JP4163535B2 - 塩素含有樹脂廃棄物とアルカリ金属含有ガラス廃棄物の資源化方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、塩素含有樹脂廃棄物とアルカリ金属含有ガラス廃棄物の資源化方法に関するもので、更に詳しくは、資源化処理が困難であった塩素含有樹脂廃棄物とアルカリ金属含有ガラス廃棄物とを特定の条件によって同時に熱処理し、燃料やセメント原料等に利用可能な低塩素炭化物と低アルカリガラス粉末を回収する塩素含有樹脂廃棄物とアルカリ金属含有ガラス廃棄物の資源化方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
大量に消費され、廃棄され続けているプラスチック樹脂類は、その形態や品種が雑多であり、外観だけで分別回収することが難しいため、マテリアルリサイクルするよりも、ゴミとして埋め立て処分されることが一般的であった。
【0003】
しかし、近年、処分場不足や種々の法規制を背景に、プラスチック樹脂材料特有の熱量を利用して、サーマルリサイクルする試みが盛んに行われるようになってきた。しかし、現実的には、廃棄されるプラスチックの6分の1程度を占める塩化ビニル樹脂は、そのまま燃焼した場合、腐食性ガスやダイオキシンを多量に発生するため、塩化ビニル樹脂に代表される塩素含有樹脂が混入した廃棄プラスチックを、サーマルリサイクルするには種々の配慮が必要であった。
【0004】
例えば、特開平9−227882には、塩化ビニル樹脂等の塩素含有可燃物を石灰等と一緒に乾留することによって塩素成分をガス化して除去し、乾留残渣から炭素分を抽出し、固形燃料を得る方法が提案されている。
また、特開平11−116979には、塩化ビニル樹脂等の塩素含有可燃物に生石灰等を混合し、これを不活性雰囲気下で350℃未満の温度で加熱することによって、可水性塩化物を生成させて脱塩すると共に、該可燃性有機成分の大部分を回収して固形燃料とする方法が提案されている。
【0005】
しかしながら、これらの方法では、多量に塩素含有樹脂が混入した廃棄物の場合、規定の中和処理剤量だけでは排ガス中から十分に塩化水素ガスを除去することが出来ず、腐食性ガスやダイオキシンが発生する憂いがあった。また、処理して得られる脱塩化固形燃料は、樹脂の特性を保っているため、被粉砕性に劣り、燃料として使用する場合には二次加工にかかる負担が極めて大きくなってしまうという課題があった。
【0006】
一方、使用済みの瓶ガラスや、建築物の解体で発生する板ガラスなどのガラス廃棄物は、種々の分野において積極的にそのリサイクルが推進されているが、発生量に見合う大量利用技術はいまだ確立されていないのが現状である。また、着色ガラスや医療廃棄物として発生するガラス廃棄物は、ガラスを構成する成分上の問題や安全性の問題から、リサイクルの目処はほとんど立っていないのが現状である。
【0007】
ここで、一般に流通しているガラスの多くは、ソーダガラスと呼ばれるもので、アルカリ含有量はNa2OとK2Oの合量で、10〜15重量%と高いため、ガラス廃棄物のリサイクルを考える場合、このアルカリ含有量が障害となるケースは多い。例えば、大量の需要が見込めるセメント用材料に使用する場合、反応性に富むアルカリ金属が多くなり、骨材中のシリカとの反応性を助長して結果的に異常膨張をすることとなり、モルタル・コンクリートの著しい強度低下を起こす危険性が高い。従って、ガラス廃棄物をそのままセメント原料として利用するには、困難な状況にある。
【0008】
【特許文献1】
特開平9−227882号公報
【特許文献2】
特開平11−116979号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述した従来の技術が有する種々問題点に鑑み成されたものであって、その課題は、塩素含有樹脂廃棄物とアルカリ金属含有ガラス廃棄物の効率的な資源化方法を提供することにあり、更に詳しくは、資源化処理が困難であった塩素含有樹脂廃棄物とアルカリ金属含有ガラス廃棄物とを同時に資源化処理することによって、燃料代替として使用できる低塩素炭化物、及びセメント原料等への利用が可能な低アルカリガラス粉末を、塩化水素ガスやダイオキシンなどの有害・有毒物を発生させることなく、安全に回収する方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記した課題を達成すべく鋭意研究を行った結果、塩素含有樹脂廃棄物とアルカリ金属含有ガラス廃棄物とを特定の条件によって同時に熱処理することにより、塩化水素ガスやダイオキシンなどの有害・有毒物を発生させることなく、燃料やセメント原料等に利用可能な資源化物を回収し得ることを見出し、本発明を完成させた。
【0011】
即ち、本発明は、平均粒径20mm以下の塩素含有樹脂廃棄物と、平均粒径20μm以下のアルカリ金属含有ガラス廃棄物の粉末とを、前記アルカリ金属含有ガラス廃棄物の量が、アルカリ金属量として、前記塩素含有樹脂廃棄物中の塩素量に対して化学当量比(アルカリ金属/塩素)が1〜3となる量を、外熱式ロータリーキルンに同時に投入し、該外熱式ロータリーキルンによって350〜400℃で熱処理した後、外熱式ロータリーキルンから排出される熱処理物を水中に投入し、浮遊物を塩素含有量0.2重量%以下、発熱量6,000kcal/kg以上の低塩素炭化物として、沈殿物をアルカリ金属酸化物含有量7重量%以下の低アルカリガラス粉末として各々回収する塩素含有樹脂廃棄物とアルカリ金属含有ガラス廃棄物の資源化方法とした。
【0014】
また、本発明は、上記外熱式ロータリーキルンから排出されるガスに含まれる塩化水素濃度が750ppm以下である上記塩素含有樹脂廃棄物とアルカリ金属含有ガラス廃棄物の資源化方法とした。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、上記した本発明に係る塩素含有樹脂廃棄物とアルカリ金属含有ガラス廃棄物の資源化方法の実施の形態を説明する。
【0018】
本発明において言う塩素含有樹脂廃棄物とは、塩化ビニル樹脂、塩化ビニリデン樹脂に代表される塩素含有樹脂の廃棄物を言うが、本発明は、多量に発生する廃棄プラスチックの資源化を究極の目的としているため、実際の資源化処理には塩素含有樹脂廃棄物のみでなく、他の樹脂廃棄物が混入する場合もあるが、こうした目的外の樹脂廃棄物が混入していても、本発明の目的を妨げるものではなくその使用が可能である。また、この塩素含有樹脂廃棄物の大きさは、平均粒径が20mm以下となるように切断、或いは破砕されたものを使用することが好ましい。これは、20mmよりも大きくなると、樹脂廃棄物内部からの脱塩素効率が著しく悪くなるためである。
【0019】
また、本発明において言うアルカリ金属含有ガラス廃棄物とは、一般にソーダガラスと呼ばれている瓶ガラス、板ガラスなどのガラス廃棄物を言い、該ガラス廃棄物を粗砕したガラスカレットを粉末化したものを使用する。この使用するアルカリ金属含有ガラス廃棄物の平均粒径は、20μm以下とすることが好ましく、より好ましくは5μm以下とする。このように粉末化すると、より比表面積が大きくなり、塩素との接触頻度が上がって低アルカリガラスが得られ易くなる。一方、ガラス廃棄物の平均粒径が20μmを越える場合は、比表面積が小さく反応性が乏しくなるため、所望とする低アルカリガラスが得られなくなる。
【0020】
本発明においては、上記した塩素含有樹脂廃棄物とアルカリ金属含有ガラス廃棄物の粉末とを、同時に外熱式ロータリーキルンに投入し、熱処理を行う。
ここで、ロータリーキルンには、外熱式と内熱式とがあるが、本発明において使用するアルカリ金属含有ガラス廃棄物は上記したように微粉末で使用するため、熱処理中における被処理物の飛散を防ぐため、外熱式ロータリーキルンを使用する。
【0021】
上記外熱式ロータリーキルンでの熱処理温度は、350〜400℃とする。
この熱処理によって、塩素含有樹脂廃棄物に含まれる塩素と、アルカリ金属含有ガラス廃棄物に含まれるアルカリ金属との反応(例えば、2HCl+Na2O→2NaCl+H2O)を生じせしめ、低塩素炭化物と低アルカリガラス粉末とを生成する。
【0022】
ここで、外熱式ロータリーキルンでの熱処理温度が上記した350℃に満たない場合には、塩素含有樹脂廃棄物からの塩素の熱分解速度が著しく悪くなるばかりでなく、アルカリ金属含有ガラス廃棄物と塩化水素若しくは塩素との反応性が悪くなり、最終的に回収されるガラスのアルカリ低減率が悪く、更には排ガスの塩化水素・塩素濃度が高まる等の問題が生ずるために好ましくない。
【0023】
一方、外熱式ロータリーキルンでの熱処理温度が上記した400℃を越える場合には、塩素含有樹脂廃棄物、例えば塩化ビニル樹脂廃棄物が溶融して取り扱い性が悪くなるばかりでなく、固形燃料としての生命線であるカーボンが気化して発熱量が低くなってしまう等の問題を生じるため好ましくない。
【0024】
また、上記外熱式ロータリーキルンに投入するアルカリ金属含有ガラス廃棄物の量は、同時に投入する上記塩素含有樹脂廃棄物中の塩素量に相対する生成塩のモル等量以上とする。
ここで、投入するアルカリ金属含有ガラス廃棄物の量が上記したモル等量に満たない場合には、アルカリ金属含有ガラス廃棄物による塩化水素の捕捉が不十分となり、結果としてロータリーキルン内における塩化水素濃度が低下しないので好ましくない。
一方、投入するアルカリ金属含有ガラス廃棄物の量が過剰な場合には、ロータリーキルン内における塩化水素濃度は大きく低減できるが、反応に寄与しないアルカリ金属が多く残存し、結果として回収物中におけるアルカリ金属の量が低減できないので好ましくない。
上記のようなことから、投入するアルカリ金属含有ガラス廃棄物の量は、アルカリ金属量として、同時に投入する塩素含有樹脂廃棄物中の塩素量に対して化学当量比(アルカリ金属/塩素)が1〜3となる量とすることが好ましい。
【0025】
上記の熱処理によって生成する処理物は、低塩素炭化物と低アルカリガラス粉末であるが、これらは外熱式ロータリーキルンから同時に、即ち両者混在した状態で排出される。
【0026】
そこで、本発明においては、上記外熱式ロータリーキルンから排出される熱処理物を水中に投入し、低塩素炭化物と低アルカリガラス粉末に分離する。即ち、塩素含有樹脂廃棄物は加熱処理時に発泡して軽量化するために、水中に投入すると浮遊する。一方、加熱処理したアルカリ金属含有ガラス廃棄物は、比重が2.6程度であるため水中を沈降する。そこで、両者の比重差を利用して資源化物を各々回収するのである。
【0027】
また、上記熱処理物の水中投入により、ガラス粉末表面に生成した可水性の塩、及び低塩素炭化物表面に付着している塩素及びガラス粉末もほぼ洗い流すことができ、回収される低塩素炭化物には、不純物となるガラスの混入が抑えられ、結果的に発熱量が高く、灰分の低い炭化物を得ることができる。また、回収されるガラス粉末は、塩素含有樹脂廃棄物との同時加熱処理によってアルカリ金属が低減され、且つ水中投入操作によって生成塩の混入が抑えられるため、セメント原料等として有効に利用することが可能となる。
【0028】
ここで、本発明における外熱式ロータリーキルンによる塩素含有樹脂廃棄物とアルカリ金属含有ガラス廃棄物との熱処理時に発生する排気ガス中に含まれる塩化水素濃度は、750ppm以下に抑えることとする。
これを満足するためには、原料の粒子径が重要となり、特に中和材としての機能を有するアルカリ金属含有ガラス廃棄物の平均粒径が上記した20μm以下でなければ、所望とする低アルカリガラスが得られないばかりか、排気ガス中の塩素を捕捉できず、上記した塩化水素濃度を達成できず、環境負荷を高めてしまう結果となる。
【0029】
また、本発明で回収する低塩素炭化物は、脱塩素処理によって炭素濃度が濃縮され、処理前の発熱量に比してその発熱量が高められているが、6,000kcal/kgまで発熱量が高められている場合には、微粉炭代替燃料としての使用が可能な資源化物となり、また9,000kcal/kg以上まで発熱量が高められている場合には、鉱物油代替燃料としての使用が可能な資源化物となる。また、回収した低塩素炭化物中の塩素量が0.2重量%を越える場合には、一般的に燃焼時に塩化水素ガスの発生やダイオキシン類の生成を著しく促進させてしまう問題があるため、塩素含有量は0.2重量%以下である必要があり、限りなくゼロであることが望ましい。
【0030】
また、本発明で回収する低アルカリガラス粉末は、該ガラス粉末に含有されるアルカリ金属酸化物量が7重量%以下とする。これは、7重量%を越えるアルカリ金属酸化物を含んでいる場合は、セメント原料として使用した場合に持ち込まれるアルカリ金属の量が多く、結果としてセメント中のアルカリ金属量を上昇させてしまい、セメント硬化体の強度低下や、アルカリ骨材反応によるひび割れを引き起こすために好ましくない。一方、アルカリ金属酸化物量が7重量%以下であれば、相当量の低アルカリガラス粉末をセメント原料として利用しても問題が無く、この数値が3重量%以下であれば、更に使用量拡大が図られるために好ましい。
【0031】
【試験例】
以下、上記した本発明に係る塩素含有樹脂廃棄物とアルカリ金属含有ガラス廃棄物の資源化方法を見出した試験例を記載する。
【0032】
試験において塩素含有樹脂廃棄物として用いた塩化ビニル樹脂(PVC)、及び種々雑多の合成樹脂が混ざった廃棄プラスチック(廃プラ)の物性を、表1に各々示す。また、試験においては、アルカリ金属含有ガラス廃棄物としてNa2Oを12.2重量%含有したガラスを用いた。
【0033】
【表1】
【0034】
上記塩素含有樹脂廃棄物とアルカリ金属含有ガラス廃棄物とを表2に示した原料粒径(平均粒径)に各々破砕し、密閉構造型の外熱式ローターリーキルン(直径150mm、長さ1,700mm)を用い、表2に併記した投入割合(アルカリ金属/塩素の化学当量比)、及び熱処理温度で滞留時間約60分間の資源化処理を各々行った。得られた熱処理物を水中に投入(浮選有無「有り」)し、炭化物とガラス粉末とに分離して各々回収した。
【0035】
【表2】
【0036】
回収した炭化物については、塩素量、発熱量及び形態を各々調べ、ガラス粉末については、Na2O量及び塩素量を各々調べた。また、各々の条件による熱処理時に外熱式ローターリーキルンから排出されたガス中に含まれる塩化水素濃度(HCL)を測定した。
各々の測定結果を表3に示す。
【0037】
なお、炭化物についての塩素量の測定は、エシュカ法で前処理後、チオシアン水銀法(JIS R5202)で行い、発熱量の測定は、JIS M8812に準じた方法で行った。また、ガラス粉末についてのNa2O量及び塩素量は、蛍光X線分析により求めた。また、排気ガス中の塩化水素濃度(HCL)は、排気ガスを吸収びんに導入して吸収液に塩化水素ガスを溶解後、JIS K 0107(1995年)に準拠して測定した。
【0038】
【表3】
【0039】
表3から、塩素含有樹脂廃棄物とアルカリ金属含有ガラス廃棄物とを特定の条件によって同時に熱処理することにより、燃料やセメント原料等に利用可能な低塩素炭化物と低アルカリガラス粉末が得られると共に、排気ガス中の塩化水素濃度も低減できることが判明した。また、得られる低塩素炭化物は発泡体となっており、被粉砕性が極めて良好なものであることが判明した。
【0040】
【発明の効果】
上記に詳述した本発明によれば、資源化処理が困難であった塩素含有樹脂廃棄物とアルカリ金属含有ガラス廃棄物とを、同時に本発明で定める特定の条件によって熱処理することにより、燃料代替として使用できる低塩素炭化物、及びセメント原料等への利用が可能な低アルカリガラス粉末を、塩化水素ガスやダイオキシンなどの有害・有毒物を発生させることなく、安全に回収することができ、廃棄物リサイクルの観点、及び環境保全の観点から、絶大な効果を発揮する。
Claims (2)
- 平均粒径20mm以下の塩素含有樹脂廃棄物と、平均粒径20μm以下のアルカリ金属含有ガラス廃棄物の粉末とを、前記アルカリ金属含有ガラス廃棄物の量が、アルカリ金属量として、前記塩素含有樹脂廃棄物中の塩素量に対して化学当量比(アルカリ金属/塩素)が1〜3となる量を、外熱式ロータリーキルンに同時に投入し、該外熱式ロータリーキルンによって350〜400℃で熱処理した後、外熱式ロータリーキルンから排出される熱処理物を水中に投入し、浮遊物を塩素含有量0.2重量%以下、発熱量6,000kcal/kg以上の低塩素炭化物として、沈殿物をアルカリ金属酸化物含有量7重量%以下の低アルカリガラス粉末として各々回収することを特徴とする、塩素含有樹脂廃棄物とアルカリ金属含有ガラス廃棄物の資源化方法。
- 上記外熱式ロータリーキルンから排出されるガスに含まれる塩化水素濃度が750ppm以下であることを特徴とする、請求項1記載の塩素含有樹脂廃棄物とアルカリ金属含有ガラス廃棄物の資源化方法。
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