JP2007155817A - 表示装置 - Google Patents

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Atsuyuki Manabe
敦行 真鍋
Yuzo Hisatake
雄三 久武
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Japan Display Central Inc
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Abstract

【課題】視野角を部分的に切替えて画像を表示することが可能な表示装置を提供する。
【解決手段】表示装置は、画像を表示する表示領域R1を有した表示パネルと、表示パネルに対向配置され、表示領域に重なっているとともに複数に分割された複数の分割領域を含んだ位相制御領域R2を有し、表示パネルから出射される光の位相状態を分割領域毎に独立して制御する位相制御液晶パネル2と、を備えている。
【選択図】 図1

Description

この発明は、表示装置に関する。
近年、表示装置としての液晶表示装置は様々な分野に応用され、ノートパソコン、モニタ、カーナビゲーション、関数電卓、中小型TV、大型TV、携帯電話、電子手帳等の電子機器に用いられている。
これら電子機器の中でも電子手帳、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、携帯電話、タブレットPC(パソコン)、ノートPC等は、軽薄短小である特徴から携帯して利用される機会が多い。また、POP(point of purchase)用途、ATM(automated teller machine)用途、券売機用途に用いられる液晶表示装置は、公共の場で利用される機会が多い。
これらの用途では、使用状況によっては他人に表示内容を識別されては困る場合がある。例えば携帯電話やPDA、タブレットPCにプライベートな内容を公共の場において表示している場合である。こうした場合、視野角は狭いほうが望ましい。しかしながら、複数の人で画像を観察する機会もあることから視野角を制御できる機能を有していることが望まれている。視野角特性の問題は、携帯機器および公共情報端末機器に共通した問題である。
近年、液晶表示装置やブラウン管(CRT)の視野角を制御する手段として、着脱可能なルーバーシート(例えば3M製のライトコントロールフィルム)が利用されている(例えば、特許文献1参照)。また、偏光板を用いる液晶表示装置においては、観察者側の偏光板を設けない構成とし、偏光メガネをかけたときのみ表示が識別できるシステムも応用されている。
従来のルーバーシートは視野角を十分狭くさせるためにシート法線方向に数ミリ程度の遮光層を設けている。このため、ルーバーシートを用いた方法では、光の透過率が低い問題を有している。ルーバーシートの製造工程も複雑で製造コストも高い。ルーバーシートを着脱する際に手間がかかる問題も有している。また、偏光メガネを用いた方法では、不特定の人に画像を見せることができない問題が生じる。視野角特性の問題を解決するため、液晶表示装置に視野角制御用の視野角制御液晶パネルを設けて視野角を制御する液晶表示装置が開発されている。
特開2003−58066号公報
上記視野角制御液晶パネルは、液晶表示装置の表示画面全域に対向し、表示画面全域の視野角を一括して切替えるように制御されている。しかしながら、画像の一部分のみを他人に見られたくない場合、一旦、表示画面全域を狭視野角にして画像を表示しなければならない。
この発明は以上の点に鑑みなされたもので、その目的は、視野角を部分的に切替えて画像を表示することが可能な表示装置を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明の態様に係る表示装置は、
画像を表示する表示領域を有した表示パネルと、
前記表示パネルに対向配置され、前記表示領域に重なっているとともに複数に分割された複数の分割領域を含んだ位相制御領域を有し、前記表示パネルから出射される光の位相状態を前記分割領域毎に独立して制御する位相制御液晶パネルと、を備えている。
この発明によれば、視野角を部分的に切替えて画像を表示することが可能な表示装置を提供することができる。
以下、図面を参照しながらこの発明に係る表示装置を液晶表示装置に適用した実施の形態について詳細に説明する。
図1に示すように、液晶表示装置は、表示パネルとしての液晶表示パネル1と、位相制御液晶パネル2と、輝度視角制御液晶パネル3と、バックライトユニット4と、第1偏光板5と、第2偏光板6と、駆動部7とを備えている。
液晶表示パネル1は、TN(ツイステッドネマティック)モードの液晶表示パネルとして構成されている。液晶表示パネル1は、アレイ基板11、対向基板12および第1液晶層13を備えている。
アレイ基板11は、透明な絶縁基板として、矩形状のガラス基板14と、このガラス基板上にマトリクス状に形成された複数の画素電極15と、これら画素電極を含むガラス基板上に形成された配向膜16と、を有している。また、アレイ基板11は、ガラス基板14上に形成された図示しない各種配線やスイッチング素子としてのTFT(薄膜トランジスタ)等を有している。アレイ基板11は、複数の画素を有している。複数の画素は、後述する表示領域R1内にマトリクス状に設けられているとともにTFTおよび画素電極15等をそれぞれ有している。
対向基板12は、透明な絶縁基板として、矩形状のガラス基板17と、このガラス基板上に形成された共通電極18と、共通電極およびガラス基板上に形成された配向膜19とを有している。画素電極15および共通電極18は、ITO(インジウム・ティン・オキサイド)等の透明な導電材料により形成されている。配向膜16および配向膜19には、プレチルト角が5°となるようにラビングが施されている。
アレイ基板11および対向基板12は、複数のスペーサ21により所定の隙間を保持して対向配置されている。アレイ基板11および対向基板12は、画素電極15および共通電極18が対向しているとともに、画像を表示する表示領域R1を有している。アレイ基板11および対向基板12は、表示領域R1の外側で両基板の周縁部に配置された矩形状のシール材22により互いに接合されている。第1液晶層13は、アレイ基板11、対向基板12およびシール材22の間に狭持されている。
第1液晶層13の層厚は、5.0μmである。第1液晶層13を構成する液晶材料には、以下に示す特性が得られるよう所定のカイラル材が添加されている。液晶材料の屈折率異方性の差(Δn)は、590nmの波長に対して0.092である。液晶分子の捩れ角は90°、捩れピッチは60μmである。液晶分子の捩れは左回りである。
表示領域R1内において、アレイ基板11および対向基板12の一方の基板には、図示しない赤色、緑色および青色の複数の着色層を有したカラーフィルタが配置されている。このため、液晶表示パネル1はカラー表示が可能である。
位相制御液晶パネル2は、対向基板12に対向配置されている。位相制御液晶パネル2は、第1基板41、この第1基板に所定の隙間を保持して対向配置された第2基板42および第2液晶層43を有している。第1基板41は、透明な絶縁基板として、例えばポリエステルフィルムやガラスからなる矩形状の第1シート44aと、この第1シート上に配設されているとともにITO等の透明な導電材料により形成された第1電極45と、この第1電極上に配設された第1配向膜47aとを有している。
第2基板42は、透明な絶縁基板として、例えばポリエステルフィルムやガラスからなる矩形状の第2シート44bと、この第2シート上に配設されているとともにITO等の透明な導電材料により形成された第2電極46と、この第2電極上に配設された第2配向膜47bとを有している。第2シート44bの外面側は表示面Sとして機能する。
第1配向膜47aおよび第2配向膜47bには、プレチルト角5°となるようラビングが施されている。この実施の形態において、ガラス基板17および第1シート44aは一体に形成されている。このため、液晶表示パネル1の対向基板12および位相制御液晶パネル2の第1基板41は透明な共通基板61を有し、それぞれ同一の基板で構成されている。
第1基板41および第2基板42は、第1配向膜47aおよび第2配向膜47bが対面するように対向配置され、複数のスペーサ48により所定の隙間を置いて保持されている。スペーサ48は、絶縁材料で構成されている。第1電極45および第2電極46は絶縁状態に維持されている。第1基板41および第2基板42は、第1電極45および第2電極46が対向した領域であるとともに、これら第1基板および第2基板間を透過する光の位相状態を制御可能な位相制御領域R2を有している。この実施の形態において、位相制御領域R2は、上述した表示領域R1と重なっている。
第1基板41および第2基板42は、位相制御領域R2の外側で、第1電極45および第2電極46の周縁部に配置された矩形状のシール材49により互いに接合されている。第2液晶層43は、第1基板41、第2基板42およびシール材49の間に狭持されている。
第2液晶層43の層厚は、5.0μmである。第2液晶層43を構成する液晶材料には、以下に示す特性が得られるよう所定のカイラル材が添加されている。液晶材料の屈折率異方性の差(Δn)は、590nmの波長に対して0.072である。液晶分子の捩れ角は450°、捩れピッチは3.92μmである。液晶分子の捩れは左回りである。
上記した第2液晶層43は、第1基板41および第2基板42間を透過する光の位相状態を制御する機能を有している。より詳しくは、第2液晶層43は、液晶分子の配向を制御することで視野角を制御している。第2液晶層43の液晶分子の配向を制御する際は、位相制御液晶パネル2に電圧を印加して、第1電極45および第2電極46間の電位差を制御することで行う。
図1、図2および図3に示すように、位相制御液晶パネル2は、視野角を部分的に独立して切替えることが可能な第1分割領域R4、第2分割領域R5、第3分割領域R6および第4分割領域R7を有している。第1分割領域R4ないし第4分割領域R7は、位相制御領域R2を分割した領域である。第1分割領域R4ないし第4分割領域R7は、それぞれ識別可能な情報を表示可能な面積を有している。このため、各分割領域は、複数の画素に重なっている。
第1電極45は、第1分割領域R4ないし第4分割領域R7に重なるようそれぞれ分割された複数の第1分割電極45aを有している。第2電極46は、第1分割領域R4ないし第4分割領域R7に重なるようそれぞれ分割された複数の第2分割電極46aを有している。
分割された第1分割電極45aおよび第2分割電極46aにそれぞれ独立して駆動電圧を印加することができる。このため、位相制御液晶パネル2は、液晶表示パネル1から出射される光の位相状態を上記分割領域毎に独立して制御可能である。すなわち、位相制御液晶パネル2は、視野角を第1分割領域R4ないし第4分割領域R7毎に独立して切替えることが可能である。
これにより、例えば、図4に示すように、第1分割領域R4および第3分割領域R6の視野角のみ選択的に狭くでき、また、図5に示すように、第1分割領域R4および第2分割領域R5の視野角のみ選択的に狭くできる。液晶表示装置の表示面Sに、視野角の広い領域および狭い領域を混在させることができるため、多用な画像を表示することができる。
輝度視角制御液晶パネル3は、アレイ基板11に対向配置されている。輝度視角制御液晶パネル3は、第3基板51、第4基板52、および第3液晶層53を備えている。第3基板51は、透明な絶縁基板としてのガラス基板54aと、このガラス基板上に形成された第3電極55aと、第3電極を含むガラス基板上に形成された配向膜56aと、を有している。第4基板52は、透明な絶縁基板としてのガラス基板54bと、このガラス基板上に形成された第4電極55bと、第4電極およびガラス基板上に形成された配向膜56bと、を有している。第3電極55aおよび第4電極55bは、ITO等の透明な導電材料により形成されている。配向膜56aおよび配向膜56bには、ラビングが施されている。
第3基板51および第4基板52は、複数のスペーサ57により所定の隙間を保持して対向配置されている。第3基板51および第4基板52は、第3電極55aおよび第4電極55bが対向しているとともに、輝度視角制御液晶パネル3を透過するバックライトユニットから放出される光の拡散状態を制御可能な光拡散制御領域R3を有している。この実施の形態において、光拡散制御領域R3は、上述した表示領域R1および位相制御領域R2と重なっている。
第3基板51および第4基板52は、光拡散制御領域R3の外側で両基板の周縁部に配置されたシール材58により互いに接合されている。第3液晶層53は、第3基板51、第4基板52、およびシール材58の間に狭持されている。
ここで、この実施の形態に係る第3液晶層53について説明する。第3液晶層53の層厚は、25μmである。第3液晶層53は、屈折率異方性の差(Δn)が0.23であるネマティック液晶に光架橋性ポリマ(polymer)を2wt%溶解した液晶材料で構成されている。第3液晶層53の液晶材料は室温状態では透明な液体である。
第3基板51、第4基板52、およびシール材58の間に第3液晶層53を充填する際は、従来の液晶注入法と同様に真空注入法等を用いることで充填できる。従って、液晶を充填する際は液体状態で充填される。充填された液晶には、紫外線が照射され、ポリマ(ポリマーネットワーク)が形成されるとともに液晶分子が析出される。第3液晶層53の液晶分子の配向はほぼランダムとみなすことができる。形成されたポリマの屈折率は析出した液晶分子の常光屈折率に等しい。
バックライトユニット4は、輝度視角制御液晶パネル3の第3基板51の外面側に設けられている。バックライトユニット4は、第3基板51に対向配置されているとともに導光板を含む導光体4aと、この導光体の一側縁に対向配置された光源4bおよび反射板4cとを有している。
バックライトユニット4は、導光体4aの光出射面に対向して配置された高集光性のプリズムシート4dを有している。プリズムシート4dは、導光体4aから出射されるバックライト光の平行度(指向性)を高める機能を有している。プリズムシート4dは、通常ノートPC用の液晶表示装置などに用いるプリズムシートより平行度を高める構造である。プリズムシート4dとしては、例えば、長瀬産業製のコリメートシート等、出射されるバックライト光の平行度が極めて高くなるものが用いられる。このため、バックライトユニット4は平行度の高い光を輝度視角制御液晶パネル3に出射させることができる。
第1偏光板5は、アレイ基板11およびバックライトユニット4間に配置されている。より詳しくは、第1偏光板5はアレイ基板11の外面に配置されている。なお、第1偏光板5は糊を介してアレイ基板11の外面に貼り合せても良い。第2偏光板6は、位相制御液晶パネル2に対して液晶表示パネル1と反対側に配置されている。より詳しくは、第2偏光板6は、第2基板42の外面に配置されている。なお、第2偏光板6は糊を介して第2基板42の外面に貼り合せても良い。第2偏光板6の外面は表示面Sとして機能する。第1偏光板5および第2偏光板6は、クロスニコル配置されている。このため、液晶表示パネル1は電圧印加状態で黒色表示となるノーマリーホワイト表示となる。
駆動部7は、液晶表示パネル1に駆動電圧を印加して表示状態を制御する。駆動部7は、表示モードに対応して位相制御液晶パネル2および輝度視角制御液晶パネル3に駆動電圧を印加する。位相制御液晶パネル2に対して、駆動部7は、第1分割領域R4ないし第4分割領域R7にそれぞれ独立して駆動電圧を印加する。
ここで、本願発明者等は、位相制御液晶パネル2および輝度視角制御液晶パネル3に駆動電圧を印加している状態および印加していない状態の2通りにおいて、液晶表示装置を用いて画像を表示し、輝度視角、コントラスト視角、正面輝度および正面コントラスト特性の各種表示特性を調査した。
その際、駆動部7は、TFTを介して駆動電圧4Vにて液晶表示パネル1を駆動した。また、駆動部7は、位相制御液晶パネル2および輝度視角制御液晶パネル3に10Vの駆動電圧をそれぞれ印加した。なお、バックライトユニット4は点灯した状態とし、液晶表示装置を照度0lx(ルクス)の環境下に配置した。
まず、位相制御液晶パネル2(第1電極45および第2電極46間)および輝度視角制御液晶パネル3(第3電極55aおよび第4電極55b間)に駆動電圧が印加されていない領域の第1表示方式における各種表示特性について説明する。
30cd/m以上の輝度を有した視野角は左右方向で±60°と広く、コントラスト比10:1以上の視野角も左右方向で±80°と十分広い。また、正面輝度は300cd/mと十分高い。このことから、位相制御液晶パネル2および輝度視角制御液晶パネル3を設けずに構成された液晶表示装置を用いて画像を表示した場合と同等の正面輝度および輝度視角を得ていることが判る。また、正面コントラストは500:1であり、位相制御液晶パネル2および輝度視角制御液晶パネル3を設けない構造と同等の高い値が得られる。
次に、位相制御液晶パネル2(第1電極45および第2電極46間)および輝度視角制御液晶パネル3(第3電極55aおよび第4電極55b間)に10Vの駆動電圧が印加されている領域の第2表示方式における各種表示特性について説明する。
30cd/m以上の輝度を有した視野角は左右方向で±20°と十分狭く、コントラスト比10:1以上の視野角は左右方向で±15°と十分狭い。コントラスト比1:1以上の視野角は左右方向で±20°と十分狭く、左右視野20°以上では画像を全く識別できない状態となった。
また、正面輝度は600cd/mであり、輝度視角制御液晶パネル3を設けずに構成された従来の液晶表示装置を用いて画像を表示した場合の倍の正面輝度が得られる。正面コントラストは1000:1であり、位相制御液晶パネル2を設けない構造とした場合や、この位相制御液晶パネルに駆動電圧を印加していない状態よりも高い値が得られる。
次に、位相制御液晶パネル2がこの位相制御液晶パネルを透過する光の位相状態を部分的に制御することにより、液晶表示装置の視野角を部分的に切替える原理について、図6ないし図11を用いて説明する。
視野角特性のなかで特に重要な特性は、コントラスト視角特性および輝度視角特性である。このうち、コントラスト視角特性は黒色表示時の視角特性に大きく左右される。TNモードのように第1液晶層13の液晶分子13aがほぼ垂直に配列した状態を用いる表示モードにおいては、優れた黒色表示特性を得るため、液晶分子13aがほぼ垂直に配列した状態にて黒色表示をすることが多い。しかしながら、液晶分子13aがほぼ垂直に配列した状態では、斜め視野において位相差が発生する。およそ液晶材料の屈折率異方性の差(Δn)と液晶層厚と視角とを乗じた位相差が発生する。
図8および図9に示すように、この実施の形態の場合、+480nm(×視角)の位相差が発生している。しかしながら、図1、図6および図7に示すように、第1電極45および第2電極46間に駆動電圧を印加していない領域での第2液晶層43の位相差は−480nm(×視角)となるため、第1液晶層13の位相差と合わせた位相差はゼロとなる。上記したことから、液晶表示装置に第2液晶層43を備えた位相制御液晶パネル2を設けることにより、第1電極45および第2電極46間に駆動電圧が印加されていない領域では、この位相制御液晶パネルを設けない構成とした場合と比較してコントラスト視角特性を広くすることができる。
一方、図1、図10および図11に示すように、任意の第1電極45および第2電極46間に駆動電圧を印加し、液晶分子43aの捩れを解き、液晶分子43aをほぼ垂直に配向させた領域では、第1液晶層13同様、せいの一軸性となる(+640nm)。このため、第1液晶層13の位相差と合わせた位相差は+1120nmとなる。上記したことから、液晶表示装置に第2液晶層43を備えた位相制御液晶パネル2を設けることにより、第1電極45および第2電極46間に駆動電圧が印加されている領域では、この位相制御液晶パネルを設けない構成とした場合と比較してコントラスト視角特性を著しく狭くすることができる。
次に、輝度視角制御液晶パネル3が、この輝度視角制御液晶パネルを透過する光の拡散状態を制御することにより、液晶表示装置の輝度視角を制御できる原理について、図12および図13を用いて説明する。
図12に示すように、輝度視角制御液晶パネル3に駆動電圧が印加されていない状態において、ネマティック液晶の液晶分子53aの配向はほぼランダムである。このため、屈折率は、常光屈折率および異常光屈折率の平均となる。これに対し、ポリマ53bの屈折率は析出した液晶分子53aの常光屈折率に等しい。このため、屈折率異方性の差(Δn)は、上述した屈折率異方性の差(Δn)の半分、つまり0.115程度となり、屈折率に差が生じることとなる。
また、ポリマ53bは、ランダムな3次元構造からなっているので、プリズムシート4dを透過したバックライト光は、輝度視角制御液晶パネル3にて拡散される。このため、輝度視角制御液晶パネル3を設けずに構成された従来の液晶表示装置を用いた場合と同様、広い輝度視角が得られる。
図13に示すように、第3液晶層53の液晶分子53aがほぼ垂直に配向するよう、輝度視角制御液晶パネル3に十分な駆動電圧が印加されている状態において、液晶分子53aの配向はほぼ垂直となる。このため、第3液晶層53に入射する光の進行方向に対する屈折率は常光屈折率となる。これに対し、ポリマ53bの屈折率は析出した液晶分子53aの常光屈折率に等しい。このため、ポリマ53bおよび液晶分子53a間に屈折率差は生じず、プリズムシート4dを透過したバックライト光は輝度視角制御液晶パネル3をそのまま透過する。
上述したように、プリズムシート4dにより十分に高められた平行度の高い光を液晶表示パネル1に出射できる。このため、輝度視角制御液晶パネル3を設けずに構成された従来の液晶表示装置を用いた場合よりもはるかに狭い輝度視角が得られる。この際、正面輝度は輝度視角を絞っている分、その従来の液晶表示装置を用いた場合よりもはるかに高くなる。
上記したように構成された液晶表示装置によれば、位相制御液晶パネル2は、第2液晶層43を有している。第2液晶層43は、液晶表示パネル1を透過したバックライト光の位相差や進行方向を制御できる。上述したように、位相制御液晶パネル2は視野角やコントラスト視角も制御できる。
このため、モバイルPC、携帯電話、PDA,電子手帳、およびタブレットPC等、公共の場で使用する場合であっても、他人に表示内容識別されては困る場合には視野角を狭く、また複数の観察者で表示画像を観察する場合には視野角を広くすることができる。これにより、他人に表示内容を覗かれる心配を排除することができる。また、複数の観察者が表示画面を同時に、かつ、良好に視認できるようにもできる。この際、第1電極45および第2電極46間に印加する電圧を制御することにより、容易に視野角を制御することができる。このような表示特性を制御する際、消費電力を殆ど増大させることなく制御できる。液晶表示装置の表示特性を制御する際は、スイッチやボリューム1つで制御することができる。
さらに、位相制御液晶パネル2は、第1分割領域R4ないし第4分割領域R7を有し、これら分割領域毎に視野角を独立して切替え可能である。各分割領域は識別可能な情報を表示可能な面積を有しているため、視野角の広い領域および狭い領域を混在させることができ、多用な画像の表示が可能となる。
MVAモードやツイステッドネマティックモード(TNモード)、ホモジニアスモード(HOMOモード)、ハイブリッドアラインネマティックモード等、ネマティック液晶を略垂直から水平配向、傾斜配向およびこれらに捩れを有する配向へと制御する液晶表示装置において、第1偏光板5および第2偏光板6は、ネマティク液晶が略垂直に配向した状態にて黒色表示となるように配置されている。この状態では、第1液晶層13は、光学的に見て、ほぼ正の一軸性結晶とみなすことができる。従って、表示画面の斜め方向への視野においては、位相差が生じるので、表示画面の正面から観察する場合と比較してコントラスト比が低くなる。
また、第2液晶層43において、液晶材料の屈折率異方性の差(Δn)は小さく、液晶分子の捩れピッチは短く、液晶分子の捩れ角は450°である。第2液晶層43は、第1液晶層13と比較しても十分に旋光性が小さい。このため、第1電極45および第2電極46間に電圧を印加していない状態において、第2液晶層43は、負の一軸性結晶とみなせる位相差板となる。
従って、この状態では、略垂直に配向した状態の第1液晶層13の位相差を第2液晶層43が補償することにより、斜め方向の視野におけるコントラストの低下を抑制することができる。また、第1液晶層13および第2液晶層43の捩れ方向を一致させることにより、第2液晶層43が液晶表示パネル1(TNモード)の左右視角を拡大するように作用する。
上記した効果は、第2液晶層43の液層分子の捩れ角を以下のように制御した場合に効果的である。選択された少なくとも1つの分割領域に重なった第1電極45および第2電極46間に電圧を印加した状態で、少なくとも1つの分割領域の複数の液晶分子を第1基板41平面および第2基板42平面に対して略垂直に配向させるとともに、電圧を印加しない状態で、少なくとも1つの分割領域の複数の液晶分子を捩れ角360°以上に配向させる場合。
若しくは、選択された少なくとも1つの分割領域に重なった第1電極45および第2電極46間に電圧を印加しない状態で、少なくとも1つの分割領域の複数の液晶分子を第1基板41平面および第2基板42平面に対して略垂直に配向させるとともに、電圧を印加した状態で、少なくとも1つの分割領域の複数の液晶分子を捩れ角360°以上に配向させる場合である。
位相制御液晶パネル2は、液晶表示パネル1および第2偏光板6の間に位置するよう配置されている。これにより、第2偏光板6は、偏光子の役割を果たす。この場合、表示画面側である第2シート44b外面上に図示しない糊を介して貼り付けることが望ましい。貼り付けない場合、位相制御液晶パネル2および第2偏光板6間に空気界面が存在し、また、間隙狭いとニュートリング縞が視認されるようになり問題となる。逆に、位相制御液晶パネル2および第2偏光板6間の隙間が広いと、間隙を維持するスペーサなどが必要となるほか、液晶表示装置全体の厚みを増大させることとなる。
また、位相制御液晶パネル2および液晶表示パネル1間も同様に、間隙を設けずに貼り合せることが望ましい。位相制御液晶パネル2の第1シート44aおよび第2シート44bを、可暁性のあるプラスチックや薄板ガラスで構成した場合、位相制御液晶パネルは、図示しない糊を介して液晶表示パネル1に貼り付ければ良い。
位相制御液晶パネル2および輝度視角制御液晶パネル3の双方を設けることにより、コントラスト視角および輝度視角を同時に制御することが可能となる。これらの制御は、双方の液晶層に印加する電圧を制御することにより、最も広視角な状態から最も狭視角な状態の間でアナログ的に自由にできる。輝度視角制御液晶パネル3により輝度視角を狭く制御した状態(第3液晶層53が透明に制御された状態)では、表示画面の正面方向に出射光を集中させることができる。この場合、バックライト光強度を弱めても十分な輝度を得ることができるため、消費電力を低減できる。
第3液晶層53に電圧を印加していない状態での液晶分子の配向はランダムであり、配向膜56a、56bによる配向制御は必要ない。しかしながら、第3電極55aおよび第4電極55bを保護し、かつ、第3液晶層53の保持特性を高めるためにも配向膜56a、56bは設けたほうが望ましい。ただし、この場合、ラビング等の配向処理は不要である。
位相制御液晶パネル2および輝度視角制御液晶パネル3は、それぞれ製造が容易である。ガラス基板54a、54bのかわりにプラスチック基板や薄板ガラスを用いて輝度視角制御液晶パネル3を構成することも容易である。この場合、輝度視角制御液晶パネル3の全体の厚み、および重量をより軽減できる。
第1基板41および対向基板12は共通基板61を有し、それぞれ同一の基板で構成されている。このため、液晶表示装置全体の厚みおよび重量を軽減することができる。
なお、この発明は、上述した実施の形態に限定されることなく、この発明の範囲内で種々変形可能である。例えば、図14に示すように、位相制御液晶パネル2は、液晶表示パネル1の画素に一対一で重なった複数の分割領域R8を有していても良い。この場合、第1電極45は、分割領域R8に重なるようそれぞれ分割された複数の第1分割電極45aを有している。第2電極46は、分割領域R8に重なるようそれぞれ分割された複数の第2分割電極46aを有している。この場合でも、分割された第1分割電極45aおよび第2分割電極46aにそれぞれ独立して駆動電圧を印加することができるため、上述した実施の形態より多用な画像を表示することができる。
この発明は、液晶表示装置に限定されるものではなく、表示パネルおよび位相制御液晶パネルを備えた表示装置であれば適用することができる。
この発明の実施の形態に係る液晶表示装置の断面図。 図1に示した位相制御液晶パネルの第1基板の平面図。 図1に示した位相制御液晶パネルの第2基板の平面図。 第1分割領域および第3分割領域の視野角を狭くした例を示す位相制御液晶パネルの斜視図。 第1分割領域および第2分割領域の視野角を狭くした例を示す位相制御液晶パネルの斜視図。 図1に示した第2液晶層に電圧が印加されていない状態における第2液晶層の断面構造概略図。 図6に示した、液晶分子の平均的屈折率楕円を示す図。 図1に示した第1液晶層の液晶分子が垂直に配向した場合における第1液晶層の断面構造概略図。 図8に示した液晶分子の平均的屈折率楕円を示す図。 図1に示した第2液晶層に電圧が印加されている状態における第2液晶層の断面構造概略図。 図10に示した液晶分子の平均的屈折率楕円を示す図。 図1に示した第3液晶層に電圧が印加されていない状態における第3液晶層の断面構造およびバックライトユニットから放出される光の光路を説明するための図。 図1に示した第3液晶層に電圧が印加されている状態における第3液晶層の断面構造およびバックライトユニットから放出される光の光路を説明するための図。 この発明の実施の形態に係る液晶表示装置の位相制御液晶パネルの変形例を示す斜視図。
符号の説明
1…液晶表示パネル、2…位相制御液晶パネル、3…輝度視角制御液晶パネル、4…バックライトユニット、5…第1偏光板、6…第2偏光板、7…駆動部、11…アレイ基板、12…対向基板、13…第1液晶層、41…第1基板、42…第2基板、43…第2液晶層、44a…第1シート、44b…第2シート、45…第1電極、45a…第1分割電極、46…第2電極、46a…第2分割電極、51…第3基板、52…第4基板、53…第3液晶層、61…共通基板、R1…表示領域、R2…位相制御領域、R3…光拡散制御領域、R4,R5,R6,R7,R8…分割領域、S…表示面。

Claims (6)

  1. 画像を表示する表示領域を有した表示パネルと、
    前記表示パネルに対向配置され、前記表示領域に重なっているとともに複数に分割された複数の分割領域を含んだ位相制御領域を有し、前記表示パネルから出射される光の位相状態を前記分割領域毎に独立して制御する位相制御液晶パネルと、を備えている表示装置。
  2. 前記位相制御液晶パネルは、
    それぞれ前記分割領域に重なって設けられた複数の第1分割電極を含んだ第1電極および前記第1電極に重なった第1配向膜を有した第1基板と、
    前記第1基板に隙間を置いて対向配置され、かつ、それぞれ前記分割領域に重なって設けられた複数の第2分割電極を含んだ第2電極および前記第2電極に重なっているとともに前記第1配向膜と対向した第2配向膜を有した第2基板と、
    前記第1基板および第2基板間に狭持され、前記第1基板および第2基板間を透過する光の位相状態を制御可能な液晶層と、を備えている請求項1に記載の表示装置。
  3. 前記液晶層は、
    選択された前記少なくとも1つの分割領域に重なった前記第1電極および第2電極間に電圧を印加した状態で、前記少なくとも1つの分割領域の複数の液晶分子を前記第1基板平面および第2基板平面に対して略垂直に配向するとともに、前記電圧を印加しない状態で、前記少なくとも1つの分割領域の前記液晶分子を捩れ角360°以上に配向し、
    若しくは、選択された前記少なくとも1つの分割領域に重なった前記第1電極および第2電極間に電圧を印加しない状態で、前記少なくとも1つの分割領域の前記液晶分子を前記第1基板平面および第2基板平面に対して略垂直に配向するとともに、前記電圧を印加した状態で、前記少なくとも1つの分割領域の前記液晶分子を捩れ角360°以上に配向するよう制御されている請求項2に記載の表示装置。
  4. 前記表示パネルは、前記表示領域内に設けられた複数の画素を有し、
    前記各分割領域は、識別可能な情報を表示可能な面積を有する請求項1に記載の表示装置。
  5. 前記表示パネルは、前記表示領域内に設けられた複数の画素を有し、
    前記分割領域は、前記画素に一対一で重なっている請求項1に記載の表示装置。
  6. 前記表示パネルに対向配置されたバックライトユニットと、
    前記表示パネルおよびバックライトユニット間に配置され、前記バックライトユニットから照射される光の拡散状態を制御する輝度視角制御液晶パネルと、を備え、
    前記位相制御液晶パネルは、前記表示パネルに対して前記輝度視角制御液晶パネルの反対側に配置されている請求項1に記載の表示装置。
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