JP4162287B2 - パチンコ機の飛距離調整装置 - Google Patents

パチンコ機の飛距離調整装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、パチンコ玉を打ち出す弾球部に供給する電力を制御して、弾球の飛距離を調整するパチンコ機の飛距離調整装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
パチンコ機には、ソレノイド等を用いて弾球槌を駆動する電動式のものがある。この種のパチンコ機においては、遊戯者が弾球の飛距離を自由に調整できることが必要である。そのため、従来の電動式のパチンコ機では、図15に示すように、ハンドルの操作に応答してソレノイド1への通電を制御するソレノイド駆動回路3、ソレノイド駆動回路3によって通電され、励磁により弾球槌を動作させるソレノイド1、ソレノイド1によって駆動される弾球槌等からなる弾球部がパチンコ機内に備えられ、ソレノイド1に直列に接続した可変抵抗器2がハンドル内に設けられている。遊戯者がハンドルを操作することにより、可変抵抗器2の抵抗値が変化し、その抵抗値に応じてソレノイド駆動回路3からのソレノイド駆動電流が制御される結果、弾球槌がパチンコ玉を打つ打球力が加減され、弾球の飛距離を調整できる。
【0003】
一方、実公平5−32149号公報には、打球発射装置のハンドル装置が記載されている。このハンドル装置は、図16に示すような構造である。即ち、パチンコ機のパチンコ台の前面枠50に木ネジ11により軸受カラー部10が固定され、この軸受カラー部10により支持軸12が支持され、支持軸12にハンドル13が回転可能に取付けられている。又、軸受カラー部10にはグリップベース15が取付けられ、グリップベース15にグリップカバー14が取付けられている。ハンドル13は、グリップカバー14及びグリップベース15によって挟着支持されている。
【0004】
このハンドル装置では、遊戯者がハンドル13を操作すると、それに伴ってハンドル13の回転がリンク杆16及び連結杆17を介して回動軸18に伝わる。回動軸18の端部には駆動ギア19が固定され、更に図16には示していないが、駆動ギア19に従動ギアが歯合し、従動ギアに取付けられた軸で可変抵抗器を回転操作するようになっている。従って、回動軸18が回転すると、駆動ギア19、従動ギア及び軸を介して可変抵抗器の抵抗が変化し、それにより前記の通り弾球の飛距離を調整できる。
【0005】
又、特開平8−117399号公報には、パチンコ玉の打ち出し強度調整装置が記載されている。この強度調整装置は、ハウジングに設けられた支軸に円盤状の磁性体とハンドルが回転可能に軸支され、支軸に固定された回路基板にホール素子(磁気検知素子)が磁性体の外周面に対向するように実装され、角度検出手段がホール素子の出力に基づいてハンドルの回転角度を検出し、角度検出手段の検出値に応じてパチンコ玉の打ち出し強度を調整するものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記図15に示すような可変抵抗器を用いて弾球の飛距離を調整する場合、次のような問題点▲1▼〜▲3▼がある。
▲1▼一般的な可変抵抗器の寿命が軸の回転回数で1〜2万回と大変短く、長寿命のものでも精精数百万回であるため、パチンコ機のようにハンドルを頻繁に操作する場合は、可変抵抗器を定期的に交換する必要があり、取扱い(定期点検、交換等)に問題がある。
▲2▼長寿命の可変抵抗器は、価格が非常に高価であり、これを用いるとコスト高になる。
▲3▼可変抵抗器の接触子が接触不良を起こし易く、信頼性が劣る。
【0007】
又、図16に示すような構造のハンドル装置では、次のような問題点▲1▼,▲2▼がある。
▲1▼ハンドル13によって可変抵抗器を操作するのに、リンク杆16、連結杆17、回動軸18、駆動ギア19、従動ギア等の部品点数が多く、組立も煩雑でコストが高い。
▲2▼可変抵抗器を回転させるために回動軸18、駆動ギア19、従動ギア等を使用するので、それらの部品に高精度が要求されると共に、軸芯合せのために組立調整が難しい。
【0008】
更に、前記強度調整装置では、次のような問題点▲1▼〜▲5▼がある。
▲1▼外周面が180°ずつに2極着磁された円盤状の磁性体を使用するため、磁気検知素子からは、近似サインカーブの出力特性(ハンドルの回転角度と出力電圧)しか得られず、ハンドルの回転角度に比例した直線的な出力特性を得るには、狭い回転角度範囲に限定されてしまう。従って、狭い回転角度範囲では、弾球の飛距離調整が難しい。
▲2▼▲1▼の理由により、各種弾球部の特性に応じた制御出力を提供することができない。
▲3▼部品点数が多く、組立も煩雑でコストが高い。
▲4▼磁性体が大きな円盤状であり、高価な磁性体を多量に使用するため、経済的な問題が大きい。
▲5▼精確な回転角度を検出するためには、構造的に或る程度強い磁力の磁石を必要とする。しかし、磁気カードや磁気ディスク等の磁気を利用した記憶媒体を多用する現在では、強い磁力の影響で記憶媒体の情報が消去されてしまう危険が大きい。
【0009】
従って、本発明は、上記様々な問題点に着目してなされたもので、次の項目a〜eを達成するパチンコ機の飛距離調整装置を提供することを目的とする。
a)長寿命、高信頼性である。
b)構造が簡単で、組立・調整が容易であり、価格が安価である。
c)自由な出力特性(ハンドルの回転角度と出力電圧特性)及びハンドルの広い回転角度範囲を得る。
d)小さな磁石でも、回転角度を精確に検出する。
e)磁気を利用した記憶媒体等の機器に磁気の影響を与えない。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明の請求項1記載のパチンコ機の飛距離調整装置は、回転可能に支持された操作部を備え、この操作部を回転操作することによりパチンコ玉を打ち出す弾球部に供給する電力を制御して、弾球の飛距離を調整するものにおいて、操作部に相対するよう配置された基板と、保持部を有する磁石と、磁石に対向するよう基板に実装された磁気センサと、操作部に設けられ、曲線中心が操作部の回転中心からずれ、磁石の保持部をガイドする曲線状のガイド部と、基板の操作部相対側に取り付けられ、磁石を摺動可能に収納する磁石収納部を有する磁石ガイドと、を備え、操作部の回転操作により、磁石の保持部が操作部のガイド部にガイドされつつ、磁石が磁石ガイドの磁石収納部内を操作部と平行方向に変位することで、磁気センサと磁石との相対位置が変化し、その相対位置の変化による磁気センサの出力信号に基づいて、弾球部に供給する電力を制御することを特徴とする。
【0011】
この飛距離調整装置では、磁石が操作部の回転操作に連動して変位するように配置され、その磁石に対向して磁気センサが配置されているので、遊戯者が操作部を回転操作すれば、磁石が変位する結果、磁気センサの周囲の磁界の強さが変化し、磁気センサはその磁界の強さの変化を電気信号に変換して出力する。この出力信号に基づいて弾球部に電力が供給され、弾球部が打ち出す弾球の飛距離が調整される。
【0012】
この飛距離調整装置においては、操作部を含むハンドル装置内に磁気センサ及び磁石を対向配置することにより、ハンドル装置の構造を簡素化でき、組立調整を容易にすることができる。又、磁石を操作部に連動して直線的に変位させ、操作部の移動量又は回転角度に対する磁石の変位量を必要に応じて調整することにより、自由な特性(操作部の移動量又は回転角度と出力電圧の特性)を得ることができる。
【0013】
なお、本発明において、磁気センサとしては、磁界の強さの変化を電気信号として取り出すことができるものであればよく、ホール素子、磁気抵抗素子〔例えばマグネティック・レジスタンス・センサ(MRセンサ)〕が例示される。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を実施の形態に基づいて説明する。
その一実施形態に係るパチンコ機の飛距離調整装置を、図16のような構造のハンドル装置内に組み込んだ状態の断面図を図1に、同飛距離調整装置の要部平面図を図2に、同飛距離調整装置の要部断面図を図3に、同飛距離調整装置の主要部の連結構造を示す部分分解斜視図を図4に示す。但し、図1において、図16と同じ要素には同一符号を付してある。
【0015】
このハンドル装置では、前記と同様にパチンコ機のパチンコ台の前面枠50に木ネジ11により軸受カラー部10が固定されている。この軸受カラー部10の後端には、基板部20に挿通したシャフト21が支持軸12の後端に形成した袋ナット部22に螺着されることで、基板部20が取付けられている。シャフト21と同心上に支持された支持軸12には、操作部としてのハンドル13が回転可能に装着されている。ハンドル13は、軸受カラー部10に取付けられたグリップベース15と、このグリップベース15に止着されたグリップカバー14とにより、回転可能に挟着支持されている。グリップカバー14及びグリップベース15は、ハンドル13に向かって開放する皿状を呈している。
【0016】
グリップカバー14は、ハンドル13に形成された遊嵌口24を挿通し、且つグリップベース15に向かって突出する複数の脚25,26(2本のみ示す)を有する。それらの脚のうち、脚25の先端には係止片27が形成され、この係止片27に対応して、グリップベース15には脚係合部28が形成されている。係止片27と脚係合部28を係合させることで、グリップベース15に対するグリップカバー14の正確な位置決めを行えるようになっている。一方、脚26はグリップベース15に設けた脚受部29にネジ30によって取付けられる。これにより、グリップカバー14がグリップベース15に固定される。
【0017】
ハンドル13とグリップベース15との間には、円板状のプリント基板40が配置されている。プリント基板40は、中心の位置にハンドル13の支持軸挿通部13aを受容する円形穴45と、端部寄りの位置に180°の角度を置く2つのネジ穴46と、磁石ガイド60の取付部63を嵌合させる2つの取付穴47とを有する。プリント基板40は、ネジ穴46に挿通されたネジ41により、グリップベース15のプリント基板受部15aに固定される。又、プリント基板40には、磁気センサSと各種電子部品49が実装されると共に、リード線43が接続され、リード線43は、軸受カラー部10に形成された貫通孔36を通じてハンドル装置外部に導出され、パチンコ機内に設けられたソレノイド駆動回路(図示せず、図15参照)に配線される。
【0018】
磁石ガイド60は、その底部から突出する取付部63がプリント基板40の取付穴47に嵌合されてカシメられることで、プリント基板40に取付けられる。磁石ガイド60は、磁石ケース70で覆われた角柱状の磁石Mを摺動可能に収納する磁石収納部61と、この磁石収納部61とは反対側に磁気センサSを収納する磁気センサ収納部62とを有する。磁石収納部61は、磁石ケース70の大きさより大きく、磁石Mを含む磁石ケース70が磁石収納部61内を移動できるようになっている。磁気センサ収納部62は、磁気センサSを磁石収納部61(即ち磁石ケース70)に対向する位置で保持する。なお、磁石収納部61と磁気センサ収納部62は連通していてもよいし、双方の間に僅かな厚さの壁が存在していても構わない。
【0019】
磁石Mはそのまま磁石ガイド60の磁石収納部61に収納されるのではなく、磁石ケース70で覆われた状態で収納される。磁石の各サイズ(長さl、幅w、厚みt)については後述する。磁石ケース70は円柱状に突出する保持部71を有し、この保持部71は磁石ケース70を磁石収納部61に収納した状態で磁石ガイド60から突出する。なお、磁石ケース70は省いてもよく、その場合は、保持部71のみを磁石Mに接着剤等で固着したり、或いは一体成形して設けたりすればよい。
【0020】
又、外部磁気の影響を受け難くすると共に、内部磁石Mの磁気が外部に漏れ難くするために、磁石M、磁気センサS、磁石ガイド60及び磁石ケース70(保持部71を除く)は、磁性体からなるシールド筐体80と、同様に磁性体からなり、シールド筐体80に取付けられたシールドカバー81とで覆われている。
ハンドル13は、曲線状の溝からなるガイド部17を有し、このガイド部17は、磁石ケース70の保持部71が挿通された状態で保持部71を摺動可能にガイドする。図2から明らかなように、ガイド部17の曲線中心は、ハンドル13の回転中心(支持軸挿通部13aの中心)からずれている。磁石ケース70は磁石ガイド60に収納されているため、ハンドル13が回転操作されると、ガイド部17が移動することにより、保持部71(即ち磁石ケース70)はガイド部17により押されて図2の矢印方向に直線運動する。この磁石ケース70の移動は、磁石ガイド60の磁石収納部61により許容される。磁石ケース70が移動することで、磁気センサSに対する磁石Mの位置が変化する。
【0021】
但し、この実施形態では、磁気センサSが固定され、磁石Mがハンドル13の回転操作により変位するように構成されているが、同様の構造で磁気センサSがハンドル13の回転操作により変位するように、磁石Mと磁気センサSの取付位置を変更してもよい。
このように構成した飛距離調整装置では、ハンドル13が回転操作されると、ハンドル13のガイド部17の動きによって、磁石ケース70(即ち磁石M)が直線運動を行い、磁石MのN極とS極との境界が磁気センサSに沿って変位する。従って、磁気センサSは、磁石Mの変位度合(ハンドル13の回転角度)に応じた電圧を出力し、この出力に基づいて弾球部に供給される電力が制御され、弾球部に設けられた弾球槌の打球力が強弱に調整される。
【0022】
ハンドル13の回転角度に対する磁石Mの変位量は、ハンドル13に設けるガイド部17の曲線形状を変えることにより、必要に応じて自由に調整することができる。例えば、ガイド部17の形状を、ガイド部17の中心からハンドル13の回転中心までの長さL(図2参照)の回転角度に対する変化量を大きくする(長さLを長くする)曲線にすれば、磁石Mの変位量が大きくなり、反対に長さLの回転角度に対する変化量を小さくする(長さLを短くする)曲線にすれば、磁石Mの変位量が小さくなる。
【0023】
又、ハンドル13の回転範囲は、ハンドル13に設けるガイド部17の角度範囲θ(図2参照)を変えることにより、必要に応じて0°から無限の範囲で自由に調整することができる。例えば、ガイド部17の角度範囲θを大きくすれば、ハンドル13の回転範囲を大きくでき、反対に角度範囲θを小さくすれば、ハンドル13の回転範囲を小さくできる。
【0024】
次に、上記飛距離調整装置における回路例について説明する。図5は、回路構成の一例を示すブロック図で、図7は、磁気センサSとしてホール素子SXを用いた場合の一例である。図5では、ハンドル13の回転操作による磁石Mの変位を検出する磁気センサSには増幅器4が接続され、増幅器4は磁気センサSの電圧出力を増幅し、ハンドル13の回転角度出力として信号を出力する。増幅器4にはコンバータ5とバイアスVR6が接続され、コンバータ5は増幅器4からの入力電圧を駆動パルス幅又は駆動電流のレベルに変換し、ソレノイド駆動回路3に出力し、バイアスVRは磁石Mが基準位置(ハンドル13の回転角度が0°)にあるときの出力電圧を所定の電圧に調整する。コンバータ5に接続されたソレノイド駆動回路3は、ソレノイド1に接続されており、コンバータ5からの入力信号に応じてソレノイド1へ電力を供給し、ソレノイド1はその電力に応じた励磁により打球槌を動作させる。
【0025】
ところで、パチンコ機では、駆動パルス幅(駆動電流一定)と飛距離との関係及び駆動電流(パルス幅一定)と飛距離との関係は、それぞれ図6の(a),(b)に示すようになっている。従って、上記のような回路構成により、磁気センサSの検出出力の変化に応じて、ソレノイド1の駆動電流を一定にして駆動パルス幅を変化させることにより、又はソレノイド1の駆動パルス幅を一定にして駆動電流のレベルを変化させることにより、ソレノイド1の駆動電力を制御して、パチンコ玉の飛距離を調整することができる。
【0026】
図7において、可変抵抗器VR1 は、増幅器IC2 のオフセットやホール素子SXのバランスを調整するもので、磁石Mが基準位置に位置するときOUTを所定電圧に調整するためのものである。
CC−VEE間に印加された電圧は、抵抗R1 ,R2 を経て、ホール素子SXに流れる。ホール素子SXに磁気がない場合、抵抗R3 ,R4 に接続される出力部には、電圧は発生しない。これは、ホール素子SXに磁石MのN極とS極との境界が対面する場合も同様である。ここで、ハンドル13が回転操作され、ホール素子SXに磁石MのS極側が近づくと、抵抗R4 に接続されたホール素子SXの端子側にプラス電圧が発生する。このホール素子SXの出力電圧は、増幅器IC2 に入力され、抵抗R5 により定められた増幅率によってOUTよりプラス電圧として出力される。
【0027】
反対に、ハンドル13が回転操作され、ホール素子SXに磁石MのN極側が近づくと、抵抗R4 に接続されたホール素子SXの端子側にマイナス電圧が発生する。このホール素子SXの出力電圧は、増幅器IC2 に入力され、抵抗R5 により定められた増幅率によってOUTよりマイナス電圧として出力される。
従って、可変抵抗器VR1 により、磁石Mが基準位置(ハンドル13の回転角度が0°)に位置するときのOUTを所定電圧に調整すればよい。このとき、ハンドル13の回転角度と出力電圧との関係は、図8に示すように直線的であり、ハンドル13の回転角度に比例して出力電圧が変化する。
【0028】
勿論、図7の回路において、ホール素子SXの出力端子を入れ換えれば、N極とS極の検知を逆にすることも可能である。又、ホール素子SXの出力を増幅器IC2 の入力部のプラス・マイナスに逆に入力することによっても、逆の出力を取り出すことが可能である。
上記実施形態に係る飛距離調整装置は、磁石MのN極とS極との境界が磁気センサSに沿って変位するものであるが、別の形態を図9及び図10に示す。但し、前記実施形態と同じ要素には同一符号を付してある。図9では、磁石Mが磁石ケース70に磁石Mの変位方向に対して斜めに保持され、それに応じて磁石ガイド60の磁石収納部61の幅が大きく設定されている。この場合、ハンドル13が回転操作されると、ハンドル13のガイド部17の動きによって、磁石ケース70(即ち磁石M)が矢印方向の直線運動を行うと共に、磁石Mと磁気センサSとの距離も変化する。
【0029】
図10では、磁石Mが磁石ケース70に磁石Mの変位方向に対して斜めに保持され、それに応じて磁石ガイド60の磁石収納部61の幅が大きく設定され、更に磁石MのN極が磁気センサSに対向している。この場合、ハンドル13が回転操作されると、ハンドル13のガイド部17の動きによって、磁石ケース70(即ち磁石M)が矢印方向の直線運動を行うと共に、磁石MのN極と磁気センサSとの距離も変化する。
【0030】
図9及び図10のような形態とすることで、自由な出力特性(ハンドル13の回転角度と出力電圧特性)を得ることができる。勿論、図9及び図10では、磁気センサSは磁石Mの変位方向に対して平行(磁石Mに対しては斜め)としているが、磁石Mに対して平行に配置してもよい。
ここで、磁石Mの具体的な大きさについて付言する。一般的に磁気センサSの感磁部の大きさはおよそφ1mmであるため、磁石Mの厚みtは1.5mm位で十分である。磁石Mの変位量は自由に調整できるので、磁石Mの長さlは3〜4mm位で十分である。又、磁石Mの幅wは1mm程度あれば、磁石ケース70にしっかりと保持することができる。
【0031】
このように、磁石Mは極めて小さなものであっても、磁気センサSは磁石Mの磁気変化を精確に検知することができる。しかも、磁石Mは、磁石ケース70に確実に保持されているので、磁石ケース70の変位時に横ずれを起こしたりするようなことはなく、磁気センサSに非常に接近させることができる。このため、磁石Mとしては、ゴム磁石等で十分である。又、それほど磁力の強い磁石を必要としないので、パチンコ機の飛距離調整装置の外部に及ぼす磁気の影響は極めて少ない。
【0032】
更に別実施形態に係る飛距離調整装置の要部平面図を図11に示す。この飛距離調整装置では、磁気センサSは、ハンドル13に連動して磁石MのN極又はS極(ここではN極)が近づいたり遠ざかったりする位置に配置されている。即ち、磁気センサSは磁石MのN極又はS極側(ここではN極側)に配置されている。勿論、磁気センサSは示された位置とは反対側の位置に配置してもよい。この場合、磁石Mと磁気センサSとの距離と磁気センサSの出力との関係は、距離の二乗に反比例するため、ハンドル13のガイド部17の形状は、ハンドル13の回転角度に対し、磁石Mの移動距離が二乗に反比例するような形状にする必要がある。
【0033】
この飛距離調整装置では、ハンドル13が回転操作されると、ハンドル13のガイド部17の動きによって、磁石ケース70(即ち磁石M)が矢印方向に直線運動を行い、磁石MのN極(又はS極)が磁気センサSに近づいたり遠ざかったりする。従って、磁気センサSは、磁石Mの変位度合(ハンドル13の回転角度)に応じて電圧を出力する。
【0034】
上記実施形態では、いずれもハンドル13のガイド部17が溝であり、この溝に磁石ケース70の保持部71を挿通させているが、別の形態を図12に示す。図12では、ハンドル13は湾曲状に突出するガイド部17′を有し、磁石ケース70は2つの円柱状の保持部71a,71bを有し、ガイド部17′が保持部71a,71bの間に挿通されることで、ハンドル13の回転操作により磁石ケース70が変位するようになっている。このような形態にすることで、ハンドル13に溝のガイド部17を形成する場合に比べて、ハンドル13の強度低下を防止することができる。
【0035】
更に別実施形態に係る飛距離調整装置の要部平面図を図13の(a)に、要部断面図を図13の(b)に示す。この飛距離調整装置では、前記と同様にハンドル13とグリップベース15との間にプリント基板40が設けられ、プリント基板40はグリップベース15のプリント基板受部15aにネジで固定されている。プリント基板40には、ハンドル13の回転角度を検出する磁気センサSと各種電子部品49が実装されている。ここでは、ハンドル13に、プリント基板40側に円弧状に突出する磁石収納部65が設けられ、円弧状の磁石Mが磁気センサSに対向して磁石収納部65に収納固定されている。円弧状の磁石収納部65、即ち円弧状の磁石Mは、ハンドル13の回転操作により磁気センサSとの距離が変化するように、つまり磁石Mの円弧の中心とハンドル13の回転中心とが異なる位置になるように配置されている。
【0036】
なお、図13では、磁石MのN極とS極を共に磁気センサSに対向させて変位させているが、図14に示すように、磁石MのN極又はS極(図ではN極)のみを磁気センサSに対向させて変位させるようにしてもよい。
図13のように構成した飛距離調整装置では、ハンドル13が回転操作されると、磁石Mが回転運動を行い、磁石MのN極とS極との境界が磁気センサSに沿って変位する。このとき、磁石Mと磁気センサSとの距離も変化する。又、図14の場合は、ハンドル13の回転操作により、磁石MのN極(又はS極)が磁気センサSに沿って変位すると共に、磁石MのN極(又はS極)と磁気センサSとの距離が変化する。従って、いずれの場合も、磁気センサSは、磁石Mの変位度合(ハンドル13の回転角度)に応じた電圧を出力する。
【0037】
ハンドル13の回転角度に対する磁石Mと磁気センサSとの距離の変位量は、ハンドル13に取付ける磁石Mの形状(必ずしも円弧状でなくてもよく、必要に応じた別の曲形状又は直線的形状であればよい)を変えることにより、必要に応じて自由に調整することができる。従って、自由な出力特性を得ることができる。
【0038】
【発明の効果】
本発明のパチンコ機の飛距離調整装置は、以上説明したように構成されるので、次の効果を有する。
(1)磁気センサが無接点で操作部の移動量(回転角度)を検出するので、長寿命・高信頼性である。
(2)構造が簡単で、組立・調整が容易であり、価格が安価である。
(3)磁石の変位を直線運動とすることができ、これと併せて磁石の形状や操作部の形状の変更等により、自由な出力特性(操作部の回転角度と出力電圧特性)及び操作部の広い回転角度範囲を得ることができる。
(4)特に外部に磁気の影響を及ぼす磁石の使用量が極めて少なくて済み、コストを抑制できると共に、磁気カードや磁気ディスク等の磁気を利用した機器に対して、安心して使用できる。
(5)磁石及び磁気センサの位置決めが簡単になる
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施形態に係るパチンコ機の飛距離調整装置を組み込んだハンドル装置の断面図である。
【図2】同飛距離調整装置の要部平面図である。
【図3】同飛距離調整装置のシールド筐体及びシールドカバーを取付けた状態の要部断面図である。
【図4】同飛距離調整装置における主要部の連結構造を示す部分分解斜視図である。
【図5】同飛距離調整装置の回路構成の一例を示すブロック図である。
【図6】同飛距離調整装置において、パチンコ玉の飛距離と駆動電流の駆動パルス幅との関係を示すグラフ(a)、及びパチンコ玉の飛距離と駆動電流のレベルとの関係を示すグラフ(b)である。
【図7】磁気センサにホール素子を用い、磁石の移動をアナログ出力する場合の回路例である。
【図8】同飛距離調整装置で得られるハンドルの回転角度とアナログ出力回路の出力電圧との関係を示すグラフである。
【図9】別実施形態に係る飛距離調整装置の要部平面図である。
【図10】更に別実施形態に係る飛距離調整装置の要部平面図である。
【図11】更に別実施形態に係る飛距離調整装置の要部平面図である。
【図12】更に別実施形態に係る飛距離調整装置の主要部の連結構造を示す部分分解斜視図である。
【図13】更に別実施形態に係る飛距離調整装置の要部平面図(a)、及び要部断面図(b)である。
【図14】図13の飛距離調整装置の要部を変更した要部平面図である。
【図15】従来例に係るパチンコ機の飛距離調整装置を示すブロック図である。
【図16】従来例に係るパチンコ機のハンドル装置を示す断面図である。
【符号の説明】
M 磁石
S 磁気センサ
13 ハンドル(操作部)
17,17′ ガイド部
40 プリント基板
60 磁石ガイド
61,65 磁石収納部
70 磁石ケース
71(a,b) 保持部

Claims (9)

  1. 回転可能に支持された操作部を備え、この操作部を回転操作することによりパチンコ玉を打ち出す弾球部に供給する電力を制御して、弾球の飛距離を調整するパチンコ機の飛距離調整装置において、
    操作部に相対するよう配置された基板と、
    保持部を有する磁石と、
    磁石に対向するよう基板に実装された磁気センサと、
    操作部に設けられ、曲線中心が操作部の回転中心からずれ、磁石の保持部をガイドする曲線状のガイド部と、
    基板の操作部相対側に取り付けられ、磁石を摺動可能に収納する磁石収納部を有する磁石ガイドと、
    を備え、操作部の回転操作により、磁石の保持部が操作部のガイド部にガイドされつつ、磁石が磁石ガイドの磁石収納部内を操作部と平行方向に変位することで、磁気センサと磁石との相対位置が変化し、その相対位置の変化による磁気センサの出力信号に基づいて、弾球部に供給する電力を制御することを特徴とするパチンコ機の飛距離調整装置。
  2. 前記磁石は、前記磁石ガイドの磁石収納部に当該磁石の変位方向に対して平行に収納されていることを特徴とする請求項1記載のパチンコ機の飛距離調整装置。
  3. 前記磁石は、前記磁石ガイドの磁石収納部に当該磁石の変位方向に対して斜めに収納されていることを特徴とする請求項1記載のパチンコ機の飛距離調整装置。
  4. 前記磁石は、そのN極とS極が磁気センサに対向するとともに、N極とS極が当該磁石の移動により磁気センサに対して変位するように配置されていることを特徴とする請求項2又は請求項3記載のパチンコ機の飛距離調整装置。
  5. 前記磁石は、そのN極又はS極が磁気センサに対向するとともに、その対向する極が当該磁石の移動により磁気センサに対して変位するように配置されていることを特徴とする請求項2又は請求項3記載のパチンコ機の飛距離調整装置。
  6. 前記磁石ガイドは、前記磁気センサを収納する磁気センサ収納部を有することを特徴とする請求項記載のパチンコ機の飛距離調整装置。
  7. 前記磁石が収納されるとともに前記保持部が設けられた磁石ケースを備え、この磁石ケースが前記磁石ガイドの磁石収納部に摺動可能に収納されることを特徴とする請求項1記載のパチンコ機の飛距離調整装置。
  8. 前記ガイド部は、曲線状の溝であり、この溝に前記磁石ケースの保持部が挿通されることを特徴とする請求項7記載のパチンコ機の飛距離調整装置。
  9. 前記ガイド部は、湾曲状に突出するものであり、このガイド部が前記磁石ケースに設けられた2つの円柱状の保持部間に挿通されることを特徴とする請求項7記載のパチンコ機の飛距離調整装置。
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