JP6096516B2 - 無段変速機の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両に搭載され、変速モードが変速比を無段階に設定する無段変速モードと変速比を有段階に設定する有段変速モードとの間で切り換えられる無段変速機の制御装置に関する。
従来、無段変速機の制御装置として、例えば特許文献1に記載されたものが知られている。この制御装置では、無段変速機の変速モードが無段変速モードと有段変速モードとの間で切り換えて実行されるとともに、実行中の変速モードに応じて、無段変速機の変速比が制御される。例えば、無段変速モードの実行中は、車速VP及びアクセル開度APに応じて、目標回転数NCMDが無段階に設定され、エンジン回転数NEがこの目標回転数NCNDになるように、変速比が制御される。
また、有段変速モードの実行中は、車速VP及びスロットル弁開度THに応じて、上限回転数NLMT及びアップシフト回転数NUPをそれぞれ算出し、エンジン回転数NEが上限回転数NLMTに達した以降、エンジン回転数NEがアップシフト回転数NUP以下になるまでの間は、発進クラッチの伝達トルク低減制御処理及びエンジントルクの低減制御処理が実行される。そして、エンジン回転数NEがアップシフト回転数NUP以下になったときに、発進クラッチの伝達トルク低減制御処理及びエンジントルクの低減制御処理が終了される。
さらに、変速モードの切換制御は、以下に述べるように実行される。例えば、無段変速モードの実行中は、車速VPに応じて、有段変速モードの開始回転数NSSを算出し、エンジン回転数NE及び目標回転数NCMDがいずれも、有段変速モードの開始回転数NSSよりも高く、かつスロットル弁開度THの変化量DTHが所定量DTHSSよりも大きいときに、変速モードが無段変速モードから有段変速モードに切り換えられる。
一方、有段変速モードの実行中は、エンジン回転数NEが上限回転数NLMT以下で、かつスロットル弁開度THの変化量DTHが所定量DTHESよりも小さいとき、又は、アップシフト中で、エンジン回転数NEが、車速VPに応じて算出した終了回転数NESよりも低いときに、変速モードが有段変速モードから無段変速モードに切り換えられる。
特許第4376034号公報
一般に、車両の走行中において、運転者が要求又は希望する走行感のパターンは、多種多様である。例えば、運転者によっては、加速性やアクセル応答性の高い走行感を要求する場合もあれば、よりスムーズな変速特性の走行感を要求する場合もある。これに対して、特許文献1の制御装置によれば、前述した制御手法によって、無段変速モードと有段変速モードの切換制御処理や、有段変速モード中の変速段の制御処理が実行される関係上、そのような多種多様な運転者の走行感の要求を反映させることができず、結果的に、商品性が低下してしまう。
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、運転者による走行感の要求を反映させながら、無段変速機を制御することができ、それにより、商品性を向上させることができる無段変速機の制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明は、車両Vに搭載された内燃機関3の出力を無段階に変速可能であるとともに、変速モードが、変速比を無段階に設定する無段変速モードと変速比を有段階に設定する有段変速モードとの間で切換可能な無段変速機40の制御装置1であって、車両Vの運転状態を表す運転状態パラメータを検出する運転状態パラメータ検出手段(車速センサ12、アクセル開度センサ13)と、内燃機関3の回転数である機関回転数NEを検出する機関回転数検出手段(ECU2、クランク角センサ11)と、車両Vの走行感を設定するために運転者によって操作される走行感設定装置(走行感モード設定スイッチ15)と、運転者による走行感設定装置の操作状態に応じて、走行感の設定状態を表す走行感指標値DRVF_IDXを、所定の最小値D_minと所定の最大値D_maxとの間で無段階かつ線形に変化する値として算出する走行感指標値算出手段(ECU2、ステップ1〜3)と、算出された走行感指標値DRVF_IDXに応じて、第1〜第3所定回転数(上限回転数NLMT、アップシフト回転数NUP、ATモード終了回転数NES)を設定する所定回転数設定手段(ECU2、ステップ38,67,71)と、変速モードとして、無段変速モード及び有段変速モードの一方を選択する変速モード選択手段(ECU2、ステップ10〜19,30〜38,50)と、検出された運転状態パラメータ及び選択された変速モードに応じて、変速比を制御するとともに、有段変速モードが選択されている場合において、機関回転数NEが第1所定回転数(上限回転数NLMT)に達したときに、機関回転数NEが第1所定回転数よりも低くなるように、変速比を第1所定回転数に達する前よりも高速側の値に制御する変速比制御手段(ECU2、ステップ64〜66,73〜76)と、を備え、変速モード選択手段は、有段変速モードが選択されており、かつ機関回転数NEが第1所定回転数に達した後、第1所定回転数よりも低い第2所定回転数(アップシフト回転数NUP)以下になった場合において、機関回転数NEが第3所定回転数(ATモード終了回転数NES)未満のときに、変速モードを、有段変速モードから無段変速モードに切り換えて選択する(ステップ35,39,50)ことを特徴とする。
この無段変速機の制御装置によれば、車両の運転状態を表す運転状態パラメータが検出され、変速モードとして、無段変速モード及び有段変速モードの一方が選択される。さらに、検出された運転状態パラメータ及び選択された変速モードに応じて、変速比が制御されるとともに、有段変速モードが選択されている場合において、機関回転数が第1所定回転数に達したときに、機関回転数が第1所定回転数よりも低くなるように、変速比が第1所定回転数に達する前よりも高速側の値に制御される。このように制御した場合、有段変速モード中において、運転者の加速要求によって、機関回転数が上昇し続けたときに、無段変速機の変速比が自動的にアップシフトされ、それに応じて、機関回転数が一旦低下し、その後、再び上昇することになる。したがって、機関回転数が一定になってしまうことがなく、運転者の加速要求に適切に応えることができる。
これに加えて、有段変速モードが選択されており、かつ機関回転数が第1所定回転数に達した後、第1所定回転数よりも低い第2所定回転数以下になった場合において、機関回転数が第3所定回転数未満のときに、変速モードが、有段変速モードから無段変速モードに切り換えて選択される。そのため、例えば、有段変速モード中、無段変速機の変速比が比較的高速側の値に設定されている場合において、アップシフトによって駆動力が低下したとしても、機関回転数が第3所定回転数未満になったときに、変速モードが無段変速モードに移行することによって、機関回転数を上昇させることが可能となり、良好な加速感を確保することができる。
さらに、以上の場合において、運転者による走行感設定装置の操作状態に応じて、走行感の設定状態を表す走行感指標値が算出され、第1〜第3所定回転数は、そのような走行感指標値に応じて設定されるので、第1〜第3所定回転数はいずれも、運転者によって設定された走行感を反映した値、すなわち運転者による走行感の要求を反映した値として算出されることになる。したがって、そのような第1〜第3所定回転数を用いることによって、運転者による走行感の設定状態を適切に反映させながら、変速モードの切換や変速比の制御を実行することができる。すなわち、運転者による走行感の要求を満たしながら変速モードの選択や変速比の制御を実行することができる。それにより、商品性を向上させることができる。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の無段変速機40の制御装置1において、運転状態パラメータ検出手段は、運転状態パラメータとして、車両Vの速度である車速VPを検出する車速検出手段(車速センサ12)と、運転状態パラメータとして、内燃機関3の負荷を表す負荷パラメータ(アクセル開度AP)を検出する負荷パラメータ検出手段(アクセル開度センサ13)と、を有し、所定回転数設定手段は、第1所定回転数及び第2所定回転数を、走行感指標値DRVF_IDXに加えて、車速VP及び負荷パラメータ(アクセル開度AP)の少なくとも一方にさらに応じて設定することを特徴とする。
この無段変速機の制御装置によれば、第1所定回転数及び第2所定回転数が、走行感指標値に加えて、車速及び負荷パラメータの少なくとも一方にさらに応じて設定されるので、無段変速機の変速比を、車速や内燃機関の負荷に応じてより適切に制御することができる。
請求項3に係る発明は、請求項1に記載の無段変速機40の制御装置1において、運転状態パラメータ検出手段は、運転状態パラメータとして、車両Vの速度である車速VPを検出する車速検出手段(車速センサ12)と、運転状態パラメータとして、内燃機関3の負荷を表す負荷パラメータ(アクセル開度AP)を検出する負荷パラメータ検出手段(アクセル開度センサ13)と、を有し、変速比制御手段は、有段変速モードが選択されている場合において、機関回転数NEが第1所定回転数(上限回転数NLMT)に達した後、変速比の高速側の値への変化速度を、車速VP、負荷パラメータ(アクセル開度AP)、変速比、及び走行感指標値DRVF_IDXの少なくとも1つに応じて補正する補正手段(ECU2、ステップ65,74)を備えることを特徴とする。
この無段変速機の制御装置によれば、変速モードが有段変速モードである場合において、変速比の高速側の値への変化速度が、車速、負荷パラメータ、変速比、及び走行感指標値の少なくとも1つに応じて補正されるので、車両の運転状態に加えて、運転者による走行感の要求を満たすような変速感を得ることができる。
請求項4に係る発明は、請求項1ないし3のいずれかに記載の無段変速機40の制御装置1において、機関回転数NEの目標となる目標回転数NCMDを設定する目標回転数設定手段(ECU2、ステップ64)と、走行感指標値DRVF_IDXに応じて、第4所定回転数(ATモード開始回転数NSS)を設定する第4所定回転数設定手段(ECU2、ステップ13)とを、さらに備え、変速モード選択手段は、無段変速モードが選択されている場合において、設定された目標回転数NCMD及び機関回転数NEの少なくとも一方が設定された第4所定回転数(ATモード開始回転数NSS)を上回ったときに、変速モードを、無段変速モードから有段変速モードに切り換えて選択する(ステップ12〜14,17,50)ことを特徴とする。
この無段変速機の制御装置によれば、無段変速モードが選択されている場合において、目標回転数及び機関回転数の少なくとも一方が第4所定回転数を上回ったときに、変速モードが無段変速モードから有段変速モードに切り換えて選択される。この場合、第4所定回転数が走行感指標値に応じて設定されるので、機関回転数が運転者によって設定された走行感が得られるような値まで上昇したタイミングで、有段変速モードを開始させることができる。すなわち、無段変速モードから有段変速モードへの切り換えを、運転者による走行感の要求を満たすようなタイミングで実行することができ、それにより、商品性をさらに向上させることができる。
請求項5に係る発明は、請求項1ないし4のいずれかに記載の無段変速機40の制御装置1において、運転状態パラメータ検出手段は、運転状態パラメータとして、運転者による加速装置(アクセルペダル)の操作量である加速操作量(アクセル開度AP)を検出する加速操作量検出手段(アクセル開度センサ13)を有し、加速操作量(アクセル開度AP)の減少度合を表す減少度合パラメータ(アクセル変化量DAP)を算出する減少度合パラメータ算出手段(ECU2)と、走行感指標値DRVF_IDXに応じて、加速操作量の減少度合の基準となる基準減少度合(ATモード開始判定値DAPSS)を設定する基準減少度合設定手段(ECU2、ステップ15)と、をさらに備え、変速モード選択手段は、算出された減少度合パラメータが表す減少度合が設定された基準減少度合以上のときに、有段変速モードの選択を禁止する(ステップ16,18)ことを特徴とする。
この無段変速機の制御装置によれば、算出された減少度合パラメータが表す減少度合が設定された基準減少度合以上のときに、有段変速モードの選択が禁止される。すなわち、運転者による加速装置の操作量が減少している場合において、その減少度合が比較的、大きい状態のときに、無段変速モードが実行される。この場合、基準減少度合が走行感指標値に応じて設定されるので、運転者による加速装置の操作量が減少している場合において、その減少度合が比較的、大きい状態のときでも、運転者による走行感の要求を満たすように、有段変速モードの選択を禁止し、無段変速モードを実行することができる。それにより、商品性をさらに向上させることができる。
請求項6に係る発明は、請求項1ないし4のいずれかに記載の無段変速機40の制御装置1において、運転状態パラメータ検出手段は、運転状態パラメータとして、運転者による加速装置(アクセルペダル)の操作量である加速操作量(アクセル開度AP)を検出する加速操作量検出手段(アクセル開度センサ13)を有し、加速操作量(アクセル開度AP)の増大度合(アクセル変化量DAP)を算出する増大度合算出手段(ECU2)と、走行感指標値DRVF_IDXに応じて、加速操作量の増大度合の基準となる基準増大度合(ATモード解除判定値DAPKS)を設定する基準増大度合設定手段(ECU2、ステップ30)と、をさらに備え、変速モード選択手段は、算出された加速操作量の増大度合が基準増大度合よりも大きいときに、有段変速モードの選択を禁止する(ステップ31,35)ことを特徴とする。
この無段変速機の制御装置によれば、算出された加速操作量の増大度合が基準増大度合よりも大きいときに、有段変速モードの選択が禁止される。すなわち、運転者による加速装置の操作量が増大している場合において、その増大度合が比較的、大きい状態のときに、無段変速モードが実行される。この場合、基準増大度合が走行感指標値に応じて設定されるので、運転者による加速装置の操作量が増大している場合において、その増大度合が比較的、大きい状態のときでも、運転者による走行感の要求を満たすように、有段変速モードの選択を禁止し、無段変速モードを実行することができる。それにより、商品性をさらに向上させることができる。
請求項7に係る発明は、請求項1ないし4のいずれかに記載の無段変速機40の制御装置1において、運転状態パラメータ検出手段は、運転状態パラメータとして、運転者による加速装置の操作量である加速操作量を検出する加速操作量検出手段を有し、加速操作量(アクセル開度AP)の減少度合を表す減少度合パラメータ(アクセル変化量DAP)を算出する減少度合パラメータ算出手段(ECU2)と、走行感指標値DRVF_IDXに応じて、加速操作量の減少度合の基準となる基準減少度合(ATモード終了判定値DAPES)を設定する基準減少度合設定手段(ECU2、ステップ33)と、をさらに備え、変速モード選択手段は、有段変速モードが選択されており、かつ機関回転数NEが第1所定回転数に達した場合において、減少度合パラメータが表す減少度合が設定された基準減少度合よりも大きいときに、変速モードを、有段変速モードから無段変速モードに切り換えて選択する(ステップ34,35,50)ことを特徴とする。
この無段変速機の制御装置によれば、有段変速モードが選択されており、かつ機関回転数が第1所定回転数に達した場合において、算出された減少度合パラメータが表す減少度合が設定された基準減少度合よりも大きいときに、変速モードが、有段変速モードから無段変速モードに切り換えて選択される。すなわち、有段変速モードの実行中、運転者による加速装置の操作量が減少している場合において、その減少度合が比較的、大きい状態のときに、無段変速モードが実行される。この場合、基準減少度合が走行感指標値に応じて設定されるので、有段変速モードの実行中、運転者による加速装置の操作量が減少している場合において、その減少度合が比較的、大きい状態のときでも、運転者による走行感の要求を満たすように、変速モードを有段変速モードから無段変速モードに切り換えて選択し、無段変速モードを実行することができる。それにより、商品性をさらに向上させることができる。
請求項8に係る発明は、請求項1ないし7のいずれかに記載の無段変速機40の制御装置1において、内燃機関3と車両Vの駆動輪との間には、内燃機関3のトルクを駆動輪7に伝達するためのクラッチ(発進クラッチ50)が設けられており、変速比の高速側の値への変速中において、クラッチの伝達トルクを、変速中でないときの伝達トルクよりも低減する伝達トルク低減手段(ECU2、ステップ75)を、さらに備えることを特徴とする。
この無段変速機の制御装置によれば、変速比の高速側の値への変速中すなわちアップシフト変速中に、クラッチの伝達トルクが、アップシフト変速中でないときの伝達トルクよりも低減されるので、アップシフト変速中のトルク変動を抑制でき、それにより、変速ショックを小さくすることができる。
請求項9に係る発明は、請求項1ないし8のいずれかに記載の無段変速機40の制御装置1において、変速比の高速側の値への変速中において、無段変速機40に入力される入力トルクを、変速中でないときの入力トルクよりも低減する入力トルク低減手段(ECU2、ステップ76)を、さらに備えることを特徴とする。
この無段変速機の制御装置によれば、アップシフト変速中に、無段変速機に入力される入力トルクが、アップシフト変速中でないときの入力トルクよりも低減されるので、請求項8に係る発明と同様に、変速ショックを小さくすることができる。
本発明の一実施形態に係る制御装置を適用した自動変速機を備えた車両駆動系の構成を模式的に示す図である。 制御装置の電気的な構成を示すブロック図である。 走行感モード設定スイッチを示す図である。 走行感指標値DRVF_IDXの算出処理を示すフローチャートである。 走行感指標値DRVF_IDXの算出に用いるマップの一例を示す図である。 変速モードの決定処理を示すフローチャートである。 ATモード開始回転数NSS及びATモード終了回転数NESの算出に用いるマップの一例を示す図である。 ATモード解除判定値DAPKS、ATモード開始判定値DAPSS及びATモード終了判定値DAPESの算出に用いるマップの一例を示す図である。 ATモードの継続判定処理を示すフローチャートである。 変速モード制御処理を示すフローチャートである。 CVTモード制御処理中において、目標回転数NCMDの算出に用いるマップの一例を示す図である。 ATモード制御処理を示すフローチャートである。 制御指令値NDRCMDの算出処理を示すフローチャートである。 上限回転数NLMT及びアップシフト回転数NUPの算出に用いるマップの一例を示す図である。 車速補正係数KVTUPATの算出に用いるマップの一例を示す図である。 アクセル開度補正係数KAPTUPATの算出に用いるマップの一例を示す図である。 変速比補正項KVSSUPの算出に用いるマップの一例を示す図である。 アップシフト変速時の目標回転数NCMDに対するエンジン回転数NEの応答性と、走行感指標値DRVF_IDXとの関係を示すタイミングチャートである。 走行感補正係数KDRVFの算出に用いるマップの一例を示す図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の一実施形態に係る無段変速機の制御装置について説明する。図1は、本実施形態の制御装置を適用した無段変速機およびこれを備える車両Vの駆動系の概略構成を示しており、この車両Vは、4輪タイプのものである。また、図2に示すように、制御装置1は、ECU2を備えており、このECU2によって、後述するように、変速モード制御処理などの各種の制御処理が実行される。
図1に示すように、この車両Vには、ガソリンエンジンタイプの内燃機関(以下「エンジン」という)3が搭載されている。このエンジン3は、フライホイール4、自動変速機5及び差動ギヤ機構6などを介して、駆動輪7,7に連結されており、エンジン3のトルクがこれらの要素4〜6を介して駆動輪7,7に伝達される。
フライホイール4は、エンジン3のクランクシャフト3aに連結されており、エンジン3のトルクを、その変動を低減するとともにねじり振動を減衰させた状態で、自動変速機5に伝達する。
自動変速機5は、前後進切換機構30、無段変速機40及び発進クラッチ50などによって構成されている。この前後進切換機構30は、入力軸31と、この入力軸31に取り付けられた遊星歯車装置32を備えている。入力軸31は、一端部がフライホイール4に連結されるとともに、中空状のメインシャフト41に回転自在に貫通している。遊星歯車装置32は、サンギヤ32aと、サンギヤ32aに噛み合う複数(例えば4つ)のピニオンギヤ32bを回転自在に支持するキャリヤ32dと、各ピニオンギヤ32bに噛み合うリングギヤ32cなどにより構成されている。
サンギヤ32aは、入力軸31と一体に設けられており、入力軸31のサンギヤ32aよりもエンジン3側の部分は、フォワードクラッチ33のクラッチインナー33aに連結され、そのクラッチアウター33bは、リングギヤ32c及びメインシャフト41に連結されている。このフォワードクラッチ33の接続及び遮断は、後述するECU2によって制御される。また、キャリヤ32dには、リバースブレーキ34が連結されている。このリバースブレーキ34の作動もまた、ECU2によって制御される。
以上の前後進切換機構30の構成により、車両Vの前進時には、リバースブレーキ34が解放され、フォワードクラッチ33が接続されることによって、入力軸31とメインシャフト41が直結され、入力軸31の回転がそのままメインシャフト41に伝達されるとともに、各ピニオンギヤ32bは、その軸を中心として回転せずに、キャリヤ32dが入力軸31と一体になって同方向に回転する。以上のように、車両の前進時には、メインシャフト41が入力軸31と同方向に同回転数で回転する。一方、車両Vの後進時には、上記とは逆に、フォワードクラッチ33が遮断され、リバースブレーキ34が係合されることによって、キャリヤ32dがロックされる。これにより、入力軸31の回転が、サンギヤ32a及びピニオンギヤ32bを介してリングギヤ32cに伝達されることによって、リングギヤ32c及びこれに連結されたメインシャフト41が、入力軸31と反対方向に回転する。このように、車両の後進時には、メインシャフト41が入力軸31と反対方向に回転する。
無段変速機40は、ベルト式のものであり、上記メインシャフト41、ドライブプーリ42、カウンタシャフト43及びドリブンプーリ44などによって構成されている。
ドライブプーリ42は、円錐台形状の可動部42a及び固定部42bを有している。可動部42aは、メインシャフト41に、その軸線方向に移動可能にかつ回転不能に取り付けられており、固定部42bは、メインシャフト41に固定され、可動部42aと対向している。また、可動部42a及び固定部42bの互いに対向する面はそれぞれ、中心のメインシャフト41に向かって互いに接近するように傾斜しており、それにより、可動部42a、固定部42b及びメインシャフト41によって、V字状のベルト溝42cが形成されている。
ドリブンプーリ44は、ドライブプーリ42と同様に構成されており、円錐台形状の可動部44a及び固定部44bを有している。可動部44aは、カウンタシャフト43に、その軸線方向に移動可能にかつ回転不能に取り付けられており、固定部44bは、カウンタシャフト43に固定され、可動部44aと対向している。また、可動部44a及び固定部44bの互いに対向する面はそれぞれ、上記ドライブプーリ42の可動部42a及び固定部42bと同様に傾斜しており、可動部44a、固定部44b及びカウンタシャフト43によって、V字状のベルト溝44cが形成されている。
両プーリ42、44のベルト溝42c、44c間には、金属ベルト45が巻き掛けられている。また、可動部42a、44aには、これらをその軸線方向に移動させるためのプーリ幅可変機構46、46がそれぞれ設けられている。各プーリ幅可変機構46は、可動部42a、44aの背面側に設けられた油室46aと、油室46aに供給される油圧を制御する油圧制御弁46bなどで構成されており、油圧制御弁46bの開度は、ECU2によって制御される。
以上の構成により、この無段変速機40では、油圧制御弁46bの開度がECU2によって制御されることにより、油室46aの油圧が制御され、可動部42a、44aがこの油圧に応じた位置に位置決めされる。これにより、可動部42a、44aと固定部42b、44bとの間の距離、すなわちベルト溝42c、44cの幅が別個に無段階に設定されることによって、メインシャフト41とカウンタシャフト43との間の回転速度比、すなわち無段変速機40の変速比が無段階に制御される。
また、後述するように、この無段変速機40の変速モードは、車両Vの運転状態に応じて、無段変速モードと有段変速モードとの間で切り換えて制御される。この場合、無段変速モード(以下「CVTモード」という)では、変速比が無段階に制御され、有段変速モード(以下「ATモード」という)では、変速比が有段階に制御される。
発進クラッチ50は、カウンタシャフト43上に回転自在に設けられたギヤ43aと、カウンタシャフト43との間を接続・遮断するものであり、その動作がECU2によって制御される。また、この発進クラッチ50は、ECU2で制御される図示しないアクチュエータにより、ギヤ43aとカウンタシャフト43との締結力を変更できるように構成されており、それにより、発進クラッチ50の伝達トルクがECU2によって制御される。さらに、ギヤ43aは、アイドラシャフト51上に設けられた大小のアイドラギヤ51a、51bを介して、差動ギヤ機構6のギヤ6aに噛み合っている。以上の構成により、発進クラッチ50が接続されると、カウンタシャフト43の回転が、これらのギヤ43a、51a、51b及び6aを介して駆動輪7,7に伝達されることによって、車両Vが発進される。
また、図2に示すように、車両Vにはシフトレバー52が設けられている。このシフトレバー52の場合、シフト位置として、パーキング位置(P)、リバース位置(R)、ニュートラル位置(N)、ドライブ位置(D)、スポーツ位置(S)、及びロー位置(L)の7つの位置を選択可能に構成されている。この制御装置1では、シフトレバー52がスポーツ位置にある場合、ドライブ位置にある場合と比べて、エンジン3をより高回転状態で使用可能にするために、無段変速機40の変速比がより高い側に制御される。
さらに、ECU2には、クランク角センサ11、車速センサ12、アクセル開度センサ13、シフト位置センサ14、走行感モード設定スイッチ15、及び走行感モード表示灯60が電気的に接続されている。
このクランク角センサ11(機関回転数検出手段)は、エンジン3のクランクシャフト3aの回転に伴い、パルス信号であるCRK信号をECU2に出力する。このCRK信号は、所定クランク角(例えば1゜)ごとに1パルスが出力され、ECU2は、このCRK信号に基づき、エンジン3の機関回転数(以下「エンジン回転数」という)NEを算出する。
また、車速センサ12は、車両Vの図示しない車軸に取り付けられており、車両Vの走行速度(以下「車速」という)VPを検出して、それを表す検出信号をECU2に出力する。なお、本実施形態では、車速センサ12が運転状態パラメータ検出手段及び車速検出手段に相当し、車速VPが運転状態パラメータに相当する。
さらに、アクセル開度センサ13は、運転者による車両Vの図示しないアクセルペダルの操作量(以下「アクセル開度」という)APを検出して、それを表す検出信号をECU2に出力する。なお、本実施形態では、アクセル開度センサ13が、運転状態パラメータ検出手段、負荷パラメータ検出手段及び加速操作量検出手段に相当し、アクセル開度APが運転状態パラメータ、負荷パラメータ及び加速操作量に相当する。また、シフト位置センサ14は、シフトレバー52のシフト位置を表すシフト位置信号を、ECU2に出力する。ECU2は、このシフト位置信号に基づき、シフトレバー52のシフト位置を認識する。
一方、走行感モード設定スイッチ15(走行感設定装置)は、ダイヤルスイッチタイプのものであり、シフトレバー52の近傍に設けられている。この走行感モード設定スイッチ15は、図3に示すように、ダイヤル15aを備えており、このダイヤル15aは、その矢印15bが図中のエコモード(ECO MODE)の表示に一致するエコモード位置と、ノーマルモード(NORMAL MODE)の表示に一致するノーマルモード位置と、スポーツモード(SPORT MODE)の表示に一致するスポーツモード位置との間で無段階に回動可能に構成されている。
この走行感モード設定スイッチ15の場合、運転者によって、良好な加速性やアクセル応答性を最優先する走行状態を希望する場合にはスポーツモード位置が選択され、省燃費性を最優先する走行状態を希望する場合にはエコモード位置が選択されるとともに、加速性やアクセル応答性と省燃費性とを両立させる走行状態を希望する場合にはノーマルモード位置が選択される。
また、走行感モード設定スイッチ15は、ダイヤル15aの矢印15bの位置に応じた出力信号をECU2に出力する。この走行感モード設定スイッチ15の出力信号の値(以下「スイッチ出力値」という)SW_OUTは、矢印15bがエコモード位置にあるときには所定の最小値SW_minを、矢印15bがノーマルモード位置にあるときには所定の中間値SW_midを、スポーツモード位置にあるときには所定の最大値SW_maxをそれぞれ示す。これらの3つの値SW_min,SW_mid,SW_maxは、SW_min<SW_mid<SW_maが成立するように設定されている。
さらに、スイッチ出力値SW_OUTは、ダイヤル15aをエコモード位置とスポーツモード位置との間で回動させたときに、ダイヤル15aの回動量に対して、最小値SW_minと最大値SW_maxとの間で線形に変化するように構成されている。
また、走行感モード表示灯60は、車両Vの図示しないインストルメント・パネルに設けられており、上述した出力信号値SW_OUTに対応する駆動信号がECU2から供給されたときに、上述したノーマルモード位置などの、走行感モード設定スイッチ15の設定位置を表示するように構成されている。
一方、ECU2は、CPU、RAM、ROM及びI/Oインターフェース(いずれも図示せず)などからなるマイクロコンピュータで構成されており、前述した各種のセンサ11〜14の検出信号及び走行感モード設定スイッチ15の出力信号などに応じて、自動変速機5やエンジン3の動作を制御する。具体的には、以下に述べるように、変速モード制御処理などを実行する。
なお、本実施形態では、ECU2が、機関回転数検出手段、所定回転数設定手段、変速モード選択手段、変速比制御手段、補正手段、目標回転数設定手段、第4所定回転数設定手段、減少度合パラメータ算出手段、基準減少度合設定手段、増大度合算出手段、基準増大度合設定手段、伝達トルク低減手段、及び入力トルク低減手段に相当する。
以下、図4を参照しながら、走行感指標値DRVF_IDXの算出処理について説明する。この算出処理は、以下に述べるように、スイッチ出力値SW_OUTに応じて、走行感指標値DRVF_IDXを算出するものであり、ECU2によって所定の制御周期(例えば10msec)で実行される。なお、以下の各制御処理において算出される各種の値はいずれも、ECU2のRAM内に記憶されるものとする。
同図に示すように、まず、ステップ1(図では「S1」と略す。以下同じ)で、ATモードフラグF_ATmodeが「1」であるか否かを判別する。このATモードフラグF_ATmodeは、変速モードがATモード中であるか否かを表すものであり、後述する変速モードの決定処理において設定される。
ステップ1の判別結果がYESで、変速モードがATモード中であるときには、そのまま本処理を終了する。一方、ステップ1の判別結果がNOで、変速モードがCVTモード中であるときには、ステップ2に進み、スイッチ出力値SW_OUTを読み込む。
次いで、ステップ3に進み、スイッチ出力値SW_OUTに応じて、図5に示すマップを検索することにより、走行感指標値DRVF_IDXを算出する。同図に示すように、このマップでは、走行感指標値DRVF_IDXは、スイッチ出力値SW_OUTに対して線形に設定されているとともに、スイッチ出力値SW_OUTが大きいほど、より大きい値になるように設定されている。
より具体的には、走行感指標値DRVF_IDXは、SW_OUT=SW_minのときに所定の最小値D_minを、SW_OUT=SW_midのときに所定の中間値D_midを、SW_OUT=SW_maxのときに所定の最大値D_maxをそれぞれ示すように設定されている。これは、スイッチ出力値SW_OUTが大きいほど、走行感モード設定スイッチ15がスポーツモード位置により近づくことになり、運転者がより良好な加速感やより良好なアクセル応答感を要求していることになるので、それに対応するためである。
以上のように、ステップ3で走行感指標値DRVF_IDXを算出した後、本処理を終了する。
次に、図6を参照しながら、変速モードの決定処理について説明する。この処理は、以下に述べるように、無段変速機の変速モードとして、ATモード及びCVTモードのいずれを実行すべきであるかを決定するものであり、ECU2によって所定の制御周期(例えば10msec)で実行される。
同図に示すように、まず、ステップ10で、シフトレバー52のシフト位置が所定のシフト位置にあるか否かを判別する。この場合、所定のシフト位置は、前述したドライブ位置又はスポーツ位置に相当する。この判別結果がNOのときには、運転者に加速要求の意思がなく、CVTモードを実行すべきであると判定して、ステップ18に進み、それを表すために、ATモードフラグF_ATmodeを「0」に設定する。その後、本処理を終了する。
一方、ステップ10の判別結果がYESのときには、ステップ11に進み、車両Vが所定の走行状態にあるか否かを判別する。この場合、所定の走行状態にあるときとは、以下の3つの条件(a1)〜(a3)がいずれも成立しているときである。
(a1)車速VPが所定車速以上であるとき
(a2)アクセル開度APが所定範囲内にありかつアクセル開度APの変化量が所定範囲内にあるとき
(a3)前回の制御タイミングと今回の制御タイミングとの間で、シフトレバー52のシフト位置が変更されなかったとき
ステップ11の判別結果がNOのときには、CVTモードを実行すべきであると判定して、前述したように、ステップ18を実行した後、本処理を終了する。
一方、ステップ11の判別結果がYESのときには、ステップ12に進み、ATモードフラグの前回値F_ATmodeZが「1」であるか否かを判別する。この判別結果がNOで、前回の制御タイミングにおいてATモードの実行条件が不成立であったときには、ステップ13に進み、車速VP及び走行感指標値DRVF_IDXに応じて、図7のマップ(特に実線で示すデータ)を検索することにより、ATモード開始回転数NSS(第4所定回転数)を算出する。
同図に示すように、このマップでは、ATモード開始回転数NSSは、車速VPが、所定車速VP1(例えば90km/h)以下のときには、一定値に設定されているとともに、所定車速VP1を上回ったときには、急激に増大するように設定されている。これは、車速VPが所定車速VP1に達するまでは、エンジン回転数NEが十分に上昇してから、ATモードを開始するようにするためであり、車速VPが所定車速VP1を上回るような高速走行時には、ATモードによるアップシフト制御を行っても、それによる加速感がそれ程得られないからである。
また、ATモード開始回転数NSSは、VP≦VP1の領域では、走行感指標値DRVF_IDXが大きいほど、より高い値に設定されている。これは、走行感指標値DRVF_IDXが大きいほど、運転者がより良好な加速性やアクセル応答性を要求していることになるので、それに対応すべく、ATモードをより高回転域で開始するためである。なお、図7に破線で示すATモード終了回転数NESのデータは、後述するATモード継続判定処理において使用される。
ステップ13に続くステップ14で、目標回転数NCMD及びエンジン回転数NEがいずれもATモード開始回転数NSSよりも大きいか否かを判別する。この目標回転数NCMDは、後述する変速モード制御処理において算出される。この判別結果がNOで、NCMDNSS又はNENSSであるときには、CVTモードを実行すべきであると判定して、前述したように、ステップ18を実行した後、本処理を終了する。
一方、ステップ14の判別結果がYESのときには、ステップ15に進み、走行感指標値DRVF_IDXに応じて、図8のマップ(特に実線で示すデータ)を検索することにより、ATモード開始判定値DAPSSを算出する。同図に示すように、このマップでは、ATモード開始判定値DAPSSは、走行感指標値DRVF_IDXに対して線形に設定されているとともに、走行感指標値DRVF_IDXが大きいほど、より小さい値になるように設定されている。これは、走行感指標値DRVF_IDXが大きいほど、運転者がより良好な加速性やアクセル応答性を要求していることになるので、それに対応して、アクセルペダルの操作度合が比較的、小さい条件下でもATモードを実行するように構成するため(すなわち、ATモードの実行領域を拡げるため)である。なお、図8に2点鎖線で示すATモード解除判定値DAPKS及び破線で示すATモード終了判定値DAPESのデータは、後述するATモード継続判定処理において使用される。
次いで、ステップ16に進み、アクセル変化量DAPが上述したATモード開始判定値DAPSSよりも大きいか否かを判別する。このアクセル変化量DAPは、アクセル開度APの今回値と前回値との偏差である。なお、本実施形態では、アクセル変化量DAPがが減少度合パラメータ及び増大度合に相当し、ATモード開始判定値DAPSSが基準減少度合に相当する。
ステップ16の判別結果がNOで、DAP≦DAPSSのときには、アクセル変化量DAPが小さく、運転者による加速性やアクセル応答性の要求度合が小さい状態にあることで、ATモードの実行を禁止し、CVTモードを実行すべきであると判定して、前述したように、ステップ18を実行した後、本処理を終了する。
一方、ステップ16の判別結果がYESのときには、ATモードの実行条件が成立しており、ATモードを実行すべきであると判定して、ステップ17に進み、それを表すために、ATモードフラグF_ATmodeを「1」に設定した後、本処理を終了する。
一方、前述したステップ12の判別結果がYESのとき、すなわち前回の制御タイミングにおいてATモードの実行条件が成立していたときには、ステップ19に進み、ATモードの継続判定処理を実行する。この処理は、ATモードを継続すべきか否かを判定するものであり、具体的には図9に示すように実行される。
同図に示すように、まず、ステップ30で、走行感指標値DRVF_IDXに応じて、前述した図8のマップ(特に2点鎖線で示すデータ)を検索することにより、ATモード解除判定値DAPKSを算出する。このマップでは、ATモード解除判定値DAPKS(基準増大度合)は、走行感指標値DRVF_IDXに対して線形に設定されているとともに、走行感指標値DRVF_IDXが大きいほど、より小さい値になるように設定されている。これは、前述したATモード開始判定値DAPSSの設定傾向と同じ理由による。
次いで、ステップ31に進み、アクセル変化量DAPがATモード解除判定値DAPKSよりも大きいか否かを判別する。この判別結果がYESのときには、ATモードを終了し、CVTモードを実行すべきであると判定して、ステップ35に進み、それを表すために、ATモードフラグF_ATmodeを「0」に設定した後、本処理を終了する。
一方、ステップ31の判別結果がNOのときには、ステップ32に進み、エンジン回転数NEが上限回転数NLMT以上であるか否かを判別する。この上限回転数NLMT(第1所定回転数)は、後述するように、変速モード制御処理において算出される。この判別結果がYESのときには、ステップ33に進み、走行感指標値DRVF_IDXに応じて、前述した図8のマップ(特に破線で示すデータ)を検索することにより、ATモード終了判定値DAPESを算出する。
このマップでは、ATモード終了判定値DAPES(基準減少度合)は、走行感指標値DRVF_IDXに対して線形に設定されているとともに、走行感指標値DRVF_IDXが大きいほど、より小さい値になるように設定されている。これは、前述したATモード開始判定値DAPSSの設定傾向と同じ理由による。また、ATモード終了判定値DAPESは、走行感指標値DRVF_IDXに対して、ATモード開始判定値DAPSSよりも小さい値に設定されている。これは、ATモードの実行領域を拡げるためと、制御のチャタリングを防止するためである。
次いで、ステップ34に進み、アクセル変化量DAPがATモード終了判定値DAPES未満であるか否かを判別する。この判別結果がYESのときには、ATモードを終了し、CVTモードを実行すべきであると判定して、前述したように、ステップ35で、ATモードフラグF_ATmodeを「0」に設定した後、本処理を終了する。
一方、ステップ34の判別結果がNOのときには、ATモードを継続すべきであると判定して、ステップ40に進み、それを表すために、ATモードフラグF_ATmodeを「1」に設定した後、本処理を終了する。
また、前述したステップ32の判別結果がNOのときには、ステップ36に進み、アップシフト変速フラグF_UPSが「1」であるか否かを判別する。このアップシフト変速フラグF_UPSは、後述するATモード制御処理中においてアップシフト変速制御を実行中であるか否かを表すものであり、ATモード制御処理において後述するように設定される。
ステップ36の判別結果がYESで、ATモード制御処理中においてアップシフト変速制御を実行中であるときには、ステップ37に進み、エンジン回転数NEがアップシフト回転数NUP以下であるか否かを判別する。このアップシフト回転数NUP(第2所定回転数)は、後述するATモード制御処理において設定される。
ステップ37の判別結果がYESのときには、ステップ38に進み、車速VP及び走行感指標値DRVF_IDXに応じて、前述した図7のマップ(特に破線で示すデータ)を検索することにより、ATモード終了回転数NESを算出する。同図に示すように、このATモード終了回転数NES(第3所定回転数)は、VP≦VP1の領域では、走行感指標値DRVF_IDXが大きいほど、より高い一定値に設定され、VP>VP1の領域では急激に増大するように設定されている。これは、ATモード開始回転数NSSの設定傾向で説明したのと同じ理由による。
また、ATモード終了回転数NESは、車速VPに対して、ATモード開始回転数NSSよりも低い値に設定されている。これは、ATモードの実行領域を拡げるためと、制御のチャタリングを防止するためである。さらに、ATモード終了回転数NESは、車速VPに対して、前述したアップシフト回転数NUPよりも低い値に設定されている。
ステップ38に続くステップ39で、エンジン回転数NEがATモード終了回転数NES未満であるか否かを判別する。この判別結果がYESのときには、ATモードを終了し、CVTモードを実行すべきであると判定して、前述したように、ステップ35で、ATモードフラグF_ATmodeを「0」に設定した後、本処理を終了する。
一方、ステップ39の判別結果がNOで、NES≦NE≦NUPのときには、ATモードを継続して実行すべきであると判定して、前述したように、ステップ40で、ATモードフラグF_ATmodeを「1」に設定した後、本処理を終了する。
一方、前述したステップ36又は37の判別結果がNOのとき、すなわち、ATモード中においてアップシフト変速制御を実行中でないときや、NUP<NEが成立しているときにも、ATモードを継続して実行すべきであると判定して、前述したように、ステップ40で、ATモードフラグF_ATmodeを「1」に設定した後、本処理を終了する。
図6に戻り、ステップ19で、ATモードの継続判定処理を以上のように実行した後、本処理を終了する。
次に、図10を参照しながら、変速モード制御処理について説明する。この変速モード制御処理は、以下に述べるように、無段変速機40の変速モードの制御処理を、ATモード制御処理とCVTモード制御処理との間で切り換えて制御するものであり、ECU2によって所定の制御周期(例えば10msec)で実行される。
同図に示すように、まず、ステップ50で、前述したATモードフラグF_ATmodeが「1」であるか否かを判別する。この判別結果がNOで、CVTモードを実行すべきであるときには、ステップ51に進み、CVTモード制御処理を実行する。
このCVTモード制御処理では、まず、車速VP及びアクセル開度APに応じて、図11に示すマップを検索することにより、目標回転数NCMDが算出される。同図に示すように、このマップでは、目標回転数NCMDは、アクセル開度APが大きいほど、より高い値に設定されている。これは、アクセル開度APが大きいほど、運転者による加速要求度合がより大きいことになるので、それに対応するためである。また、目標回転数NCMDは、車速VPが高いほど、より高い値に設定されている。これは、車速VPが高いほど、それを維持するためにエンジン回転数NEをより高い値に保持する必要があるからである。
そして、目標回転数NCMDに基づいて、制御指令値NDRCMDを算出し、これに対応する制御指令信号を2つの油圧制御弁46bに出力する。それにより、エンジン回転数NEがこの目標回転数NCMDになるように、無段変速機40の変速比が制御される。以上のように、ステップ51で、CVTモード制御処理を実行した後、本処理を終了する。
一方、ステップ50の判別結果がYESで、ATモードを実行すべきであるときには、ステップ52に進み、以下に述べるように、ATモード制御処理を実行した後、本処理を終了する。
次に、図12を参照しながら、上記ステップ52のATモード制御処理について説明する。同図に示すように、まず、ステップ60で、ATモードフラグの前回値F_ATmodeZが「0」であるか否かを判別する。この判別結果がYESで、今回の制御タイミングがATモードの実行条件の成立直後であるときには、ステップ61に進み、アップシフト変速フラグF_UPSを「0」に設定する。
次いで、ステップ62に進み、変速応答補正係数KTIPDNDRを値1に設定し、その後、ステップ63で、係数KNSをエンジン回転数NEを車速VPで除算した値(NE/VP)に設定する。次に、ステップ64で、目標回転数NCMDを係数KNSと車速VPとの積KNS・VPに設定する。
ステップ64に続くステップ65で、制御指令値NDRCMDの算出処理を実行する。この算出処理は、具体的には図13に示すように実行される。同図に示すように、まず、ステップ90で、偏差SNDRを目標回転数NCMDとエンジン回転数NEとの差分(NCMD−NE)に設定する。その後、ステップ91に進み、増分項DNDRCMDを、偏差SNDRと変速応答補正係数KTIPDNDRとの積SNDR・KTIPDNDRに設定する。
次いで、ステップ92に進み、制御指令値NDRCMDを、その前回値NDRCMDZと増分項DNDRCMDとの和NDRCMDZ+DNDRCMDに設定した後、本処理を終了する。
図12に戻り、ステップ65で、以上のように制御指令値NDRCMDを算出した後、ステップ66に進み、制御指令値NDRCMDに対応する制御指令信号を2つの油圧制御弁46bに供給した後、本処理を終了する。それにより、変速応答補正係数KTIPDNDRに応じた変化速度で、エンジン回転数NEが目標回転数NCMDに収束するように、無段変速機40の変速比が制御される。
一方、前述したステップ60の判別結果がNOで、前回以前の制御タイミングにおいてATモード制御処理が実行されていたときには、ステップ67に進み、車速VP及び走行感指標値DRVF_IDXに応じて、図14に示すマップ(特に実線で示すデータ)を検索することにより、上限回転数NLMTを算出する。このマップでは、上限回転数NLMTは、走行感指標値DRVF_IDXが大きいほど、より高い値に設定されている。これは、走行感指標値DRVF_IDXが大きいほど、運転者がより良好な加速性やアクセル応答性を要求していることになるので、それに対応して、エンジン回転数NEを高回転域に保持するためである。
なお、図14に破線で示すアップシフト回転数NUPのデータは、後述するステップ71において使用される。
次いで、ステップ68に進み、エンジン回転数NEが上限回転数NLMT以上であるか否かを判別する。このATモード制御処理の開始初期には、エンジン回転数NEが低いことで、ステップ68の判別結果がNOとなり、その場合には、ステップ70に進み、アップシフト変速フラグF_UPSが「1」であるか否かを判別する。この場合、ATモード制御処理の開始初期には、前述したステップ61の実行により、ステップ70の判別結果がNOとなり、その場合には、前述したように、ステップ64〜66を実行した後、本処理を終了する。
以上のように、ATモード制御処理の開始直後、目標回転数NCMDがATモードへの切換直前のCVTモード中のエンジン回転数NEに設定されるとともに、その後、エンジン回転数NEが上限回転数NLMTを上回らない限り、係数KNSが切換え直後の値に保持される。それにより、無段変速機40の変速比がATモードの切換え直後の値に固定された状態で、エンジン回転数NEが上昇し、これに伴い、エンジン回転数NEに比例して、車速VPも上昇することになる。
そして、ATモード制御処理の開始後、エンジン回転数NEが上限回転数NLMTに達すると、上述したステップ68の判別結果がYESとなり、その場合には、アップシフト変速制御を実行すべきであると判定して、ステップ69に進み、それを表すために、アップシフト変速フラグF_UPSを「1」に設定した後、ステップ71に進む。
一方、このように、ステップ69でアップシフト変速フラグF_UPSが「1」に設定されると、前述したステップ70の判別結果がYESとなり、その場合にも、ステップ71に進む。
以上のステップ69又は70に続くステップ71で、車速VP及び走行感指標値DRVF_IDXに応じて、前述した図14のマップ(特に破線で示すデータ)を検索することにより、アップシフト回転数NUPを算出する。このマップでは、アップシフト回転数NUPは、走行感指標値DRVF_IDXが大きいほど、より高い値に設定されている。これは、前述した上限回転数NLMTの設定傾向と同様に、走行感指標値DRVF_IDXが大きいほど、運転者がより良好な加速性やアクセル応答性を要求していることになるので、それに対応して、エンジン回転数NEを高回転域に保持するためである。
また、このマップでは、アップシフト回転数NUPは、車速VPに対して線形に設定されているとともに、車速VPが高いほど、より高くなるように設定されている。これは、車速VPが高いほど、加速性能を確保するために、エンジン回転数NEをより高く維持する必要があるためである。さらに、このマップでは、アップシフト回転数NUPは、上限回転数NLMTよりも低い値に設定されている。これは、アップシフト制御処理を適切に実行するためである。
次いで、ステップ72に進み、エンジン回転数NEがアップシフト回転数NUP以下であるか否かを判別する。この判別結果がNOで、エンジン回転数NEが上限回転数NLMTに到達した後、アップシフト回転数NUPまで低下していないときには、アップシフト用の係数KNSを、アップシフト回転数NUPを車速VPで除算した値NUP/VPに設定する。
次いで、ステップ74で、アップシフト変速時の変速応答補正係数KTIPDNDRを算出する。この変速応答補正係数KTIPDNDRは、アップシフト変速制御中において、変速比の変化速度を定めるものであり、下式(1)により、算出される。
KTIPDNDR=KVTUPAT・KAPTUPAT・KVSSUP…(1)
上式(1)において、KVTUPATは車速補正係数を、KAPTUPATはアクセル開度補正係数を、KVSSUPは変速比補正係数をそれぞれ示しており、これらの補正係数は以下に述べるように算出される。
まず、車速補正係数KVTUPATは、車速VP及び走行感指標値DRVF_IDXに応じて、図15に示すマップを検索することにより算出される。同図において、VP2,VP3は、VP2<VP3が成立する車速VPの所定値である。このマップでは、車速補正係数KVTUPATは、走行感指標値DRVF_IDXが大きいほど、より大きい値に設定されている。これは、走行感指標値DRVF_IDXが大きいほど、運転者がより良好な加速性やアクセル応答性を要求していることになるので、それに対応して、変速比の変化速度(すなわちエンジン回転数NEの変化速度)をより高めるためである。
また、このマップにおいては、車速補正項KVTUPATは、車速VPに対して、VP2≦VP≦VP3の領域では、車速VPが高いほど、変速比の変化速度をより高めるために、より大きい値に設定されているとともに、それ以外の領域では、一定値に設定されている。特に、VP<VP2の領域では、車速補正項KVTUPATは値1.0よりも小さい一定値に設定されており、これは、低速域では、加速時に車速VPが変動しやすく、変速ショックが生じやすいので、これを抑制するためである。
また、アクセル開度補正係数KAPTUPATは、アクセル開度AP及び走行感指標値DRVF_IDXに応じて、図16に示すマップを検索することにより算出される。同図において、AP1,AP2は、AP1<AP2が成立するアクセル開度APの所定値である。このマップでは、アクセル開度補正係数KAPTUPATは、走行感指標値DRVF_IDXが大きいほど、より大きい値に設定されている。これは、車速補正係数KVTUPATの設定傾向と同じ理由による。
これに加えて、アクセル開度補正係数KAPTUPATは、アクセル開度APに対して、AP1≦AP≦AP2の領域では、アクセル開度APが大きいほど、変速比の変化速度(すなわちエンジン回転数NEの変化速度)をより高めるために、より大きい値に設定されているとともに、それ以外の領域では、一定値に設定されている。特に、AP<AP1の領域では、アクセル開度補正係数KAPTUPATは値1.0よりも小さい一定値に設定されており、これは、低速域では、加速時にアクセル開度APが変動しやすく、変速ショックが生じやすいので、これを抑制するためである。
また、変速比補正項KVSSUPは、変速比及び走行感指標値DRVF_IDXに応じて、図17に示すマップを検索することにより算出される。この場合、変速比は、クランク角センサ11のCRK信号及び車速センサ12の検出信号に基づいて算出される。このマップでは、変速比補正項KVSSUPは、走行感指標値DRVF_IDXが大きいほど、より大きい値に設定されている。これは、前述した2つの補正係数KVTUPAT,KAPTUPATの設定傾向と同じ理由による。
これに加えて、変速比補正項KVSSUPは、変速比に対して、変速比が低速側であるほど、より小さな値に設定されている。これは、変速比が低速側であるほど、トルク変動が大きく、変速ショックが生じやすいので、それを抑制するためである。
図12に戻り、ステップ74で、以上のようにアップシフト変速時の変速応答補正係数KTIPDNDRを算出した後、ステップ75に進み、発進クラッチ50の伝達トルクの低減制御を実行する。その後、ステップ76で、エンジントルクの低減制御を実行する。次いで、前述したように、ステップ64〜66を実行した後、本処理を終了する。
以上のように、ATモード制御処理では、エンジン回転数NEが上限回転数NLMTに達した後、アップシフト回転数NUP以下になるまでの間は、ステップ73で、係数KNSをそれ以前よりも小さくなるように算出し、ステップ64で、そのような係数KNSを用いて目標回転数NCMDを算出することによって、変速比がエンジン回転数NEが上限回転数NLMTに達する前よりも高速側の値に制御される。すなわち、アップシフト変速制御が実行される。
一方、前述したステップ72の判別結果がYESのとき、すなわち、アップシフト変速制御中、エンジン回転数NEがアップシフト回転数NUP以下まで低下したときには、アップシフト変速制御を終了すべきと判定して、ステップ77に進み、それを表すために、アップシフト変速フラグF_UPSを「0」に設定する。
次いで、ステップ78に進み、変速応答補正係数KTIPDNDRを値1に設定した後、ステップ79,80で、発進クラッチ50の伝達トルク低減制御処理及びエンジントルクの低減制御処理をそれぞれ終了する。次に、前述したように、ステップ64〜66を実行した後、本処理を終了する。
以上のようなATモード制御処理を実行した場合、アップシフト変速制御を開始したときの、エンジン回転数NEの目標回転数NCMDに対する応答性(追従性)は、例えば図18に示すようになる。同図に示すように、時刻t1において、アップシフト変速制御が開始され、目標回転数NCMDが時刻t1以前よりも低い値に設定された場合、エンジン回転数NEの目標回転数NCMDに対する追従速度は、走行感指標値DRVF_IDX=D_maxのときの方が、走行感指標値DRVF_IDX=D_minのときよりも速くなる。すなわち、走行感指標値DRVF_IDXをより大きい値に設定することにより、変速比の変化速度が向上し、無段変速機40の応答性が向上することが判る。なお、図示しないが、エンジン回転数NEがアップシフト回転数NUP以下まで低下した後、上限回転数NLMTに向かって上昇する際の上昇速度も、走行感指標値DRVF_IDX=D_maxのときの方が、走行感指標値DRVF_IDX=D_minのときよりも速くなる。
以上のように、本実施形態の制御装置1によれば、図6の変速モード決定処理において、ATモードフラグF_ATmodeが設定され、図10の変速モード制御処理において、ATモードフラグF_ATmode=1のときに、ATモード制御処理が実行され、ATモードフラグF_ATmode=0のときに、CVTモード制御処理が実行される。
このATモード制御処理では、図12のステップ68の判別結果がYESで、エンジン回転数NEが上限回転数NLMTに達したときに、アップシフト変速制御が開始される。それにより、エンジン回転数NEが上限回転数NLMTよりも低くなるように、変速比がより高速側の値に制御されることで、エンジン回転数NEが一旦低下する。その後、エンジン回転数NEがアップシフト回転数NUP以下になり、ステップ72の判別結果がYESとなったときに、アップシフト変速制御が終了される。それに伴い、運転者の加速要求があるときには、エンジン回転数NEが再度上昇することになる。以上の制御により、ATモード制御処理中は、エンジン回転数NEが一定になってしまうことがなく、運転者の加速要求に適切に応えることができる。
また、図9のATモード継続判定処理において、ステップ39の判別結果がYESのとき、すなわち、アップシフト変速制御処理の実行中、エンジン回転数NEがアップシフト回転数NUP以下になった場合において、エンジン回転数NEがアップシフト回転数NUPよりも低いATモード終了回転数NES未満のときに、ATモードフラグF_ATmodeが「0」に設定される。それにより、変速モード制御処理が、ATモード制御処理からCVTモード制御処理に移行することによって、エンジン回転数NEを上昇させることが可能となり、良好な加速感を確保することができる。
さらに、以上の場合において、3つの回転数NLMT,NUP,NESはいずれも、走行感指標値DRVF_IDXに応じて設定されるので、運転者によって設定された走行感を反映した値、すなわち運転者による走行感の要求を反映した値として算出されることになる。したがって、そのような3つの回転数NLMT,NUP,NESを用いることによって、運転者による走行感の設定状態を適切に反映させながら、変速モード制御処理や変速比制御を実行することができる。すなわち、運転者による走行感の要求を満たしながら変速モード制御処理や変速比制御を実行することができる。それにより、商品性を向上させることができる。さらに、上限回転数NLMT及びアップシフト回転数NUPが、走行感指標値DRVF_IDXに加えて、車速VPにさらに応じて算出されるので、無段変速機40の変速比を、車速VPに応じてより適切に制御することができる。
また、ATモード制御処理の実行中、車速補正係数KVTUPAが車速VP及び走行感指標値DRVF_IDXに応じて算出され、アクセル開度補正係数KAPTUPATがアクセル開度AP及び走行感指標値DRVF_IDXに応じて算出され、変速比補正係数KVSSUPが変速比及び走行感指標値DRVF_IDXに応じて算出されるとともに、変速応答補正係数KTIPDNDRが、これらの3つの補正係数の積KVTUPAT・KAPTUPAT・KVSSUPとして算出される。この場合、変速応答補正係数KTIPDNDRは、アップシフト変速制御中における変速比の変化速度を定める値であるので、無段変速機40の変速比の変化速度を、車速VP、アクセル開度AP、無段変速機40の変速比、及び走行感指標値DRVF_IDXに応じて補正することができる。それにより、車両Vの運転状態に加えて、運転者による走行感の要求を満たすような変速感を得ることができる。
さらに、図6の変速モード決定処理において、ステップ14,16の判別結果がYESのとき、すなわち、CVTモード制御処理の実行中、エンジン回転数NE及び目標回転数NCMDがATモード開始回転数NSSを上回っているとともに、アクセル変化量DAPがATモード開始判定値DAPSSよりも大きいときに、ATモードフラグF_ATmodeが「1」に設定される。その結果、変速モード制御処理が、CVTモード制御処理からATモード制御処理に切り換えられる。この場合、ATモード開始回転数NSSは、車速VP及び走行感指標値DRVF_IDXに応じて算出されるので、エンジン回転数NEが運転者によって設定された走行感が得られるような値まで上昇したタイミングで、ATモード制御処理を開始させることができる。すなわち、CVTモード制御処理からATモード制御処理への切り換えを、運転者による走行感の要求を満たすようなタイミングで実行することができ、それにより、商品性をさらに向上させることができる。
これに加えて、ステップ16の判別結果がNOのとき、すなわち、アクセル開度APの減少時の減少割合が比較的大きいときに、ATモード制御処理が禁止され、CVTモード制御処理が実行される。この場合、ATモード開始判定値DAPSSが走行感指標値DRVF_IDXに応じて設定されるので、運転者によるアクセルペダルの操作量が減少している場合において、その減少度合が比較的、大きい状態のときでも、運転者による走行感の要求を満たすように、ATモード制御処理の選択を禁止し、CVTモード制御処理を実行することができる。それにより、商品性をさらに向上させることができる。
さらに、図9のATモード継続判定処理において、ステップ30の判別結果がYESのとき、すなわち、アクセル開度APの増大時の増大割合が比較的、大きいときに、ATモード制御処理が禁止され、CVTモード制御処理が実行される。この場合、ATモード解除判定値DAPKSが走行感指標値DRVF_IDXに応じて設定されるので、運転者によるアクセルペダルの操作量が増大している場合において、その増大度合が比較的、大きい状態のときでも、運転者による走行感の要求を満たすように、ATモード制御処理の選択を禁止し、CVTモード制御処理を実行することができる。それにより、商品性をさらに向上させることができる。
また、図9のATモード継続判定処理において、ステップ34の判別結果がYESのとき、すなわち、ATモード制御処理の実行中、エンジン回転数NEが上限回転数NLMTに達した場合において、アクセル変化量DAPがATモード終了判定値DAPES未満のときに、ATモードフラグF_ATmodeが「0」に設定される。言い換えれば、ATモード制御処理の実行中、エンジン回転数NEが上限回転数NLMTに達したタイミングで、運転者によるアクセルペダルの操作量が減少している場合において、その減少度合が比較的、大きい状態のときに、CVTモード制御処理が実行される。この場合、ATモード終了判定値DAPESが走行感指標値DRVF_IDXに応じて設定されるので、ATモード制御処理の実行中、運転者によるアクセルペダルの操作量が減少している場合において、その減少度合が比較的、大きい状態のときでも、運転者による走行感の要求を満たすように、変速モードをATモード制御処理からCVTモード制御処理に切り換えて選択し、CVTモード制御処理を実行することができる。それにより、商品性をさらに向上させることができる。
さらに、図12のATモード制御処理において、ステップ72の判別結果がNOのとき、すなわち、アップシフト変速制御中で、エンジン回転数NEがアップシフト回転数NUPまで低下していないときに、発進クラッチ50の伝達トルク低減制御処理と、エンジントルク低減処理とが実行される。このように、アップシフト変速中、発進クラッチ50の伝達トルクが、アップシフト変速中でないときの伝達トルクよりも低減されるとともに、無段変速機40に入力される入力トルクが、アップシフト変速中でないときの入力トルクよりも低減されるので、アップシフト変速中のトルク変動を抑制でき、それにより、変速ショックを小さくすることができる。
なお、実施形態では、ATモード制御処理のステップ74において、アップシフト変速時の変速応答補正係数KTIPDNDRを前述した手法によって算出したが、これに代えて、下式(2)によって、アップシフト変速時の変速応答補正係数KTIPDNDRを算出してもよい。
KTIPDNDR=KDRVF・KVTUPAT・KAPTUPAT・KVSSUP
…(2)
この式(2)において、KDRVFは、走行感補正係数であり、走行感指標値DRVF_IDXに応じて、図19に示すマップを検索することにより算出される。このマップでは、走行感補正係数KDRVFは、走行感指標値DRVF_IDXに対して線形に設定されているとともに、走行感指標値DRVF_IDXが大きいほど、より大きくなるように設定されている。これは、前述したように、走行感指標値DRVF_IDXが大きいほど、運転者がより良好な加速性やアクセル応答性を要求していることになるので、それに対応して、変速比の変化速度をより高めるためである。
また、上式(2)の場合、車速補正係数KVTUPATは、車速VPに応じて、前述した図15における走行感指標値DRVF_IDX=D_midのときのデータを検索することにより算出される。さらに、アクセル開度補正係数KAPTUPAT及び変速比補正項KVSSUPはそれぞれ、車速VPに応じて、図16,17における走行感指標値DRVF_IDX=D_midのときのデータを検索することにより算出される。
以上の手法によって変速応答補正係数KTIPDNDRを算出した場合でも、実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
また、実施形態は、前述した3つの条件(a1)〜(a3)がいずれも成立し、ステップ11の判別結果がYESとなることを、ATモードの実行条件の必須要件の1つとした例であるが、車速VPが前述した所定速度未満にある場合において、前述した条件(a2),(a3)が成立していることを、ATモードの実行条件の必須要件の1つとしてもよい。その場合には、前述した図7のマップにおいて、ATモード開始回転数NSSを、走行感指標値DRVF_IDXが大きいほど、より低い値に設定すればよい。
さらに、実施形態は、走行感設定装置として、走行感モード設定スイッチ15を用いた例であるが、本発明の走行感設定装置はこれに限らず、運転者の動作によって車両の走行感を設定できるものであればよい。例えば、走行感設定装置として、走行感モードの設定位置を、スポーツモード位置、ノーマルモード位置及びエコモード位置の3段階に切り換える切換スイッチタイプのものや、走行感モードの設定位置を、運転者の音声に応じて3つのモード位置間で無段階又は3段階に切り換える装置を用いてもよい。
一方、実施形態は、走行感設定装置の設定状態を表す値として、走行感指標値DRVF_IDXを用いた例であるが、これに代えて、スイッチ出力値SW_OUTを用いてもよい。その場合には、前述した図7,14〜17のマップとして、スイッチ出力値SW_OUTに応じて設定されたものを用いればよい。
また、実施形態は、第1所定回転数としての上限回転数NLMTを、走行感指標値DRVF_IDX及び車速VPに応じて算出した例であるが、上限回転数NLMTを、走行感指標値DRVF_IDX及びアクセル開度APに応じて算出したり、走行感指標値DRVF_IDX、車速VP及びアクセル開度APに応じて算出したりしてもよい。
さらに、実施形態は、第2所定回転数としてのアップシフト回転数NUPを、走行感指標値DRVF_IDX及び車速VPに応じて算出した例であるが、アップシフト回転数NUPを、走行感指標値DRVF_IDX及びアクセル開度APに応じて算出したり、走行感指標値DRVF_IDX、車速VP及びアクセル開度APに応じて算出したりしてもよい。
一方、実施形態は、変速応答補正係数KTIPDNDRを、車速VP、アクセル開度AP、変速比及び走行感指標値DRVF_IDXに応じて算出した例であるが、変速応答補正係数KTIPDNDRを、これらの4つのパラメータの少なくとも1つに応じて算出するように構成してもよい。
また、実施形態は、目標回転数NCMD及びエンジン回転数NEがいずれもATモード開始回転数NSSよりも高いことを必要条件として、ATモードフラグF_ATmodeを「1」に設定した例であるが、これに代えて、目標回転数NCMD及びエンジン回転数NEの一方がATモード開始回転数NSSよりも高いことを必要条件として、ATモードフラグF_ATmodeを「1」に設定するように構成してもよい。
さらに、実施形態は、負荷パラメータとして、アクセル開度APを用いた例であるが、本発明の負荷パラメータはこれに限らず、内燃機関の負荷を表すものであればよい。例えば、負荷パラメータとして、スロットル弁の開度や吸入空気量などを用いてもよい。
一方、実施形態は、加速装置として、アクセルペダルを用いた例であるが、本発明の加速装置はこれに限らず、運転者による加速要求を制御装置に入力できるものであればよい。例えば、加速装置として、運転者の手動操作を入力とするオートバイのスロットルレバータイプのものや、手や足以外の運転者の肉体的な動きを入力とするもの、運転者の音声を入力とするものを用いてもよい。
また、実施形態は、加速操作量として、アクセル開度APを用いた例であるが、本発明の加速操作量はこれに限らず、運転者による加速装置の操作量を表すものであればよい。例えば、加速装置としてオートバイのスロットルレバータイプのものを用いた場合には、そのスロットルレバーの回動量を加速操作量として用いればよい。
さらに、実施形態は、減少度合パラメータとして、アクセル変化量DAPを用いた例であるが、本発明の減少度合パラメータはこれに限らず、加速操作量の減少度合を表すものであればよい。例えば、減少度合パラメータとして、アクセル開度APの今回値と前回値との比や、その比の逆数、又はアクセル開度APの今回値と前回値との差分の絶対値を用いてもよい。
一方、実施形態は、加速操作量の増大度合として、アクセル変化量DAPを用いた例であるが、本発明の加速操作量の増大度合はこれに限らず、加速操作量の増大度合に相当するものであればよい。例えば、加速操作量の増大度合として、アクセル開度APの今回値と前回値との比や、その比の逆数、又はアクセル開度APの今回値と前回値との差分の絶対値を用いてもよい。
また、実施形態は、車両として、4輪タイプのものを用いた例であるが、本発明の車両はこれに限らず、内燃機関を動力源として搭載したものであればよい。例えば、2輪又は6輪以上の車輪を有する車両や、雪上車及び戦車などの無限軌道車両を用いてもよい。
V 車両
1 制御装置
2 ECU(機関回転数検出手段、走行感指標値算出手段、所定回転数設定手段、変 速モード選択手段、変速比制御手段、補正手段、目標回転数設定手段、第4所定 回転数設定手段、減少度合パラメータ算出手段、基準減少度合設定手段、増大度 合算出手段、基準増大度合設定手段、伝達トルク低減手段、入力トルク低減手段 )
3 内燃機関
7 駆動輪
11 クランク角センサ(機関回転数検出手段)
12 車速センサ(運転状態パラメータ検出手段、車速検出手段)
13 アクセル開度センサ(運転状態パラメータ検出手段、負荷パラメータ検出手段、 加速操作量検出手段)
15 走行感モード設定スイッチ(走行感設定装置)
40 無段変速機
NE 機関回転数
VP 車速(運転状態パラメータ)
AP アクセル開度(運転状態パラメータ、負荷パラメータ、加速操作量)
DAP アクセル変化量(減少度合パラメータ、増大度合)
DAPSS ATモード開始判定値(基準減少度合)
DAPKS ATモード解除判定値(基準増大度合)
DAPES ATモード終了判定値(基準減少度合)
NLMT 上限回転数(第1所定回転数)
NUP アップシフト回転数(第2所定回転数)
NES ATモード終了回転数(第3所定回転数)
NSS ATモード開始回転数(第4所定回転数)
NCMD 目標回転数
DRVF_IDX 走行感指標

Claims (9)

  1. 車両に搭載された内燃機関の出力を無段階に変速可能であるとともに、変速モードが、変速比を無段階に設定する無段変速モードと当該変速比を有段階に設定する有段変速モードとの間で切換可能な無段変速機の制御装置であって、
    前記車両の運転状態を表す運転状態パラメータを検出する運転状態パラメータ検出手段と、
    前記内燃機関の回転数である機関回転数を検出する機関回転数検出手段と、
    前記車両の走行感を設定するために運転者によって操作される走行感設定装置と、
    運転者による当該走行感設定装置の操作状態に応じて、前記走行感の設定状態を表す走行感指標値を、所定の最小値と所定の最大値との間で無段階かつ線形に変化する値として算出する走行感指標値算出手段と、
    当該算出された走行感指標値に応じて、第1〜第3所定回転数を設定する所定回転数設定手段と、
    前記変速モードとして、前記無段変速モード及び前記有段変速モードの一方を選択する変速モード選択手段と、
    前記検出された運転状態パラメータ及び前記選択された変速モードに応じて、前記変速比を制御するとともに、前記有段変速モードが選択されている場合において、前記機関回転数が前記第1所定回転数に達したときに、前記機関回転数が前記第1所定回転数よりも低くなるように、前記変速比を前記第1所定回転数に達する前よりも高速側の値に制御する変速比制御手段と、
    を備え、
    前記変速モード選択手段は、前記有段変速モードが選択されており、かつ前記機関回転数が前記第1所定回転数に達した後、前記第1所定回転数よりも低い前記第2所定回転数以下になった場合において、前記機関回転数が前記第3所定回転数未満のときに、前記変速モードを、前記有段変速モードから前記無段変速モードに切り換えて選択することを特徴とする無段変速機の制御装置。
  2. 前記運転状態パラメータ検出手段は、
    前記運転状態パラメータとして、前記車両の速度である車速を検出する車速検出手段と、
    前記運転状態パラメータとして、前記内燃機関の負荷を表す負荷パラメータを検出する負荷パラメータ検出手段と、を有し、
    前記所定回転数設定手段は、前記第1所定回転数及び前記第2所定回転数を、前記走行感指標値に加えて、前記車速及び前記負荷パラメータの少なくとも一方にさらに応じて設定することを特徴とする請求項1に記載の無段変速機の制御装置。
  3. 前記運転状態パラメータ検出手段は、
    前記運転状態パラメータとして、前記車両の速度である車速を検出する車速検出手段と、
    前記運転状態パラメータとして、前記内燃機関の負荷を表す負荷パラメータを検出する負荷パラメータ検出手段と、を有し、
    前記変速比制御手段は、
    前記有段変速モードが選択されている場合において、前記機関回転数が前記第1所定回転数に達した後、前記変速比の前記高速側の値への変化速度を、前記車速、前記負荷パラメータ、前記変速比、及び前記走行感指標値の少なくとも1つに応じて補正する補正手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の無段変速機の制御装置。
  4. 前記機関回転数の目標となる目標回転数を設定する目標回転数設定手段と、
    前記走行感指標値に応じて、第4所定回転数を設定する第4所定回転数設定手段とを、さらに備え、
    前記変速モード選択手段は、前記無段変速モードが選択されている場合において、前記設定された目標回転数及び前記機関回転数の少なくとも一方が前記設定された第4所定回転数を上回ったときに、前記変速モードを、前記無段変速モードから前記有段変速モードに切り換えて選択することを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の無段変速機の制御装置。
  5. 前記運転状態パラメータ検出手段は、前記運転状態パラメータとして、運転者による加速装置の操作量である加速操作量を検出する加速操作量検出手段を有し、
    当該加速操作量の減少度合を表す減少度合パラメータを算出する減少度合パラメータ算出手段と、
    前記走行感指標値に応じて、前記加速操作量の前記減少度合の基準となる基準減少度合を設定する基準減少度合設定手段と、をさらに備え、
    前記変速モード選択手段は、前記算出された減少度合パラメータが表す前記減少度合が前記設定された基準減少度合以上のときに、前記有段変速モードの選択を禁止することを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の無段変速機の制御装置。
  6. 前記運転状態パラメータ検出手段は、前記運転状態パラメータとして、運転者による加速装置の操作量である加速操作量を検出する加速操作量検出手段を有し、
    当該加速操作量の増大度合を算出する増大度合算出手段と、
    前記走行感指標値に応じて、当該加速操作量の増大度合の基準となる基準増大度合を設定する基準増大度合設定手段と、をさらに備え、
    前記変速モード選択手段は、前記算出された加速操作量の前記増大度合が前記基準増大度合よりも大きいときに、前記有段変速モードの選択を禁止することを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の無段変速機の制御装置。
  7. 前記運転状態パラメータ検出手段は、前記運転状態パラメータとして、運転者による加速装置の操作量である加速操作量を検出する加速操作量検出手段を有し、
    当該加速操作量の減少度合を表す減少度合パラメータを算出する減少度合パラメータ算出手段と、
    前記走行感指標値に応じて、前記加速操作量の前記減少度合の基準となる基準減少度合を設定する基準減少度合設定手段と、をさらに備え、
    前記変速モード選択手段は、前記有段変速モードが選択されており、かつ前記機関回転数が前記第1所定回転数に達した場合において、前記算出された減少度合パラメータが表す前記減少度合が前記設定された基準減少度合よりも大きいときに、前記変速モードを、前記有段変速モードから前記無段変速モードに切り換えて選択することを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の無段変速機の制御装置。
  8. 前記内燃機関と前記車両の駆動輪との間には、当該内燃機関のトルクを前記駆動輪に伝達するためのクラッチが設けられており、
    前記変速比の前記高速側の値への変速中において、前記クラッチの伝達トルクを、当該変速中でないときの伝達トルクよりも低減する伝達トルク低減手段を、さらに備えることを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載の無段変速機の制御装置。
  9. 前記変速比の前記高速側の値への変速中において、前記無段変速機に入力される入力トルクを、当該変速中でないときの入力トルクよりも低減する入力トルク低減手段を、さらに備えることを特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載の無段変速機の制御装置。
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