JP4162277B2 - 経皮・経粘膜吸収製剤用粘着剤 - Google Patents

経皮・経粘膜吸収製剤用粘着剤 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、経皮吸収製剤に好適に使用することができ、粘着性に優れ、刺激性が少なく、さらに、皮膚のみならず粘膜にも使用し得る経皮・経粘膜吸収製剤用粘着剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、疾患の治療においては、薬物の経口投与や注射投与によるのが一般的である。しかしながら、通常、薬物の経口投与の場合、胃又は腸内のpHや食物残渣の有無等の状態により薬物の吸収性が左右されるため、その吸収量を一定に保つことは困難であり、薬物の種類によっては、その血中濃度が急激に上昇して、起立性貧血、頭痛等の副作用が生じることがある。また、半減期の短い薬物の場合、有効血中濃度の持続時間が短いため、充分な薬効を保持できない場合がある。
【0003】
上記問題を解決するため、薬剤を含有させた粘着剤層を支持体上に積層した製剤を皮膚に貼付し、薬剤を体内に経皮的に投与する方法が知られている。
【0004】
このように生体接着性高分子を利用して、皮膚や粘膜を介して薬物を投与するための担体や外科手術における接着剤、止血剤を設計しようとする研究がこれまでに多くなされてきた。たとえば、バイオマテリアルス(Biomaterials)第17巻第1553〜1561頁(1996年)、ジャーナル オブ コントロールドリリース(J. Controlled Release )第2巻第47〜57頁(1985年)等にはポリアクリル酸ハイドロゲル、ポリビニルアルコールハイドロゲル、カルボキシメチルセルロース、ゼラチンゲルなどの生体組織への粘着性について多くの報告がある。また、日本接着協会誌第22巻第2号第74〜78頁にはシアノアクリレート系接着剤やフィブリン糊は、外科手術において縫合を行う際、補助的な接着剤としてすでに用いられていることが記載されている。
【0005】
さらに、日本接着協会誌第27巻第12号第27〜34頁(1991年)には、ポリアクリル酸系粘着剤が心疾患治療薬であるニトログリセリンの経皮投与のための担体として用いられていることが記載されている。
【0006】
生体接着性高分子を利用した生体材料は、生体組織に密着して用いられるため工業的接着剤とは異なる特性を必要とする。例えば、(1) 水分の存在下、常温、常圧において速やかに接着する、(2) 滅菌が可能である、(3) 毒性を示さない、(4) 被着体である生体組織の治癒を阻害しない、などの特性である。
【0007】
この生体接着性高分子をより幅広い医療分野で役立つ材料にするためには、その接着性を向上させたり、化学構造の多様化をはかることが必要となる。
【0008】
経皮吸収製剤の特性としては、皮膚に貼付後、一般に24〜48時間程度確実に密着して、所要の薬物量が吸収されることが必要であり、発汗時、入浴時にも密着し剥離しないことが必要である。また、剥離時は痛くない程度の剥離力で引き剥がせることも必要であり、粘着力が必要以上に強いと剥離時に毛むしりや角質剥離が起きたり、皮膚の引っ張りによる機械的皮膚刺激を生じる。また、経皮吸収製剤を皮膚から剥離した後、皮膚面に粘着剤が残存しないことも要求される。
【0009】
このため、皮膚刺激の少ない粘着剤を得るための種々の試みがなされ、例えば、特開昭58−134020号公報には、エステル部分の炭素数が4〜10のアクリル酸エステル85〜99重量%及び(メタ)アクリル酸1〜15重量%からなる粘着剤組成物に薬物を含有させた経皮吸収製剤が提案されている。しかし、この経皮吸収製剤の場合、皮膚の引っ張りによる機械的皮膚刺激は少ないが、長時間貼付すると残存する(メタ)アクリル酸成分の影響で皮膚刺激が発生するおそれがあるという欠点があった。
【0010】
また、特開昭61−100520号公報には、2−エチルヘキシルアクリレート、ビニルピロリドン及びエステル部分の炭素数が3〜12のアクリル酸エステル及び、さらに多官能性モノマーを全モノマー重量の0.005〜0.5重量%含む粘着剤が提案されている。しかしながら、この粘着剤を用いた経皮吸収製剤は、薬物放出性を向上させるために軟化剤、可塑剤等を添加した場合、凝集力が不足し糊残りが生じるという欠点があった。
【0011】
ところで、経皮吸収製剤においては、粘着剤層の適当な凝集力を確保し、糊残りを無くすため、粘着剤を架橋する方法が用いられてきた。例えば、粘着剤自体を架橋剤等によって微架橋する方法や、粘着剤層を形成した後に金属イオン架橋、ウレタン架橋、エポキシ架橋、メラミン架橋又は過酸化物若しくは電子線照射によるラジカル反応で架橋する方法が知られている。しかしながら、架橋法を適用すると、凝集力は向上するが粘着剤の硬化により粘着性は低下し、貼付性が悪くなるという欠点があった。
【0012】
このように皮膚に密着させる粘着剤の場合、皮膚刺激の低減はもとより、長時間持続する粘着性と剥離時の糊残りの少なさを両立させることが必要である。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記に鑑み、粘着力と凝集力のバランスが良好で、水分の存在下、常温、常圧において速やかに接着し、滅菌が可能であり、且つ、皮膚刺激性が少なく、皮膚のみならず粘膜にも適用可能な経皮・経粘膜吸収製剤用粘着剤を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明の経皮・経粘膜吸収製剤用粘着剤は、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、無水マレイン酸及びそれらの塩から選択される1種以上のアニオン性モノマー88〜96mol%と、N−ジメチルアミノエチルメタクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノエチルアクリレート及びそれらの4級アミノ化物から選ばれる1種以上であるカチオン性モノマー12〜4mol%とを、モノマーの総量100mol%に対し、0.5〜1.0mol%の架橋剤の存在下でラジカル重合させて得られる共重合体のハイドロゲルを主剤とすることを特徴とする。
【0015】
ここで、前記アニオン性モノマーとしては、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、無水マレイン酸及びそれらの塩からなる群より選択された1種以上が好適であり、前記カチオン性モノマーとしては、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノエチルアクリレート、及びそれらの4級アミノ化物からなる群より選択された1種以上が好適である。
【0016】
ここで用いる架橋剤としては、N,N−メチレンビスアクリルアミド(MBA)、(モノあるいはポリ)エチレングリコールジメタクリレート、N,N’−1,2−(ジヒドロキシエチレン)ビスアクリルアミド、2,2’−ビス(アクリルアミドエチル)ジスルフィドからなる群より選択された1種以上が好ましく、反応系における架橋剤の含有量は前記モノマーの総量を100molとしたとき、0.5〜1.0mol%の範囲であることを要する。この反応においては使用重合開始剤として、過硫酸アンモニウムを、モノマーに対して約0.1〜0.6重量%用いるのが好ましく、より好ましくは0.5重量%前後である。
【0017】
本発明の経皮・経粘膜吸収製剤用粘着剤は、アクリル酸(以下、適宜、AAと称する)等に代表されるアニオン性モノマー88〜96mol%と、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド(以下、適宜、DMAPと称する)等に代表されるカチオン性モノマー12〜4mol%とを架橋剤の存在下でラジカル重合させて得られた両性高分子電解質ハイドロゲルを主剤とするため、ハイドロゲルと真皮組織との界面における接触、分子鎖の相互拡散及び分子鎖間のイオン結合による界面層の形成が、粘着力に寄与し、安定な接着性を発現すると考えられる。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明の経皮・経粘膜吸収製剤用粘着剤(以下、適宜、粘着剤と称する)は、アニオン性モノマー及びカチオン性モノマーを架橋剤の存在下で重合させて得られた両性高分子電解質から構成されたハイドロゲル状の様態を示す共重合体(この共重合体のハイドロゲルを以下、適宜、単にハイドロゲルと称する)からなるものである。
【0019】
この粘着剤は、薬剤を経皮・経粘膜で投与する目的で生体組織に密着して用いられるため安全性の高い原料を用いることが必要であり、原料モノマーは高純度のものを選択するか十分な精製を行って用いることが好ましい。
【0020】
本発明に用いられるアニオン性モノマーには、特に制限はなく、所望の物性を発現しうるもので、安全性を有するものであれば、いずれも使用できるが、具体的には、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、4−スチレンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、メタクリロイル(モノあるいはポリ)オキシエチレンリン酸及びそれらの塩等を好適に挙げることができる。なかでも、安全性、入手の容易性の観点から、アクリル酸、メタクリル酸などが好ましい。
【0021】
また、前記本発明に用いられるカチオン性モノマーにも、特に制限はなく、アニオン性モノマーとの適合性などの観点から、種々選択しうるが、具体的には、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノエチルアクリレート、及びそれらの4級アミノ化物、重合後に加水分解することによってアミノ基を生成するN−ビニルホルムアミド及びN−ビニルアセトアミド、アリルアミン塩酸塩、2−ビニルピリジンなどを好適に挙げることができる。なかでも、効果の観点から、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノエチルアクリレートなどが好ましい。
【0022】
これらのモノマーはそれぞれ1種づつを用いてもよいが、複数種を組み合わせて用いることもできる。
【0023】
本発明に用いうる架橋剤としては、N,N−メチレンビスアクリルアミド、(モノあるいはポリ)エチレングリコールジメタクリレート、N,N’−1,2−(ジヒドロキシエチレン)ビスアクリルアミド、2,2’−ビス(アクリルアミドエチル)ジスルフィドなどが挙げられる。これらは1種を用いても、2種以上を併用してもよい。これら架橋剤は、モノマーに対して0.5〜1.0mol%用いる。
【0024】
以下に、本発明の粘着剤の製造方法について、アニオン性モノマーとしてAAを、カチオン性モノマーとしてDMAPを用いた例を挙げて説明する。
【0025】
アクリル酸モノマーとしては、アクリル酸(AA,ナカライテスク(株)製)を、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミドモノマーとしては、DMAP(興人(株)製)を用い、それぞれは予め減圧蒸留により精製して用いる。
【0026】
架橋剤としてはN,N’−メチレンビスアクリルアミド(MBA,ナカライテスク(株)製、試薬特級)をそのまま用いる。
【0027】
使用した化合物の構造を以下に示す。
【0028】
【化1】
Figure 0004162277
【0029】
また、重合開始剤として、過硫酸アンモニウム(APS,和光純薬工業(株)製)を再結晶法により精製したものを用いる。反応に用いる溶液の調製およびゲルの洗浄、膨潤にはイオン交換した後、蒸留した水を用いる。
【0030】
AAおよびDMAPの各モノマーを所定のモル比で蒸留水に溶解させる。このとき全モノマー濃度を10wt%とすることが反応効率上好ましい。これらのモノマー溶液に架橋剤としてMBA、開始剤としてAPSを加える。MBAの濃度は全モノマーに対して0.5〜5mol%、好ましくは0.5〜1.0mol%である。APSの濃度は全モノマーに対して約0.1〜0.6重量%用いるのが好ましく、より好ましくは0.5重量%前後である。このように調製したモノマー溶液を反応器に注入し、70℃程度に保った恒温水槽中に3〜6時間浸漬することにより重合を行う。生成したゲル状物質を取り出し、未反応モノマーおよび開始剤残渣を除去するため蒸溜水で洗浄する。その後、このゲル状物質を30℃の蒸溜水中に3日間浸漬し、平衡に達するまで膨潤させて本発明の粘着剤を得るものである。
【0031】
ここでは、アニオン性モノマーとしてAAモノマーをカチオン性モノマーとしてDMAPモノマーを用いた例を示したが、前記したいずれのアニオン性モノマー及びカチオン性モノマーを用いても同様に調製しうるのはいうまでもない。
【0032】
アニオン性モノマーとDMAPカチオン性モノマーとの配合量としては、前者が88〜96mol%に対して、後者が12〜4mol%の範囲であり、粘着性の観点からはアニオン/カチオンの組成比が95/5〜98/2であることが好ましい。
【0033】
アニオン/カチオンの組成比が100/0および99/1乃至97/3の場合は得られる反応生成物の含水率は97〜99%となり、粘着性も低く実用的でない。一方、アニオン/カチオンの組成比においてアニオン性モノマーの割合が86を超えると粘着性が低下し、いずれも好ましくない。
【0034】
このハイドロゲルを主剤とする粘着剤には、物性を改良する目的で、本発明の効果を行わない限りにおいて公知の添加剤を併用することができる。
【0035】
本発明の粘着剤は、安全性が高く、安定であるため皮膚や粘膜に好適に使用することができ、また、適度の水分を安定に含有するため、経皮吸収製剤用や経粘膜吸収製剤の用途に適用して特に優れた効果を奏する。
【0036】
【実施例】
以下に、実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが本発明はこれに制限されるものではない。
(実施例1)
AA/DMAP共重合体のハイドロゲルの作製
アクリル酸(AA,ナカライテスク(株)製)およびN,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド(DMAP,興人(株)製)の各モノマーを減圧蒸留により精製して用いた。N,N’−メチレンビスアクリルアミド(MBA,ナカライテスク(株)製、試薬特級)はそのまま用いた。これらのモノマーの構造は前記化合物と同じである。過硫酸アンモニウム(APS,和光純薬工業(株)製)は再結晶法により精製した。溶液の調製およびゲルの洗浄、膨潤にはイオン交換した後、蒸留した水を用いた。
【0037】
AAおよびDMAPを95/5のモル比で蒸留水に溶解させた。このとき全モノマー濃度を10wt%とした。これらのモノマー溶液に架橋剤としてMBA0.5mol%、開始剤としてAPSを0.5wt%加えた。
【0038】
図1は本実施例の粘着剤主剤であるハイドロゲルの調製に用いた装置を示す概略図である。
【0039】
図1に示すように、このように調製したモノマー溶液を、厚さ1mmのテトラフルオロエチレン製スペーサー10を挟んだ2枚のガラス板12(100mm×100mm×2mm)の間に注入した後、ガラス板12どうしをクランプで固定した。これを70℃に保った恒温水槽中に4時間浸漬することにより重合した。生成したゲル状物質を取り出し、未反応モノマーおよび開始剤残渣を除去するため蒸溜水で洗浄した。次にこのゲル状物質を30℃の蒸留水中に3日間浸漬し、平衡に達するまで膨潤させた。
【0040】
得られた粘着剤の物性を以下の方法で測定、評価した。
(1)ゲル分率の測定
洗浄後のゲル状物質を60℃で恒量に達するまで乾燥させた後、その重量を秤量し、次式に従ってゲル分率を算出した。結果を下記表1に示す。
【0041】
ゲル分率(Gel fraction)=Wd /(WA +WD +WM
式中、Wd は乾燥ゲルの重量(g)、WA はAAの仕込み重量(g)、WD はDMAPの仕込み重量(g)、WM はMBAの仕込み重量(g)である。
【0042】
(2)含水率の測定
平衡膨潤に達した粘着剤の重量およびその乾燥重量を秤量した。次式に従って平衡膨潤時の含水率を算出した。結果を下記表1に示す。
【0043】
含水率(Water content )=〔(WS −Wd )/Ws 〕×100
式中、WS は平衡膨潤時のゲルの重量(g)、Wd は乾燥ゲルの重量(g)である。
【0044】
(3)圧縮弾性率の測定
先に述べたのと同様の方法でAA/DMAPハイドロゲルを作製した。このとき、厚さ5mmのテトラフルオロエチレン製スペーサーを用いた。ゲルが平衡膨潤に達した後、縦30mm×横30mm×高さ5mmの試験片を切り出し、図2に示す装置を用いてその圧縮試験を行った。図2は圧縮試験装置14を示す概略図である。装置のプレート上にサンプル16を配置し、測定には断面積7.07mm2 で鉛直方向に可動する円筒状圧縮ロッド18を用いた。円筒状圧縮ロッド18を速度1m/sで降下させ、ロードセル20によって圧縮応力を検出した。得られたデータはX−Yプロッター22において圧縮応力とひずみをしめすグラフ24として出力される。ゲルを圧縮するさいの応力(τ)と圧縮に伴うゲルのひずみ(α)から次式を用いて、圧縮弾性率(K)を求めた。結果を下記表1に示す。
【0045】
τ=K(α−α-2
式中、α=l/l0 であり、l0 は圧縮前のゲルの厚さ、lは圧縮後のゲルの厚さである。
【0046】
(4)電気泳動移動度の測定
白色ゲル状物質を乾燥させた後、乳鉢を用いて約5μmの粉末にした。この粉末をpH5.4の1×10-3MKCl水溶液に分散させた。コロイド粒子ゼータ電位測定装置(Particle Elecrophoresis Apparatus model 1 MARK II,UK)を用い粒子の平均移動速度(v)を測定し、次式に従って電気泳動移動度を求めた。
【0047】
U=v/(V/l)
式中、Uは電気泳動移動度(μm/sec/V/cm)、vは平均移動速度(μm/sec)、Vは電圧(V)、lは電極間距離(cm)である。なお、測定値は25℃に換算した。
【0048】
測定結果は−2.28μm/sec/V/cmであった。また、比較対照例として、下記の比較例1及び比較例4についても同じ条件で測定を行ったところ、それぞれ−3.90μm/sec/V/cm、−1.80μm/sec/V/cmであった。
【0049】
すべての電気泳動移動度は負の値をもつことから、AA/DMAPハイドロゲルの表面は負に帯電していることがわかる。また、カチオン性のDMAP含有率が大きくなるにつれてハイドロゲルの電気泳動移動度はゼロに近づいた。この結果は、DMAP含有率が大きくなることでAAに基づく負の電荷の一部がDMAPとの静電相互作用によって相殺され、ゲルの表面の電位が低下することを示している。すなわち、DMAPの導入によってゲル内に正の電荷が付与されたことがわかる。
【0050】
(5)粘着力測定
被着体として、ブタ真皮組織を用いた。ブタ真皮組織の調製は、まず、屠殺直後のブタの背部より表皮、真皮、皮下組織を含む皮膚を採取した。表皮より体毛を剃り取った後、30mm×30mmの大きさに裁断し、−25℃で凍結保存した。これを粘着試験の直前に解凍し、カミソリを用いて真皮組織の平滑面を切り出して、被着体とした。なお、真皮組織の乾燥を防ぐため、それを粘着力測定直前まで0.9wt%NaCl水溶液(生理食塩水)に浸漬して保存した。
【0051】
図3は粘着力測定方法の概要を示すモデル図である。図3に示すように、AA/DMAPハイドロゲル16および被着体26の片面(ブタ真皮組織の表皮側)に少量の2−シアノアクリレート接着剤28を塗布し、厚さ0.1mmのポリエチレンテレフタレートフィルム30および厚さ1mmのアルミニウムプレート32に接着した。次に、AA/DMAPハイドロゲル16と被着体26を、接触面積が15mm×15mmになるように貼り合わせ、接触面と垂直方向から一定荷重(0.5kPa)を1分間加えた。支持体であるポリエチレンテレフタレートフィルム30およびアルミニウムプレート32を引っ張り試験機((株)島津製作所製 オートグラフSD−100型)の治具(チャック)34、35に取り付け、クロスヘッドスピード5mm/sで引っ張りせん断応力を加えた。AA/DMAPハイドロゲルと被着体を分離するために要する力を測定し粘着力とした。なお、測定は5回行い、その平均と標準偏差を求めた。結果を下記表1に示す。
(実施例2)
実施例1において架橋剤であるMBAの配合量を1.0mol%とした他は実施例1と同様にして粘着剤を得た。実施例1と同様にしてゲル分率、含水率、圧縮弾性率及び粘着力を測定した。結果を下記表1に示す。また、DMAP配合量を0〜25mol%に変えて種々のAA/DMAPハイドロゲルを調製し、前記の方法で粘着力を測定し、縦軸を粘着力、横軸をDMAP配合比としてプロットしたグラフを図4に示す。
【0052】
また、実施例2においては、サンプルに対する荷重を1.0kPa、1.5kPaに換えて、荷重との相関を検討した。荷重を0.5kPa、1.0kPa、1.5kPaにおける粘着力はそれぞれ14.9kPa、16.0kPa、17.8kPaであり、荷重が大きくなるに従って粘着力が増加することがわかった。これは、荷重が大きくなることでハイドロゲルと真皮組織がより密着し、界面近傍の分子鎖が相互拡散しやすくなり、界面層が形成されるためと思われる。界面層の形成は、真皮組織を構成する高分子とゲル表面の高分子とのからみ合いを促進し、静電相互作用の機会を増加させることで粘着性向上に寄与したものと考えられる。
(実施例3〜4)
実施例1において架橋剤であるMBAの配合量を3.0mol%、5.0mol%とした他は実施例1と同様にして粘着剤を得て、実施例3、4とした。実施例1と同様にしてゲル分率、含水率、圧縮弾性率及び粘着力を測定した。結果を下記表1に示す。
(実施例5)
実施例1においてAA/DMAPの組成比を90/10及びMBAの配合量を1.0mol%とした他は実施例と同様にして粘着剤を得た。実施例1と同様にしてゲル分率、含水率、圧縮弾性率及び粘着力を測定した。結果を下記表1に示す。
(比較例1)
実施例1においてAA/DMAPの組成比を100/0及びMBAの配合量を1.0mol%とした他は実施例と同様にして粘着剤を得た。実施例1と同様にしてゲル分率、含水率、圧縮弾性率及び粘着力を測定した。結果を下記表1に示す。
(比較例2)
実施例1においてAA/DMAPの組成比を99/1及びMBAの配合量を1.0mol%とした他は実施例と同様にして粘着剤を得た。実施例1と同様にしてゲル分率、含水率、圧縮弾性率及び粘着力を測定した。結果を下記表1に示す。
(比較例3)
実施例1においてAA/DMAPの組成比を97/3とした他は実施例と同様にして粘着剤を得た。実施例1と同様にしてゲル分率、含水率、圧縮弾性率及び粘着力を測定した。結果を下記表1に示す。
(比較例4)
実施例1においてAA/DMAPの組成比を85/15及びMBAの配合量を1.0mol%とした他は実施例と同様にして粘着剤を得た。実施例1と同様にしてゲル分率、含水率、圧縮弾性率及び粘着力を測定した。結果を下記表1に示す。
(比較例5)
実施例1においてAA/DMAPの組成比を80/20及びMBAの配合量を1.0mol%とした他は実施例と同様にして粘着剤を得た。実施例1と同様にしてゲル分率、含水率、圧縮弾性率、及び粘着力を測定した。結果を下記表1に示す。
【0053】
【表1】
Figure 0004162277
【0054】
表1のうち、実施例2、5及び比較例1乃至5の評価結果で明らかなように、粘着剤の主剤であるハイドロゲルの圧縮弾性率は、一定濃度の架橋剤を加えた場合であってもAA/DMAPのモル比によって変化した。このことから、ゲル内において凝集構造が形成されていると推定される。
【0055】
表1のうち、実施例2、5及び比較例1乃至5の評価結果及び先に述べた図4のDMAP含有率と粘着力の関係を示すグラフから、粘着剤の主剤であるハイドロゲルのDMAP含有率が0〜5mol%の範囲においては、DMAP含有率の増大とともに粘着力が上昇し、DMAP含有率5mol%において最大の粘着力15kPaを示した。また、DMAP含有率が5mol%を越えるとゲルの粘着力は減少する傾向を示した。このことから、AA/DMAPハイドロゲル内にあるアニオン性のAAとカチオン性のDMAPの比が真皮組織への粘着力に大きな影響を与えていることがわかった。また、実使用における粘着性の観点からはAA/DMAPのモル比は96/4〜88/12であり、好ましくは95/5〜90/10の範囲であることがわかる。
【0056】
ここでハイドロゲルの含水率の相違が粘着性に与える影響について考える。AA/DMAPハイドロゲルの組成比が100/0および99/1乃至97/3の場合を除いてゲルの含水率は68〜79wt%であり、いずれも類似していた。したがって、AA/DMAPの組成比を95/5から85/15に変化させたときにみられた粘着力の大幅な低下は含水率の相違という観点では説明できない。
【0057】
(粘着力評価−2)
ここで、粘着剤主剤であるハイドロゲル内の正の電荷の粘着性に及ぼす影響について検討するため、被着体としてブタ真皮組織に換えて、アニオンのみからなるポリアクリル酸ハイドロゲルを用いた。ポリアクリル酸ハイドロゲルの作製は、前記と同様の方法で行った。ただし、モノマー濃度は10wt%であり、架橋剤濃度および開始剤濃度は、それぞれ、5mol%および0.5wt%であった。
【0058】
粘着力の結果測定結果を縦軸を粘着力、横軸をDMAP含有率としてプロットしたグラフを図5に示す。図5から明らかなように、AA/DMAPハイドロゲルに含まれるカチオン性のDMAP含有率が大きくなるにつれて粘着力は直線的に増大した。これは電気泳動移動度における評価で示されたように、AA/DMAPハイドロゲルのDMAP含有率が高くなるにつれてゲル内に正の電荷が付与され、しかも、アニオンのみからなるポリアクリル酸ハイドロゲルへの粘着性が高まったことから両者の粘着には静電相互作用が大きな役割を果たしていると推定される。
【0059】
以上の結果は、AA/DMAPハイドロゲルと真皮組織との粘着において、DMAP含有率が0から5mol%のあいだで高くなるほど、強い粘着性を示すことをうまく説明する。真皮組織にはTypeIコラーゲン繊維やプロテオグリカンを主成分とする細胞外マトリックスが多く含まれており、そこにはさまざまな官能基が存在することが知られている。なかでも、プロテオグリカンは多くの硫酸基をもっているため、組織全体としては負に帯電していると考えられる。前記粘着力評価−1及び2においてDMAP含有率が5mol%より高くなるにつれて粘着力が低下したことは、ハイドロゲル中のAA成分と真皮組織とのあいだにも静電相互作用あるいは水素結合が働き、AA含有率の低下とともにその寄与が失われたと考えられる。
【0060】
また、実施例1〜4の結果より、ハイドロゲルを合成するさいに用いた架橋剤の濃度を低くした場合にも真皮組織への粘着力は大きくなることがわかる。実施例1において架橋剤濃度0.5mol%における真皮組織への粘着力は29kPaに達していた。ただし、この場合、AA/DMAPハイドロゲルの凝集破壊が認められたため、ゲル自身の強度を表し、ハイドロゲルと真皮組織との界面における粘着力はさらに高い値であると考えられる。これらの傾向における架橋剤濃度と粘着力の関係は以下のように説明することができる。すなわち、架橋剤濃度を低くすることでハイドロゲルの架橋点間分子量が大きくなるため、分子鎖の運動性が高くなり、界面層の形成が促進されたためと考えられる。
(生体における粘着力及び安全性の評価)
本発明の実施例1及び2粘着剤をラット腹壁及びヒト表皮に適用した結果、いずれの粘着剤もそれらの組織表面に強く粘着した。さらに、この実施例1及び2粘着剤をラット腹腔内に一週間埋め込んだ結果、ラットの毒性は認められず、適用部位の炎症反応は穏やかであった。
【0061】
本発明の粘着剤は、真皮組織のみならず表皮及び粘膜との粘着においても同様に有効な粘着力を発現し、被着体である生体への影響も少ないことが確認された。
【0062】
【発明の効果】
本発明の経皮・経粘膜吸収製剤用粘着剤は、粘着力と凝集力のバランスが良好で、水分の存在下、常温、常圧において速やかに接着し、滅菌が可能であり、且つ、皮膚刺激性が少なく、皮膚のみならず粘膜にも適用可能であるという優れた効果を示した。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の粘着剤主剤であるハイドロゲルの調製に用いた装置を示す概略図である
【図2】圧縮弾性試験装置を示す概略図である。
【図3】粘着力測定方法の概要を示すモデル図である。
【図4】ブタ真皮組織を被着体としたときの粘着力とDMAP含有率との関係を示すグラフである。
【図5】ポリアクリル酸ハイドロゲルを被着体としたときの粘着力とDMAP含有率との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
10 スペーサー
12 ガラス板
14 圧縮試験装置
16 ハイドロゲル(サンプル)
18 円筒状圧縮ロッド
20 ロードセル
22 X−Yプロッター
26 粘着力試験用被着体(ブタ真皮組織)
28 接着剤
30 ポリエチレンテレフタレートフィルム(支持体)
32 アルミニウムプレート(支持体)
34、35 引っ張り試験機の冶具(チャック)

Claims (5)

  1. アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、無水マレイン酸及びそれらの塩から選択される1種以上のアニオン性モノマー88〜96mol%と、N−ジメチルアミノエチルメタクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノエチルアクリレート及びそれらの4級アミノ化物から選ばれる1種以上であるカチオン性モノマー12〜4mol%とを、モノマーの総量100mol%に対し、0.5〜1.0mol%の架橋剤の存在下でラジカル重合させて得られる共重合体のハイドロゲルを主剤とする経皮・経粘膜吸収製剤用粘着剤。
  2. アクリル酸及びメタクリル酸から選択される1種以上のアニオン性モノマー88〜96mol%と、N−ジメチルアミノエチルメタクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、及び、N,N−ジメチルアミノエチルアクリレートから選ばれる1種以上であるカチオン性モノマー12〜4mol%とを、モノマーの総量100mol%に対し、0.5〜1.0mol%の架橋剤の存在下でラジカル重合させて得られる共重合体のハイドロゲルを主剤とする経皮・経粘膜吸収製剤用粘着剤。
  3. 前記ラジカル重合が、さらに重合開始剤の存在下で行われる請求項1又は請求項2に記載の経皮・経粘膜吸収製剤用粘着剤。
  4. 前記架橋剤が、N,N−メチレンビスアクリルアミド、(モノあるいはポリ)エチレングリコールジメタクリレート、N,N’−1,2−(ジヒドロキシエチレン)ビスアクリルアミド、2,2’−ビス(アクリルアミドエチル)ジスルフィドからなる群より選択された1種以上であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の経皮・経粘膜吸収製剤用粘着剤。
  5. 前記アニオン性モノマーと前記カチオン性モノマーの組成比が90/10〜95/5である請求項1から請求項4のいずれか1項記載の経皮・経粘膜吸収製剤用粘着剤。
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