JP4162089B2 - 車両用無段変速機の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両に搭載された内燃機関の出力を無段階に変速可能な車両用無段変速機の制御装置に関する。
従来、この種の無段変速機の制御装置として、特許文献1に記載されたものが知られている。この制御装置は、無段変速機の変速比を無段階に設定する無段変速モードと、変速比を複数の所定の変速段の1つに設定する有段変速モードの2つの変速モードを有しており、これらの変速モードは、運転者による切換えスイッチの操作に応じて切り換えられる。この制御装置では、無段変速モード中に、運転者が切換えスイッチを操作すると、変速モードが直ちに有段変速モードに切り換わり、そのときの車速やスロットル弁開度などに応じて、所定の変速段が選択されるとともに、その変速段および車速などに応じて、無段変速機の入力軸の目標回転速度が設定される。そして、その入力軸の実際の回転速度を、前記目標回転速度に一致するように制御することによって、無段変速機の変速比が制御される。
また、このような2つの変速モードで無段変速機を制御する場合には一般に、変速比が大きい低速側では、無段変速モードの最大変速比が有段変速モードのそれよりも大きく、一方、変速比が小さい高速側では、無段変速モードの最小変速比が有段変速モードのそれよりも小さく設定されている。つまり、無段変速モードにおける変速比の設定範囲は、有段変速モードにおける全ての変速段に対応して設定される変速比の全範囲よりも広い関係にあるのが一般的である。
上述したように、従来の制御装置では、無段変速モード中に切換えスイッチが操作されると、変速モードが直ちに有段変速モードに切り換わり、それに応じて変速段が選択される。このため、この制御装置が、無段変速モードにおける変速比の範囲を有段変速モードにおける変速比の範囲よりも広く設定するような制御装置と組み合わせて用いられた場合には、次のような問題がある。すなわち、例えば、無段変速モードの状態で車両が高速走行している場合には、変速比が、有段変速モードにおける最高段の変速比よりも小さくなることがある。このような変速比での車両の走行中に、変速モードが有段変速モードに切り換えられると、変速比が最高段の変速比に、すなわちシフトダウン側に変更されることになる。特に、スロットル弁開度の変化の少ない、高速の定速走行状態(クルーズ走行中)に、有段変速モードに切り換えられると、シフトダウンに伴って燃費が悪化してしまう。また、そのシフトダウンに伴い、騒音や振動も発生するため、運転性が低下するという問題もある。
本発明は、以上のような課題を解決するためになされたものであり、車両が所定の定速走行状態にある場合に、変速モードが無段変速モードから有段変速モードに切り換えられたときのシフトダウンを適切に回避でき、燃費の向上および騒音や振動の抑制による運転性の向上を図ることができる車両用無段変速機の制御装置を提供することを目的とする。
特開平63−145138号公報
本発明の請求項1に係る車両用無段変速機の制御装置は、車両Vに搭載された内燃機関2の出力を無段階に変速可能な車両用無段変速機の制御装置1であって、車両Vの運転状態を検出する運転状態検出手段(実施形態における(以下、本項において同じ)車速センサ12、アクセル開度センサ13、スロットル弁開度センサ14)と、検出された車両Vの運転状態に応じ、無段変速機40の変速比を、第1の変速比範囲(図9の波線CVTLとCVTHの間)において無段階に設定する無段変速モード(CVTモード)を実行する無段変速モード実行手段(ECU3、図7のステップ24)と、無段変速機40の変速比を、第1の変速比範囲と異なる第2の変速比範囲(図9の実線1段と7段の間)において、複数の所定の変速段の1つに設定する有段変速モード(ATモード、MTモード)を実行する有段変速モード実行手段(ECU3、図7のステップ22、25)と、無段変速機の変速モードを無段変速モードおよび有段変速モードの一方に設定する変速モード設定手段(ECU3)と、変速モードの無段変速モードから有段変速モードへの切換え時(図8のステップ31:YES)に、検出された車両Vの運転状態が所定の定速走行状態にあるとき(図8のステップ34:YES)に、無段変速機40の変速比を切換え直前に設定されていた変速比に保持する変速比保持手段(ECU3、図8のステップ36)と、を備え、第1の変速比範囲は、第2の変速比範囲を含み、第2の変速比範囲よりも広く設定されており、変速比保持手段は、変速モードの有段変速モードへの切換え直前に無段変速モードにおいて設定されていた無段変速機の変速比が、第2の変速比範囲から高速側に外れているとき(図8のステップ32、33:YES)に、無段変速機の変速比を保持することを特徴とする。
この構成によれば、無段変速機の変速モードとして、その変速比を、第1の変速比範囲において無段階に設定する無段変速モードと、第1の変速比範囲と異なる第2の変速比範囲において、複数の所定の変速段の1つに設定する有段変速モードを有しており、変速モードは、変速モード設定手段によって、両変速モードの一方に設定される。また、変速モードが無段変速モードから有段変速モードに切り換えられた場合において、車両の運転状態が所定の定速走行状態(クルーズ走行状態)にあるときには、無段変速機の変速比を、その切換え直前に設定されていた変速比に保持する。このように、車両が定速走行状態にある場合には、変速モードが有段変速モードに切り換えられても、無段変速機の変速比が切換え直前の変速比に保持されるので、従来と異なり、無用なシフトダウンを回避でき、それにより、燃費を向上させることができる。また、シフトダウンに伴う騒音や振動も抑制でき、それにより、運転性を向上させることができる。
また、無段変速モードの第1の変速比範囲が、有段変速モードの第2の変速比範囲を含み、それよりも広いので、有段変速モードへの切換え時に、例えば、その切換え直前まで無段変速モードで設定されていた無段変速機の変速比が、第2の変速比範囲から高速側に外れているときに、その変速比が保持されることにより、高速状態でクルーズ走行が行われていたときのシフトダウンを確実に回避できる。
さらに、有段変速モードへの切換え時に、その切換え直前まで無段変速モードで設定されていた無段変速機の変速比が、第2の変速比範囲から高速側に外れているときに、その変速比の保持が確実に行われる。
本発明の一実施形態による車両用無段変速機の制御装置によって制御する車両駆動系の概略構成を示す図である。 車両用無段変速機の制御装置を概略的に示すブロック図である。 シフトレバーのシフトレンジおよびシフト位置を示す図である。 MTスイッチおよび変速段変更スイッチを有するハンドルを示す図である。 変速段インジケータおよびMTインジケータを有する計器パネルを示す図である。 変速モード設定処理を示すフローチャートである。 各変速モード処理を示すフローチャートである。 ATモード処理を示すフローチャートである。 NOBJテーブルの一例を示す図である。 変速段テーブルの一例を示す図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の好ましい実施形態を詳細に説明する。図1および図2は、本発明の車両用無段変速機の制御装置および内燃機関などを含む車両駆動系の概略構成を示している。この制御装置1は、後述する無段変速機40の変速比などを制御するものである。
内燃機関(以下「エンジン」という)2は、ガソリンエンジンであり、車両Vに搭載されている。このエンジン2は、フライホイール4、自動変速機5および差動ギヤ機構6などを介して、駆動輪7、7に連結されており、エンジン2のトルクがこれらの要素4〜6を介して駆動輪7、7に伝達される。
フライホイール4は、エンジン2のクランクシャフト2aに連結されており、エンジン2のトルクを、その変動を低減するとともにねじり振動を減衰させた状態で、自動変速機5に伝達する。
自動変速機5は、前後進切換機構30、無段変速機40および発進クラッチ50などによって構成されている。この前後進切換機構30は、入力軸31と、この入力軸31に取り付けられた遊星歯車装置32を備えている。入力軸31は、一端部がフライホイール4に連結されるとともに、中空状のメインシャフト41に回転自在に貫通している。遊星歯車装置32は、サンギヤ32aと、サンギヤ32aに噛み合う複数(例えば4つ)のピニオンギヤ32bを回転自在に支持するキャリヤ32dと、各ピニオンギヤ32bに噛み合うリングギヤ32cなどにより構成されている。
サンギヤ32aは、入力軸31と一体に設けられており、入力軸31のサンギヤ32aよりもエンジン2側の部分は、フォワードクラッチ33のクラッチインナー33aに連結され、そのクラッチアウター33bは、リングギヤ32cおよびメインシャフト41に連結されている。このフォワードクラッチ33の接続および遮断は、後述するECU3によって制御される。また、キャリヤ32dには、リバースブレーキ34が連結されている。このリバースブレーキ34の作動もまた、ECU3によって制御される。
以上の構成により、前後進切換機構30では、車両Vの前進時には、リバースブレーキ34が解放され、フォワードクラッチ33が接続されることによって、入力軸31とメインシャフト41が直結され、入力軸31の回転がそのままメインシャフト41に伝達されるとともに、各ピニオンギヤ32bは、その回転軸を中心として回転せずに、キャリヤ32dが入力軸31と一体になって同方向に回転する。以上のように、車両の前進時には、メインシャフト41が入力軸31と同方向に同回転数で回転する。一方、車両Vの後進時には、上記とは逆に、フォワードクラッチ33が遮断され、リバースブレーキ34が係合されることによって、キャリヤ32dがロックされる。これにより、入力軸31の回転が、サンギヤ32aおよびピニオンギヤ32bを介してリングギヤ32cに伝達されることによって、リングギヤ32cおよびこれに連結されたメインシャフト41が、入力軸31と反対方向に回転する。このように、車両の後進時には、メインシャフト41が入力軸31と反対方向に回転する。
無段変速機40は、ベルト式のものであり、上記メインシャフト41、ドライブプーリ42、カウンタシャフト43およびドリブンプーリ44などによって構成されている。
ドライブプーリ42は、円錐台形状の可動部42aおよび固定部42bを有している。可動部42aは、メインシャフト41に、その軸線方向に移動可能にかつ回転不能に取り付けられており、固定部42bは、メインシャフト41に固定され、可動部42aと対向している。また、可動部42aおよび固定部42bの互いに対向する面はそれぞれ、中心のメインシャフト41に向かって互いに接近するように傾斜しており、それにより、可動部42a、固定部42bおよびメインシャフト41によって、V字状のベルト溝42cが形成されている。
ドリブンプーリ44は、ドライブプーリ42と同様に構成されており、円錐台形状の可動部44aおよび固定部44bを有している。可動部44aは、カウンタシャフト43に、その軸線方向に移動可能にかつ回転不能に取り付けられており、固定部44bは、カウンタシャフト43に固定され、可動部44aと対向している。また、可動部44aおよび固定部44bの互いに対向する面はそれぞれ、上記ドライブプーリ42の可動部42aおよび固定部42bと同様に傾斜しており、可動部44a、固定部44bおよびカウンタシャフト43によって、V字状のベルト溝44cが形成されている。
両プーリ42、44のベルト溝42c、44c間には、金属ベルト45が巻き掛けられている。また、可動部42a、44aには、これらをその軸線方向に移動させるためのプーリ幅可変機構46、46がそれぞれ設けられている。各プーリ幅可変機構46は、可動部42a、44aの背面側に設けられた油室46aと、油室46aに供給される油圧を制御する油圧制御弁46bなどで構成されており、油圧制御弁46bの開度は、ECU3によって制御される。
以上の構成により、無段変速機40では、油圧制御弁46bがECU3によって制御されることにより、油室46aの油圧が制御され、この油圧に応じた位置に、両プーリ42、44の可動部42a、44aが位置決めされる。これにより、可動部42a、44aと固定部42b、44bとの間の距離、すなわちベルト溝42c、44cの幅が別個に無段階に設定されることによって、メインシャフト41とカウンタシャフト43との間の回転速度比を無段階に変化させることができ、それにより、無段変速機40の変速比が無段階に制御される。
また、後述するように、無段変速機40の変速モードは、制御装置1により次の3つの変速モードのいずれかに設定される。
1.車両Vの運転状態に応じて変速比を無段階に設定する無段自動変速モード(以下「CVTモード」という)
2.車両Vの運転状態に応じて変速比を複数の所定の変速比の1つに設定する有段自動変速モード(以下「ATモード」という)
3.運転者の変速意思に従って変速比を複数の所定の変速比の1つに設定する有段手動変速モード(以下「MTモード」という)
発進クラッチ50は、カウンタシャフト43上に回転自在に設けられたギヤ43aと、カウンタシャフト43とを接続・遮断するものであり、その動作は、ECU3によって制御される。また、このギヤ43aは、アイドラシャフト51上に設けられた大小のアイドラギヤ51a、51bを介して、差動ギヤ機構6のギヤ6aに噛み合っている。以上の構成により、発進クラッチ50が接続されると、カウンタシャフト43の回転が、これらのギヤ43a、51a、51bおよび6aを介して駆動輪7、7に伝達され、これらの駆動輪7、7が回転し始めることにより、車両Vが発進する。
図3は、車両Vを運転する運転者によって操作されるシフトレバーのシフトレンジおよびシフト位置を示している。シフトレバーのシフトレンジとして、パーキング(P)、リバース(R)、ニュートラル(N)、ドライブ(D)、スポーツ(S)、ロー(L)の各レンジが設定されていて、その順にシフト位置が並んでいる。なお、スポーツレンジでは、エンジン2をより高回転で使用可能にするために、無段変速機40の変速比がより高い側に設定される。また、シフトレバーには、そのシフト位置を検出するシフト位置センサ20が設けられており、ECU3は、その検出信号に応じて、前述したフォワードクラッチ33、リバースブレーキ34、プーリ幅可変機構46および発進クラッチ50の動作を制御する。
また、図4に示すように、ハンドルHには、MTスイッチ21および変速段変更スイッチ22、22が設けられており、変速段変更スイッチ22、22はハンドルHの左右に、MTスイッチ21は右側のスイッチ22の下側に、それぞれ配置されている。MTスイッチ21は、無段変速機40の変速モードとして、MTモードを開始または終了させるために、運転者によって操作されるものである。このMTスイッチ21は、その操作信号をECU3に出力し、ECU3は、この操作信号に応じて、無段変速機40の変速モードを後述するように設定する。
各変速段変更スイッチ22は、MTモード中に無段変速機40の変速段を変更するために運転者によって操作されるものであり、アップスイッチ22aとダウンスイッチ22bを有している。変速段変更スイッチ22はECU3に接続されており、ECU3は、MTモード中にアップスイッチ22aが操作されるごとに、変速段をそのときの変速段から1段、アップさせ、ダウンスイッチ22bが操作されるごとに、変速段を1段、ダウンさせる。
さらに、図5に示すように、運転席の計器パネルには、速度計などとともに、変速段インジケータ23およびMTインジケータ24が設けられている。これらのインジケータ23、24は、ECU3に接続されており、その制御の下、前者23は、ATモードまたはMTモードにおいて変速段を点灯表示し、後者24は、MTモードである場合に点灯する。
また、ECU3には、クランク角センサ11からCRK信号が出力される。このCRK信号は、エンジン2のクランクシャフト2aの回転に伴い、所定のクランク角ごとに出力されるパルス信号である。ECU3は、このCRK信号に基づき、エンジン回転数NEを求める。さらに、ECU3には、車速センサ12(運転状態検出手段)から、車両Vの速度である車速VPを表す検出信号が、アクセル開度センサ13(運転状態検出手段)から、運転者によって操作されるアクセルペダル(図示せず)の開度であるアクセル開度APを表す検出信号が、それぞれ出力される。また、ECU3には、スロットル弁開度センサ14(運転状態検出手段)から、スロットル弁(図示せず)の開度であるスロットル弁開度THを表す検出信号が出力される。
ECU3は、本実施形態において、無段変速モード実行手段、有段変速モード実行手段、変速モード設定手段および変速比保持手段を構成するものであり、I/Oインターフェース、CPU、RAMおよびROMなどからなるマイクロコンピュータで構成されている。上記のセンサ11〜14およびシフト位置センサ20からの検出信号はそれぞれ、I/OインターフェースでA/D変換がなされた後、CPUに入力される。このCPUは、これらの検出信号に応じ、ROMに記憶された制御プログラムなどに従って、無段変速機40の変速モードを、CVTモード、ATモードおよびMTモードのいずれか1つに設定するとともに、設定した変速モードに従って、無段変速機40の変速比を制御する。
図6は、無段変速機40の変速モードを設定する変速モード設定処理を示すフローチャートである。この処理は、シフトレンジがドライブレンジまたはスポーツレンジに設定されているときに実行される。まず、ステップ1(「S1」と図示。以下同じ)では、無段変速機40の故障がすでに検出されているか否かを判別する。
この答えがYESで、無段変速機40の故障が検出されているときには、ATモード実行フラグF_ATおよびMTモード実行フラグF_MTを「0」にセットし(ステップ2、3)、本プログラムを終了する。一方、ステップ1の答えがNOのときには、MTモード実行フラグF_MTおよびATモード実行フラグF_ATが「1」であるか否かをそれぞれ判別する(ステップ4、5)。
これらの答えがいずれもNOで、F_MT=0およびF_AT=0のとき、すなわち変速モードがCVTモードに設定されているときには、MTスイッチ21が操作されたか否かを判別する(ステップ6)。この答えがNOで、CVTモード中にMTスイッチ21が操作されなかったときには、そのまま本プログラムを終了し、CVTモードを維持する。
ステップ6の答えがYESで、CVTモード中にMTスイッチ21が操作されたときには、ATモード実行フラグF_ATを「1」にセットし(ステップ7)、変速モードをATモードに設定する。このように、CVTモード中にMTスイッチ21が操作されたときには、変速モードを、直ちにMTモードに切り換えるのではなく、ATモードに一時的に設定する。このステップ7の実行によって、前記ステップ5の答えがYESになるので、その場合には、MTスイッチ21が操作されたか否かを判別する(ステップ8)。
この答えがYESで、ATモード中にMTスイッチ21が操作されたときには、ATモード実行フラグF_ATを「0」にセットし(ステップ9)、変速モードをCVTモードに設定する。このような設定により、CVTモード中にMTスイッチ21が誤って操作され、それによって変速モードがATモードに移行したような場合には、MTスイッチ21を再度、操作することによって、変速モードをCVTモードに直ちに復帰させることができる。
前記ステップ8の答えがNOで、ATモード中にMTスイッチ21が操作されなかったときには、変速段変更スイッチ22のアップスイッチ22aまたはダウンスイッチ22bが、操作されたか否かを判別する(ステップ10)。この答えがNOで、そのような操作がなかったときには、そのまま本プログラムを終了し、ATモードを維持する。
ステップ10の答えがYESで、ATモード中に変速段変更スイッチ22のアップシフト操作またはダウンシフト操作が行われたときには、CVTモード中のMTスイッチ21の操作が誤操作ではなく、運転者がMTモードを望んでいるとして、ATモード実行フラグF_ATを「0」にセットする(ステップ11)とともに、MTモード実行フラグF_MTを「1」にセットする(ステップ12)ことにより、変速モードをATモードからMTモードに切り換える。このステップ12の実行により、前記ステップ4の答えがYESになるので、その場合には、MTスイッチ21が操作されたか否かを判別する(ステップ13)。この答えがNOのときには、そのまま本プログラムを終了し、MTモードを維持する。
ステップ13の答えがYESで、MTモード中にMTスイッチ21が操作されたときには、MTモード実行フラグF_MTを「0」にセットする(ステップ14)ことによって、変速モードをMTモードからCVTモードに切り換え、本プログラムを終了する。
図7は、各変速モードにおける実行処理を示すフローチャートである。この処理は、上述したように設定された変速モードおよび車両Vの運転状態に応じて、設定された変速モードの変速段または変速比に対応する目標回転数NOBJを設定するものである。
まず、ステップ21では、MTモード実行フラグF_MTが「1」であるか否かを判別する。この答えがYESで、変速モードがMTモードに設定されているときには、MTモード処理を実行する(ステップ22)。
このMTモード処理ではまず、変速段変更スイッチ22の操作状態に応じて、変速段を設定する。具体的には、変速モードがATモードからMTモードに切り換えられたときには、その切り換え直前のATモードにおける変速段から1段、アップまたはダウンした変速段が設定される。そして、その変速段に対応する目標回転数NOBJが設定される。この目標回転数NOBJは、例えば、計7段の変速段ごとに設定された図9に示すNOBJテーブルに基づき、車速VPに応じて設定される。このNOBJテーブルは、車速VPと目標回転数NOBJとの関係を表したものであり、その傾きが各変速段において設定されるべき変速比に相当する。したがって、変速段が高いほど、変速比に対応する傾きがより小さくなっている。その結果、エンジン回転数NEが目標回転数NOBJと等しくなるように、無段変速機40を制御することによって、無段変速機40の変速比が、設定された変速段が有するべき変速比に設定される。
以上のように、MTモードでは、車速VPおよび切換え直前のATモードの変速段に応じて、変速段が設定され、その後、運転者が変速段変更スイッチ22を操作するごとに、変速段が1段ずつ段階的に、アップまたはダウンされる。
図7の前記ステップ21の答えがNOで、変速モードがMTモードに設定されていないときには、ATモード実行フラグF_ATが「1」であるか否かを判別する(ステップ23)。この答えがNOで、変速モードがCVTモードに設定されているときには、CVTモード処理を実行する(ステップ24)。
このCVTモード処理では、図示しないNOBJテーブルに基づき、車速VPおよびアクセル開度APに応じて、目標回転数NOBJを設定する。このNOBJテーブルでは、目標回転数NOBJは、車速VPが大きいほど、およびアクセル開度APが大きいほど、大きな値に設定されている。このように、CVTモードでは、車速VPおよびアクセル開度APに応じて、目標回転数NOBJが無段階に設定されることによって、無段変速機40の変速比が無段階に設定される。
また、前述した図9には、CVTモードにおいて設定される変速比の範囲が示されている。すなわち、2つの破線CVTL、CVTHで示すように、CVTモードにおける低速側の最大変速比は、MTモードにおける第1段の変速比よりも大きく、一方、高速側の最小変速比は、第7段の変速比よりも小さく設定されている。このように、CVTモードにおける変速比の設定範囲(第1の変速比範囲)は、MTモードにおける全ての変速段に対応して設定される変速比の全範囲(第2の変速比範囲)よりも広い関係になっている。
図7に戻り、前記ステップ23の答えがYESで、変速モードがATモードに設定されているときには、ATモード処理を実行する(ステップ25)。図8に示すように、このATモード処理ではまず、車速VPおよびアクセル開度APに応じて、無段変速機40の変速段を設定する(ステップ30)。この変速段は、例えば、図10に示す変速段テーブルに基づいて設定される。
この変速段テーブルは、アップシフト用(実線)とダウンシフト用(点線)に分けて設定されており、第1〜7段の変速段の領域が、境界線L12〜L67およびL21〜L76によって区分され、互いに大きなヒステリシスを有するように設定されている。具体的には、変速段の設定・変更は次のように行われる。CVTモードからATモードへの切換え直後においては、そのときの車速VPとアクセル開度APを含むアップシフト用の領域に対応する変速段に設定される。また、例えば、変速段が第1段に設定されている場合に、アクセル開度APが一定で、車速VPが上昇することにより、アップシフト用の第1段と第2段との境界線L12を超えたときに、変速段が第1段から第2段に変更される。また、変速段が第2段に設定されている場合に、車速VPが下降することにより、車速VPがダウンシフト用の境界線L21を超えたときに、変速段が第2段から第1段に変更される。
次いで、ステップ31において、ATモード実行フラグF_ATの前回値が「0」であるか否かを判別する。この答えがYESのとき、すなわち今回が、変速モードがCVTモードからATモードへの切換え直後であるときには、前記ステップ30で設定した変速段を表す変速段番号TIPNOが値7であるか否か、すなわち設定された変速段がATモードで設定される最高段に相当する第7段であるか否かを判別する(ステップ32)。この答えがYESのときには、CVTモードからATモードへの切換え直前のCVTモードで設定されていた変速比よりも、ステップ30で設定した変速段に対応する変速比が大きいか否かを判別する(ステップ33)。この答えがYESのとき、すなわち切換え直前のCVTモードにおいて、変速比が図9にハッチングで示す所定の変速比範囲H内に設定されていたときには、ステップ34に進む。
このステップ34では、スロットル弁開度THが、第1所定値α1(例えば1度)と第2所定値α2(例えば40度)の間にあり、かつ、スロットル弁開度THの前回値と今回値との偏差であるスロットル弁開度変化量ΔTHの絶対値が、所定偏差β(例えば4度)未満であるか否かを判別する(ステップ34)。この答えがYESで、スロットル弁開度THが所定の範囲にあり、かつ、スロットル弁開度変化量の絶対値|ΔTH|が小さいときには、切換え直前のCVTモードのおいて、変速比が図9の所定範囲H内で、車両Vのクルーズ走行が行われていたとして、クルーズフラグF_CRUISEを「1」にセットする(ステップ35)。次いで、ステップ36において、切換え直前のCVTモードでの変速比を保持して、本プログラムを終了する。
前記ステップ32〜34の答えのいずれかがNOであるときには、切換え直前のCVTモードにおいて所定のクルーズ走行が行われていなかったとして、変速比をステップ30で設定された変速段に対応する変速比に設定して(ステップ39)、本プログラムを終了する。
一方、前記ステップ31の答えがNOで、今回がATモードに移行した2回目以降のループであるときは、ステップ37に進み、クルーズフラグF_CRUISEが「1」であるか否かを判別する。この答えがYESであるときには、CVTモードからATモードへの切換え直前に、車両Vがクルーズ走行されていて、ステップ36の実行により、変速比の保持が行われたときには、再度、上記ステップ34と同様に、スロットル弁開度THが、α1<TH<α2で、かつ、スロットル弁開度変化量ΔTHの絶対値が、|ΔTH|<βであるか否かを判別する(ステップ38)。この答えがYESであるときには、車両Vが現在もクルーズ走行しているとして、前記ステップ36に進み、CVTモードからATモードへの切換え直前の変速比の保持状態を継続する。
上記ステップ38の答えがNOであるときには、車両Vのクルーズ走行が終了したとして、前記ステップ39に進み、無段変速機40の変速比を、前記ステップ31で設定された変速段に対応する変速比に設定する。また、前記ステップ37の答えがNOで、CVTモードからATモードへの切換え直前に、車両Vがクルーズ走行されていなかったときには、同様にステップ39を実行する。
以上詳述したように、本実施形態の車両用無段変速機の制御装置1によれば、無段変速機40の変速モードがCVTモードからATモードに切り換えられた場合において、車両Vがクルーズ走行状態で運転されていたときには、無段変速機40の変速比を、切換え直前の変速比、すなわちその切換え時までに設定されていた変速比に保持する。このように、車両Vがクルーズ走行中である場合には、変速モードがATモードに切り換えられても、無段変速機40の変速比がそれまでの変速比に保持されるので、従来と異なり、無用なシフトダウンを回避でき、それにより、燃費を向上させることができる。また、シフトダウンに伴う騒音や振動も抑制でき、それにより、運転性を向上させることができる。
なお、本発明は、説明した上記実施形態に限定されることなく、種々の態様で実施することができる。例えば、実施形態は、CVTモード中にMTスイッチ21が操作されると、一旦、ATモードに切り換えられるように構成したが、本発明は、ATモードを有しない無段変速機の制御装置において、CVTモードからMTモードへの切換えに適用することもできる。また、CVTモードからATモードへの切換え時に、本発明を適用した例であるが、CVTモードからMTモードへの切換え時に適用してもよい。その他、本発明の趣旨の範囲内で、細部の構成を適宜、変更することが可能である。
符号の説明
1 制御装置
2 内燃機関
3 ECU(無段変速モード実行手段、有段変速モード実行手段、
変速モード設定手段および変速比保持手段)
12 車速センサ(運転状態検出手段)
13 アクセル開度センサ(運転状態検出手段)
14 スロットル弁開度センサ(運転状態検出手段)
40 無段変速機
V 車両
VP 車速
AP アクセル開度
TH スロットル弁開度

Claims (1)

  1. 車両に搭載された内燃機関の出力を無段階に変速可能な車両用無段変速機の制御装置であって、
    前記車両の運転状態を検出する運転状態検出手段と、
    当該検出された車両の運転状態に応じ、前記無段変速機の変速比を、第1の変速比範囲において無段階に設定する無段変速モードを実行する無段変速モード実行手段と、
    前記無段変速機の変速比を、前記第1の変速比範囲と異なる第2の変速比範囲において、複数の所定の変速段の1つに設定する有段変速モードを実行する有段変速モード実行手段と、
    前記無段変速機の変速モードを前記無段変速モードおよび前記有段変速モードの一方に設定する変速モード設定手段と、
    前記変速モードの前記無段変速モードから前記有段変速モードへの切換え時に、前記検出された車両の運転状態が所定の定速走行状態にあるときに、前記無段変速機の変速比を当該切換え直前に設定されていた変速比に保持する変速比保持手段と、を備え
    前記第1の変速比範囲は、前記第2の変速比範囲を含み、当該第2の変速比範囲よりも広く設定されており、
    前記変速比保持手段は、前記変速モードの前記有段変速モードへの切換え直前に前記無段変速モードにおいて設定されていた前記無段変速機の変速比が、前記第2の変速比範囲から高速側に外れているときに、当該無段変速機の変速比を保持することを特徴とする車両用無段変速機の制御装置。
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