JP4162467B2 - スパッタリングターゲットの製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、金属系薄膜形成に使用されるスパッタリングターゲット及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般的に、薄膜を成膜する方法の1つとしてスパッタリング法が知られている。スパッタリング法とは、スパッタリングターゲットをスパッタリングすることにより薄膜を得る方法であり、効率よく成膜できるため、工業
的に利用されている。
【0003】
例えば、液晶パネルなどの細線配線には、耐熱性と共に低抵抗特性を備えたアルミニウム系合金からなる所定組成のターゲット材が用いられている。
【0004】
このようなスパッタリングを、より効率よく低コストで成膜するために、現在においてもスパッタ条件やスパッタ装置などの改良が日々行われている。その改良の1つとして、大型なスパッタリングターゲットを用いて成膜面積を大きくしてより効率よく成膜する方法がとられる。このため、大型なスパッタリングターゲットが求められている。
【0005】
しかしながら、大型なスパッタリングターゲットを作製する上で、製造法上大型なターゲット材が製造し難い、あるいはバッキングプレートとの接合の際に反りが発生するなどのいくつかの問題がある。
【0006】
そこで、ITOターゲットではあるが、分割片の間にボンディング材料を埋め込んで大型のスパッタリングターゲットを製造する方法が知られている(特許文献1〜3等参照)。
【0007】
また、金属系のターゲットにおいて、複数の板状の端面同士を融着により接合したスパッタリングターゲットの製造方法が開示されている(特許文献4等参照)。
【0008】
さらに、継ぎ目の隙間にボンディング材が侵入しないように、継ぎ目の裏面側を溶接により接合した構造が開示されている(特許文献5等参照)。
【0009】
【特許文献1】
特開平1−230768号公報 (特許請求の範囲、図1、図2等)
【特許文献2】
特開平8−144052号公報 (特許請求の範囲、図2、図3等)
【特許文献3】
特開2000−144400号公報 (特許請求の範囲、図1、図2等)
【特許文献4】
特開平4−333565号公報 (特許請求の範囲、図1、図2等)
【特許文献5】
特開平9−3637号公報 (特許請求の範囲、図2等)
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特に金属ターゲットの場合、特許文献5のように、互いに接合したバッキングプレートとの接合時に熱膨張係数の違いにより接合部に隙間が生じてしまい、アーキング(異常放電)が発生し易いなどの問題がある。
【0011】
本発明はこのような事情に鑑み、アーキング等の問題のない大型スパッタリングターゲットを比較的容易に且つ安価に製造できるスパッタリングターゲット及びその製造方法を提供することを課題とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決する本発明の第1の態様は、金属又は合金からなる複数の分割ターゲット材をバッキングプレートに接合してなる金属系スパッタリングターゲットの製造方法において、前記バッキングプレートに前記分割ターゲット材を接合する工程と、その後、各分割ターゲット材同士の継ぎ目の厚さ方向表面側のみを溶接により接合する工程とを具備することを特徴とするスパッタリングターゲットの製造方法にある。
【0013】
かかる第1の態様では、分割ターゲット材をバッキングプレートにそれぞれ接合した後、継ぎ目の表面側のみを溶接により接合するので、比較的大型のスパッタリングターゲットが容易に製造でき、アーキングの発生が低減される。
【0014】
本発明の第2の態様は、第1の態様において、前記分割ターゲット材を前記バッキングプレートに溶接した後、各分割ターゲット材の間の隙間を当該分割ターゲットと同材質のスペーサで埋める工程を有することを特徴とするスパッタリングターゲットの製造方法にある。
【0015】
かかる第2の態様では、分割ターゲット材をそれぞれバッキングプレートに接合した際に生じた隙間を小さくすることができ、これにより表面側の継ぎ目を容易に溶接により接合でき、且つスパッタリング使用時に表面側のみの溶接の下側にできた隙間が埋まっていき、アーキングの発生が顕著に低減される。
【0016】
本発明の第3の態様は、第2の態様において、前記分割ターゲット材を前記バッキングプレートに接合した後の当該分割ターゲット材同士の隙間が0.5mm以下であり、前記スペーサで埋めた後の隙間が0.2mm以下であることを特徴とするスパッタリングターゲットの製造方法にある。
【0017】
かかる第3の態様では、表面側の継ぎ目を容易に溶接により接合でき、且つスパッタリング使用時に表面側のみの溶接の下側にできた隙間が埋まっていき、アーキングの発生が低減される。
【0018】
本発明の第4の態様は、第1〜3の何れかの態様において、前記分割ターゲット材同士の溶接を表面から1mm〜2.5mmの深さまで行うことを特徴とするスパッタリングターゲットの製造方法にある。
【0019】
かかる第4の態様では、表面から1mm〜2.5mmの深さまで溶接することにより、溶接後の表面研磨によっても溶接部が残留し、一体化した大型ターゲットが提供でき、アーキングの発生が低減される。
【0020】
本発明の第5の態様は、第1〜4の何れかの態様において、前記分割ターゲット材同士の溶接による接合後、表面を機械研磨する工程を具備することを特徴とするスパッタリングターゲットの製造方法にある。
【0021】
かかる第5の態様では、溶接後、表面研磨することにより、初期のアーキングの発生が低減される。
【0022】
本発明の第6の態様は、第5の態様において、前記機械研磨後に前記分割ターゲット材同士の溶接による接合が、表面から少なくとも0.5mmの深さまで行われていることを特徴とするスパッタリングターゲットの製造方法にある。
【0023】
かかる第6の態様では、研磨後も溶接によって分割ターゲット材同士が一体化しており、一体化された大型ターゲットが提供でき、アーキングの発生が低減される。
【0024】
本発明の第7の態様は、第1〜6の何れかの態様において、前記分割ターゲット材がアルミニウム系合金からなることを特徴とするスパッタリングターゲットの製造方法にある。
【0025】
かかる第7の態様では、大型ターゲット材の製造が困難であったアルミニウム系合金の大型化が容易に実現できる。
【0026】
本発明の第8の態様は、第1〜6の何れかの態様において、各分割ターゲット材の継ぎ目の接合をYAGレーザ又は電子ビームによる溶接で行うことを特徴とするスパッタリングターゲットの製造方法にある。
【0027】
かかる第8の態様では、分割ターゲット材同士の継ぎ目を酸化物の生成を極力抑えた状態で溶接することができる。
【0028】
本発明では、各分割ターゲット材同士の継ぎ目を溶接により接合するようにしたので、アーキングの発生が低減された比較的大型のスパッタリングターゲットが製造できる。
【0029】
ここで、分割ターゲット材の種類は金属又は合金からなるものであれば特に限定されない。例えば、タンタル(Ta)、クロム(Cr)、チタン(Ti)などの高融点金属材やアルミニウム系合金などを挙げることができる。特に、アルミニウム系合金や、コバルト−ボロン系合金、白金−マンガン系合金などは、製造上大型のターゲット材を得難いので、本発明を適用するのに好適である。なお、アルミニウム系合金としては、アルミニウム−チタン(Al−Ti)系、アルミニウム−炭素−マンガン(Al−C−Mn)系、アルミニウム−炭素−マグネシウム(Al−C−Mg)系などの合金を挙げることができる。
【0030】
また、分割ターゲット材の製造方法は特に限定されず、鋳造・圧延法、半溶融撹拌法、粉末冶金法、スパッタリング法などを挙げることができる。
【0031】
本発明のスパッタリングターゲットは、複数の分割ターゲット材を併せて大型のスパッタリングターゲットとするものであり、各分割ターゲットの継ぎ目を溶接により接合したものである。かかる本発明のスパッタリングターゲットでは、継ぎ目を溶接により接合して一体化しているので、継ぎ目に起因するアーキングの発生を排除することができる。
【0032】
本発明のスパッタリングターゲットは、複数の分割ターゲット材をバッキングプレートに接合してなるものである。バッキングプレートは、一般的に用いられているもので特に限定されず、例えば、熱伝導性の高い銅製のものが用いられる。また、ターゲット材とバッキングプレートとの接合も特に限定されない。一般的には、ターゲット材とバッキングプレートの間に低融点金属、低融点合金、例えば、インジウム(In)、In系合金などを充填し、低融点金属、低融点合金の融点以上に加熱し、ターゲット材とバッキングプレートの間の低融点金属、低融点合金を溶かした後、冷却し、低融点金属、低融点合金が再凝固することによりターゲット材とバッキングプレートを接合する。このとき、分割ターゲット材同士の隙間は極力小さくするが、熱膨張差により隙間が生じやすいので、できるだけ小さな隙間になるように接合するのが好ましい。
【0033】
バッキングプレートに接合した分割ターゲット材の継ぎ目の隙間は特に限定されず、大きくなった場合には、ターゲット材と同一組成の薄板等のスペーサで埋めて隙間を小さくした後、溶接により接合すればよい。隙間は0.5mm以下程度とするのが好ましく、この場合、スペーサを使用しないで直接溶接してもよいが、スペーサを挿入して0.2mm以下程度の隙間とした後、溶接するのが好ましい。
【0034】
ここで、継ぎ目の溶接は、厚さ方向の表面側のみを行う。分割ターゲットの継ぎ目の厚さ方向表面側を溶接するとは、後述するように、溶接後、表面を研磨等した後に、少なくとも表面に隙間がなければよいが、好ましくは、研磨後、0.5mm程度の溶接部が残存するようにするのが好ましく、本発明の効果を得ることができる。このように表面側のみを溶接する場合には、溶接を短時間で且つより簡便に行うことができる。
【0035】
本発明に適用される溶接は、継ぎ目の隙間を接合できるものであれば特に限定されないが、YAGレーザや電子ビームによる溶接を用いるのが好ましい。酸化物の発生を極力押さえて、アーキングを防止し得る接合を行うことができるからである。YAGレーザや電子ビームによる溶接条件も特に限定されず、できるだけ酸化が生じ難く、成分の一部が蒸発することなく、気泡等が生じないような条件で且つアーキングを防止するような接合が可能な条件を選択すればよい。なお、電子ビームによる溶接は真空下で行うため酸化物が生じることはなく、また、YAGレーザは局所的な溶接ができるので大気中で溶接しても酸化が生じ難いという利点がある。
【0036】
ここで、溶接の際に溶接棒等を用いなくても用いてもよいが、上述したように、分割ターゲット材の継ぎ目の隙間(ギャップ)を小さくするために、スペーサを挟んだ後、溶接するようにすれば、溶接棒を使用する必要はない。
【0037】
このような溶接は、上述したように、この後の研磨工程の後に溶接部が残る程度まで行えばよく、例えば、1mm〜2.5mm、好ましくは1.5mm〜2mm程度の深さまで溶接すればよい。一般的には、YAGレーザによると、2mm程度の深さまで溶接され、電子ビームではそれ以上溶接できるので、一般的な条件で溶接すれば十分な深さまで溶接可能である。
【0038】
このように本発明方法によると、分割ターゲット材のバッキングプレートに接合する工程の後に、各分割ターゲット材の継ぎ目を溶接で接合する工程を行う。これは、溶接を先に行うと反りが生じてバッキングプレートとの接合が困難になったり、また、接合した部分が割れてしまったりする虞があるからである。
【0039】
また、バッキングプレートとターゲット材との接合時には、ターゲット材が大型なターゲットである場合、ターゲット材とバッキングプレートの熱膨張率の相違により、低融点合金の再凝固温度から室温までの熱歪みが低融点金属、低融点合金層を介して、ターゲット材とバッキングプレートの間に蓄積されるが、本発明では分割ターゲット材を接合するので、反りを小さく抑えることができる。
【0040】
なお、分割ターゲット材の継ぎ目の溶接による接合を行った後、好ましくは表面を研削あるいは研磨してもよい。これにより、初期アーキングが防止されるからである。
【0041】
本発明のスパッタリングターゲットによると、分割ターゲット材の継ぎ目が溶接により埋められているので、アーキングが防止される。このような効果を得るためには、継ぎ目の少なくとも表面側のみを溶接すればよい。
【0042】
ここで、表面側から溶接する際の継ぎ目のギャップは0.5mm以下とするのが好ましい。また、隙間にスペーサを挿入した場合には、分割ターゲット材とスペーサとの隙間が0.5mm以下、好ましくは0.2mm以下とするのがよい。このようなギャップとすると、継ぎ目の隙間の表面側が塞がれていない厚さになるまでスパッタが進行しても、スパッタリング原子のターゲット材への再付着により、隙間全体が埋められるので、その後のスパッタリングによるアーキングも大幅に低減され、また、隙間の下の下地がスパッタされる虞がないからである。
【0043】
なお、分割ターゲット材の表面側を溶接により接合していない場合には、初期アークが激しく、また、その後のスパッタリングによっても隙間が埋まることがなく、アーキングが激しく発生するので、使用することはできない。
【0044】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説明する。
【0045】
図1は一実施形態に係るスパッタリングターゲットの製造方法により製造したスパッタリングターゲットの斜視図、図2はその製造工程を示す図である。
【0046】
両図に示すように、スパッタリングターゲット10は、4枚の分割ターゲット材11A〜11Dをバッキングプレート12に、低融点金属層13を介して接合したものであり、且つ各分割ターゲット材11A〜11Dの継ぎ目14の表面側を溶融部15により接合したものである。
【0047】
かかるスパッタリングターゲット10は、図2に示すような手順で製造される。まず、銅製などのバッキングプレート12上に、例えば、In、In系合金など低融点金属を充填した状態で(図示せず)、分割ターゲット材11A〜11Dを並べ(図2(a))、低融点金属の融点以上に加熱し、ターゲット材とバッキングプレートの間の低融点金属を溶かした後、冷却し、低融点金属が再凝固した低融点金属層13により分割ターゲット材11A〜11Dとバッキングプレート12とを接合する(図2(b))。その後、例えば、電子ビームやYAGレーザにより、各分割ターゲット材11A〜11Dの継ぎ目14の表面側を溶接し、継ぎ目14を接合する溶接部15を形成する。その後、必要に応じて表面を研削・研磨し、スパッタリングターゲット10とする。
【0048】
また、図3には、他の実施形態に係る製造工程を示す。上述した実施形態と同様に、銅製などのバッキングプレート12上に、例えば、In、In系合金など低融点金属を充填した状態で(図示せず)、分割ターゲット材11A〜11Dを並べ(図2(a))、低融点金属の融点以上に加熱し、ターゲット材とバッキングプレートの間の低融点金属を溶かした後、冷却し、低融点金属が再凝固した低融点金属層13により分割ターゲット材11A〜11Dとバッキングプレート12とを接合した後、各分割ターゲット材11A〜11Dの間に薄板状のスペーサ11を挿入する(図2(b)〜(c))。その後、例えば、電子ビームやYAGレーザにより、各分割ターゲット材11A〜11Dの継ぎ目14の表面側を溶接し、継ぎ目14を接合する溶接部15を形成する。その後、必要に応じて表面を研削・研磨し、スパッタリングターゲット10とする。
【0049】
(実施例1)
組成(at%)がAl92.6Mg6.0C1.3である、12.7mm×19.0mmで厚さが6mmのアルミニウム系合金ターゲット材を鋳造・圧延法で製造し、このターゲット材を2枚、Inを介して銅製のバッキングプレート上に接合した。その後、ターゲット材の継ぎ目をYAGレーザにより溶接した。YAGレーザの条件は以下の通りであり、溶接深さは約2mmであった。
【0050】
<YAG溶接条件>
発信器 :パルスYAGレーザ
条件速度 :0.03 m/min.
平均出力 :120 W(=58 J)
パルス高さ :40%
パルス幅 :13mS
周波数 :2Hz
シールドガス :Ar (25L/min.)
【0051】
(比較例1)
分割ターゲット材の継ぎ目を溶接しない以外は実施例1と同様にした分割ターゲットを製造した。
【0052】
(試験例1)
実施例1及び比較例1のスパッタリングターゲットを用いて下記のスパッタ条件でスパッタリングを行い、アーキング回数を計測した。この結果を表1に示す。
【0053】
<スパッタ条件>
到達真空度 :1.33×10−3 Pa
スパッタ圧力 :0.4Pa
スパッタ電力 :1.5 W/cm2
基板温度 :200 ℃
プレスパッタ :3.5 Whr/cm2
【0054】
【表1】
【0055】
この結果より、実施例1のスパッタリングターゲットは、ターゲット材の継ぎ目を溶接により接合しているので、溶接していない比較例1のものと比較してアーキング数が大幅に低減したことがわかった。
【0056】
(実施例2)
組成(at%)がAl97Ni2C1である、直径203mmの半円形で厚さが6mmのアルミニウム系合金ターゲット材を鋳造・圧延法で製造し、このターゲット材を2枚、Inを介して銅製のバッキングプレート上に接合した。その後、ターゲット材の継ぎ目である0.5mmの隙間に0.45mm厚のAl97Ni2C1板を挟んで、YAGレーザにより溶接した。YAGレーザの条件は以下の通りであり、溶接深さは約2mmであった。
【0057】
<YAG溶接条件>
発信器 :パルスYAGレーザ
条件速度 :0.03 m/min.
平均出力 :680W(=329J)
パルス高さ :55%
パルス幅 :12mS
周波数 :10Hz
シールドガス :Ar (25L/min.)
【0058】
(比較例2)
分割ターゲット材の継ぎ目を溶接しない以外は実施例2と同様にした分割ターゲットを製造した。継ぎ目の隙間は0.5mm以下であった。
【0059】
(比較例3)
分割ターゲットではなく、一体品のものをスパッタリングターゲットとした。
【0060】
(試験例2)
実施例2及び比較例2、3のスパッタリングターゲットを用いて下記のスパッタ条件でスパッタリングを行い、アーキング回数を計測した。この結果を表2に示す。
【0061】
<スパッタ条件>
到達真空度 :5×10−6 Pa
スパッタ圧力 :0.5 Pa
測定時間 :15分
しきい値 :アークエネルギー10〜15mJをカウント
スパッタ電力 :6.2W/cm2、9.3W/cm2
【0062】
【表2】
【0063】
この結果、実施例2の溶接したものは、分割品の比較例2よりアーキング回数が大幅に低減し、一体品である比較例3に近い性能を有していた。
【0064】
(試験例3)
試験例1及び試験例2のスパッタリングで得られた薄膜について電気抵抗を測定して比較したところ、実施例1と比較例1、並びに実施例2と比較例2のスパッタリングターゲットを用いて形成した薄膜について差異はなかった。この結果、溶接箇所があっても、形成される膜の組成に影響を及ぼすことがないことが確認された。
【0065】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、分割ターゲット材の継ぎ目を溶接により接合しているので、アーキング等の問題のない大型スパッタリングターゲットを比較的容易に且つ安価に製造でき、例えば、加工性の小さいアルミニウム系合金のターゲット材においても、例えば、1m×1mというような大型スパッタリングターゲットを容易に提供することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態のスパッタリングターゲットの製造方法で製造したスパッタリングターゲットの概略を示す斜視図である。
【図2】 本発明の一実施形態のスパッタリングターゲットの製造工程を説明する図である。
【図3】 本発明の他の実施形態のスパッタリングターゲットの製造工程を説明する図である。
【符号の説明】
10 スパッタリングターゲット
11A〜11D 分割ターゲット材
11 スペーサ
12 バッキングプレート
13 低融点金属層
14 継ぎ目
15 溶接部
Claims (8)
- 金属又は合金からなる複数の分割ターゲット材をバッキングプレートに接合してなる金属系スパッタリングターゲットの製造方法において、前記バッキングプレートに前記分割ターゲット材を接合する工程と、その後、各分割ターゲット材同士の継ぎ目の厚さ方向表面側のみを溶接により接合する工程とを具備することを特徴とするスパッタリングターゲットの製造方法。
- 請求項1において、前記分割ターゲット材を前記バッキングプレートに溶接した後、各分割ターゲット材の間の隙間を当該分割ターゲットと同材質のスペーサで埋める工程を有することを特徴とするスパッタリングターゲットの製造方法。
- 請求項2において、前記分割ターゲット材を前記バッキングプレートに接合した後の当該分割ターゲット材同士の隙間が0.5mm以下であり、前記スペーサで埋めた後の隙間が0.2mm以下であることを特徴とするスパッタリングターゲットの製造方法。
- 請求項1〜3の何れかにおいて、前記分割ターゲット材同士の溶接を表面から1mm〜2.5mmの深さまで行うことを特徴とするスパッタリングターゲットの製造方法。
- 請求項1〜4の何れかにおいて、前記分割ターゲット材同士の溶接による接合後、表面を機械研磨する工程を具備することを特徴とするスパッタリングターゲットの製造方法。
- 請求項5において、前記機械研磨後に前記分割ターゲット材同士の溶接による接合が、表面から少なくとも0.5mmの深さまで行われていることを特徴とするスパッタリングターゲットの製造方法。
- 請求項1〜6の何れかにおいて、前記分割ターゲット材がアルミニウム系合金からなることを特徴とするスパッタリングターゲットの製造方法。
- 請求項1〜6の何れかにおいて、各分割ターゲット材の継ぎ目の接合をYAGレーザ又は電子ビームによる溶接で行うことを特徴とするスパッタリングターゲットの製造方法。
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