JP4161318B2 - はんだボールの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体装置などにおけるマイクロソルダリング用はんだボールにおいて、特に真球度が高く、搬送性に優れているはんだボールの製造方法に関する。
半導体デバイス実装技術のBGA(ボール・グリッド・アレイ)は広く用いられている。BGAは、キャリアにバンプを設けてはんだパットを形成し、最終的に基板との接合を行うためには、キャリア上のアレイ当り、数百、多くの場合数千ものはんだボールを、精度高くしかも同一平面に取付けられ、このはんだボールには真球に近い精度と平滑な表面と10ミクロン以内の寸法精度が要求される。このように用いらるはんだボールの製造方法としては、油中造球法が一般的である。この方法は、微細に切断したはんだを油中で加熱溶解し、次いで冷却して得るものである。しかし、この方法では、微細なはんだ片を製造する工程や洗浄工程が必須であり、不経済である。
最近、この方法に代わるより経済的な方法として、るつぼ内の溶湯に圧力と振動を付与して前記るつぼの部に設けたオリフィスから溶湯を押出し、前記オリフィスから滴下した溶湯を急冷凝固させて、はんだボールを製造する方法が開示され、均一液滴法と呼ばれている(特許文献1)。この方法は、装置の際上部にピエゾ素子などを用いた振動装置が設置される。その下に上記溶湯を保持する炉があり、炉の下にはオリフィスと呼ぶ穴があいている。オリフィスの外には、このオリフィスから押し出された溶湯の分断と凝固雰囲気を制御する回収チャンバーがあり、このチャンバーの底ではんだボールを回収する構造になっている。
炉と回収チャンバーは、雰囲気の制御と減圧や加圧ができるようになっており、炉の圧力を回収チャンバーより高くすることによって、オリフィスより溶湯を噴出させる(この溶湯をジェットと呼ぶ)。ピエゾ素子などで発生させた振動をステンレスやセラミック製の棒等を用いて、炉の中で溶湯にこの振動を付加すると、振動が付加されたジェットには、一定の間隔で流量の大小があり、このために一定間隔で切断され、均一な体積の液滴となる。さらに、均一の体積の液滴は、自身の表面張力によって球状になり、その後に、凝固させることによって、均一に球状化したはんだボールを得る。
また、ジェットの周辺に電極を設置し、ジェットとこの電極の間に電位差を持たせることによって、切断された液滴を同符号に帯電させ、各液滴が反発して、凝固中の接触による形状や粒径の不良を防止している。この方法は、真円度と寸法精度の良いはんだボールを、高い生産性で製造することを可能にする。
米国特許第5,266,098号明細書
本発明者が種々の組成のはんだボールを、均一液滴法によって製造したところ、はんだボールの表面形状の凹凸に差異が生じた。はんだボールにおいて、表面形状は非常に重要である。その主な理由は以下の2つある。
第一の理由は、はんだボールをBGAパッケージに実装する装置では、はんだボールを連続的に供給するために停滞することなく転がることが求められるからである。もし転がりが悪いと、装置の途中ではんだボールの供給が止まるので、この供給部分の調整などが頻繁に必要となり、生産効率を著しく低下させる。
第二の理由は、はんだボールをBGAパッケージに高精度で並べる方法として、BGAパッケージに合わせて高精度に配置したノズル部分を真空に引き、この部分にはんだボールを吸着させ、所定の位置に配列する方法がある。この際に、はんだボールの表面の凸凹がはげしいと吸着できず、はんだボールが置かれない端子ができ、BGAパッケージそのものが不良となるからである。
本発明の目的は、はんだボールに要求される高い真球度と寸法精度を合せ持ちながら、平滑な表面形状を有するはんだボールの製造方法を提供することである。
本発明は、上述した表面形状(凹凸)について鋭意検討した結果、表面形状が平滑なはんだボールには特別な金属組織を有していることを知見した。そして、本発明の製造方法としては、この表面形状に直接の影響を及ぼす凝固組織を、溶湯の凝固雰囲気を管理することで調整でき、平滑な表面形状を達成できる、本発明に到達した。
すなわち、本発明の製造方法は、Snの融点を降下させる元素1種または2種以上を合計で0.5〜60質量%含有し、残部がS及び不可避不純物からなるはんだボール、特に、2〜6質量%Agを含有し、さらに0.1〜2.0質量%Cuと0.1〜10.0%Biの1種または2種を含有し、残部がS及び不可避不純物からなるはんだボールを、るつぼの底部に設けたオリフィスから滴下した溶湯を0.11MPa以上の気圧のガス雰囲気で球状に急冷凝固させて得るはんだボールの製造方法である。好ましくは、滴下した溶湯を、不活性ガス、還元ガスあるいはこれらの混合ガス雰囲気で、具体例としては窒素ガス雰囲気で、球状に急冷凝固させるはんだボールの製造方法である。
そして、上記の溶湯の滴下は、るつぼ内の溶湯に圧力と振動を付与して、前記るつぼの底部に設けたオリフィスから溶湯を押出し、滴下するはんだボールの製造方法である。
球状に急冷凝固させたはんだボールは、その球の中心を含む断面で観察した際に、最も大きい1個のデンドライトの面積率が80%以下であることが好ましい。
本発明によれば、高い真球度と、寸法精度を併せ持ち、更に表面形状が平滑なはんだボールを得られることができるため、BGAパッケージに実装する際の不良率の低減に寄与して、生産性の向上や合格率を向上させる。よって、本発明のはんだボールの製造方法は、工業的に非常に重要なものである。
本発明の最も重要な特徴は、上述した表面形状が平滑なはんだボールには特別な金属組織を有していることを知見したことで、その金属組織は、製造の際の溶湯の凝固雰囲気を管理することで達成でき、その管理要件を見いだいたところにある。
最初に、表面形状が平滑なはんだボールに好ましいとする、球の中心を含む断面で観察した際には、最も大きい1個のデンドライトの面積率が80%以下の金属組織について、以下に詳しく説明する。
本発明者は、球状に凝固した直径1mm以下のはんだボールの、表面形状と断面の金属組織との関係ついて詳細に検討した。その結果、はんだボールの最終凝固部分と考えられるデンドライトの先端付近の形状が、他の部分と比較して凸凹が大きいことを見出した。
一方、凝固方向などからデンドライトが最初に形成されたと推定される部分の表面は十分に平滑であったし、コロニーのみが形成された凝固組織を有するはんだボールの表面も平滑であった。さらに詳細に観察をすると、単結晶、あるいは殆どの部分を1個の結晶が占めている単結晶に近いミクロ組織を有するはんだボールでは、特に最終凝固と考えられる部分、例えばデンドライトの先端で、凸凹な形状となることがわかった。
そして、2つ以上の結晶が存在するか、あるいはそれに近いと考えられるミクロ組織を有するはんだボールでは、表面形状が比較的に平滑になる凝固を始めた部分が広くなることを見いだした。さらに、このような組織でデンドライトの先端がぶつかりあっている場合は、表面形状が平滑に改善されることを見いだした。すなわち、1個の結晶が全体積の大部分を占めるようなミクロ組織は、1つのデンドライトが非常に大きく成長し、表面形状の平滑な凝固開始の部分が狭く、表面形状が凸凹している凝固の最終部分が広くなる。
次に、このデンドライトの大きさについて球の中心を含む断面にて検討した。図1に示した模式図を用いて説明すると、図1(a)のように、1つのデンドライトが大きい凝固組織では、図の上部になる最終凝固部で表面形状が凸凹になり、図の下部になる凝固開始部で表面形状が平滑な部分が少なく、この場合、最も大きな1個のデンドライトの面積率は何れも80%を超えるものとなっており、デンドライトの先端が球の表面に突出して、表面の平滑性が失われる。
一方、図1(b)では、図の上部と下部からほぼ均等な大きさのデンドライトが成長した場合を示しており、この場合は、凝固開始部分が増加して、表面形状が平滑な部分が広くなり、かつ最終凝固部の表面形状が凸凹の部分も狭くなると考えらる。この場合の、最も大きな1個のデンドライトの面積率は何れも80%以下であり、球の表面へのデンドライト先端の突出は抑制され、表面の平滑性が確保される。また、図1(c)に示したように、デンドライトがなく、コロニーのみから凝固組織がなる場合も、表面形状は平滑になる。
つまり、球の中心を含む平面、すなわち断面積が最も広くなる断面で、ミクロ組織を観察して最も広い面積を占めている1個のデンドライトの面積が、全面積の80%以下であれば、表面形状が凸凹にならず、平滑性を確保できる。
そこで、上記の凝固組織を達成し得るはんだボールの製造方法として、本発明は、化学組成の調整に併せて、急冷凝固が有効であることを見いだした。具体的には、るつぼの部に設けたオリフィスから滴下した溶湯を、0.11MPa以上の気圧のガス雰囲気で球状に急冷凝固させる、はんだボールを製造する方法である。この溶湯の滴下には、るつぼ内の溶湯に圧力と振動を付与して、前記るつぼの底部に設けたオリフィスから溶湯を押出し、滴下する構成を採用できる。
製造方法で重要な点は、オリフィスから滴下した液滴を特別に急冷凝固させることである。従来の均一液滴法では、溶湯を急冷凝固させて製造するために、凝固組織が直接に表面形状に影響を及ぼすが、本発明の、所定圧力のガス雰囲気の、特別な凝固雰囲気での急冷凝固によって、上述してきたような最も大きい1個のデンドライトの面積率を80%以下にし、表面形状が平滑なはんだボールを製造することができる。
急冷の方法としては、液滴を、窒素、アルゴン、水素などの不活性ガス、還元ガスあるいはこれらの混合ガス雰囲気で凝固させることが好ましい。例えば窒素ガス雰囲気中で凝固させるものである。あるいはさらに急冷を行ないたい場合には、液体窒素や液体アルゴンなど、0℃以下の安定な液体を用いて凝固させることも好ましい。これによって、例えば、上記の均一液滴法に採用すれば、本法の利点である、高い真円度と寸法精度の良いはんだボールを、高い生産性で製造できる上に、更に、平滑な表面形態をも付与するに十分な効果を得ることができる。
次に、上述の最も広い面積を占めている1個のデンドライトの面積が80%とすることができる化学組成について、検討を行った。
広く知られているように、はんだボールの融点が、純Snの融点232℃以上に高くなると、BGAパッケージの耐熱などの問題が生じるだけでなく、本発明者の検討によれば、デンドライトが80%を超えて過剰に成長して、表面の平滑性を損ない易いことを知見した。そこで、本発明者は、純Snの融点を下げる元素と、Snを主成分としながら、融点が232℃未満に調整できる種々の元素について、表面形状に与える影響について検討した。
上述のSnの融点を降下させる元素1種または2種以上を合計で0.5質量%〜60質量%含有し、残部がSnからなる組成にすることよって、球の中心を含む断面で観察した際に、最も大きい1個のデンドライトの面積率が80%以下の凝固組織に制御できる。また、60%を超えて含有すると、はんだとして必要とされる機械的強度を得ることや接合温度の調整が困難になる。好ましくは、Snの融点を降下させる元素を、合計で2.0質量%以上含有させることであり、これにより冷却方法などの製造条件への依存が低減され、顕著に表面形状を平滑にすることが可能になる。このSnの融点を降下させる元素には、例えば、Ag,Cu、Bi、Pb、Zn、Se、Ge、P、S、B、C、Al、Au、Ni、In、Mn、Co等が挙げられる。
この他に、表面の形状を平滑にする効果のあるものとしてSbを適量添加することができるが、SbはSnの融点を高める作用があるため、Snの融点が232℃を超えない範囲内で添加することができる。この場合は、例えばAg等のSnの融点を降下させる作用を有する他の元素と複合添加することが望ましい。
本発明において、環境への問題が指摘されているPbを含まない化学組成のはんだボールとする場合は、Snの融点を降下させる元素として、特に2〜6質量%Agを含有し、さらに0.1〜2.0質量%Cuと0.1〜10.0%Biの1種または2種を含有させることによって、球の中心を含む断面で観察した際に、最も大きい1個のデンドライトの面積率が80%以下の凝固組織のものを容易に製造できると同時に、実装時のリフロー温度の制御が容易になる。ここで規定した各元素の規定理由を説明する。
まず、Agは、Snに2〜6質量%の範囲で含有させると、液滴を常温ガス雰囲気中で冷却する生産性が高い冷却方法でも、はんだボールの凝固組織は共晶組織あるいはこれに近い組織となり、複数のデンドライトあるいは複数のコロニーが存在する組織となって、1個のデンドライトの面積率を80%以下にする作用を有する元素である。しかし、2質量%未満あるいは6質量%を越えるAgの含有は、好ましい凝固組織に制御することが簡単ではなくなり、冷却方法や液滴の温度などを高精度で制御することが必要となるため、2〜6質量%の範囲に規定した。好ましくは1.9〜3.6%の範囲内である。
次に、Cuを0.1〜2.0質量%とBiを0.1〜10.0質量%を1種または2種を添加すると、急冷した凝固組織が共晶組織あるいはこれに近い組織になるだけでなく、Sn−Agの2元系の場合よりデンドライトあるいはコロニーの数が増加して、表面の平滑性を高める。これは、CuやBiの添加により、凝固時に核生成が容易になったためと考えている。この効果は、0.1〜2.0質量%のCuと、0.1〜10.0質量%のBiの範囲で得られる。
なお、このCuとBiの添加による効果のメカニズムについては明確に解明出来ていないが、これら元素を添加することにより融点などが変化することと相関があると考えている。好ましいCuとBiの範囲は、Cuは0.4〜0.8%、Biは1.9〜3.6%の範囲であり、この範囲に調整すれば溶接温度を低くしたり、はんだ接合強度を高めたりする効果も得られるため、特に好ましいからである。
また、Nなどの不可避的に含まれる元素も、含有量が増加すると核生成が促進され、デンドライトの数が増加し表面形状を平滑する効果があると考えられる。よって、半田に必要とされる環境への影響、強度、信頼性、濡れ性などが損なわれない範囲で、添加元素として含まれることが好ましい。例えば、PbフリーのSn−Ag−Cu系のはんだボールでは、Pbを含まないことが環境問題への対応から求められるが、環境への影響が少ないと考えられる数10ppm程度のPbの含有は、表面形状を平滑にする効果を有する。
実施例として示すはんだボールは、本発明の液滴法を用い、るつぼ内の溶湯に圧力と振動を付与して前記るつぼの底部に設けたオリフィスから溶湯を押出し、オリフィスから滴下した溶湯を窒素ガス雰囲気中で0.15MPaで球状に急冷凝固させて直径600μmのはんだボールを製造した。
次いで、得られたはんだボールを、ボールの中心を含む断面観察に供し、デンドライトの面積率を測定した。面積率の測定方法は、球の中心を含む断面もしくはこれに近い断面になるように鏡面研磨を行い、2質量%HCl+5質量%HNO+メタノールの混酸で腐食を行い、断面の直径が590〜610μmであるもののみを20個無作為に選択して、光学顕微鏡でミクロ組織を観察し画像解析により測定した。そして、この表1には20個のはんだボールの中で1個のデンドライトが最も高い面積率であった値を示している。また、デンドライトがなく、コロニーのみであったものは「なし」として示した。
表面形状は、傾斜をつけた板の上ではんだボールを転がす試験(転がし試験)を行った。転がし試験の結果から基準をつくり、傾斜を転がっている最中に斜面上で止まるものが全体の0.1%以上見られたものを転がりの悪かったものとして×、斜面を転がっている最中に斜面上で止まるものが0.1%未満であったものを、良品として○、斜面を転がっている最中に斜面上で止まるものが0.1%未満であったが、斜め方向へ転がったものは、形状が少し凸凹しているものを△として示している。なお、No.2〜No.15のPb含有量は、20ppm程度であった。
表1の結果について説明する。No.1は、現在もっとも一般的に使用されているはんだ組成であるが、はんだボールの凝固組織は、コロニーのみからなっており、表面形状は平滑であった。No.2は、SnにCuが0.4質量%含有した組成であり、最大のデンドライトの面積率が82%になっており、表面形状も非常に凸凹であり、転がりも著しく悪かった。No.3の、SnにCuが0.5質量%含有した組成になると、最大のデンドライトの面積率が79%となり、表面形状も平滑に改善され、転がりは良くなる。
No.4は、SnにCuが2.0質量%含有した組成であり、最大のデンドライトの面積率が59%となり、表面形状は著しく平滑に改善される。No.2から4を比較すると分かるように、Cu含有量が増加するに従って、最大のデンドライトの面積率が減少し、表面形状が平滑になる。特に、0.5質量%以上のCuを含有したNo.3は、0.5質量%未満であるNo.2と比較して、表面形状も平滑に改善される。
No.5は、SnにAgが0.3質量%含有した組成であり、最大のデンドライトの面積率が84%になり、表面形状は凸凹している。このはんだボールを走査式電子顕微鏡で観察した写真を、図2、3に示す。図2ではデンドライトの最終凝固の先端が突出したために、明らかに表面形状が凸凹していることがわかる。一方、図3は、凝固が開始した部分であるために、平滑になっている。このように、No.5のはんだボールでは、平滑な面もあるが、多くの表面では、デンドライト先端が突出し、凸凹な形状になっている。
No.6は、SnにAgが1.9質量%含有した組成であり、最大のデンドライトの面積率が66%になり、表面形状も平滑になる。
No.7は、SnにAgが3.5質量%含有した組成であり、最大のデンドライトの面積率が55%になり、表面形状は平滑になる。このはんだボールを走査式電子顕微鏡で観察した写真を、図4、5に示す。これら図から、明らかに表面形状が、No.5と比較して、平滑であることがわかる。また、図5は2個の結晶からなっていると考えられる。
No.8は、SnにAgが5.5質量%含有した組成であり、コロニーのみが形成されており、表面形状は非常に平滑である。No.5から8を比較すると、Cuの含有を変えた場合と同様であり、Ag含有量が増加する従って、最大のデンドライトの面積率が減少し、さらにNo.8ではコロニーのみが形成され、表面形状が改善される。
No.9からNo.15は、SnにAg、Cu、Bi、Geを合計で2.0質量%以上含有し、最大のデンドライトの面積率が60%未満になり、表面形状が平滑なはんだボールである。
なお、本発明の製造方法によるはんだボールは、寸法精度が590〜610μmの範囲にあるものが製造した全てのボールの92%であり、円相当径を最大径で割って定義した真球度について、20個のボールを測定した結果、0.998以上であった。
はんだボールの断面金属組織の模式図である。 比較例としてのはんだボールの顕微鏡写真である。 比較例としてのはんだボールの顕微鏡写真である。 本発明のはんだボールの顕微鏡写真である。 本発明のはんだボールの顕微鏡写真である。

Claims (5)

  1. るつぼ内の、Snの融点を降下させる元素1種または2種以上を合計で0.5〜60質量%含有し残部がS及び不可避不純物からなる溶湯に、圧力と振動を付与して、前記るつぼの底部に設けたオリフィスから溶湯を押出し、0.11MPa以上の気圧のガス雰囲気中に滴下し、該滴下した溶湯を前記ガス雰囲気中で球状に急冷凝固させて得ることを特徴とするはんだボールの製造方法。
  2. はんだボールは、2〜6質量%Agを含有し、さらに0.1〜2.0質量%Cuと0.1〜10.0%Biの1種または2種を含有し、残部がS及び不可避不純物からなることを特徴とする請求項1に記載のはんだボールの製造方法。
  3. 滴下した溶湯を、不活性ガス、還元ガスあるいはこれらの混合ガス雰囲気で球状に急冷凝固させることを特徴とする請求項1または2に記載のはんだボールの製造方法。
  4. 滴下した溶湯を、窒素ガス雰囲気で球状に急冷凝固させることを特徴とする請求項3に記載のはんだボールの製造方法。
  5. 球状に急冷凝固させたはんだボールは、その球の中心を含む断面で観察した際に、最も大きい1個のデンドライトの面積率が80%以下であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のはんだボールの製造方法。
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