光学系が概略的に示されている。
図4に示される表示装置については、図2に示される表示装置と同一箇所或いは同一部分に関しては同一符号を付してその説明を省略する。図4に示される表示装置においては、第2の表示部4において、配向膜54のラビング処理方向R4が図2に示される配向膜54のラビング処理方向R4とは反対方向に向けられている。
図4に示される表示装置がカーナビゲーションシステムとして使用される場合について図5を参照して説明する。
図5は、図4示される表示装置の使用態様を概略的に示し、カーナビゲーションシステムの表示部71が車両のダッシュボードに取り付けられているものとする。
図4に示される表示装置では、自動車が停止している際には、第2の液晶表示部4の電極48,50間に電圧が印加され、運転者72及び助手席の同乗者73がカーナビゲーションシステムの表示部71に表示された画像を同時に見ることが可能になる。
自動車が走行される際、即ち、運転者72が運転中では、液晶56に液晶素子の飽和電圧Vmaxの30%から70%の電圧Vが印加されるように第2の液晶表示部4の電極48,50間に電圧が印加される。従って、運転者72の方向から見た第2の液晶表示部4の透過率が10%以下に設定され、運転中に運転者72から第2の液晶表示部4の画像を視認出来ないようにしている。その結果、運転中は運転者がナビゲーションシステムの表示内容を見ることが出来なくなり、脇見運転が防止される。
一方、助手席に座る同乗者73は、常にカーナビゲーションシステムの表示部71を視認することができるようになる。第2の液晶表示部4の電極48,50間に印加する電圧Vは、液晶56の飽和電圧Vmaxの60%から80%とすることが好ましい。60%以下の場合運転席からの視認も可能となり、80%以上の場合助手席からの視認性が暗いものとなる。
尚、このシステムは自動車の運転状況に連動させて使用する事が効果的である。即ちエンジン停止時には、第2の液晶表示部4の電極48,50間に印加する電圧は、切断され、自動車が動く(もしくは前進する)と同時に電圧を印加することでより適切に使用することができるようにすることが好ましい。
(実施例3)
図6(a)及び(b)は、eモード(e-mode)及びoモード(o-mode)の構成を採用した第2の液晶表示部4の光学系の配置を概略的に示している。
図6(a)及び(b)に示される第2の液晶表示素子4には、図2に示される表示装置と同一箇所或いは同一部分に関しては同一符号を付してその説明を省略する。図6(a)及び(b)に示される第2の液晶表示素子4においては、第3の配向膜52のラビング方向R3及び第4の配向膜54のラビング方向R4が同一であるが、第2の偏光板12の透過軸P2及び第3の偏光板46の透過軸P3が互いに異なっている。即ち、eモード(e-mode)を採用する図6(a)に示される第2の液晶表示素子4では、第3の偏光板46の透過軸P3が第4の配向膜54のラビング方向R4に対して平行の関係にあるように設定されているが、oモード(o-mode)を採用する図6(b)に示される第2の液晶表示素子4では、第3の偏光板46の透過軸P3が第4の配向膜54のラビング方向R4に対して直交の関係に設定されている。また、第2の偏光板12の透過軸P2と第3の配向膜52のラビング方向R3も同様に直交の関係に設定されている。
図6(a)及び(b)に示される第2の液晶表示素子4では、液晶56の材料としてメルク(株)社製ZLI4792(左巻き 螺旋ピッチ100μm)が用いられ、液晶層の厚みは5μmとしている。
図6(a)及び(b)に示される第2の液晶表示素子4の液晶56に2.4Vを印加した状態で、ライトボックス上に設置し、蛍光灯の光を拡散板で拡散させた全方位の光を照射したときの、液晶素子の中央部の輝度を各方位から測定した結果が図7(a)及び(b)に示されている。この測定は、ELDIM社製の輝度測定装置(EZ−CONTRAST 160D)が用いられ、室温25度の環境下において実施されている。
図7(a)及び(b)は、第2の液晶表示部4におけるoモード(o-mode)及び図6(a)に示されるような構造で実現されるeモード(e-mode)における光の透過特性を示している。図7(a)及び(b)において、第2の液晶表示部4上の表示面の中央部におけるある1点を基準にしてその表示面から周囲に向けられる光線の強度(輝度)が等高線で表されている。第2の液晶表示部4を観察する際には、この等高線で表される輝度を有する光線が観察者に向けられることとなる。また、等高線で表されている輝度分布の周囲には、観察者が位置する極角0°〜360°が付されている。更に、極角0°及び180°の破線上には、この第2の液晶表示部4の表示面を観察する観察角として方位角(表示面の垂線に対して成す角)10°〜70°が付され、この観察角10°〜70°に相当する基準円が破線で示す同心円で描かれている。各観察角で指定される基準円内の等高線がこの観察角で観察される表示面の輝度分布を示している。
図7(a)及び(b)では、観察角(方位角)10°〜70°のいずれにおいても極角0°の方向から見ると、第2の液晶表示部4の表示面領域が比較的高い輝度で明るく表示される。輝度に関して、図7(a)と図7(b)とを比較すると、比較例としてのeモード(e-mode)に比べてoモード(o-mode)では、十分に輝度が高く明瞭な表示が得られる。
また、観察角(方位角)10°〜70°のいずれにおいても極角180°の方向から見ると、第2の液晶表示部4の表示面領域が、図7(a)及び図7(b)のいずれも輝度が低下して表示される。従って、極角180度では、明瞭な表示が得られず、第2の液晶表示部4の表示面を視認することができない。この方位角0°を基準とした視認の範囲は、oモード(o-mode)では、極角の全範囲内で比較的狭い範囲となるに対して、比較例としてのeモード(e-mode)においては、極角の全範囲内で比較的広い範囲となる。換言すれば、eモード(e-mode)に比べてoモード(o-mode)では、許容する視認範囲が比較的狭く、結果として、広い範囲に亘り表示情報を保護することが可能になる。更に、方位角について考察すると、eモード(e-mode)に比べてoモード(o-mode)では、同様に視認される方位角の範囲が比較的狭く、結果として、広い範囲に亘り表示情報を保護することが可能になる。
図8(a)及び(b)は、図6(a)に示されるeモード(e-mode)の第2の液晶表示部4に2.4Vを印加した際における左右方向及び上下方向の輝度の視野角依存性を示し、図8(c)及び(d)は、図6(b)に示されるoモード(o-mode)の第2の液晶表示部4に2.4Vを印加し際における左右方向及び上下方向の輝度の視野角依存性を示している。
尚、図8(a)及び(b)並びに図8(c)及び(d)においては、最高輝度が等しくなるように描かれていることに注意されたい。
図8(a)及び(b)並びに図8(c)及び(d)に示される測定結果から次のことが判明する。eモード(e-mode)及びoモード(o-mode)において、1方向、例えば、助手席側から観察する際には、図8(a)及び(c)に示すように、eモード(e-mode)では、輝度の低くなる範囲が狭いのに対して、oモード(o-mode)では、輝度の低くなる範囲が広範囲に渡ることとなる。また、図8(b)及び(d)に示すように、eモード(e-mode)では、上下方向の輝度も広範囲に渡り低くならないのに対して、oモード(o-mode)では、輝度の低くなる範囲が広範囲に渡り上下からみた場合も広い範囲で輝度が低くなることが判る。
このように、eモード(e-mode)に比べてoモード(o-mode)では、保護できる範囲が広くなり、より好ましい特性となることがわかる。
(実施例4)
図9は、第4の実施例に係る液晶表示装置を示している。図9に示される表示装置においては、図4に示される対角8インチの第2の液晶表示部4上に第2の液晶表示部4と略同様の構造を有する第3の液晶表示部9が配置固定されている。第1及び第2の液晶表示部2,4については、図4に示される構造と略同一であるので、図4に示される部品或いは箇所に関しては同一符号を付してその説明を省略する。
尚、図9において、第4の偏光板96に示される矢印P4は、この偏光板96を透過することができる偏光光線の透過軸を示し、第5及び第6の配向膜92,94に示される矢印R5,R6は、夫々ラビング処理の方向を示している
第3の液晶表示部9は、第2の液晶表示部4と同様に第1の液晶表示部2で表示される画像の視認範囲を制限する視野制限モード及び第1の液晶表示部2で表示される画像を装置で定まる広い視野角に亘って表示する広視野モードに切り替えられる構造を備えている。即ち、第3の液晶表示部9は、第2の液晶表示部4の第3の偏光板46上に透明な第5の基板(図示せず)が設けられ、この第5の基板に対向して同様に透明な第6の基板(図示せず)が配置されている。この第6の基板の外面には、同様に第4の偏光板96が形成されている。
互いに対向する第5及び第6の基板の内面上には、夫々透明な第5及び第6電極(図示せず)が形成され、この第5及び第6の電極上には、第5及び第6の配向膜92,94が形成されている。第5及び第6の基板によって規定される第5及び第6の配向膜92,94間の間隙には、第3の液晶(図示せず)が充填され、第5及び第6の基板の周囲には、第5及び第6の基板を支持するシール部(図示せず)が設けられ、互いに対向する第5及び第6の基板及びシール部によって第3の液晶56は、第3の液晶表示部9内にシールされている。
第3の液晶表示部9においては、第5の配向膜92は、第3の偏光板46の透過軸P3に直交する方向R5に沿ってラビング処理され、このラビング方向R5に直交する方向R6に沿って第6の配向膜94は、ラビング処理されている。また、第4の偏光板96の透過軸P4は、第6の配向膜94のラビング方向R6に対して直交するように設定されている。
図9に示される液晶表示装置がカーナビゲーションシステムとして使用される場合について説明する。
図9に示される液晶表示装置においては、車両の非走行時等に助手席及び運転席双方から表示装置を見る場合には、第2及び第3の液晶表示部4、9には、電圧が印加されない。一方、車両の走行時には、表示装置を助手席からのみ見え、運転席からは見えないようにする場合には、第2及び第3の液晶表示部4、9には、夫々2.6V乃至2.8Vの電圧が印加される。
このような液晶表示装置では、第2及び第3の表示部4,9を電圧無印加にしておくと、第1の液晶表示部2の特性は特に変化することはない。但し、装置全体の透過率は、70%程度となる。しかし、2つの第2及び第3の表示部4,9に同時に電圧を印加すると図中右方向から見た場合の透過率が第1の表示部2の輝度を100とした時、正面からの傾き角30°〜60°の範囲で0.1以下とすることができる。
後に説明するように、第2の表示部4或いは第3の表示部9のみでは、30°で1%程度まで減少しても50−60°では4%程度まで上昇し下の第1の液晶表示部2の表示が透けて見える可能性もある。
また、図9に示される表示装置において、第2及び第3の表示部4,9に印加する印加電圧を等しくすることも可能であり、また、異なる電圧を印加することも可能である。液晶素子は、印加電圧により最も輝度が低下する角度が異なる。そのため、例えば、正面に対して20°から40°傾いた角度からの覗き込みを防止したい場合、液晶表示部4,9の内の一方の最も暗くなる角度を20°に設定し、他方の液晶素子の最も暗くなる角度を40°に設定して目的の条件が得られるようになる。また、構成に関しても第2及び第3の液晶表示部4,9の構成を異なる構成とすることも可能である。また、2つの液晶素子のΔndを異なる値を与えるようにして、より多様な要求に答えられるようにすることも可能である。
図10は、第2及び第3の液晶表示部4、9の夫々における透過率の視野角依存性を示している。図10において、縦軸は、透過率(相対値%)を表し、横軸は、視野角を表している。液晶に電圧Vが印加されない状態は、ノーマリーホワイトに相当し、透過率分布T0で示されるように、視野角0°で透過率最大で、視野角±70°まで緩やかに透過率が減衰される。液晶に電圧2.6Vが印加される場合には、透過率分布T1で示されるように、視野角−30°で透過率最大で、視野角+30°及び視野角−70°まで緩やかに4%程度まで透過率が減衰される。また、液晶に電圧2.8Vが印加される場合には、透過率分布T2に示されるように、視野角−30°で透過率最大(電圧2.6Vの透過率分布T1に比べて最大透過率が低下されている。)で、同様に視野角+30°及び視野角−70°まで緩やかに4%程度まで透過率が減衰される。
このように、第2の液晶表示部4のみが単体で表示装置に設けられる場合には、視野角60°付近で4%程度までにしか透過率が減少されない。この4%程度の透過率は、通常の使用条件では問題は生じないが、夜間での使用など周囲の輝度が低い環境下では下の第1の液晶表示部2に表示される画像が透けて見える虞がある。例えば、カーナビゲーション用途で夜間室内灯なしで走行する場合など、上記の構成では、第1の液晶表示素子2の表示が透けて見える場合がある。
図11は、図9に示されるように第2及び第3の液晶表示部4,9が設けられている表示装置における透過率の視野角依存性を示している。また、図12は、図11に示される透過率分布の一部を拡大して示している。
液晶に電圧Vが印加されない状態では、第2の液晶表示部4の透過率分布T01で透過された光線が第3の液晶表示部9で減衰され、装置自体の透過率分布は、曲線T02で示されるような透過率分布となる。また、液晶に電圧2.6Vが印加される場合には、第2の液晶表示部4の透過率分布T1で透過された光線が第3の液晶表示部9で減衰され、装置自体の透過率分布は、曲線T3で示されるような透過率分布となる。同様に、液晶に電圧2.8Vが印加される場合には、第2の液晶表示部4の透過率分布T2で透過された光線が第3の液晶表示部9で減衰され、装置自体の透過率分布は、曲線T4で示されるような透過率分布となる。
図11に示される透過率分布T3,T4から明らかなように視野角30°以上で透過率を0.1%以下に抑えることが可能になる。透過率0.1%の透過率の場合には、夜間の走行中であっても表示内容が透けて見えることはなく、完全に運転手側からの視認を防止することができる。夜間の走行中における視認防止の機能は、図11の分布を拡大して示される図12を参照すれば、視野角を制御するための第2及び第3の液晶表示部4,9が設けられてパネルが2重化されることで、透過率が0.1%以下に抑えられることがより明らかとなる。
図9に示される表示構造では、第2及び第3の液晶表示部4,9に与えられる電圧は、等しくても良く、或いは、異なっていても良いことは明らかであり、夜間の使用においては、第2及び第3の液晶表示部4,9の両方に電圧が与えられてアクティブとされて視野角が制限され、昼間の使用においては、第2及び第3の液晶表示部4,9の一方に電圧が与えられてその一方のみがアクティブとされて視野角が制限されても良い。第2及び第3の液晶表示部4,9の一方のみがアクティブとされて視野角が制限される場合には、図11及び図12から明らかなように透過率を大きく設定することができ、外光に対しても十分な輝度で表示装置が画像等の情報を表示することができる。
また、例えば、液晶表示部4,9の一方を視野角30°の所に極小点を持つように設定し、液晶表示部4,9の他方を視野角50°の所に極小点を有するように組み合わせることにより視野角を狭くし、表示情報を保護する範囲を広くすることができる表示装置を実現することができる。また、液晶表示部4,9において、液晶セルの厚み或いは液晶材料などの構成を変えても同様の効果を期待することができる。
更に、液晶表示部4,9が重ね合わされた構造では、少なくとも1つの液晶表示部4,9は、oモード(o-mode)で構成することが好ましい。液晶表示部4,9が重ね合わされた構造においては、2つの液晶表示部4,9に異なる電圧を印加し調整することで広い角度の範囲を保護することが可能であるが、eモード(e-mode)だけで構成した場合は、十分に広い角度を確保すること困難となる。
(実施例5)
図13は、この発明の第5の実施例に係る液晶表示装置を示している。図13に示される表示装置においては、図9に示される表示装置と同様に、対角8インチの第2の液晶表示部4上に第2の液晶表示部4と略同様の構造を有する第3の液晶表示部9が配置固定されている。図13においては、図9に示されると同一部品或いは箇所に関しては同一符号を付してその説明を省略する。
図13に示される液晶表示装置においては、図9に示される表示装置異なり、第2の液晶表示部4においては、第3の配向膜52のラビング方向R3が第2の偏光板12の透過軸P2に平行に設定され、第4の配向膜54のラビング方向R4がまた第3の偏光板46の透過軸P3に平行に設定されている。即ち、この第2の液晶表示部4は、第1の液晶表示部2と実質的に同様な配向に設定されている。第3の液晶表示部9においては、第5の配向膜92のラビング方向R5が第3の偏光板46の透過軸P3に垂直に設定されている。第3の液晶表示部9において、図9と同様に第6の配向膜94のラビング方向R6が第4の偏光板96の透過軸P4に直交するように設定されている。ここで、第4の偏光板96の透過軸P4及び第6の配向膜94のラビング方向R6は、図9とは異なっていることに注意されたい。
図13に示される表示装置をカーナビゲーションシステムとして使用する場合について説明する。図13に示される表示装置においては、第3の表示部は、第1の表示装置2上に表示された画像の上下方向の視野角制御を担っている。このような光学的な配置では、走行中に運転席から液晶表示画面の内容を見ることが出来なくすることができると同時に、車のフロントガラスへの写りこみを防止することができる。
また、第2の液晶表示部4のみに電圧を掛けて第3の表示部9には、電圧を印加せずに使用することで、液晶表示部の輝度を高く保って使用することができる。逆に非走行時、第3の表示部9のみに電圧を印加し、第2の表示部4に電圧印加せずに使用することで車のフロントガラスへの写りこみ防止機能のみを働かせることも可能である。
第2及び第3の液晶表示部4、9は、独立で働くものではなく、第2の液晶表示部4に電圧を印加することにより、第3の液晶表示部9の効果を高めることもでき、第3の液晶表示部9に電圧を印加することにより、第2の液晶表示部4の機能を高めることもできる。従って、目的に応じた使用が可能になる。
(実施例6)
図14は、この発明の第6の実施例に係る液晶表示装置を示している。図14に示される表示装置においては、対角15インチの第1の液晶表示部2の上に第2及び第3の液晶表示部4,6が設置されている。図14に示される表示装置においては、図9に示されると同一部品或いは箇所に関しては同一符号を付してその説明を省略する。
図14に示される表示装置は、一例としてゲームとして使用する場合に好適する。図14に示される表示装置は、図13に示される表示装置と異なり、第2の液晶表示部4においては、第3の配向膜52のラビング方向R3が第2の偏光板12の透過軸P2に直交するように設定され、第4の配向膜54のラビング方向R4がまた第3の偏光板46の透過軸P3に直交するように設定されている。第3の液晶表示部9においては、第5の配向膜92のラビング方向R5が第3の偏光板46の透過軸P3に直交するように設定されている。第3の液晶表示部9において、第6の配向膜94のラビング方向R6が第4の偏光板96の透過軸P4に直交するように設定されている。ここで、図9に示す表示装置との比較では、第1及び第2の表示部2,4のラビング方向R1〜R4並びに透過軸P1〜P3の方向が同一であるが、第5及び第6のラビング方向R5、R6は、図9とは反対方向となっていることに注意されたい。
このような配置を有する表示装置では、第3の表示部9の視野角を制御する方向は、第2の表示部4の視野角を制御する方向と逆の方向とな、例えば、右方向からの覗き込み、左方向からの覗き込みをそれぞれ独立に制御することができる。この様な機能により、例えばアーケードゲームの機能の多用性を高めることが可能になる。
(実施例7)
図15は、この発明の第7の実施例に係る液晶表示装置を示している。図15に示される表示装置においては、図4に示される表示装置と同様の構造を有し、対角15インチの第1の液晶表示部2の上に第2の液晶表示部4が設置され、更に、第2の液晶表示部4上にハーフミラー98が配置されている。図15に示される表示装置においては、図4に示されると同一部品或いは箇所に関しては同一符号を付してその説明を省略する。
図15に示される表示装置において、第1の液晶表示部2は、図15において手前方向に透過率の視野角依存性の大きな方向をとっており、第2の液晶表示部4は、手前方向に透過率の視野角依存性の大きな方向を向けている。
覗き見する者から視認されず使用者からのみ視認される状態を作り出すため、左右の透過率の比を大きくしている。他の方法として、液晶表示装置の表示を覗き見する者から見づらくすることが考えられる。いま、視認限界を、視認することのできる装置の透過光の強度の最小値と定義する。視認限界を左右の透過率の間に安定に来るように調整(一般には高くする)ことが有効である。このためには、入射した光を透過させることなく反射させることが有効であり、そのためにはハーフミラー98を使用することが有効である。
ハーフミラー98が第2の表示部4上に張ったところ、電圧印加時に覗き見する者の側への光漏れがなくなり、第1の表示部2で表示される情報は全く視認されなくなった。
また、図15に示される表示装置は、ATMとして使用することができる。実施例1で示す表示装置では、本来隠蔽したい方向からも十分に表示内容が隠蔽されない場合がある。この様な場合液晶表示表面にハーフミラーを貼付することにより隠蔽効果を高めることが可能になる。ハーフミラーとしては、三菱レイヨングループ(株)菱晃製 アクリルハーフミラーMRH−001 T10等を使用することができる。このように、ハーフミラーを貼ることにより表面の反射光を一定値以上に保つことが可能となり視野角を制御する液晶素子を2重にすることなく、十分な隠蔽効果を発揮することが可能となる。
上述した表示装置は、ATMに使用する場合の例示であり、電圧無印加時は通常の視野角であり周辺から表示内容を見ることができる。一方、電圧印加時には、電圧を適正に選択することにより前方正面を中心として左右45度付近まで覗きこみを防止することが可能となる。ハーフミラーを貼らない場合は、電圧印加時の隠蔽効果が十分ではなく、覗きこみ防止効果は十分ではないが、ハーフミラーを貼付することで十分な覗きこみ防止の効果を向上することが可能となる。
(実施例8)
図16は、覗き込み防止効果を高めるために表示部の前面にランプを設置したこの発明の第8の実施例に係る液晶表示装置を示している。液晶表示装置100は、図1に示すような構造に限らず、図2、図4及び図13〜図15に示した実施例に係る表示装置の構造を備えている。覗き込み防止は、既に説明したように、表示素子の一方から見た場合の透過光量を他方から見た場合の透過光量に対して十分に小さくすることで実現できる。しかし、他の要因として、透過光線と表面の反射光線の比を適切とすることで実現することができる。反射光線の非常に小さくなる夜間等の場合には、透過光線が弱くなっても、表示内容が視認される場合がある。例えば、ナビゲーションシステムの夜間での使用では、ハーフミラー98が貼付されても運転席から見た場合、第1の表示部2が透けて見える虞がある。液晶パネルを2重にしても、わずかではあるが下の液晶パネルが透けて見える虞がある。この現象は、運転席とは反対側の光学素子の表面近傍に小型蛍光管もしくはLEDなどの光源を配置することにより解消することができる。即ち、表示部に対して覗きこみを防止したい方向と反対側に反射光線を発生する光源としてランプ102を設置し、反射光線を発生させて液晶表示装置100の内容を視認できなくすることができる。
(実施例9)
図17(a)に示される1つの第2の液晶表示部4及び図17(b)に示される1つの液晶表示部9を用い、図9に示される構造を有する表示装置(試作装置(A)とする。)を作成した。図17(a)に示される第2の液晶表示部4には、液晶材料としてはZLI−4792(UR009)を用い、図19(b)に示される第3の液晶表示部9には、液晶材料としてはZLI−4792(US009)を用いている。2つの材料は、添加している光学活性物質の旋光性の向きのみが異なっている。
また、比較のために、図17(a)に示される2つの第2の液晶表示部4により図18に示す構造の表示装置(試作装置(B)とする。)を作成した。図9に示される表示装置(試作装置(A))では、ラビング方向R5がラビング方向R3とは異なり、また、ラビング方向R6がラビング方向R4とは異なるに対して図18に示される表示装置(試作装置(B))では、ラビング方向R5,R6が夫々ラビング方向R3、R4に略同一である点が異なっている。
第1の液晶表示素子部2としては市販のカーナビゲーション用8インチワイドの液晶モニター(表面輝度 400cd/m2)を使用した。液晶表示部4、9の大きさは、表示領域が第1の表示装置2としての液晶モニターの表示領域と等しくなるように選択した。
水平に設置した試作装置(A)及び(B)の第1の液晶表示部2に通常の画像(自然画)を表示させ、観察者は、パネル正面から左右30°傾いた位置からパネルに表示されている画像を観察した。電圧を印加しない場合、試作装置(A)及び(B)ともに画面の画像は、良好に観察することができた。次に、液晶表示部4は、右側30°から見た場合8インチパネルの左端に最暗部がくるように信号電圧を印加し、液晶表示部9は、右側30°から見た場合に右端に最暗部がくるように信号電圧を印加した。このような条件でパネル中央部の画像を観察した。
試作装置(B)は、蛍光灯下或いは昼中窓際においては、左30°からは良好に画像が観察されたが、右30°からは全く画像が観察されなかった。一方部屋を暗室にした場合(夜の走行中に相当)画像によっては(明るい画像の場合は)内容を見分けることができた。試作装置(A)の場合は、部屋を暗室にした場合でも、いかなる画像も内容を見分けることはできなかった。(1分以上見つめた場合を除く)
このように、第2、第3の表示部4,9に用いられている光学活性物質及びラビングの方向を変えて2つの液晶素子のねじれ角の方向を異なるようにすることで覗き見防止の性能を大きく向上させることができる。即ち、第2、第3の表示部4,9に用いられている液晶材料が適切に選定されることによって互いに反対方向の捩れ構造を第2、第3の表示部4,9に与えることができる。また、第2、第3の表示部4,9の液晶材料に添加する光学活性物質によって互いに反対方向の捩れ方向を誘起する異なる旋光性を有する光学活性物質とすることができる。
上述した実施例では、透過型について記述しているが、反射型に応用できることは明らかである。即ち、この発明の適用に関しては、適応する液晶表示装置(LCD)が透過型か反射型による差はない。但し、液晶表示装置(LCD)が反射型の場合には入射してきた偏光が液晶層を通過しそのまま反射した後、再度液晶層を通過するので2度液晶層を通過することになる。このため、リタデーション・セルの厚みを1/2にするなど調整が必要となる。また、この発明の液晶表示装置(LCD)にあっては、入射光は、液晶素子を通過した後、偏光板を通して一旦液晶素子から抜けた後液晶表示装置(LCD)に入り、さらに偏光板を通して直線偏光が液晶素子に入ってくる。このため、反射型の場合も液晶素子の機能は透過型と変わず、そのため、液晶素子の構造も透過型・反射型で変わらないこととなる。
この発明の一実施の形態に係る液晶表示装置を概略的に示す断面図である。 図1に示された液晶表示装置の光学的配置を概略的に示す模式図である。 図2に示される表示装置を使用する際の表示装置、使用者、覗き見を行う者の位置を概略的に示す模式図である。 この発明の第2の実施例に係る表示装置の光学配置を概略的に示す模式図である。 図4に示される表示装置をカーナビゲーションシステムに適用した際の表示部、運転者及び同乗者の位置関係を説明する為の模式図である。 図4に示される表示装置において、eモード(e-mode)及びoモード(o-mode)の構成を採用した第2の液晶表示部の光学配置を概略的に示す模式図である。 図6に示された液晶表示装置において、eモード(e-mode)及びoモード(o-mode)に構成した液晶表示部の光の透過特性を示す等高線図である。 (a)〜(d)は、図6(a)及び(b)に示される第2の液晶表示部における左右方向及び上下方向の輝度の視野角依存性を示すグラフである。 この発明の第4の実施例に係る液晶表示装置を概略的に示す模式図である。 図9に示される液晶表示部の夫々における透過率の視野角依存性を示すグラフである。 図9に示されるように第2及び第3の液晶表示部が設けられている表示装置における透過率の視野角依存性を示すグラフである。 図11に示される透過率分布の一部を拡大して示すグラフである。 この発明の第5の実施例に係る液晶表示装置を概略的に示す模式図である。 この発明の第6の実施例に係る液晶表示装置を概略的に示す模式図である。 この発明の第7の実施例に係る液晶表示装置を概略的に示す模式図である。 この発明の第8の実施例に係る液晶表示装置を概略的に示す模式図である。 (a)及び(b)は、この発明の第9の実施例に係る表示装置に組み込まれる異なるラビング方向を有する液晶表示部を示す平面図である。 この発明の第9の実施例に係る液晶表示装置を概略的に示す模式図である。
符号の説明
2...第1の液晶表示部、4...第2の液晶表示部、6,8、42、44...透明基板、9...第3の液晶表示部、10,12、46...偏光板、14、48,50...透明電極、16、20、52,54...配向膜、18...共通電極、24...液晶層、30...液晶駆動回路、

Claims (16)

  1. 互いに対向された第1及び第2の基板であって、少なくとも表示面側の第2の基板が透明に形成されている第1及び第2の基板と、
    この第1及び第2の基板に形成された複数の画素の各々に対応する複数の第1及び第2電極と、
    前記第1及び第2の基板の互いに対向する内面に形成されている第1及び第2の配向膜と、
    この第1及び第2の配向膜間に充填され、前記第1及び第2の配向膜の配向特性に従って配向される第1の液晶層と、及び
    少なくとも表示面側の前記第2の基板に設けられている第2の偏光板と、
    から構成される第1の液晶表示部と、
    前記第1の偏光板上に設けられた第3の透明基板並びにこの第3の透明基板に対向配置される第4の透明基板と、
    前記第1の液晶表示部の表示領域に対応して前記第3及び第4の基板の互いに対向する内面領域に形成されている第3及び第4の透明電極と、
    前記第3及び第4の透明基板の対向面上に夫々形成されている第3及び第4の配向膜と、
    この第3及び第4の配向膜間に充填され、前記第3及び第4の配向膜の配向特性に従って配向される第2の液晶層と、及び
    前記第4の基板の表示面側に設けられている第3の偏光板と、
    から構成される第2の液晶表示部と、
    前記第2の偏光板上に設けられた第5の透明基板並びにこの第5の透明基板に対向配置される第6の透明基板と、
    前記第1の液晶表示部の表示領域に対応して前記第5及び第6の基板の互いに対向する内面領域に形成されている第5及び第6の透明電極と、
    前記第5及び第6の透明基板の対向面上に夫々形成されている第5及び第6の配向膜と、
    この第5及び第6の配向膜間に充填され、前記第5及び第6の配向膜の配向特性に従って配向される第3の液晶層と、及び
    前記第6の基板の表示面側に設けられている第4の偏光板と、
    から構成される第3の液晶表示部と、
    を具備する表示装置において、
    前記第2の液晶表示部の前記第2の液晶層の厚みをdμm並びに前記第2の液晶層の屈折率異方性をΔnとするとき、
    Δnd=a×COSθ
    aは0.5±0.1μm、θは、任意の設定された角度とする。)
    で表される関係が成り立つことを特徴とする表示装置
  2. 前記第2の液晶表示部の駆動時に、当該液晶表示部の飽和電圧の40%から80%の電圧で前記第2の液晶表示部を駆動する駆動部を具備することを特徴とする請求項1の表示装置。
  3. 前記第1の偏光板に近接して配置される前記第3の配向膜のラビング方向が当該第1の偏光板の透過軸に対して略垂直であることを特徴とする請求項1の表示装置。
  4. 前記第2の偏光板に近接して配置される前記第5の配向膜のラビング方向が当該第2の偏光板の透過軸に対して略垂直であることを特徴とする請求項1の表示装置。
  5. 前記第1の偏光板に近接して配置される前記第3の配向膜のラビング方向が当該第2の偏光板の透過軸に対して略垂直であり、前記第3の偏光板に近接して配置される前記第5の配向膜のラビング方向が当該第3の偏光板の透過軸に対して略垂直であることを特徴とする請求項1の表示装置。
  6. 前記第2及び第3の液晶表示部の中間調表示時の透過率の視野角依存性の大きな方向が一致することを特徴とする請求項1の表示装置。
  7. 前記第2及び第3の液晶表示部の中間調表示時の透過率の視野角依存性の大きな方向が異なることを特徴とする請求項1の表示装置。
  8. 前記第2及び第3の液晶表示部の中間調表示時の透過率の視野角依存性の大きな方向が一致し、前記第2及び第3の液晶層を構成する液晶材料が互いに反対方向の捩れ構造を有することを特徴とする請求項の表示装置。
  9. 前記第2及び第3の液晶層を構成する液晶材料に添加する光学活性物質が互いに反対方向の捩れ方向を誘起する異なる旋光性を有する光学活性物質であることを特徴とする請求項の表示装置。
  10. 前記第2及び第3の液晶表示部の中間調表示時の透過率の視野角依存性の大きな方向が異なることを特徴とする請求項1、請求項,請求項及び請求項の表示装置。
  11. 前記透過率の視野角依存性の大きな方向が直交することを特徴とする請求項10の表示装置。
  12. 前記第2及び第3の液晶表示部の中間調表示時の透過率の視野角依存性の大きな方向が反対方向であることを特徴とする請求項10の表示装置。
  13. 前記第3の液晶表示部の第4の偏光板表面にハーフミラーが貼付されることを特徴とする請求項1の表示装置。
  14. 前記表示装置の表示部を照射してその表面から反射光線を特定方向に反射させる請求項1の表示装置。
  15. 自動車用ナビゲーションシステムに使用し、助手席側では常時前記表示装置の表示部が視認され、運転者側では所定時に前記表示装置の表示部を視認させないことを特徴とする請求項1の表示装置。
  16. 前記前記表示装置の表示部から射出される光線がフロントガラスに映りこむことを防止することを特徴とする請求項1の表示装置。
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