JP4163030B2 - コネクタ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、例えばワイヤハーネスの接続に用いられる小型で低挿抜可能なコネクタに関し、特にモジュール同士の組み付けと同時にコネクタ同士の嵌合も行うことのできるコネクタに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来からモジュール組付けと同時にコネクタ嵌合も完了するモジュール用コネクタが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
かかるコネクタ50は、図15に示すように、第1取付け部材51に固定した第1ホルダ56に縦向き位置と横向き位置とに変位可能に第1コネクタ52を支持すると共に、第2取付け部材53に固定した第2ホルダ57に縦向き位置と横向き位置とに変位可能にした第2コネクタ54を支持した構造を有している。そして、両取付け部材51,53を接近させた時に第1コネクタ52と第2コネクタ54とを相互に縦向き位置から横向き位置に変位させながら結合させるようになっている。
【0004】
このような構造にすることにより、縦向きのコネクタ52,54は結合の完了時には横向き位置に変位するようになるので、各取付け部材51,53の間(組み付け方向)に広いコネクタ結合用スペースを確保する必要が無くなり、組み付け方向のスペースが狭くても結合可能となっている。
【0005】
【特許文献1】
特開2000−12155号公報(第3−5頁、図1)
【発明が解決しようとする課題】
上述の従来型コネクタ50では第1及び第2コネクタ52,54を共に回転移動可能な構造にしている為、両コネクタ共にホルダ(保持部材)56,57を必要としており、部品数が多くなる。又、初期状態では両コネクタ共に縦方向(取付け部材の対向方向)に向いている為、当該初期状態で大きな占有スペースを必要とし、コネクタ自体の大型化を招いている。
【0006】
又、待ち受けコネクタである第1コネクタ52がホルダ56内に保持されていない。即ち、第1コネクタ52が当該ホルダ56に保護されていない剥き出し状態で第2コネクタ54を待ち受けている。従って、この状態で当該第1コネクタ(待ち受けコネクタ)52に外力がかかると、待ち受け角度(仮固定角度)が変化したり、極端な場合は第1コネクタ52がホルダ56から外れることも考えられる。かかる状態を招くと相手側コネクタである第2コネクタ54との嵌合が非常に難しくなり、コネクタ接続作業が困難になる。コネクタ自体の姿勢変化に基づく同様な問題は挿入コネクタである第2コネクタ54にも生じる。
【0007】
本発明の目的は、小型で低挿抜可能かつ予期せぬ外力からの影響を受け難いコネクタを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上述の課題を解決するために、本発明の請求項1に記載のコネクタは、
相互に嵌合可能な第1コネクタ及び第2コネクタと、前記第1コネクタを保持する保持部材とを有しており、
前記第1コネクタには二種類のガイドピンが備わり、前記保持部材には当該二種類のガイドピンにそれぞれ対応する、コネクタ嵌合方向に対して傾斜した二種類のガイド溝が備わり、コネクタ同士のアプローチ時には前記二種類のガイドピンの一方が前記保持部材の一方のガイド溝に沿って移動し、その後のコネクタ同士の嵌合時には前記他方のガイドピンが前記他方のガイド溝に沿って移動するコネクタであって、
前記第1コネクタが前記保持部材の内部に仮止めされ、前記第2コネクタはコネクタ組付け方向と垂直方向にコネクタ嵌合面を向けており、かつ
前記保持部材が弾性係止片を有すると共に、前記第1コネクタが突起片を有し、前記保持部材の一方のガイド溝がアプローチ用ガイド溝を構成すると共に、前記第1コネクタの一方のガイドピンがアプローチ用ガイドピンを構成し、かつ
初期状態では前記弾性係止片と前記突起片との係合及び前記アプローチ用ガイド溝と前記アプローチ用ガイドピンとの係合により前記第1コネクタが前記保持部材内でコネクタ組付け方向と平行方向に嵌合面を向けて仮止めされ、かつ
前記第2コネクタが係合解除用突状部を有し、当該第2コネクタを前記保持部材に挿入する際に、前記突状部により当該保持部材の弾性係止片を変位させて第1コネクタの保持部材における仮止め状態を解除し、前記第1コネクタを前記保持部材内で前記アプローチ用ガイドピンを中心としてコネクタ嵌合面をコネクタ組付け方向と平行方向に向けた状態からコネクタ組付け方向と垂直方向に向けた状態に回転させるようになっている。
【0009】
可動コネクタである第1コネクタには、二種類のガイドピンが備わっている。一方、保持部材には各々のガイドピンが移動する為の、当該二種類のガイドピンのそれぞれが対応する、コネクタ嵌合方向に対して傾斜した二種類のガイド溝が備わっている。
【0010】
また、初期状態では第1コネクタが保持部材の内部に仮止め状態で収容されているので、予期せぬ外力の作用によって第1コネクタの姿勢が変わることがない。そのため、常に安定したコネクタ嵌合を実現する。
【0013】
また、第1コネクタに突起片を、保持部材には弾性係止片を設けて互いに係合させるとともに、第1コネクタのアプローチ用ガイドピンと保持部材に形成されているガイド溝との係合とにより、保持部材内部の2箇所で第1コネクタを確実に仮止めできるようにしている。
【0014】
これによって、第1コネクタを保持部材の内部に収容しておくことができ、第1コネクタを予期せぬ外力の作用から保護できる構造をとっている。即ち、予期せぬ外力の作用によって第1コネクタの姿勢が変わり、コネクタ嵌合時に嵌合し難くなるのを阻止する。
【0015】
また、第1コネクタが保持部材内で組付け方向と平行方向に嵌合面を向けて(回転して保持部材内部に収容されて)仮止めされているので、コネクタ組付け状態においてこの組付け方向における寸法を小さくすることができ、コネクタが組み込まれているモジュール内での当該コネクタの組み付け方向の占有容積を小さくする。
【0017】
このように保持部材の弾性係止片を変位させて保持部材における第1コネクタの仮止め状態を解除し、第1コネクタを保持部材内で回転可動状態にすることで、コネクタ同士のアプローチ時のみにおいて第1コネクタの姿勢を変化できるようにしている。これによって、コネクタ嵌合時においてのみ第1コネクタの姿勢を変化させるので予期せぬ外力を受けることでのコネクタ姿勢変化の影響を排除でき、常に安定したコネクタ嵌合を行う。
【0018】
また、保持部材内で第1コネクタを回転させてそのコネクタ嵌合面の向きを変化させる。即ち、保持部材の大きさを小型化しつつ保持部材内の限られた空間で第1コネクタのコネクタ嵌合面の向きを変化させる機能を持たせることができる。
【0019】
また、本発明の請求項に記載のコネクタは、請求項3に記載のコネクタにおいて、前記弾性係止片は前記保持部材において互いに対向する位置に形成された一対の弾性係止片からなり、前記コネクタ同士のアプローチ時、前記第2コネクタにより前記一対の弾性係止片同士の間隔が押し広げられて前記第1コネクタが前記保持部材内で回転可動状態になり、前記第1コネクタが前記アプローチ用ガイドピンを中心としてコネクタ嵌合面をコネクタ組付け方向と平行方向に向けた状態からコネクタ組付け方向と垂直方向に向けた状態に回転させ、その後第2コネクタにアプローチ及び嵌合するようになっている。
【0020】
また、コネクタアプローチ及び嵌合時にのみコネクタ嵌合面同士を向き合わせて、コネクタ嵌合を確実に行うようにする。
【0021】
また、保持部材内で第1コネクタを回転させてそのコネクタ嵌合面の向きをコネクタ組付け方向と平行方向に向けた状態から垂直方向に向けた状態に変化させる。これによって、限られたスペース内において第1コネクタの嵌合面の向きを変えることができ、コネクタと保持部材の小型化を達成する。
【0022】
また、本発明の請求項に記載のコネクタは、請求項1に記載のコネクタにおいて、前記保持部材が有している二種類のガイド溝はコネクタ同士のアプローチ時に使用するアプローチ用ガイド溝とコネクタ同士の嵌合時に使用する嵌合用ガイド溝からなり、コネクタ嵌合方向に対するアプローチ用ガイド溝の傾斜角度よりも前記嵌合用ガイド溝の傾斜角度の方が大きく、かつ嵌合用ガイド溝の前記傾斜角度を45度以上としている。
【0023】
可動コネクタである第1コネクタにはアプローチ用ガイドピンと嵌合用ガイドピンという異なる二種類のガイドピンを設ける一方、保持部材には前記各々のガイドピンが移動する為のアプローチ用ガイド溝と嵌合用ガイド溝という異なる二種類のガイド溝を設けている。そして、アプローチ用ガイドピンとアプローチ用ガイド溝との組み合わせはコネクタ同士のアプローチ時に使用し、他方の嵌合用ガイドピンと嵌合用ガイド溝との組み合わせは倍力作用の必要なコネクタ同士の嵌合に際して使用する。これによってコネクタの低嵌合を実現する。
【0024】
また、本発明の請求項に記載のコネクタは、請求項1に記載のコネクタにおいて、前記第1コネクタと前記第2コネクタとの離脱時に、前記第1コネクタのガイドピンが前記コネクタ同士のアプローチ及び嵌合時と同経路を逆方向にたどり、コネクタ離脱時には第1コネクタのコネクタ嵌合面をコネクタ組付け方向と垂直方向に向けた状態からコネクタ組付け方向と平行方向に向くように回転させて仮止め状態に戻す。
【0025】
コネクタ同士の嵌合時の経路と逆経路を辿ることで、コネクタ同士の低離脱を可能にし嵌合解除する。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態に係るコネクタについて図面に基づいて説明する。なお、以下の説明においては全ての構成要素がコネクタ嵌合軸線に対してコネクタ幅方向左右対称に形成されているので、当該幅方向に左右対称な部位については説明の明確化上同一の付番を付す。
【0027】
本発明の一実施形態に係るコネクタ1は、図1に示すように、待ち受けコネクタ(第1コネクタ)10と、待ち受けコネクタ10を仮止め状態で保持するコネクタホルダ(保持部材)30と、待ち受けコネクタ10と嵌合すると共にコネクタ嵌合時にコネクタホルダ30内に大部分が収容される挿入コネクタ(第2コネクタ)20とを備えている。
【0028】
コネクタホルダ30は樹脂でできており、図1及び図2に示すように、底面全体及び端面の一部、並びに上面が部分的に開口した箱型形状を備え、その上面部を形成するプレート状の基部31と、基部31の両側面から互いに対向して垂設された側壁部32と、側壁部32の両端部に形成され各端面開口を形成する端縁部32a,32bとを備えている。
【0029】
基部31には大小2つの矩形状の開口部31a,31bが形成され、一方の大きな開口部31aは待ち受けコネクタ10と接続される電線の導出部となり、他方の小さな開口部31bにはコネクタ嵌合時に挿入コネクタ20の一部が入り込むようになっている。
【0030】
側壁部32には、その内側に一対の第1のガイド溝33(図2、図7及び図8参照)が対向して形成されると共に、これと隣接した位置に一対の第2のガイド溝34(図7参照)が対向して形成されている。かかるガイド溝33,34はコネクタ同士の嵌合方向(基部形成面)に対してなす角度が互いに異なるコネクタアプローチ用ガイド溝33(以下、「アプローチ用ガイド溝33」とする)とコネクタ嵌合用ガイド溝34(以下、「嵌合用ガイド溝34」とする)とを形成している。なお、アプローチ用ガイド溝33はコネクタ同士の嵌合方向に対して本実施形態では45度に形成され、基部側が開放した溝入り口部33a(図7参照)を形成し、基部31と反対側は後述するコネクタアプローチ用ガイドピン13(以下、「アプローチ用ガイドピン13」とする)の外形と対応する端部33bを形成してアプローチ用ガイドピン13を当該端部33bで回動可能に保持するようになっている。
【0031】
嵌合用ガイド溝34は上述の通りアプローチ用ガイド溝33に隣接して形成され、コネクタ同士の嵌合方向に対して60度の角度をなしている。
【0032】
又、コネクタホルダ30には、図5に示すように、端壁部側には片持ち梁状の待ち受けコネクタ仮止め爪(弾性係止片)35が基部から側壁部32に沿って延在形成されている。なお、待ち受けコネクタ仮止め爪35は可動コネクタである待ち受けコネクタ10を仮止めするためのものである。そして、待ち受けコネクタ仮止め爪35の間隔がコネクタアプローチ時に後述する挿入コネクタ20の仮止め解除用起立部25(図4及び図5参照)によって押し広げられることにより、コネクタホルダ30による待ち受けコネクタ10の仮止めが解除される構造になっている。
【0033】
以下、待ち受けコネクタ仮止め爪35の構造についてより詳細に説明する。待ち受けコネクタ仮止め爪35には、図6に示すようにその自由端部において側面視で山形形状を示す2つのテーパ部(先端側テーパ部35aと基端側テーパ部35b)が形成されると共に、基端側テーパ部35bの幅方向に隣接して待ち受けコネクタ仮止め用の段部35cが形成されている。なお、先端側テーパ部35aは待ち受けコネクタ10のコネクタ内仮止めを解除する役目を果たし、基端側テーパ部35bは挿入コネクタ20とコネクタホルダ30の離脱が可能な形状になっている。また、段部35cは、待ち受けコネクタ10の待ち受けコネクタ仮止めプレート15と係合するためのものである。
【0034】
なお、待ち受けコネクタ仮止め爪35はその先端側テーパ部35aに後述する挿入コネクタ20の仮止め解除用起立部25(図5参照)が押し付けられた時、この押し付け力によって仮止め爪全体が撓んで待ち受けコネクタ仮止め爪35と後述する待ち受けコネクタ10の仮止めプレート(突起片)15とが干渉しなくなる程度の可撓性を有している。
【0035】
続いて、待ち受けコネクタ10について説明する。待ち受けコネクタ10は樹脂でできており、図1及び図3に示すように略直方体形状を有しかつ複数の雌端子(図示せず)を収容配置するコネクタ本体11と、コネクタ本体11の両側壁部12と同一面上に延在した三角形状の待ち受けコネクタ仮止めプレート15と、コネクタ本体11の両側壁部12から待ち受けコネクタ仮止めプレート15の反対側に延在した端面視逆L字型の起立部16と、起立部内側であってコネクタ嵌合面側端部に設けられたアプローチ時に回転させる突起片17と、アプローチ時に回転させる突起片17に連結しこれと一体に設けられた待ち受けコネクタ離脱時に回転させる突起片18と、起立部16と側壁部12に設けられた2種類のガイドピン13,14とを備えている。
【0036】
ガイドピン13,14は、段違いに配置された各々2本のガイドピンからなる。そして、コネクタ嵌合面側にある1対のガイドピンはコネクタ同士のアプローチ用ガイドピン13として使用され、端子挿入側にある1対のガイドピンはコネクタ同士の嵌合用ガイドピン14として使用される。そして、上述した通り、アプローチ用ガイドピン13はコネクタホルダ30のアプローチ用ガイド溝33に係合し、嵌合用ガイドピン14はコネクタホルダ30の嵌合用ガイド溝34に係合するようになっている。なお、アプローチ用ガイドピン13及びアプローチ用ガイド溝33と嵌合用ガイドピン14及び嵌合用ガイド溝34とは、前者の係合状態が終わる直前に後者の係合状態が始まる係合関係を備えている。
【0037】
また、待ち受けコネクタ仮止めプレート15は、初期状態ではコネクタホルダ30に形成された待ち受けコネクタ仮止め爪35の段部35cに係合するようになっている。そして、この係合とコネクタホルダ30のアプローチ用ガイド溝33と待ち受けコネクタ10のアプローチ用ガイドピン13との係合とが協働して待ち受けコネクタ10をコネクタホルダ内に仮止めする。
【0038】
一方、待ち受けコネクタ10のアプローチ時に回転させる突起片17はコネクタ同士の嵌合時に後述する挿入コネクタ20の突状部27aに係合してコネクタ同士の嵌合を円滑に行う役目を果たしている。
【0039】
また、待ち受けコネクタ離脱時に回転させる突起片18はコネクタ同士の嵌合解除時にガイドアーム27bから受ける押し付け力によって待ち受けコネクタ10をコネクタホルダ内で回転させて初期の仮止め位置に戻す役割を果たすものである。
【0040】
続いて、挿入コネクタ20について説明する。挿入コネクタ20は樹脂でできており、図1及び図4に示すように複数の雄端子(図示せず)を収容配置しかつ待ち受けコネクタ10と嵌合するコネクタ本体21を一部に備えている。また、コネクタ本体21のコネクタ嵌合面側には待ち受けコネクタ収容空間22が形成されている。
【0041】
また、コネクタ本体21の上面には待ち受けコネクタ10のアプローチ時に回転させる突起片17を受け入れる突状部27aが形成されている。また、後述する側面視逆L字型のガイドアーム27bが平行して2本形成されている。なお、ガイドアーム27bは、コネクタ同士が嵌合完了した時点でコネクタホルダ30の小さな開口部31bに収まるようになっている。また、ガイドアーム27bは、その端部が上述の通りコネクタ離脱時に待ち受けコネクタ10の離脱時に回転させる突起片18に押し付けられて待ち受けコネクタ10を回転させる役目を果たす。
【0042】
待ち受けコネクタ収容空間22には、図5に示すようにコネクタ本体21の底壁部から延在し、コネクタ嵌合時に待ち受けコネクタ10が着座する2本の平行な凸条部26aを備えた底壁部26と、当該底壁部26の両側方から垂設した側壁部29とが形成されている。そして、側壁部29の上縁部29aとコネクタ本体21の嵌合面上方縁21aとで待ち受けコネクタ挿入用開口部20aを形成している。なお、待ち受けコネクタ収容空間22はコネクタ嵌合開始時に待ち受けコネクタ10が入り込む為の空間である。
【0043】
挿入コネクタ20には更に、側壁部29の端部において待ち受けコネクタ仮止め解除用起立部(係合解除用突状部)25(以下、「仮止め解除用起立部25」とする)がコネクタ嵌合面と平行に延在形成されている。仮止め解除用起立部25は前述した通り挿入コネクタ20をコネクタホルダ30に挿入する際にコネクタホルダ30の待ち受けコネクタ仮止め爪35をそれぞれ外方に押し広げ、待ち受けコネクタ10とコネクタホルダ30の仮止め状態を解除するためのものである。
【0044】
また、仮止め解除用起立部25に隣接して窓部29bが形成されている。窓部29bは挿入コネクタ20をコネクタホルダ30に押し込んだとき、コネクタホルダ30の待ち受けコネクタ仮止め爪35端部が入り込むためのものである。
【0045】
挿入コネクタ20の側壁部29には嵌合ピン用ガイド溝24が略L字型の切欠き状に形成されている。嵌合ピン用ガイド溝24は、図7に示すように側壁部29の上縁に溝入り口部24aが形成され、アプローチ用ガイドピン13を中心として嵌合用ガイドピン14が描く円弧に対応する曲率を備えて形成された第1溝部24bと、当該第1溝部24bと連なりコネクタ嵌合面と垂直かつコネクタ本体21のコネクタ嵌合面に向かって一定距離形成された第2溝部24cを備えている。
【0046】
一方、挿入コネクタ20のコネクタ本体21側には、図4及び図5に示すように、上述した仮止め解除用起立部25と同様の上面視L字型形状を有するコネクタ挿入ガイド用起立部28が形成されている。そして、これらの仮止め解除用起立部25、コネクタ挿入ガイド用起立部28がコネクタホルダ30の側壁部32及び端縁部32a,32bで形成される4隅にガイドされながら挿入コネクタ20がコネクタホルダ30内に収容されるようになっている。
【0047】
即ち、挿入コネクタ20の仮止め解除用起立部25によって仮止め解除爪35による待ち受けコネクタ10の仮止めが解除されて待ち受けコネクタ10がアプローチ用ガイドピン13を中心として回転しながら待ち受けコネクタ収容空間22に挿入するようになっている。そして、その後には挿入コネクタ20をコネクタホルダ30の方向に力を加えて更に移動させることで、待ち受けコネクタ10のアプローチ用ガイドピン13がコネクタホルダ30のアプローチ用ガイド溝33に沿って移動した後、嵌合用ガイドピン14が後述する挿入コネクタ20の嵌合ピン用ガイド溝24に沿って移動しながらコネクタホルダ30の嵌合用ガイド溝34を移動するようになっている。
【0048】
続いて、上述のように構成されたコネクタ1の嵌合手順について図7から図10に基づいて説明する。なお、以下に示すコネクタ嵌合手順は一例として車両室内のルームランプユニットに関するコネクタ嵌合を行う場合に基づいて説明する。また、説明の都合上、必要な構成要素のみを図示すると共に、本来破線で表すべき部分を一部実線で表している。
【0049】
図7は待ち受けコネクタ10がコネクタホルダ30に仮止めされ、当該待ち受けコネクタ10に挿入コネクタ20を接近させた状態を断面で示している。
【0050】
この状態では、図5及び図6に示すように、コネクタホルダ30が有する一対の待ち受けコネクタ仮止め爪35の段部35cと待ち受けコネクタ10が有する1対の待ち受けコネクタ仮止めプレート15とが係合すると共に、図8に示すようにコネクタホルダ30のアプローチ用ガイド溝33と待ち受けコネクタ10のアプローチ用ガイドピン13とが係合している。そして、これらの係合によって待ち受けコネクタ10がコネクタホルダ30内で嵌合面を組付け方向と平行方向に向けて仮止めされている。なお、この状態では、図5及び図8に示す待ち受けコネクタ10の嵌合面は下側にあり、図示する待ち受けコネクタ10の上面側は端子挿入面となっている。
【0051】
また、図8は待ち受けコネクタ10をコネクタホルダ30に仮止めされた状態で図5とは反対側から見た斜視図である。
【0052】
この状態では例えばコネクタホルダ30は車両のルーフパネルメンバーPM(図7参照)に取付けられており、挿入コネクタ20は図示しないルームランプユニットに取付けられている。図7からも待ち受けコネクタ10はコネクタホルダ30に仮止めされており、挿入コネクタ20が挿入されない限りコネクタホルダ30内における待ち受けコネクタ10の仮止めは解除されない状態であることが分かる。
【0053】
続いて、図7に示す段階から図9に示すように挿入コネクタ20を待ち受けコネクタ10及びコネクタホルダ30に接近させる。これはルーフランプユニットをルーフパネルメンバーに接近させることで同時に行われる。
【0054】
図7には図示を省略しているが、コネクタホルダ30が有する待ち受けコネクタ仮止め爪35と待ち受けコネクタ10が有する仮止めプレート15による係合、及び図9に図示してあるコネクタホルダ30が有するアプローチ用ガイド溝33と待ち受けコネクタ10のアプローチ用ガイドピン13の嵌め合いによる係合とにより、待ち受けコネクタ10がコネクタ組み付け方向と平行方向に嵌合面を向けた状態でコネクタホルダ30内に未だ仮止めされている。
【0055】
このように待ち受けコネクタ10がコネクタホルダ30内部に保護収容されたような構造になっている為、例えば車両組立ラインでの部品組み付け作業時に当該待ち受けコネクタ10が予期せぬ外力を直接受けてコネクタホルダ30との位置関係がずれて挿入コネクタ20との嵌合が不可能になるということは無い。これに伴い、これらのコネクタが組み込まれたモジュール同士の組み付け作業性を阻害することも無い。
【0056】
図9は待ち受けコネクタ10が回転を開始する直前の位置関係を図示している。この時、仮止め解除用起立部25(図5参照)により待ち受けコネクタ10を仮止めするための待ち受けコネクタ仮止め爪35が押し広げられ、コネクタホルダ30内での待ち受けコネクタ10の仮止めが解除される。
【0057】
具体的には挿入コネクタ20を待ち受けコネクタ10に向かって垂直に接近させることで挿入コネクタ20に設けられている仮止め解除用起立部25がコネクタホルダ30の待ち受けコネクタ仮止め爪35の先端側テーパ部35aに当接する。そして、挿入コネクタ20を待ち受けコネクタ10に更に押し付けることで挿入コネクタ20の仮止め解除用起立部25がコネクタホルダ30の待ち受けコネクタ仮止め爪35の先端テーパ部35aを押し広げ、待ち受けコネクタ仮止め爪35全体をそれぞれ外方に撓ませる。これによって、待ち受けコネクタ10の仮止めプレート15が待ち受けコネクタ仮止め爪35の段部35cと干渉しなくなり、コネクタホルダ30内における待ち受けコネクタ10の仮止めが解除される。
【0058】
これによって、図10に示す待ち受けコネクタ10が回転を開始した状態に至る。この段階で待ち受けコネクタ10は挿入コネクタ20の待ち受けコネクタ収容空間22内に進入する。
【0059】
図10からは待ち受けコネクタ10の仮止めが解除され当該待ち受けコネクタ10が回転途中の状態であることが分かる。
【0060】
その後、挿入コネクタ20をコネクタホルダ30に更に押し付けると、挿入コネクタ20の嵌合用ガイド溝24の第1溝部24bに待ち受けコネクタ10の嵌合用ガイドピン14が完全に進入し、待ち受けコネクタ10が挿入コネクタ20の底壁部26に着地すると同時に待ち受けコネクタ10の回転動作が完了する(図11参照)。
【0061】
この際、コネクタホルダ30の待ち受けコネクタ仮止め爪35が挿入コネクタ20の窓部29bに係合する。
【0062】
このように待ち受けコネクタ10の仮止めが解除された後、待ち受けコネクタ10がアプローチ用ガイドピン13を中心として回転運動し、図11に示すように待ち受けコネクタ10の嵌合面がコネクタ組付け方向と垂直方向に向く。
【0063】
続いて、挿入コネクタ20をコネクタホルダ30に更に押し込むと、コネクタ同士のアプローチが開始される。即ち、この状態から挿入コネクタ20をコネクタホルダ30側に更に押し込んでいくと、待ち受けコネクタ10のアプローチ用ガイドピン13はコネクタホルダ30のアプローチ用ガイド溝33の端部から当該ガイド溝33に沿って移動する。これによってコネクタ嵌合面同士が接近(アプローチ)する。
【0064】
ここで、コネクタホルダ30のアプローチ用ガイド溝33はコネクタ嵌合方向と45度の角度をなしているので、挿入コネクタ20をコネクタホルダ30に押し込んだ距離と等しい距離で挿入コネクタ20の嵌合面に待ち受けコネクタ10の嵌合面を接近(アプローチ)させることができる。
【0065】
なお、コネクタ同士がアプローチしている段階、即ちアプローチ用ガイドピン13がアプローチ用ガイド溝33を移動している段階では待ち受けコネクタ側の嵌合用ガイドピン14は挿入コネクタ20の嵌合ピン用ガイド溝24で嵌合方向への動きが規制され、アプローチ動作後半から図12に示すように嵌合用ガイドピン14がコネクタホルダ30の嵌合用ガイド溝34に完全に入り込むようになっている。
【0066】
即ち、待ち受けコネクタ10のアプローチ用ガイドピン13がコネクタホルダ30のアプローチ用ガイド溝33に沿って移動すると共に、アプローチ用ガイドピン13がアプローチ用ガイド溝33から抜け出す直前に待ち受けコネクタ10の嵌合用ガイドピン14がコネクタホルダ30の嵌合用ガイド溝34に進入して当該溝34に沿って移動する。
【0067】
図12に示す状態は待ち受けコネクタ10のアプローチ用ガイドピン13がコネクタホルダ30のアプローチ用ガイド溝33を移動し終わり、即ちコネクタ同士のアプローチが完了した状態である。
【0068】
以上のように待ち受けコネクタ10のアプローチ用ガイドピン13がコネクタホルダ30のアプローチ用ガイド溝33から抜け出してコネクタ同士のアプローチが完了した後、コネクタ同士(端子)の嵌合動作が行なわれる。
【0069】
図12から図13に至る過程では、待ち受けコネクタ10の嵌合用ガイドピン14が挿入コネクタ20の係合ピン用ガイド溝24を移動しながらコネクタホルダ30の嵌合用ガイド溝34を上方に向かって移動する状態となっている。そして、嵌合用ガイドピン14の移動に伴って、コネクタ同士(端子)の嵌合が行われる。
【0070】
なお、嵌合用ガイド溝34はコネクタ嵌合方向に対して約60度をなすように形成されているので、コネクタホルダ30に挿入コネクタ20を押し込む際の移動量よりも待ち受けコネクタ10が挿入コネクタ20に嵌合する際の移動量が小さくなる。これによって、最も大きな力を必要とするコネクタ同士(端子)の嵌合時に必要とする嵌合力を大幅に低減させることができる。即ち、小さい力でコネクタ嵌合が可能になる。
【0071】
なお、待ち受けコネクタ側に設けられている嵌合用ガイドピン14がコネクタホルダ30に設けられている嵌合用ガイド溝34に沿って移動しコネクタ嵌合状態となり、嵌合用ガイド溝34の傾斜部が無くなる位置まで嵌合用ガイドピン14が移動した時点がコネクタ嵌合終了時点となっている。
【0072】
図13は待ち受けコネクタ10と挿入コネクタ20がコネクタ嵌合を完了した状態を示している。
【0073】
なお、本実施形態にかかるコネクタ1は、コネクタ嵌合が終了した状態から挿入コネクタ20をコネクタホルダ30内に更に押し込めるようになっており、これによりコネクタ完全嵌合を確保している。
【0074】
図14はこのように挿入コネクタ20をコネクタホルダ30内に更に押し込んでコネクタ同士の嵌合作業を完全に終えた状態を示している。これによって、部品自体の公差や各部品間の組み付け公差を吸収してコネクタ同士の完全嵌合を保障する。
【0075】
なお、当該コネクタをルームランプユニットに組み込んだ場合、ルームランプユニットの組付けと同時にコネクタ同士の嵌合も完了することができる。即ち、作業者はルームランプユニットを車両の天張りに押し込むだけでコネクタ嵌合を同時に行うことができ、モジュール組立ての作業効率が格段に向上する。
【0076】
以上説明したように、コネクタホルダ30のアプローチ用ガイド溝33と嵌合用ガイド溝34とのコネクタ嵌合面に対する傾斜角度が互いに異なるように形成されている。即ち、コネクタ同士をアプローチさせるだけの段階では傾斜角度の緩やかなアプローチ用ガイド溝33、即ち本実施形態ではコネクタ嵌合方向に対して約45度の角度に傾斜したアプローチ用ガイド溝33にアプローチ用ガイドピン13を移動させる構造になっている。
【0077】
そして、コネクタ同士の嵌合が開始される時点では傾斜角度の急な嵌合用ガイド溝34に嵌合用ガイドピン14を移動させるようにしている。なお、本実施形態では嵌合用ガイド溝34をコネクタ嵌合方向に対して約60度に傾斜したガイド溝として形成しており、この嵌合用ガイド溝34に嵌合用ガイドピン14を移動させる構造をとっている。
【0078】
このような構造にすることにより、最も大きな力を必要とするコネクタ同士(端子)の嵌合時にはその時必要な力を大幅に低減させることが可能になる。即ち、小さい力でコネクタ嵌合が可能になる。
【0079】
続いて、コネクタ同士の嵌合を解除する手順について説明する。図14に示す状態から挿入コネクタ20を待ち受けコネクタ10及びコネクタホルダ30とを分離した初期状態に戻す場合には、挿入コネクタ20をコネクタ嵌合方向と垂直方向でコネクタホルダ30から離間する方向に引っ張るだけで良い。
【0080】
即ち、嵌合状態から初期状態に戻す場合は、コネクタホルダ30と挿入コネクタ20を別々に掴み、両者を引き離す方向に力を加えればよい。その場合図7及び図9乃至図14と逆の動作を辿ることになる。
【0081】
具体的には、両者を引き離す方向に力を加えると、待ち受けコネクタ10に備わった嵌合用ガイドピン14がコネクタホルダ30の嵌合用ガイド溝34と挿入コネクタ20の嵌合ピン用ガイド溝24に沿ってコネクタ結合時とは逆方向に移動する(図13〜図12参照)。その後、待ち受けコネクタ10に備わったアプローチ用ガイドピン13がコネクタホルダ30のアプローチ用ガイド溝33に沿ってコネクタ嵌合時とは逆方向に移動する(図12〜図11参照)。そして、待ち受けコネクタ10の嵌合用ガイドピン14が挿入コネクタ20の嵌合ピン用ガイド溝24の第2溝部24cから第1溝部24bに移行する(図11参照)。この段階で待ち受けコネクタ10の嵌合用ガイドピン14はコネクタホルダ30の嵌合用ガイド溝34から脱出する。これと同時に待ち受けコネクタ10のアプローチ用ガイドピン13がコネクタホルダ30のアプローチ用ガイド溝33端部に達する。
【0082】
更に、挿入コネクタ20をコネクタホルダ30から引き離すと、コネクタホルダ30のアプローチ用ガイド溝端部に達した待ち受けコネクタのアプローチ用ガイドピン13を回転中心として、挿入コネクタ20のガイドアーム27b端部が待ち受けコネクタ10の離脱時に回転させる突起片18と干渉して待ち受けコネクタ10を回転させながら挿入コネクタ20をコネクタホルダ30から離脱させる(図11〜図9参照)。
【0083】
即ち、挿入コネクタ20の1対のガイドアーム27bが待ち受けコネクタ10に設けられている1対の離脱時に回転させる突起片18を押し下げて待ち受けコネクタ10自体を回転させ、これによって嵌合面を組付け方向と平行方向に向いた状態に戻す。
【0084】
一方、挿入コネクタ20がコネクタホルダ30から離間することで一旦挿入コネクタ20の窓部29bに係合した待ち受けコネクタ仮止め爪35の端部が当該窓部29bから側壁部29に移動する。この側壁部29への移動と同時に待ち受けコネクタ仮止め爪35が外方に撓んだ状態で挿入コネクタ20の側壁部に沿って移動する。
【0085】
そして、待ち受けコネクタ10が回転して嵌合面が組付け方向と平行方向に向いた状態に戻された時点で挿入コネクタ20の仮止め解除用起立部25がコネクタホルダ30から離れ、これによってコネクタホルダ30の待ち受けコネクタ仮止め爪35同士の間隔が元の狭い間隔に戻る。そして、アプローチ用ピン13を中心として回転した待ち受けコネクタ10の仮止めプレート15がコネクタホルダ30の待ち受けコネクタ仮止め爪35の段部35cに再度引っかかり、これによって待ち受けコネクタ10はコネクタホルダ30に再度仮止めされることになる(図9〜図7参照)。
【0086】
即ち、コネクタホルダ30の待ち受けコネクタ仮止め爪35の段部35cと待ち受けコネクタ10の仮止めプレート15が係合すると共に、待ち受けコネクタ10のアプローチ用ガイドピン13がコネクタホルダ30のアプローチ用ガイド溝33の端部に収まり、待ち受けコネクタ10がコネクタホルダ30に仮止めされる。
【0087】
このように挿入コネクタ20を待ち受けコネクタ10から分離すると同時に待ち受けコネクタ10がコネクタホルダ30内で一定の姿勢で仮止めされるので、従来のようにコネクタ同士を分離したのちに再度のコネクタ嵌合に備えて待ち受けコネクタ10をコネクタホルダ30内で特別に位置合わせする必要はない。従って、コネクタ嵌合作業の作業能率を向上させる。
【0088】
以上の説明から明らかなように、コネクタ同士(端子)の嵌合解除時もコネクタ同士(端子)の嵌合時と同様の理由により小さい力で嵌合解除が可能になる。
【0089】
上述の通り、本実施形態にかかるコネクタ1は、コネクタホルダ30内で待ち受けコネクタ10を回転して収容することで、コネクタホルダ30の小型化やコネクタ組み付け状態での厚さを薄くしてコネクタの組み付け方向の占有容積を小さくすることができ、コネクタ自体のレイアウト上の自由度が高まる。
【0090】
また、コネクタ嵌合前は待ち受けコネクタ10がコネクタホルダ30に仮止めされているので、コネクタ嵌合前に待ち受けコネクタ10に外力が加わることは無く待ち受けコネクタ10がコネクタホルダ30の所定位置から移動したり脱落したりすることがない。また、コネクタ嵌合前においてコネクタホルダ30が被取付け対象物にどのような姿勢や角度で取付けられていても待ち受けコネクタ10はコネクタホルダ30に対して一定の状態で仮止め保持されている。従って、一方のモジュールにコネクタホルダ30を取付け、他方のモジュールに挿入コネクタ20を取付けて各モジュールを結合するだけで目視及び特別な嵌合作業を行うことなくコネクタ同士の嵌合を行うことができ、各作業者がコネクタ嵌合作業をする際に作業能率を格段に向上させる。
【0091】
また、コネクタホルダ30の嵌合用ガイド溝34がコネクタ嵌合方向に対して45度より大きく傾斜しているので、コネクタ同士の低挿抜力が実現できる。
【0092】
また、コネクタ組付け時に挿入コネクタ20のコネクタ嵌合面をコネクタ組付け方向と垂直方向に向けて組付けるので、モジュール内でのコネクタの組み付け方向の占有容積を最小限にすることができる。
【0093】
又、待ち受けコネクタ10から挿入コネクタ20を分離させたときに待ち受けコネクタ10がコネクタホルダ30に必ず仮止めされるようになっているので、コネクタ同士を繰り返し嵌合させる時に待ち受けコネクタ10をコネクタホルダ30の初期保持位置に再度取付けなおす作業が不要になり、組付け作業の効率が向上する。
【0094】
なお、上述の実施形態では車両室内のルームランプユニットに関するコネクタ嵌合を例示したが、これに限定される必要はなく、ドアトリムに取付けるランプやドアトリムの取付けと同時にパワーウインドウレギュレータのコネクタ接続をする場合、又はトランク内のトリム取付けと同時にランプのコネクタ接続をする場合など、コネクタ同士の接続を個別に行う工程ではなくモジュール同士の結合と同時に目視し難いコネクタ同士の嵌合を行う部位に本発明は適用可能である。
【0095】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の請求項1に記載のコネクタは、可動コネクタである第1コネクタには、二種類のガイドピンが備わっている。一方、保持部材にはこれら各々のガイドピンが移動する為の、当該二種類のガイドピンにそれぞれ対応する、コネクタ嵌合方向に対して傾斜した二種類のガイド溝が備わっている。
【0096】
初期状態では第1コネクタが保持部材の内部に仮止め状態で収容されているので、予期せぬ外力の作用によって第1コネクタの姿勢が変わることがない。そのため、常に安定したコネクタ嵌合を実現する。
【0097】
更に、第2コネクタはコネクタ組付け時にコネクタ組付け方向と垂直方向に嵌合面を向けているので、コネクタ組付け方向において第2コネクタの全長分を確保する必要がない。即ち、コネクタ組付け方向における第2コネクタの占める長さを短くすることができ、コネクタ組付け状態での厚さを薄くしてコネクタが組み込まれるモジュール内での当該コネクタの組み付け方向の占有容積を小さくすることができる。
【0098】
また、本発明の請求項に記載のコネクタは、第1コネクタに突起片を、保持部材には弾性係止片を設けてお互いに係合させると共に、第1コネクタのアプローチ用ガイドピンと保持部材に形成されているガイド溝との係合とにより、保持部材内部の2箇所で第1コネクタを確実に仮止めできるようにしている。
【0099】
これによって、第1コネクタを保持部材の内部に収容しておくことができ、第1コネクタを予期せぬ外力の作用から保護できる構造をとっている。即ち、予期せぬ外力の作用によって第1コネクタの姿勢が変わり、コネクタ嵌合時に嵌合し難くなるのを阻止する。
【0100】
また、一方のコネクタのみに保持部材を取付けて、当該コネクタを必要なときだけ可動可能にしている。これによって予期せぬ外力の作用によって第1コネクタの姿勢が変わり、コネクタ嵌合時に嵌合し難くなるようなことが無くなる。
【0101】
また、第1コネクタが保持部材内で組付け方向と平行方向に嵌合面を向けて仮止めされているので、コネクタ組付け状態においてこの組付け方向における寸法を小さくすることができ、コネクタが組み込まれているモジュール内での当該コネクタの組み付け方向の占有容積を小さくする。
【0102】
また、本発明の請求項に記載のコネクタは、保持部材の弾性係止片を変位させて当該弾性係止片による第1コネクタの保持部材への仮止め状態を解除し、第1コネクタを保持部材内で回転可動状態にすることで、コネクタ同士のアプローチ時のみにおいて第1コネクタの姿勢を変化できるようにしている。これによって、コネクタ嵌合時においてのみ第1コネクタの姿勢を変化させるので予期せぬ外力を受けることでのコネクタ姿勢変化の影響を排除でき、常に安定したコネクタ嵌合を行うことができる。
【0103】
また、保持部材内で第1コネクタを回転させてそのコネクタ嵌合面の向きを変化させる。即ち、保持部材の大きさを小型化しつつ保持部材内の限られた空間で第1コネクタのコネクタ嵌合面の向きを変化させる機能を保持部材に持たせることができる。
【0104】
また、本発明の請求項に記載のコネクタは、コネクタ同士のアプローチ時、第2コネクタにより弾性係止片同士の間隔が押し広げられて第1コネクタが保持部材内で回転可動状態になる。そして、第1コネクタが当該第1コネクタの有しているアプローチ用ガイドピンを中心としてコネクタ嵌合面をコネクタ組付け方向と平行方向に向けた状態からコネクタ組付け方向と垂直方向に向けた状態に回転し、その後に第2コネクタにアプローチ嵌合するようになっている。
【0105】
これによって、コネクタアプローチ及び嵌合時にコネクタ嵌合面同士を向き合わせてコネクタ嵌合を確実に行うようにする。
【0106】
また、保持部材内で第1コネクタを回転させてそのコネクタ嵌合面の向きをコネクタ組付け方向と平行方向に向けた状態から垂直方向に向けた状態に変化させる。これによって、限られたスペース内において第1コネクタの嵌合面の向きを変えることができ、コネクタと保持部材の小型化を達成する。
【0107】
また、本発明の請求項に記載のコネクタは、可動コネクタである第1コネクタにはアプローチ用ガイドピンと嵌合用ガイドピンという異なる2種類のガイドピンを設ける。一方、保持部材には各々のガイドピンが移動する為のアプローチ用ガイド溝と嵌合用ガイド溝という異なる2種類のガイド溝を設けている。そして、一方のアプローチ用ガイドピンとアプローチ用ガイド溝との組み合わせはコネクタ同士のアプローチ時に使用し、他方の嵌合用ガイドピンと嵌合用ガイド溝との組み合わせは倍力作用の必要なコネクタ(端子)同士の嵌合に際して使用する。これによってコネクタの低嵌合を可能とする。
【0108】
また、本発明の請求項に記載のコネクタは、コネクタ同士の嵌合時の経路と逆経路を辿ることで、コネクタ(端子)同士の低離脱を可能にし嵌合解除することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかるコネクタの分解斜視図である。
【図2】図1のコネクタのコネクタホルダのみを示した斜視図である。
【図3】図1のコネクタの待ち受けコネクタのみを示した斜視図である。
【図4】図1のコネクタの挿入コネクタのみを示した斜視図である。
【図5】図1のコネクタを、待ち受けコネクタをコネクタホルダ内に仮止めした状態で示した一部破断斜視図である。
【図6】図2におけるコネクタホルダの一方の待ち受けコネクタ仮止め爪を拡大して示した斜視図である。
【図7】図1における挿入コネクタが待ち受けコネクタに接近した状態を透過的に示す図である。
【図8】図7における待ち受けコネクタがコネクタホルダに仮止めされた状態を一部破断して示す斜視図である。
【図9】図7に続き、挿入コネクタが待ち受けコネクタの仮止めを解除し、待ち受けコネクタが回転する直前の状態を透過的に示す図である。
【図10】待ち受けコネクタの仮止めが解除され、待ち受けコネクタが回転途中の状態を透過的に示す図である。
【図11】待ち受けコネクタの回転が終了した状態を透過的に示す図である。
【図12】待ち受けコネクタと挿入コネクタがアプローチを完了した状態を透過的に示す図である。
【図13】待ち受けコネクタと挿入コネクタが嵌合終了した状態を透過的に示す図である。
【図14】コネクタ嵌合作業が終了した状態を透過的に示す図である。
【図15】従来のコネクタ結合構造を分解して示した斜視図である。
【符号の説明】
1 コネクタ
10 待ち受けコネクタ(第1コネクタ)
11 コネクタ本体
12 側壁部
13 アプローチ用ガイドピン
14 嵌合用ガイドピン
15 仮止めプレート(突起片)
16 起立部
17 アプローチ時に回転させる突起片
18 離脱時に回転させる突起片
20 挿入コネクタ(第2コネクタ)
21 コネクタ本体
21a 上方縁
22 待ち受けコネクタ収容空間
24 嵌合ピン用ガイド溝
24a 溝入り口部
24b 第1溝部
24c 第2溝部
25 仮止め解除用起立部(係合解除用突状部)
26 底壁部
27a 突状部
27b ガイドアーム
28 コネクタ挿入ガイド用起立部
29 側壁部
29a 上縁部
29b 窓部
30 コネクタホルダ(保持部材)
31 基部
31a,31b 開口部
32 側壁部
32a,32b 端縁部
33 アプローチ用ガイド溝
34 嵌合用ガイド溝
35 待ち受けコネクタ仮止め爪(弾性係止片)
35a 先端側テーパ部
35b 基端側テーパ部
35c 段部

Claims (4)

  1. 相互に嵌合可能な第1コネクタ及び第2コネクタと、前記第1コネクタを保持する保持部材とを有しており、
    前記第1コネクタには二種類のガイドピンが備わり、前記保持部材には当該二種類のガイドピンにそれぞれ対応する、コネクタ嵌合方向に対して傾斜した二種類のガイド溝が備わり、コネクタ同士のアプローチ時には前記二種類のガイドピンの一方が前記保持部材の一方のガイド溝に沿って移動し、その後のコネクタ同士の嵌合時には前記他方のガイドピンが前記他方のガイド溝に沿って移動するコネクタであって、
    前記第1コネクタが前記保持部材の内部に仮止めされ、前記第2コネクタはコネクタ組付け方向と垂直方向にコネクタ嵌合面を向けており、かつ
    前記保持部材が弾性係止片を有すると共に、前記第1コネクタが突起片を有し、前記保持部材の一方のガイド溝がアプローチ用ガイド溝を構成すると共に、前記第1コネクタの一方のガイドピンがアプローチ用ガイドピンを構成し、かつ
    初期状態では前記弾性係止片と前記突起片との係合及び前記アプローチ用ガイド溝と前記アプローチ用ガイドピンとの係合により前記第1コネクタが前記保持部材内でコネクタ組付け方向と平行方向に嵌合面を向けて仮止めされ、かつ
    前記第2コネクタが係合解除用突状部を有し、当該第2コネクタを前記保持部材に挿入する際に、前記突状部により当該保持部材の弾性係止片を変位させて第1コネクタの保持部材における仮止め状態を解除し、前記第1コネクタを前記保持部材内で前記アプローチ用ガイドピンを中心としてコネクタ嵌合面をコネクタ組付け方向と平行方向に向けた状態からコネクタ組付け方向と垂直方向に向けた状態に回転させるようになったことを特徴とするコネクタ。
  2. 前記弾性係止片は前記保持部材において互いに対向する位置に形成された一対の弾性係止片からなり、前記コネクタ同士のアプローチ時、前記第2コネクタにより前記一対の弾性係止片同士の間隔が押し広げられて前記第1コネクタが前記保持部材内で回転可動状態になり、前記第1コネクタが前記アプローチ用ガイドピンを中心としてコネクタ嵌合面をコネクタ組付け方向と平行方向に向けた状態からコネクタ組付け方向と垂直方向に向けた状態に回転させ、その後第2コネクタにアプローチ及び嵌合するようになったことを特徴とする、請求項1に記載のコネクタ。
  3. 前記保持部材が有している二種類のガイド溝はコネクタ同士のアプローチ時に使用するアプローチ用ガイド溝とコネクタ同士の嵌合時に使用する嵌合用ガイド溝からなり、コネクタ嵌合方向に対する前記アプローチ用ガイド溝の傾斜角度よりも前記嵌合用ガイド溝の傾斜角度の方が大きく、かつ嵌合用ガイド溝の前記傾斜角度を45度以上としたことを特徴とする、請求項に記載のコネクタ。
  4. 前記第1コネクタと前記第2コネクタとの離脱時に、前記第1コネクタのガイドピンが前記コネクタ同士のアプローチ及び嵌合時と同経路を逆方向にたどり、コネクタ離脱時には第1コネクタのコネクタ嵌合面をコネクタ組付け方向と垂直方向に向けた状態からコネクタ組付け方向と平行方向に向くように回転させて仮止め状態に戻すことを特徴とする、請求項に記載のコネクタ。
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