JP4162494B2 - 筋緊張性ジストロフィー2型に関連するイントロン、および使用方法 - Google Patents

筋緊張性ジストロフィー2型に関連するイントロン、および使用方法 Download PDF

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    • C12Q2600/00Oligonucleotides characterized by their use
    • C12Q2600/156Polymorphic or mutational markers

Description

【0001】
[継続出願データ]
本出願は、2001年5月11日に提出した米国仮出願第60/290,365号、2001年6月29日に提出した米国仮出願第60/302,022号、および2001年11月13日に提出した米国仮出願第60/337,831号(これらは、参照により本明細書に援用される)の利益を主張する。
【0002】
[政府による財政支援]
本発明は、国立衛生研究所により授与された助成金番号 NS35870の下で、政府支援によりなされたものである。政府は本発明に一定の権利を有する。
【0003】
[背景]
DMは、筋緊張症、筋ジストロフィー、心伝導欠陥、後虹彩白内障、および内分泌障害を含む外見上は無関係であり稀な臨床的特徴の一貫した集合を伴う優性遺伝性多臓器疾患である(Harper, Myotonic Drystrophy, W.B. Saunders, London, ed. 2, (1989))。DMについては、約100年前に初めて記載されたが、筋緊張性ジストロフィー1型(DM1)に関して遺伝子検査が利用可能になった後にようやく、2つ以上の遺伝的要因の存在が認識された(Thornton et al., Ann. Neurology, 35, 269 (1994), Ricker et al., Neurology, 44, 1448 (1994))。
【0004】
DM1は、筋緊張性ジストロフィープロテインキナーゼ(DMPK)遺伝子の3’非翻訳領域、およびすぐ隣りのホメオドメイン遺伝子SIX5のプロモーター領域の両方に存在する、19番染色体上のCTG反復の増大により引き起こされる(Groenen and Wieringa, Bioessays, 20, 901 (1998), Tapscott, Science, 289, 1701 (2000))。遺伝子の非コード領域のCTG増大(expansion)がどのようにして複雑なDM表現型を引き起こすのかはいまだに明らかではない。提唱されているメカニズムとしては、(i)DMPKタンパク質のハプロ不全、(ii)SIX5を含む隣接遺伝子発現の改変、および(iii)核内フォーカスとして蓄積し、細胞機能を崩壊するRNA中のCUG増大の病原的影響が挙げられる。幾つかのマウスモデルにより異なる態様のDM1を開発した。CUG反復を有するmRNAを発現するモデルは、筋緊張症およびDM1の筋障害性の特徴を表し、DMPKノックアウトは心臓異常を有し、SIX5ノックアウトは、白内障を患う。総合すると、これらのデータは、各理論がDM1の病因に寄与する可能性があり、DM1が、局所遺伝子病であり得ることを示唆すると解釈されてきた。
【0005】
DMの病態生理学的要因をより明確にするために、本発明者等は、DMの臨床的特徴の多くを有するが、DM1 CTG増大を伴わない家族について研究してきた。DM1について遺伝子検査が利用可能になった後、DM2および近位型筋緊張性筋障害(PROMM)を患う家族を判別し、連鎖解析によりDM1遺伝子座の関与が排除され、同様に筋肉の塩化物およびナトリウムチャネル遺伝子の関与も排除された。その後、近位型筋緊張性ジストロフィー(PDM)および筋緊張性ジストロフィー2型(DM2)は、非DM1型の優性遺伝性多臓器筋緊張性障害の認識される表現型を広げると説明された。1998年には、DM2遺伝子座が3q21に位置付けられ、PROMMの遺伝的要因は、多くの家族において同じ遺伝子座に位置することが実証された。
【0006】
DMの多臓器性の影響を引き起こす第2のヒト突然変異を明らかにし、分子レベルでこれらの疾患に共通するものを同定することにより、DMの発病経路を決定する独自の手段が提供され、この疾患の診断方法を開発することが可能となる。
【0007】
[発明の概要]
本発明は、ヒト個体に筋緊張性ジストロフィー2型(DM2)の危険性があるかどうかを検出する従来技術の進歩を表す。本発明者等は、DM2がジンクフィンガータンパク質9(ZNF9)をコードするヌクレオチドのイントロン1の中のCCTG増大により引き起こされることを発見した。この増大は、本発明以前にはヌクレオチド配列が完全に順序付けられなかったゲノムの領域に位置する。この領域の正確な配列を決定し、本明細書中に開示する。したがって、本発明は、単離されたポリヌクレオチドを提供する。このポリヌクレオチドとしては、配列番号1のおよそヌクレオチド1〜14468、配列番号1のおよそヌクレオチド14474〜22400、配列番号1のおよそヌクレオチド17501〜17701、配列番号1のおよそヌクレオチド17501〜17701およびリピートトラクト、配列番号1のおよそヌクレオチド17858〜18058、リピートトラクトおよび配列番号1のおよそヌクレオチド17858〜18058、またはそれらの相補体が挙げられる。本発明はまた、配列番号1のヌクレオチド16701〜17701由来の少なくとも約15個の連続するヌクレオチド、配列番号1のヌクレオチド17858〜18862由来の少なくとも約15個の連続するヌクレオチド、またはそれらの相補体を含む単離されたポリヌクレオチドを提供する。
【0008】
本発明は、ジンクフィンガータンパク質9(ZNF9)ゲノム配列のイントロン1内のリピートトラクトを含むポリヌクレオチドの検出方法を提供する。この方法は、ZNF9ゲノム配列のイントロン1領域のヌクレオチドを増幅して、増幅されたポリヌクレオチドを形成し、ここで、該増幅されたポリヌクレオチドはリピートトラクトを含み、そして、上記増幅されたポリヌクレオチドを検出することを含む。あるいは、この方法は、ポリヌクレオチドを得るために、制限エンドヌクレアーゼで、ゲノムDNAを消化し、ZNF9ゲノム配列のイントロン1内のリピートトラクトを含むポリヌクレオチドにハイブリダイズする、検出可能に標識したプローブを用いて、ハイブリダイズ用条件下にて該ポリヌクレオチドをプローブし、そして該ポリヌクレオチドにハイブリダイズした上記プローブを検出することを含む。
【0009】
本発明はさらに、筋緊張性ジストロフィー2型(DM2)を発症する危険性のない個体の判別方法を提供する。この方法は、176個以下のヌクレオチドのリピートトラクトを含む2つの危険性のない対立遺伝子に関して、個体のZNF9ゲノム配列のイントロン1領域を解析することを含む。例えば、この方法は、個体のZNF9ゲノム配列のイントロン1領域のヌクレオチドを増幅して、増幅されたポリヌクレオチドを形成し、ここで、該増幅されたポリヌクレオチドはリピートトラクトを含み、該増幅されたポリヌクレオチドのサイズを比較し、そして、2つの危険性のない対立遺伝子に関して、上記増幅されたポリヌクレオチドを解析することを含む。増幅行為は、第1のプライマーおよび第2のプライマーを含むプライマー対を用いて、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)を実施することを含んでもよく、ここで該第1のプライマーおよび該第2のプライマーが、前記イントロン1領域内に位置する前記リピートトラクトに隣接する。前記第1のプライマーが、配列番号1のヌクレオチド14469〜17701から選択される少なくとも約15個のヌクレオチドを含み、該第2のプライマーが、配列番号1のヌクレオチド17858〜18661から選択される少なくとも約15個のヌクレオチドを含む。あるいは、この方法は、個体のZNF9ゲノム配列内のイントロン1領域のヌクレオチドを増幅して、増幅されたポリヌクレオチドを形成し、ここで、該増幅されたポリヌクレオチドはリピートトラクトを含み、176個以下のヌクレオチドのリピートトラクトを含む2つの危険性のない対立遺伝子に関して、該増幅されたポリヌクレオチドの該リピートトラクトを解析することとを含んでもよい。
【0010】
また、本発明は、DM2に罹っているか、またはDM2を発症する危険性のある個体の判別方法を提供する。この方法は、少なくとも約75回のCCTG反復を含むリピートトラクトを含む1つの危険性のある対立遺伝子に関して、個体のZNF9ゲノム配列のイントロン1領域を解析することを含む。別の態様では、この方法は、ポリヌクレオチドを得るために、制限エンドヌクレアーゼで個体のゲノムDNAを消化し、ZNF9ゲノム配列のイントロン1内のリピートトラクトを含むポリヌクレオチドにハイブリダイズする、検出可能に標識したプローブを用いて、ハイブリダイズ用条件下にて該ポリヌクレオチドをプローブし、該ポリヌクレオチドにハイブリダイズした該プローブを検出し、そして少なくとも約75回のCCTG反復を含むリピートトラクトを含む1つの危険性のある対立遺伝子に関して、ハイブリダイズしたポリヌクレオチドの該イントロン1領域を解析することを含む。さらに別の態様では、この方法は、個体のZNF9ゲノム配列のイントロン1領域のヌクレオチドを増幅して、増幅されたポリヌクレオチドを形成し、ここで、該増幅されたポリヌクレオチドはリピートトラクトを含み、そして、少なくとも75回のCCTG反復を含むリピートトラクトを含む1つの危険性のある対立遺伝子に関して、該増幅されたポリヌクレオチドの該リピートトラクトを解析することを含む。
【0011】
本発明はまた、キットを提供する。本発明の一態様では、該キットは、個体がDM2を発症する危険性がないかどうかを判別するためのものである。該キットは、配列番号1のヌクレオチド14469〜17701から選択される少なくとも約15個の連続するヌクレオチドを含む第1のプライマー、および配列番号1のヌクレオチド17858〜18661から選択される少なくとも約15個の連続するヌクレオチドを含む第2のプライマーを含む。危険性のない個体は、176個以下のヌクレオチドのリピートトラクトを含むZNF9ゲノム配列の2つの危険性のない対立遺伝子を有する。
【0012】
別の態様では、キットは、個体がDM2を発症する危険性があるかどうかを判別するためのものである。該キットは、少なくとも約200個のヌクレオチドを含むプローブを含み、ここで該プローブが、配列番号1またはその相補体にハイブリダイズする。危険性のある個体は、少なくとも約75回のCCTG反復を含むリピートトラクトを含むZNF9ゲノム配列の1つの危険性のある対立遺伝子を有する。あるいは、このキットは、配列番号1のヌクレオチド14469〜17701、または配列番号1のヌクレオチド17858〜18661から選択される少なくとも約15個のヌクレオチドを有する第1のプライマー、および(CCTG)nおよび(CAGG)n(ここで、nは少なくとも4である)からなる群から選択されるヌクレオチド配列を有する第2のプライマーを含む。危険性のある個体は、少なくとも約75回のCCTG反復を含むリピートトラクトを含むZNF9ゲノム配列の1つの危険性のある対立遺伝子を有する。
【0013】
さらに別の態様では、キットは、個体がDM2に罹っているかどうかを判別するためのものである。このキットは、少なくとも約200個のヌクレオチドを含むプローブを含み、ここで該プローブが、配列番号1またはその相補体にハイブリダイズする。危険性のある個体は、少なくとも約75回のCCTG反復を含むリピートトラクトを含むZNF9ゲノム配列の1つの危険性のある対立遺伝子を有し、そしてDM2の症状を示す。あるいは、このキットは、配列番号1のヌクレオチド14469〜17701、または配列番号1のヌクレオチド17858〜18661から選択される少なくとも約15個のヌクレオチドを含む第1のプライマー、および(CCTG)nおよび(CAGG)n(ここで、nは少なくとも4である)からなる群から選択されるヌクレオチド配列を含む第2のプライマーを含む。危険性のある個体は、少なくとも約75回のCCTG反復を含むリピートトラクトを含むZNF9ゲノム配列の1つの危険性のある対立遺伝子を有する。
【0014】
別記しない限り、複数を示す語句の記載がないもの(「a」、「an」、「the」)および「少なくとも1つ(at least one)」は交換可能に使用され、1つまたはそれ以上を意味する。
【0015】
[発明の好ましい実施形態の詳細な説明]
組成
本発明は、ジンクフィンガータンパク質9(ZNF9)ゲノム配列のイントロン1領域の一部を含む単離されたポリヌクレオチドを提供する。本明細書中で使用する場合、「ポリヌクレオチド」という用語は、任意の長さを有するヌクレオチド(リボヌクレオチドかデオキシヌクレオチドのいずれか)の重合体を指し、二本鎖および単一鎖のDNAならびにRNAの両方を含む。ポリヌクレオチドは、例えば、ゲノム配列、および調節配列および/またはイントロンのような他の配列を含む種々の機能を有するヌクレオチド配列を含んでもよい。ポリヌクレオチドは、天然の供給源から直接得ることができるか、あるいは組換え技法、酵素技法または化学的技法を用いて調製することができる。ポリヌクレオチドは、その形態が線状でも環状でもあり得る。ポリヌクレオチドは、例えば、発現ベクターまたはクローニングベクターのようなベクターの一部、または断片であり得る。「単離された」ポリペプチドまたはポリヌクレオチドとは、その自然環境から取り出されたか、組換え技法を用いて生産されたか、または酵素的もしくは化学的に合成されたポリペプチドまたはポリヌクレオチドを意味する。好ましくは、本発明のポリペプチドまたはポリヌクレオチドは精製されており、すなわちいかなる他のポリペプチドまたはポリヌクレオチド、および関連細胞産物または他の不純物も本質的に含まない。本明細書中で使用する場合、「ゲノム配列」には、プロセシングされていないプレRNA(すなわち、エキソンおよびイントロンの両方を含むRNA分子)、およびプレRNAをコードするポリヌクレオチドが含まれる。適切な調節配列の制御下に置かれると、ゲノム配列はmRNAを生産する。ゲノム配列の境界は、一般にその5’末端にある転写開始部位とその3’末端にある転写終結因子により決定される。ゲノム配列には典型的に、イントロンとエキソンが含まれる。調節配列は、それが操作可能に連結されたゲノム配列の発現を調節するポリヌクレオチドである。調節配列の非限定的な例としては、プロモーターが挙げられる。「操作可能に連結された」とは、このように記載される成分が、意図されるそれらの様式でそれらが機能することを可能にする関係にある並列を指す。調節配列に適合する条件下でゲノム配列の発現が達成されるような方法で調節配列が連結される場合に、調節配列は、ゲノム配列に「操作可能に連結される」。
【0016】
ZNF9ゲノム配列は、ヒトゲノム中の3番染色体の位置3q21に位置する。ZNF9ゲノム配列に関連した配列タグ部位(STS)には、N22238およびstG51107が含まれる。ZNF9ゲノム配列にコードされるポリペプチドは、7個のジンクフィンガードメインを含み、ステロール調節エレメントを結合することでRNA結合ポリペプチドとして機能する(Rajavashisth et al. Science, 245, 640-643を参照)。本明細書中で使用する場合、「ポリペプチド」は、ペプチド結合により連結されたアミノ酸のポリマーを指し、特定長のアミノ酸ポリマーを指すわけではない。ZNF9ゲノム配列は、5つのエキソンと4つのイントロンを含む(図4を参照)。
【0017】
1人の個体から得られたZNF9ゲノム配列の配列を図7に開示する。この配列では、エキソン1は、ヌクレオチド4337〜4415に相当し、エキソン2は、ヌクレオチド18662〜18799に相当し、エキソン3は、ヌクレオチド78896〜18987に相当し、エキソン4は、ヌクレオチド19156〜19356に相当し、エキソン5は、ヌクレオチド19865〜20845に相当する。ヌクレオチド4416〜18661に相当するイントロン1は、未知のサイズのギャップを含む。このギャップを、配列番号1においてヌクレオチド14469〜14473間に示してある。ZNF9ゲノム配列のイントロン1には、TG/TCTG/CCTGリピートトラクトが含まれ、これを本明細書中では「リピートトラクト」とも呼ぶ。リピートトラクトの特徴について以下により詳細に記載する。配列番号1では、リピートトラクトは、ヌクレオチド17702〜17858に相当する。ZNF9ゲノム配列では、転写開始部位は、エキソン1の第1ヌクレオチドであるヌクレオチド4337であり、転写終結部位は、ヌクレオチド20845である。
【0018】
ZNF9ゲノム配列のイントロン1は、典型的に少なくとも約14247個のヌクレオチドを含んでいる。エキソン1のすぐ隣りのイントロン1の配列(すなわち、イントロン1の5’末端)は、好ましくは配列番号1のヌクレオチド4416〜4426であり、より好ましくは配列番号1のヌクレオチド4416〜4466であり、最も好ましくは配列番号1のヌクレオチド4416〜4516である。エキソン2のすぐ隣りのイントロン1の配列(すなわち、イントロン1の3’末端)は、好ましくは配列番号1のヌクレオチド18641〜18661、より好ましくは配列番号1のヌクレオチド18611〜18661、最も好ましくは配列番号1のヌクレオチド18561〜18661である。ZNF9ゲノム配列のイントロン1には、ZNF9の種々の対立遺伝子に存在するイントロン1領域により高度に保存される幾つかのヌクレオチド配列も含まれ、それらは、好ましくはヒトゲノムの他の場所には存在しない。例えば、ZNF9ゲノム配列のイントロン1は、1つ、好ましくは2つ、より好ましくは3つ、最も好ましくは4つの以下の:GCCGCAGTGCGGGTCGGGTCTGTGGCGGAC(配列番号39)と、プライマーGAGAACCTTGCCATTTTTCG(配列番号22)およびCACCTACAGCACTGGCAACA(配列番号23)を用いて、ZNF9、好ましくは配列番号1のイントロン1を増幅することで生成するヌクレオチド配列と、GCCTAGGGGACAAAGTGAGA(配列番号10)と、GGCCTTATAACCATGCAAATG(配列番号11)、またはそれらの相補体を含む。
【0019】
本発明のポリヌクレオチドの例としては、リピートトラクトの上流(すなわち5’)または下流(すなわち3’)に位置するポリヌクレオチドが挙げられる。リピートトラクトの上流に位置する本発明のポリヌクレオチドとしては、好ましくは配列番号1のおよそヌクレオチド17501〜17701、配列番号1のおよそヌクレオチド17101〜17701、配列番号1のおよそヌクレオチド16701〜17701(順番が進むにつれて好ましい)、最も好ましくは配列番号1のおよそヌクレオチド15701〜17701、またはそれらの相補体が挙げられる。リピートトラクトの下流に位置する本発明のポリヌクレオチドとしては、好ましくは配列番号1のおよそヌクレオチド17858〜18058、配列番号1のおよそヌクレオチド17858〜18458、配列番号1のおよそヌクレオチド17858〜18858(順番が進むにつれて好ましい)、最も好ましくは配列番号1のおよそヌクレオチド17858〜19858、またはそれらの相補体が挙げられる。
【0020】
任意であるが好ましくは、配列番号1の一部を含む本発明のポリヌクレオチド、はさらに、リピートトラクトまたはその相補体を含む。より好ましくは、本発明のポリヌクレオチドは、リピートトラクト、ならびにリピートトラクトの上流および下流に位置するポリヌクレオチドを含む。かかるポリヌクレオチドの上流ヌクレオチドは、配列番号1のおよそヌクレオチド17501、およそヌクレオチド17101、およそヌクレオチド16701(順番が進むにつれて好ましい)、最も好ましくはおよそヌクレオチド15701を起点とすることができる。かかるポリヌクレオチドの下流ヌクレオチドは、配列番号1のおよそヌクレオチド18058、およそヌクレオチド18458、およそヌクレオチド18858(順番が進むにつれて好ましい)、最も好ましくはおよそヌクレオチド19858を終点とすることができる。
【0021】
本発明はまた、本明細書中でプライマーおよびプローブとも呼ばれる短いポリヌクレオチドも含む。本発明のこの態様のポリヌクレオチドは、ZNF9ゲノム配列のヌクレオチド配列に相補的なヌクレオチド配列、またはその相補体を有する。好ましくは、かかるポリヌクレオチドには、リピートトラクトに隣接するイントロン1のヌクレオチド配列、エキソン2、またはそれらの相補体が含まれ、リピートトラクトのヌクレオチドおよびその相補体がさらに任意に含まれる。幾つかの実施形態では、本発明のこの態様のポリヌクレオチドとしては、配列番号1のおよそヌクレオチド15701〜16700、配列番号1のおよそヌクレオチド16701〜17100、配列番号1のおよそヌクレオチド17101〜17500、配列番号1のおよそヌクレオチド17501〜17701、配列番号1のおよそヌクレオチド17858〜18058、配列番号1のおよそヌクレオチド18059〜18458、配列番号1のおよそヌクレオチド18459〜18858、配列番号1のおよそヌクレオチド18859〜19858、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、またはそれらの相補体から選択される連続するヌクレオチドが挙げられる。本発明のこの態様のポリヌクレオチドは、少なくとも約15個の連続するヌクレオチド、少なくとも約20個の連続するヌクレオチド、少なくとも約25個の連続するヌクレオチド、少なくとも約200個のヌクレオチド、少なくとも約350個のヌクレオチド(順番が進むにつれて好ましい)、最も好ましくは少なくとも約500個のヌクレオチドを含む。
【0022】
方法
疾患に関連したゲノム配列の同定により疾患の診断の改善が可能となる。本発明は、ZNF9ゲノム配列のイントロン1における増大が筋緊張性ジストロフィー2型(DM2)の疾患に関連することを開示している。増大は、本明細書中で「リピートトラクト」とも呼ばれるTG/TCTG/CCTGリピートトラクトで起こる。リピートトラクトは、少なくとも約14個の連続するTGヌクレオチド(すなわち、TGのジヌクレオチドが14回反復)に始まり、次に少なくとも約3個の連続するTCTGヌクレオチド、続いて少なくとも4個の連続するCCTGヌクレオチドが続く。本明細書中で「危険性のない」リピートトラクトとも呼ばれる「正常」リピートトラクトは、約176個以下のヌクレオチド、より好ましくは164個以下、最も好ましくは154個以下のヌクレオチドを含む。ここでヌクレオチドの総数は、最初のTGの1番目のヌクレオチドから最後のCCTGの最後のヌクレオチドまでを計数することで決定される。4個を超える連続するCCTGヌクレオチドがリピートトラクト、好ましくは正常リピートトラクトに存在する場合、介在GCTGおよび/またはTCTGヌクレオチドが存在してもよい。正常リピートトラクトの例を配列番号2、配列番号3、および配列番号4(図2Bを参照)、ならびに配列番号1のヌクレオチド17702〜17857に示す。正常リピートトラクトを含むZNF9ゲノム配列を本明細書中では「正常対立遺伝子」と呼ぶ。本明細書中で使用する場合、ZNF9の「対立遺伝子」は、3番染色体の位置3q21上のZNF9ゲノム配列位置を占めるヌクレオチド配列の幾つかの代替的形態の1つを指す。ZNF9の2つの「正常」または「危険性のない」対立遺伝子を有する個体は、彼または彼女の一生の間にDM2の症状を現すことはないだろう。このような個体を「危険性がない」とみなす。
【0023】
ZNF9ゲノム配列の「危険性のある」リピートトラクトもまた、好ましくは約16個の連続するTGヌクレオチド、次に好ましくは約9個の連続するTCTGヌクレオチド、続いて連続するCCTGヌクレオチドを含む。本明細書中で「CCTG反復」とも呼ばれる連続するCCTGヌクレオチド数は、少なくとも約75個(すなわち、4個のヌクレオチドCCTGが少なくとも75回反復)、より好ましくは少なくとも約100個、最も好ましくは少なくとも約500個である。典型的に、CCTG反復に他のヌクレオチドが存在しないことから、危険性のある対立遺伝子のCCTG反復は中断されない。危険性のあるリピートトラクトの例を配列番号5に示す(図2Bを参照)。本明細書中で使用する場合、「危険性のある」とは、DM2に関連するZNF9ゲノム配列の対立遺伝子を有する個体を表す。本明細書中では、これには、少なくとも1つのDM2の症状を示し得る個体、および今後少なくとも1つのDM2の症状を発症し得る個体が含まれる。DM2に関連するZNF9ゲノム配列の対立遺伝子を本明細書中では「危険性のある対立遺伝子」と呼ぶ。この突然変異は優性であり、したがってZNF9の危険性のある対立遺伝子を有する個体は、彼または彼女の一生の間に少なくとも1つのDM2の症状を現す可能性がある。典型的に、個体は、2つの正常対立遺伝子、または1つの正常対立遺伝子および1つの危険性のある対立遺伝子のどちらかを有する。
【0024】
本発明は、ZNF9ゲノム配列のイントロン1内のリピートトラクトを含むポリヌクレオチドの検出方法、DM2を発症する危険性のない個体の判別方法、およびDM2に罹っているか、または発症する危険性のある個体の判別方法を含む。本発明の方法は、DNAまたはRNA、好ましくはDNAの検出を含めた、特定ポリヌクレオチドの既知の検出方法を含むことができる。例えば、リピートトラクトのすべてまたは一部を増幅するポリメラーゼ連鎖反応(PCR)技法を、プライマーを用いて使用することができる。あるいは、標識プローブを用いたサザンブロッティングハイブリダイゼーション技法を使用することができる。ポリヌクレオチド源は、ゲノムDNAおよび/またはプロセシングされていないRNA、好ましくはゲノムDNAを含む生物学的試料である。本明細書中で使用する場合、「生物学的試料」とは、例えば、血液、血漿、血清、または組織を含むが、これらに限定されない個体から得られる物質試料(固体または液体)を指す。個体は、ラット、マウス、ヒト、チンパンジー、またはゴリラ、好ましくはヒトであり得る。典型的に、リピートトラクト中のCCTG反復数を含む、リピートトラクトヌクレオチド数は、リピートトラクトを含む検出ヌクレオチドのおおよその分子量で推量することができる。リピートトラクト中のヌクレオチド数を決定するために、核酸シーケンシングを含む他の技法も使用することができる。
【0025】
本発明は、ZNF9ゲノム配列のイントロン1内のリピートトラクトの少なくとも一部を含むポリヌクレオチドの検出方法を提供する。好ましくは、ポリヌクレオチドは、ZNF9ゲノム配列のイントロン1内の全リピートトラクトを含む。一態様では、上記方法は、個体のZNF9ゲノム配列のイントロン1領域内のヌクレオチドを増幅して、リピートトラクトを含む増幅されたポリヌクレオチドを形成し、該増幅されたポリヌクレオチドを検出することとを含む。好ましくは、ヌクレオチドはPCRにより増幅される。PCRでは、ポリヌクレオチド、好ましくはゲノムDNAを含む生物学的試料に過剰モル濃度のプライマー対を添加する。プライマーは伸張されて相補的プライマー伸張産物を形成し、その産物は所望の増幅されたポリヌクレオチド合成用の鋳型として作用する。本明細書中で使用する場合、「プライマー対」という用語は、増幅されるポリヌクレオチド領域に隣接するように設計した2つのオリゴヌクレオチドを意味する。一方のプライマーは、増幅されるポリヌクレオチドの一方の末端にあるセンス鎖上に存在するヌクレオチドに相補的であり、もう一方のプライマーは、増幅されるポリヌクレオチドの他方の末端のアンチセンス鎖上に存在するヌクレオチドに相補的である。増幅されるポリヌクレオチドを鋳型ポリヌクレオチドと呼ぶことができる。プライマーが相補的であるポリヌクレオチドのヌクレオチドを標的配列と呼ぶ。プライマーは、少なくとも約15個のヌクレオチド、好ましくは少なくとも約20個のヌクレオチド、最も好ましくは少なくとも約25個のヌクレオチドを有することができる。典型的に、プライマーは、プライマーがハイブリダイズする標的配列と、少なくとも約95%の配列同一性、好ましくは少なくとも約97%の配列同一性、最も好ましくは約100%の配列同一性を有する。PCRでポリヌクレオチドを増幅するための条件は、使用するプライマーのヌクレオチド配列によって様々であり、かかる条件を決定する方法は当該技術分野では日常的である。
【0026】
ZNF9ゲノム配列のイントロン1領域内のヌクレオチドを増幅することを含む方法は、DM2を発症する危険性のない個体を判別
するのに使用してもよい。この態様では、プライマー対は、リピートトラクトに隣接するプライマーを含む。第1のプライマーは、配列番号1のおよそヌクレオチド17501〜17701、配列番号1のおよそヌクレオチド17101〜17701、配列番号1のおよそヌクレオチド16701〜17701、最も好ましくは配列番号1のおよそヌクレオチド15701〜17701から選択される少なくとも約15個の連続するヌクレオチドを含む。第2のプライマーは、配列番号1のおよそヌクレオチド17858〜18058、配列番号1のおよそヌクレオチド17858〜18458、配列番号1のおよそヌクレオチド17858〜18858、最も好ましくは配列番号1のおよそヌクレオチド17858〜19858の相補体から選択される少なくとも15個の連続するヌクレオチドを含む。本発明のこの態様の好ましい実施形態では、一方のプライマーは、ヌクレオチド配列GGCCTTATAACCATGCAAATG(配列番号11)を含み、第2のプライマーは、ヌクレオチド配列GCCTAGGGGACAAAGTGAGA(配列番号10)を含む。
【0027】
増幅後、増幅されたポリヌクレオチドのサイズを例えばゲル電気泳動により決定し、比較してもよい。増幅されたポリヌクレオチドは、染色(例えば臭化エチジウムを用いて)、または当業者に既知の適切な標識(放射性標識および非放射性標識を含む)で標識することにより可視化することができる。典型的な放射性標識としては、33Pが挙げられる。非放射性標識としては、例えば、ビオチンまたはジゴキシゲニンのようなリガンド、ならびにホスファターゼもしくはペルオキシダーゼのような酵素、またはルシフェリンのような化学発光物質、またはフルオレセインおよびその誘導体のような蛍光化合物が挙げられる。
【0028】
危険性のある対立遺伝子におけるCCTG反復の増大のサイズに起因して、ZNF9ゲノム配列のイントロン1領域内のヌクレオチドを増幅するこの方法は、典型的に、危険性のある対立遺伝子由来の検出可能な増幅されたポリヌクレオチドを生じない。したがって、増幅されたポリヌクレオチドサイズの比較により2つのポリヌクレオチドの存在が示される場合、個体のリピートトラクトの両コピーが増幅されたため、個体は危険性がないとみなされる(例えば、図6Bのレーン1を参照)。上述のように増幅後にたった1つの増幅されたポリヌクレオチドが存在する場合、個体は危険性がないと断定することが不可能である(例えば、図6Bのレーン2および3を参照)。
【0029】
増幅後に増幅されたポリヌクレオチドサイズを比較する代わりに、例えば増幅されたポリヌクレオチドの観察される分子量に基づいてリピートトラクトサイズを推論することで、あるいはリピートトラクトのヌクレオチド配列を決定することで、増幅されたポリヌクレオチドのリピートトラクトのサイズを決定してもよい。176個以下のヌクレオチドを有するリピートトラクトの存在、および少なくとも約75回のCCTG反復を有するリピートトラクトの欠如は、個体に危険性がないことを示している。少なくとも約75回のCCTG反復を有するリピートトラクトの存在は、個体が危険性のあることを示している。
【0030】
あるいは、ZNF9ゲノム配列のイントロン1領域内のヌクレオチドを増幅することを含む方法は、DM2に罹っているか、またはそれを発症する危険性のある個体を判別するのに使用してもよい。この態様では、プライマー対は、リピートトラクトを含まない標的配列を有する第1のプライマーを含む。第1のプライマーは、リピートトラクトの上流または下流のどちらかに位置する少なくとも約15個の連続するヌクレオチドを含む。リピートトラクトの上流にあるヌクレオチドから選択される場合、ヌクレオチドは、配列番号1のおよそヌクレオチド17501〜17701、配列番号1のおよそヌクレオチド17101〜17701、配列番号1のおよそヌクレオチド16701〜17701(順番が進むにつれ好ましい)、最も好ましくは配列番号1のおよそヌクレオチド15701〜17701である。リピートトラクトの下流にあるヌクレオチドから選択される場合、ヌクレオチドは、配列番号1のおよそヌクレチオド17858〜18058、配列番号1のおよそヌクレオチド17858〜18458、配列番号1のおよそヌクレオチド17858〜18858(順番が進むにつれ好ましい)、最も好ましくは配列番号1のおよそヌクレオチド17858〜19858の相補体である。プライマー対の第2のプライマーは、(CCTG)nまたは(CAGG)n(ここで、nは少なくとも4、好ましくは少なくとも5である)のいずれかを含む。第2のプライマーは、リピートトラクト内の複数部位にてランダムに結合し、サイズは様々であるが、正常対立遺伝子を含有する増幅されたポリヌクレオチドよりも大きい増幅されたポリヌクレオチドを生じる。したがって、増幅されたポリヌクレオチドサイズを決定した後に、1つの増幅されたポリヌクレオチド、およびその1つの増幅されたポリヌクレオチドより大きいサイズ範囲を有する増幅されたポリヌクレオチド集団の存在は、個体が危険性のある対立遺伝子を有し、危険性があるとみなされることを示している(図6Dおよび実施例2を参照)。
【0031】
任意であるが好ましくは、本発明のこの態様の第2のプライマーは、増幅効率を高めるように改変される。改変は、第2のプライマーの5’末端に存在するさらなるヌクレオチド配列を付加することを含む。かかるヌクレオチド配列を本明細書中では「ハンギングテイル」配列と呼ぶ。ハンギングテイル配列は、少なくとも約20個のヌクレオチド、より好ましくは少なくとも約22個のヌクレオチドを含み、ヒトゲノム中の任意のヌクレオチド配列に対して無視できる相補性を有する。ハンギングテイルが、ヒトゲノム中の任意のヌクレオチド配列に対して無視できる相補性を有するかどうかは、本明細書中に記載するハイブリダイゼーション条件下でヒトゲノムとハンギングテイル配列をハイブリダイズすることで決定することができる。ハンギングテイル配列がヒトゲノムにハイブリダイズしない場合、それはヒトゲノム内の任意のヌクレオチド配列に対して無視できる相補性を有する。本発明のこの態様の第2のプライマーをこのようにして改変する場合、増幅はまた、増幅されたポリヌクレオチドに組み込まれる場合にハンギングテイルヌクレオチド配列に相補的であるようなヌクレオチド配列を有する第3のプライマーを含む。本発明のこの態様の好ましい実施形態では、第1のプライマーは、CL3N58−DR(5’−GGCCTTATAACCATGCAAATG(配列番号11))であり、第2のプライマーは、JJP4CAGG(5’−TACGCATCCGAGTTTGAGACGCAGGCAGGCAGGCAGGCAGG(配列番号36))であり、第3のプライマーは、JJP3(5’−TACGCATCCGAGTTTGAGACG(配列番号37))である。
【0032】
ZNF9ゲノム配列のイントロン1内のリピートトラクトを含むポリヌクレオチドの検出方法の別の態様では、ポリヌクレオチドにハイブリダイズするポリヌクレオチドプローブを使用する。本明細書中で使用する場合、「ハイブリダイズする」、「ハイブリダイズ用」、および「ハイブリダイゼーション」は、プローブが標準条件下にて標的ポリヌクレオチドと非共有結合性の相互作用を形成することを意味する。標準的ハイブリダイズ用条件は、プローブを標的ポリヌクレオチドにハイブリダイズさせる条件である。かかる条件は、当該技術分野で既知の技法(例えば、Sambrook et al. Molecular Cloning: A Laboratory Mannual; Cold Spring Harbor Laboratory: New York (1989)を参照)を用いて、プローブと標的ポリヌクレオチドに関して容易に決定される。本発明で有用な好ましいプローブは、ハイブリダイゼーション緩衝液、好ましくはRAPID−HYB緩衝液(Amersham, Piscataway, NJ)中で、60℃で1時間のプレハイブリダイゼーション、および60℃で一晩のハイブリダイゼーションを使用することで、標的ポリヌクレオチドにハイブリダイズする。好ましくは、少なくとも総計4×107カウント毎分(cpm)の標識プローブをハイブリダイゼーションに使用する。使用するプローブが少なくとも約200個のヌクレオチドの場合、使用する洗浄条件は、2×SSC(20×SSC 1Lは、NaCl 175.3gおよびクエン酸ナトリウム88.2gを含有する、pH7.0)および0.05%ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)を含有する溶液中で室温にてそれぞれ5分間の洗浄を2回、続いて0.15×SSCおよび0.1%SDSを含有する溶液中で52℃にてそれぞれ30分間の洗浄を2〜3回である。プローブが少なくとも約200個のヌクレオチドである場合に使用する他のハイブリダイゼーション条件は、上述と同じプレハイブリダイゼーションおよびハイブリダイゼーション条件を使用するが、使用する洗浄条件は、2×SSCおよび0.05%SDSを含有する溶液中で室温にてそれぞれ5分間の洗浄を2回、続いて0.15×SSCおよび0.1%SDSを含有する溶液中で50℃にて15分間の洗浄を1回、次に0.15×SSCおよび0.1%SDSを含有する溶液中で50℃にて10分間の洗浄を1回である。使用するプローブが約20〜約22個のヌクレオチドである場合、上述と同じプレハイブリダイゼーションおよびハイブリダイゼーション条件を使用するが、使用する洗浄条件は、2×SSCおよび0.1%SDS中で45℃にて15分間の洗浄を2回である。標的DNA分子のヌクレオチド配列は一般に、プローブに相補的な配列である。ハイブリダイズ用プローブは、非共有結合性の相互作用の形成を妨害しない1〜10個の非ハイブリダイジングヌクレオチド、好ましくは5個より多くない、より好ましくは2個より多くないの非ハイブリダイジングヌクレオチドを含有してもよい。プローブの非ハイブリダイジングヌクレオチドは、ハイブリダイズ用プローブの末端に、またはその内部に位置していてもよい。したがって、標準的なハイブリダイゼーション条件下でハイブリダイゼーションが起こる限り、プローブは、標的DNA配列のすべてのヌクレオチドに相補的である必要はない。プローブは、少なくとも約20個のヌクレオチド、少なくとも約200個のヌクレオチド、少なくとも約350個のヌクレオチド(順番が進むにつれて好ましい)、最も好ましくは少なくとも約500個のヌクレオチドを有する。本発明のこの態様で有用な好ましいポリヌクレオチドは、TTGGACTTGGAATGAGTGAATG(配列番号38)、および配列番号1のヌクレオチド16507〜16992を含む。
【0033】
本発明のこの態様の一実施形態では、上記方法は、DM2に罹っているか、または発症する危険性のある個体を判別することを含む。この方法は、ポリヌクレオチドを得るために、制限エンドヌクレアーゼで個体のゲノムDNAを消化することと、検出可能に標識したプローブを用いて、ハイブリダイズ用条件下にて上記ポリヌクレオチドをプローブすることとを含む。エンドヌクレアーゼによるゲノムDNAの消化は、当該技術分野では日常的であり、多数のエンドヌクレアーゼが知られている。好ましい制限エンドヌクレアーゼ酵素としては、EcoRIおよびBsoBIが挙げられる。典型的に、消化により得られるポリヌクレオチドを例えばゲル電気泳動で分画し、変性させて一本鎖ポリヌクレオチドを得て、次にハイブリダイズ用条件下でプローブにさらす。次に、ポリヌクレオチドにハイブリダイズしたプローブを検出し、続いてハイブリダイズしたポリヌクレチドサイズを決定してもよい。続いて、好ましくはリピートトラクト中のCCTG反復数を決定することで、リピートトラクトを特徴付けてもよい。典型的に、リピートトラクト中のCCTG反復数を含む、リピートトラクト中のヌクレオチド数は、リピートトラクトを含有する検出ポリヌクレオチドのおおよその分子量から推論することができる。少なくとも約75回のCCTG反復を有する1つのリピートトラクトの存在は、個体に危険性があることを示している。
【0034】
本発明のこの態様の別の実施形態では、ポリヌクレオチドは、組織試料、好ましくは筋組織または線維芽細胞、より好ましくは筋組織のin situハイブリダイゼーション用に使用してもよい。好ましくは、筋組織は、骨格筋である。この方法は、日常的であり、当該技術分野で既知である(例えば、Taneja et al., J. Cell. Biol., 128, 995-1002(2002)を参照)。本発明のこの態様で有用な好ましいポリヌクレオチドとしては、(CAGG)n(ここで、nは少なくとも4、好ましくは少なくとも5である)が挙げられる。好ましくは、かかるポリヌクレオチドは、蛍光標識を含む。危険性のある対立遺伝子を有する個体の細胞は、蛍光標識したポリヌクレオチドを含む多数の核を含み、一方、危険性のある対立遺伝子を有さない個体の細胞は、蛍光標識したポリヌクレオチドをむ核を含まないであろう。
【0035】
本発明はまた、個体がDM2を発症する危険性があるか否かを判別するためのキットを提供する。このキットには、少なくとも1回のアッセイに十分な量で、適切な包装材料中に上述のプライマーおよび/またはプローブが含まれる。任意に、緩衝液および溶液のような本発明を実施するのに必要な他の試薬も含まれる。包装されたポリペプチドまたはプライマー対の使用説明書も典型的に含まれる。
【0036】
本明細書中で使用する場合、「包装材料」という語句は、キットの内容物を収容するのに使用される1つまたはそれ以上の物理的構造体を指す。包装材料は、既知の方法で構築され、好ましくは無菌で夾雑物を含まない環境を提供する。包装材料は、個体がDM2を発症する危険性があるか否かを判別するのにポリヌクレオチドを使用することができることを示すラベルを有する。さらに、包装材料には、キット内の物質の使用方法を示す説明書が含まれる。本明細書中で使用する場合、「包装(package)」という用語は、ガラス、プラスチック、紙、フォイル等のような、プライマーおよび/またはプローブを決められた限度内で収容することが可能な固体マトリクスまたは材料を指す。したがって、例えば、パッケージは、ミリグラム量のプライマー対を入れるのに使用されるガラス製バイアルであり得る。「使用説明書」には典型的に、試薬濃度、または試薬と試料の混合すべき相対量、試薬/試料混合物の保持時間、温度、緩衝液条件等のような少なくとも1つのアッセイ方法のパラメータについて記載する具体的な表示が含まれている。
【0037】
本発明を以下の実施例により説明する。特定の実施例、物質、量および手法は、本明細書中に記載する本発明の範囲および精神にしたがって、広範に解釈されるべきであることが理解されよう。
【0038】
[実施例]
実施例1
筋緊張性ジストロフィー2型の分子ベースでの判別
筋緊張性ジストロフィー2型遺伝子座(近位型筋緊張性筋障害(PROMM)遺伝子座とも呼ばれる)はすでに染色体3q21に位置付けられている(Ranum et al., Nature Genet., 19, 196(1998), Day et al., Neuromuscul. Disord., 9, 19 (1999))。ポジショナルクローニングを用いて、DM2突然変異を判別した。本発明者等は、DM2/PROMM家族の成員を判別し、インフォームド・コンセントを得て、神経学的検査を実施し、血液試料を採取した。Puregeneキット#D−5000(Gentra Systems., Minneapolis, MN)を用いて、血液からゲノムDNAを単離した。LINKAGEコンピュータプログラムパッケージ(バージョン5.1)を用いて連鎖解析を行った(Lathrop et al., Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A. 81, 3443 (1984))。
【0039】
10個の組換え染色体を解析することで、DM2領域を2センチモルガン(cM)区間に限定した(Ranum et al., Nature genet., 19, 196 (1998))。14個のBACにより部分的にカバーされるこの領域由来の配列データを用いて、80個の短タンデム反復(STR)マーカーを開発した。配列データは、McPherson等(Nature 409, 934 (2001))からのもので、DM2領域にまたがるBACを判別し、配列タグ部位(STS)含量(content)マッピングにより順序付けた。その領域に位置するジ、トリおよびテトラヌクレオチド反復配列を用いて、さらなる多型STRマーカーを開発した(McPherson et al., Nature 409, 934-41 (2001))。下記マーカー用のPCRプライマーは、以下の通りである:CL3N49(CL3N49 F5’−GTGTGTGTGCATTTGTGTGC(配列番号6)、CL3N49 R5’−GAGGTTGCAGTGAGCTGAATC(配列番号7))、CL3N88(CL3N88 F5’−AGCTGACCCTTGTCTTCCAG(配列番号8)、CL3N88 R5’−CAAACAAACCCAGTCCTCGT(配列番号9))、CL3N58(CL3N58−D F5’−GCCTAGGGGACAAAGTGAGA(配列番号10)、CL3N58−D R5’−GGCCTTATAACCATGCAAATG(配列番号11))、CL3N59(CL3N59 F5’−GCTGGCACCTTTTACAGGAA(配列番号12)、CL3N59 R5’−ATTTGCCACATCTTCCCATC(配列番号13))、CL3N83(CL3N83 F5’−GTGTGTAAGGGGGAGACTGG(配列番号14)、CL3N83 R5’−AAGCCCAAGTGGCATTCTTA(配列番号15))、CL3N84(CL3N84 F5’−TCATTCCCAGACGTCCTTTC(配列番号16)、CL3N84 R5’−AATCGCTTGAACCTGGAAGA(配列番号17))、CL3N99(CL3N99 F5’−CTGCCGGTGGGTTTTAAGT(配列番号18)、CL3N99 R5’−TGCAAGACGGTTTGAAGAGA(配列番号19))、CL3N9(CL3N9 F5’−AGACACTCAACCGCTGACCT(配列番号20)、CL3N9 R5’−GATCTGGAAGTGGAGCCAAC(配列番号21))。
【0040】
64世帯の親子三人に連鎖不均衡解析を実施し、そこで罹患個体は、筋緊張症、筋ジストロフィー、心伝導欠陥、後虹彩白内障、および内分泌障害を含むDMの臨床的特徴を有していた(Harper, Myotonic Dystrophy, ed. 2, Saunders, London, (1989))が、DM1突然変異は有してなかった。GENEHUNTERプログラム(バージョン1.0)(Kruglyak et al., Am. J. Hum. Genet., 58, 1347 (1996))を用いて実施した伝達不均衡試験(TDT)(Spielman et al., Am. J. Hum. Genet., 52, 506 (1993))、および祖先伝来保存ハプロタイプの解析により、DM2遺伝子座がおよそ320キロベース(kb)に制限された(図1A)。連鎖不均衡の領域にまたがる3つのBACに関するGenbankアクセッション番号は以下の通りであった:RP11−814L21(AC022944)、RP11−723o4(AC022993)、およびRP11−221e20(AC023598)。
【0041】
DM2患者に見られる増大CL3N58対立遺伝子
DM2による連鎖不均衡におけるマーカーの1つであるCL3N58(p≦0.000001)が、異常分離パターンを示した。罹患個体すべてが、PCRによりホモ接合性のようであったが、罹患子は、彼等の罹患親から対立遺伝子を受け継いでいないようであった(図1BおよびC)。ゲノムDNAからDM2反復領域を増幅するためのPCRには、200μMのdNTP、10mMのトリス−HCl(pH9.0)、50mMのKCl、0.1%のトリトンX−100、0.01%(w/v)のゼラチン、1mMのMgCl2、0.4μMの各プライマー、および0.1U Taqを含有するPCR反応液中で、プライマーCL3N58−DF(5’−GCCTAGGGGACAAAGTGAGA(配列番号10))、およびCL3N58−DR(5’−GGCCTTATAACCATGCAAATG(配列番号11))を使用した。反応は、30回反復し、各サイクルは、94℃で45秒間、57℃で45秒間、72℃で1分間であった。
【0042】
異常分離パターンが反復増大または他の再配列により引き起こされた可能性を調査するために、サザン解析を行った。BsoBIで消化したゲノムDNA(5μg)を、110Vで4時間、0.8%アガロースゲルに流すことにより分離して、ハイボンドN+膜(Amersham, Piscataway, NJ)に転写して、プライマープローブA F(5’−GAGAACCTTGCCATTTTTCG(配列番号22))およびプローブA R(5’−CACCTACAGCACTGGCAACA(配列番号23))を用いてPCRにより生成し、32P−α−デオキシアデノシン三リン酸(NEN, Boston, MA)でランダムプライム標識 (GibcoBRL, Carlsbad, CA)した485塩基対のZNF9プローブとハイブリダイズさせた。BsoBIによる部分消化を回避するために、本発明者等は、120μlの消化容量中で酵素120Uを使用した。RAPID−HYB緩衝液(Amersham, Piscataway, NJ)を用いて、60℃で1時間、膜をプレハイブリダイズした。ハイブリダイゼーションは、少なくとも総計4×107カウント毎分(cpm)の標識プローブを用いて行い、インキュベーションは60℃で一晩であった。洗浄条件は以下の通りであった:2×SSC(20×SSC 1Lは、NaCl 175.3gおよびクエン酸ナトリウム88.2gを含有する、pH7.0)および0.05%ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)を含有する溶液中で室温にてそれぞれ5分間の洗浄を2回、続いて0.15×SSCおよび0.1%SDSを含む溶液中で52℃にてそれぞれ30分間の洗浄を2〜3回。
【0043】
サザン解析により、予測される正常対立遺伝子の他に、大きすぎてPCRにより増幅することができない多様なサイズの増大対立遺伝子が検出され、それは罹患個体のみに見られた(図1BおよびD)。電気泳動条件の変更により、本発明者等は、10〜48kbの増大範囲を分解することができた(図1E)。高分子量の増大をより正確にサイジングするために、EcoRIで消化したゲノムDNA(5μg)を、高分子量DNAマーカー(GibcoBRL)とともに35Vで24時間、0.4%アガロースゲルに流すことにより分離した。BsoBI消化物は、バンドがより強力であり、より分離するため、DM2増大を有する個体を判別するためのスクリーニングツールとしてより有用であった。EcoRI消化物は、大きな対立遺伝子を正確にサイジングするのにより良好に作用するが、多くの場合、バンドがスメアとして存在し、場合によってはあまり目立たなかった。洗浄条件は以下の通りであった:2×SSCおよび0.05%SDSを含む溶液中で室温にてそれぞれ5分間の洗浄を2回、続いて0.15×SSCおよび0.1%SDSを含有する溶液中で50℃にて15分間の洗浄を1回、次に0.15×SSCおよび0.1%SDSを含有む溶液中で50℃にて10分間の洗浄を1回。
【0044】
この増大がDM2疾患プロセスに関与するかどうかを決定するために、(i)6家族51人の罹患個体(その疾患は、DM2遺伝子座に対する連鎖と密接に結びついていた)、(ii)祖先伝来の保存DM2ハロタイプを有するさらに20世帯の家族のそれぞれから罹患個体を1人、および(iii)1360個の染色体を表す対照ゲノム試料パネルに、PCRおよびサザン解析を実施した。PCRにより、6世帯のDM2家族のうちの51人の罹患個体すべては、ホモ接合性のようであり、PCRによりたった1つだけバンドが検出できたが、続くサザン解析で増大対立遺伝子を有していた。6世帯の家族に関する疾患遺伝子座とCL3N58増大との間のΘ=0.00での最大ロッド値は、MN1=6.9、MN6=1.5、MN10=8.2、MN12=2.8、F134=10.4、およびF047=1.8であった。これらの家族に関する最大ロッド値は、疾患および増大突然変異が関連しており、したがって増大突然変異はDM2の原因であるという強固な証拠を提供する。サザン解析によって検出された増大対立遺伝子は、祖先伝来の保存DM2ハロタイプを有するさらに20世帯の家族すべての罹患代表者にも見られた。PCRおよびサザン解析により、増大を有する対照試料は判別されなかった。未関連の対照DNA試料には、Centre d'Etude du Polymorphisme Humain(CEPH)の40世帯の家族パネル由来の祖父母、筋ジストロフィーまたは運動失調と診断された患者の配偶者、および運動失調患者が含まれていた(n=1360個の染色体)。
【0045】
DM2罹患対立遺伝子および正常対立遺伝子の解析
CL3N58マーカーの配列は、複合反復モチーフ(TG)n(TCTG)n(CCTG)nを含んでいた。本発明者等の対照群において、(TG)n(TCTG)n(CCTG)nリピートトラクトのサイズは、104〜176bpの範囲であった(ヘテロ接合性=0.89)(図2A)。8個の正常対立遺伝子を上述のようにゲノムDNAから増幅し、TOPOクローニングキット(Invitrogen, Carlsbad, CA)を用いてクローニングし、配列決定した。これら正常対立遺伝子すべてが、GCTGおよびTCTGモチーフの両方、または1つまたはもしくは2つのTCTGモチーフが中断したCCTGリピートトラクトを有していた(図2B)。最大の正常対立遺伝子中のリピートトラクト(176bpの複合TG/TCTG/CCTG反復)を配列決定し、2つの中断を有する26個のCCTG反復を含むことを示した。35回(94℃で30秒間、51℃で30秒間、72℃で1分間)サイクルのPCR反応(200μMのdNTP、50mMのトリス−HCl(pH9.1)、14mMの(NH4)SO4、2mMのMgCl2、0.4μMの各プライマー、0.1%ツイーン−20、10%ジメチルスルホキシド、ProofSprinter酵素(Hybaid-AGS, Ashford, Middlesex, UK)0.75U)で、CL3N58−B F(5’−TGAGCCGGAATCATACCAGT(配列番号24))、およびCL3N58−D Rを用いて、小さな増大対立遺伝子をゲノムDNAから増幅した。これらの増大もまたTOPOクローニングキットを用いてクローニングし、配列決定し、リピートトラクトのCCTG部分が増大していることが実証された。対照試料由来の対立遺伝子と比較して、増大対立遺伝子上のCCTGリピートトラクトは中断されていなかった。配列決定した増大と一致して、CCTGリピートトラクトの伸長が分子量増加の原因となると仮定して、サザン解析により非常に大きな対立遺伝子の増大サイズを推定した。増大対立遺伝子サイズの範囲は極めて広範囲であり、平均約5000回の約75〜11,000回のCCTG反復を有していた(図2C)。
血液中に複数の対立遺伝子サイズを有する個体では、より短い増大が見られた。
【0046】
DM2増大の不安定性
罹患患者の約25%に、血液から単離したDNA中に2〜4個のバンドが観察され、様々なサイズの増大対立遺伝子を表した(図3A、表1)。サイズによって分離しているバンドもあれば、ゲルの先端部で分解されない圧縮バンドとして出現するものもあれば、広範囲の分子量を示すものもあった。体細胞不安定性のさらなる例には、劇的に異なる増大対立遺伝子(13kbおよび24kb)を有する、1組の遺伝的に確認された(p≦0.001)一卵性双生児(31歳)が含まれた(図3B)。図3Bに記載した双生児が一卵性であることを確認するために、種々の染色体(D3S3684、SCA1(CAG−a&CAG−b、Orr et al., Nature Genet., 4, 211-226 (1993))、SCA2(SCA2−A&SCA2−B、Pulst et al., Nature Genet, 269-276 (1996))、SCA3(MJD52&MJD25、Kawaguchi et al., Nature Genet., 8, 221-228 (1994))、SCA6(S−5−F1&S−5−R1、Zhuchenko et al., Nature Genet., 15, 62-69 (1997))、SCA8(SCA8F3&SCA8 R2、Koob et al., Nature Genet., 21, 379-84(1999))由来の6個のSTRマーカー、性別、および疾患状態にベイズの統計を使用した(p>0.001)。ハプロタイプを確立するために、親および双生児の両方からのDNAを使用した。体細胞不安定性のさらなる例には、罹患個体由来のリンパ球DNAの増大サイズが献血の間の3年の間隔中に約2kbほどサイズが増加したという観察が含まれ(図3C)、血液試料を提供した時点での罹患個体の年齢には、増大サイズと
直接相関関係があった(r=0.41、r2=0.17、p=0.008)(図3D)。罹患子の血中の増大サイズは、通常その親よりも短く、反復サイズの時間依存的体細胞変化は、この差の解釈を複雑にする(表1)。発症年齢および増大サイズとの間に有意な相関関係は観察されなかった。
【0047】
【表1】
Figure 0004162494
【0048】
ZNF9ゲノム配列の構築
DM2増大(CL3N58)は、利用可能な配列が完全に順序付けられていないゲノム領域に位置していた。DM2増大の位置を決定するために、BAC RP11−814L21の一部を配列決定して、不完全な配列コンティグを構築した。以下のプライマー:77 3’(5’CCTGACCTTGTGATCCGACT(配列番号25))、66 3’(5’−TGCTTTATTATAGATTGGAATCCTCA(配列番号26))、66B 3’(5’−AAGACACCTGTCCCCCTAGAA(配列番号27))、39−5’(5’−GGGTGACAGAGCAAGACTCC(配列番号28))、52 3’(5’−TTTTAAACAATGCTACTTAGAATTTCA(配列番号29))、52 5’(5’−GCCGAATTCTTTGTTTTTGC(配列番号30))、59 5’(5’−TTGCTGCAGTTGATGGCTAC(配列番号31))、59B 3’(5’−TGAATTTACTAAGGCCCTTCCA(配列番号32))、および59C 3’(5’−GTGCTCACCTCTCCAAGCTC(配列番号33))を用いて、既知の配列コンティグの末端から配列決定することで、BAC RP11−814L21(AC022944)由来の順序付けていない配列コンティグを関連付けた。これらの関連性は、Celera由来の配列とのオーバーラップによっても確証した(x2HTBKUAD8C)(Venter et al., Science 291, 1304-51(2001))。
【0049】
Human Genome Project(McPherson et al., Nature 409, 934 (2001))からの本発明者等の配列決定データおよび配列は、細胞核酸結合タンパク質遺伝子とも呼ばれるジンクフィンガータンパク質9(ZNF9)遺伝子のイントロン1に増大が位置することを示している(図4A)。Genbankアクセッション番号は、以下の通りである:DM2領域のゲノム配列(AF389886、AF389887)、CL3N58配列(AF388525)、増大CL3N58配列(AF388526)、ZNF9 mRNA(M28372)、オリジナルZNF9ゲノム配列(U19765)。ZNF9にオーバーラップするコンティグに関するCeleraアクセッション番号はx2HTBKUAD8Cである。
【0050】
ZNF9は、7つのジンクフィンガードメインを含有し、RNA結合タンパク質であると考えられている(Rajavashisth et al., Science 245, 640(1989), Pellizzoni et al., J. Mol. Biol., 267, 264 (1997))。ZNF9に関して初めて報告されたゲノム配列(Pellizzoni et al, J. Mol. Biol., 281, 593 (1998))は、CL3N58マーカーを含んでいなかったが、増大位置を確認するために、本発明者等は、さらなる配列を生成し、Celera由来の配列を使用し(Flink et al., Gene 163, 279 (1995))、サザンおよびRT−PCR解析を実施した。ZNF9遺伝子のゲノム組織を確認するために、プライマーZNF9−E5 F(5’−GTAGCCATCAACTGCAGCAA(配列番号34))およびZNF9−E5 R(5’−TAATACGACTCACTATAGGGAGGACGGGCTTACTGGTCTGACTC(配列番号35)(T7 RNAポリメラーゼプロモーターには下線を付記)を用いたPCRにより生成したエキソン5プローブと、NsiIで消化したゲノムDNA(5μg)とをハイブリダイズさせた。
【0051】
ノーザン解析により、ZNF9 RNAの発現を種々の組織中で評価した。脳、心臓、筋肉、結腸、胸腺、脾臓、腎臓、肝臓、小腸、胎盤、肺および末梢血白血球(PBL)由来の組織を含むヒト複数組織ノーザンブロット(Clontech, Palo Alto, CA)を、UltraHybハイブリダイゼーション緩衝液(Ambion, Austin, TX)中で68℃で、ZNF9のエキソン5を含む423bpのリボプローブとハイブリダイズさせた(図5、上部パネル)。上述のように、プライマーZNF9−E5 FおよびZNF9−E5 Rを用いてゲノムDNAからPCR産物を生成し、Maxiscriptキット(Ambion)を用いて、リボプローブに32P−(α)−デオキシシトシン三リン酸(ICN, Costa Mesa, CA)を組み込むin vitro転写に使用した。ZNF9転写物は、広範に発現され、DM2で顕著に冒される2つの組織である心臓および骨格筋で最も多いことがわかった。
【0052】
in situハイブリダイゼーションは、DM1細胞中のCUG増大を含有する核内フォーカスを検出するのに使用されてきた(Taneja et al., J. Cell Biol., 128, 995 (1995))。DM2も増大モチーフにより引き起こされるので、同様の反復含有核内フォーカスがDM2中に見出されるかどうかを決定するために、本発明者等は、蛍光in situハイブリダイゼーションを行った。簡潔に述べると、筋肉切片のin situハイブリダイゼーション(Reddy et al., Nature Genet., 13, 325 (1996)に、本発明者等は、Cy3で5’標識した0.2ng/μlの2’−O−メチルRNAオリゴヌクレオチド(IDT, Coralville, Iowa)を使用した。(CAGG)n、(CCUG)n、および(CAG)nオリゴヌクレオチドはすべて、20塩基長であった。SpotCCDカメラを装備したZeiss Axioplan2顕微鏡(Diagnostic Instruments, Sterling Heights, Michigan)を用いて蛍光を可視化した。DM2/CAGGスライドを用いて適切な露光時間を算定し、この露光設定を用いて他のプローブを撮影した。
【0053】
蛍光標識した、CCUG反復に対するアンチセンスオリゴヌクレオチドプローブを、対照、DM2、およびDM1筋肉生検組織にハイブリダイズさせた。DM2筋肉生検材料は、3qに関連したMN1家族の罹患成員(LOD=6.9)からものもので、サザン解析により検出されるCCTG増大を有していた。同様に、DM1組織は、遺伝的に確認したDM1患者から採取した。多くの強烈なCCUG含有核内フォーカスがDM2では観察されたが、対照筋肉では観察されなかった。DM2筋肉では、核1つ当たり1〜5個のフォーカスが見られたが、細胞質には1つもフォーカスは検出されなかった。一般に、DM1筋肉中のCUG増大に対するアンチセンスプローブを用いて見られた場合よりも、DM2にて、核1つ当たりより多くのフォーカスが見られた。センスCCUGプローブは核内フォーカスを示さず、プローブがRNAにハイブリダイズするが、DNAにはハイブリダイズしないことを示した。本発明者等の結果により、CCTG増大が発現されるが、RNAフォーカスがプロセシングされていないZNF9転写物全体を含むかどうかはいまだにわかっていないことが示される。アンチセンスCCUGプローブは、DM1筋肉において核内フォーカスを示さなかった。CUG反復に対するアンチセンスプローブもDM2筋肉にてフォーカスにハイブリダイズするが、このシグナルは、非常に大きなCCUGリピートトラクト(11,000回の反復)に対する非特異的クロスハイブリダイゼーションによって引き起こされたと本発明者等は考える。
【0054】
考察
これらの結果から、DM2が非翻訳CCTG増大により引き起こされることが実証される。DM2は、DM1に対して顕著な臨床的類似性を示すが、DM2の疾患進行は通常はより良性である。これらの疾患間の臨床的類似および分子学的類似は、RNAレベルで発現されるCUGおよびCCUG増大自体が病原となり、DM1とDM2に共通の多臓器性の特徴を引き起こし得ることを示している。DM1およびDM2反復モチーフの類似性、および増大がRNAフォーカスとして蓄積する事実を考慮すると、DM2 CUG増大に結合するRNA結合タンパク質は、DM2 CCUG増大にも結合して、RNAスプライシングおよび細胞代謝において類似の全体的な崩壊を引き起こし得る(Timchenko et al., Nucleic Acids Res., 24, 4407 (1996), Lu et al., Hum. Mol. Genet., 8, 53 (1999), Miller et al, EMBO J., 19, 4439 (2000))。これらのタンパク質のうちの1つが、UGジヌクレオチドに対する優先的親和性を有することを示した(Takahashi et al., Biochem. Biophys. Res. Commun., 277, 518 (2000))が、それはDM1およびDM2増大の両方で見い出される。これらの同じRNA結合タンパク質がDM2病因に関与する場合、CCUGリピートトラクトに対するこれらのタンパク質の親和性はそれほど強力でないため、より長いCCUGリピートトラクトは中程度のDM2表現型を引き起こすと推測することができる。あるいは、異なる組のRNA結合タンパク質がCCUG増大に結合してもよい。
【0055】
DM2は、そのそれぞれの遺伝子の転写されたが、非翻訳の部分に位置するミクロサテライト増大により引き起こされる優性疾患の第4の例である。分子レベルで、CCTG DM2増大は、DM1(Groenen et al., Bioessays 20, 901 (1998), Tapscott, Science 289, 1701 (2000))、およびSCA8(Koob et al., Nature Genet., 21, 379 (1999))の両方に関与した非翻訳CTG増大、ならびにSCA10(Matsuura et al., Nature Genet., 26, 191 (2000))におけるATTCT増大に類似している。DM2テトラヌクレオチドおよびSCA10ペンタヌクレオチド増大は一般に、三重反復疾患に関連した増大よりも長く、最大のDM2およびSCA10反復は、それぞれ11,000以上および4,500の反復と推定される。
【0056】
DM2における反復不安定性は、増大の複合反復モチーフ(TG)n(TCTG)n(CCTG)n、および時間依存的体細胞不安定性により複雑である。類似の体細胞不安定性がDM1およびFMR1に見られる(Wong et al., Am. J. Hum. Genet. 56, 114 (1995), Moutou et al., Hum. Mol. Genet. 6, 971 (1997), Helderman-van den Enden et al., J. Med. Genet. 36, 253 (1999), Lopez de Munain et al., Ann. Neurol. 35, 374 (1994))ものの、DM2に関するサイズ差はずっと大きく、1人の罹患個体の血液中で最大9000回の反復を有し得る。DM2/PROMM家族において臨床的予測が報告されている(Schneider et al., Neurol., 55, 383 (2000))。
【0057】
実施例2
反復アッセイ
多くの場合、増大対立遺伝子は大きすぎて、PCRで増幅することができない(図5A、および上記実施例1)。罹患患個体はすべて、PCRによりホモ接合性のようであり(図5A レーン2および3)、罹患子は多くの場合、彼等の罹患親由来の対立遺伝子を受け継いでないようである。幾つかの正常体はDM2ヘミ接合体と区別することができない真のホモ接合体であり得るため、場合によっては、CL3N58 PCRは、DM2増大に関して最も確実な試験ではない。サザンブロット解析は、罹患個体中の増大対立遺伝子の存在を検出し、また任意の非罹患ホモ接合体中の任意の増大の欠如を確認するのに使用することができる。しかしながら、場合によっては、サザンブロット解析により増大の可視化が困難であり得る。SCA8のような他の増大疾患(図5B、レーン8)に見られるように、正常対立遺伝子と増大対立遺伝子との間の強度に1:1の相関関係は存在しない(図5B、レーン1〜4)ことに留意されたい。時には、増大対立遺伝子(複数可)は、バックグランドと区別できないほど、正常対立遺伝子よりも相当弱く出現し得る(図5B レーン6および7)。
【0058】
サザンブロット解析が陰性または決定的でないような個体からのDM2増大の存在を検出するために、DM1およびSCA10反復増大の検出用に、Warner等(J. Med. Genet., 33, 1022-1-26 (1996))、ならびにMatsuuraおよびAshizawa(Ann. Neurol., 51, 271-272 (2002))により開発されたPCR版を改変することで、リピートアッセイまたは反復アッセイ(RA)と呼ばれるさらなるアッセイを開発した。このアッセイは、DM2増大の有無を信頼性高く判別することができるが、任意の検出増大のサイズを決定することはできない。
【0059】
プライマーCL3N58−D R(5’−GGCCTTATAACCATGCAAATG(配列番号11))、JJP4CAGG(5’−TACGCATCCGAGTTTGAGACGCAGGCAGGCAGGCAGGCAGG(配列番号36))、およびJJP3(5’−TACGCATCCGAGTTTGAGACG(配列番号37))を用いて、ゲノムDNAからDM2反復領域(TG/TCTG/CCTG)を増幅した。CL3N58−D Rは、TG/TCTG/CCTGリピートトラクトの上流にある特有の配列に結合する。JJP4CAGGは、任意の既知のヒト配列に対して無視できる相補性を有する5’ハンギングテイル配列を有する反復配列から構成されている。JJP4CAGGの反復部分は、増大CCTG領域内の複数部位にランダムに結合し、スメアとして可視化される様々なサイズのPCR産物を生じるであろう。JJP3は、PCR産物に組み込まれるとJJP4CAGGのハンギングテイル配列に相補的であり、PCR反応のエラー強さを高めるのに使用した。最適な増幅は、以下の緩衝液成分:(200μMのdNTP、50mMのトリス(pH9.1)、14mMの(NH4)SO4、2mMのMgCl2、0.4μMの各プライマー、0.1% ツイーン−20、10% DMSO、ProofSprinter酵素(Hybaid-AGS)0.75U)を有するPCR反応液25μlを用いて見出された。PCR条件は、95℃で15分間の初期変性、35回のPCRサイクル(94℃で30秒間、51℃で30秒間、72℃で2分間)、および72℃での10分間のさらなる伸長から構成されていた。6×ローディング色素5μlをPCR産物に添加して、25μlを100ml当たり1μlの臭化エチジウム溶液(10μg/μl)を含む1%アガロースゲル上に載せて、150Vで45分〜1時間流した。ゲルをハイボンドN+膜(Amersham, Piscataway, NJ)に転写して、製造業者の説明書に従ってRapid−Hyb緩衝液(Amersham, Piscataway, NJ)を用いて、33P−γ−dATPで末端標識した内部プライマーCL3N58E−R(5’−TTGGACTTGGAATGAGTGAATG(配列番号38))プローブとハイブリダイズさせた。ハイブリダイゼーション後、2×SSCおよび0.1%SDS中で45℃にて膜を洗浄し、X線フィルムに感光させた。
【0060】
実施例3
133世帯の家族中のDM2:DM1と共通する臨床的特徴は、CUG/CCUG RNA増大の病原的影響が多臓器性であることを実証する。
方法
家族の判別および臨床的研究
DM2またはPROMMの臨床的診断を有し、かつDM1増大を伴わない被験体を、障害の危険性ある参加可能な家族の成員すべて、および罹患した子または危険性ある子を有する配偶者とともに研究に参加させた。CCTG DM2増大を有する被験体に対する見解を報告する。
【0061】
疾患の理解が進歩するに従って含まれた追加の試験と共に、10年以上の間にわたって研究を行った。被験体と面談し、臨床学的設定およびコミュニティ設定の両方で検査した。Nicollet and Dantec/Medtronikの筋電図検査用装置を含むポータブル筋電図検査用装置を用いて、電気生理学的評価を行った。直接的な検眼鏡検査法でその場での眼科的検査を実施し、数人の個体にはさらに、眼科診療室での細隙灯検査を行った。報告されたほとんどの結果について、筋生検材料を迅速に凍結し、切片とし、ヘマトキシリンおよびエオシンで染色し、異なるpH値でのATP分解酵素染色により線維型を判別した。臨床的結果は、各特定の特徴に関して試験した個体のパーセントで報告する。
【0062】
遺伝的方法
DM2 CCTG反復にわたるCL3N58PCR増幅、およびサザン解析を実施例1に記載するように行った。反復アッセイを実施例2に記載するように実施した。
【0063】
結果
患者集団
本発明者等は、133のドイツおよびミネソタ州の家族からのDM2を有すると遺伝的に診断された352人の被験体について研究した。たいていの家族は、罹患祖先を、ドイツまたはポーランドにさかのぼることができ、すべてが、ヨーロッパ系統であった。研究に関わった、疾患の危険性のある332人の男性および420人の女性のうち、147人の男性および208人の女性がDM2増大に関して陽性であった。関係者の年齢は、8〜85歳であり、平均年齢は47歳であった。
【0064】
DM2患者の臨床的特徴
筋肉の症状と徴候。DM1と同様に、筋緊張症および筋肉虚弱が、すべての年齢のDM2被験体に報告された最も共通した症状である(表2)。同様に、首の屈曲、親指または指の屈曲、および肘の伸長を冒すDM1における筋肉虚弱の特徴的なパターンがDM2にも存在する(Harper et al., Neurology, 56, 336-340 (2001))。DM1の特徴である顔面および足関節の背屈筋の虚弱は、DM2被験体では低度で存在した。DM2またはPROMMを患う被験体は、50歳を過ぎると頻繁に症候性虚弱を発症し、しゃがんだ位置から立ち上がるのが困難であると訴え始めた。ほとんどのDM2/PROMM被験体が医療配慮を求める理由は、股関節部の屈曲の虚弱であるが、DM1では、多くの場合、患者が他の問題に関する医学的援助を求めた後に、それが発症する。DM2に一般的である筋肉疼痛は、DM1においても一般的であるが、あまり認識されない。21〜34歳の年齢のDM2患者では、36%のみが虚弱を訴えたが、検査をすると、虚弱は59%で実証された。
【0065】
【表2】
Figure 0004162494
【0066】
筋生検。42人のDM2患者由来の筋生検は、日常的な研究ではDM1生検と区別することはできず、中心に位置する核を有する線維(それは時には連鎖して生じる)、時には群を成して生じる角張った萎縮性線維、重度萎縮性(「核袋」)線維、肥厚性線維、不定期の壊死線維、繊維症および脂肪堆積を高い割合で伴った。線維型分布の一貫した異常性は見られず、2つの生検で、少し1型優勢であり、2つの生検で、少し2型が優勢であった。ATP分解酵素染色により決定される両線維型の角張った萎縮性線維が、ほとんどの生検で明らかであった。
【0067】
白内障。後嚢下虹彩白内障は、DM1患者とDM2患者とで一致していた。28〜74歳の範囲の年齢の75人の個体で、白内障を摘出する必要があった。21歳以下の10人の遺伝的に陽性の被験体では、2人に白内障が存在したが、これは、疾患の顕著なそして初期の特徴を示していた。DM1では、検眼鏡検査により明らかとなる白内障は典型的に、30代〜50代で発症し、20代では生じる割合は小さい。
【0068】
心臓の特徴。DM2患者では、心臓病には、頻繁な動悸、間欠性頻拍、および突発性失神が含まれる。これらの症状は、DM1およびDM2の両方に存在し、年齢とともに頻度が増す(表2)。心伝導異常(房室ブロックまたは心室内ブロックのいずれか)は、DM2患者の20%(9/44)に見られた。伝導異常は、DM1でより頻繁であるが、いずれかの疾患を有する患者は、予想外の致命的な不整脈を発症し得る。消耗性で生死に関わる状態である心筋症は、50歳以上のDM2患者の7%に見られ、それはDM1ではあまり報告されていない。
【0069】
全身の変化。筋緊張性ジストロフィーの目立った特徴は、ほとんどすべての器官系の特異体質関与である。DM1の広範な臨床的呈示を含む特徴の多くは、DM2で反映される。150人の患者からの研究室結果により、血清CKの増加(典型的に正常値の上限の5倍未満)、およびGGTの増加が示された。20人の患者に対するさらなる血清学的検査により、低IgGおよびIgMが示されたが、IgAは正常であった。DM1と同様に、主な男性生殖機能不全の証拠が、FSH増加、低または低〜正常テストステロンレベルとともに、男性の大部分に存在し、数人の男性では、精子過少症の証拠が見られた。血中グルコースレベルから、23%が糖尿病であることがわかった(n=79)。定石の糖負荷試験により、インスリン非感受性が示された(基底インスリンレベルの増加、またはインスリン増加の持続、n=16)。DM2患者の20〜30%で報告される年齢非依存性多汗症は、DM1にも見られ、早期発症性男性前頭面脱毛は両方の疾患に共通している。
【0070】
発症年齢。初期DM2症状は、年齢8〜67歳から発生し、平均発症年齢は48歳であると報告された。21歳未満の個体については通常研究には登録していなかったが、12人のかかる遺伝的に罹患した個体での報告の解析により、筋肉疼痛、筋緊張症、および多汗症の報告が示され、虚弱、心臓の症状、糖尿病または白内障による視覚障害は見られなかった。重度の先天型のDM2は観察されなかった。
【0071】
遺伝的および分子的特徴
診断方法および不安定性。DM2増大の無比のサイズおよび体細胞不安定性は、分子的検査、および遺伝的試験結果の解釈を複雑にする(図6)。DM2遺伝子座は、複合反復モチーフ(TG)n(TCTG)n(CCTG)nを含有し、罹患した対立遺伝子ではCCTG部分が増大している。増大対立遺伝子はあまりに大きすぎて、PCRで増幅することはできず、罹患患者をすべてホモ接合性であるかのように見せ(図6B、レーン2および3)、したがって真のホモ接合性である非罹患対照の15%と区別することができない。罹患子は多くの場合、彼等の罹患親から対立遺伝子を受け継がないようなので、家族研究により、真のホモ接合性を増大保因者と区別することができる(図6B、レーン1〜3)。本発明者等は、増大対立遺伝子が増幅することができないことによる、この見かけの非メンデル遺伝パターンを、「ブランク対立遺伝子」の存在と呼ぶ。ブランク対立遺伝子の実証は、家族がDM2増大を保有するが、それはまた非父性に起因して生じ得るという強力な証拠を提供する。
【0072】
他の増大障害では、サザン解析(図6C)により、大きすぎてPCRでは増幅することができない増大の存在を信頼性高く確認することができる。DM2反復の無比のサイズ(11,000回を超えるCCTG反復)および体細胞不安定性のため、ゲノムサザンでは、既知の保因者において増大の26%を検出することができない。検出される場合の増大対立遺伝子は、単一の分離したバンド、複数バンド、またはスメアとして出現することができる(図6B)。SCA8(図6D、レーン8)のような他の増大障害(ここでは、増大対立遺伝子および正常対立遺伝子が等しい強度である)と比較して、検出可能なDM2増大はほとんどが、常に正常対立遺伝子より強度が弱い。この強度差は、増大遺伝子の一部が別個の明らかなバンドをもたらす場合でさえも、増大対立遺伝子の残りは、サイズが著しく多様であり、拡散性の検出不可能なスメアを生じることを示している。
【0073】
サザンブロットが決定的でない個体におけるDM2増大の存在を検出するために、実施例2に記載した反復アッセイ(RA)を使用した。延長CCTGリピートトラクト内の複数部位にハイブリダイズし、準備する(primes from)PCRプライマーを使用することで、このアッセイにより、DM2増大の有無が信頼性高く判別された。特異性を保証するために、PCR産物をナイロン膜に転写して、内部オリゴヌクレオチドプローブでプローブした。プローブを使用すると、320個の対照染色体には偽陽性は見られなかった。対照的に、内部プローブを用いずに直接PCR産物を可視化すると、5%の偽陽性が見られた。表3に詳述するように、DM2反復アッセイは、DM2増大を判別するための高感度でかつ特異的な方法であり、ゲノムサザン解析単独での74%の検出割合を、両方法を用いると99%に増加させる。試験試料すべてのうち352人の個体が、133世帯の家族から判別されたもので、サザンおよび/またはRA解析により遺伝的に確認された。
【0074】
【表3】
Figure 0004162494
【0075】
サザン解析で単一バンドを有する個体に関する発病の様々な尺度と反復サイズの相関関係を図8に示す。反復サイズ対初期症状の発症年齢(n=91)については、正の相関関係r=0.28が見られた(p=4.2×10-3、r2=0.08)。反復サイズ対虚弱の発症年齢(n=59)については、r=0.53の正の相関係数が得られた(p=8.7×10-6、r2=0.28)。反復サイズと白内障摘出年齢との間には有意な相関関係は観察されなかった(n=29)。反復長と発症年齢、ならびに反復長と虚弱の発症との間の正の相関関係は、他のミクロサテライト増大障害すべてにおいて、より大きな増大は、より早期の発症年齢と関連することから、驚くべきことであった。年齢に伴うCCTGリピートトラクトの増加でこれらの正の相関を説明することができるかどうかを決定するために、多変量解析を実行し、反復長に対する年齢の影響が、症状の発症に対する反復長の見かけの影響の98%を超えることを説明することを示した。
【0076】
体細胞不安定性および年齢に伴う反復長の増加により複雑ではあるが、本発明者等は、サザン解析で親と子の両方が単一バンドを有する個体サブセットからの19人の罹患親子ペアの反復長を比較した(図9A)。驚くべきことに、本発明者等は、平均変化−13Kb(−3250回のCCTG反復)の、19個の伝達のうち16個において反復長の明らかな減少を観察した。ある例では、反復サイズは、罹患子では38Kb小さかった(−9500回のCCTG反復)。2つの伝達では明らかなサイズ増加が見られた(+8および13Kb)。男性伝達と女性伝達では、世代間変化の度合いまたは傾向の差は見なれなかった。反復長におけるこれらの明らかな世代間変化は、任意の他のミクロサテライト障害よりもPM2において相当大きい(図9B)
【0077】
不安定性の系統例
図6Eに示す系統は、DM2家族において典型的な診断的難問および反復不安定性タイプを示す。世代間の反復サイズは、劇的に多様であり得る。例えば、III−7の個体は、彼女の罹患親よりも小さな増大を有し、彼女の子の1人においてはより大きく、別の子においてはより小さい。体細胞不安定性は、11kb(2750回のCCTG)だけサイズが異なる増大サイズを伴う一卵性双生児III−1およびIII−2で顕著に説明される。家族の成員には、単一の別個の増大、複数の増大、および拡散性のバンドを有するものもいる。反復アッセイの利用例は、RA陽性であるが、サザン解析で陰性であった個体II−5により実証される。
【0078】
考察
臨床的特徴
この研究は、DM1とDM2に共通の広範な特異体質的特徴を詳述し、疾患の病因におけるCUGおよびCCUG RNA増大の多臓器性効果を実証する。DM2は、成人発症性DM1と密接に類似し、進行性虚弱、筋緊張症、疾患特異的筋組織学、不整脈、虹彩白内障、男性生殖機能不全、早期発症性脱毛、インスリン非感受性、および低ガンマグロブリン血症を含む非常に多くの共通の特徴を伴う。DM1およびDM2の両方におけるこれらの外見上関連のない特徴の存在は、共通の病原メカニズムが両方の障害の原因となる可能性が高いことを示している。
【0079】
DM2および成人発症性DM1の顕著な類似性にもかかわらず、違いが存在する。1つの明らかな相違点は、先天型のDM2がないことである。DM2の他の差異としては、精神遅滞が明らかにないこと、明らかな中枢性過眠症が少ないこと、重度の遠位型虚弱、および顕著な筋萎縮症が挙げられる。DM1個体は、多くの場合、精神遅滞または無力性遠位型虚弱および筋緊張症のために病院を訪れるが、DM2患者は典型的に、近位型下肢虚弱を発症すると、まず医学的評価を求める。多くのDM2の特徴(臨床的筋緊張症、遠位および顔面の虚弱)は、DM1よりも穏やかであるが、同様に激しく見えるものもあれば(白内障、生殖機能不全、およびインスリン非感受性)、DM2のほうがより重症であるものもあり得る(心筋症)。相当大きい遺伝的反復増大が存在するにもかかわらず、DM2の大体穏やかな表現型が、CCTG増大の病態生理学的影響が単にCTG増大より深刻でないことを示すかどうか、または二次プロセスがDM1において病態生理学的メカニズムを増強しているかどうかはいまだに決定されていない。
【0080】
本発明者等は、133世帯の家族から389人のDM2陽性個体を判別した。ミネソタ州およびドイツの両方における多数のDM2家族を判別する本発明者等の能力から、DM家族の98%がDM1増大を有するという初期概算は、少なくとも北ヨーロッパ集団では高すぎることが示される。DM1家族は、多くの場合、子供が重度に冒されると病院を訪れる。対照的に、先天的DM2がないことが、その外見上の診断の少なさを説明し得る。DM2患者は多くの場合、その複雑な基礎疾患に気がつかずに、単一性の疾患特徴に関して医学的配慮を求める。早期発症性白内障、糖尿病、精巣機能不全、および不整脈を含む疾患の一部として知られる多様な臨床的特徴の良好なモニタリングを促進することで、DM2の遺伝子診断は、患者管理を改善するであろう。
【0081】
遺伝学
DM2増大の特有の遺伝的特徴は、以下の:i)それが、第1の病原性テトラヌクレオチド増大であること、ii)増大が、任意の他の疾患で報告されるよりも大きいこと(DM1では12Kbであるのに対し、DM2では44Kbよりも大きい)、iii)無比の体細胞不安定性が存在することを含む。体細胞不安定性が激しいため、増大のおよそ1/4はサザン解析で検出することができず、DM1、SCA8およびSCA10のような大きな増大を有する障害の中でさえも、これまでに報告されていない診断的難問をもたらす。体細胞不安定性は、DM2の分子的診断を複雑にするが、RAと組み合わせることで、99%を超える程度にまで検出が改善される。
【0082】
他の報告されているミクロサテライト増大障害では、リピートトラクトが大きいほど、早期発症と高められた疾患重篤性に関連する。臨床基準に基づいて、DM2/PROMM家族において予測が報告されてきたが、リピートトラクトが長いほどより早期の発症年齢に関連するという予測傾向は観察されなかった。体細胞異質性、および反復サイズは年齢とともにサイズを著しく増加させるという事実は、この分析を複雑にし、疾患発症に対する反復サイズの有意義な生物学的影響を隠してしまう可能性がある。また、病原的サイズ閾値を超える増大は、それらがどれほど大きくなろうと関係無く類似した影響を発揮すること、あるいは小さな反復が大きな反復よりも病原性であることさえも可能である。成人発症性DM1では、反復長と疾患発症との間の最も強固な相関関係は、150回未満のCTG反復に関するものであり、DM1に関するより大きな反復サイズにおける相関関係もまた、体細胞モザイク現象の増加、またはある長さを超える反復サイズが同程度の病状を引き起こすというシーリング効果のいずれかにより測定するのが困難であることを示し得る。血液以外の組織中のDM2体細胞モザイク現象の決定は、増大の病原的影響を明瞭にするのを助長し得るが、他の組織(例えば、骨格筋)で観察される体細胞モザイク現象は、長さ依存的病理学的影響を不明瞭にし続け得る。母性および父性伝達の両方の後に見られる驚くほど短い反復を伴う、DM2における反復長の世代間差はまた、罹患個体それぞれの顕著な範囲の反復サイズ、および経時的反復長の増加により影響され得る。
【0083】
本明細書中で引用したすべての特許、特許出願、および刊行物の完全な開示、ならびに電子的に利用可能なもの(例として、例えばGenbank、dbSTS、およびRefSeqでのヌクレオチド配列サブミッション、ならびに例えばSwissProt、PIR、PRF、PDBにおけるアミノ酸配列サブミッション、およびGenbankおよびRefSeqにおけるアノテーションしたコード領域からの翻訳を含む)は参照により本明細書に援用される。上記の詳細な説明および実施例は、理解を明瞭化するためだけに付与したものである。不必要な限定はそこから理解されるべきではない。本発明は、図示および記載した正確な詳述に限定されず、当業者に明らかな変更は、特許請求の範囲により規定される本発明内に含まれるであろう。
【0084】
見出しはすべて、読者の利便性のためであり、明記しない限り、見出しに続く文書の意味を限定するのに使用すべきものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 DM2患者に見られる増大CL3N58対立遺伝子。(A)DM2の危険領域。黒色は、最少DM2危険領域を表し、白色は、DM2除外領域を表し、灰色は、組換えが起こった領域を表す。すでに公開されているマーカーとともに、組換え事象を規定し、連鎖不均衡を確立するマーカーを示す。p値の相対的有意性を、マーカー名称の上のプラス(+)で示す。「++」は、0.01以下、「+++」は、0.001以下、「++++」は、0.0001以下、「++++++」は、0.000001以下である。連鎖不均衡領域内の3つのBAC(配向は未知)を示す。正確な縮尺率で描いていない。(B)3つの異なるDM関連家族の系統。それぞれ核家族で表している。(C)CL3N58マーカーのPCR解析。各個体の遺伝子型を示す。各対立遺伝子のサイズは、それぞれのレーンの下に塩基対(bp)で示す。増幅されない対立遺伝子は「−」で表す。(D)増大突然変異のサザンブロット解析。CCTG領域増大を有する個体を「EXP」で表し、2つの正常な対立遺伝子を有する個体を「N」で表す。またブロットを、SCA8負荷対照とハイブリダイズさせ、第1レーン以外はすべて均一に負荷されたことを示す。(E)増大の高分解能サイジング。レーン3は、対照試料由来のDNAを含有している。各個体の増大対立遺伝子のCCTG数を示し、「N」は、正常な長さのCCTG領域を表す。
【図2】 DM2に罹患している対立遺伝子および正常対立遺伝子の解析。(A)対照におけるCL3N58対立遺伝子の分布(n=1360)。対立遺伝子は、複合TG、TCTGおよびCCTGリピートトラクトの総塩基対サイズで表す。(B)正常リピートトラクトおよび増大リピートトラクトの配列配置を示す、DM2増大領域の概略図。(C)6世帯のDM2家族の51人の罹患成員における増大対立遺伝子の分布。増大対立遺伝子サイズはすべて、複数のバンドで個体に含まれていた。(B)に対比して、それをCCTG反復単位で示す。
【図3】 DM2増大の不安定性。(A)血中の体細胞異質性。血液由来のBsoBIで消化したゲノムDNAのサザンブロットから、数名の罹患個体にて複数の増大対立遺伝子が明らかとなった。サイズがはっきり区別されているものもあれば(レーン1および2)、広域に広がっているもののある(レーン3)。(B)一卵性双生児の血液由来のEcoRIで消化したゲノムDNAのサザンブロット(レーン4および5)。(C)増大対立遺伝子は、時間が経つとその長さが増加する。それぞれ28歳(レーン6)および31歳(レーン7)の一人の患者から採取した血液由来のEcoRIで消化したゲノムDNA試料のサザンブロット。(D)単一対立遺伝子を有する個体中の増大対立遺伝子サイズと、その血液試料採取時の年齢との相関関係をとった。
【図4】 ZNF9遺伝子のゲノム組織。イントロン1中のDM2増大の位置を示す。この遺伝子は、1.5kbのmRNAを伴って16.5kbのゲノム配列にわたる。
【図5】 ZNF9RNA発現のノーザン解析。上部のパネル:ZNF9のエキソン5を含むリボプローブをハイブリダイズさせたヒトの複数組織のノーザンブロット;下部パネル:負荷対照として使用したアクチン。それぞれキロベースサイズで1.5、2.0、1.8。
【図6】 (A)反復アッセイPCR反応産物の概略図。(B)CL3N58マーカーのPCR解析。レーン1は、非罹患母親からもので、2つの対立遺伝子を示す。レーン2および3は、罹患父親と罹患息子からのもので、それぞれたった1つの対立遺伝子を示す。PCR対立遺伝子の正常なメンデル遺伝で予測されるように、レーン2およびレーン3に共有の対立遺伝子は存在しない。(C)増大突然変異のサザンブロット解析。レーン1〜4は、検出可能な増大バンドを有する罹患個体を示す。レーン5は、正常サイズのバンドのみを有する非罹患個体を示す。レーン6および7は、増大が検出できなかった罹患個体を示す。レーン8は、増大バンドを有する罹患SCA8個体を示す。(D)DM2突然変異の反復アッセイ。レーン1〜5および8は、増大が陽性である罹患個体を示す。これは、反復アッセイにより正常対立遺伝子を超えるスメアで示される。レーン1、2、4、5、および8は、サザンブロット解析により増大を有していた罹患個体を示す。一方、レーン3は、サザンブロット解析では増大が検出できなかった罹患患者を示す。レーン6、7、9、および10は、増大が陰性である罹患してない個体を示す。これは、反復アッセイにより、正常遺伝子を超えるスメアが見られないことで示される。(E)DM2家族の簡略系統。塗りつぶした記号は罹患個体を表す。各記号の下には、採血時の年齢、CL3N58PCR対立遺伝子サイズ(ここで、「B」は、増幅されないブランク対立遺伝子が明らかに存在することを示す)、およびサザンブロットにより検出される増大サイズ(「Nkb」)またはExp(+)もしくはExp(−)で表した反復アッセイの結果(ここで、Expは、サザン解析で増大しなかった個体に関する増大を指す)が記載してある。
【図7】 ヒトジンクフィンガータンパク質9(ZNF9)ゲノム配列のヌクレオチド配列(配列番号1)。N:ヌクレオチドA、C、T、またはG。
【図8】 反復長と臨床的重篤性との相関関係。
【図9】 反復長の世代間の変化。

Claims (41)

  1. ジンクフィンガータンパク質9(ZNF9)ゲノム配列のイントロン1内のリピートトラクト(repeat tract)を含むポリヌクレオチドの検出方法であって、
    ZNF9ゲノム配列のイントロン1領域のヌクレオチドを増幅して、リピートトラクトを含む増幅されたポリヌクレオチドを形成すること、および
    該増幅されたポリヌクレオチドを検出すること
    を含む方法。
  2. ZNF9ゲノム配列のイントロン1内のリピートトラクトを含むポリヌクレオチドの検出方法であって、
    ポリヌクレオチドを得るために、制限エンドヌクレアーゼでゲノムDNAを消化すること
    ZNF9ゲノム配列のイントロン1内のリピートトラクトを含むポリヌクレオチドにハイブリダイズする、検出可能に標識したプローブを用いて、ハイブリダイズ用条件下にて前記ポリヌクレオチドをプローブすることおよび
    該ポリヌクレオチドにハイブリダイズした該プローブを検出すること
    を含む方法。
  3. 筋緊張性ジストロフィー2型(DM2)を発症する危険性のない個体の判別方法であって、
    176個以下のヌクレオチドのリピートトラクトを含む2つのDM2を発症する危険性のない対立遺伝子に関して、個体のZNF9ゲノム配列のイントロン1領域を解析すること
    を含む方法。
  4. DM2を発症する危険性のない個体の判別方法であって、
    個体のZNF9ゲノム配列のイントロン1領域のヌクレオチドを増幅して、リピートトラクトを含むポリヌクレオチドを増幅すること、
    該増幅されたポリヌクレオチドのサイズを比較することおよび
    2つのDM2を発症する危険性のない対立遺伝子に関して、該増幅されたポリヌクレオチドを解析すること、
    を含む方法。
  5. 前記増幅、第1のプライマーおよび第2のプライマーを含むプライマー対を用いて、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)を実施することを含
    該第1のプライマーおよび該第2のプライマー、前記イントロン1領域内に位置する前記リピートトラクトに隣接し、
    該第1のプライマー、配列番号1のヌクレオチド14469〜17701から選択される少なくとも20個のヌクレオチドを含み、そして
    該第2のプライマー、配列番号1のヌクレオチド17858〜18661から選択される少なくとも20個のヌクレオチドを含む、
    請求項4に記載の方法。
  6. DM2を発症する危険性のない個体の判別方法であって、
    個体のZNF9ゲノム配列内のイントロン1領域のヌクレオチドを増幅して、リピートトラクトを含む増幅されたポリヌクレオチドを形成すること、および
    176個以下のヌクレオチドのリピートトラクトを含む2つのDM2を発症する危険性のない対立遺伝子に関して、該増幅されたポリヌクレオチドの該リピートトラクトを解析すること
    を含む方法。
  7. DM2に罹っているか、またはDM2を発症する危険性のある個体の判別方法であって、
    少なくとも75回のCCTG反復を含むリピートトラクトを含む1つのDM2を発症する危険性のある対立遺伝子に関して、個体のZNF9ゲノム配列のイントロン1領域を解析すること
    を含む方法。
  8. DM2に罹っているか、またはDM2を発症する危険性のある個体の判別方法であって、
    ポリヌクレオチドを得るために、制限エンドヌクレアーゼで個体のゲノムDNAを消化すること
    ZNF9ゲノム配列のイントロン1内のリピートトラクトを含むポリヌクレオチドにハイブリダイズする、検出可能に標識したプローブを用いて、ハイブリダイズ用条件下にて該ポリヌクレオチドをプローブすること
    該ポリヌクレオチドにハイブリダイズした該プローブを検出することおよび
    少なくとも75回のCCTG反復を含むリピートトラクトを含む1つのDM2を発症する危険性のある対立遺伝子に関して、ハイブリダイズしたポリヌクレオチドの該イントロン1領域を解析すること
    を含む方法。
  9. 前記プローブが、配列番号1由来の少なくとも200個の連続するヌクレオチド、またはその相補体を含む、
    請求項8に記載の方法。
  10. DM2に罹っているか、またはそれを発症する危険性のある個体の判別方法であって、
    個体のZNF9ゲノム配列のイントロン1領域のヌクレオチドを増幅して、リピートトラクトを含む増幅されたポリヌクレオチドを形成すること、および
    少なくとも75回のCCTG反復を含むリピートトラクトを含む1つのDM2を発症する危険性のある対立遺伝子に関して、該増幅されたポリヌクレオチドの該リピートトラクトを解析すること
    を含む方法。
  11. 前記増幅
    第1のプライマーおよび第2のプライマーを含むプライマー対を用いて、PCRを実施することを含
    該第1のプライマー、前記イントロン1領域内に位置する前記CCTGリピートトラクトに隣接し、
    該第1のプライマー、配列番号1のヌクレオチド14469〜17701、または配列番号1のヌクレオチド17858〜18661から選択される少なくとも20個のヌクレオチドを含み、
    第2のプライマー、前記CCTGリピートトラクトにハイブリダイズするヌクレオチド配列を含む、
    請求項10に記載の方法。
  12. 個体がDM2を発症する危険性がないかどうかを判別するためのキットであって、
    該キットは、配列番号1のヌクレオチド14469〜17701から選択される少なくとも20個の連続するヌクレオチドを含む第1のプライマー、および配列番号1のヌクレオチド17858〜18661から選択される少なくとも20個の連続するヌクレオチドを含む第2のプライマーを含
    DM2を発症する危険性のない個体、176個以下のヌクレオチドのリピートトラクトを含むZNF9ゲノム配列の2つのDM2を発症する危険性のない対立遺伝子を含む、
    キット。
  13. 個体がDM2を発症する危険性があるかどうかを判別するためのキットであって、
    該キットは少なくとも200個のヌクレオチドを含むプローブを含み、
    該プローブ配列番号1またはその相補体にハイブリダイズし、
    危険性のある個体、少なくとも75回のCCTG反復を含むリピートトラクトを含むZNF9ゲノム配列の1つのDM2を発症する危険性のある対立遺伝子を含む、
    キット。
  14. 個体がDM2を発症する危険性があるかどうかを判別するためのキットであって、
    該キットは、配列番号1のヌクレオチド14469〜17701、または配列番号1のヌクレオチド17858〜18661から選択される少なくとも20個のヌクレオチドを含む第1のプライマー、ならびに(CCTG)nおよび(CAGG)n(ここで、nは少なくとも4である)からなる群から選択されるヌクレオチド配列を含む第2のプライマーを含み、
    危険性のある個体、少なくとも75回のCCTG反復を含むリピートトラクトを含むZNF9ゲノム配列の1つのDM2を発症する危険性のある対立遺伝子を含む、
    キット。
  15. 個体がDM2に罹っているかどうかを判別するためのキットであって、
    該キットは少なくとも200個のヌクレオチドを含むプローブを含み、
    該プローブは、配列番号1またはその相補体にハイブリダイズし、
    危険性のある個体、少なくとも75回の反復を含むリピートトラクトを含むZNF9ゲノム配列の1つのDM2を発症する危険性のある対立遺伝子を含み、かつDM2の症状を示す、
    キット。
  16. 個体がDM2に罹っているかどうかを判別するためのキットであって、
    該キットは、配列番号1のヌクレオチド14469〜17701、または配列番号1の
    ヌクレオチド17858〜18661から選択される少なくとも20個のヌクレオチドを含む第1のプライマー、ならびに(CCTG)nおよび(CAGG)n(ここで、nは少なくとも4である)からなる群から選択されるヌクレオチド配列を含む第2のプライマーを含
    危険性のある個体は、少なくとも75回のCCTG反復を含むリピートトラクトを含むZNF9ゲノム配列の1つのDM2を発症する危険性のある対立遺伝子を含む、
    キット。
  17. 配列番号1のヌクレオチド17501〜17701、およびその相補体を含む
    単離されたポリヌクレオチド。
  18. 配列番号1のヌクレオチド17501〜17701およびDM2を発症する危険性のあるリピートトラクト、ならびにそれらの相補体を含む
    単離されたポリヌクレオチド。
  19. 配列番号1のヌクレオチド17858〜18058、およびその相補体を含む
    単離されたポリヌクレオチド。
  20. 配列番号1のヌクレオチド17858〜18058、およびDM2を発症する危険性のあるリピートトラクト、ならびにそれらの相補体を含む
    単離されたポリヌクレオチド。
  21. 配列番号1のヌクレオチド16701〜17701由来の少なくとも20個の連続するヌクレオチド、およびその相補体を含む
    単離されたポリヌクレオチド。
  22. 配列番号1のヌクレオチド17858〜18862由来の少なくとも20個の連続するヌクレオチド、およびその相補体を含む、
    単離されたポリヌクレオチド。
  23. 配列番号1のヌクレオチド16701〜17701由来の20〜41個の連続するヌクレオチドおよびその相補体を含む、
    請求項21に記載の単離されたポリヌクレオチド。
  24. 配列番号1のヌクレオチド16701〜17701由来の20〜44個の連続するヌクレオチドおよびその相補体を含む、
    請求項21に記載の単離されたポリヌクレオチド。
  25. 配列番号1のヌクレオチド17858〜18862由来の20〜41個の連続するヌクレオチドおよびその相補体を含む、
    請求項22に記載の単離されたポリヌクレオチド。
  26. 配列番号1のヌクレオチド17858〜18862由来の20〜44個の連続するヌクレオチドおよびその相補体を含む、
    請求項22に記載の単離されたポリヌクレオチド。
  27. 1個以下の連続するヌクレオチドであって、配列番号1のヌクレオチド16701〜17701由来の少なくとも20個の連続するヌクレオチド、およびその相補体を含む、
    単離されたポリヌクレオチド。
  28. 前記ヌクレオチドが44個以下の連続するヌクレオチドである
    請求項27に記載の単離されたポリヌクレオチド。
  29. 1個以下の連続するヌクレオチドであって、配列番号1のヌクレオチド17858〜18862由来の少なくとも20個の連続するヌクレオチド、およびその相補体を含む、
    単離されたポリヌクレオチド。
  30. 前記ヌクレオチドが44個以下の連続するヌクレオチドである
    請求項29に記載の単離されたポリヌクレオチド。
  31. DM2を発症する危険性のあるリピートトラクトが(TG)x(TCTG)y(CCTG)zを含み、
    xが14〜25の整数であり、yが3〜10の整数であり、そしてzが75〜11,000の整数である、
    請求項18に記載の単離されたポリヌクレオチド。
  32. DM2を発症する危険性のあるリピートトラクトが75〜11,000回のCCTG反復を含む
    請求項18に記載の単離されたポリヌクレオチド。
  33. DM2を発症する危険性のあるリピートトラクトが、他のヌクレオチドによって中断されない、少なくとも75回のCCTG反復を含む
    請求項32に記載の単離されたポリヌクレオチド。
  34. DM2を発症する危険性のあるリピートトラクトが(TG)x(TCTG)y(CCTG)zを含み、
    xが14〜25の整数であり、yが3〜10の整数であり、そしてzが75〜11,000の整数である、
    請求項20に記載の単離されたポリヌクレオチド。
  35. DM2を発症する危険性のあるリピートトラクトが75〜11,000回のCCTG反復を含む
    請求項20に記載の単離されたポリヌクレオチド。
  36. DM2を発症する危険性のあるリピートトラクトが、他のヌクレオチドによって中断されない、少なくとも75回のCCTG反復を含む
    請求項35に記載の単離されたポリヌクレオチド。
  37. ZNF9ゲノム配列が配列番号1のZNF9ゲノム配列である、
    請求項1〜11のいずれか1項に記載の方法。
  38. リピートトラクトが配列番号1のヌクレオチド17701〜17858に対応するリピートトラクトである、
    請求項1〜11のいずれか1項に記載の方法。
  39. ZNF9ゲノム配列が配列番号1のZNF9ゲノム配列である、
    請求項12〜16のいずれか1項に記載のキット。
  40. リピートトラクトが配列番号1のヌクレオチド17701〜17858に対応するリピートトラクトである、
    請求項12〜16のいずれか1項に記載のキット。
  41. リピートトラクトが配列番号1のヌクレオチド17701〜17858に対応するリピートトラクトである、
    請求項18、20、および31〜36のいずれか1項に記載のポリヌクレオチド。
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